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発明の名称 タイヤトレッド用ゴム組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−139730(P2001−139730A)
公開日 平成13年5月22日(2001.5.22)
出願番号 特願平11−321118
出願日 平成11年11月11日(1999.11.11)
代理人 【識別番号】100065226
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 BB181 BB242 DA036 FB076 FB116 FB126 FB136 FB146 FB206 GN01 
発明者 池田 啓二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ジエン系ゴム70〜95重量%およびイソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴムをハロゲン化してなるハロゲン化共重合ゴム5〜30重量%からなるゴム成分100重量部に対して、シリカ処理カーボンブラック10重量部以上およびシランカップリング剤をシリカ処理カーボンブラックに対して2〜14重量%配合したタイヤトレッド用ゴム組成物。
【請求項2】 シリカ処理カーボンブラックが、カーボンブラック表面にシリカを0.1〜50重量%の割合で処理したものである請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、電気抵抗が低く、転がり抵抗特性、耐摩耗性、ウエット性能のバランスがよいタイヤを得ることができるタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近年、乗用車の高性能化が望まれるとともに、環境への意識が高まってきている。
【0003】前記自動車の高性能化の1つとして、湿潤路面での制動性能および操縦安定性能などのウエット性能の向上が、また、環境への意識の高まりの結果としての転がり抵抗の低減が望まれ、これらの性能の両立が望まれている。そして、これらの性能の両立のために、カーボンブラックの代わりにシリカを配合する手法が多く用いられている。
【0004】しかし、シリカを用いたトレッドゴム組成物を用いた場合には、電気抵抗が高くなり、路面への静電気の流れが充分でなくなり、その結果、静電破壊による放電によって電子機器からノイズが発生したり、場合によっては誤作動を惹き起すといった問題が生じる。
【0005】最近では、電気抵抗が高くなる問題を解決し、ウエット性能と転がり抵抗の両立をはかる方法として、表面をシリカで処理したカーボンブラックを用いる方法が開発されている(特許第2788212号公報、特開平10−316800号公報など)が、ウエット性能に関してはシリカに及ばず、加工性においてもシリカよりわるくなることがわかっている。
【0006】一方、イソモノオレフィン−p−アルキルスチレン共重合体をハロゲン化した共重合ゴムなどをタイヤ用ゴム組成物に用いた技術として、たとえばイソモノオレフィン−p−アルキルスチレン共重合体をハロゲン化した共重合ゴムを配合したゴム成分に、カーボンブラックおよび(または)シリカを配合することにより、低温性能を損うことなくウエット性能を向上させた技術(特開平9−324069号公報)、イソモノオレフィン−p−アルキルスチレン共重合体をハロゲン化した共重合ゴムを配合したゴム成分に、特定のジブチルフタレート吸油量(DBP)を有するカーボンブラックを配合することにより、耐破壊特性および耐摩耗特性を低下させることなく、耐ウエットスキッド特性の向上と転がり抵抗の低減を両立させた技術(特開平9−241426号公報)、ハロゲン化ブチルゴム、イソプレンゴムおよび(または)天然ゴムならびにその他のジエン系ゴムからなるゴム成分に、カーボンブラックおよびアルキルフェノールジサルファイドを配合することにより、耐摩耗特性を低下させることなく、破壊特性および耐ウエットスキッド特性を向上させるとともに、転がり抵抗を低減させる技術(特開平9−241430号公報)、イソブチレン単位、パラメチルスチレン単位およびパラブロモメチルスチレン単位を含む共重合体およびジエン系ポリマーからなるゴム成分に、カーボンブラックと、特定のヒドラジド化合物、特定のチアゾール化合物および特定のアミン誘導体のうちの1種とを配合することにより、0℃におけるtanδ値に影響を与えることなく、60℃におけるtanδ値を低下させる技術(特開平8−283461号公報、特開平8−283462号公報、特開平8−283464号公報)、イソプレン−ブタジエン共重合ゴム、シス1,4−ポリイソプレン、天然ゴムおよびハロゲン化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体を骨格ゴム成分とし、場合によってはシス1,4−ポリブタジエンおよびスチレン−ブタジエンゴムのような他の追加ゴム成分を配合し、シリカで強化することにより、静止摩擦特性が優れ、バランスのとれたころがり抵抗性や耐摩耗性を有する空気入りゴムタイヤを得る技術(特開平7−304903号公報)などが知られている。
