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雨筋防止被覆組成物 - 旭化成工業株式会社
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発明の名称 雨筋防止被覆組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−3004(P2001−3004A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−177425
出願日 平成11年6月23日(1999.6.23)
代理人
発明者 山内 豊昭
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (A)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、を含有する雨筋防止被覆組成物。
【請求項2】 (A)水系ヒドラジン誘導体組成物が、下記一般式(1)で表される請求項1に記載の雨筋防止被覆組成物。
【化1】

(式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さないポリイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は上記ジイソシアネートに由来する、末端イソシアネート基を有さないジイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末端イソシアネ―ト基を有さないトリイソシアネート残基を表す。R2 は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。R3 は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Yは、非イオン系親水性基、イオン系親水性基及びイオン系親水性基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つを有機基を表す。nは、0又は1を表す。p及びqは、各々0又は正の整数であり、rは1以上の整数で、(p+q)≧1かつ20≧(p+q+r)≧2である。)
【請求項3】 (C)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有するポリヒドラジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも1の有機基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基から選ばれる少なくとも1の有機基とを有する親水性化合物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、とを含有する雨筋防止被覆組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、建築仕上塗材等として有用であり、具体的には、建築物、鋼構造物、建材、モルタル、コンクリート、プラスチック、自動車への塗料、建築仕上塗材等の上塗りとして塗装するかあるいは、建材、モルタル、コンクリート、鋼材、自動車、プラスチックへ直接塗装するクリアーコート剤、トップコート剤、塗料等として各種用途に利用することができる雨筋汚染防止性に優れた被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の壁面に見られる雨筋あるいは雨だれの汚染は、雨水が流れ落ちる箇所に発生し、雨筋が付いていない場所との汚れの差が建築物の美観を損ねてしまうことが問題視されている。通常この雨筋汚染を防ぐには、塗膜表面の親水性を高めることによって達成できる。溶剤系塗料においては、アルコキシシランを塗膜表面へ配位させ、経時的に加水分解することによって塗膜表面を親水性化させる技術が提案されている。この技術の問題点は塗膜形成直後の1ヶ月間前後の気象条件により、加水分解の程度が左右されるため、とくに乾燥した条件が続くことで加水分解が遅れ、塗膜が汚れてしまうという欠点があった。
【0003】水系塗料において、この雨筋汚染を防ぐ方法として特開平9−52974号公報では、特定の溶剤を水性エマルジョンへ添加することによりその塗膜の水接触角が小さくなり、雨筋を低減できることが提案されているが、その効果は充分なものではなく、長期にわたりその効果を持続することが難しかった。特開平10−46099号公報では、特定の不飽和単量体と重合性界面活性剤にて乳化重合により雨筋を低減できることが提案されているが、長期にわたりその効果を持続することが難しかった。
【0004】特開平10−298489号公報では、特定のブロックコポリマーの架橋剤とジヒドラジド化合物架橋剤を併用し、ポリカルボニル化合物との架橋塗膜により雨筋を低減できることが提案されているが、耐水性が充分なものではなく、その持続性にも劣った【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水系塗料からなる塗膜において屋外に曝露されたとき雨筋状の汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが防止でき、および雨筋状の汚染を低減化の持続性に優れている雨筋防止被覆組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のような問題点を解決するため鋭意検討をかさねた結果、特定のヒドラジン誘導体若しくは組成物と、ポリカルボニル化合物等とを混合して被覆組成物とすると、それから得られる塗膜が水に対する接触角を低下でき、塗膜の雨筋が目立たないという効果を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の第1は、(A)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、を含有する雨筋防止被覆組成物である。発明の第2は、(A)水系ヒドラジン誘導体組成物が、下記一般式(1)で表される発明の第1に記載の雨筋防止被覆組成物である。
【0008】
【化2】

