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発明の名称 練りゴム用防着剤およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−181443(P2001−181443A)
公開日 平成13年7月3日(2001.7.3)
出願番号 特願平11−373245
出願日 平成11年12月28日(1999.12.28)
代理人 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
【テーマコード(参考)】
3K061
4D004
4J002
【Fターム(参考)】
3K061 NA01 NA05 NA07 NA14 
4D004 AA11 BA01 BA10 CB26 CC03 DA03 DA10 DA11 DA20
4J002 AC131 AC141 DA037 DE088 DE106 DE118 DE148 DJ018
発明者 福本 徹 / 久保 太
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 焼却炉の排煙より集塵した平均粒径100μm以下で亜鉛華及びカーボンを含む煤塵を、水100重量%に対して2〜30重量%含有させている練りゴム用防着剤。
【請求項2】 焼却炉の排煙より集塵した平均粒径100μm以下で亜鉛華およびカーボンを含む煤塵を、水100重量%に対して1〜30重量%含有させていると共に、無機粉体あるいは/および非無機粉体を1重量%以上含有させ、上記煤塵と無機粉体との合計を水100重量%に対して2〜30重量%としている練りゴム用防着剤。
【請求項3】 上記媒塵は廃棄ゴムの焼却炉の排煙より集塵したものである請求項1または請求項2に記載の練りゴム用防着剤。
【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の練りゴム用防着剤の製造方法であって、焼却炉の煙突より排気される排煙を集塵機で集塵し、得られた煤塵を水100重量%に対して1〜30重量%添加して撹拌し、煤塵を水中に分散させて生成している練りゴム用防着剤の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、練りゴム用防着剤に関し、詳しくは、練りゴムからなるゴムシートの表面に塗布して、該ゴムシートを積層配置した時にゴム同士が密着しないようにする練りゴム用防着剤に関し、特に、廃棄ゴムを焼却した時に発生する煤塵の利用を図るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、環境対策の点より大気汚染を防止するため、通常、焼却炉から発生する排煙を電気集塵機、バグフィルター等の集塵機に通して煤塵を回収し、排気をクリーンとして再利用を図る一方、集塵機で回収された煤塵は産業廃棄物として埋め立て等で処分されている。
【0003】廃棄タイヤも上記と同様の処理が成され、図3に示すように、廃棄タイヤ1を焼却炉2中で焼却し、該焼却炉2の上端から突設した煙突3に集塵機4を介設し、焼却時に発生する排煙を集塵機4に通している。集塵機4で回収された煤塵5はケース6内に溜められ、埋立地に運搬され、埋め立て処理がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近時、自動車の急激な普及により、焼却される廃棄タイヤも急増し、それに伴い煤塵の量も大量となってきており、埋め立て処理にも限界があり、そのため、煤塵のリサイクル化が急務となってきている。
【0005】上記問題に鑑みて、本発明者は、煤塵のリサイクル化について、鋭意研究開発を重ね、廃棄タイヤ等の廃棄ゴムを焼却した時に発生する煤塵中には、ゴム組成物が含有されていることに着目し、ゴム関連の素材としてリサイクル化を図るべく研究を重ね、本発明の練りゴム用防着剤としてリサイクル化出来ることを見いだした。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、焼却炉の排煙より集塵した平均粒径100μm以下で亜鉛華およびカーボンを含む煤塵を、水100重量%に対して2〜30重量%含有している練りゴム用防着剤を提供している。
【0007】上記練りゴム用防着剤の製造方法としては、例えば、廃棄ゴムの焼却炉の煙突より排気される排煙を集塵機で集塵し、得られた煤塵を水100重量%に対して1〜30重量%添加して撹拌し、煤塵を水中に分散させて生成している。
【0008】練りゴム用防着剤は、練りゴムからなるゴムシートの表面に塗布して、積層されたゴムシートが互いに密着しないようにすると共に、練りゴムを冷却することも目的としている。この練りゴム用防着剤は、一般に、水を100重量%に対して、無機粉体あるいは非無機粉体からなる防着用粉体を2〜30重量%添加した構成からなっている。上記無機粉体あるいは非無機粉体は、次工程の加工時にゴム中に練り込まれることもあり、よって、練り込まれてもゴム物性を大きく低下させないものであること、および、粒径が小さくゴム中に練り込まれても物性に影響を与えず、かつ、補強性を有することが要求される。