【0007】しかし、イソモノオレフィン−p−アルキルエステル共重合体をハロゲン化した共重合ゴムなどをゴム成分として使用すると、一般にウエットグリップ性能などは改善されるが、耐摩耗性は低下し、他の性能とバランスよく良好にすることは困難である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題を解決するためになされたものであり、ジエン系ゴム70〜95重量%(以下、%という)およびイソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴムをハロゲン化してなるハロゲン化共重合ゴム5〜30%からなるゴム成分100重量部(以下、部という)に対して、シリカ処理カーボンブラック10部以上およびシランカップリング剤をシリカ処理カーボンブラックに対して2〜14%配合したタイヤトレッド用ゴム組成物(請求項1)、およびシリカ処理カーボンブラックが、カーボンブラック表面にシリカを0.1〜50%の割合で処理したものである請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物(請求項2)に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるゴム成分は、ジエン系ゴム70〜95%、好ましくは80〜90%およびイソブチレン−p−メチルスチレン共重合体をハロゲン化してなるハロゲン化共重合ゴム5〜30%、好ましくは10〜20%からなる。ゴム成分における前記ジエン系ゴムの割合が70%未満の場合には、加工性が低下し、生産性が低下し、95%をこえる場合には、充分なウエット性能が得られにくくなる。
【0010】前記ジエン系ゴムとしては、一般にトレッド用ゴム組成物に使用されるジエン系ゴムであれば使用することができる。その具体例としては、たとえば天然ゴム(NR)、ジエン系合成ゴム、たとえばイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて、たとえばブレンド物として用いてもよい。これらのうちではNR、IR、SBR、BRから選ばれた1種以上を用いるのが好ましく、SBR55〜100%およびのこりのゴム45〜0%にするのがさらに好ましい。
【0011】前記イソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴムをハロゲン化してなるハロゲン化共重合ゴムとしては、一般にトレッド用ゴム組成物に使用される前記ハロゲン化共重合ゴムであれば使用することができる。前記イソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴムにおけるパラメチルスチレン単位の割合は、通常、1〜20%であり、ハロゲン化共重合ゴムに含まれるハロゲン(塩素、臭素など)量は0.7〜10%、さらには1〜10%である。
【0012】前記ハロゲン化共重合ゴムは、たとえばイソブチレンとp−メチルスチレンとをたとえばエチルアルミニウムジクロリドなどのルイス酸触媒を全モノマー量に対して0.001〜0.2%使用し、メチルクロリドなどの溶媒中で共重合させたのち、ラジカルハロゲン化することにより製造される。
【0013】前記ハロゲン化共重合ゴムの具体例としては、たとえばエクソン社製のEXXPRO 90−10(臭素含有量約2%のイソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴム)、EXXPRO 93−4(臭素含有量約2%)、EXXPRO 93−5(臭素含有量約0.8%)などがあげられる。
