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発明の名称 合金の製造方法及び製造装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−152262(P2001−152262A)
公開日 平成13年6月5日(2001.6.5)
出願番号 特願平11−329046
出願日 平成11年11月19日(1999.11.19)
代理人 【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
発明者 大貫 正秀 / 瀬戸川 広人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 2種以上の合金材料11…のうち少なくとも1種の合金材料11を箔状に形成し、かつ、残りの他の合金材料11…を粉粒状及び/又は小片状に形成し、上記箔状の合金材料11にて上記粉粒状及び/又は小片状の合金材料11…を収納又は包装一体化して少なくとも1個の合金材料集合体1を形成し、該合金材料集合体1を溶解部2に設置すると共に高エネルギー熱源を用いて溶解し、その後、冷却固化して合金24を形成することを特徴とする合金の製造方法。
【請求項2】 真空排気手段9にて減圧された真空チャンバー7内の溶解部2に設置した2種以上の合金材料11…から成る合金材料集合体1を、高エネルギー熱源を用いて溶解し冷却固化して合金化する製造装置であって、上記真空チャンバー7内に予め搬入された複数の上記合金材料集合体1…を所定数ずつ上記溶解部2に順次送込む合金材料供給手段5と、真空状態における上記真空チャンバー7内で上記溶解部2にて順次形成された合金24を溶解部2から取出す合金取出手段6と、を備えたことを特徴とする合金の製造装置。
【請求項3】 真空排気手段9が、真空チャンバー7内を1×10-1Paよりも高い真空度に減圧可能である請求項2記載の合金の製造装置。
【請求項4】 合金取出手段6が、吸着・分離可能に合金24を吸引する吸引パッド19を備えた請求項2又は3記載の合金の製造装置。
【請求項5】 合金材料供給手段5が、揺動自在及び/又は往復動自在に真空チャンバー7に取付けられた操作棒18を備えた請求項2、3又は4記載の合金の製造装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合金の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、2種以上の合金材料の合金化を行う装置として、アーク溶解装置や高周波溶解装置などが知られており、冷却された銅ハース(容器)内でプラズマアークにより合金化等のために溶解する上記アーク溶解装置は、容器からの異物混入が極めて少ないという特徴を有しており、特に異物混入が問題となる合金材料の溶解に広く用いられている。
【0003】ところで、空気中の酸素や窒素、水分なども異物となる場合が多く、一般に銅ハースやプラズマアークの電極は真空チャンバーに覆われ、真空排気装置が備わっている。即ち、酸化し易いチタンやジルコニウム系の合金を扱う場合、真空チャンバー内の真空度は重要であり、アモルファス合金などはアモルファス相の形成が酸素の含有量に依存することから特に重要である。
【0004】また、必要な真空度は合金材料にも依存するが、一般的に1×10-1Paよりも高い真空度である。これを実現するには真空チャンバーを小さくすることが容易な方策である。しかしながら、真空チャンバーを小さくすることは、一方で合金材料を溶解できる量が少量となってしまうが、これは高純度の合金を得るためにはいたしかたないことであった。以上のことから、極めて高純度の合金を得るためには、溶解量がおおよそ1kg以下の溶解装置が対象とされていた。
【0005】また、排気系の設計にもよるが、一般的に真空引きには時間がかかり、効率良く合金化を行うには真空引きの時間の短縮化が課題となる。1×10-1Paよりも低い真空度の場合には真空引きは比較的容易であり、合金材料の溶解後毎に真空チャンバーを開放して新しい合金材料を供給することとしても、真空引きによる時間のロスは比較的小さい。なお高エネルギー熱源としてプラズマアークを用いる溶解の場合には、真空チャンバー内を真空排気装置を用いて真空引きした後アルゴンガス等の不活性ガスを導入することで、チャンバー内を不活性ガスに置換した状態で行われる。
