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発明の名称 気化器、気化器の使用方法および液体原料の気化方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−295050(P2001−295050A)
公開日 平成13年10月26日(2001.10.26)
出願番号 特願2000−108977(P2000−108977)
出願日 平成12年4月11日(2000.4.11)
代理人 【識別番号】100086298
【弁理士】
【氏名又は名称】船橋 國則
【テーマコード(参考)】
4G068
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
4G068 DA04 DB03 DB04 DD03 DD20 
4K030 AA11 EA01 KA22
5F045 AA04 AA08 AB31 AB32 AC11 AC16 AD07 AD08 AD09 AD10 AE19 AE21 AE23 AF03 AF10 BB04 BB08 BB10 BB16 EB03 EC07 EE02 EF05 HA16
発明者 広中 克行 / 磯辺 千春
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一端側にキャリアガス供給部を設け、他端側に原料ガス排出部を配置した筒状の筐体と、前記筐体内の前記原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなる気化部と、前記気化部へ液体原料を供給するもので前記気化部より前記キャリアガス供給部側に放出端を配置した原料供給ノズルと、前記筐体の外側に設置したヒータとを備えたことを特徴とする気化器。
【請求項2】 前記粒状体は小球からなり、前記小球の直径は0.5mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項1記載の気化器。
【請求項3】 前記気化部の厚さは2mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項1記載の気化器。
【請求項4】 前記気化部の厚さは2mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項2記載の気化器。
【請求項5】 一端側にキャリアガス供給部を設け、他端側に原料ガス排出部を配置した筒状の筐体と、前記筐体内の前記原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなる気化部と、前記気化部へ液体原料を供給するもので前記気化部より前記キャリアガス供給部側に放出端を配置した原料供給ノズルと、前記筐体の外側に設置したヒータとを備えた気化器の内部圧力を1気圧以下の減圧下として前記気化器を使用することを特徴とする気化器の使用方法。
【請求項6】 筒状の筐体内に充填した多数の粒状体からなる気化部を加熱し、前記加熱した気化部の一端側より液体原料を供給して気化させて、前記気化部の一端側より導入されたキャリアガスとともに前記気化させた液体原料を前記気化部の多端側より放出することを特徴とする液体原料の気化方法。
【請求項7】 前記粒状体には、直径が0.5mm以上5mm以下の小球を用いることを特徴とする請求項6記載の液体原料の気化方法。
【請求項8】 前記気化部には、前記粒状体を2mm以上50mm以下の厚さに堆積したものを用いることを特徴とする請求項6記載の液体原料の気化方法。
【請求項9】 前記気化部には、前記小球を2mm以上50mm以下の厚さに堆積したものを用いることを特徴とする請求項7記載の液体原料の気化方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気化器に関し、詳しくは有機金属化学的気相成長(MOCVD)装置の液体原料を気化する気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のMOCVD装置の液体原料を気化するための気化器は、図3に示すように、筒状の筐体211の内部には、数十μm程度の径を有する多数の孔を内部に設けた金属製の円盤221が、上記筐体211内部通路212を塞ぐ状態に設置されている。図面では、円盤221より下部側の筐体211内径を上部側の筐体211内径より小さく形成して、円盤221がずり落ちないようにしてある。さらに円盤221の上部側には液体原料を円盤221表面に供給する液体原料供給ノズル231が設置されている。また、筐体211の外側には円盤221に供給された液体原料を加熱気化させるためのヒータ241が備えられている。上記構成は米国特許第5711816号明細書に開示されている。
