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発明の名称 難燃樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−2947(P2001−2947A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−178376
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人 【識別番号】100094709
【弁理士】
【氏名又は名称】加々美 紀雄 (外2名)
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002 AA01W BB03W BB12W BC03W BC06W BC11X BD15Y CD12X CF06W CF07W CG00W CG03X CH07W CH07X CH08X CL00W EJ056 EU186 FD13X FD136 
発明者 吉田 和郎 / 小林 好教
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 テトラフルオロエチレン樹脂(a−1)、合成樹脂用の粉状添加剤および/または粉状合成樹脂(a−2)、および(a−2)よりも低い融点を有する合成樹脂用の低融点添加剤(a−3)から成り、(a−1)/((a−2)+(a−3))の重量比が0.5/99.5〜50/50の範囲、および(a−2)/(a−3)の重量比が1/5〜50/1の範囲にあり、かつ(a−3)の融点以上に保持して(a−2)と(a−3)とを混合し、その混合粒子が生成し始めた後、次いで(a−1)を混合することにより得られた球形または球形近似の形状を有する粒状のテトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)を、熱可塑性樹脂(B)および難燃剤(C)の合計量100重量部に対して、0.1〜30重量部溶融混練りしてなる難燃樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外力により凝集することなく、取り扱いが容易なテトラフルオロエチレンマスターバッチを配合してなる難燃樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラフルオロエチレン樹脂(以下、PTFEと記述する。)は、熱可塑性樹脂に少量添加することにより、熱可塑性樹脂の難燃化における滴下防止や摩耗性改良として効果が大きいことが知られている。
【0003】一般に、熱可塑性樹脂にPTFEを添加する場合は、PTFEの融点が熱可塑性樹脂の加工温度より高いためにPTFEの融点以下で混練りされる。PTFEは、剪断力を受けることにより容易に繊維化したり凝集し易く、熱可塑性樹脂に混練り添加されたPTFEは、ネットワーク状に繊維化して滴下防止などの効果を発揮すると言われている。しかしながら、PTFEのこのような繊維化や凝集し易さは、取り扱いの上では非常に厄介であり、取り扱い性の向上技術が種々提案されている。例えば、公開特許公報平10−30046にはPTFEを予め、高級脂肪酸類の分散剤で処理して用いる方法が提案されている。
【0004】一般的に、PTFEは粉体であるため、そのままの粉体を用いた場合には飛散による作業環境の汚染を生じたり、熱可塑性樹脂と混合する際、或いは押出機への供給に際し、上記の性質を有するためにPTFE同士が凝集するブロッキング現象を生じたり、供給装置や押出機の内壁やスクリュウに付着し、安定して供給混練りすることが難しいだけでなく、押出機ダイヘッドに装着したスクリーンに目詰まりして押出を続けることができない事態に至る場合も発生した。また、このようにして混練りされた樹脂組成物は、PTFEの分散性が良くないために成型品の表面にPTFEの凝集物がしばしば観察され、衝撃強度が低下するなどの問題点を有していた。
【0005】一方従来より取り扱い性を向上させるために、PTFEを高濃度に含有する粒状組成物が検討され、公開特許公報平09−324124、平09−324071、平09−324072、平09−324073、平09−324074、平09−324092、平09−324093などには粒状PTFE組成物が開示されている。しかしながら、これらの特許公報で開示された技術においてもPTFEの分散性は充分ではなく、押出混練りを長時間継続することが困難であったり、性能が充分に発揮されないなどの問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問題に鑑み、PTFEを熱可塑性樹脂に配合する際の問題点やPTFEを含有する難燃樹脂組成物の特性上の問題点を解決することであり、燃焼時の滴下防止性、耐衝撃性、外観等に優れた難燃樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは燃焼時の滴下防止性、耐衝撃性、外観等に優れた難燃樹脂組成物を鋭意検討した結果、PTFEが高濃度に含有された特定の粒状テトラフルオロエチレンマスターバッチを熱可塑性樹脂および難燃剤と溶融混練りすることにより目的が達成されることを見出し、本発明に至った。
