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発明の名称 電鋳装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−207284(P2001−207284A)
公開日 平成13年7月31日(2001.7.31)
出願番号 特願2000−23354(P2000−23354)
出願日 平成12年1月27日(2000.1.27)
代理人 【識別番号】100096806
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 信太郎 (外1名)
発明者 瀬川 雄司 / 鈴木 正敏 / 伊藤 誠 / 田添 稔
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 メッキ液が収容されるメッキ槽と、このメッキ槽内にて互いに所定の極間距離で対向して配設されるカソード及びアノードとを有し、このカソードに被電鋳物であるワークが配置され、このワークに対して遮蔽部が配置される構成となっている電鋳装置において、前記ワークと前記遮蔽部との間にメッキ液の滞留を防止するための滞留防止用隙間部が形成されるように構成されていることを特徴とする電鋳装置。
【請求項2】 前記カソードには、前記ワークを固定するための固定部が形成されていると共に、この固定部には前記滞留防止用隙間部をこのワークと前記遮蔽部の間に形成するための隙間形成用支持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電鋳装置。
【請求項3】 前記遮蔽部が、その略中央に略円形の穴部を有するドーナツ状遮蔽板であることを特徴とする請求項2に記載の電鋳装置。
【請求項4】 前記遮蔽部が、円盤状で、且つその面に多数の孔が設けられているパンチング状の遮蔽板であることを特徴とする請求項2に記載の電鋳装置。
【請求項5】 前記ドーナツ状遮蔽板の前記穴部の外側に設けられている遮蔽部分が前記カソードに対して徐々に離間又は近接する方向に折り曲げられているすり鉢状遮蔽板であることを特徴とする請求項3に記載の電鋳装置。
【請求項6】 前記カソードに対して徐々に離間方向に折り曲げられている離間型すり鉢状遮蔽板と、前記カソードに対して近接方向に折り曲げられている近接型すり鉢状遮蔽板とを、組み合わせた構成となっていることを特徴とする請求項5に記載の電鋳装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスクの製造の際に使用される光ディスク原盤にメッキ等を施すための電鋳装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクを製造するための光ディスク原盤にメッキを施す場合、電鋳装置を用いてメッキしているが、この電鋳装置は図17に示すように構成されている。すなわち、図17に示すように、電鋳装置10は電鋳槽11を有しており、この電鋳槽11内にはメッキ液14が充填されていると共に、アノード12とカソード13とが所定の極間距離を保持した状態で配置されている。そして、このカソード13には、被電鋳物である光ディスク原盤であるガラス基板14が配置されている。このガラス基板14は、具体的には図18に示すように配置されている。図18はこのカソード13とガラス基板14との関係を示す断面である。すなわち、図18に示すように、ガラス基板14はカソード固定治具13a及び導通接点13bを介してカソード13に固定されている。また、前記アノード12には、試料である球状金属12aをチタンより成る網状保持体12bの中に保持されるようになっている。この状態でアノード12とカソード13との間を通電状態にすると、アノード12側の試料金属がアノード溶融し、カソード13に固定されているガラス基板14上に対して電鋳膜が形成されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記ガラス基板14上に形成される電鋳膜は、その形成過程においてガラス基板14の端部であるエッジ部分に電気力線が集中するため、このエッジ部分に電鋳膜の盛り上がりが生じ、電鋳膜がガラス基板14上に均一に形成されないという問題があった。
【0004】本発明は、以上の点に鑑み、ガラス基板等のワークの表面に略均一に電鋳膜を形成することができる電鋳装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的は、請求項1の発明によれば、メッキ液が収容されるメッキ槽と、このメッキ槽内にて互いに所定の極間距離で対向して配設されるカソード及びアノードとを有し、このカソードに被電鋳物であるワークが配置され、このワークに対して遮蔽部が配置される構成となっている電鋳装置において、前記ワークと前記遮蔽部との間にメッキ液の滞留を防止するための滞留防止用隙間部が形成されるように構成されていることを特徴とする電鋳装置により、達成される。