【0003】上記構成の気化器201では、液体原料供給ノズル231より円盤221表面に液体原料を滴下する。滴下された液体原料は表面張力によって円盤221全体に広がり、効率よく気化される。
【0004】また、特開平5−337357号には図4に示す気化器301が開示されている。図1bに示すように、円筒状の金属カラム311を備え、その金属カラム311の両端側内部には金属メッシュ321、322が設けられている。上記金属メッシュ321、322間の金属カラム311内には、直径が100μm〜200μmの金属製の粉体331が充填されている。また、金属カラム311の一端にはキャリアガス導入口352を設けたキャップ351が設けられていて、金属カラム311の他端にはキャリアガス導出口354を設けたキャップ353が設けられている。さらに金属カラム311には、金属カラム311内部に排出口を配置した液体原料供給ノズル361が設置されている。また、金属カラム311の外側にはヒータ371が設置されている。
【0005】上記気化器301は、ヒータ371によって加熱された金属製の粉体331に液体原料供給ノズル361より液体原料を供給して気化させ、気化した液体原料を金属カラム311内に導入されたキャリアガス(図面では矢印で示す)とともに搬送する方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の技術で説明した気化器では、蒸気圧の低い有機金属原料を気化すると、数十μm程度の径を有する多数の孔を内部に設けた金属製の円盤を用いた気化器では、円盤の表面に気化されずに残った残査が次第に円盤に設けた多数の孔を塞いで行き、やがて目詰まりによって液体原料を気化することができなくなっていた。また、金属製の粉体を用いた気化器では、金属製の粉体中に気化されずに残った残査が次第に金属製の粉体全体に広がって、金属製の粉体間の隙間を塞いで行き、やがて目詰まりによって液体原料を気化することができなくなっていた。また、金属製の粉体に特定の有機金属原料だけがトラップされやすくなるために、気化された液体原料には組成ずれが発生して、精密な組成制御を行うことを困難にしていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するためになされた気化器、気化器の使用方法および液体原料の気化方法である。
【0008】本発明の気化器は、一端側にキャリアガス供給部を設け、他端側に原料ガス排出部を配置した筒状の筐体と、筐体内の原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなる気化部と、気化部へ液体原料を供給するもので気化部より前記キャリアガス供給部側に放出端を配置した原料供給ノズルと、筐体の外側に設置したヒータとを備えたものである。粒状体は小球からなり、小球の直径は0.5mm以上5mm以下である。気化部の厚さは2mm以上50mm以下である。
【0009】上記気化器では、ヒータによって気化部が加熱され、その気化部は筐体内の原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなることから、粒状体間に十分な隙間が確保されるとともに、液体原料を気化させるのに必要な表面積が確保される。そのため、原料供給ノズルより気化部へ供給された液体原料は、粒状体表面で気化され、筐体上端側のキャリアガス供給部より供給されるキャリアガスとともに原料ガス排出部より筐体外に放出される。
【0010】また、粒状体が直径0.5mm以上5mm以下の小球で形成されていることから、気化部は液体原料の残査によって目詰まりを起こすことがない。なお、小球の径が0.5mmよりも小さい場合には、小球間に生じる隙間が小さくなり、目詰まりを起こしやすくなる。一方、小球の径が5mmよりも大きい場合には液体原料と接触する小球の総表面積が小さくなるために気化効率が低下することになる。そこで、小球の径は上記0.5mm以上5mm以下の範囲に設定される。
