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硬化性樹脂組成物 - 旭化成工業株式会社
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発明の名称 硬化性樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−19839(P2001−19839A)
公開日 平成13年1月23日(2001.1.23)
出願番号 特願平11−196523
出願日 平成11年7月9日(1999.7.9)
代理人
発明者 足立 弘明 / 片寄 照雄
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 下記式(I)の構造単位からなるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)100重量部に対し、i)分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合を有する化合物、及び、ii)少なくとも1個のカルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、アミノ基、水酸基、またはグリシジル基を有する化合物、からなる群から選択される少なくとも一種の化合物(B)0.1〜10.0重量部を含む混合物を反応させて得られる官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂およびその他の樹脂成分を含有する硬化性樹脂組成物において、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含まないことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【化1】

[R1、R4は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)であり、R2、R3は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)である。]
【請求項2】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を50グラムの組成物の中に1個以上含まないことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項3】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料であって、基材を5〜90重量%の割合で含有することを特徴とする硬化性複合材料。
【請求項4】 請求項3記載の硬化性複合材料を硬化して得られた硬化複合材料。
【請求項5】 請求項4記載の硬化複合材料と金属箔からなる積層体。
【請求項6】 金属箔の片面に請求項1記載の硬化性樹脂組成物の膜を有することを特徴とする樹脂付き金属箔。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、およびこれを硬化して得られる硬化体に関する。更に本発明は、該樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料、その硬化体、硬化体と金属箔からなる積層体、及び樹脂付き銅箔に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつある。例えば、プリント配線基板としては、従来からフェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を材料とする銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能をバランスよく有するものの、電気特性、特に高周波領域での誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問題を解決する新しい材料としてポリフェニレンエーテルが最近注目を浴び、銅張り積層板への応用が試みられている。
【0003】例えば、特開昭61−287739号公報には、ポリフェニレンエーテルとトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートを含む硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる積層板が、特公平7−37567号公報には不飽和カルボン酸または酸無水物との反応により変性されたポリフェニレンエーテルとトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートを含む硬化性樹脂組成物およびそれを用いて得られる積層板が、特開昭64−69628号、同64−69629号、特開平1−113425号、同1−113426号公報には三重結合あるいは二重結合を含むポリフェニレンエーテルとトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートを含む硬化性樹脂組成物が開示されている。
【0004】また、ポリフェニレンエーテルとエポキシを組み合わせた材料として、例えば特公昭64−3223号公報にはポリフェニレンエーテルとビスフェノールA型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等の各種エポキシ樹脂およびフェノール類やアミン類等の各種硬化剤を含む硬化性樹脂組成物が、特開平2−135216号公報には不飽和カルボン酸または酸無水物との反応により変性されたポリフェニレンエーテルとポリエポキシ化合物、エポキシ用硬化触媒からなる硬化性樹脂組成物が、特開平2−166115号公報には溶融加工されたポリフェニレンエーテルとポリエポキシ化合物、エポキシ用硬化触媒からなる硬化性樹脂組成物が開示されている。
【0005】以上の組成物は、銅張り積層板を始めとして各種電子材料に用いられるが、その際、樹脂組成物の均一性は製品の性能安定性面から欠くことのできない特性となっている。しかしながら、ポリフェニレンエーテル系樹脂は熱的に不安定なため、官能化の際に、容易に溶剤不溶粒子を形成し、組成物の均一性を維持するのは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、組成物の均一性が維持された官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有する硬化性樹脂組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願は以下の発明を提供する。
(1)下記式(I)の構造単位からなるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)100重量部に対し、i)分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合を有する化合物、及び、ii)少なくとも1個のカルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、アミノ基、水酸基、またはグリシジル基を有する化合物、からなる群から選択される少なくとも一種の化合物(B)0.1〜10.0重量部を含む混合物を反応させて得られる官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂およびその他の樹脂成分を含有する硬化性樹脂組成物において、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含まないことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【0008】