【0009】上記煤塵は平均粒径100μm以下で、通常、30μm〜1μmの超微粉体であり、しかも、加工されるゴム組成物中に含まれる亜鉛華を主成分とするために、加工時にゴム中に練り込まれても問題はなく、水に添加する防着剤用の粉体としては好適である。よって、煤塵を防着剤用の粉体としてリサイクルすることができ、その分、埋め立てされる産業廃棄物の低減化を図ることが出来るため環境対策の一助となる。かつ、煤塵を用いることにより練りゴム用防着剤の大幅なコストダウンを図ることができる。また、煤塵は従来防着剤に用いられている炭酸カルシウムと同程度の補強性を有している。
【0010】なお、焼却炉の下部に溜まる焼却灰は平均粒径が100μmを越えるために、防着剤として用いるには大き過ぎ、かつ、この焼却灰には金属成分も含有され、金属成分の分別作業が必要となるため、本発明に用いるのは、排煙から集塵される煤塵のみで、焼却灰は除外される。
【0011】水に対して煤塵のみを添加する場合、媒塵の配合量を2〜30重量%としているのは、本発明者が添加量を調節して実験したところ、2重量%未満とすると、ゴムシートの表面に塗布してゴムシートを積層した結果、ゴムシートが密着して防着剤としての機能を果たすことが出来なかった事による。また、30重量%を越えると、流動性が悪くなると共に、防着剤の送給管に詰まりが発生して用いることができないため、30重量%以下に規定している。
【0012】上記煤塵として、廃棄タイヤの煤塵が最も好適に用いられる。この煤塵は有機成分が5〜15重量%、カーボンが10〜30重量%、無機成分が50〜70重量%、該無機成分の中に亜鉛華が60〜65重量%となっている。このように、ゴム中に練り込まれてもゴム物性を低下させない亜塩華が主成分であり、ついで、カーボンが多く、亜鉛華とカーボンとで80〜85重量%を占めるため、廃棄タイヤの煤塵が好適に用いられる。
【0013】上記のように煤塵のみを水に添加して練りゴム用防着剤としても良いが、無機粉体あるいは/および非無機粉体を煤塵と共に水に添加して練りゴム用防着剤としてもよい。この場合、煤塵を、水100重量%に対して1〜30重量%含有させていると共に、無機粉体あるいは/および非無機粉体を1重量%以上含有させ、上記煤塵と無機粉体との合計を水100重量%に対して2〜30重量%としている。この煤塵と共に用いる無機粉体としては炭酸カルシウム、ハードクレー等が挙げられる。これら無機粉体は従来より防着剤用の粉体として用いられているもので、煤塵と共に用いることにより防着効果を促進させることが出来るが、コストの点から少量として煤塵量を増加させることが好ましく、よって、これらの粉体の配合量を1重量%程度とすることが好ましい。使用し得る非無機粉体としては、長鎖脂肪族カルボン酸塩等が好適に用いられ、具体的には、一方社油脂工業株式会社製のGY−110F(長鎖脂肪族カルボン酸塩、金属塩 5−15%)、GY−180(長鎖脂肪族カルボン酸塩、特殊陰イオン界面活性剤 3−6%)、GY−100(長鎖脂肪族カルボン酸塩、金属塩 2−20%)等が挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明に関わる練りゴム用防着剤の製造ラインを概略的に示し、廃棄タイヤ1の焼却炉2の上部に排ガス浄化装置2aおよび排ガスボイラ2bが設置され、該排ガスボイラ2aに接続された煙突3に電気集塵機4を介設し、該電気集塵機4の底面に、煤塵取出パイプ10を接続している。該煤塵取出パイプ10にアキューム11、ブロアファン12、サイクロン13を順次介設し、サイクロン13の吐出口にコンテナ14を配置している。上記アキューム11により煤塵をパイプ10に誘引し、ブロアファン12で煤塵に送風を与えて冷却乾燥し、サイクロン13で集塵を行った後、コンテナ14に乾燥した煤塵を吐出させて、コンテン14内に溜めている。
【0015】なお、上記電気集塵機4としては、ハーラー式電気集塵機(中西工業製)が好適に用いられが、電気集塵機の種類は限定されず、また、電気集塵機に代えてバグフィルターを用いてもよい。
【0016】上記コンテナ14をフォークリフトにより練りゴム製造装置20へと運搬し、基台21にコンテナ14を搭載する。コンテナ14の底面には開閉自在な吐出口14aを設けており、該吐出口14aを開いて基台21より垂設したパイプ22に連通させる。該パイプ22に吐出量調節弁23を介設し、パイプ22の下端を容器25に開口させている。上記吐出量調節弁23は手動調節あるいは自動調節としており、開閉および開口量の調節を行い、所要量の煤塵5を容器25に添加できるようにしている。容器25には所定量の水30を溜めており、かつ、該容器25内にモータ26で作動される撹拌機27を投入している。なお、水も貯水槽に接続したパイプを通して容器25に水30を所定量供給しても良いことはいうまでもない。
【0017】上記設備において、廃棄タイヤ1を焼却炉2で焼却した時に発生する排煙は煙突3に流れ、電気集塵機4で集塵され、該電気集塵機4より煤塵がパイプ10に吸い込まれ、送風乾燥された後に更にサイクロン13で集塵されて、コンテナ14に溜められる。