【0006】前記構成によれば、前記ワークと前記遮蔽部との間にメッキ液の滞留を防止するための滞留防止用隙間部が形成されるように構成されているので、このワークの表面にメッキ液が滞留せず、前記滞留防止用隙間部からメッキ液が流失することになる。
【0007】好ましくは、請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記カソードには、前記ワークを固定するための固定部が形成されていると共に、この固定部には前記滞留防止用隙間部をこのワークと前記遮蔽部との間に形成するための隙間形成用支持部が設けられている電鋳装置である。
【0008】前記構成によれば、前記カソードには、前記ワークを固定するための固定部が形成されていると共に、この固定部には前記滞留防止用隙間部をこのワークと前記遮蔽部との間に形成するための隙間形成用支持部が設けられているので、この隙間形成用支持部により形成された前記滞留防止用隙間部から前記メッキ液が流出することになる。
【0009】好ましくは、請求項3の発明によれば、請求項2の構成において、前記遮蔽部が、その略中央に略円形の穴部を有するドーナツ状遮蔽板である電鋳装置である。
【0010】前記構成によれば、前記遮蔽部が、その略中央に略円形の穴部を有するドーナツ状遮蔽板であるので、ワークが円盤状である場合に適用できると共に、この円盤状のワークの周縁部には、この遮蔽板によって電気力線の集中が妨げられることになる。また、前記遮蔽板と前記ワークとの間に前記滞留防止隙間部が設けられているため、メッキ液はこのワークの表面に滞留することなく、この滞留防止隙間部から流失されることになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態を図1乃至図16を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0012】図1は本発明に係る電鋳装置であるディスク型記録担体用電鋳装置100の実施の形態を示す図である。図1においてディスク型記録担体用電鋳装置100は、ベース110上に載置されたメッキ槽120、メッキ槽120内にて略垂直に配置される陽極(アノード)としての分離型チタンバスケット130と、このチタンバスケット130に対向してワークである例えば光ディスク原盤140を略垂直に支持する陰極(カソード)である例えば陰極棒150とを有している。また、ディスク型記録担体用電鋳装置100は、図2に示すように、メッキ液を供給するための吹き出しノズル160と、メッキ液を回収するための排出口170とを備えている。図2はディスク型記録担体用電鋳装置100の要部を示す図である。前記メッキ槽120は、メッキ液を収容するためのものであり、例えば塩化ビニル等の耐熱性材料から構成されていると共に、略直方体状に形成され、その上端が開放されている。さらに、前記メッキ槽120は、チタンバスケット130及び光ディスク原盤140が、略垂直に配置されているため、小型に構成されている。
【0013】前記メッキ液は例えばニッケルメッキを行う場合、550g/1以上のスルファミン酸ニッケル、10g/1以下の塩化ニッケル、30乃至40g/1のホウ酸から構成されている。図3は、図2と同様にディスク型記録担体用電鋳装置100の要部を示す図でるが、これら図2及び図3に示すように前記チタンバスケット130は、前記メッキ槽120を横方向に区切って、光ディスク原盤140を収容するメッキ部120a、メッキ液を送出する吐出部120b及びメッキ液を回収する吸い込み部120cを画成している。さらに、チタンバスケット130は、水平方向に関して複数個(図1の場合は5個)に分割されていると共にメッキの際には、それぞれメッキ用電源の陽極に接続されるようになっている。また、前記陰極棒150は、図1に示すように、両端が偏心カム軸150aを介して支持されている。この状態を示したのが図4である。図4に示すように、陰極棒150が揺動アームとして作用し、光ディスク原盤140を揺動させるようになっている。ここで、光ディスク原盤140は、具体的には陰極棒150のキャリアアーム150bを介して陰極棒150に支持されている。このキャリアアーム150bと光ディスク原盤140との関係を示したのが図4である。図5は、図4におけるA−A’断面を示す概略図である。