【0014】本発明に用いられるシリカ処理カーボンブラックは、タイヤの転がり抵抗を低減するために、トレッドゴム組成物に使用されるカーボンブラックをシリカに置き換えた場合には、ヒステリシスロスを低下させることができるが、その反面、カーボンブラックの量が減少することによりタイヤの電気抵抗が増大し、静電気が車に蓄積されることにより発生する問題を低減し、シリカ配合における静電気の問題を生じさせることなく、シリカ配合と同等の転がり抵抗およびウエット性能の両立を可能にし、さらにハロゲン化共重合ゴム使用で見られる耐摩耗性能の低下を抑えるために使用される。すなわち、該シリカ処理カーボンブラックを前記ハロゲン化共重合ゴムと併用することにより、電気抵抗の問題とウエット性能・転がり抵抗・耐摩耗性能の問題をいずれも改善することができる。さらに、2重結合が少ないハロゲン化共重合ゴムを用いるため、茶変色による外観不良の原因となる老化防止剤の配合量を減少させることができる。
【0015】前記シリカ処理カーボンブラック(以下、シリカ処理CBともいう)は、カーボンブラックの表面にシリカを処理したものであってもよく、カーボンブラックとシリカとが1つの粒子内で3次元的に混ざりあっており、シリカおよびカーボンブラックがいずれも粒子表面に露出しているものであってもよい。
【0016】前記カーボンブラックの表面にシリカを処理したものは、好ましくはチッ素吸着比表面積(N2SA)が90〜250m2/g、さらに好ましくは90〜200m2/g、CDBP吸油量/DBP吸油量が好ましくは0.5〜1.0、さらに好ましくは0.6〜0.92である。なお、DBP吸油量は90〜180ml/100g程度、CDBP吸油量は80〜180ml/100g程度である。チッ素吸着比表面積が90m2/g未満の場合には、ゴムに対する補強性が不足し、破断強度や耐摩耗性が低下するおそれがあり、逆に250m2/gをこえる場合には、ゴムへの練り込みが困難になり、分散不良となるおそれがある。また、CDBP吸油量/DBP吸油量が小さすぎる場合には、比表面積が大きくなり、加工性が低下する傾向が生じ、大きすぎる場合には、必要とする補強性が得られない傾向が生じる。
【0017】前記カーボンブラックの表面にシリカを処理したものに含まれるシリカとカーボンブラックとの割合は、カーボンブラックに対してシリカが0.1〜50%、さらには0.5〜20%、とくには2〜10%であるのが、カーボンブラックおよびシリカの特徴がバランスよく発現するなどの点から好ましい。
【0018】前記カーボンブラックとシリカとが1つの粒子内で3次元的に混ざりあっており、シリカおよびカーボンブラックがいずれも粒子表面に露出しているものは、前記のごとき構造を有するため、表面に存在する官能基の数が少なく、ポリマーとの化学結合能が低いカーボンブラックの部分と、表面に存在する官能基の数が多く、結合剤を介することによってポリマーと結合してヒステリシスを低減させることができるシリカの部分とを1つの粒子内に有する。耐摩耗性に優れるカーボンブラックをシリカで処理し、ポリマーとの化学結合能を増加させたシリカ処理CBを用いることによって、過酷な条件下で使用されることの多いトラック・バス用タイヤのトレッドの転がり抵抗の減少(低燃費化)、過酷な条件での摩耗性能の両立をはかることができる。
【0019】前記カーボンブラックとシリカとが1つの粒子内で3次元的に混ざりあったシリカ処理CBの場合、カーボン部とシリカ部とがともに粒子の表面に露出した部分を有しており、シリカ表面処理カーボンブラックのようにカーボンブラック部分のほとんどがシリカに覆われてしまうことがない。そのため、カーボンブラックを用いることによる特徴である、過酷な条件下での耐摩耗性が充分によくなる。また、シリカを含有するためシリカ処理CBの表面活性点は通常のカーボンブラックよりも多くなり、バウンドラバーも多くなり、転がり抵抗の減少をはかることができる。
【0020】前記カーボンブラックとシリカとが1つ粒子内で3次元的に混ざりあったシリカ処理CBにおけるカーボンブラックとシリカとの割合は、カーボンブラックに対してシリカが0.1〜25%、さらには0.5〜10%、とくには2〜6%であるのが、カーボンブラックおよびシリカの特徴がバランスよく発現するなどの点から好ましい。
【0021】前記カーボンブラックの表面にシリカを処理したものは、たとえばカーボンブラックスラリーを調製し、所定の温度に加温したのち、希釈したJIS3号珪酸ナトリウムを添加しつつpH5〜10に維持しながらシリカをカーボン表面に沈積させ、ついでpHを6にして放置し、濾過、水洗、乾燥することにより製造することができる。
【0022】なお、シリカ含有量の調整は珪酸ナトリウム添加量および系のpHを調整することによって行なうことができる。
【0023】前記カーボンブラックとシリカとが1つの粒子内で3次元的に混ざりあったシリカ処理CBの製法にはとくに限定はないが、有機シロキサンを原料油と同時に反応させ、一段階で製造する方法が好ましい。前記好ましい製造方法については、たとえば国際公開第96/37547号パンフレットに詳しく開示されている。
