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発明の名称 脂肪族系樹脂難燃剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−11318(P2001−11318A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−179912
出願日 平成11年6月25日(1999.6.25)
代理人 【識別番号】100108693
【弁理士】
【氏名又は名称】鳴井 義夫 (外3名)
【テーマコード(参考)】
4J002
4J100
【Fターム(参考)】
4J002 AC031 AC061 AC081 AC091 BB001 BB051 BB082 BB151 BB232 BB262 BC001 BC122 BD001 BD172 BE022 BG011 BG012 BG021 BG022 BG132 BN061 BN121 BN141 BN142 BN151 BP011 CF001 CF272 CG001 CG002 CG011 CH052 CH071 CL001 CL092 CN011 CN022 FD130 FD132 FD160 
4J100 AD02P AJ02P AM01P AM15P CA01 CA04 JA15
発明者 西原 一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 イオン基を含有した脂肪族系樹脂難燃剤。
【請求項2】 共役ジエン単位、不飽和ニトリル単位、アクリルアミド類単位、メタクリルアミド類単位、アクリル酸単位、メタクリル酸単位、ビニルアルコール単位、多官能単量体単位から選ばれる単位を含有する請求項1記載の脂肪族系樹脂難燃剤。
【請求項3】 イオン基がスルフォン酸及び/またはその塩、カルボキシル基及び/またはその塩、−PO(OH)2 基及び/またはその塩、−CH2 PO(OH)2 基及び/またはその塩、−NO2 、水酸基及びその塩、クロロメチル化アミン基及び/またはその塩から選ばれるイオン基を含有する請求項1または請求項2記載の脂肪族系樹脂難燃剤。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の難燃剤を重合体に配合した難燃性重合体組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脂肪族系樹脂難燃剤に関する。更に詳しくは、卓越した難燃性を付与可能な脂肪族系樹脂難燃剤及びその難燃性重合体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性重合体または熱可塑性エラストマー等の重合体は、成形性に優れることに加え、耐衝撃性に優れていることから、自動車部品、家電部品、OA機器部品を始めとする多岐の分野で使用されているが、重合体の易燃性のためにその用途が制限されている。重合体の難燃化の方法としては、ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤を重合体に添加することが知られており、それによりある程度難燃化が達成されている。しかしながら、近年火災に対する安全性の要求がとみにクローズアップされ、更に高度な難燃化技術の開発と共に、環境上の問題や機械的性質の低下のない技術開発が強く望まれている。
【0003】一方、ポリスチレンスルホン酸塩等の無機酸塩を芳香環に置換した芳香族ビニル系樹脂を配合した組成物が知られている。例えば、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム塩とポリ塩化ビニルとの安定化樹脂の製法(特開平7ー268028号公報)、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム塩とポリオレフィンとの安定化樹脂の製法(特開平6ー248013号公報)、ポリスチレン/ポリフェニレンオキサイド系アロイからなるの耐熱樹脂〔Proceedings of the 6th Sony Research Forum p.552(1996)〕、ポリスチレン/ポリフェニレンオキサイドにスルフォン酸塩を導入したポリマーシステムの相溶性〔Polymer,Vol.33,Nr6,1210(1992)〕等である。