【0009】(式中、R1 は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さないポリイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は上記ジイソシアネートに由来する、末端イソシアネート基を有さないジイソシアネート残基を表し、もしくはR1 は炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末端イソシアネ―ト基を有さないトリイソシアネート残基を表す。R2 は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。R3 は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。Yは、非イオン系親水性基、イオン系親水性基及びイオン系親水性基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つを有機基を表す。nは、0又は1を表す。p及びqは、各々0又は正の整数であり、rは1以上の整数で、(p+q)≧1かつ20≧(p+q+r)≧2である。)
【0010】発明の第3は、(C)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有するポリヒドラジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも1の有機基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1の有機基とを有する親水性化合物、および、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物、とを含有する雨筋防止被覆組成物である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の第1の組成物には、(A)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する水系ヒドラジン誘導体組成物を含有する。本発明にいう水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラジン基またはセミカルバジド基を有する化合物の組成物である。ヒドラジン基は以下の(2)式で表される。
【0012】−NR2NH2 (2)
(式中、R2 は水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
ヒドラジン基またはセミカルバジド基は、1分子中に平均して1を超える量存在することが好ましい。すなわち、水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中にヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を1個有するモノヒドラジン水系化合物が存在しても良いが、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有するポリヒドラジン水系化合物を含む組成物であることが好ましい。ヒドラジン基、セミカルバジド基は、1分子中もしくは組成物中に、どちらか一方のみであっても良いし、両者を共に有していても良い。好ましくはセミカルバジド基を有することである。
【0013】また、水系ヒドラジン誘導体組成物は、1分子中に少なくとも1個の、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基を有していればよく、1分子中に2個以上有機基を含んでいても良い。また、有機基の種類は一種でも良いし、複数種でも良い。水系ヒドラジン誘導体組成物は、水溶性、あるいは溶液状で被覆組成物中に存在しても良いし、または、疎水性で水分散体状で存在しても良く、特に限定されるものではない。
【0014】水系ヒドラジン誘導体組成物に含まれてもよいモノヒドラジン水系化合物としては、ヒドラジノベンゼンスルホン酸、ヒドラジノ安息香酸などが例示され、ポリヒドラジン水系化合物としては、上記式(1)で表されるものが例示される。好ましくは、上記式(1)で例示されるものである。
【0015】水系ヒドラジン誘導体組成物には、必要に応じ界面活性剤を添加しても良い。添加できる界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸、樹脂酸、酸性脂肪アルコール、硫酸エステル、高級アルキルスルホン酸、スルホン酸アルキルアリル、スルホン化ひまし油、スルホこはく酸エステル、アルケニルコハク酸等の塩に代表されるアニオン性界面活性剤、あるいはエチレンオキサイドと長鎖脂肪アルコールまたはフェノール類、リン酸類との公知の反応生成物に代表されるノニオン性界面活性剤、4級アンモニウム塩等を含有するカチオン性界面活性剤、(部分鹸化)ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤等やそれらの併用が挙げられる。
【0016】上記界面活性剤のうち、アルケニルコハク酸及び/又はその塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩)の添加は水系ヒドラジン誘導体組成物の水溶性、或いは水分散性を大幅に向上させることができるため好ましい。これらの具体例としては、例えば、ラテムルASK、ラテムルDSK(商品名)花王(株)製)等がある。水系ヒドラジン誘導体組成物は、水への分散性あるいは溶解性等のコントロール性が良好であり、ポリカルボニル化合物やポリエポキシ化合物に対する反応性および親水性を有しているため、従来では達し得なかった親水性を塗膜へ付与し、かつ耐水性や各種硬化性能を発現できる。したがって本発明の水系ヒドラジン誘導体組成物は、(とりわけ水系の)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物の塗膜親水性付与硬化剤として有用なものである。
【0017】本発明の被覆組成物は、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物を含有する。水系ヒドラジン誘導体組成物とポリカルボニル化合物との組み合わせは、貯蔵安定性が非常に優れる上、耐水性、耐汚染性、硬度等に優れた皮膜を比較的低温で与えることができるため特に好ましい。ここで、ポリカルボニル化合物とは、1分子中にケト基若しくはアルド基を1個以上有する化合物を指す。ポリカルボニル化合物を用いることにより、水系ヒドラジン誘導体組成物と組み合わせて塗膜を形成した場合、雨筋汚染が防止可能で、その持続性、耐水性にも優れるものとなる。
【0018】ポリカルボニル化合物としては、例えばカルボニル基を含有する共重合体、特開平2−238015号公報に記載されているがごときヒドロキシアセトン等のカルボニル基のあるモノまたはポリアルコールを原料とするカルボニル基含有ポリウレタン類、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ヒドロキシアルキルセルロース等、及びこれらの併用が挙げられる。
【0019】これらの中で好ましいポリカルボニル化合物は、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)と、該単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)とを共重合することによって得られるカルボニル基を含有する共重合体であり、さらに好ましくはポリカルボニル化合物が、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)0.1〜30重量%と、該単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)70〜99.9重量%とを共重合することによって得られるカルボニル基を含有する共重合体である。
【0020】カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)としては、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ビニルメチルケトン、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシエチルアクリレート、ホルミルスチロール等や、その併用が挙げられる。単量体(イ)と共重合可能なエチレン性不飽和単量体(ロ)としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体類、エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体類、アクリルアミド系単量体、メタクリルアミド系単量体、シアン化ビニル類等が挙げられ、(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アルキル部の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレン(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル酸エチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール等が挙げられる。(ポリ)オキシプロピレン(メタ)アクリレートの具体例としては、(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール等が挙げられる。(ポリ)オキシエチレンジ(メタ)アクリレートの具体例としては、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、メトキシ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール等が挙げられる。
【0021】カルボキシル基を持つエチレン性不飽和単量体類として具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸、マレイン酸の半エステル、クロトン酸などがあり、(メタ)アクリルアミド系単量体類としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどがあり、シアン化ビニル類としては、例えば(メタ)アクリロニトリルなどがある。
【0022】エポキシ基を持つエチレン性不飽和単量体類として具体的には、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2,3−シクロヘキセンオキサイド、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。また上記以外の具体例としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、ブタジエン等のジエン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、さらにγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6,−ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
【0023】ポリカルボニル化合物は、懸濁重合、乳化重合又は溶液重合により得られることが好ましく、乳化重合によって得られるラテックスであることはさらに好ましい。さらにポリカルボニル化合物が、加水分解性シラン(E)、カルボニル基含有エチレン性不飽和単量体(イ)、およびエチレン性不飽和単量体(ロ)からなり、好ましくは乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合から得られるシラン変性されてなるポリカルボニル化合物は、塗膜の高耐候性化を付与する観点から好ましく、本発明の雨筋防止被覆組成物のさらなる高耐久性化を可能とする。
【0024】ここで使用する加水分解性シラン(E)としては、下記式(a)で表される、シリコーン構造を有するシランから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、これらのオリゴマーも含まれる。
(R1 )n −Si−(R2 )4-n (a)
(式中nは0〜3の整数であり、R1 は水素原子、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基、または炭素数1〜10のメタクリル酸アルキル基から選ばれる。n個のR1 は同一であっても、異なっても良い。R2 は炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基または水酸基から選ばれる。4−n個のR2 は同一であっても、異なっても良い。)
特に、加水分解性シラン(E)には、式(a)においてn=1とおいたシランの少なくとも1種を含んでいることが好ましい。このときR1 としてはメチル基、フェニル基、ビニル基、γ−(メタ)アクリロキシプロピル基が好ましく、R2 はそれぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、水酸基が好ましい。
【0025】n=1とおいた加水分解性シラン(E)の好ましい具体例としては、メチルトリメトシキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどがあり、またこれらの二種以上を含んでいてもよい。
【0026】その他の加水分解性シラン(E)を具体的に示せば、環状シランの具体例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンなどが上げられる。その他のシランの具体例として、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、テトラエトキシシラン、クロロシランとしてあげられ、例えばメチルクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、ビニルクロルシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジクロロメチルシランを含むことがでる。加水分解基を有する線状シロキサンの例としては、下記の一般式(3)、(4)、(5)で表される化合物が挙げられる。
【0027】
【化3】