【0024】前記シリカ処理CB中のシリカ含有量はシリカ処理CBを電気炉中で600℃で灰化したのち、フッ化水素とともに以下の処理を行ない、次式により求めることができる。
【0025】フッ化水素処理:試料約200mgを計りとりポリエチレン製ビーカーに入れ、蒸留水で湿らせたのち、過剰のフッ化水素を入れる。これを撹拌し、5分間放置したのち、吸引濾過し、蒸留水でよく洗浄し乾燥する。
シリカ含有量(%)=〔(シリカ処理CBの重量−フッ化水素処理後の重量)/(シリカ処理CBの重量)〕×100調製したシリカ処理CBの特性は以下の測定法により測定することができる。
チッ素吸着比表面積:ASTM D3037DBP吸油量:ASTM D2414CDBP吸油量:ASTM D3493【0026】前記シリカ処理CBの配合割合は、ゴム成分100部に対して、10部以上、好ましくは25部以上、さらに好ましくは40部以上である。シリカ処理CBの配合割合が10部未満の場合、充分なウエット性能を得ることができにくくなる。なお、シリカ処理CBの配合割合の上限は100部、さらには70部であることが加工が困難にならない点から好ましい。
【0027】前記シランカップリング剤は、シリカ処理CBと結合してシリカ処理CBのゴム成分への分散性を高め、さらに転がり抵抗を低減するために使用される成分である。
【0028】前記シランカップリング剤としては、従来、ゴム組成物中にシリカととも配合されているものであればとくに限定なく使用することができる。その具体例としては、たとえばビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−[トリエトキシシリル]−プロピル)−テトラスルフェンなどがあげられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのうちではビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドなどが好ましい。
【0029】前記シランカップリング剤の配合量は、シリカ処理CBに対して2〜14%、さらには2〜6%である。シランカップリング剤の配合量が2%より少ない場合には耐摩耗性、転がり抵抗などの性能が低下し、14%より多く用いても配合量にみあった性能向上効果を得ることは困難である。
【0030】本発明の組成物には、前記成分に加えてタイヤトレッド用ゴム組成物の製造に一般に使用される成分、添加剤を必要に応じて通常使用される量、配合・添加してもよい。前記成分、添加剤の具体例としては、たとえばプロセスオイル(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル)、加硫剤(イオウ、塩化イオウ化合物、有機イオウ化合物など)、加硫促進剤(グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンデート系の化合物など)、架橋剤(有機パーオキサイド化合物、アゾ化合物などのラジカル発生剤や、オキシム化合物、ニトロソ化合物、ポリアミン化合物など)、補強剤(ハイスチレン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂など)、酸化防止剤ないし老化防止剤(ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系などのアミン誘導体、キノリン誘導体、ハイドロキノン誘導体、モノフェノール類、ジフェノール類、チオビスフェノール類、ヒンダードフェノール類、亜リン酸エステル類など)、ワックス、ステアリン酸、酸化亜鉛、軟化剤、その他の充填剤、可塑剤などがあげられる。
【0031】その他の充填剤としてシリカを用いる場合、シリカのゴム成分への分散性を高めるなどのためにシランカップリング剤が使用され得る。シリカに対するシランカップリング剤の使用量は通常6〜10%である。シリカとシリカ処理CBとを等量併用する場合、使用されたシランカップリング剤のうちの60〜80%がシリカ用、20〜40%がシリカ処理CB用と考えられる。シリカ処理CBに結合させるシランカップリング剤の量と、シリカに結合させるシランカップリング剤の量とを明確にしたい場合には、それぞれを前もって混合し、結合させたのち使用すればよい。
【0032】
【実施例】つぎに本発明の組成物を実施例に基づいてさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】なお、実施例および比較例で使用する原料および評価方法を以下にまとめて示す。