【0014】図5に示すようにキャリアアーム150b上には、光ディスク原盤140が載置されている。この光ディスク原盤140は、具体的にはガラス基板140cの上に記録パターンが現れているレジスト140bが設けられており、このレジスト140bの上には光ディスク原盤140が陰極になるためのニッケル薄膜140aが無電解メッキ又はスパッタにより配置されている。このように構成されている光ディスク原盤140は、導通接点であるコンタクトリング210を介して固定部である固定治具180によりキャリアアーム150bに固定されている。また、この固定治具180上には、隙間形成用支持部である遮蔽板支持部190が設けられている。この遮蔽板支持部190は、例えば樹脂製のネジにより形成されている。この遮蔽板支持部190は、滞留防止用隙間部が形成される間隔、例えば1mm以上の間隔を保持して、この固定治具180と遮蔽板200とが配置されるように構成されている。
【0015】このように配置されている遮蔽板200は、例えば塩化ビニルにより形成されており、その略中央には、略円形の穴部200aが設けられ、全体として図6(a)に示すようにドーナツ状を成している。図6(a)は、この遮蔽板200の平面を示した図であり、図6(b)は遮蔽板200と光ディスク原盤140との位置関係のみを単純化して示した図である。図6(a)に示すように、この遮蔽板200の直径は例えば228mmに形成されていると共に、遮蔽板200の穴部200aの直径は例えば150mmに形成されている。また、この遮蔽板200の厚みは例えば3mmと成っている。このような遮蔽板200は、光ディスク原盤140との間が例えば10mm程度に成るように配置されている。ところで、図2に示す吹き出しノズル160は、分割された各チタンバスケット130の間の各間隔にて、メッキ槽120の吐出部120bからメッキ部120aまで延びるように配設されていると共に、図3に示すように、前記間隔にて垂直方向に複数個並んで配設されている。
【0016】一方、図2に示す前記排出口170は、分割された各チタンバスケット130の後方から、メッキ槽120の吸い込み部120cにまで延びるように配設されていると共に、図3に示すように、前記間隔にて垂直方向に複数個並んで配設されている。さらに、図2に示すように前記メッキ槽120の吐出部120bは、供給ポンプを介してメッキ液貯蔵タンクに接続されている。また、メッキ槽120の吸い込み部120cは、吸引ポンプを介してメッキ液貯蔵タンクに接続されている。さらに、メッキ液貯蔵タンクは補助タンクからメッキ液が補充されるように成っている。本実施の形態に係るディスク型記録担体用電鋳装置100は、以上のように構成されており、光ディスク原盤140にメッキを行う場合は、以下のように行われる。本実施の形態に係るディスク型記録担体用電鋳装置100でメッキ処理を行おうとする光ディスク原盤140は、例えば直径が200mmで、有効エリアの直径が140mmのものである。この光ディスク原盤140は、図4に示す陰極棒150のキャリアアーム150bに図5に示す固定治具180等を用いて配置されることになる。
【0017】また、固定された光ディスク原盤140の上には、固定治具180に設けられた遮蔽板支持部190を介して遮蔽板200が配置されることになる。このように光ディスク原盤140及び遮蔽板200等を保持した陰極棒150は、メッキ槽120のメッキ部120a内に略垂直に、且つ極間距離が例えば30mm以下になるように設定して、吊り下げられる。ここでメッキ作業中は、陰極棒150が偏心カム150aの回転駆動によって、光ディスク原盤140と遮蔽板200を、図4に示すようにメッキ槽120内で揺動されることになる。このときのメッキ液の流れを示したのが図7である。図7に示すように遮蔽板200の穴部200aから光ディスク基板140に向かって流れ込むメッキ液はその後、光ディスク原盤140と遮蔽板200との間の隙間を通って外側に向かって流れるため、メッキ液が光ディスク原盤140の周縁部で滞留してメッキの膜厚が厚く成ることを有効に防止することができる。また、遮蔽板200は、図7に示すように、その略中央の穴部200aの外側には穴部200aが設けられていない遮蔽部分200bがあるため、メッキ作業中に電気力線が集中する光ディスク原盤140の外周部分に、電気力線が集中するのを防止することができるようになっている。そして、この電気力線の集中を防止することで、光ディスク原盤140のメッキの膜厚をより均一にすることができるようになっている。