【0011】また、上記気化部は2mm以上50mm以下の厚さに形成されていることから、液体原料中で比較的に蒸気圧が低い有機金属が粒状体(小球)表面に再付着することなく、効率よく液体原料が気化される。なお、上記気化部の厚さHが2mmよりも薄くなると、滴下された液体原料が粒状体(小球)表面で気化されることなく通過してしまう割合が増加するため、気化効率が低下することになる。一方、上記気化部の厚さが50mmよりも厚くなると、滴下された液体原料は粒状体(小球)表面で気化されるが、気化された気体が気化部を通過する間に、液体原料中で比較的に蒸気圧が低い有機金属が粒状体(小球)表面に再付着するため、成膜組成が経時変化を起こすという問題を発生する。よって、気化部の厚さは2mm以上50mm以下の範囲に設定される。
【0012】本発明の気化器の使用方法は、一端側にキャリアガス供給部を設け、他端側に原料ガス排出部を配置した筒状の筐体と、筐体内の前記原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなる気化部と、気化部へ液体原料を供給するもので気化部より前記キャリアガス供給部側に放出端を配置した原料供給ノズルと、筐体の外側に設置したヒータとを備えた気化器の内部圧力を1気圧以下の減圧下として使用する方法である。
【0013】上記気化器の使用方法では、気化器の内部圧力を1気圧以下の減圧下とすることから、液体原料の沸点を下げることが可能になり、ヒータの加熱温度を低く抑えることが可能になる。
【0014】本発明の液体原料の気化方法は、筒状の筐体内に充填した多数の粒状体からなる気化部を加熱し、加熱した気化部の一端側より液体原料を供給して気化させて、気化部の一端側より導入されたキャリアガスとともに気化させた液体原料を気化部の多端側より放出する気化方法である。粒状体には、直径が0.5mm以上5mm以下の小球を用いる。気化部には、粒状体を2mm以上50mm以下の厚さに堆積したものを用いる。
【0015】上記液体原料の気化方法では、多数の粒状体からなる気化部を用いていることから、粒状体間に十分な隙間が確保されるとともに、液体原料を気化させるのに必要な表面積が確保される。そのため、多数の粒状体からなる気化部を加熱して、その加熱された気化部に液体原料を供給して気化させても、液体原料の残査によって目詰まりを起こすことなく、液体原料は粒状体表面で気化され、キャリアガスとともに気化部の他端側より放出される。
【0016】また、粒状体に直径0.5mm以上5mm以下の小球を用いることから、気化部は液体原料の残査によって目詰まりを起こすことがない。なお、小球の径が0.5mmよりも小さい場合には、小球間に生じる隙間が小さくなり、目詰まりを起こしやすくなる。一方、小球の径が5mmよりも大きい場合には液体原料と接触する小球の総表面積が小さくなるために気化効率が低下することになる。そこで、小球には径が0.5mm以上5mm以下の範囲のものを用いる。
【0017】また、上記気化部には粒状体を2mm以上50mm以下の厚さに堆積したものを用いることから、液体原料中で比較的に蒸気圧が低い有機金属が粒状体(小球)表面に再付着することなく、効率よく液体原料が気化される。なお、上記気化部の厚さが2mmよりも薄くなると、滴下された液体原料が粒状体(小球)表面で気化されることなく通過してしまう割合が増加するため、気化効率が低下することになる。一方、上記気化部の厚さが50mmよりも厚くなると、滴下された液体原料は粒状体(小球)表面で気化されるが、気化された気体が気化部を通過する間に、液体原料中で比較的に蒸気圧が低い有機金属が粒状体(小球)表面に再付着するため、成膜組成が経時変化を起こすという問題を発生する。よって、気化部には粒状体を2mm以上50mm以下の厚さに堆積したものを用いる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の気化器に係わる実施の形態を、図1の概略構成断面図によって説明する。
【0019】図1に示すように、気化器1には、筒状の筐体11が備えられている。この筐体11の一端(上端)側にはキャリアガス供給部(例えばキャリアガス供給口)11aが設けられている。また、筐体11の他端(下端)側には原料ガス排出部としてシャワーノズル12が設置されている。このシャワーノズル12には後に説明する粒状体よりも小さい径の複数の孔12aが形成されている。さらに上記筐体11の内壁には上記シャワーノズル12に接続した内部筐体13が設置されている。