【0018】上記コンテナ14に溜められる乾燥後の煤塵5の成分の分析結果は下記の表1に示す通りで、亜鉛華が主成分であった。また、粒子径は最大で100μm、最小が0.1μm程度で、平均粒子径は23.032μmであった。なお、通常、ゴム組成物に含まれるカーボン粉体は50μm程度であり、このカーボン粉体と比較しても煤塵5の粒子径の方が微小である。
【0019】
【表1】 有機成分 11.7 (重量%) カーボン 20.7 無機成分 67.6 ZnO 62.1 Al2O3 0.51 SiO2 1.36 Fe2O3 2.18 Ca 1.44 全硫黄量 1.58 【0020】上記煤塵5は、容器25内に投入され、予め溜められている水30と撹拌し、水中に分散された状態とすることにより、図2に示すように、練りゴム用防着剤31が生成される。煤塵5と水30との配合比は、煤塵のみを水に混合する場合、水100重量%に対して煤塵2〜30重量%としている。
【0021】(実験例1)上記実施形態に記載の方法により廃棄タイヤを焼却した時に発生する排煙より集塵した煤塵のみを水に配合し、かつ、煤塵の配合量を下記の表2に示すように変化させて防着剤を作成した。この防着剤を練りゴムシートの表面に塗布し、その上に練りゴムシートを積層し、24時間放置後に、ゴムシートを剥がして防着効果のテストを行った。表2中の防着効果の表示において、×はシートが全面的に密着して防着効果がなかったことを示し、△はシートの密着が部分的に発生していたことを示し、○はシートが密着しておらず防着効果があったことを示す。また、−は防着剤による配管詰まりが発生のため、テスト出来なかったことを示す。
【0022】
【表2】 煤塵濃度(重量%) 0.1 0.5 1.0 2.0 5.0 15.0 25.0 35.0防着効果 × × △ ○ ○ ○ ○ ー 【0023】上記テストの結果に示されるように、水中に煤塵を2重量%以上配合すると、練りゴム用防着剤としての機能を果たすことが確認できた。また、1重量%であると所要の防着効果がないことも確認できた。さらに、30重量%を越えて35重量%に達すると配管に詰まりが発生して使用できないことも確認できた。このテスト結果より、煤塵のみを水と配合する場合には、煤塵を2〜30重量%の範囲とすることが必要であることが解明された。
【0024】本発明の練りゴム用防着剤は、上記のように、煤塵のみを水に配合して生成することができるが、従来、防着剤用の粉体として用いる炭酸カルシウム、ハードクレー等の無機粉体あるいは/および長鎖脂肪族カルボン酸塩等の非無機粉体を煤塵とともに水に添加して生成し、防着作用を促進させてもよい。これら煤塵以外の無機粉体あるいは/および非無機粉体も、水を貯留した容器に煤塵とともに投入し、撹拌機で撹拌して、煤塵とともに水中に分散させて練りゴム用防着剤として生成している。
【0025】上記煤塵とともに無機粉体あるいは/および非無機粉体を水に配合する場合も、煤塵と無機粉体あるいは/および非無機粉体との合計量が水に対して2〜30重量%とすることが好ましく、配合する無機粉体あるいは/および非無機粉体は1重量%程度の少量として、煤塵の配合量を多くすることが、コストの低下および煤塵の消費量増大の点から好ましい。
【0026】(実験例2)無機粉体として炭酸カルシウムを用いて煤塵と共に水に添加し、炭酸カルシウムの配合量は一定とし、煤塵の配合量を変えて練りゴム用防着剤を生成し、実験例1と同様な防着性能のテストを行った。その結果を下記の表3に示す。
【0027】
【表3】 炭酸カルシウム濃度(重量%)1.0 1.0 1.0 1.0 煤塵濃度(重量%) 0.1 0.5 1.0 2.0 防着効果 △ △ ○ ○ 【0028】表3に示すように、煤塵が1重量%であっても、炭酸カルシウムを1.0重量%配合すると防着効果があり、炭酸カルシウムを配合する事により防着効果が促進することが認められた。一方、炭酸カルシウムを1.0重量%配合しても、煤塵を0.5重量%とすると所要の防着効果はなく、この点からも煤塵は1重量%以上配合することにより防着効果が得られることが確認できた。
【0029】(実験例3)無機粉体として炭酸カルシウムを用いて煤塵と共に水に添加し、炭酸カルシウムおよび煤塵とも配合重量を変えて練りゴム用防着剤を生成し、実験例1と同様な防着性能のテストをおこなった。その結果を下記の表4に示す。
【0030】
【表4】 炭酸カルシウム濃度(重量%) 0.5 1 3 1 20 20 煤塵濃度(重量%) 0.5 0.5 1 3 5 20 防着効果 × △ ○ ○ ○ − 【0031】表4に示すように、炭酸カルシウムと煤塵とを合わせて25重量%では防着効果があるが、40重量%に達すると配管に詰まりが発生して用いることができなかった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、廃棄ゴム等の焼却炉から発生する排煙を集塵して得た煤塵は、水に配合することにより練りゴム用防着剤として用いることができる。これにより、従来埋め立て処理していた煤塵の有効なリサイクル化を図ることができ、産業廃棄物となる煤塵の量を減少できると共に、練りゴム用防着剤を安価に得ることができる。




 

 


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