【0004】また、ABS樹脂またはHIPS樹脂にイオン基が導入された水溶性高分子電解質(特開平10ー101731、特開平10ー249194号公報)が知られている。しかしながら、上記公報及び文献にはスルフォン酸塩等を含有した脂肪族系樹脂が卓越した難燃性を付与可能であることは開示も示唆もされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち卓越した難燃性を付与可能な脂肪族系樹脂難燃剤を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは重合体の難燃性を鋭意検討した結果、本発明の特定の置換基を有する脂肪族系樹脂難燃剤が重合体に対して、難燃性を飛躍的に向上せしめることを見出し、本発明を完成した。即ち本発明は、イオン基を含有した脂肪族系樹脂難燃剤、及びそれを配合した難燃性重合体組成物を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の難燃剤は、特定の脂肪族系樹脂がイオン基を含有する。ここで、イオン基を含有することが重要である。脂肪族基に置換されたイオン基は比較的に脱離しやすく、燃焼時に架橋点となり、チャー形成に寄与する。またイオン基の種類により脱離したイオン由来の酸がチャー形成を促進する。本発明におけるイオン基は、このような作用を発現するものであり、特に制限されない。具体的には、スルフォン酸及び/またはその塩、アクリル酸単位、メタクリル酸単位等のカルボキシル基及び/またはその塩、−PO(OH)2 基及び/またはその塩、−CH2 PO(OH)2 基及び/またはその塩、−NO2 、水酸基及びその塩、クロロメチル化アミン基及び/またはその塩、そしてアクリルアミド類単位、メタクリルアミド類単位、、ビニルアルコール単位もイオン基に含まれる。
【0008】本発明において、イオン基が上記作用を発現するためには、難燃剤のベースの重合体の全単位に対して、イオン基が1〜300モル%含有することが好ましく、更に好ましくは20〜200モル%、最も好ましくは50〜150モル%、極めて好ましくは70〜100モル%である。本発明の脂肪族系樹脂難燃剤は、脂肪族系樹脂を酸及び/またはアルカリ処理することにより、イオン基を導入する方法(方法I)、またはイオン基を含有する単位とその他の構成単位と共重合する方法(方法II)及び必要に応じて、方法IIで得られた重合体にイオン基を導入する方法(方法III)により製造することができる。
【0009】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法(方法I)において、特定の脂肪族系樹脂を酸及び/またはアルカリ処理することにより、不飽和ニトリル等の単位は、アミド基やカルボキシル基もしくはその塩に転換され、共役ジエン等のゴム状重合体には、水酸基もしくはその塩やスルフォン酸基等の酸性イオン基が導入される。その結果、重合体への難燃剤の添加量を削減しても難燃性を保持することが可能となる。
【0010】ここで、アルカリ処理に用いられるアルカリとしては、無機アルカリが好ましい。無機アルカリとしては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、硫酸塩、リン酸塩の化合物及びその水溶液が挙げられる。またイオン架橋構造形成のためには、上記アルカリ処理において、Cu,Ag,Mg,Ca,Ba,Zn,Cd,Hg,Al,Fe,Co,Ni 等のIB、IIA、IIB、IIIB、VIII族の第四周期の金属イオンを含む多価金属塩を用いることが好ましい。上述したアルカリと特定の重合体とを反応させることにより、不飽和ニトリルと共役ジエン部は、加水分解を受けることになり、それぞれアミド基や水酸基が導入される。更に、アルカリを加えることにより、アミド基はカルボキシル基やその塩、または水酸基は水酸塩に置換される。
【0011】酸処理に用いられる酸としては、無機酸が好ましい。無機酸としては、濃硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロロスルフォン酸、硝酸、発煙硝酸、燐酸、塩化燐、酸化燐等が挙げられる。これらの中では、濃硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロロスルフォン酸が好ましく、特に70重量%以上の濃硫酸が好ましい。上述した無機酸と特定の重合体とを反応させることにより、不飽和ニトリルは加水分解を受け、アミド基やカルボキシル基に改質され、芳香族ビニル及び共役ジエンには、スルフォン酸基や−PO(OH)2 基、−CH2 PO(OH)2 基、−NO2 基等のイオン基が導入される。なお、上述した酸処理において、スルフォン化剤を用いる場合、ルイス酸基を併用しても良い。
【0012】上記製造方法は、特開平10ー101731、特開平10ー249194号公報に詳細に開示されている。本発明の難燃剤の第一番目の製造方法(I)において用いられる、脂肪族系樹脂は、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリスルフィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系、ポリエーテル系等の熱可塑性樹脂及び/または熱硬化性樹脂であり、上記樹脂のゴム変性体をも含む。