【0008】すなわち本発明は、テトラフルオロエチレン樹脂(a−1)、合成樹脂用の粉状添加剤および/または粉状合成樹脂(a−2)、および(a−2)よりも低い融点を有する合成樹脂用の低融点添加剤(a−3)から成り、(a−1)/((a−2)+(a−3))の重量比が0.5/99.5〜50/50の範囲、および(a−2)/(a−3)の重量比が1/5〜50/1の範囲にあり、かつ(a−3)の融点以上に保持して(a−2)と(a−3)とを混合し、その混合粒子が生成し始めた後、次いで(a−1)を混合することにより得られた球形または球形近似の形状を有する粒状のテトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)を、熱可塑性樹脂(B)および難燃剤(C)の合計量100重量部に対して、0.1〜30重量部溶融混練りしてなる難燃樹脂組成物である。
【0009】本発明に用いられるテトラフルオロエチレン樹脂(a−1)は、テトラフルオロエチレンの単独重合体およびテトラフルオロエチレンとジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等との共重合体である。
【0010】これらのPTFEの製造方法は、米国特許第2,393,697号および米国特許第2,534,058号に開示され、例えばテトラフルオロエチレンを水性媒体中で過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等のラジカル開始剤を用いて、7〜70kg/cm2の加圧下、0〜200℃の温度で重合し、次いで懸濁液、分散液または乳濁液から凝析により、または沈殿によりポリテトラフルオロエチレン粉末が得られる。
【0011】例えば、4フッ化エチレンモノマーを原料とし、過酸化物を用いたラジカル重合による乳化重合法、もしくは懸濁重合法により製造される。また、フッ素原子の一部を別の置換基もしくは元素で置き換えた変性タイプも用いられる。この方法によって得られるPTFEは、粉体もしくはディスパージョンの形態を取るが、高度に結晶質となりかつ容易にネットワーク状に繊維化するものが好ましい。
【0012】本発明に用いられる合成樹脂用の粉状添加剤(a−2)は、一般に熱可塑性合成樹脂に配合して用いられる常温で粉状の添加剤であって、無機充填剤、着色剤、熱安定剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられ、2種以上を併用することもできる。その中で、特に無機充填剤や融点が100℃以上の高融点添加剤が好ましい。
【0013】本発明に用いられる粉状の合成樹脂(a−2)は、一般に粉状の重合体として得られたものの他に塊状の樹脂を粉砕したものも用いることができる。
【0014】本発明に用いられる低融点添加剤(a−3)は、粒状化するに際しての粉状物の粘着剤として必要であり、粒状化した後もその混合物の粒形を保持させる賦形剤の役割を果たしている。その具体的な添加剤としては、可塑剤、熱安定剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、オリゴマーなどが挙げられ、2種以上を併用することもできる。
【0015】低融点添加剤(a−3)は合成樹脂用の粉状添加剤(a−2)よりも低い融点または軟化点をもつ必要があり、作り易さから常温以上100℃以下の融点をもつものが好ましい。融点が常温以下であり常温では液状のものも単独または併用して用いられるが、液状物の量が多くなるにしたがい、できあがった粒状テトラフルオロエチレン樹脂組成物の表面がべとついたり、柔らかくなるために保管性や取り扱い性が劣るものとなる。
【0016】本発明に用いられる球形または球形近似の形状を有する粒状のテトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)を得るには、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサーとして知られたジャケット付きの高速ミキサーあるいはそれに準じた一定温度に槽内を保持できる構造の高速混合機を用いて、上記成分を以下の手順で混合することにより粒状化する方法が好ましく、高速ミキサーを唯一の混合機として用いる他に、高速ミキサーと他の高速剪断攪拌機を併用する方法も用いられる。
