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発明の名称 処理槽
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−113263(P2001−113263A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−296861
出願日 平成11年10月19日(1999.10.19)
代理人 【識別番号】100082968
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 正 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4D027
【Fターム(参考)】
4D027 AB12 
発明者 曽和 伸丕
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】コンクリートを用いて形成された槽本体と、この槽本体に貯留される汚濁液に浮かんで、この液面を覆う浮き蓋体とを有し、かつこの浮き蓋体に、その底面で開口して上方にのび、前記汚濁液からのガスを導くガス抜き流路を形成したことを特徴とする処理槽。
【請求項2】前記浮き蓋体は、前記液面の全面積の90%以上を覆い、かつ前記ガス抜き流路は、該浮き蓋体の底面で開口するガス抜き孔と、このガス抜き孔から上方に立ち上がるガス抜き管とからなるとともに、前記槽本体の天井壁に前記ガス抜き管からのガスを槽外に排気する排気手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の処理槽。
【請求項3】前記浮き蓋体は、端周縁に、上方に連続して立ち上がる立上げ壁を設けた平底船状をなすことを特徴とする請求項1又は2に記載の処理槽。
【請求項4】前記浮き蓋体は、厚さ1.5〜3.0mmの高密度ポリエチレンのシートを用いてなることを特徴とする請求項1、2または3記載の処理槽。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水又はし尿等の汚濁液を貯留、処理できかつ槽壁面の劣化を抑制しうる処理槽に関する。
【0002】
【従来の技術】下水、し尿等の汚濁液はその液面から硫化水素ガスが発生し、このガスが滞留することにより酸化して硫酸となる。汚濁液を貯留する貯液槽は通常、コンクリート製であり、従って防食シート等で防食されていない箇所は、生成した硫酸により、使用の経過とともにコンクリート壁の腐食が進行する。特に液面よりも上方のガスに接する天井面および壁面などの槽壁面からコンクリートが剥離し脱落するため定期的な補修が必要となる。
【0003】他方、処理槽は多くの場合地下に埋設、設置され、かつ比較的処理層では天井面積が大きいため、その補強のために処理槽の天井面には小高さの梁を設けているが、このような梁等はガスの流動を阻止してガスを滞留させる。従って、梁等に流動用の流通孔を設けて気体の滞留を防止してきたが、かかる流通孔も腐食により閉塞され易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、槽壁面に防食加工が施されている場合でも、防食塗装、防食シート等に生じがちなピンホールから腐食が進行することがあり、補修、改装作業は多くの手間を要するため、処理槽の長寿命化が求められている。
【0005】本発明は汚濁液の液面に浮き蓋体を配することを基本として、腐食性ガスのガス抜きを容易として前記課題を解決しうる処理槽の提供を目的としている。
【0006】また、本発明の他の目的は、大きな処理槽の場合においては内部点検、保守等を便宜としうる処理槽の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本件請求項1にかかる発明は、コンクリートを用いて形成された槽本体と、この槽本体に貯留される汚濁液に浮かんで、この液面を覆う浮き蓋体とを有し、かつこの浮き蓋体に、その底面で開口して上方にのび、前記汚濁液からのガスを導くガス抜き流路を形成したことを特徴とする処理槽である。
【0008】かかる構成を具えるため、浮き蓋体によってコンクリート製の槽本体内部での腐食ガスの発生を抑制するとともに、内部での滞留を低減して槽本体の腐食を抑制し処理槽の寿命を改善することができる。