【0028】
【化4】

【0029】
【化5】

【0030】(式中、R1 は水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、ビニル基、炭素数1〜10のアクリル酸アルキル基又は炭素数1〜10のメタクリル酸アルキル基から選ばれ、各R2 はそれぞれ、独立して炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基、水酸基、エポキシ基又はポリオキシアルキレンオキサイド基から選ばれ、mは1〜999の正の整数を表す。)
本発明では加水分解性のないシランとして、シリコーン系マクロマーを併用することもシリコーンを導入する点で可能であり、該シリコーン系マクロマーは、片末端にラジカル重合性基を有する、シリコーンを骨格とする高分子量単量体であり、その好ましい数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定されるポリスチレン換算の数平均分子量で1,000〜100,000であり、より好ましくは数平均分子量が2,000〜50,000である。マクロマーの数平均分子量が1,000未満であると、得られるグラフトポリマーにおける枝ポリマーが短すぎてシリコーンに由来する上塗り塗膜との密着性、耐候性等の特性が発現し難く、一方マクロマーの数平均分子量が100,000を超えると、共重合させるビニル単量体との共重合性が乏しく、グラフトポリマーの収率が低くなる。上記ラジカル重合性基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基、アリル基、ビニルベンジル基、ビニルエーテル基、ビニルアルキルシリル基、ビニルケトン基およびイソプロペニル基等が挙げられる。
【0031】ポリカルボニル化合物は、スルホン酸基又はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体、硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体、リン酸エステル基を有する不飽和単量体、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれるアニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)の存在下、共重合することによって得られることが好ましい。
【0032】スルホン酸基又はスルホネート基を有するエチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基、炭素数6または10のアリール基及びコハク酸基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物であるか、スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物である。
【0033】硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体は、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基及び炭素数6または10のアリール基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物である。
【0034】具体的には、例えばスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩である基により一部が置換されたコハク酸基を有する化合物の具体例として、アリルスルホコハク酸塩、エレミノールJS−2(商品名)(三洋化成(株)製)、ラテムルS−120、S−180A、S−180(商品名)(花王(株)製)等があげられ、硫酸エステル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、アクアロンHS−10(商品名)(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE−1025N(商品名)(旭電化工業(株)製)等があげられ、その他、スルホネート基により一部が置換されたアリール基を有する化合物の具体例として、p−スチレンスルホン酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、が挙げられる。スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物として例えば、2−スルホエチルアクリレート等のアルキルスルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸等のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩、リン酸エステル基を有する不飽和単量体としては、アデカリアソープSDX−730、SDX−731、SDX−334(商品名)(旭電化工業(株)製)等のアンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられる。
【0035】これらのアニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)は、エマルジョン中にエマルジョン粒子にラジカル重合した共重合物として存在しているか、未反応物としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいはエマルジョン水相中に存在しているか、又は水溶性単量体との共重合物あるいは単量体同士の共重合物としてエマルジョン粒子へ吸着、あるいはエマルジョン水相中に存在している。とくにの状態の比率を高めることによって、エマルジョンより得られるフィルムの耐水性を良好なものとすることができる。またアニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)は、エマルジョンより得られるフィルムの熱分解ガスクロマトグラム質量分析(Py−GC−MS)、又は熱分解質量分析(Py−MS)により同定することができる。他の方法として、エマルジョンの水相成分を分離した後、高速原子衝撃質量分析(FABマススペクトル)によって同定することも可能である。
【0036】本発明のポリカルボニル化合物を得るにあたっては、アニオン型エチレン性不飽和単量体(ハ)以外に通常の界面活性剤を併用することができる。例えば、脂肪酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン性界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等の非反応性ノニオン型界面活性剤、α−〔1−〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニルフェノキシ)エチル〕−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(商品名:アデカリアソープNE−20、NE−30、NE−40等、旭電化工業(株)製)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(商品名:アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50等、第一製薬工業(株)製)等の反応性ノニオン型界面剤といわれるエチレン性不飽和単量体と共重合なノニオン型界面活性剤等が用いられる。
【0037】本発明において、ポリカルボニル化合物を得るに当たって、ラジカル重合触媒として、熱または還元性物質などによってラジカル分解してエチレン性不飽和単量体の付加重合を起こさせるもので、水溶性または油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物等が使用される。その例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等があり、その量としてはエチレン性不飽和単量体に対して通常0.1〜1重量%配合される。
【0038】重合は、常圧下、65〜90℃の重合温度で実施されるのが好ましいが、モノマーの重合温度における蒸気圧等の特性に合わせ、高圧下でも実施することができる。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での低温の重合を望まれるときには、例えば重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有利である。さらに分子量を調節するために、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を任意に添加することも可能である。
【0039】ポリカルボニル化合物を長期に安定に保つため、pH5〜10の範囲に調整することが好ましく、必要に応じてアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ジメチルアミノエタノール等のアミン類、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸等の酸類を添加することも可能である。
【0040】本発明の被覆組成物に用いることができるポリエポキシ化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体を必須成分として他の不飽和単量体と塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などによって共重合させることにより得られるエポキシ基を含有する共重合体や、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、環式脂肪族系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ化合物を水に分散させたもの、及びこれらの併用が挙げられる。
【0041】本発明の雨筋防止被覆組成物は、(A)水系ヒドラジン誘導体組成物と、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物との固形分重量比が、(A)/(B)=0.1/99.9〜99/1の範囲内であることが好ましい。これにより、雨筋汚染防止効果に優れ、低温硬化性と貯蔵安定性を兼ね備え、耐水性、硬度等に優れた皮膜を与えることができる。この比率が0.1/99.9未満である場合は、雨筋汚染防止の効果が出現しないので好ましくない。99/1を超えると、得られる塗膜の耐水性に劣り好ましくない。
【0042】発明の第3では、発明の第1における(A)水系ヒドラジン誘導体組成物に代えて、(C)1分子中に、ヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を2個以上有するポリヒドラジン化合物と、(D)1分子中に、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも1の有機基と、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基とを有する親水性化合物、の混合物を含有する。これにより、被覆組成物から得られる塗膜の親水性を任意にコントロールすることが可能になる。
【0043】(C)ポリヒドラジン化合物は、被覆の優れた耐水性、雨筋防止機能の持続性を発現するために硬化剤として機能させることから、1分子中に2個以上のヒドラジン基および/またはセミカルバジド基を有するものである。ここで、セミカルバジド基の耐加水分解性が、ヒドラジン基より良好であることから、(C)ポリヒドラジン化合物はセミカルバジド基を有するポリセミカルバジド化合物であることが好ましい。(C)ポリヒドラジン化合物としては、ポリヒドラジド化合物、ポリセミカルバジド化合物、または式(6)で表される炭酸ポリヒドラジド類等が挙げられる。
【0044】
【化6】

【0045】(式中xは0〜20の整数を意味する。)
ポリヒドラジド化合物の具体例としては、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、1,4−シクロヘキサンジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジド、1,4−ナフトエ酸ジヒドラジド、4,4‘−ビスベンゼンジヒドラジド、2,6−ピリジンジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド類、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、トリメリット酸トリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、1,2,4−ブタントリカルボン酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジド類、ピロメリット酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド等のテトラカルボン酸テトラヒドラジド類及び式(7)で表されるがごとき数平均分子量が500〜500000の酸ヒドラジド系ポリマー等やそれらの併用が挙げられる。
【0046】
【化7】

【0047】(式中、Xは水素原子またはカルボキシル基であり、Yは水素原子またはメチル基であり、Aはアクリルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸から選ばれる単量体の重合した単位であり、Bはアクリルアミド、メタアクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸と共重合可能な単量体の重合した単位である。また、l、m及びnは下記の各式を満足する各構成成分のモル分率を示す。
2モル%≦l≦100モル%0モル%≦m+n≦98モル%l+m+n=100モル%また、上記酸ヒドラジド系ポリマーは、ランダム共重合体でも、ブロック共重合体でもよい。)
ポリセミカルバジド化合物の具体例としては、式(8)で表されるセミカルバジド誘導体、式(9)で表されるビスセミカルバジド類等が挙げられる。
【0048】
【化8】

【0049】(式中、R11は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数5〜25のシクロアルキレンジイソシアネート、置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜20のアリーレンジイソシアネート、及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数8〜20のアラルキレンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの3量体〜20量体オリゴマーに由来する、末端イソシアネート基を有さないポリイソシアネート残基、もしくはR11は炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネートに由来する、末端イソシアネート基を有さないトリイソシアネート残基を表す。R12は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。R13は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン基、もしくは置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜10のアリーレン基を表す。nは、0又は1を表す。l及びmは、各々0又は正の整数を表す。ただし、20≧(l+m)≧3である。)
【0050】
【化9】

