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発明の名称 タイヤ用トレッドゴム組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−49035(P2001−49035A)
公開日 平成13年2月20日(2001.2.20)
出願番号 特願平11−229892
出願日 平成11年8月16日(1999.8.16)
代理人 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎 (外2名)
【テーマコード(参考)】
4J002
【Fターム(参考)】
4J002 AC01W AC04W AC06W AC07W AC08W AC12X BP02W CP03Y DJ016 EX027 EX037 EX038 EX067 EX077 EX087 FD140 FD150 GN01 
発明者 峯 章弘 / 和田 孝雄 / 杉山 慎太郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(イ) (a)ジエン系ゴム25〜95重量%と(b)ハロゲン化ブチルゴムおよび/または、イソブチレンとP−メチルスチレンの共重合体のハロゲン化物75〜5重量%よりなるゴム成分の100重量部と(ロ) シリカをゴム成分100重量部に対して40〜150重量部と(ハ) シランカップリング剤をシリカ配合量の1〜15重量%と(ニ) 次の(1)式で表わされるオルガノポリシロキサンをシリカ配合量の1〜15重量%配合した(SiO2a2(a+1) (1)
X:O1/2[(CH32SiO]b1またはO1/21各Xは同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1はO1/2[(CH32SiO]b1でなくてはならない。
1:水素原子または炭素数5以下の1価の炭化水素基b:1〜100の整数a:1〜20の整数ことを特徴とするトレッドゴム組成物。
【請求項2】 次の関係を満たす請求項1記載のトレッドゴム組成物。
0.02Ws≦Wa+Wb≦0.16WsWa:前記シランカップリング剤の配合量Wb:前記オルガノポリシロキサンの配合量Ws:シリカの配合量【請求項3】 シランカップリング剤はスルフィド系の化合物である請求項1記載のトレッドゴム組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤ用トレッドゴム組成物に関し、特に湿潤路面における操縦安定性や制動性(ウエットグリップ性)が向上し、しかも未加硫ゴムの加工性が改善されたタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の低燃費化、特にタイヤの転動抵抗の低減の要請が強くなるとともに、一方では走行安定性の要請から湿潤路面での摩擦抵抗(ウエットグリップ性)の優れたタイヤが要求されている。従来タイヤの転動抵抗とウエットグリップは二律背反の関係にあり、両特性を同時に満足させることは困難とされていたが、最近では次の理論的解明の下で両者の特性の改善が進められている。
【0003】すなわちタイヤ走行時の転動抵抗を小さくするためには、トレッドゴムのヒステリシスロスを小さくする必要があるが、そのためタイヤ走行時の温度条件である50℃〜100℃での損失正接(tanδ)を低くすることが有効である。そのためには高シスポリブタジエンあるいは天然ゴムのようにガラス転移点の低いゴム材料をトレッドに用いることが一般的である。
【0004】一方、ウエットグリップ性はタイヤの走行時の繰返し変形の条件である10〜20Hzの周波数下において0℃付近の損失正接(tanδ)を大きくすることが有効である。そのためには溶液重合スチレン−ブタジエンゴムでビニル含量およびスチレン含量の大きいものを用いることが効果的である。最近では上記スチレン−ブタジエンゴムにシリカ配合を採用することで一層ウエットグリップ性が改善されることが知られている。しかし、かかる技術は0℃以下の低温時にゴム組成物が硬化するため、使用し得る温度領域が限定されるという問題点があった。
【0005】さらにハロゲン化ブチルゴムあるいはポリイソプレンとP−メチルスチレンの共重合体のハロゲン化物を使用することにより低温時に硬くならずに湿潤路面の摩擦係数を高める手法も知られている。先行技術としては、たとえば特開平7−304903、特開平8−225683、特開平9−324069等が報告されている。ただし、従来の技術ではシリカとカップリング剤が化学反応するときにエタノールが発生し、タイヤ製造工程に悪影響を及ぼすことが知られている。特にブチルゴムの場合、空気透過性に優れているため、発生したエタノールもゴム系内に残りやすい。また、ブチルゴムの強度が弱いこと、シリカが高充填なこと、エタノールによる気泡発生などのためタイヤ加硫時にスピュー切れが起こりやすく、これまでは生産性が著しく悪かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解決するものでタイヤの転動抵抗を従来と同レベルに維持しながらウエットグリップ性を改善し、さらにトレッドゴム配合の加工性を改善したトレッドゴム組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は(イ) (a)ジエン系ゴム25〜95重量%と(b)ハロゲン化ブチルゴムおよび/または、イソブチレンとP−メチルスチレンの共重合体のハロゲン化物75〜5重量%よりなるゴム成分の100重量部と、(ロ) シリカをゴム成分100重量部に対して40〜150重量部と、(ハ) シランカップリング剤をシリカ配合量の1〜15重量%と、(ニ) 次の(1)式で表わされるオルガノポリシロキサンをシリカ配合量の1〜15重量%配合した(SiO2a2(a+1) (1)
X:O1/2[(CH32SiO]b1またはO1/21各Xは同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1はO1/2[(CH32SiO]b1でなくてはならない。
【0008】
1:水素原子または炭素数5以下の1価の炭化水素基b:1〜100の整数a:1〜20の整数ことを特徴とするタイヤ用トレッドゴム組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるジエン系ゴムとしては、種類に特に制限はないが、たとえば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(結合スチレン10〜50重量%、1,2−結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブタジエン部のトランス量60〜95%)、低シスポリブタジエンゴム、高シスポリブタジエンゴム、高トランスポリブタジエンゴム(ブタジエン部のトランス量50〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム(SIR)、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム(SIBR)、乳化重合SIBR、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共重合ゴム、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのブロック共重合体等が挙げられる。これらのジエン系ゴムは、それぞれ単独で、または2種以上を組合せて使用することができる。これらの中でも、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム(高スチレン含量、高ビニル含量)が特に好ましい。