【0018】図8は、前記遮蔽板200がない場合の光ディスク原盤140における膜厚分布、前記遮蔽板支持部190を用いずに直接、前記遮蔽板200を固定治具180に密着させた場合の膜厚分布及び図7に示すように前記遮蔽板200を前記遮蔽板支持部190を介して配置した場合の膜厚分布をそれぞれ比較した図である。図8に示すように、前記光ディスク原盤140の有効エリアである直径140mm、半径で70mmを比べると、光ディスク原盤140の外周部で膜厚が最も厚くなるのは、遮蔽板200を固定治具180に密着させた場合であることがわかる。そして、遮蔽板200を使用しない場合も、やはり光ディスク原盤140の外周部で膜厚が厚くなる傾向があることが分かる。これに対して、遮蔽板200を遮蔽板支持部190を介して配置した場合は、光ディスク原盤140上に均一に膜厚が形成されることが分かる。このように、本実施の形態に係るディスク型記録担体用電鋳装置100を用いれば、光ディスク原盤140が陰極棒150の偏心カム軸150aによって、揺動されるため、メッキ液が相対的に揺動されると共に、前記遮蔽板200の遮蔽部分200bで、光ディスク原盤140の外周部の電気力線の集中を防止することができる。さらに、前記遮蔽板支持部190によって、メッキ液は光ディスク原盤140上に滞留することなく、光ディスク原盤140の外側に流れ出る構造となっているため、極めて理想的な均一の膜厚、例えば250μm程度の膜厚を光ディスク原盤140に形成することができる。
【0019】(他の変形例)図9乃至図12は、上述の第1の実施の形態に係るディスク型記録担体用電鋳装置100に用いられている遮蔽板200の変形例を示す図である。すなわち、図9は図6に示すドーナツ状の遮蔽板200の代わりに装着可能であるパンチング状の遮蔽板300と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化して示した図である。このパンチング状の遮蔽板300は、その直径が上述のドーナツ状の遮蔽板200と同じ例えば228mmに形成してなるが、トーナツ状の遮蔽板200と異なりその中心に穴部200aは設けられておらず、その代わりに小さな孔300aがパンチング状に多数設けられている。この孔300aは、ピッチが7mmのパンチングでなり、遮蔽板300の中心から例えば半径35mmの間には、直径が例えば6mmの孔300aが設けられている。また、遮蔽板300の中心から例えば半径35mmの外側には、例えば直径5mmの孔300aが設けられている。このように直径の小さな孔300aを遮蔽板300の外周部に配置することで、光ディスク原盤140の外周部に電気力線が集中するのを防止することができるようになる。
【0020】このパンチング状の遮蔽板300の厚みは、図6のドーナツ状の遮蔽板200と同様の例えば3mmに形成されている。また、この遮蔽板300と光ディスク原盤140との間隔は、図6のドーナツ状の遮蔽板200と同様に例えば10mmに設定されている。このように遮蔽板300と光ディスク原盤140との間に間隔を設けたことで、図13(a)の矢印で示すようにメッキ液が、光ディスク原盤140の外側へ流れ出るため、図14に示すように、光ディスク原盤140の有効エリアである直径140mm(半径70mm)の範囲内においては、均一のメッキの膜厚を得ることができる。なお、図14は電流密度60A/dm2 で25分の高速メッキを行った場合のデータである。
【0021】図10及び図11は、図6に示すドーナツ状の遮蔽板200の代わりに装着可能である離間型すり鉢状の遮蔽板310及び近接型スリ鉢状の遮蔽板320と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化して示した図である。この離間型すり鉢状の遮蔽板310と近接型すり鉢状の遮蔽板320は、その直径が上述のドーナツ状の遮蔽板200と同じ例えば228mmに形成され、トーナツ状の遮蔽板200と同様にその中心に穴部310a、320aが設けられている。しかし、これら離間型すり鉢状の遮蔽板310と近接型すり鉢状の遮蔽板320は、上述のドーナツ状の遮蔽板200と異なり、その遮蔽部分310b、320bは、光ディスク原盤140に対して離間又は近接する方向に折り曲げられ傾斜を持たせられている。具体的には、図10の離間型すり鉢状の遮蔽板310は光ディスク原盤140から離間する方向に傾斜して形成され、図11の近接型すり鉢状の遮蔽板320は、光ディスク原盤140に近接する方向に傾斜して形成されている。そして、この傾斜角度θは10度乃至30度の範囲内で定められ、離間型すり鉢状の遮蔽板310及び近接型すり鉢状の遮蔽板320の場合、例えば10度の傾斜角度となっている。
【0022】このように離間型すり鉢状の遮蔽板310と近接型すり鉢の遮蔽板320の遮蔽部分310b,320bが10度の角度で傾斜し、光ディスク原盤140との間隔は例えば10mmに設定されているので、メッキ液の流れは図13(b)(c)のようになる。また、この傾斜している遮蔽部分310b、320bは、光ディスク原盤140の外周部に相当するため、光ディスク原盤140の外周部に電気力線が集中するのを防止することができるようになっている。このため、このような、すり鉢状の遮蔽板310、320を用いてメッキを行うと、図14に示すように、光ディスク原盤140の有効エリアである直径140mm(半径70mm)の範囲内においては、均一のメッキの膜厚を得ることができるようになる。