【0020】上記内部筐体13のシャワーノズル12側内部には多数の粒状体14からなる気化部15が充填されている。上記粒状体14は、例えば小球からなり、小球の直径は0.5mm以上5mm以下に形成されている。小球の径が0.5mmよりも小さい場合には、小球間に生じる隙間が小さくなり、目詰まりを起こしやすくなる。一方、小球の径が5mmよりも大きい場合には液体原料と接触する小球の総表面積が小さくなるために気化効率が低下することになる。そこで、小球の径は上記0.5mm以上5mm以下の範囲に設定される。
【0021】上記気化部15の厚さHは2mm以上50mm以下に設定してある。上記気化部15の厚さHが2mmよりも薄くなると、滴下された液体原料が粒状体(小球)表面で気化されることなく通過してしまう割合が増加するため、気化効率が低下することになる。一方、上記気化部15の厚さHが50mmよりも厚くなると、滴下された液体原料は粒状体(小球)表面で気化されるが、気化された気体が気化部15を通過する間に、液体原料中で比較的に蒸気圧が低い有機金属が粒状体(小球)表面に再付着するため、成膜組成が経時変化を起こすという問題を発生する。よって、気化部15の厚さHは2mm以上50mm以下の範囲に設定される。
【0022】上記小球の材質は、小球によって加熱される液体原料によって腐食されることなく、またキャリアガスに反応することのない材料であればよく、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化シリコンのようなセラミックス、もしくは白金、金、銀、ニッケル、銅、アルミニウム等の金属であってもよい。なお、熱伝導性のよい材料であればより好ましい。
【0023】上記気化部15の上方には、液体原料を供給するためのもので、気化部15上方に放出端を配置した原料供給ノズル16が配置されている。さらに上記筐体11の外側には、上位機気化部15を加熱するためのヒータ17が形成されている。
【0024】上記気化器1では、ヒータ17によって気化部15が加熱され、その気化部15は筐体11内のシャワーノズル12側に充填した多数の粒状体14からなることから、原料供給ノズル16より気化部15へ供給された液体原料(図示せず)は、粒状体14表面で気化され、筐体11一端側のキャリアガス供給部11aより供給されるキャリアガス(矢印で示す)とともにシャワーノズル12の複数の孔12aより筐体11外に放出される。
【0025】次に、本発明の気化器1の使用方法を、以下に説明する。上記図1によって説明した気化器1は、筐体11の内部圧力を1気圧以下の減圧下として使用することにより、液体原料の沸点を下げることができる。そのため、ヒータの加熱温度を低く抑えることが可能になる。
【0026】次に、上記気化器1を用いた液体原料の気化方法を、前記図1を用いて説明する。
【0027】図1に示すように、他端側に原料ガス排出部としてシャワーノズル12を配置した筒状の筐体11内のシャワーノズル12側に充填した多数の粒状体14からなる気化部15をヒータ17によって加熱する。そして、液体原料供給ノズル16より加熱した気化部15へ液体原料(図示せず)を供給して気化する。それと同時に、筐体11の一端側よりキャリアガス(矢印で示す)を気化部15方向に導入し、その導入したキャリアガスとともに上記気化した液体原料(原料ガス)をシャワーノズル12に形成された複数の孔12aより筐体11の外部へ放出する。
【0028】上記液体原料の気化方法では、ヒータ17によって多数の粒状体14からなる気化部15を加熱して、その加熱された気化部15に液体原料を供給して気化させることから、液体原料の残査によって目詰まりを起こすことなく、液体原料は粒状体14表面で気化され、筐体11一端側のキャリアガス供給部11aより供給されるキャリアガスとともにシャワーノズル12の複数の孔12aより筐体11外に放出される。
【0029】次に、本発明の気化器1を用いた薄膜製造装置(例えば有機金属CVD装置)の一例を、図2のブロック図によって説明する。図2では、主として薄膜製造装置のガスラインについて説明する。
【0030】図2に示すように、まず、薄膜製造装置101の反応室111へのガス供給系150を以下に説明する。
【0031】反応室111には、気化器1より原料ガスを供給する配管151が反応室111に設けたノズル(図示せず)に接続されている。この配管151には、気化器1側に、反応室111を通さず反応室111の排気系170に直接接続する配管161を分岐する三方向バルブ152が設置されている。上記気化器1には原料ガスを供給する液体供給ポンプ153が接続されている。またキャリアガスを導入するための配管154が接続されている。この配管154には開閉バルブ155が設置されている。さらに三方向バルブ152と反応室111との間の配管151には供給されるガスを混合する混合器156が設置され、この混合器156には反応室111に酸素を供給するための配管157が接続されている。この配管157には開閉バルブ158が設置されている。