【0013】本発明において、脂肪族系樹脂の一つのポリカーボネートは、ホモポリカーボネートとコポリカーボネートより選ぶことができる。製造方法としては、2官能アルコール系化合物に苛性アルカリ及び溶剤の存在下でホスゲンを吹き込むホスゲン法、あるいは、例えば、二官能アルコール系化合物と炭酸ジエチルとを触媒の存在下でエステル交換させるエステル交換法を挙げることができる。該ポリカーボネートは粘度平均分子量が1万〜10万の範囲が好適である。本発明において、前記ポリオレフィン系樹脂の一つのプロピレン系樹脂は、ホモのアイソタクチックポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのアイソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等が挙げられる。
【0014】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法(I)において用いられる重合体は、新たに製造されたバージン材であってもよいし、樹脂原料や成形品の生産過程での排出品(半端品)、電化製品や自動車等に使用された筐体等の各種部品材料、チューブやホース等の各種緩衝材等の、ある特定の用途を目的として成形された使用済みの樹脂である廃材であってもよい。排出場所としては、工場、販売店、過程等のいずれであっても良いが、過程からの一般廃棄物より工場や販売店等から回収されたものの方が、比較的組成が揃った物が多いためにより好ましい。また、この重合体は、他の重合体とのアロイであっても良く、染顔料や安定剤、難燃剤、可塑剤、充填剤、その他補助剤等の添加剤を含んでいる廃材であってもよい。または、廃材とバージン材との混合物であってもよい。
【0015】本発明の難燃剤の第二番目の製造方法(II)は、スルフォン酸基等の酸性イオン基を含有した単位、アミド基やカルボキシル基もしくはその塩を含有するビニル系単位、水酸基もしくはその塩やスルフォン酸基等の酸性イオン基を含有した共役ジエン等の単位から選ばれた単位の単独重合または共重合もしくはグラフト重合する方法である。本発明の難燃剤の製造方法(II)の具体例として、不飽和ニトリル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルアルコール、スルフォン酸金属塩含有芳香族単位から選ばれる単位を公知の重合法で重合する。その際にゴム状重合体として共役ジエン系ゴムの存在下に上記単位をグラフト重合することができる。
【0016】本発明の難燃剤を重合体に配合することにより、卓越した難燃性が発現する。本発明の難燃剤を配合することが可能な重合体は、ゴム状重合体、熱可塑性樹脂、または熱硬化性樹脂等であるが、特にその中でも熱可塑性樹脂が好ましい。上記ゴム状重合体は、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であることが好ましく、−30℃を越えると耐衝撃性が低下する傾向にある。このようなゴム状重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレンン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレンーオクテン共重合体ゴム等の架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
【0017】上記熱可塑性エラストマーの中でも、特にスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましく、芳香族ビニル単位と共役ジエン単位からなるブロック共重合体、または上記共役ジエン単位部分が部分的に水素添加されたブロック共重合体であり、特に熱安定性の観点から、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーが更に好ましい。上記ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0018】また、上記ブロック共重合体を構成する共役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。そして、ブロック共重合体のブロック構造は、芳香族ビニル単位からなる重合体ブロックをSで表示し、共役ジエン及び/またはその部分的に水素添加された単位からなる重合体ブロックをBで表示する場合、SB、S(BS)n、(但し、nは1〜3の整数)、S(BSB)n、(但し、nは1〜2の整数)のリニア−ブロック共重合体や、(SB)nX(但し、nは3〜6の整数。Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ、ポリエポキシ化合物等のカップリング剤残基。)で表示される、B部分を結合中心とする星状(スタ−)ブロック共重合体であることが好ましい。なかでもSBの2型、SBSの3型、SBSBの4型のリニア−ブロック共重合体が好ましい。上記ブロック共重合体中の芳香族ビニル単量体の割合は、1〜99重量%であり、好ましくは10〜90重量%、更に好ましくは20〜80%、最も好ましくは30〜70%であり、上記範囲内では卓越した衝撃強度が発現する。