【0009】さらに請求項2の発明は、前記浮き蓋体により、前記液面の全面積の90%以上を覆い、かつ前記ガス抜き流路は、該浮き蓋体に穿設されるガス抜き孔と、このガス抜き孔から上方に立ち上がるガス抜き管とを備えるとともに、前記槽本体の天井壁に前記ガス抜き管からのガスを槽外に排気する排気手段を具える。
【0010】さらに請求項3の発明は、前記浮き蓋体が、端周縁に、上方に連続して立ち上がる立上げ壁を設けた平底船状とし、かつ請求項4の発明は、浮き蓋体が、厚さ1.5〜3.0mmの高密度ポリエチレンのシートを用いてなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1、図2において、処理槽Tは汚濁液Wを貯留する槽本体2と、前記汚濁液Wの液面に浮かぶ浮き蓋体4とを具え、この浮き蓋体4にはその底面で開口して上方にのびるガス抜き流路6を形成している。
【0012】前記槽本体2は、例えば平面矩形の傾斜した底板10の周縁から立ち上がる縦の側壁11A,11A、横の側壁11B、11B上端を天井板12により閉じた略直方体状のコンクリートからなる箱体であり、天井板12下面には小高さの梁部13を例えば十字に垂下している。
【0013】又横の側壁11Bには、汚濁液Wが流入する下向きの垂直部14aを有する本例では管体からなる流入部14が付設されるとともに、前記天井板12には、汚濁液Wの水位を検知して自動的に、または人の操作により作動して汚濁液Wを排出するポンプPと、このポンプPから下方にのびる管体部15aと、その下端の前記底板10の最深位置に設けた凹み部Nに嵌入されるフィルタFとからなる排液部15が取付られる。
【0014】また前記天井板12には、液面変化による空気を吸入して換気するための空気導通部16・・・が、好ましくは、前記梁部13によって区切られる各天井部に形成される。なお空気導通部16には、槽内部への外気の流入を自由とし槽内部からのガスの流出を阻止乃至調節する逆止弁16Aを設けている。
【0015】さらに前記天井板12には、マンホール蓋Mにより遮蔽される点検口19,19が形成され、またマンホール蓋Mは前記天井板12の厚さ以上の厚さを有することにより点検口19を閉じかつ下面が天井面以下となることにより点検口19でのガス溜まりの発生をなくす。このため、マンホール蓋Mは、天井板12が厚い場合は、特に高密度ポリエチレン樹脂、その他の合成樹脂製の蓋を採用して防食と軽量化とを図る。
【0016】又天井板12には、浮き蓋体4に立設される前記ガス抜き流路6からのガスを槽外に洩れることなく導出するための排気手段20を設け、かつこの排気手段20は、天井板12上面に設けた吸い込み用のブロア20Aと、このブロア20Aに垂設され前記ガス抜き流路6からのガスを受け取る導管部20Bとを具えている。
【0017】前記浮き蓋体4は、汚濁液の液面を、その90%以上、好ましくは95%以上程度を覆って液面とともに上下動可能とすることにより、この浮き蓋体4は、汚濁液W中から発生する硫化水素ガスの液面面積を減じるとともに、内部で生じる硫化水素ガスを前記浮き蓋体4の底面からガス抜き流路6をへて、滞留させることなく速やかに前記排気手段20から排出させる。
【0018】このため、浮き蓋体4は、少なくとも発生する硫化水素ガスによっては損傷することのない耐薬品性を有し、かつ好ましくは水よりも比重が小さい、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂、またEPDMなどの各種ゴム等の素材を使用でき、これらはシートまたは板状体(以下シートSという)を用いうる。
【0019】又この浮き蓋体4は、本例では、前記液面を覆う蓋本体21に、この蓋本体21に穿設されるガス抜き孔22と、該ガス抜き孔22に接続されるガス抜き管23とによって前記ガス抜き流路6を形成している。さらに蓋本体21には、前記流入部14の垂直部14aが通る欠切部24と、前記排液部15の管体部15aが通る導孔25とが形成される。
【0020】また前記蓋本体21には、外周端縁、前記欠切部24、導孔25の周端縁を含む全周端縁に立上げ壁27を形成して浮き蓋体6の浮力を与える平底船状とする。また本例では、ガス抜き孔22を除いて、全周端縁には下向きの垂下壁29を形成して浮き蓋体4の内方で生じる気泡が蓋本体21の周端縁から逃げるのを減じ、前記ガス抜き流路6から流出させる。
【0021】浮き蓋体4の蓋本体21は、加工性、作業性から薄いシート、例えば厚さ0.3mm〜4mm程度の合成樹脂シート、好ましくは1.5〜3mm程度の厚さの高密度ポリエチレンシートとが耐久性などから好ましく採用できる。またロール状に巻いて保管または運搬可能、かつ切断、折り曲げ、溶着等の加工性の良好なものがよい。なお、点検作業時に点検作業者がその上に乗ることに耐えうる強さとする。