【0051】(式中、R14は、直鎖状または分岐状の炭素数2〜20の2価の脂肪族残基、炭素数6〜25の2価の脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜25の2価の芳香族残基、及び置換基を有しても有さなくても良い炭素数6〜25の2価の芳香脂環族残基を表す。R2 は、水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
上記ポリセミカルバジド化合物の中で、式(8)で表されるセミカルバジド誘導体は、被覆組成物の硬化剤として用いた場合、多官能の上、後で述べるポリカルボニル化合物等に対する相溶性が良好なため、架橋能力が高く、強靭でかつ耐水性に優れた皮膜を得ることができるので非常に好ましい。
【0052】式(8)で表されるセミカルバジド誘導体は、1分子中に−NCO基を3個以上有するポリイソシアネート化合物とヒドラジン誘導体とを反応させることによって得られる。該1分子中に−NCO基を3個以上有するポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジイソシアネート化合物をビュレット結合、尿素結合、イソシアヌレート結合、ウレタン結合、アロファネート結合、ウレトジオン結合等を形成することによりオリゴマー化したポリイソシアネート化合物、及びこれらの併用が挙げられる。
【0053】上記ジイソシアネート化合物の例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のアルキレンジイソシアネート、4,4−メチレンビスシクロヘキシルジイソシアネート(水添MDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)等のシクロアルキレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびその混合物(TDI)、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチル−4,4−ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、粗製TDI、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、粗製MDI、フェニレンジイソシアネート等のアリーレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のアラルキレンジイソシアネート等、及びこれらの併用が挙げられる。
【0054】これらジイソシアネート化合物のうち、生成するセミカルバジド誘導体を含有する組成物を用いた皮膜の耐熱黄変性、耐候性等の向上の点からアルキレンジイソシアネート、シクロアルキレンジイソシアネートが望ましい。更に、上記したポリイソシアネート化合物以外にも、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン等の、炭素数1〜8のイソシアナトアルキル基で置換されている炭素数2〜20のアルキレンジイソシアネート等を挙げることができるが、後述するポリカルボニル化合物等との相溶性の観点から、前述した、ジイソシアネート化合物をオリゴマー化して得られるポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。
【0055】上記1分子中に−NCO基を3個以上有するポリイソシアネート化合物を用いて合成したセミカルバジド誘導体は、多官能となるため架橋密度が高く強靭な皮膜を与えることができるが、1分子中のセミカルバジド基の数が多くなりすぎると生成するセミカルバジド誘導体の粘度が高くなり取り扱いが困難となる。従って、セミカルバジド誘導体の合成に用いるポリイソシアネート化合物の1分子中の−NCO基の数は3〜20個が好ましい。
【0056】これらのポリイソシアネート化合物のうち、それから誘導されるセミカルバジド誘導体が、後述するポリカルボニル化合物等との相溶性に優れ、該セミカルバジド誘導体を含有してなる被覆組成物から生成する皮膜の硬度、耐薬品性、耐熱性等の点から好ましいものとしては、例えば、基本骨格としてイソシアヌレート構造またはビュレット構造を有するものが挙げられる。また、ポリカルボニル化合物等との被覆組成物から得られる皮膜の柔軟性に優れるものとしては、例えば、基本骨格としてウレタン構造を有するものが挙げられる。基本骨格としてイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物としては、例えば特開昭55−38380号公報等に記載されているがごときヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、特開昭57−78460号公報に記載されているがごときイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとの共重合イソシアヌレート型ポリイソシアネート、特開昭57−47321号公報等に記載されているがごとき多官能アルコールで変性されたイソシアヌレート型ポリイソシアネート、特開昭64−33115号公報に記載されているがごとき低粘度イソシアヌレート型ポリイソシアネート、特開平6−312969号公報に記載されているがごとき高分岐型イソシアヌレート型ポリイソシアネート等に代表される、ジイソシアネート化合物を触媒の存在下に環状3量化反応を行い、かつその転化率をおおむね5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%で停止した後、余剰のジイソシアネート化合物を除去精製して得られるイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0057】基本骨格としてビュレット構造を有するポリイソシアネート化合物としては、例えば特開昭53−106797号公報、特開昭55−11452号公報等に記載されているがごときヘキサメチレンジイソシアネート系ビュレット型ポリイソシアネート、特開昭59−95259号公報に記載されているがごときイソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとの共重合ビュレット型ポリイソシアネート等に代表される、水、t−ブタノール、尿素等のいわゆるビュレット化剤とジイソシアネートとを、ビュレット化剤/ジイソシアネートが当量比1/2〜1/100、好ましくは1/3〜1/50で反応させた後、余剰のジイソシアネート化合物を除去精製して得られるビュレット構造を有するポリイソシアネート化合物が挙げられる。
【0058】基本骨格としてウレタン構造を有するポリイソシアネート化合物としては、例えば特開昭61−28518号公報や特開平4−50277号公報等に記載されているがごときポリカプロラクトンポリオールとジイソシアネートとを−NCO/−OH当量比5〜40で反応させた後、余剰のジイソシアネートを除去精製して得られるウレタン型ポリイソシアネート等が挙げられる。とくに分子量が2000未満である場合には柔軟性に加え、耐水性、耐熱性等に優れたものとなり、なおかつ高い硬度を発現することができる。
【0059】ポリイソシアネート化合物と反応させるヒドラジン誘導体としては、例えばヒドラジン及びその水和物、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン等のモノアルキルヒドラジン、エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン等のジヒドラジン化合物、蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド類、トリメリット酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラジド類、上記一般式(6)で表される炭酸ポリヒドラジド類、また上記一般式(9)で表されるビスセミカルバジド類等、及びそれらの併用が挙げられる。
【0060】上記セミカルバジド誘導体の製造において、前述したポリイソシアネート化合物のNCO基と、ヒドラジン誘導体中の−NHNH2 基または−NHNH2 基に転化し得る基との当量比は、1:1.2〜100、好ましくは1:2〜80、さらに好ましくは1:4〜50である。当量比が1:1.2未満である場合は、生成物が高分子量化し、粘度の上昇が著しく好ましくない。また1:100より大きくなると未反応のヒドラジン誘導体が多く存在し好ましくない。
【0061】セミカルバジド誘導体を製造後、余剰のヒドラジン誘導体は必要に応じ蒸留、抽出等で除去することができる。またセミカルバジド組成物は、無溶媒または溶媒中で製造できる。溶媒としては、NCO基に不活性であるか、または反応成分よりも活性の低いものが使用できる。溶媒はセミカルバジド組成物中に残存しても良いが、常圧あるいは減圧下で加熱し蒸留除去することもできる。
【0062】発明の第3で使用する(D)親水性化合物は、(C)ポリヒドラジン化合物と反応して親水性を付与する機能を有する。そのため、(D)親水性化合物は、ヒドラジン基またはセミカルバジド基と反応しうる少なくとも1の有機基を有する。そのような基としては、アルド基、ケト基、エポキシ基、アミン基などがあげられるが、好ましくはアルド基またはケト基である。
【0063】また、(D)親水性化合物は、非イオン性親水基またはイオン性親水基、及び、非イオン性親水基またはイオン性親水基に転化しうる基よりなる群から選ばれる少なくとも1つの有機基を有する。そのような基としては、水酸基、ポリアルキレンオキサイド基、リン酸基及び/またはその塩等をあげることができるが、好ましくはカルボキシル基及び/またはその塩、スルホン酸基及び/またはその塩である。さらに好ましくは、一分子中にアルド基またはケト基と、カルボン酸基またはスルホン酸基からとからなるケトン酸化合物及び/又はその塩である。具体的に例示すれば、ケトンスルホン酸類としては、スルホン酸ベンズアルデヒド、ジスルホン酸ベンズアルデヒド、ケトカルボン酸類としては、モノケトンカルボン酸としては一般式(10)で示される。
【0064】
【化10】