【0019】本発明の難燃剤を配合するゴム状重合体の中でも更に好ましい水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーは、上述の芳香族ビニル単位と共役ジエン単位からなるブロック共重合体を公知の方法で水素添加することにより得られる。例えば、F.L.Ramp,etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,4672(1961)記載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素添加する方法、Hung Yu Chen,J.Polym.Sci.Polym.Letter Ed.,15,271(1977)記載のトルエンスルフォニルヒドラジドを用いて水素添加する方法、あるいは特公昭42ー8704号公報に記載の有機コバルトー有機アルミニュウム系触媒あるいは有機ニッケルー有機アルミニュウム系触媒を用いて水素添加する方法、1,2ービニル結合を1, 4ー結合に先立って選択的に水素添加できる触媒を使用する特開昭52ー41890号公報に示される方法、あるいは低温、低圧の温和な条件下で水素添加が可能な触媒を用いる特開昭59ー133203号、特開昭60ー220147号公報に示される方法である。
【0020】本発明の難燃剤を配合することが可能な重合体の中でも最も好ましい熱可塑性樹脂は、本発明の難燃剤と相溶もしくは均一分散し得るものであればとくに制限はない。たとえば、ポリスチレン系、ポリフェニレンエーテル系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独もしくは二種以上を混合したものを使用することができる。特に熱可塑性重合体としてポリフェニレンエーテル系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系の熱可塑性樹脂が好ましい。
【0021】本発明の難燃剤を配合可能な熱可塑性樹脂の一つのスチレン系樹脂は、ゴム変性スチレン系樹脂及び/またはゴム非変性スチレン系樹脂であり、特にゴム変性スチレン系樹脂単独またはゴム変性スチレン系樹脂とゴム非変性スチレン系樹脂からなることが好ましく、本発明の難燃剤と相溶もしくは均一分散し得るものであれば特に制限はない。また、ゴム変性スチレン系重合体は、ビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散してなるグラフト重合体をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これと共重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、乳化重合、懸濁重合等のグラフト重合方法により得られる。このような重合体の例としては、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であることが好ましく、−30℃を越えると耐衝撃性が低下する傾向にある。
【0022】このようなゴム状重合体の例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレンン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレンーオクテン共重合体ゴム等の架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
【0023】このようなグラフト共重合体の例としては、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)等が挙げられる。グラフト共重合体におけるゴム状重合体は、好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜50重量%、グラフト重合可能な単量体混合物は、好ましくは95〜20重量%、更に好ましくは90〜50重量%の範囲にある。そして、グラフト共重合体中のゴム粒子径は、0.1〜5.0μmが好ましく、特に0.2〜3.0μmが好適である。
【0024】グラフト共重合体の分子量の尺度であるマトリックス部分の還元粘度ηsp/c(0.5g/dl、30℃測定:マトリックス樹脂がポリスチレンの場合はトルエン溶液、マトリックス樹脂が不飽和ニトリル−芳香族ビニル共重合体の場合はメチルエチルケトン)は、0.30〜0.80dl/gの範囲にあることが好ましく、0.40〜0.60dl/gの範囲にあることがより好ましい。上記還元粘度ηsp/cに関する上記要件を満たすための手段としては、重合開始剤量、重合温度、連鎖移動剤量の調整等を挙げることができる。