【化2】

【0009】[R1、R4は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)であり、R2、R3は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)である。]
【0010】(2)上記(1)記載の硬化性樹脂組成物が、ポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を50グラムの組成物の中に1個以上含まないことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
(3)上記(1)記載の硬化性樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料であって、基材を5〜90重量%の割合で含有することを特徴とする硬化性複合材料。
(4)上記(3)記載の硬化性複合材料を硬化して得られた硬化複合材料。
(5)上記(4)記載の硬化複合材料と金属箔からなる積層体。
(6)金属箔の片面に上記(1)記載の硬化性樹脂組成物の膜を有することを特徴とする樹脂付き金属箔。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)とは、前記式(I)の構造を持ち、溶融射出成形法や溶融押出成形法などの成形方法により所望の形状の製品、部品を生産でき、電気・電子分野、自動車分野、その他の各種工業材料分野の製品、部品用の材料として幅広く用いられているプラスチック材料である。
【0012】本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)における、R1、R4は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)であり、R2、R3は、それぞれ独立して、ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、ハロアルキル、炭化水素オキシ、またはハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)である。
【0013】本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)は、0.5g/dl,クロロホルム溶液を用い30℃で測定する還元粘度が、0.15〜0.70dl/gの範囲、より好ましくは0.20〜0.60dl/gの範囲にある重合体または共重合体である。本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)としては、具体的には、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられる。
【0014】また、本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の具体的例として、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体が好ましい。本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)として最も好ましいのは、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。
【0015】以上述べたような本発明で使用するポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の製造方法は限定されないが、本発明で使用するポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の製造方法の例としては、米国特許第3306874号記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合する方法が挙げられる。米国特許第3306875号、同第3257357号、同第3257358号、特公昭52−17880号、特開昭50−51197号、および特開昭63−152628号等に記載された方法もポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の製造方法として好ましい。本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の末端構造は、下記式(II)の構造であることが好ましい。
【0016】
【化3】

【0017】但し、式(II)のR1、R2、R3、R4は、それぞれ、前記式(I)における、R1、R2、R3、R4と同様に定義される。本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂(A)の末端構造は、下記式(III)の構造であることが更に好ましい。
【0018】
【化4】

【0019】但し、式(III)のR1は、前記式(I)における、R1と同様に定義され、R5、R5’はアルキル基である。本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)には、目的に応じて所望の添加剤を添加しても良い。
【0020】本発明に用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂(A)に使用される添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、滑剤、充填剤、ポリマー添加剤、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシ、パーオキシカーボネート、ヒドロパーオキサイド、パーオキシケタール等が挙げられる。
【0021】本発明に用いられる化合物(B)は、i)分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または三重結合を有する化合物、及び、ii)分子構造内に少なくとも1個のカルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、アミノ基、水酸基、またはグリシジル基を有する化合物、からなる群から選択される少なくとも一種の化合物である。
【0022】本発明に用いられる化合物(B)としては、二重結合、カルボキシル基、酸無水物基、酸アミド基、イミド基、アミノ基、水酸基、及び、グリシジル基からなる群から選択される少なくとも1種を分子構造内に有する化合物であることが好ましく、二重結合、カルボキシル基、または、酸無水物基の少なくとも1種を分子構造内に有する化合物であることが更に好ましく、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、又は、イタコン酸由来の酸無水物基であることが極めて好ましい。