【0065】(R6 は、水素原子、フェニル基、又は置換されていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭素数1〜30のアルキル基を表す。R7 は、置換されていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。pは0又は1を表す。)
具体的に例えばピルビン酸、レブリン酸、アセト酢酸、トリメチルピルビン酸、プロピオニル酢酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、ケトカプリン酸、ケトウンデカン酸、ケトステアリン酸、ケトヘンエイコセン酸、ベンゾイル酢酸、ベンゾイルプロピオン酸、ケトグリコン酸等が挙げられる。モノケトンジカルボン酸としては一般式(11)で示される。
【0066】
【化11】

【0067】(R8 、R9 は、各々独立して、置換されていないか或いはヒドロキシル基又は炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されている直鎖状または分岐状の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。q、rは、各々0又は1を表す。)
具体的に例えばケトマロン酸、アセトンジカルボン酸、2−ケトグルタル酸、アセトンジ酢酸、アセトンジプロピオン酸等が挙げられる。ケトン酸の塩は、上記ケトン酸を塩基で中和することにより得ることができる。中和に用いる塩基としては、例えばKOH、NaOH、LiOH等のアルカリ金属の水酸化物、アミン類等や、これらの併用が挙げられる。
【0068】上記アミン類の具体例としては、例えばアンモニア、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン等が挙げられる。
【0069】(C)ポリヒドラジン化合物と(D)親水性化合物との混合は、任意の割合で行うことができるが、ポリヒドラジン化合物中のヒドラジン基および/またはセミカルバジド基に対する親水性化合物中のアルド基および/またはケト基の比が、(アルド基、ケト基)/(ヒドラジン基、セミカルバジド基)モル比で0.001〜10の範囲であることが好ましい。
【0070】また(C)ポリヒドラジン化合物と(D)親水性化合物との混合は、任意の温度範囲において、無溶媒または溶媒中で行うことができる。上記溶媒の具体例としては、水、t−ブタノール、イソプロパノール、2−ブトキシエタール等のアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、酢酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒等やその併用が挙げられる。
【0071】本発明において、塗膜の硬化性を高める目的から(A)水系ヒドラジン誘導体組成物と、(C)ポリヒドラジン化合物を併用することもでき、その使用する比率としては、(A)/(C)が、100/0〜0.1/99.9であり、好ましくは10/0〜1/9である。本発明の雨筋防止被覆組成物は、(A)水系ヒドラジン誘導体組成物や(C)ポリヒドラジン化合物と、(B)ポリカルボニル化合物もしくはポリエポキシ化合物との反応性を制御する目的で、式(12)で表されるモノケトン類を混合する事ができる。
【0072】R1516C=O(12)
(式中R15、R16は各々、水素原子、直鎖状もしくは分岐状の2〜20個の炭素原子を有する脂肪族残基、5〜20個の炭素原子を有する脂環族残基、置換基を有しても有さなくても良い芳香族残基、から選ばれた少なくともいずれか一を表す。またR15、R16環状構造を形成しても良い。)
前記式(12)で表されるモノケトン類としては、30〜200℃の比較的低沸点のもの(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)が上記反応性の制御がし易く好ましい。
【0073】本発明において、雨筋防止被覆組成物には、(F)紫外線吸収剤および/または光安定剤を含有することが、塗膜の高耐候性化を付与する観点から好ましく、これにより、さらなる高耐久性化が可能となる。紫外線吸収剤を例示すると、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカル重合性のもの、光安定剤として、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカル重合性のものが挙げられる。具体的には、紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系から選ばれる少なくとも1種が好ましい。ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤としては、具体的には、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ステアリルオキシベンゾフェノンなどがある。ラジカル重合性ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤として具体的には、2−ヒドロキシ−4−アクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メタクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−アクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−メタクリロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシ−エトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(メタクリロキシ−ジエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(アクリロキシ−トリエトキシ)ベンゾフェノンなどがある。ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール)、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコール(分子量300)との縮合物(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN1130)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN384)、2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN900)などがある。ラジカル重合性ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製、製品名:RUVA−93)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチル−3−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリリルオキシプロピル−3−tert−ブチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル−3−〔3’−(2’’−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチル〕フェニルプロピオネート(日本チバガイギー(株)製、製品名:CGL−104)などがある。トリアジン系紫外線吸収剤として具体的には、TINUVIN400(製品名、日本チバガイギー(株)製)などがある。さらに、無機系の紫外線吸収剤として、酸化セリウム結晶微粒子または該酸化セリウム結晶微粒子を他無機粒子へコーティングした材料が挙げられる。具体的な商品名を例示すると、ニードラールW−15、U−15、W−100、U−100(多木化学(株)製)、セリガードS−3018−02、T−3018−02、M−3018−03(日本無機化学工業(株)製)等がある。また光安定剤としては、ヒンダードアミン系から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤としては、塩基性が低いものが好ましく、具体的には塩基定数(pKb)が8以上のものが好ましい。具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−セバケートの混合物(日本チバガイギー(株)製、製品名:TINUVIN292)、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、TINUVIN123(製品名、日本チバガイギー(株)製)などがある。ラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどがある。(F)紫外線吸収剤および/または光安定剤は、雨筋防止被覆組成物の固形分重量に対して0.1重量%〜5重量%用いることが好ましい。
【0074】(F)紫外線吸収剤および/または光安定剤を雨筋防止被覆組成物に含有させる方法としては、特開平3−37288号公報または特開平4−298573号公報に記載の水性エマルジョンに紫外線吸収剤および/または光安定剤を後添加する方法、特開昭64−20201号公報、特開平7−292009号公報に記載の紫外線吸収剤を、ポリカルボニル化合物もしくはポリエポキシ化合物の両者若しくは片方の重合中に添加する方法、特開平3−128978号公報に記載のラジカル重合性の二重結合を有する光安定剤を、ポリカルボニル化合物もしくはポリエポキシ化合物の両者若しくは片方の重合中に用いる方法、特開平5−39327号公報に記載のラジカル重合性の二重結合を有する紫外線吸収剤をポリカルボニル化合物若しくはポリエポキシ化合物の両者若しくは片方の重合中に用いる方法、さらに特開平7−173404号公報に記載の、重合中のシリル基を安定化させるために重合を中性付近のpHで実施するシリコーン変性アクリル系エマルジョンに紫外線吸収剤および/または光安定剤を共重合もしくは後添加する方法等が例示され、いずれの方法でもよい。