【0025】本発明の難燃剤を配合することが可能な熱可塑性樹脂の一つの芳香族ポリカーボネートは、芳香族ホモポリカーボネートと芳香族コポリカーボネートより選ぶことができる。製造方法としては、2官能フェノール系化合物に苛性アルカリ及び溶剤の存在下でホスゲンを吹き込むホスゲン法、あるいは、例えば、二官能フェノール系化合物と炭酸ジエチルとを触媒の存在下でエステル交換させるエステル交換法を挙げることができる。該芳香族ポリカーボネートは粘度平均分子量が1万〜10万の範囲が好適である。ここで、上記2官能フェノール系化合物は、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニル)ブタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1−フェニル−1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等であり、特に2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕が好ましい。本発明において、2官能フェノール系化合物は、単独で用いてもよいし、あるいはそれらを併用してもよい。本発明の難燃剤を配合することが可能な熱可塑性樹脂のもう一つのポリフェニレンエーテルは、次式(1)で示される結合単位からなる単独重合体及び/又は共重合体である。
【0026】
【化1】

但し、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ水素、炭化水素、または置換炭化水素基からなる群から選択されるものであり、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0027】このポリフェニレンエ−テルの具体的な例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体等が好ましく、中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好ましい。かかるポリフェニレンエ−テルの製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、米国特許第3,306,874号明細書記載の方法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例えば2,6キシレノールを酸化重合することにより容易に製造でき、そのほかにも米国特許第3,306,875号明細書、米国特許第3,257,357号明細書、米国特許3,257,358号明細書、及び特公昭52−17880号公報、特開昭50−51197号公報に記載された方法で容易に製造できる。本発明にて用いる上記ポリフェニレンエ−テルの還元粘度ηsp/c(0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)は、0.20〜0.70dl/gの範囲にあることが好ましく、0.30〜0.60dl/gの範囲にあることがより好ましい。ポリフェニレンエ−テルの還元粘度ηsp/cに関する上記要件を満たすための手段としては、前記ポリフェニレンエ−テルの製造の際の触媒量の調整などを挙げることができる。
【0028】本発明において、更に一層高度な難燃性が要求される場合には、必要に応じて、その他の難燃剤として、ハロゲン系、リン系または無機系難燃剤、トリアジン骨格含有化合物、シリコ−ン系難燃剤、有機シリケート、金属塩系、シリカ、アラミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、フッ素系樹脂、ノボラック樹脂から選ばれる一種以上を配合することができる。
【0029】前記ハロゲン系難燃剤は、ハロゲン化ビスフェノ−ル、芳香族ハロゲン化合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲン化ポリフェニレンエーテル等が挙げられ、好ましくはデカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカ−ボネ−ト、ブロム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジフェニルオキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲンリン酸エステル及びフッ素系樹脂等である。前記必要に応じて配合可能な難燃剤としてのリン系難燃剤は、有機リン化合物、赤リン、無機系リン酸塩等である。
【0030】上記有機リン化合物の例としては、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エステル等である。より具体的には、トリフェニルフォスフェート、メチルネオベンチルフォスファイト、ヘンタエリスリトールジエチルジフォスファイト、メチルネオペンチルフォスフォネート、フェニルネオペンチルフォスフェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォスフェート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェート、ジネオペンチルハイポフォスファイト、フェニルピロカテコールフォスファイト、エチルピロカテコールフォスフェート、ジピロカテコールハイポジフォスフェートである。ここで、特に有機リン化合物として、次式(2)の芳香族系リン酸エステル単量体、次式(3)の芳香族系リン酸エステル縮合体が好ましい。