【0023】本発明の官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造法において、ポリフェニレンエーテル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜10.0重量部の官能化化合物(B)を混合して反応させる。官能化化合物(B)が0.1重量部未満の場合、官能基の量が不十分であり、官能化化合物(B)が10.0重量部を越える場合、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂中に未反応の官能化化合物(B)が多量に残留し、成形する際にシルバーストリークスの原因になる。
【0024】次に、上記官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂以外に配合されるその他の樹脂成分としては、本発明の目的であるプリント基板用材料として基板物性を損なわないものであればよい。ここで、その他の樹脂成分とは、ポリフェニレンエーテル系樹脂以外の樹脂(ポリマー)及び/又は重合性低分子(モノマー、オリゴマー)を意味する。
【0025】このような樹脂成分としては、具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミド、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソシアネート、不飽和ポリエステル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン・スチレン−ブタジエン−スチレン等の架橋性ポリマー、種々の熱可塑性樹脂、種々の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これらのものは一般にプリプレグを積層成形して作製された基板の物性を向上させる目的で配合される。
【0026】本発明に用いられる樹脂組成物の好ましい例としては、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂およびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂およびエポキシ樹脂、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂およびスチレンブタジエンブロックコポリマーおよびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート等が挙げられる。これらの系における各成分の配合量は、官能化ポリフェニレンエーテル系樹脂が40〜98重量部、その他の樹脂成分が2〜60重量部の範囲にあることが好ましい。
【0027】また、硬化反応を促進するために、本発明に用いられる樹脂組成物に通常のラジカル開始剤あるいはエポキシ樹脂の通常の硬化剤を含有させても良い。さらにその用途に応じて所望の性能を付与する目的で本来の性質を損なわない範囲の量の充填剤や添加剤を配合して用いることができる。このような充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、タルク、雲母、ガラスビーズ、ガラス中空球等をあげることができる。また、添加剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、蛍光剤、可塑剤、顔料、染料(蛍光剤含む)、着色剤等を挙げることができる。また、難燃性の一層の向上を図る目的で臭素系、塩素系、リン系、シリコン系の難燃剤や三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の難燃助剤を併用することもできる。
【0028】本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子とは、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分として、クロロホルム、加熱したトルエンなどの上記ポリフェニレンエーテル系樹脂を溶解する溶剤に不溶な粒子のことである。これらは、ポリフェニレンエーテル系樹脂を製造および官能化する際に、主として熱的な履歴により生成する粒子である。本発明では、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含まないことが必要である。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子が50グラムの組成物の中に1個以上含まないことが好ましい。
【0029】長径が100ミクロンメートル以上の上記ポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含む場合は、組成物の均一性が失われ、基板物性、例えば耐熱性が低下する。
【0030】また、長径が50ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含まないことが好ましい。長径が50ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子が含まれる場合は、例えば、プリント基板の配線のライン/スペース比が50ミクロンメートル/50ミクロンメートル前後の微細配線の際に、配線の信頼性が低下するなど、基板物性を低下させることがある。
【0031】更に、長径が20ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子を含まないことがより好ましい。長径が20ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子が含まれる場合は、例えば、レーザーなどによりプリント基板上に微細な穴を形成する際、穴形状などの信頼性が低下するなど、基板物性を低下させることがある。
【0032】上記の溶剤不溶粒子は、例えば、組成物を溶剤に溶解して濾過する方法で除去可能で、また溶剤不溶粒子を含まない組成物の製造は、組成物を製造する際の熱的な履歴を最小限にすることで可能となる。上記の溶剤不溶粒子の検出方法としては、例えば、組成物をクロロホルムなどで溶解して濾紙で濾過した後、濾紙上の残留物を光学顕微鏡で観察する方法などが挙げられる。また上記の溶剤不溶粒子がポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分としていることを確認する方法としては、例えば、上記の濾紙上の残留物を顕微鏡−赤外スペクトル分光法で分析する方法などが挙げられる。上記の組成物を製造する際に、各成分を混合する方法としては、各成分を溶媒中に均一に溶解または分散させる溶液混合法等が利用できる。溶液混合に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、テトラヒドロフランが単独であるいは二種以上を組み合わせて用いられる。