【0032】次に反応室111の排気系170を以下に説明する。反応室111に設けた排気口(図示せず)には、第1の排気管171が接続されている。この第1の排気管171には、反応室111側より、コンダクタンスバルブ172、トラップ173、開閉バルブ174、ロータリーポンプもしくはブースターポンプからなる排気ポンプ175が直列にかつ順に設けられている。
【0033】前記配管161は、反応室111とコンダクタンスバルブ172との間の第1の排気管171に接続されている。また開閉バルブ174と排気ポンプ175との間の第1の排気管171には、配管176が接続されている。この配管176の端部にはリークバルブ177が設置されている。また第1の排気管171とリークバルブ177との間の配管176には、排気ポンプ175の排気側に接続された第1の排気管171に接続される配管178が接続されている。
【0034】さらに、反応室111には、上記開閉バルブ174と排気ポンプ175との間の第1の排気管171に接続する第2の排気管181が設けられている。この第2の排気管181には開閉バルブ182が設置され、その開閉バルブ182と反応室111との間の第2の排気管181より配管183が分岐されていて、その配管183端部にはリークバルブ184が設置されている。
【0035】次に、気化器1の排気系190について説明する。気化器1には第3の排気管191が接続されている。この第3の排気管191には、気化器1側より順に、バルブ192、トラップ193、排気装置となる排気ポンプ(例えばドライポンプ)194が直列に設置されている。
【0036】上記説明したガスラインは、一例であって、その他の構成のガスラインであっても、上記薄膜製造装置の反応室111に接続することは可能である。
【0037】次に、上記ガスラインの標準的な操作手順例を以下に説明する。
【0038】まず、全ての開閉バルブは閉じた状態にしておき、成膜を行う基板(図示せず)を反応室111内の所定位置に載置する。なお、必要に応じて基板は加熱される。
【0039】その状態で開閉バルブ158を開いて反応室111の内部に酸素ガスを導入し、それとともに、開閉バルブ174を開いて排気ポンプ175を動作させ、さらにコンダクタンスバルブ172を調整することにより反応室111内を所定の圧力に保持する。そして、反応室内にプラズマ放電を発生させる。
【0040】それと同時に、液体供給ポンプ153を動作させて有機金属を溶解した液体原料を100℃〜240℃に保持された気化器1に供給し、それを気化器1で気化させる。そして開閉バルブ154を開いて気化器1にキャリアガスを供給し、同時にバルブ192を開き、そのキャリアガスとともに原料ガスを排気する。
【0041】その後、プラズマ放電が安定してから、三方向バルブ152を気化器1と反応室111とが連通する状態に開き、キャリアガスとともに液体原料を気化させて得た原料ガスを反応室111方向に搬送し、反応室111の直前の混合器156で配管157により供給される酸素ガスを混合して、その混合ガスを反応室111内に導入する。そして、原料ガスと酸素はプラズマ放電により分解され、その分解物が基板上に堆積して薄膜を形成する。
【0042】基板上に薄膜が所定の膜厚に成膜されたときに、三方向バルブ152を操作して、反応室111内への原料ガスの供給を停止することにより成膜を終了する。それとともにプラズマ放電を停止させ、さらに液体供給ポンプ153の動作を停止して、また開閉バルブ155、158を閉じてキャリアガスおよび酸素ガスの供給を停止する。
【0043】その後、反応室111内のガスを排気した後、開閉バルブ174を閉じて、排気装置を停止する。そしてリークバルブ184を開いて反応室111内に例えば窒素をパージし、リークバルブ184を閉じる。その後、反応室111より基板を取り出す。
【0044】反応室111より基板を取り出した後、開閉バルブ174、182を開き、排気装置を稼働させて反応室111内を排気する。そして、上記説明した手順を繰り返すことにより、成膜を行う。
