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発明の名称 防湿被覆用樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−11362(P2001−11362A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−179727
出願日 平成11年6月25日(1999.6.25)
代理人
発明者 五十嵐 義光 / 大塚 雅彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (A)芳香族ビニル系単量体20〜80重量%、(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体20〜80重量%、(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜5重量%、(D)アミド基含有ビニル系単量体0.1〜2重量%、(E)架橋性ビニル系単量体0.1〜2重量%とを含むラジカル重合性単量体組成物を乳化重合して得られるラテックス100重量部(固形分換算)、ワックスエマルジョン0.5〜50重量部(固形分換算)含有することを特徴とする防湿被覆用樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は包装、容器等に使用される防湿紙作製時に使用されるラテックス組成物に関し、特に防湿性、耐ブロッキング性、離解性に優れ、且つ防湿紙の折り曲げ性にも優れる防湿被覆用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、防湿性を必要とされる包装紙の分野においては、ターポリン紙やワックス紙などが知られており、最近ではポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の高分子化合物を紙に塗工あるいは貼合等を施し防湿、防水性を付与したものが一般的に使用されている。しかしながら、これらは防湿性に関しては十分に機能を発揮し得るものであるが、古紙として回収する際にはその離解性が極端に悪い。例えば、防湿紙製造工程で発生する損紙、トリミング屑および成形加工時に発生する損紙、また製品となった後の回収品等において、パルプの再利用化が困難であった。その為、省資源、環境問題の観点から大きな問題が残されていた。
【0003】最近、上記の問題点を改良するため、古紙として再利用可能な防湿加工による防湿紙が提案されている。例えば、ブタジエン系ラテックスにワックスを配合したものを塗工し防湿紙を得る方法(特公昭55−22597号公報)、アクリルエマルジョンにワックスを配合し塗工する方法(特公昭62−28826号公報)が開示されている。これらの技術は防湿性は満足するものの、例えば防湿紙の塗工面と包装内容物との間でブロッキングが発生する問題があった。
【0004】これに対して、特定組成からなるアクリルエマルジョンを用いる方法(特開平3−279492号公報)、ガラス転移点(Tg)の高いポリマーを用いる方法(特開平6−287890号公報)、顔料を添加する方法(特開平8−226096号公報)、またラテックス粒子内を架橋させる方法(特開平7−133600号公報、特開平10−114851号公報、特開平10−226987号公報)等が耐ブロッキング性の向上のために提案されている。
【0005】このような改良により、防湿紙の古紙回収を容易とするための離解性と耐ブロッキング性の性能は向上した。しかしながら、高Tg、高ゲルでは成膜性が不十分となり、その結果防湿性が低下する。また、これらの開示技術でも更なる高温多湿の条件化に放置した際のブロッキングの問題、及び防湿紙を折り曲げたときの、その部分の防湿性の低下という問題が新たに発生している。これに対しては、特開平8−3895号公報、特開平10−53999号公報において、ラテックスに外部架橋を施す技術が開示されているが、耐ブロッキング性と折り曲げは、改良されるものの離解性の低下が問題となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は、従来のポリオレフィンラミネート紙と同等以上の防湿性を有し、且つ離解性、耐ブロッキング性、折り曲げ性が良好な防湿紙用のラテックス組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、意外にも特定組成のラテックスにワックスを配合することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は(A)芳香族ビニル系単量体20〜80重量%、(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体20〜80重量%、(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.5〜5重量%、(D)アミド基含有ビニル系単量体0.1〜2重量%、(E)架橋性ビニル系単量体0.1〜2重量%とを含むラジカル重合性単量体組成物を乳化重合して得られるラテックス100重量部(固形分換算)、ワックスエマルジョン0.5〜50重量部(固形分換算)含有する防湿被覆用樹脂組成物である。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0009】本発明のラテックスは、(A)芳香族ビニル系単量体、(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体、(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(D)アミド基含有ビニル系単量体、(E)架橋性ビニル系単量体組成物を乳化重合して得られる。
A)芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。好ましくはスチレンである。