【0022】なお浮き蓋体4を製作するには、空にした槽本体2内に点検口19からロール状に巻装した前記シートSを搬入して適宜のカッターにより槽本体2、流入部14、排液部15の形状に合わせて、周縁、前記欠切部24,導孔25を裁断したのち、裁断片を熱風式、又は電気ゴテ式の溶着器を用いて、折曲げ、又は溶着することにより、立上げ壁27、垂下壁29を有する蓋本体21を一体に形成する。また立上げ壁27を比較的高くかつ強固に形成することにより、作業者が乗ったときにも立上げ壁27を汚濁液Wが越えない平底船状とする。
【0023】さらに浮き蓋体4は、例えば図3に例示するように、蓋本体21の下面のガスをガス抜き孔22に導くのを容易とするために、ガス抜き孔22に向かってやや上方に隆起する緩傾斜部分21aを設けることもでき、かつ蓋本体21に硬質の発泡合成樹脂などからなる板状の補強底板21bを添設し(点検孔19から挿入可能な大きさのものを接続するか、内部で流し込みなどにより形成する)、また立上げ壁27も同様な棒状の発泡合成樹脂からなる補強枠材27aを用いて補強できる。また排液部15として、横の側壁11Bに設ける堰状の立上げ壁15Aによって形成できる。さらに、図1,図3に示すように、前記ガス抜き流路6と排気手段20とを遊挿させておくことも、伸縮可能な管体によって接続しておくこともできる。
【0024】又図4に示すように、槽本体2の底板10から立ち上がる堰状の立上げ壁10Aを避ける隆起部21cを浮き蓋体4に形成することもでき、かつ側壁11A,11Bの下部に穿設した切欠き孔によって、前記流入部14、排液部15を形成することもできる。
【0025】前記した堰状の立上げ壁10A,15Aは汚泥を沈殿させて次の処理槽等に排出するのに役立つ。
【0026】さらに図5に示すように、浮き蓋体4として、周縁で管体からなる補強枠材27aを囲んでシートSを折り返えすことにより前記立上げ壁27を形成するとともに、蓋本体21の2枚重ねのシートS間に、硬質の発泡合成樹脂樹脂からなる補強底板21bを介在させ、これによって、強固な船底を有する浮き蓋体4を形成できる。なお図6に示すように、立上げ壁27は、シートSを発泡合成樹脂からなる角軸状の補強枠材27aを包んで折返すことにより形成するなど、浮き蓋体4は種々な構成のものが採用できる。また作業者は体重を適宜の手段により拡散することにより、天井面、梁部を利用して体重のバランスをとりつつ浮き蓋体4上で作業することができる。
【0027】このように、液面を覆う浮き蓋体4が、硫化水素ガスの蒸発を減じるとともに、内部で発生し液面から生じるガスを捕集し、ガス抜き流路6から排気手段20をへて外部に排出されるため、ガスが槽内で滞留し硫酸化することを減じて槽本体2のコンクリートの腐食を低減できる。
【0028】さらに浮き蓋体4などの周囲から槽内空間に漏れ出るガスは、前記空気導通部16から流入する外気が槽内のガスを攪拌し薄めたのち、排気手段20とガス抜き流路6との間の間隙から吸い上げられ、外部に排出される。なお、外気に換えて、安価に利用可能な場合等は窒素ガス等の不活性気体を槽内部に供給することもできる。なお浮き蓋体4を取り替え、または撤去する必要がある場合は汚濁液を抜き、浮き蓋体4を切断して点検口19から取り出すことができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の発明は、コンクリートを用いた槽本体と、その液面を覆う浮き蓋体とを有し、かつこの浮き蓋体によってガスの蒸発を抑制するとともに、底面で生じたガスはガス抜き流路から排出でき、従って、槽本体内部での硫化水素ガスなどの滞留を減じてその変性による硫酸の発生を抑制して、槽本体を形成するコンクリートの腐食を効果的に抑制でき槽寿命を延長できる。
【0030】請求項2の発明のようなガス抜き流路と排気手段とを具えることにより、効果的な内部ガスの排出を可能とし、槽本体内でのガスの硫酸化を抑制できる。
【0031】請求項3の発明のように、浮き蓋体が平底船状をなすことによって、作業者が点検のために浮き蓋体に乗ることも可能となり、点検、補修作業が便宜となる。
【0032】請求項4のように浮き蓋体を、厚さ1.5〜3.0mmの高密度ポリエチレンのシートを用いて形成することにより、軽量、耐久性に優れる浮き蓋体を得ることができる。




 

 


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