【0017】その際、高速ミキサーのジャケットを(a−3)低融点添加剤の融点以上に保持して(a−2)と(a−3)とを混合し、その混合粒子が生成し始めた後、次いで(a−1)PTFEを投入して短時間で混合することが望ましい。このようにして得られたPTFEを含有する粒状混合物は、(a−3)を賦形剤として含有した(a−2)との粒状物を内殻とした構造を取るものと推定され、結果としてほとんどの粒子が球形または球形近似の形状を有し、その粒子の大きさは成分の種類、組成および混合条件により直径0.1mm程度から5mm程度のものまで得られる。本発明における球形または球形近似の形状とは、球に近い形状全般を指し、ラグビーボールに近い楕円球も含まれ、また粒子の表面は必ずしも滑らかではない。
【0018】本発明に用いられる球形または球形近似の形状を有する粒状のテトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)を構成する各成分(a−1)、(a−2)および(a−3)の割合は、粒状化することができればいかなる割合でも構わないが、粒状化できる好ましい範囲としては、(a−1)/((a−2)+(a−3))の重量比が0.5/99.5〜50/50の範囲、および(a−2)/(a−3)の重量比が1/5〜50/1の範囲である。製造し易さからのより好ましい範囲は、(a−1)/((a−2)+(a−3))の重量比が1/99〜20/80の範囲、および(a−2)/(a−3)の重量比が2/1〜20/1の範囲である。
【0019】本発明で用いられるテトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)は、PTFEの飛散や凝集がなく、加工装置への付着もない取り扱い性に優れたテトラフルオロエチレンマスターバッチであり、熱可塑性樹脂(B)および難燃剤(C)とともに溶融混合することにより難燃性、耐衝撃性、外観等に優れた本発明の難燃樹脂組成物を得ることができる。各成分の割合は、熱可塑性樹脂(B)および難燃剤(C)の合計量100重量部に対し、テトラフルオロエチレンマスターバッチ(A)が0.1〜30重量部の範囲、好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。本発明の難燃樹脂組成物を得るには、難燃樹脂組成物にPTFEとして0.01〜2重量部、好ましくは0.02〜1重量部存在することが重要であり、0.01重量部以下では燃焼時の滴下防止効果がなく、2重量部以上は機械物性のて低下や外観を悪化させるだけでなく経済的に不利である。
【0020】本発明に用いられる熱可塑性樹脂(B)としては、各種のホモポリマー、コポリマーおよびこれらのゴム強化ポリマー或いはポリマーアロイが挙げられ、特に制限するものではない。具体的例としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリメチルメタクリレート等のビニル化合物の単独重合体および共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドおよびこれらをゴム質重合体で補強したもの、およびこれらのポリマーアロイが挙げられる。
【0021】本発明に用いられる難燃剤(C)としては、一般に可燃性の熱可塑性樹脂の難燃として用いられるものであればいずれも用いることができ、例えばハロゲン系、リン系の難燃剤が挙げられる。
【0022】ハロゲン系難燃剤としては芳香族ハロゲン化合物、ハロゲン化芳香族系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂等が挙げられ、好ましくはブロム化ビスフェノール系エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム化架橋ポリスチレン樹脂、ブロム化ビスフェノールシアヌレート樹脂、ブロム化ポリフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールAおよびそのオリゴマー、ブロム化アルキルトリアジン化合物などが挙げられる。
【0023】また、リン系難燃剤としては、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トキヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェート等のリン酸エステルやこれらを各種置換基で変性した化合物、各種の縮合タイプのリン酸エステル化合物、リンと窒素を含有するホスファゼン誘導体など化合物又は混合物などが挙げられるが、縮合リン酸エステル化合物が好ましい。
【0024】難燃剤(C)としての好ましいリン酸エステル化合物は、”特定の二官能フェノール”による結合構造と”特定の単官能フェノール”による末端構造を有する。”特定の二官能フェノール”としては、レゾルシン、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称ビスフェノールA〕、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのビスフェノール類が挙げられるが、これに限定されない。特にビスフェノールAが好ましい。
