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発明の名称 ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−164052(P2001−164052A)
公開日 平成13年6月19日(2001.6.19)
出願番号 特願平11−355018
出願日 平成11年12月14日(1999.12.14)
代理人 【識別番号】100065226
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4F070
4J002
【Fターム(参考)】
4F070 AA05 AC90 AD02 FA05 FB03 
4J002 AC011 CL062 FA042 FD012 GN01
発明者 皆川 康久 / 村岡 清繁 / 八木 則子
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 天然ゴムラテックス100重量部およびアラミド短繊維20〜50重量部からなるマスターバッチを使用したゴム組成物。
【請求項2】 ゴム成分100重量部およびアラミド短繊維5〜10重量部からなる請求項1記載のゴム組成物。
【請求項3】 請求項1記載のゴム組成物をビードエーペックスに使用した空気入りタイヤ。
【請求項4】 請求項1記載のゴム組成物をサイドウォールに使用した空気入りタイヤ。
【請求項5】 請求項1記載のゴム組成物をサイドウォール内面に使用した空気入りタイヤ。
【請求項6】 請求項1のゴム組成物をアンダートレッドに使用した空気入りタイヤ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高剛性ゴム組成物および当該ゴム組成物を使用することにより加工性・成形性を改良し、さらに軽量化および安全性の改善を図った空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、空気入りタイヤのサイド剛性を出すために、たとえばビードエーペックスと呼ばれる高剛性のゴムをビード上に配置していたが、このゴムには、剛性を上げるためにカーボンブラックが多く配合されていた。しかし、カーボンブラックを多量に配合すると、未加硫ゴムの粘度が上昇し加工性・成形性などがわるくなるばかりでなく、タイヤ加硫時にゴム流れがわるくなり、エアーだまりが生じるなどの問題を起こしていた。
【0003】また、近年の省燃費化からタイヤ重量の軽減が求められているが、剛性を保ったままタイヤの軽量化を図るには、今まで以上にカーボンブラックを増やしビードエーペックスなどのゲージを落とすことしか考えられなかった。しかし、カーボンブラックを今まで以上に増量させることは、前記理由により、加工・成形性をわるくするばかりか、加硫後のタイヤ内部に欠陥を作りやすくなるという問題が生じるのが現状だった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題を解決し、タイヤの軽量化、さらには省燃費化を達成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するために研究を重ねた結果、天然ゴムにアラミド短繊維を特定量配合したマスターバッチを使用したゴム組成物を用いることにより、ゴムの剛性が上昇するばかりでなく、加工性、成形性、ゴム流れ性が向上してタイヤの耐久性が向上し、さらには高剛性化によりサイドウォールをはじめ、タイヤの高剛性ゴム使用部材の剛性を減らすことができ、タイヤの軽量化さらには省燃費化が達成できることがわかった。
【0006】すなわち、本発明は、天然ゴムラテックス100重量部およびアラミド短繊維20〜50重量部からなるマスターバッチを使用したゴム組成物(請求項1)、ゴム成分100重量部およびアラミド短繊維5〜10重量部からなる請求項1記載のゴム組成物(請求項2)、請求項1記載のゴム組成物をビードエーペックスに使用した空気入りタイヤ(請求項3)、請求項1記載のゴム組成物をサイドウォールに使用した空気入りタイヤ(請求項4)、請求項1記載のゴム組成物をサイドウォール内面に使用した空気入りタイヤ(請求項5)、および請求項1のゴム組成物をアンダートレッドに使用した空気入りタイヤ(請求項6)に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物は、天然ゴムラテックス100重量部およびアラミド短繊維20〜50重量部からなるマスターバッチを使用したゴム組成物である。
【0008】本発明では、天然ゴムラテックスおよびアラミド短繊維からなるマスターバッチを使用する。マスターバッチを使用しない場合には、アラミド短繊維の分散がわるくなり、強度などが下がり、目的の性能が得られなくなる。
【0009】天然ゴムラテックスを用いることによって、スチレンブタジエンゴムなどを使用するよりも、耐カット性、耐発熱性、転がり抵抗などに優れたゴム組成物を得ることができる。また、アラミド短繊維を用いることによって、通常の補強剤であるカーボンブラックなどを使用するよりも、剛性が高く、加工性・成形性などに優れたゴム組成物を得ることができる。
【0010】本発明で使用するアラミド短繊維は、直径が0.5〜1000μmであることが好ましい。0.5μm未満の場合、強度が弱くて剛性が出ず、1000μmをこえる場合、強度が強すぎて、剛性が出すぎる傾向がある。一方、長さは0.001〜10mmであることが好ましい。0.001mm未満の場合、分散がわるくなり、10mmをこえる場合、混練中に繊維が折れてしまう傾向がある。
【0011】本発明で使用するマスターバッチは、天然ゴムラテックス100重量部に対してアラミド短繊維20〜50重量部からなることが必要である。20重量部未満の場合、剛性の上昇にあまり寄与せず、50重量部をこえる場合、繊維の分散がわるくなる傾向がある。
【0012】天然ゴムラテックスおよびアラミド短繊維からなるマスターバッチは、天然ゴムラテックス中にアラミド短繊維を投入し、攪拌させて分散させたのち、水を除去することにより製造することができる。
【0013】このようなマスターバッチを使用し、ゴム成分などをさらに配合して本発明のゴム組成物が得られる。
【0014】ゴム成分としては、天然ゴム(NR)およびジエン系合成ゴムがあげられる。ジエン系合成ゴムの具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などがあげられ、1種類または2種類混合して用いることができる。
【0015】得られたゴム組成物は、ゴム成分100重量部およびアラミド短繊維5〜10重量部からなることが好ましい。5重量部未満の場合、ゴムの剛性を上げる効果があまりなく、10重量部をこえる場合、加硫ゴムの伸びが極端になくなる傾向がある。