【0010】次に本発明で用いられるイソブチレンとP−メチルスチレンの共重合体のハロゲン化物は、たとえば欧州特許公報第893059.9号に開示されている方法により重合することができる。すなわち、イソブチレンとP−メチルスチレンをルイス酸の触媒を用いてメチルクロリド溶媒中で共重合する。ここで好ましいルイス酸はエチルアルミニウムジクロリド等であり、モノマー比で0.001〜0.2重量%使用する。そして重合終了後ラジカル開始剤を用いて前記共重合体を塩素化または臭素化を行ない、ハロゲン化されたイソブチレンとP−メチルスチレン共重合体を得る。
【0011】ここでP−メチルスチレン単位の共重合体中の割合は20重量%以下、好ましくは2〜7重量%の範囲である。共重合体中のP−メチルスチレンの割合が増加するに伴い、共重合体の粘度が増大し、加工性が低下する。ウエットグリップ性等の特性と加工性を同時に満足するため、P−メチルスチレンの含量を上記範囲にすることが好ましい。
【0012】ハロゲン化されたイソブチレンとP−メチルスチレン共重合体の損失係数の温度依存性は通常のジエン系ゴムよりもブロードで−30℃〜0℃の付近で損失係数のピーク温度となり、比較的高温領域、たとえば50℃付近では損失係数はジエン系ゴムよりも低くなる。
【0013】かかる損失係数特性から、比較的低温側に損失係数のピーク温度を持つジエン系ゴムおよび、該ハロゲン化共重合体ゴムをゴム成分として用いることにより、得られるゴム組成物の損失係数の温度依存性として0℃付近の損失係数をより大きく、50℃付近の損失係数をより小さくすることができ、従来の相反する特性を示していた転動抵抗およびウエットグリップの両特性を同時に満足させることができる。
【0014】次に本発明で用いられるハロゲン化ブチルゴムは、ブチルゴムを塩素、臭素等でハロゲン化したものでブチルゴム中ハロゲンを3重量%以下含むものである。たとえば市販品としてはJSR(株)製、JSRクロロブチル1006等、JSRブロモブチル2244等、エクソン(株)製のエクソンクロロブチル1065等、エクソンブロモブチル2233等がある。
【0015】ハロゲン化ブチルはその化学構造に二重結合を含まないため、耐オゾン、耐熱性、耐候性に優れるとともにウエットグリップ性を改善する。
【0016】前記ハロゲン化されたイソブチレンとP−メチルスチレン共重合体および/またはハロゲン化ブチルゴムの配合量は、ゴム成分100重量部のうち5〜25重量%、好ましくは5〜20重量%を占める量である。その配合量が5重量%未満では転動抵抗、ウエットグリップ性の改善効果が認められず、25重量%を超えると耐摩耗性の低下が顕著となり、また未加硫ゴムの加工性が悪化するため好ましくない。
【0017】本発明に使用されるゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は特に限定されないが、機械強度や加工性などの点から、通常10〜100、好ましくは15〜50の範囲である。しかしジエン系重合体ゴムを油展して使用する場合には100を超える場合もあり得る。
【0018】本発明で使用されるシリカとしては、汎用ゴム一般に用いられるものを使用することができる。たとえば補強剤として使用される乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ等である。中でも含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが好ましい。
【0019】シリカの比表面積は、特に制限はないが、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜350m2/g、好ましくは100〜250m2/g、さらに好ましくは110〜180m2/gの範囲である。シリカの比表面積が過度に小さいと補強性に劣り、一方過度に大きいと加工性に劣り、ウエットグリップ性、転動抵抗等の改善も十分でない。ここで窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
【0020】シリカの使用割合は、ゴム成分100重量部に対して、40〜150重量部、好ましくは40〜100重量部である。この配合割合が過度に少なくなると補強性に劣り、一方過度に多くなると未加硫ゴム組成物の粘度が上昇し、加工性を損なう。
【0021】本発明のゴム組成物には、シランカップリング剤を添加することにより、転動抵抗の低減およびウエットグリップ性の改善効果が著しくなる。シランカップリング剤としては、特に制限はないが、たとえば、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス[3−(トリエトキシシル)プロピル]テトラスルフィド、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ−エトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。特に上記のうちスルフィド系のシランカップリング剤がシリカの分散効果、発熱抑制に好適である。
【0022】シランカップリング剤の使用割合は、シリカ100重量部に対して1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の範囲である。この使用割合が1重量%未満であると、ジエン系ゴムとシリカとの親和性向上効果が小さく、逆に15重量%を超えると混合や押し出し工程で焼けが生じやすく、また効果も飽和の傾向を示し経済的でない。
【0023】次に、本発明のゴム組成物には、一般式(1)
(SiO2a2(a+1) (1)
(式中、XはO1/2[(CH32SiO]b1またはO1/21で各Xは同一でも異なっていてもよい、ただし、Xの1つ以上はO1/2[(CH32SiO]b1でなくてはならない、Rまたは炭素数5以下の1価の炭化水素基である、bは1〜100の整数、aは1〜20の整数である)で表わされるオルガノポリシロキサンが配合される。本発明のゴム組成物に前記特定のアルコキシシリル基またはシラノール基(R1が水素原子の場合)を有するオルガノポリシロキサンを配合することにより、転動抵抗、ウエットグリップ性および加工性の良好なゴム組成物を得ることができる。
【0024】一般式(1)におけるaはオルガノポリシロキサンの主鎖の長さを規定し、aが20を超える場合には効果があまり変わらないが化合物の生産性が悪化するため好ましくない。aの好ましい値は1〜15、さらに1〜10である。
【0025】一般式(1)におけるXは、オルガノポリシロキサンの主鎖に結合し、オルガノポリシロキサンが官能基(アルコキシシリル基またはシラノール基)を有するようにする。XはO1/2[(CH32SiO]b1またはO1/21であり、XがO1/2[(CH32SiO]b1でオルガノポリシロキサンの主鎖の末端に結合する場合には、実質的に主鎖を長くし、末端に【0026】
【化1】