【0025】”特定の単官能フェノール”としては、無置換フェノール、モノアルキルフェノール、ジアルキルフェノール、トリアルキルフェノールを単独または2種以上の混合物として使用できる。特にフェノール、クレゾール、ジメチルフェノール(混合キシレノール)、2,6−ジメチルフェノール、トリメチルフェノールが好ましい。
【0026】これらのリン系化合物は単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0027】これらの中で、一般式(I)で表されるリン酸エステル化合物が特に好ましい。
【0028】
【化1】

【0029】(式中、Q1、Q2、Q3、Q4は、炭素数1から6のアルキル基、または水素を表し、R1、R2、R3、R4はメチル基、または水素を表す。nは1以上の整数を、n1、n2は0から2の整数を示し、m1、m2、m3、m4は、1から3の整数を示す。)で、表される。
【0030】一般式(I)におけるQ1、Q2、Q3、Q4のうち特に好ましいのは水素、またはメチル基である。
【0031】一般式(I)におけるR1、R2で好ましいのは水素であり、R3、R4で好ましいのははメチル基である。
【0032】一般式(I)におけるnは1以上の整数であってその数により耐熱性、加工性が異なってくる。好ましいnの範囲は1〜5である。また該リン酸エステルはn量体の混合物であってもかまわない。
【0033】本発明の樹脂組成物には、更に他の特性を付与するため、または本発明の効果を損なわない範囲で他の添加剤、例えば各種無機充填剤、ガラス繊維やカーボン繊維などの繊維状強化剤、可塑剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤などの安定剤、帯電防止剤、離型剤、染顔料、あるいはその他の樹脂を添加することができる。
【0034】本発明の難燃樹脂組成物の製造方法は、特に規定するものではなく、押出機、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて溶融混練することにより製造することができる。その中でも押出機による混練りが、生産性の面で好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0036】
【製造例1】内容量20リットルのジャケット付きスーパーミキサー(川田製作所製)を用い、70℃の温水でジャケットを加温したところに、(a−2)成分としての平均粒径約4μの炭酸カルシウム(無機充填剤)1kg、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製の熱安定剤)0.5kgおよび粉状のステアリン酸カルシウム(滑剤)0.4kg、(a−3)成分としてのトリフェニルホスフェート(難燃剤または可塑剤)0.21kgを仕込んで600rpmで混合する。
【0037】内容物温度が70℃に達し、粉立ちがおさまり、粒状になりかかったところで(a−1)PTFEファインパウダー(ダイキン工業製、商品名ポリフロンFA500)を0.25kg投入し、更に5分程度混合を続けた。内容物のほとんどは、直径0.5〜4mm程度の球形類似の粒状物(テトラフルオロエチレンマスターバッチ−1とする。)であった。
【0038】
【製造例2】内容量20リットルのジャケット付きスーパーミキサー(川田製作所製)を用い、70℃の温水でジャケットを加温したところに、(a−2)成分としての粉状のポリフェニレンエーテル1.0kg、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製の熱安定剤)0.5kgおよび粉状のステアリン酸亜鉛0.5kg、(a−3)成分としてのオクダデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製熱安定剤)0.25kgを仕込んで600rpmで混合する。
【0039】内容物温度が70℃に達し、粉立ちがおさまり、粒状になりかかったところで(a−1)PTFEファインパウダーを0.25kg投入し、更に5分程度混合を続けた。内容物のほとんどは、直径0.2〜1mm程度の球形類似の粒状物(テトラフルオロエチレンマスターバッチ−2とする。)であった。
【0040】
【実施例1】30℃のクロロホルム溶液で測定したηsp/cが0.54のポリ−2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテルを30重量部、ゴム含量約9%の体積平均ゴム粒子径が約1.5μmのゴム補強ポリスチレンを58重量部、トリフェニルホスフェートを11重量部および製造例1のテトラフルオロエチレンマスターバッチ−1を1重量部の割合で、加熱シリンダーの最高温度を300℃に設定したスクリュー直径40mmの二軸押出機に供給し、スクリュー回転数300rpmで約2時間連続して溶融混練りした。ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。その間、押出機のダイヘッドには200メッシュのスクリーンを装着したが目詰まりすることなく押出性は良好であった。