【0010】また、(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート等が挙げられる。好ましくは、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレートである。
【0011】また、(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸などが挙げられる。好ましくはアクリル酸、メタクリル酸である。また、(D)アミド基含有単量体としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等を挙げることができる。好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミドである。また、(E)架橋性ビニル系単量体としては、例えば、ラジカル重合性の二重結合を2個以上有しているか、または重合中、重合後に自己架橋構造を与える官能基を有しているものである。
【0012】ラジカル重合性の二重結合を2個以上有しているビニル系単量体は例えば、ジビニルベンゼン、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0013】重合中、重合後に架橋構造を与える官能基を有しているビニル系単量体としては例えば、エポキシ基含有モノマー、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、メチロール基含有モノマー、例えばN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロールアクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミド等、アルコキシメチル基含有モノマー、例えばN−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド等、ヒドロキシル基含有モノマー、シリル基含有モノマー例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−2−メトキシエトキシビニルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0014】好ましい架橋性単量体は、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、シリル基含有単量体である。特に好ましくは、シリル基含有単量体である。また、上記の五種類の単量体に加えて、本発明のラテックスに要求される様々な品質・物性を改良するために、上記五種類以外の単量体成分を使用することもできる。それらの単量体としては、上記五種類の単量体と共重合可能な(F)その他のビニル系単量体が使用できる。例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類、さらに、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、リン酸基などの官能基を有する各種のビニル系単量体も所望に応じて使用できる。
【0015】(A)芳香族ビニル系単量体の使用割合は20〜80重量%である。(A)芳香族ビニル系単量体が20重量%以上で、充分な防湿性が得られ、80重量%以下で、充分な折り曲げの防湿性が得られる。好ましくは、30〜70重量%である。
(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体の使用割合は20〜80重量%である。(B)(メタ)アクリル酸エステル単量体が20重量%以上で、充分な離解性が得られ、80重量%以下で、耐ブロッキング性に問題が無い。好ましくは、25〜70重量%である。
(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用割合は0.5〜5重量%である。(C)エチレン性不飽和カルボン酸単量体が0.5重量%以上で、離解性に問題がなく、5重量%を以下で、充分な防湿性が得られる。好ましくは、0.8〜4重量%である。
【0016】(D)アミド基含有ビニル系単量体の使用割合は0.5〜2重量%である。(D)アミド基含有ビニル系単量体が0.1重量%以上で、耐ブロッキング性に問題がなく、2重量%以下で、充分な防湿性が得られる。好ましくは、0.6〜1.5重量%である。
(E)架橋性ビニル系単量体の使用割合は0.1〜2重量%である。(E)架橋性ビニル系単量体が0.1重量%以上で、耐ブロッキング性に問題がなく、2重量%以下で、充分な防湿性が得られる。好ましくは、0.2〜1.5重量%である。さらに必要によりこれらと共重合可能な(F)その他のビニル系単量体を50重量%以下含んでいても良い。
【0017】本発明のラテックスのゲル分は50〜90%の範囲に有ることが望ましく、55〜85%の範囲に有ることがさらに好ましい。50%以上で離解性に問題がなく、90%以下で成膜性に問題がなく、防湿性に問題がない。このゲル分は、重合温度、架橋性ビニル系単量体の量、ラジカル開始剤の種類や量などにより調節することができる。
【0018】本発明のラテックス中のポリマーのTgは、−40〜40℃の範囲に有ることが好ましく、−30〜30℃の範囲に有ることがさらに好ましい。−40℃以上でブロッキング性に問題がなく、40℃以下で成膜性に問題がなく、防湿性に問題がない。このTgはラジカル重合性単量体の組成により調節することができる。 ラテックス粒子の平均粒子径は40〜400nmの範囲にあることが望ましく、50〜200nmの範囲にあるのがさらに好ましい。平均粒径が40nm以上で防湿性に問題がなく、400nm以下でやはり防湿性に問題がない。平均粒子径はシードラテックスや界面活性剤の使用割合などによって調整することができ、一般にその使用割合を高くするほど生成共重合体ラテックスの平均粒子径は小さくなる傾向がある。なお、シードラテックスの重合は、本発明のラテックスの重合に先だって同一反応容器で行っても、異なる反応容器で重合したシードラテックスを用いても良い。