【0027】基が存在し、XがO1/21の場合には、ケイ素原子に結合した−OR1基が存在する。ただし、オルガノポリシロキサンの主鎖の末端にO1/21とともにO1/2[(CH32SiO]b1が存在する場合には、実質的に鎖末端以外にO1/21が結合する場合と同様の構造になる。XがO1/2[(CH32SiO]b1で、オルガノポリシロキサンの主鎖の末端以外に結合する場合には、主鎖にジメチルシロキサン鎖が結合した側鎖の先端に【0028】
【化2】

【0029】基が存在し、XがO1/2[(CH32SiO]b1で、オルガノポリシロキサンの末端に結合した場合と同様の構造になる。この構造の場合、末端または先端の【0030】
【化3】

【0031】基は、立体障害が少なく反応しやすくするため、他の化合物と結合しやすく、好ましい。一方、Xがオルガノポリシロキサンの主鎖の末端以外に結合する場合には、【0032】
【化4】

【0033】の構造となり、この構造の場合、立体障害が多く反応しにくいため、他の化合物と結合しやすい。したがって、2(a+1)個存在するXのうちの50%以上さらには60%以上、ことには70%以上が【0034】
【化5】

【0035】を有することが好ましい。前記XがO1/2[(CH32SiO]b1中のbとして1〜100のものが使用できるが、オルガノポリシロキサンに含まれるアルコキシシリル基および(または)シラノール基の含有割合が高く、反応性が高くなる点からbは1〜50、さらには1〜20であることが好ましい。
【0036】前記XがO1/2[(CH32SiO]b1またはO1/21中のR1は、水素原子または炭素原子1〜5の1価の炭化水素基である。水素原子の割合には、保存安定性は必ずしもよくないが反応性の高いシラノール基が含まれ、炭素数1〜5の1価の炭化水素基の場合には、保存安定性はよいが反応性が必ずしもよくないアルコキシシリル基が含まれることになり、必要に応じて使い分ければよい。炭素数1〜5の炭化水素基の中でも炭素数1〜2のものは反応性も高く、保存安定性も良好であり好ましい。
【0037】前記炭素数1〜5の1価の炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基などが挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
【0038】一般式(1)で表わされるオルガノポリシロキサンを具体的に示せばたとえば一般式(1)においてa=1、b=1、XがすべてXがO1/2[(CH32SiO]b1でR1がすべてエチル基の場合、【0039】
【化6】

【0040】となり、a=2、b=2、XがすべてXがO1/2[(CH32SiO]b1でR1がすべてエチル基の場合【0041】
【化7】

【0042】となり、a=3、b=20、XがすべてXがO1/2[(CH32SiO]b1でR1がすべてエチル基の場合【0043】
【化8】

【0044】となる。なお本発明に使用されるオルガノポリシロキサンの分子量は、組成物の押出し加工性や押出し後の寸法安定性の点から重量平均分子量は200〜10000、さらには200〜5000、ことには200〜2000が好ましい。
【0045】前記オルガノポリシロキサンの好ましい具体例としては、前記構造式で示したものの他たとえば特公平3−17764号公報に記載のオルガノポリシロキサンなどが挙げられる。
【0046】前記オルガノポリシロキサンは、前記シリカ100重量部に対して、1〜15重量%、好ましくは1〜7重量%配合される。前記配合量が1重量%未満になると、耐摩耗性の向上効果が十分でなく、15重量%を超えると、耐摩耗性の向上効果が配合量に比して小さくなり、コストが上昇するわりに耐摩耗性が向上しないので望ましくない。
【0047】前記オルガノポリシロキサンは、たとえば特開昭58−67728号公報に記載の方法で製造することができる。
【0048】本発明で硫黄原子を含むシランカップリング剤を用いた場合、シリカの分散性を向上させかつ配合物の発熱を軽減する効果を有する。しかし硫黄を含むため高温でゲル化しやすく、ゴム焼けしやすい欠点がある。本発明はかかるシランカップリング剤とともにオルガノポリシロキサンを併用することで、ゴム焼けすることなく、高温で練りこむことが可能となり、このため練り段階でシリカとシランカップリング剤の反応で発生するエタノールを発生しつくすことができ、押し出し加硫時の気泡を少なくすることができる。
【0049】そして上記効果を奏するためにはシランカップリング剤の配合量をWa、オルガノポリシロキサンの配合量をWb、さらにシリカの配合量をWsとしたとき、0.02Ws≦Wa+wb≦0.16Wsの関係を満たすようにゴム組成物の添加量が調整される。