【0041】得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度240℃および金型温度60℃に設定された型締め圧力80トンの射出成形機により射出成形を行い、物性試験片を得た。以下の試験法により難燃性試験および物性試験を行い、表1の結果を得た。
【0042】(1)難燃性試験UL−94 垂直燃焼試験に基ずき、1/16インチ厚みの射出成形試験片を用いて測定した。ランクV−0が最も優れ、V−1、V−2、HBの順に劣る。
【0043】(2)引っ張り試験ASTM D638に基づき引張り強度および伸度を測定した。
【0044】(3)落錘衝撃試験50mm×90mm×厚み2.5mmの平板成形片を用い、東洋精機製作所(株)製、商品名、グラフィックインパクトテスターにより落錘衝撃強度としての全吸収エネルギー値(J:ジュール)を測定した。
【0045】(4)外観射出成形された50mm×90mm×厚み2.5mmの平板を目視判定し、PTFEの分散性を評価した。PTFEの凝集物が見られない場合は○、凝集物が見られる場合は×とした。
【0046】
【実施例2】実施例1において、トリフェニルホスフェートに代えて縮合タイプのリン酸エステル化合物を主成分とするリン系難燃剤(大八化学製、商品名CR741)を14重量部、テトラフルオロエチレンマスターバッチ−1に代えて製造例2のテトラフルオロエチレンマスターバッチ−2を1重量部とした以外は同様にして溶融混練りを行った。スクリーンは目詰まりすることなく押出性は良好であった。得られた樹脂組成物ペレットを、実施例3と同様に評価し、表1の結果を得た。
【0047】
【比較例1】実施例1において、テトラフルオロエチレンマスターバッチ−1に代えて、PTFEファインパウダー(ダイキン工業製、商品名ポリフロンFA500)とステアリン酸カルシウムとの重量比1/4の予備混合物を0.5重量部、二軸押出機に供給し、スクリュー回転数300rpmにて溶融混練りした。押出機のダイヘッドには200メッシュのスクリーンを装着したが、混練り開始5分ほどで目詰まりによりダイヘッドの樹脂圧が上昇し、押出運転の継続はできなかった。
【0048】次に、スクリーンを目の粗い40メッシュに代えて押し出し運転することにより、ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。得られたペレットを、実施例1と同様に評価し、表1の結果を得た。
【0049】
【比較例2】実施例2において、テトラフルオロエチレンマスターバッチ−1を配合せずに同様に押し出し運転することにより、ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。得られたペレットを、実施例1と同様に評価し、表1の結果を得た。
【0050】
【実施例3】ポリブタジエンの含有量15重量%で、スチレン/アクリロニトリル=75/25(重量比)のABS樹脂100重量部に対し、難燃剤としてテトラブロモビスフェノールAを19重量部および三酸化アンチモンを3重量部、熱安定剤としてジブチルスズマレエートを0.5重量部、さらに製造例1のテトラフルオロエチレンマスターバッチ−1を3重量部の割合で、加熱シリンダーの最高温度を240℃に設定したスクリュー直径30mmの二軸押出機に供給し、スクリュー回転数150rpmで約2時間連続して溶融混練りした。ストランドを冷却裁断して樹脂組成物ペレットを得た。その間、押出機のダイヘッドには200メッシュのスクリーンを装着したが目詰まりすることなく押出性は良好であった。
【0051】得られた樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度220℃および金型温度60℃に設定された型締め圧力80トンの射出成形機により射出成形を行い、物性試験片を得た。上記試験法により難燃性試験および物性試験を行い、表1の結果を得た。
【0052】
【表1】

【0053】
【発明の効果】本発明は、PTFEを熱可塑性樹脂に配合する際の取り扱い上の問題点、すなわち、PTFE同士の凝集、フィーダー、押出機のホッパースクリュー等への付着凝集、押出機ダイヘッドに装着したスクリーンの目詰り等のトラブルを防止し、また、PTFEの分散性を向上したことにより、従来のPTFEを含有する難燃樹脂組成物の特性上の問題点を解決し、燃焼時の滴下防止性、耐衝撃性、外観等に優れた難燃樹脂組成物を提供することができる。




 

 


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