【0019】本発明において用いられるラテックスは乳化重合法によって得られる。乳化重合の方法に関しては特に制限はなく、水性媒体中で前記の単量体組成物、連鎖移動剤、界面活性剤、ラジカル重合開始剤、および必要に応じて用いられる他の添加剤成分を基本構成成分とする分散系において、単量体を重合させて合成樹脂の粒子の水性分散液、すなわちラテックスを製造すればよい。そして、重合に際しては、単量体組成を全重合過程で均一にする方法や重合過程で逐次、あるいは連続的に変化させることによって生成するラテックス粒子の形態的な組成変化を与える方法など所望に応じてさまざまな方法が利用できる。
【0020】連鎖移動剤は合成樹脂の分子量やゲル生成量を調整するために用いられ、例えば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸などのメルカプタン類やα−メチルスチレンダイマーなど通常の乳化重合で使用可能なものを全て使用できる。界面活性剤としては、例えば脂肪族セッケン、ロジン酸セッケン、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらのほかに親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性二重結合を導入した、いわゆる反応性界面活性剤を用いても良い。
【0021】ラジカル重合開始剤は、熱または還元性物質の存在下ラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものであり、無機系開始剤および有機系開始剤のいずれも使用できる。このようなものとしては、例えば水溶性又は油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロパーオキサイドなどがあり、また他に、POLYMERHANDBOOK(3rd. edition)、J.BrandrupおよびE.H.Immergut著、John Willy & Sons刊(1989)に記載されている化合物が挙げられる。また、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合法を採用することもできる。これらの中で特にペルオキソ二硫酸塩が重合開始剤として好適である。この重合開始剤の使用量は、全単量体の重量に基づき、通常0.01〜5.0重量%の範囲から、好ましくは0.1〜3.0重量%の範囲から選ばれる。この乳化重合における重合温度は、通常60〜100℃の範囲で選ばれるが、前記レドックス重合法等により、より低い温度で重合を行っても良い。また、第1段での重合温度と第2段での重合温度は同じでも異なっていても良い。
【0022】本発明で使用するラテックスにおいては、必要に応じ各種重合調整剤を添加することができる。例えば、pH調整剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどのpH調整剤を添加することができる。また、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどの各種キレート剤なども重合調整剤として添加することもできる。
【0023】本発明に使用されるワックスエマルジョンは例えば、パラフィン系ワックスエマルジョン、ポリエチレン系ワックスエマルジョン、マイクロクリスタリン系ワックスエマルジョン等公知のワックスエマルジョンが使用できる。ワックスの融点は40〜100℃が好ましい。ワックスエマルジョンの含有量はラテックス100重量部(固形分換算)に対して、0.5〜50重量部(固形分換算)である。ワックスエマルジョンの含有量がこの範囲であるとき、防湿性に問題がない。好ましくはラテックス100重量部(固形分換算)に対して、1〜10重量部(固形分換算)である。
【0024】また、本発明のラテックスにおいて、必要に応じて顔料を配合しても良い。顔料としては、特に制約はなく、無機または有機の顔料が適宜使用できる。例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、チタン、アルミニウム、アンチモン、鉛等の各種金属酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩または珪酸塩化合物やポリスチレン、ポリチレン、ポリ塩化ビニル等の個体高分子微粉末等が挙げられる。具体的には炭酸カルシウム、カオリン、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウムシリカ、石膏、バライト粉、アルミナホワイト、サチンホワイト等無機顔料が挙げられる。
【0025】さらには必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、アクリル系ラテックス、ウレタンラテックス、酢ビラテックス、エチレン酢ビラテックス、ポリビニルアルコール等を配合しても良い。また、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、デキストリン、酸化処理澱粉、架橋澱粉、澱粉エステル、グラフトコポリマー澱粉等の澱粉誘導体等の各種水溶性天然高分子類、粘着付与剤のタッキファイヤー、さらには増粘剤、消泡剤、濡れ剤、レベリング剤、成膜助剤、可塑剤、分散剤、着色剤、耐水化剤、潤滑剤、防腐剤、架橋剤(例えば多価金属化合物、水溶性エポキシ化合物等)等が配合されていてもよい。
【0026】本発明防湿皮膜用樹脂組成物が塗工される支持体に用いられる原紙は特に制約はないが、例えば広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ等の化学パルプ、GP、RGP、TMP等の機械パルプを原料として用い、長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機あるいは丸網抄紙機で抄紙される上質紙、中質紙、片艶紙及びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、を包含するものである。原紙中には紙力増強剤、サイズ剤、填料、歩留向上剤等の抄紙補助薬品が含まれていてもよく、また樹脂等が塗工されている塗工紙でもよい。特に限定するものではないが、原紙の坪量は50〜150g/m2程度のものが用いられる。