【0045】また、気化器1内のガスを排気するときは、バルブ192を開き、排気ポンプ(ドライポンプ)194を稼働することにより、気化器1内のガスを排出することができる。さらに、定期的に気化器1を溶媒ガスにより洗浄する場合には、気化器1に洗浄用の溶媒ガスを供給するとともに気化器の排気系190に接続された排気ポンプ(ドライポンプ)194により気化器1内を排気すればよい。
【0046】次に、図2によって説明したMOCVD装置を用いて、強誘電体のSrBi2Ta2 9 薄膜を成膜する一例を以下に説明する。
【0047】シリコン基板上に熱酸化膜の酸化シリコン膜を例えば300nmの厚さに形成した後、スパッタリングによって、チタン(Ti)膜を例えば30nmの厚さに形成し、さらにその上に白金膜を例えば200nmの厚さに成膜する。上記構成の基板をMOCVD装置内の基板加熱用ヒータが備えられたステージ上に載置し、基板を350℃〜650℃に加熱する。そしてMOCVD装置の反応室内を一旦真空引きした後、Bi(C6 5 3 、Sr(THD)2 ・teraglyme、Ta(i−OC3 7 4 THDの各有機金属を所定の濃度でTHF溶液中に溶解した液体ソースを所定の割合で混合した混合溶液を200℃に保持された気化器に液体ポンプで0.05ml/minの割合で滴下して気化器内に設置された小球の表面で気化させる。この成膜では、ZrO2 製の直径2mmの小球を用いた。気化した混合ガスをアルゴン(Ar)キャリアガス(流量:例えば200cm3 /min)とともに搬送して、反応室の前段で酸素(O2 )ガス(流量:例えば200cm3 /min)と混合した後、成膜室内に導入して、反応ガス圧を例えば13.3Pa〜2.67kPaに設定して成膜を行う。
【0048】次いで、上記プロセスによって得られた膜を、例えば700℃の常圧酸素雰囲気中で例えば20分間の熱処理を行う。そして得られたSrx Biy Ta2.09+d膜(0.6≦x≦1.2、1.7≦y≦2.5、0≦d≦1.0)(厚さが100nm)上に、スパッタリングによって上部電極を100nmの厚さの白金膜で形成する。その後、725℃で1時間の酸素雰囲気中の熱処理を行った後、P−Vヒステリシスを測定した。その結果、2Prが10μC/cm3 〜22μC/cm3 、2Ecが100kV/cm〜150kV/cmという良好な値が得られた。
【0049】上記成膜工程を連続して50時間行うと、従来の気化器を使用した場合には、目詰まりによって、強誘電体膜を用いたキャパシタに動作不良が発生するため、気化器内の洗浄や多孔質円盤の交換が必要になっていた。一方、本発明の気化器を備えたMOCVD装置で成膜を行った場合には、連続成膜時間が200時間を越えても気化器の目詰まりや、SBT膜の成膜組成ずれ等の問題が発生することなく、正常に成膜を行うことができた。図3の気化器内の圧力とサンプル作製回数との関係図に示すように、12分間の成膜を10回連続して行った場合の気化器内の圧力変動を測定した結果は、従来の気化器では気化器内の圧力が55%上昇したのに対して、本発明の気化器では3%の圧力上昇にとどまった。
【0050】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の気化器によれば、ヒータによって気化部が加熱され、その気化部は筐体内の原料ガス排出部側に充填した多数の粒状体からなるので、粒状体間に十分な隙間を確保することができるとともに、液体原料を気化させるのに必要な表面積を確保することができる。よって、液体原料を効率よく気化することができるようになり、また蒸気圧の低い原料ソースが残査として気化器内に残留することによる成膜組成の経時変化や気化器の目詰まりによる気化器内の圧力上昇が無くすことができる。よって、メンテナンス寿命を延ばすことができるので、量産性の向上が図れる。
【0051】本発明の気化器の使用方法によれば、気化器の内部圧力を1気圧以下の減圧下とするので、液体原料の沸点を下げることができ、ヒータの加熱温度を低く抑えることができる。
【0052】本発明の液体原料の気化方法によれば、多数の粒状体からなる気化部を用いているので、粒状体間に十分な隙間を確保することができるとともに、液体原料を気化させるのに必要な表面積を確保することができる。そのため、多数の粒状体からなる気化部を加熱して、その加熱された気化部に液体原料を供給して気化させても、液体原料の残査によって目詰まりを起こすことなく、液体原料は粒状体表面で気化することができ、キャリアガスとともに気化部の他端側より放出することができる。




 

 


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