【0075】しかし、紫外線吸収剤や光安定剤は、成膜助剤などと混合して後添加した場合、水性媒体中での分散性が不充分になりやすく、得られた塗膜の粒子界面に集中して存在しやすいため、降雨などにより溶出しやすい場合がある。そこで長期の耐久性を向上させるためには、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物と、(F)紫外線吸収剤及び/または光安定剤とを複合化させることが好ましい。具体的には、(B)ポリカルボニル化合物及び/又はポリエポキシ化合物の乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合時に、エチレン性不飽和単量体(ロ)と紫外線吸収剤及び/または光安定剤(F)を共存させ、水性媒体中において乳化重合またはミニエマルション重合を含む懸濁重合することが好ましい。
【0076】特にシラン変性されてなるポリカルボニル化合物と、紫外線吸収能が高いベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤と組み合わせると、これらによる相乗効果で、被覆組成物は卓越した耐候性を示す。
【0077】本発明の被覆組成物には、必要により通常塗料等に添加配合される成分、例えば顔料、充填剤、分散剤、光安定剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジーコントロール剤、消泡剤、可塑剤、成膜助剤、防錆剤、染料、防腐剤等がそれぞれの目的に応じて選択、組み合わせて配合することができる。
【0078】また、本発明の被覆組成物は、建築仕上塗材または塗料等のトップコートとして有用となる。建築仕上塗材、塗料としては、その基材が例えばコンクリート、セメントモルタル、スレート板、ケイカル板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート等の無機建材あるいは建築造物、また織布、不織布または金属等を基材とした建材等があげられ、さらに鋼構造物、金属基材の家電、自動車、プラスチック基材の家電、自動車部品等の各種基材があげられ、これら基材を含む各種下地にそのままかあるいは下塗り塗料を介して塗装される塗料又は建築仕上材のトップコートであり、さらに具体的にはシーラーレスフィラーを含む複層仕上塗材用トップコートとして、該仕上塗材が薄付け仕上塗材、厚付け仕上塗材、石材調仕上材、弾性仕上げ材等があげられ、グロスペイントあるいはフラットペイント等の合成樹脂エマルジョンペイント、木部塗料、瓦用塗料、プラスチック用塗料、金属用塗料として自動車塗料、自動車補修塗料、家電用等があげられる。
【0079】
【発明の実施の形態】以下に、参考例、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。なお例中の部および%は重量表示である。実施例中、参考例中に用いられる各種測定の測定方法、配合は、下記の通りである。
【0080】■ 分子量分布の測定方法ゲルパーミィテーションクロマトグラフィーを用いて、ポリスチレン標品検量線より求めた。
(使用機器)
・装置:東ソー(株)HLC−8020・カラム:東ソー(株)
TSKgelG−5000HXLTSKgelG−4000HXLTSKgelG−2000HXL・データ処理:東ソーSC8010・キャリヤー:テトラヒドロフラン【0081】■ セミカルバジド基含有量の測定方法サンプル約0.2g(Wグラム)をジメチルアセトアミド10ccに溶解する。これに、シクロヘキシルイソシアネート2.5gを50ccのジメチルアセトアミドに溶解した液を5cc加え、室温で1時間放置する。その後、ジノルマルブチルアミン3.2gをトルエン100ccに溶解した液10cc加え、さらに30分放置する。その後、イソプロパノール70ccを加え、指示薬としてブロモクレゾールグリーンを少量加え、0.1規定の塩酸(ファクターをF)で滴定する(滴定量A)。同様の操作をサンプルを加えないで行う(滴定値B)。以下の式によりセミカルバジド基含有量(単位はmeq/g)が求められる。
(B−A)×0.1×F/W【0082】塗料配合処方例下記配合処方に従い、各実施例の配合物を塗料とした。
顔料ディスパージョン(下記配合物をコロイドミルにて分散させる。)
水 82.5部 分散剤:ポイズ530(製品名、花王(株)製) 7.5部 トリポリリン酸ナトリウムの5%水溶液 7.5部 増粘剤:ダイセルHEC SP−600 (製品名、ダイセル化学工業(株)製)の3%水溶液 25.0部 消泡剤:SNデフォーマー777(製品名、サンノプコ(株)製)2.5部 ルチル型酸化チタン:タイペークR−930 (商品名、石原産業(株)製) 375.0部 レットダウン成分(上記顔料ディスパージョンに加えて下記配合を実施)
各実施例、比較例の配合物(固形分換算) 460.0部 エチレングリコールモノブチルエーテル 45.0部 エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル 90.0部 水 30.0部 消泡剤:SNデフォーマー777(製品名、サンノプコ(株)製)1.0部【0083】■ 屋外曝露試験10×20cmアルマイト板上に、各実施例、比較例の配合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/m2 となるようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて4週間乾燥させて試験体を得た。この試験体を屋外(川崎市川崎区夜光)にて地面に塗膜面が垂直に、かつ北方向になるように固定し、アルマイト製の庇から降雨時に塗膜面へ雨水が流れる様に調節した。9月1日から翌年の年3月31日まで試験を実施し、曝露開始1カ月後、6カ月後について下記の判定基準に従い、判定した。
判定基準◎:雨筋が全く見られない。
〇:全体が汚れてはいるが、雨筋が見られない。
△:全体が汚れ、やや雨筋が見られる。
×:雨筋が著しく見られる。
【0084】■ 持続性試験10cm×10cmのアルマイト板上に、各実施例、比較例の配合物を塗料としたものを、乾燥膜厚100g/m2 となるようにワイヤーコーターで塗布し、室温にて4週間乾燥させて試験体を得た。引き続きサンシャイン型ウエザオメーター(スガ試験機(株)製、WEL−SUN−DC)を使用して暴露試験(降雨サイクル;12分/時間、ブラックパネル温度60〜66℃)を1000時間行い、上記と同様の屋外曝露試験を実施し、曝露開始6カ月後について下記の判定基準に従い、判定した。
判定基準◎:雨筋が全く見られない。
〇:全体の汚れてはいるが、雨筋が見られない。
△:全体の汚れ、やや雨筋が見られる。
×:雨筋が著しく見られる。
【0085】
【参考例1】ポリヒドラジン化合物(1)の合成例。
イソホロンジイソシアネート222部、ヘキサメチレンジイソシアネート168部、ビュレット化剤としての水2.4部を、エチレングリコールメチルエーテルアセテートとリン酸トリメチルの1:1(重量比)の混合溶媒130部に溶解し、反応温度160℃にて1.5時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用いて、1回目は1.0mmHg/160℃の条件下、2回目は0.1mmHg/200℃の条件下にて2段階の処理により余剰のイソホロンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネート、および溶媒を留去回収した。得られたポリイソシアネート化合物Aは、イソホロンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートのコビュレット型ポリイソシアネートであり、残存イソホロンジイソシアネートが0.7重量%、残存ヘキサメチレンジイソシアネート0.1重量%、−NCO含有量は19.6重量%、粘度は20000(±3000)mPa.s/40℃、数平均分子量は約800(±100)であり、平均−NCO官能基数は約3.7であった。還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にいれたイソプロピルアルコール230部にヒドラジン1水和物20部を室温で添加した。これに上記のポリイソシアネート化合物Aの42部をテトラハイドロフラン168部に溶解した溶液を40℃にて約1時間かけて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌を続けた。得られた反応液中のテトラハイドロフラン、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去することによりポリヒドラジン化合物(1)を白色固体として得た。セミカルバジド基含有量を測定したところ、4.1meq/gであった。
【0086】
【参考例2】ポリヒドラジン化合物(2)の合成例。
ヘキサメチレンジイソシアネート168部、ビュレット化剤としての水1.5部を、エチレングリコールメチルエーテルアセテートとリン酸トリメチルの1:1(重量比)の混合溶媒130部に溶解し、反応温度160℃にて1時間反応させた。得られた反応液を薄膜蒸留缶を用いて、1回目は1.0mmHg/160℃の条件下、2回目は0.1mmHg/200℃の条件下にて2段階の処理により余剰のヘキサメチレンジイソシアネート、および溶媒を留去回収し、残留物を得た。得られた残留物は、99.9重量%のポリイソシアネートB(ヘキサメチレンジイソシアネートのビュウレット型ポリイソシアネート)および0.1重量%の残存ヘキサメチレンジイソシアネートを含んでいた。得られた残留物の粘度は1900(±200)mPa.s/25℃、数平均分子量は約600(±100)であり、平均−NCO官能基数は約3.3、−NCO基含有量は23.3重量%であった。