【0031】
【化2】

【0032】
【化3】

(但し、Ar1 、Ar2 、Ar3 、Ar4 、Ar5 、Ar6 、Ar7 、Ar8 はそれぞれ独立に無置換または炭素数1〜10の炭化水素基で少なくとも一つ置換されたフェニル基から選ばれる芳香族基である。Ar6 は炭素数6〜20の二価の芳香族基である。mは1以上の整数を表わす。)
【0033】前記リン系難燃剤の一つの赤リンは、一般の赤リンの他に、その表面をあらかじめ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよりえらばれる金属水酸化物の被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸化物の被膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被覆処理されたものなどである。前記リン系難燃剤の一つの無機系リン酸塩は、ポリリン酸アンモニウムが代表的である。
【0034】そして、前記必要に応じて配合可能な難燃剤としての無機系難燃剤は、イオン基導入に際して用いられる酸及び/またはアルカリ処理の結果生成する硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水和物等の無機金属化合物の水和物、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等の金属酸化物、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、銅、タングステン、スズ、アンチモン等の金属粉、そしてホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等が挙げられる。これらは、1種でも2種以上を併用してもよい。この中で特に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトからなる群から選ばれたものが難燃効果が良く、経済的にも有利である。無機系難燃剤の中でも、燃焼初期に溶融または軟化し、燃焼中期の激しい熱分解時に増粘、固化あるいは架橋による硬化反応が促進されするガラス類が好ましく、例えば、水和ガラスSiO2-MgO-H2O,PbO-B2O3 系、ZnO-P2O5-MgO系、P2O5-B2O3-PbO-MgO 系、P-Sn-O-F系、PbO-V2O5-TeO2 系、Al2O3 ・H2O 系、ハロゲン化錫系、ホウ珪酸鉛系等のガラス状化合物である。
【0035】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのトリアジン骨格含有化合物は、リン系難燃剤の難燃助剤として一層の難燃性を向上させるための成分である。その具体例としては、メラミン、メラム、メレム、メロン(600°C以上でメレム3分子から3分子の脱アンモニアによる生成物)、メラミンシアヌレ−ト、リン酸メラミン、サクシノグアナミン、アジポグアナミン、メチルグルタログアナミン、メラミン樹脂、BTレジン を挙げることができるが、低揮発性の観点から特にメラミンシアヌレ−トが好ましい。
【0036】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのシリコーン系難燃剤は、直鎖状のポリジオルガノシロキサンであるシリコーンオイルまたはSiO2 、RSiO3/2 、R2 SiO、R3 SiO1/2 の構造単位を組み合わせてできる三次元網状構造を有するシリコ−ン樹脂である。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、あるいは、フェニル基、ベンジル基等の芳香族基、または上記置換基にビニル基を含有した置換基を示す。ここで、特にビニル基を含有したシリコ−ン樹脂が好ましい。 このようなシリコ−ン樹脂は、上記の構造単位に対応するオルガノハロシランを共加水分解して重合することにより得られる。
【0037】必要に応じて配合可能な難燃剤としての有機シリケートは、例えばオルソケイ酸エステル及び、その加水分解縮合物、またはオルガノアルコキシポリシロキサン、オルガノアリーロキシポリシロキサン等の有機シリケート、または例えば、主鎖(Si−O)に対して、側鎖Si−O−Rを必須成分として、必要に応じてSi−R’(R、R’は炭化水素基)を有するポリシロキサンにおいて、Si−O−Si等で表される分岐または架橋構造を含む有機シリケート等である。
【0038】必要に応じて配合可能な難燃剤としての金属塩系難燃剤は、例えば、トリクロロベンゼンスルフォン酸カリウム、パーフルオロブタンスルフォン酸カリウム、ジフェニルスルフォンー3ースルフォン酸カリウム等の有機スルフォン酸金属塩、芳香族スルフォンイミド金属塩、あるいはスチレン系重合体、ポリフェニレンエーテル等の芳香族基含有重合体の芳香環に、スルフォン酸金属塩、硫酸金属塩、リン酸金属塩、ホウ酸金属塩が結合した、ポリスチレンスルフォン酸アルカリ金属塩等の金属塩系難燃剤である。このような金属塩系難燃剤は、特に重合体としてポリカーボネートの場合には、燃焼時に脱炭酸反応を促進して難燃性を向上させる。必要に応じて配合可能な難燃剤としてのシリカは、無定形の二酸化ケイ素であり、特にシリカ表面に炭化水素系化合物系のシランカップリング剤で処理した炭化水素系化合物被覆シリカが好ましく、更にはビニル基を含有した炭化水素系化合物被覆シリカが好ましい。