【0006】また、合金化する合金材料は所定の比率になるように計量されるが、各々の合金材料は計量し易いように粒子状であったり、少なくとも重量調整のための小片を含んでいるのが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶解装置は上述したように真空チャンバーにて覆われているため、チャンバー内の合金材料を真空を破らないで取扱うのは困難であり、特に粒子や小片を取扱うことは困難であることから、溶解部に設置した合金材料を溶解して合金化した後は、一旦真空チャンバーを開放して溶解部から合金を取出し、そして新しい合金材料を溶解部に設置した後に再び真空引きを行うため、非常に作業効率が悪いという問題があった。
【0008】そこで、本発明は、上述の課題を解決し、効率良く合金を製造することができる合金の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明に係る合金の製造方法は、2種以上の合金材料のうち少なくとも1種の合金材料を箔状に形成し、かつ、残りの他の合金材料を粉粒状及び/又は小片状に形成し、上記箔状の合金材料にて上記粉粒状及び/又は小片状の合金材料を収納又は包装一体化して少なくとも1個の合金材料集合体を形成し、該合金材料集合体を溶解部に設置すると共に高エネルギー熱源を用いて溶解し、その後、冷却固化して合金を形成するものである。
【0010】また、本発明の合金の製造装置は、真空排気手段にて減圧された真空チャンバー内の溶解部に設置した2種以上の合金材料から成る合金材料集合体を、高エネルギー熱源を用いて溶解し冷却固化して合金化する製造装置であって、上記真空チャンバー内に予め搬入された複数の上記合金材料集合体を所定数ずつ上記溶解部に順次送込む合金材料供給手段と、真空状態における上記真空チャンバー内で上記溶解部にて順次形成された合金を溶解部から取出す合金取出手段と、を備えたものである。
【0011】また、真空排気手段が、真空チャンバー内を1×10-1Paよりも高い真空度に減圧可能である。また、合金取出手段が、吸着・分離可能に合金を吸引する吸引パッドを備えたものである。また、合金材料供給手段が、揺動自在及び/又は往復動自在に真空チャンバーに取付けられた操作棒を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。
【0013】図1と図2は、本発明の合金の製造装置の実施の一形態を示す。この製造装置は、高エネルギー熱源を用いて合金材料集合体1を溶解して合金化するものであって、合金材料集合体1を設置して溶解するための凹部2aを有する溶解部2(例えば銅ハース)と、溶解するための高エネルギー熱源となるアーク電極3及びアーク電源4と、複数の合金材料集合体1…を所定数ずつ溶解部2に順次送込む合金材料供給手段5と、溶解部2にて順次形成される合金を溶解部2から取出す合金取出手段6とを備え、上記溶解部2やアーク電極3等は真空チャンバー7の内部に設けられている。
【0014】また、溶解部2及びアーク電極3を水冷する冷却水供給手段8が設けられると共に、真空チャンバー7を真空引きするためのロータリポンプ(RP)及び油拡散ポンプ(DP)を備えた真空排気手段9が設けられている。この真空排気手段9は、真空チャンバー7内を1×10-1Paよりも高い真空度に減圧可能とされている。なお、10は真空チャンバー7に不活性ガス(例えばアルゴンガス)を導入するためのガスボンベである。
【0015】ところで、図3と図4に示すように、合金材料集合体1とは、2種以上の合金材料11…(11a,11b,11c,11d,11e)から成り、この内の少なくとも1種の合金材料11(11a)を箔状に形成し、かつ、残りの他の合金材料11…(11b,11c,11d,11e)を粉粒状及び/又は小片状に形成し、箔状の合金材料11aにて粉粒状及び/又は小片状の合金材料11b,11c,11d,11eを収納又は包装一体化して少なくとも1個の合金材料集合体1が形成される。なお、粉粒状とは、粉状乃至粒状の状態を言う。
【0016】例えば、アモルファス合金(Zr55Al10Ni5 Cu30)の場合を考える。材料の計量を容易にするために、合金材料11を粉状や粒状に形成したり、塊状であっても精度良く計量するために小片状に形成する。さらに、このような粉粒状や小片状の合金材料11…を取扱い容易とするために、例えば銅の構成比率が比較的高いことから銅箔を用意し、銅箔の中に粉粒状や小片状のZrやAlやNi、及び重量調整のための銅小片を収納して、合金材料集合体1を形成する。