【0087】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にイソプロピルアルコール1000部にヒドラジン1水和物80部を撹拌しながら約30分かけて室温で添加した後、、ポリイソシアネートB(NCO基含量23.3重量%)144部をテトラヒドロフラン576部に溶解した溶液を10℃にて約1時間かけて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌を続け、1000部の水を添加した。続いて得られた反応液中のイソプロピルアルコール、ヒドラジン、テトラヒドロフラン、水等を加熱減圧下に留去することにより168部のビウレット構造を有するポリヒドラジン化合物(2)を得た。セミカルバジド基含有量を測定したところ、4.6meq/gであった。
【0088】
【参考例3】レブリン酸16.7部に水160.3部、10%アンモニア水溶液23部を添加し、30℃にて30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(1)の水溶液を得た。
【0089】
【参考例4】レブリン酸19.1部に水100.9部、2N水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、30℃にて30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(2)の水溶液を得た。
【0090】
【参考例5】参考例1で得られたポリヒドラジン化合物(1)27部にピルビン酸2部及び水58部を添加し30℃にて30分かく拌した後、10%アンモニア水溶液3.6部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(3)の水溶液を得た。
【0091】
【参考例6】参考例1で得られたポリヒドラジン化合物(1)100部にα−ケトグルタル酸27部及び水90部を添加し30℃にて30分攪拌した後、2N水酸化ナトリウム水溶液83部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(4)の水溶液を得た。
【0092】
【参考例7】参考例2で得られたポリヒドラジン化合物(2)100部にレブリン酸29.3部及び水190.7部を添加し30℃にて30分かく拌した後、2N水酸化カリウム水溶液80部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(5)の水溶液を得た。
【0093】
【参考例8】α−ケトグルタル酸18.4部、水66.6部、および2N水酸化ナトリウム水溶液115部を添加し、30℃にて30分攪拌した後、参考例2で得られたポリヒドラジン化合物(2)100部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(6)の水溶液を得た。
【0094】
【参考例9】1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド14部にレブリン酸10部及び水108部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(7)の水溶液を得た。
【0095】
【参考例10】セバシン酸ジヒドラジド36部にα−ケトグルタル酸23部及び水94部を添加し30℃にて30分かく拌した後、10%アンモニア水溶液49部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(8)の水溶液を得た。
【0096】
【参考例11】2−スルホベンズアルデヒドナトリウム塩13.1部、水186.9部を添加し、30℃にて30分攪拌した後、参考例2で得られたポリヒドラジン化合物(2)100部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(9)の水溶液を得た。
【0097】
【参考例12】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にいれたイソプロピルアルコール103部にヒドラジン1水和物8.9部を室温で添加した。これにイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート(商品名:VESTANATT−1890。数平均分子量は約800、平均NCO基数は約3.2、NCO基含有量16.4wt%のもの(100%ペレット品)。ヒュルス・ジャパン(株)製。)23部をテトラハイドロフラン92部に溶解した溶液を10℃にて約1時間かけて添加し、さらに40℃にて3時間撹拌を続けた。その後、反応系を40℃にて撹拌しながらブチルセロソルブ50部を添加た。得られた反応液中のテトラハイドロフラン、ヒドラジン、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ等を加熱減圧下に留去することにより固形分50%のポリヒドラジン化合物(4)のブチルセロソルブ溶液を得た。 得られたポリヒドラジン化合物(4)の50%ブチルセロソルブ溶液95部にレブリン酸7.0部及び10%アンモニア水溶液9.5部、さらにラテムルASK(固形分28%)(商品名)(花王(株)製)6.7部と水26.8部を添加し、30℃にて1時間かく拌を行い均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
【0098】
【参考例13】還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器にテトラハイドロフラン22部、参考例1のポリイソシアネートA(ポリイソシアネート化合物Aを酢酸エチルで79.6%の溶液としたもの。NCO基含量15.6重量%)23部、「ユニオックス(商標)M1000」〔日本油脂(株)製、水酸基価56.9のポリオキシエチレンメチルエーテル〕10部、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.001部を入れ60℃にて4時間反応した。次に還流冷却器、温度計および撹拌装置を有する反応器に入れたテトラハイドロフラン147部にヒドラジン1水和物7.3部を撹拌しながら30分かけて室温で添加した後更に1時間撹拌した。この反応液に先に得られた反応物を40℃にて撹拌しながら1時間かけて添加しその後更に40℃にて4時間撹拌した。その後182部の水を30分かけて40℃で添加しさらに30分撹拌を続けた。得られた反応液中のテトラハイドロフラン、酢酸エチル、ヒドラジン、水等を加熱減圧下に留去することにより固形分30%の水系ヒドラジン誘導体組成物(11)の水分散体を得た。また溶媒をすべて除去し、セミカルバジド基含有量を測定したところ、2.6meq/gであった。
【0099】
【参考例14】レブリン酸32.7部に水33.3部、2N水酸化ナトリウム水溶液134部を添加し、30℃にて30分かく拌した後、参考例1で得られたポリヒドラジン化合物(1)100部を添加し、さらに30℃にて1時間かく拌を行うことにより均一透明な水系ヒドラジン誘導体組成物(12)の水溶液を得た。
【0100】
【参考例15】ポリカルボニル化合物(1)の調整。
【0101】還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水514重量部、界面活性剤(商品名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分間攪拌した。次にメタクリル酸メチル51.8重量部、アクリル酸ブチル108.4重量部、ダイアセトンアクリルアミド10.8重量部、メタクリル酸9重量部、イオン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。次にメタクリル酸メチル236.9重量部、アクリル酸ブチル430.9重量部、ダイアセトンアクリルアミド43.2重量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交換水384重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてその後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、固形分44.6%、平均粒径1020Åのカルボニル基を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物(1)を得た。
【0102】
【参考例16】ポリカルボニル化合物(2)の調整。
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水514.6重量部、界面活性剤(商品名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げた。次にダイアセトンアクリルアミド5.4重量部、スチレン9重量部、メタクリル酸メチル48.2重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イオン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液22.5重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。次にダイアセトンアクリルアミド21.6重量部、スチレン36重量部、メタクリル酸メチル222.5重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル430.9重量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交換水384.5重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてその後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、固形分44.6%、平均粒径1150Åのカルボニル基を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物(2)を得た。