【0016】本発明のゴム組成物には、さらにカーボンブラックを添加することができる。カーボンブラックの例としては、たとえばHAF、ISAF、SAFなどがあげられるが、とくに限定されるものではない。カーボンブラックの添加量は、前記ゴム成分100重量部に対し60〜30重量部であることが好ましい。30重量部未満の場合、アラミド短繊維だけで、伸びのあるゴムにするには(アラミド短繊維10phr以下)剛性が充分に出ず、60重量部をこえる場合、ムーニー粘度が上昇し、加工性がわるくなる傾向がある。
【0017】本発明のゴム組成物には、ゴム成分およびアラミド短繊維以外に、タイヤトレッド用ゴム組成物の製造に一般に使用される成分、添加剤を必要に応じて通常使用される量、配合・添加することができる。前記成分、添加剤の具体例としては、たとえばプロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル)、加硫剤(イオウ、塩化イオウ化合物、有機イオウ化合物など)、加硫促進剤(グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンデート系の化合物など)、架橋剤(有機パーオキサイド化合物、アゾ化合物などのラジカル発生剤、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物など)、補強剤(ハイスチレン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂など)、酸化防止剤ないし老化防止剤(ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体、キノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェノール類、ジフェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダードフェノール類、亜リン酸エステル類など)、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、軟化剤、シリカなどのその他の充填剤、可塑剤などがあげられる。必要に応じて充填剤、カップリング剤、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などの通常のゴム工業で使用される配合剤を適宜配合することができる。
【0018】本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤのビードエーペックス、サイドウォール、サイドウォール内面、またはアンダートレッドに使用することができる。
【0019】ビードエイペックスとは、ビードコア上部に使用され、加硫後はケースを固定し、ホイールとの嵌合を保持する働きを有するビード部の一部となる。耐久性を保持するために高硬度、高剛性などの特性が要求される。
【0020】サイドウォールとは、タイヤの側面部に設置され、ケースを外傷から保護する働きをすると同時に、ビードエイペックスと同様にタイヤの横剛性をになっている。
【0021】アンダートレッドとは、トレッドゴムとブレーカーのあいだにおかれ、ブレーカーに外的なきずが進入してくるのを防ぐと同時に、ブレーカーと同様にトレッドの動きを固定して、操縦安定性をあげる働きがあるので、高剛性が要求される。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の高剛性ゴム組成物の物性を実施例をもとにして表すが、本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
【0023】なお、実施例、比較例で使用する原料および評価方法を以下にまとめて示す。
カーボンブラック :昭和キャポット(株)製、ショウブラックN330天然ゴム(NR) :RSS3マスターバッチ :東レデユポン(株)製、6F722 天然ゴムラテックス(70重量%)、ケブラー(30重量%)
粘着付与剤 :丸善石油化学(株)製、マルカレッツT100A老化防止剤 :大内新興化学工業(株)製のノクラック6C (N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジ アミン)
亜鉛華 :三井金属工業(株)製、酸化亜鉛ステアリン酸 :日本油脂(株)製、ステアリン酸加硫促進剤 :大内新興化学(株)製、ノクセラーNS(N−ter t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、ノクセラーH( ヘキサメチレンテトラミン)
加硫遅延剤 :フレキシス製、PVI加硫剤 :鶴見化学工業製、粉末イオウ【0024】ムーニー粘度(ML1+4、100℃)
JIS K6300に定められたムーニー粘度の測定法にしたがい、130℃で1分予熱したあと、4分間測定し、ゴムのムーニー粘度(ML1+4、130℃)として表示した。
【0025】引張強度JIS K6251に準拠して測定し、100%のモジュラスで示した。100%伸長時応力(M100(MPa))の数値が大きいほど高剛性になる。なお、Tb(MPa)は、破断強度を、Eb(%)は、伸びを表す。
【0026】硬度新品タイヤのトレッド硬度(Hs)を25℃でJIS−A硬度計で測定した。
【0027】転がり抵抗台上ドラム試験機を使用し、内圧700kPa、荷重24.52kN、速度80km/hで測定した。比較例を基準100とし、指数で実施例の値を表示した。指数が小さい方が、転がり抵抗が小さくことを示す。
【0028】操縦安定性イスズのギガという10トントラックにタイヤを装着し、操縦安定性の感応試験を実施した。比較例を基準100とし、指数で実施例の値を表示した。指数が大きいほど良好であることを示す。
【0029】実施例1〜3および比較例1〜3表1に示す基本配合から硫黄、加硫促進剤を除いたものをバンバリーミキサーにより約120〜140℃で3分間混練りした。そののち、得られたゴム組成物に、硫黄、加硫促進剤を加えて2軸オープンロールで約80℃、4分間練り込んだ。得られた未加硫配合ゴムのムーニー粘度を測定した。
【0030】得られたゴム組成物を用いて、ビードエーペックス、サイドウオール、アンダートレッドをそれぞれ押し出して、それを用いて150℃、30分の条件で加硫してタイヤを製造した。
【0031】得られたタイヤのゴムを切断し、引張り強度と硬度を測定した。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】