【0033】本発明の樹脂組成物は、あらかじめその用途に応じて所望の形に成形してもよい。成形方法は特に限定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶媒に溶解させ好みの形に成形するキャスト法、または樹脂組成物を加熱溶融し、好みの形に成形する加熱溶融法が用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物の硬化体は、以上に述べたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を硬化することにより得られるものである。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等による方法を採用することができる。
【0034】加熱により硬化を行う場合その温度は、ラジカル開始剤の種類によっても異なるが、80〜300℃、より好ましくは120〜250℃の範囲で選ばれる。また時間は、1分〜10時間程度、より好ましくは1分〜5時間である。また、この硬化性樹脂組成物は、後述する硬化複合材料と同様、金属箔及び/または金属板と張り合わせて用いることができる。
【0035】次に本発明の硬化性複合材料とその硬化体について説明する。本発明の硬化性複合材料は、本発明の硬化性樹脂組成物と基材からなることを特徴とする。
【0036】ここで用いられる基材としては、ロービングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシングマットなどの各種ガラス布、アスベスト布、金属繊維布およびその他合成もしくは天然の無機繊維布、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリベンゾザール繊維等の液晶繊維から得られる織布または不織布、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの合成繊維から得られる織布または不織布、綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維布、カーボン繊維布、クラフト紙、コットン紙、紙ーガラス混繊紙などの天然セルロース系布などがそれぞれ単独で、あるいは2種以上併せて用いられる。
【0037】本発明において基材の占める割合は、硬化性複合材料100重量部を基準として5〜90重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは20〜70重量部である。この基材が5重量部より少なくなると複合材料の硬化後の寸法安定性や強度が不十分であり、この基材が90重量部より多くなると複合材料の誘電特性が劣り好ましくない。本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性複合材料には、必要に応じて樹脂と基材の界面における接着性を改善する目的でカップリング剤を用いることができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等一般のものが使用できる。
【0038】本発明の複合材料を製造する方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物と必要に応じて他の成分を前述の芳香族系、ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解または分散させ、基材に含浸させた後乾燥する方法が挙げられる。
【0039】このような含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によって行われる。含浸は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、また、この際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成および樹脂量に調整することも可能である。
【0040】本発明の硬化性樹脂組成物の硬化体は、このようにして得た硬化性複合材料を加熱等の方法により硬化することによって得られるものである。その製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、該硬化性複合材料を複数枚重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化複合材料を得ることができる。また、一度接着硬化させた硬化複合材料と硬化性複合材料を組み合わせて新たな層構成の硬化複合材料を得ることも可能である。
【0041】積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い同時に行われるが、両者をそれぞれ単独で行ってもよい。すなわち、あらかじめ積層成形して得た未硬化あるいは半硬化の複合材料を、熱処理または別の方法で処理することによって硬化させることができる。
【0042】成形および硬化は、温度80〜300℃、圧力0.1〜1000kg/cm2、時間1分〜10時間の範囲、より好ましくは、温度150〜250℃、圧力1〜500kg/cm2 、時間1分〜5時間の範囲で行うことができる。
【0043】本発明の硬化性樹脂組成物の積層体とは、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化複合材料と金属箔より構成されるものである。ここで用いられる金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定されないが、3〜200μm、より好ましくは3〜105μmの範囲である。
【0044】本発明の硬化性樹脂組成物の積層体を製造する方法としては、例えば、上で説明した本発明の硬化性樹脂組成物の硬化性複合材料と、金属箔および/または金属板を目的に応じた層構成で積層し、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化させる方法を挙げることができる。本発明の硬化性樹脂組成物の積層体においては、硬化性複合材料と金属箔が任意の層構成で積層される。この際、金属箔は表層としても中間層としても用いることができる。上記の他、積層と硬化を複数回繰り返して多層化することも可能である。
【0045】金属箔の接着には接着剤を用いることもできる。このような接着剤としては、エポキシ系、アクリル系、フェノール系、シアノアクリレート系等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。上記の積層成形と硬化は、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化複合材料と同様の条件で行うことができる。
【0046】最後に、本発明の硬化性樹脂組成物の樹脂付き金属箔について説明する。の硬化性樹脂組成物と金属箔より構成されるものである。ここで用いられる金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5〜105μmの範囲である。
【0047】本発明の樹脂付き金属箔を製造する方法としては特に限定されることはなく、例えば、硬化性樹脂組成物と必要に応じて他の成分を芳香族系、ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解または分散させ、金属箔に塗布した後乾燥する方法が挙げられる。このような塗布は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて塗布を繰り返し、最終的に希望する樹脂組成および樹脂量に調整することも可能である。