【0017】このとき、凹部12aを有する下金型12と該凹部12aと嵌合する上金型13とから成る簡易プレス14にて、箔状の合金材料11aをプレスして器型に形成するも良い。また、図9(イ)に示す如く、箔状の合金材料11aを折曲げて器型に形成したものに他の合金材料11…を収納したり、あるいは図9(ロ)に示す如く、箔状の合金材料11aにて他の合金材料11…を袋状に包装一体化して合金材料集合体1を形成するようにしても良い。
【0018】図1と図2にもどって、合金材料供給手段5は、複数の合金材料集合体1…が載置されると共に溶解部2に対して平行にスライド可能に設けられたスライドテーブル15と、スライドテーブル15を間欠的にスライドさせるスライド機構16と、スライドテーブル15と溶解部2の間に設けられたガイドテーブル17と、真空チャンバー7に長手方向往復動自在に設けられた操作棒18と、を備えている。
【0019】つまり、各合金材料集合体1…を操作棒対応位置まで移動させるようにスライドテーブル15を間欠的にスライドし、かつ、操作棒18にてスライドテーブル15上の各合金材料集合体1…を順次押出すことにより、ガイドテーブル17上を通過して溶解部2の凹部2aに合金材料集合体1を順次送込めるように構成している。また、操作棒18は、平面的に見て水平方向に揺動もできるように構成するも良く、そうすることによって送込みの際に、操作棒18の先端から合金材料集合体1をずれないように溶解部2まで押すことができる。なお、本実施の形態では、3個の合金材料集合体1がスライドテーブル15上に載置された場合を例示している。
【0020】また、合金取出手段6は、溶解部2の凹部2aにて形成された合金を、吸着・分離可能に吸引する吸引パッド19と、先端に吸引パッド19が取付けられる吸引パイプ20とを備え、吸引パイプ20は、揺動自在かつ抜き差し自在に真空チャンバー7に取付けられると共に、基端は開閉バルブ21を介して真空排気手段9のロータリポンプ(RP)に接続されている。つまり、アルゴンガス等の不活性ガスを圧力が例えば 4.8×104 Paとなるように導入した状態における真空チャンバー7内で、溶解部2にて順次形成される合金を溶解部2から取出せるように構成している。なお、溶解部2のガイドテーブル17と反対側には、合金取出手段6にて溶解部2から取出した合金を載置する載置テーブル22が設けられている。
【0021】なお、アーク電極3、合金材料供給手段5の操作棒18及び合金取出手段6の吸引パイプ20の真空チャンバー7への取付け部位には、夫々シール部27が設けられている。
【0022】次に、この製造装置の操作手順の一例(合金の製造方法)を説明すると、先ず、図1と図2に示すように、予めスライドテーブル15上に所定数個の合金材料集合体1…を載置する。なお、1番目に溶解される合金材料集合体を予め溶解部2の凹部2aに直接載置し、2番目以降に溶解される合金材料集合体をスライドテーブル15上に載置してもよい。そして、図5に示すように、操作棒18にて1番目の合金材料集合体1を溶解部2の凹部2aに送込む。
【0023】その後、真空チャンバー7を閉じ、真空排気手段9にて所定の真空度まで真空引きを行う。このとき、合金化する材料───即ち、合金材料集合体1───が、例えばアモルファス合金(Zr55Al10Ni5 Cu30)であれば、酸化を嫌うために真空度を1×10-3Paまで真空引きを行う。そして、真空チャンバー7内が所定真空度まで減圧されたところで、真空引きを停止し、アルゴンガスを所定圧(例えば 4.8×104 Pa:ゲージ圧)まで導入する。
【0024】その後、図5と図6に示すように、アーク電極3よりプラズマアーク23を発生させ、水冷される溶解部2上の合金材料集合体1を溶解して合金化する。即ち、溶融状態の合金24を形成する。その後、プラズマアーク23を停止して、溶融状態の合金24をしばらく放置して冷却固化する。
【0025】その後、図1と図7及び図8に示すように、真空排気手段9のロータリポンプ(RP)を作動させかつ開閉バルブ21を開け、合金取出手段6の吸引パイプ20を真空引きすると共に、吸引パイプ20を操作して吸引パッド19を固化した合金24に吸着させる。そして、吸引パイプ20を操作して合金24を載置テーブル22まで運び、開閉バルブ21を閉じて合金24を吸引パッド19から分離させる。このとき、合金24が吸引パッド19から離れ難い場合は、吸引パイプ20内に不活性ガスを導入して加圧する機構を設けても良い。