【0050】本発明のゴム組成物に用いられるカーボンブラックは、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が150ml/100g〜300ml/500g、好ましくは160〜200ml/100gである。150ml/100g未満では、耐摩耗性の点で不利となり、一方300ml/100gを超えると加工性が悪くなる。このようなハイストラクチャーカーボンブラックを用いた場合、その配合量はゴム成分100重量部に対して5〜45重量部、好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満では、加硫物の耐摩耗性、破壊特性が十分でなく、一方45重量部を超えると、低ヒステリシスロス特性が低下する。
【0051】その他の配合剤としては、ゴム工業で汎用されているものでたとえば、硫黄、パーオキサイドなどの加硫剤、チアゾール系、チウラム系、スルフェンアミド系、グアニジン系などの加硫促進剤、ステアリン酸、亜鉛華などの加硫助剤、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの活性剤、サーマルブラック、アセチレンブラック、グラファイト、クレー、タルクなどの充填剤、可塑剤、老化防止剤、プロセス油等が挙げられる。これらの各種配合剤の中から、目的や用途に応じて必要な配合剤を適宜選択することができる。
【0052】本発明のトレッドゴム組成物の成分を混練する場合、たとえばまずジエン系ゴム成分、カーボンブラック、シリカ、カップリング剤をロール、バンバリー等の混合機を用いて混合し、次いで残りのゴム成分オイル、オルガノポリシロキサン、シリコンオイルその他の配合剤を添加して混合すると、分散性がさらに向上し、よりすぐれた性質を備えたゴム組成物を得ることができる。この場合、シリカの添加は一括でもよいが、所定量を好ましく2回以上に分割して添加すると、分散が容易になり、シリカとゴム成分との混合が一層容易になる。たとえば1回目にシリカの全量の10〜90重量%を添加し、残部を2回目以降に添加することができる。シリカとともにオルガノポリシロキサンを分割添加することもできる。
【0053】シランカップリング剤および活性剤などは、ゴム成分とシリカの最初の混合時に添加することが好ましいが、その他の添加剤は、次工程以降で添加することが好ましい。最初のジエン系ゴム成分とシリカの混合時に、シランカップリング剤あるいは活性剤以外の添加剤を添加すると、混合時間が長くなりしかもシリカの補強性を低下させる場合がある。シリカまたはオルガノポリシロキサンの配合割合が少ない場合などは、予めシリカとオルガノポリシロキサンとを混合しておいてから、ジエン系ゴムと混練してもよい。ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤およびオルガノポリシロキサン等を混合する際の温度は、通常80〜160℃好ましくは110〜140℃である。
【0054】混合時間は通常30秒以上であり、好ましくは1〜20分間である。
【0055】
【実施例】神戸製鋼(株)製1.7Lバンバリーを用いて、X練りでSBR(SE8592)、カーボンブラック(N220)、シリカ、オイルおよびカップリング剤をY練りでX練りのシートゴム、EXXPRO、残りのシリカとオイル、オルガノポリシロキサンおよびその他の薬品を混合し、最後に加硫剤をロールで練りこんだ。
【0056】なお、前記X練りの排出温度は120℃とし、Y練りの排出温度は135℃とした。
【0057】実施例、比較例に用いた基本配合は表1のとおりである。なお表1中、配合量を変量としたものつにいては表2に示している。
【0058】各ゴム組成物の評価方法は次のとおりである。
(1) 300%モジュラスJISK6301に記載する引張試験法に準じて測定した。
【0059】(2) 損失正接(tanδ)
岩本製作所(株)製のVES−F−3を用いて温度0℃で周波数10Hz、初期歪み10%、動歪み0.5%で測定した。tanδの値が大きいほどウエットグリップ性が優れていることの指標となる。
【0060】(3) スピューの外観スピューの外観は目視により次の基準で評価した。
【0061】
◎:スピュー表面にほとんど気泡がない状態。
○:0.5mm以上の気泡はないが、0.5mm以下の気泡は存在する。工程上問題なし。
【0062】△:0.5mm以上の気泡が1個以上存在、工程上問題あり。
(4) ポーラスの発生状況加硫したタイヤの縦10mm、横10mm、厚さ4mmの範囲の気泡の発生状況を目視で観察した。
【0063】
〇:ほとんど気泡発生なし。
△:1mm以上の気泡が5個未満で、0.1mmの気泡が10個未満である。
【0064】×:1mm以上の気泡が5個以上である。
【0065】
【表1】