【0039】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのアラミド繊維は、平均直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが好ましく、イソフタルアミド、またはポリパラフェニレンテレフタルアミドをアミド系極性溶媒または硫酸に溶解し、湿式または乾式法で溶液紡糸することにより製造することができる。必要に応じて配合可能な難燃剤としてのポリアクリロニトリル繊維は、平均直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが好ましく、ジメチルホルムアミド等の溶媒に重合体を溶解し、400°Cの空気流中に乾式紡糸する乾式紡糸、または硝酸等の溶媒に重合体を溶解し水中に湿式紡糸する湿式紡糸法により製造される。
【0040】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのフッ素系樹脂は、樹脂中にフッ素原子を含有する樹脂である。その具体例として、ポリモノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等を挙げることができる。また、必要に応じて上記含フッ素モノマ−と共重合可能なモノマ−とを併用してもよい。必要に応じて配合可能な難燃剤としてのノボラック樹脂は、フェノ−ル類とアルデヒド類を硫酸または塩酸のような酸触媒の存在下で縮合して得られ、その製造方法は、「高分子実験学5『重縮合と重付加』p.437〜455(共立出版(株))」に記載されている。
【0041】本発明において、必要に応じて配合可能な難燃剤の添加量は,重合体100重量部に対して、0. 001〜100重量部が好ましく、更に好ましくは1〜50重量部、最も好ましくは、3〜20重量部、極めて好ましくは、5〜15重量部である。本発明において、必要に応じて、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪族アルコ−ル、金属石鹸、オルガノシロキサン系ワックス、ポリオレフィンワックス、ポリカプロラクトンから選ばれる一種または二種以上の離型剤または流動性向上剤としての加工助剤を配合することができる。
【0042】上記加工助剤の量は、重合体100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部、更に好ましくは、0.5〜10重量部、最も好ましくは、1〜5重量部である。本発明において、耐光性が要求される場合には、必要に応じて、紫外線吸収剤、ヒンダ−ドアミン系光安定剤、酸化防止剤、活性種捕捉剤、遮光剤、金属不活性剤、または消光剤から選ばれる一種または二種以上の耐光性改良剤を配合することができる。
【0043】上記耐光性改良剤の量は、重合体100重量部に対して、好ましくは0.05〜20重量部、更に好ましくは、0.1〜10重量部、最も好ましくは、1〜5重量部である。本発明の難燃剤を含有する重合体組成物の製造方法としては、例えば重合体と難燃剤を混合し押出機で溶融混練知る方法、重合体をまず溶融し、次いで、本発明の難燃剤を添加し、同一押出機で溶融混練する方法、または重合体、または必要に応じて本発明の難燃剤を配合したマスタ−バッチを製造した後、上記マスタ−バッチと、残りの重合体または残りの本発明の難燃剤もしくは他の難燃剤を混練する方法等がある。
【0044】本発明の難燃剤を用いて得られる難燃性重合体組成物は、上記各成分を市販の単軸押出機あるいは、二軸押出機などで例えば溶融混練することにより得られるが、その際熱安定剤、滑剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、染料や顔料等の着色剤、硫酸塩等の酸塩基等が含有されたり、必要に応じて添加することができる。このようにして得られた組成物を例えば、射出成形機または押出成形機を用いて長期間連続成形することが可能であり、そして得られた成形品は難燃性、耐熱性及び耐衝撃性が優れている。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。尚、実施例、比較例における難燃性の測定は、以下の方法もしくは測定機を用いて行なった。
(1)難燃性UL−94に準拠したVB(Vertical Burning)法により、自己消火性の評価を行った。(1/8インチ厚み試験片)実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。
【0046】(1)メタクリル樹脂旭化成工業(株)製、商品名 デルペット(以下、PMMAと称する)〕