【0027】原紙に対する下塗り層の塗工設備としてはサイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーターおよびブレードコーター等から任意に選定することができる。塗工量は絶乾重量で2〜25g/m2塗工されるよう調製するのが望ましい。乾燥条件も特に限定されず、70〜200℃、5秒〜10分の加熱条件が好ましい。本発明のラテックスは、原紙に2回以上の塗工操作により塗工してもよい。
【0028】
【発明実施の形態】本発明を下記実施例によって更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらによって限定されるものではない。なお、例中の塗布量、部数、混合割合などは全て固形分で示した。また、「部」は特に断らない限り「重量部」を示すものである。
【0029】各特性は次のようにして求めた。
(1)ガラス転移温度(Tg)
DSCにより測定を行った。10℃/minの昇温速度とし、変曲点をTgとした。
(2)粒径光散乱法により測定を行った。測定装置は粒子測定装置(LEED&NORTHRUP社製、MICROTRACTMUPA150)を用い、体積平均粒径を求めた。
(3)ゲル分ガラス板上にラテックスを250μの厚みに塗布し、23℃/65%RHの部屋で24時間放置する。次に、90℃に設定したオーブンに15分放置する。
【0030】その後ラテックスフィルムを剥がす。フィルムを0.5g精秤し、トルエン30mlに入れ、3時間振とうする。振とう後325メッシュでろ過し、ろ過残を140℃で1時間乾燥させ、不溶部分を測定する。トルエンに入れる前のフィルム重量に対する不溶部分の重量割合をゲル分とする。
(4)透湿度ラテックス、ワックスエマルジョンを配合した組成物を40%固形分に調整し、坪量70g/m2の上質紙に、18g/m2となるよう塗布、乾燥を行った。この試料を用いて、JISZ0208防湿包装材料の透湿度試験(恒温恒湿条件40℃、90%RH)に準じて透湿度を測定した。
【0031】透湿度100以下を合格レベルとした。
(5)折り曲げ透湿度上記(4)で作製した試料を、塗工面を内側にして十字に折り曲げる。その後広げて、(4)と同様に透湿度を測定する。透湿度200以下を合格レベルとした。
(6)離解性上記(4)で作製した試料5g小片に切り、2Lの水とともに家庭用ミキサーで10分攪拌し、離解状態を観察した。△以上を合格とした。
○:単繊維状となる△:僅かに凝集物が見られる×:凝集物が見られる(7)耐ブロッキング性上記(4)で作製した試料を用い、ラテックス塗布面と未塗布面とを合わせ、250g/cm2で加圧し、50℃/90%RHの雰囲気下に24時間放置する。その後ゆっくりと引き離す。△以上を合格とした。
○:抵抗なく引き離すことができる。
△:僅かに抵抗はあるが引き離すことができる。
×:抵抗があり紙が破れることがある。
【0032】
【製造例1】スチレン58部、2−エチルヘキシルアクリレート36.8部、メタクリル酸2部、アクリルアミド1部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.2部に、エマルゲン920[花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル]の25%水溶液0.8部、レベノールWZ[花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム]の25%水溶液2部、過硫酸アンモニウム0.2部、蒸留水50部を添加し、ホモミキサーで撹拌を行いプレ乳化物を作製した。
【0033】別に、撹拌装置、環流冷却器、温度調節用ジャケットを取り付けた反応容器にに蒸留水40部、エマルゲン920の25%水溶液1部、レベノールWZの25%水溶液0.5部、平均直径0.04μmのシード粒子の水性分散体(シード固形分濃度34重量%)3.0重量部を仕込み、80℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.05部を水5部に溶解したものを添加する。これに、前記プレ乳化物を4時間かけて連続滴下する。次いで、過硫酸アンモニウム0.1部を水5部に溶解したものを添加し、同温度で1時間重合を続けた。その後、30℃以下まで冷却し、25%濃度のアンモニア水でpHを7に調整し、200メッシュの金網でろ過した後、固型分が45%となるよう水を添加しエマルジョンを得た。ラテックスのTgは15℃、ゲル分は60%、粒径165nmであった。
【0034】
【製造例2〜11】表1に記載した組成に基づいて、実施例1と同様に重合を行った。粒径は全て160〜190nmの範囲にあった。製造例6のTgは2℃、製造例7のTgは−13℃、他の製造ラテックスのTgは13〜16℃の範囲にあった。
【0035】
【実施例1〜6】表2に記載の組成物を作製した。ラテックスに、ワックスエマルジョンを添加し、固形分40%となるよう水で調整した。評価結果を表2に示す。
【0036】
【比較例1〜4】表3に記載した配合を用い、実施例と同様に評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0037】
【表1】

【0038】
【表2】

【0039】
【表3】

【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防湿被覆用樹脂組成物は防湿性、耐ブロッキング性、離解性に優れており、加えて折り曲げ透湿度に示されるように防湿紙の折り曲げ性も向上することができる。




 

 


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