【0103】
【参考例17】ポリカルボニル化合物(3)の調整。
撹拌機、還流冷却器、滴下槽および温度計を取り付けた反応容器に水290部、エチレン性不飽和単量体と共重合可能な二重結合を分子中に持つスルホコハク酸ジエステルアンモニウム塩(製品名:ラテムルS−180A、花王(株)製)の20%水溶液10部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの2%水溶液を10部添加した5分後に、メタクリル酸メチル60部、メタクリル酸シクロヘキシル5部、アクリル酸ブチル20部、ダイアセトンアクリルアミド5重量部、メタクリル酸10部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(製品名:TINUVIN384、日本チバガイギー(株)製)1部の混合液とラテムルS−180Aの20%の水溶液5部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液15部、水48部からなる乳化混合液を滴下槽より40分かけて流入させる。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして30分保つ。次に、メタクリル酸メチル200部、メタクリル酸シクロヘキシル20部、アクリル酸ブチル152部、ダイアセトンアクリルアミド20重量部、メタクリル酸8部、TINUVIN384を4部の混合液とラテムルS−180Aの20%の水溶液20部、過硫酸アンモニウムの2%の水溶液60部、水192部からなる乳化混合液、およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1部、ジメチルジメトキシシラン20部、メチルトリメトキシシラン20部からなる混合液とを別々の滴下槽より160分かけて流入させる。反応中のpHは4以下に維持した。流入中は反応容器の温度を80℃に保つ。流入が終了してから反応容器の温度を80℃にして120分保つ。室温まで冷却後、水素イオン濃度を測定したところpH2.0であった。25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網でろ過した。ろ過された凝集物の乾燥重量は全単量体に対して0.06%とわずかであった。得られたエマルジョンの固形分は44.7%、粒子径98nmのカルボニル基を有するラテックスとしてポリカルボニル化合物(3)を得た。
【0104】
【参考例18】カルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)の調整。
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水514重量部、界面活性剤(商品名:アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業(株)製)の25%水溶液7.2重量部を投入し、反応容器中の温度を80℃に上げてから、過硫酸アンモニウムの2%水溶液13.5重量部を投入し5分間攪拌した。次にメタクリル酸メチル62.6重量部、アクリル酸ブチル108.4重量部、メタクリル酸9重量部、イオン交換水120.2重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を5.76重量部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(商品名:エマルゲン950、花王(株)製)の25%水溶液10.8重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液9重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より1時間かけて流入させた。流入中は反応容器中の温度を80℃に保った。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして0.75時間保った。次にメタクリル酸メチル280.1重量部、アクリル酸ブチル430.9重量部、メタクリル酸9.0重量部、イオン交換水384重量部、アデカリアソープSE−1025N25%水溶液を23.0重量部、過硫酸アンモニウム2%水溶液36.0重量部の混合液を反応容器中へ滴下槽より2.5時間かけて流入させた。流入終了後、反応容器中の温度を80℃にして1.5時間保った。続いてその後室温まで冷却し、25%アンモニア水溶液を添加してpHを8に調整してから100メッシュの金網で濾過し、固形分44.6%、平均粒径1020Åのカルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)を得た。
【0105】
【実施例1】参考例15のポリカルボニル化合物(1)100重量部と、参考例3の水系ヒドラジン誘導体組成物(1)27.9重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0106】
【実施例2】参考例16のポリカルボニル化合物(2)100重量部と、参考例4の水系ヒドラジン誘導体組成物(2)10.0重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0107】
【実施例3】参考例17のポリカルボニル化合物(3)100重量部と、参考例5の水系ヒドラジン誘導体組成物(3)17.1重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0108】
【実施例4】参考例15のポリカルボニル化合物(1)100重量部と、参考例6の水系ヒドラジン誘導体組成物(4)19.8重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0109】
【実施例5】参考例16のポリカルボニル化合物(2)100重量部、参考例7の水系ヒドラジン誘導体組成物(5)11.8重量部、およびアジピン酸ジヒドラジド0.21重量部をかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0110】
【実施例6】参考例17のポリカルボニル化合物(3)100重量部にエマルゲン920(花王(株)製、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)の25%水溶液1.8重量部を添加混合し、さらに参考例8の水系ヒドラジン誘導体組成物(6)13.6重量部をかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0111】
【実施例7】参考例15のポリカルボニル化合物(1)100重量部と、参考例9の水系ヒドラジン誘導体組成物(7)14.2重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0112】
【実施例8】参考例16のポリカルボニル化合物(2)100重量部、参考例10の水系ヒドラジン誘導体組成物(8)4.3重量部、およびポリヒドラジン化合物(2)の50%水溶液2.2部をかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0113】
【実施例9】参考例17のポリカルボニル化合物(3)100重量部と、参考例11の水系ヒドラジン誘導体組成物(9)10.4重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0114】
【実施例10】参考例15のポリカルボニル化合物(1)100重量部と、参考例12の水系ヒドラジン誘導体組成物(10)20.0重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0115】
【実施例11】参考例16のポリカルボニル化合物(2)100重量部と、参考例13の水系ヒドラジン誘導体組成物(11)15.8重量部かく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0116】
【実施例12】参考例17のポリカルボニル化合物(3)100重量部、参考例14の水系ヒドラジン誘導体組成物(12)14.9重量部、およびポリヒドラジン化合物(2)の50%水溶液3.0部をかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0117】
【比較例1】参考例15のポリカルボニル化合物(1)100重量部と、アジピン酸ジヒドラジド1.1部をかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0118】
【比較例2】参考例18のカルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)100重量部について、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0119】
【比較例3】参考例18のカルボニル基を持たないアクリルラテックス(1)100重量部と、参考例5の水系ヒドラジン誘導体組成物(3)17.1重量部とをかく拌混合し、室温にて24時間静置後、上記の塗料化配合処方に従い塗料とした後各試験を行った。
【0120】
【表1】

【0121】
【発明の効果】本発明の被覆組成物は、水系塗料に利用され、該組成物からなる塗膜が屋外に曝露されたとき雨筋状汚染を低減でき、とくに塗膜形成直後からの汚れが防止でき、および雨筋状汚染の低減化を長期にわたり維持することができる。




 

 


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