【0026】このようにして、1番目の合金材料集合体1を溶解して形成した合金24を、載置テーブル22に載置することにより、1サイクル目の製造工程が完了する。その後、2番目の合金材料集合体1が操作棒18に対応する位置にくるようにスライドテーブル15をスライドさせる。そして、上述と同様に操作棒18にて2番目の合金材料集合体1を溶解部2に送込み、プラズマアーク23にて合金材料集合体1を溶解して合金24を形成し、冷却固化後に合金24を溶解部2から取出して載置テーブル22に載置することにより2サイクル目の製造工程が完了する。
【0027】このようにして、合金材料集合体1が無くなるまで所定サイクル数だけ製造工程が繰り返されるが、この間、真空チャンバー7内は外気と内気が遮断された状態を維持されている。そして、全ての合金材料集合体1…を合金化した後は、真空チャンバー7内に不活性ガスもしくは空気を大気圧まで導入し、チャンバー7を開放して作製した複数個の合金24…を得る。
【0028】次に、図10は、本発明の合金の製造装置の他の実施の形態を示し、この場合、合金材料供給手段5の操作棒18が、揺動自在に真空チャンバー7に取付けられている。具体的には、操作棒18をスライド機構16と反対側に設け、スライドテーブル15を間欠的に操作棒18側に移動させ、かつ、操作棒18を(矢印A方向に)揺動して、操作棒18側の合金材料集合体1から順次溶解部2に送込むようにしている。その他の構成は上述の実施の形態の製造装置と同様である。
【0029】また、図11は、別の実施の形態を示し、この製造装置では、合金材料供給手段5のスライド機構16が上下方向に駆動するように構成されると共に、上下複数段の棚板25…を有する側方開口状の収納箱体26がスライド機構16にて上下スライド可能に設けられている。つまり、収納箱体26の内部には、複数の合金材料集合体1…を収納する上下複数段の収納室が設けられており、収納箱体26を上から下へ又は下から上へ間欠的に移動させ、かつ、操作棒18にて各収納室に収納された合金材料集合体1…を順次押出して溶解部2に送込むようにしている。
【0030】なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、例えば、本実施の形態では合金材料集合体1を1個ずつ溶解部2に送込んで溶解する場合を説明したが、2個以上の所定数ずつ溶解部2に送込んで溶解するようにしても良い。このとき、所定数の合金材料集合体1…を操作棒18にて1回で送込むようにする場合と、スライドテーブル15を間欠的に移動して1個ずつ数回に分けて送込む場合が考えられる。
【0031】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0032】(請求項1によれば)合金化する複数種の合金材料11…の内、少なくとも一つの合金材料11を箔状に形成することにより、残りの他の合金材料11…が粉粒状や小片状であってもそれらを収納又は包装一体化して合金材料集合体1を形成することで、取扱いを極めて容易とすることができる。またそれによって、合金材料11を供給する機構を簡素化することができると共に、複数の合金材料集合体1…を溶解部2に順次供給して溶解工程を進めることが迅速かつ容易に行い得る。
【0033】(請求項2によれば)真空チャンバー7内に於て、溶解部2に複数の合金材料集合体1…を順次投入することができ、かつ、溶解部2にて順次形成された合金24…を溶解部2から取出すことができる。つまり、一々真空チャンバー7を開放せずとも材料の供給と製品(作製された合金24)の取出しが行えるので、真空チャンバー7を一度真空引きすれば溶解工程を複数回続けて行うことができ、合金化の作業効率が大幅に向上する。
【0034】(請求項3によれば)真空チャンバー7内を高い真空度に減圧することができるので、合金化する合金材料11…が酸化を嫌うもの(例えばアモルファス合金の材料)であっても高純度の合金24を形成することができる。
【0035】(請求項4によれば)溶解部2の凹部2aにて形成した合金24を容易に取出すことができる。
(請求項5によれば)合金材料供給手段5の構造を簡素化することができ、作製も容易となる。




 

 


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