(2)ポリプロピレン日本ポリオレフィン(株)製、アイソタクチックホモポリプロピレン(以下、PPと称する)
(3)低密度ポリエチレン旭化成工業(株)製、サンテックLD(以下、PEと称する)
(4)変性PMMA100重量部のPMMAを、900重量部の1, 2ージクロロエタンに溶解させ、50℃に保ち、128重量部の60%発煙硫酸を30分かけて滴下し、さらに30分間、同温度でスルフォン化を完結させた。尚、反応の進行と共に、反応液中にスラリー状の生成物が生じたが、反応終了時までゲル化物が反応容器の壁面に付着することがなかった。次いで、水酸化ナトリウム水溶液を反応系中に徐々に加えて中和を行った。その後、加熱により反応系中の1, 2ージクロロエタンを留去除去し、残留物の水溶液を水酸化ナトリウムで最終的にpH8に調整した。そして、このようにして得られた水溶液から水を除去し変性PMMA(以下、変性PMMAと称する)を得た。赤外吸収スペクトルによりスルフォン酸塩が確認された。
【0047】(5)変性PP変性PMMAの製造法において、PMMAをPPに変更する以外、同様の実験を繰り返した。(以下、変性PPと称する)
(6)変性PE変性PMMAの製造法において、PMMAをPEに変更する以外、同様の実験を繰り返した。(以下、変性PEと称する)
(7)ゴム変性ポリスチレン(HIPS)
旭化成工業(株)製〔ポリブタジエン/ポリスチレン(10/90:重量比)商品名 スタイロン(以下、HIPSと称する)〕
(8)ABS樹脂(ABS)
旭化成工業(株)製〔アクリロニトリル/ポリブタジエン/スチレン(24/20/56:重量比)商品名 スタイラックABS(以下、ABSと称する)〕
(9)芳香族ポリカーボネート(PC)
住友ダウ(株)製 〔ビスフェノールA型 商品名 カリバー13(以下、PCと称する)〕
【0048】(10)ポリフェニレンエーテル(PPE)
旭化成工業(株)製 ポリフェニレンパウダー、商品名 ザイロン(以下、PPEと称する)〕
(10)リン系難燃剤:トリフェニルホスフェート(TPP)
大八化学工業(株)製、商品名TPP(以下、TPPと称する)
(11)リン系難燃剤:ポリリン酸アンモニウム(APP)
チッソ(株)製、商品名テラージュ(以下、APPと称する)
(12)窒素系難燃剤:メラミンシアヌレート(MC)
日産化学工業(株)製、商品名MC(以下、MCと称する)
(13)珪素系難燃剤:ポリメチルフェニルシロキサン(SI)
信越化学工業(株)製 (以下、SIと称する)
(14)臭素系難燃剤:デカブロモジフェニルオキサイド(BR)
アルベマール(米国)社製 (以下、BRと称する)
【0049】(15)水酸化マグネシウム(MgOH)
協和化学工業製、Mg(OH)2 商品名 キスマ (以下、MgOHと称する)
(16)三酸化アンチモン(SbO)
日本精鉱(株)製、Sb2O3 (以下、SbOと称する)
(17)ポリアクリロニトリル繊維(PAN)
旭化成工業製、(以下、PANと称する)
(18)酸化チタン(TiO2)白色顔料として、市販の酸化チタンを用いた。(以下、TiO2と称する)
(実施例1〜45,比較例1〜3)表1〜4記載の量比で機械的に混合し、東洋精機製作所製ラボプラストミルを用いて、溶融温度230℃、回転数50rpmで5分間溶融した。このようにして得られた樹脂組成物から圧縮成形法により1/8インチ厚の試験片を作製し、難燃性の評価を行なった。表1〜4にその結果を記載した。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
【表3】

【0053】
【表4】

【0054】
【発明の効果】本発明の難燃剤を配合した難燃性重合体組成物は、VTR、分電盤、テレビ、オ−ディオプレ−ヤ−、コンデンサ、家庭用コンセント、ラジカセ、ビデオカセット、ビデオディスクプレイヤ−、エアコンディショナ−、加湿機、電気温風機械等の家電ハウジング、シャ−シまたは部品、CD−ROMのメインフレ−ム(メカシャ−シ)、プリンタ−、ファックス、PPC、CRT、ワ−プロ複写機、電子式金銭登録機、オフィスコンピュ−タ−システム、フロッピ−ディスクドライブ、キ−ボ−ド、タイプ、ECR、電卓、トナ−カ−トリッジ、電話等のOA機器ハウジング、シャ−シまたは部品、コネクタ、コイルボビン、スイッチ、リレ−、リレ−ソケット、LED、バリコン、ACアダップタ−、FBT高圧ボビン、FBTケ−ス、IFTコイルボビン、ジャック、ボリュウムシャフト、モ−タ−部品等の電子・電気材料、そして、インスツルメントパネル、ラジエ−タ−グリル、クラスタ−、スピ−カ−グリル、ル−バ−、コンソ−ルボックス、デフロスタ−ガ−ニッシュ、オ−ナメント、ヒュ−ズボックス、リレ−ケ−ス、コネクタシフトテ−プ等の自動車材料等に好適であり、これらに環境上の問題や機械的性質の低下をもたらすことがなく卓越した難燃性を付与することができるので、産業界に果たす役割は大きい。




 

 


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