【0033】表の比較例1カーボンブラックの高充填による高剛性ゴムを示す。これに対しケブラーを配合していくとムーニー粘度が下がり加工性・成形性・流れ性が向上することがわかる。とくに、ケブラーを5重量部以上入れると大きく下がることがわかった。また、加硫物の物性から、やはりケブラーを5重量部以上入れるとM100が向上しより高剛性ゴムとなり、ゲージ厚の低減が図れることがわかる。ところがケブラーを12重量部まで入れると、伸び(Eb)が極端に低下し、タイヤ構成部材として使用できないことがわかった。
【0034】実施例4および比較例4サイドウォール(SW)配合として、表2に示す比較例4と実施例4の配合でタイヤを試作した。タイヤサイズは11R22.514Pで行った。その時のサイドウォールのゲージは、実施例4では薄くした。そのことによりタイヤ重量が軽くなり、転がり抵抗が低下した。また、実施例4の方が高剛性であり、操縦安定性も向上した。
【0035】
【表2】

【0036】実施例5および比較例5ビードエーペックス(B.Apex)配合として、比較例5と実施例5の配合でタイヤを試作した。タイヤサイズは11R22.514Pで行った。その時のビードエーペックスの高さは、実施例5では低くした。そのことによりタイヤ重量が軽くなり、転がり抵抗が低下した。また、実施例5の方が高剛性であり、操縦安定性も向上した。
【0037】
【表3】

【0038】実施例6および比較例6トレッドベース配合として、比較例6と実施例6の配合でタイヤを試作した。タイヤサイズは11R22.514Pで行った。その時のトレッドベースのゲージは同じにした。そのことによりタイヤ重量は同じで転がり抵抗も同じであるが、実施例6のほうが高剛性であり、操縦安定性がめざましく向上した。
【0039】
【表4】

【0040】
【発明の効果】本発明によれば、高剛性ゴムを使用することにより加工性・成形性を改良し、さらに軽量化および安全性の改善を図った空気入りタイヤが得られる。




 

 


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