【0023】図12は、図6に示すドーナツ状の遮蔽板200の代わりに装着可能である外周部閉塞型遮蔽板330と光ディスク原盤140との位置関係を簡略化して示した図である。この外周部閉塞型遮蔽板330は、図12に示すように近接型すり鉢状遮蔽板である上側遮蔽板331と離間型すり鉢状遮蔽板である下側遮蔽板332とを有している。この上側遮蔽板331は、その中央に例えば直径160mmの穴部331aを有し、穴部331aの外側にある遮蔽部分331bは、例えば10度の角度で光ディスク原盤140側に近接する方向に傾斜している。一方、下側遮蔽板332は、その中央に例えば直径175mmの穴部332aを有し、その外側の遮蔽部分332bは、光ディスク原盤140から離間する方向に例えば10度程度、傾斜している。そして、上側遮蔽板331と下側遮蔽板332の外周部は相互に当接し、その外周部に隙間を設けず閉塞状態となっている。ところで、この上側遮蔽板331は、上述の図11に示した近接型すり鉢状の遮蔽板320に近い形状を成し、前記下側遮蔽板332は、上述の図10の離間型すり鉢状の遮蔽板310と近い形状を成している。
【0024】このような外周部閉塞型遮蔽板330の遮蔽部分331b、332bが、10度の角度で傾斜し、光ディスク原盤140とこれら上側遮蔽板331と下側遮蔽板332の当接部までの間隔は例えば10mmに設定されているので、メッキ液の流れは図13(d)のようになる。また、この傾斜している遮蔽部分331b、332bbは、光ディスク原盤140の外周部に相当するため、光ディスク原盤140の外周部に電気力線が集中するのを防止することができるようになっている。このため、このような、外周部閉塞型遮蔽板330を用いてメッキを行うと、図14に示すように、光ディスク原盤140の有効エリアである直径140mm(半径70mm)の範囲内においては、均一のメッキの膜厚を得ることができるようになる。特に、この外周部閉塞型遮蔽板330を用いると、図14に示すように、1回のメッキ作業で膜厚300μmの厚みを±5μm以内の均一性で成膜することができるので、光ディスク原盤140に必要な膜厚300μmを一回で成膜できることになる。したがって、図12に示す外周部閉塞型遮蔽板330を用いて光ディスク原盤140に成膜すると、メッキ作業が1回で済み、大幅なコストダウンが可能となる。
【0025】本実施の形態では、上述のように図1に示すようなディスク型記録担体用電鋳装置100を用いたが、本発明はこれに限らず、例えば図15に示すような電鋳装置400の場合にも適用することができる。すなわち、図15において、メッキ槽420はその中に斜めに配置された陽極であるアノード430とこれに対向して、斜めに配置されている陰極であるカソードが配置されている。このカソード450の表面には、上述の図5と同様に固定治具180によって、光ディスク原盤140が固定されている。また、この固定治具180には図5と同様に遮蔽板支持部190が配置され、この遮蔽板支持部190によって遮蔽板200が配置されている。この状態でカソード450の表面、すなわち光ディスク原盤140方向にメッキ液が図15に示すように、メッキ液吹き出しノズル460から当てられることになる。また、このとき、カソード450は回転をするようになっている。ところで、図15に示す電鋳装置400では、ドーナツ状の遮蔽板200だけでなく、上述のパンチング状の遮蔽板300、離間型すり鉢状の遮蔽板310、近接型すり鉢状の遮蔽板320及び外周部閉塞型遮蔽板330にも適用することができる。
【0026】このように形状の異なる遮蔽板200、300、310、320、330を用いた場合に、メッキ槽420内でメッキ液が同様に流れるかを示したのが図16である。図16で示すようにメッキ液は、遮蔽板200、300、310、320、330の斜め上方より排出されることになるが、カソード450の回転と共にこれら遮蔽板200、300、310、320、330及び光ディスク原盤140も回転するため、上述の図14に示したものと同様の膜厚分布を得ることができた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ガラス基板等のワークの表面に略均一に電鋳膜を形成することができる電鋳装置を提供することができる。




 

 


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