【0066】
【表2】

【0067】注1) 日本ゼオン(株)製溶液重合SBR、ガラス転移点(Tg)−40℃注2) 日本ゼオン(株)製、ガラス転移点(Tg)−30℃注3) エクソン化学社製EXXPRO、共重合体中のp−メチルスチレン含量は1.2モル%である。
【0068】注4) エクソン化学社製、クロロブチル1066注5) デグサ社製、VN3比表面積(BET)172m2/g注6) デグサ社製、Si69(3,3′−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
括弧内はシリカ100重量部に対する配合量を示す注7) 日本ユニカ社製、FZ3704括弧内はシリカ100重量部に対する配合量を示す今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0069】
【発明の効果】本発明のタイヤ用トレッドゴム組成物はジエン系ゴムと損失係数の高い部分が比較的高温領域まで存在するハロゲン化されたイソブチレンとパラメチルスチレンの共重合体またはハロゲン化ブチルゴムをゴム成分として用い、かつ特定のシリカ、シランカップリング剤およびオルガノポリシロキサンを組合せたので、特にシランカップリング剤とオルガノポリシロキサンを併用したことにより、混練温度を従来より高くすることができ練り段階でエタノールを発生し尽くすことができ押出し加硫時の気泡は少なくなる。またゴム組成物の粘度も下げることができ、タイヤ加硫時のスピュー切れを改善できる。しかも加硫ゴム組成物のウエットグリップ性を改善することができる。




 

 


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