【0048】
【発明の実施形態】次に本発明を実施例によって説明する。
【0049】
【実施例1】容量50リットルの耐圧容器の中に、30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.41のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)ポリフェニレンエーテル12Kg、無水マレイン酸48gを投入して脱気した後、撹拌速度60rpm、昇温速度5℃/minで撹拌・昇温して、耐圧容器の中の温度が150℃に到達した後、撹拌を10分間行った上、30℃以下に冷却した。
【0050】その後、日本化成製のトリアリルイソシアヌレートを5.5Kg、日本油脂製の過酸化物パーヘキサ25Bを0.36Kg添加して30℃以下で15分間撹拌を行った。撹拌後の組成物50gをクロロホルム450gに溶解して濾紙で濾過した後、濾紙上を光学顕微鏡で観察した結果、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子は見られなかった。
【0051】この組成物をトルエンに溶解もしくは分散させてワニスを作製し、これに目付107g/m2のガラスクロスを浸漬して含浸を行い、エアーオーブン中で乾燥させ硬化性複合材料を得た。次に、硬化後の厚さが約0.8mmとなるように6枚重ね合わせ、その両面に厚さ35μmの銅箔をおいて180℃、40kg/cm2で90分間プレス成形機を用いて成形、硬化させた。ここで得られた積層体について、290℃のハンダ浴への2分間の浸漬による耐熱性試験を行ったところ、積層体の表面に異常は見られなかった。
【0052】
【実施例2】容量50リットルの耐圧容器の中に、30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.41のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)ポリフェニレンエーテル12Kg、無水マレイン酸48gを投入して脱気した後、撹拌速度60rpm、昇温速度5℃/minで撹拌・昇温して、耐圧容器の中の温度が150℃に到達した後、撹拌を10分間行った上、30℃以下に冷却した。
【0053】その後、日本化成製のトリアリルイソシアヌレートを5.5Kg、日本油脂製の過酸化物パーヘキサ25Bを0.36Kg添加して30℃以下で15分間撹拌を行った。撹拌後の組成物50gをクロロホルム450gに溶解して濾紙で濾過した後、濾紙上を光学顕微鏡で観察した結果、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子は見られなかった。この組成物をトルエンに溶解もしくは分散させてワニスを作製し、銅箔に塗布した後、溶媒を乾燥して樹脂付き銅箔を得た。この材料はビルドアップ用材料として好適に用いることができる。
【0054】
【実施例3】容量50リットルの耐圧容器の中に、30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.41のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)ポリフェニレンエーテル12Kg、無水マレイン酸48gを投入して脱気した後、撹拌速度60rpm、昇温速度5℃/minで撹拌・昇温して、耐圧容器の中の温度が150℃に到達した後、撹拌を10分間行った上、30℃以下に冷却した。
【0055】その後、日本化成製のトリアリルイソシアヌレートを5.3Kg、日本油脂製の過酸化物パーヘキサ25Bを0.35Kg添加して30℃以下で15分間撹拌を行った。撹拌後の組成物50gをクロロホルム450gに溶解して濾紙で濾過した後、濾紙上を光学顕微鏡で観察した結果、長径が100ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子は見られなかった。この組成物に、更に、アルベマーレ社製の難燃剤SAYTEX8010を4.4Kg、ポリスチレンを0.7Kg添加して30℃以下で15分間撹拌を行った。
【0056】この組成物をトルエンに溶解もしくは分散させてワニスを作製し、これに目付107g/m2のガラスクロスを浸漬して含浸を行い、エアーオーブン中で乾燥させ硬化性複合材料を得た。次に、硬化後の厚さが約0.8mmとなるように6枚重ね合わせ、その両面に厚さ35μmの銅箔をおいて180℃、40kg/cm2で90分間プレス成形機を用いて成形、硬化させた。ここで得られた積層体について、290℃のハンダ浴への2分間の浸漬による耐熱性試験を行った所、積層体の表面に異常は見られなかった。この積層体は誘電率3.50(1MHz)、誘電正接0.0021(1MHz)、吸湿率0.2%、ガラス転移温度160℃(TMAによる測定)で、誘電特性、低吸湿性、耐熱性に優れていた。
【0057】
【比較例1】30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.41のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)ポリフェニレンエーテル120Kg、無水マレイン酸480gを用いて二軸押出機で、ペレットを作製した。このペレット120Kgを平均粒径300ミクロンメートル以下に粉砕して、日本化成製のトリアリルイソシアヌレートを55Kg、日本油脂製の過酸化物パーヘキサ25Bを3.6Kg添加して30℃以下で15分間撹拌を行った。
【0058】撹拌後の組成物50gをクロロホルム450gに溶解してNo.5の濾紙で濾過した結果、濾紙上には長径が100ミクロン以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子が3個以上、20ミクロンメートル以上のポリフェニレンエーテル系樹脂を主成分とした溶剤不溶粒子が20個以上確認された。
【0059】この組成物をトルエンに溶解もしくは分散させてワニスを作製し、これに目付107g/m2のガラスクロスを浸漬して含浸を行い、エアーオーブン中で乾燥させ硬化性複合材料を得た。次に、硬化後の厚さが約0.8mmとなるように6枚重ね合わせ、その両面に厚さ35μmの銅箔をおいて180℃、40kg/cm2で90分間プレス成形機を用いて成形、硬化させた。ここで得られた積層体について、290℃のハンダ浴への2分間の浸漬による耐熱性試験を行った所、積層体の表面の銅箔に剥離による膨張が発生した。
【0060】
【発明の効果】本発明に用いられる硬化性樹脂組成物は、硬化後において優れた耐薬品性、誘電特性、低吸水性、耐熱性、難燃性を示し、電気産業、宇宙・航空機産業等の分野において誘電材料、絶縁材料、耐熱材料、構造材料等に用いることができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物、硬化性複合材料、硬化複合材料、積層体、及びは、片面、両面、多層プリント基板、フレキシブルプリント基板、ビルドアップ基板等の材料として特に好適に用いることができる。




 

 


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