SBR1502:住友化学工業(株)製のスチレン−ブタジエンゴムハロゲン化共重合ゴム:エクソン社製のEXXPRO 90−10、臭素含有量約2%のイソブチレン−p−メチルスチレン共重合ゴムシリカ処理CB:キャボット社製、CRX2000、Nー234カーボンブラックの中にシリカを4.7%含有、N2SA:154.3m2/g、DBP吸油量:113cc/100g、CDBP吸油量:102cc/100gシリカ:デグッサ社製、ウルトラシルVN3カーボンブラック:東海カーボン(株)製、N220シランカップリング剤:デグッサ社製、Si69、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドプロセスオイル:出光興産(株)製、ダイアナプロセスPS32老化防止剤:精工化学(株)製、オゾン6C、(N−1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミンワックス:大内新興化学工業(株)製、サンノックワックスステアリン酸:日本油脂(株)製、桐亜鉛華:東邦亜鉛(株)製、銀嶺R硫黄:鶴見化学(株)製、硫黄加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製、ノクセラーNS、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド【0034】(ウエット性能)低抵抗(μ)のタイルが敷き詰めてあるテストコースに水を散布したのち、テストタイヤを4輪装着した2000ccクラスの乗用車を円旋回させてスリップするときの最高速度を計測する。評価は比較例1または5を100とする指数で表示した。指数が大きいほどウエット性能が優れる。
【0035】(転がり抵抗)神戸機械(株)製の試験機を用い、荷重345kg、内圧200kPa、速度80km/hで走行させて転がり抵抗を測定する。評価は比較例1または5を100とする指数で表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が低く、優れる。
【0036】(耐摩耗性)岩本製作所(株)製のランボーン摩耗試験機を用い、表面回転速度50m/分、負荷荷重2.5kg、落砂量15g/分、スリップ率40%で試験片の摩耗を測定する。評価は比較例1または5を100とする指数で表示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れる。
【0037】(体積固有抵抗値)所定のゴム組成物を170℃で20分間加硫して得られたゴムシートをロール軸に平行な方向に切り取り、所定の電極を備えたゴム試験片を作成し、該試験片を23±2℃で48時間保持したのち、電極間の抵抗値Rを同温度で測定し、体積固有抵抗値Rv(Rv=(a×b×R)/L)を算出した。ここで、a、bはそれぞれゴム試験片の厚み、幅を表わし、Lは測定電極間の距離を表わす。
【0038】(外観性)屋外曝露(屋外の日の当たる場所に6カ月放置)後の外観を目視で観察し、茶変色の度合いを1(全面茶色に変色)〜5(変色認められず)の5段階で評価した。
【0039】実施例1〜3および比較例1〜4表1に記載の成分のうち、硫黄および加硫促進剤を除く成分を表1に記載の割合で(株)神戸製鋼所製1.7Lバンバリーに入れて約150℃で4分間混練りしたのち、得られた混練り物に、残りの硫黄1.5部、加硫促進剤1.0部を加えた。そののち、ニ軸ローラーを用いて80℃で約4分間練り込んだ混合物を170℃で12分間加硫することにより、タイヤトレッド用ゴム組成物の加硫物または該タイヤトレッド用ゴム組成物を用いたタイヤを製造し、評価した。結果を表1に示す。
【0040】なお、実施例3のシランカップリング剤3.4部のうちの2.4部はシリカ用、1部はシリカ処理CB用に使用した。
【0041】
【表1】

【0042】表1から、本発明の組成物は、比較例1と比較して、耐摩耗性がほぼ同等で、ウエット性能、転がり抵抗が優れることがわかる。また、シリカを充填剤とする比較例3、4より、体積固有抵抗値が低いことがわかる。
【0043】実施例4〜6および比較例5〜8表2に記載の成分を表2に記載の量使用した他は実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】

【0045】
【発明の効果】本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物を用いると電気抵抗が低く、転がり抵抗特性、耐摩耗性、ウエット性能が高レベルでバランスがよいタイヤを提供することができる。




 

 


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