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発明の名称 化学的気相成長法用原料とこれを用いて製造したビスマス層状化合物、半導体装置の製造方法、並びに強誘電性メモリの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−107236(P2001−107236A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願2000−240957(P2000−240957)
出願日 平成7年4月6日(1995.4.6)
代理人 【識別番号】100080883
【弁理士】
【氏名又は名称】松隈 秀盛
発明者 網 隆明 / 広中 克行 / 磯辺 千春 / 杉山 正隆 / 磯部 雅朗
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 単分子中にタンタルとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料よりなることを特徴とする化学的気相成長法用原料。
【請求項2】 上記アルコキシド原料が、ATa2 (OCn 2n+112なる分子式で表され、Aはカルシウム、ストロンチウム、バリウムのうちの1つからなり、nは1から4までの整数とされたことを特徴とする請求項1に記載の化学的気相成長法用原料。
【請求項3】 単分子中にタンタルもしくはタンタル及びニオブとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて形成することを特徴とするビスマス層状化合物。
【請求項4】 上記ビスマス層状化合物が、Bi2 (Sra Bab Cac )(Tad Nbe 2 9 なる組成式で表され、a,b,c,d,eは原子比で、0から1の値をとり、a+b+c=1,d+e=1とされたことを特徴とする請求項3に記載のビスマス層状化合物。
【請求項5】 基板上にビスマス層状化合物を有する半導体装置の製造方法であって、上記ビスマス層状化合物は、単分子中にタンタルもしくはニオブとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて、基板温度400〜700℃、反応ガス圧力0.1〜50Torr、キャリアガスを酸素を5%以上含む酸化性ガス雰囲気として化学的気相成長法により形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】 ビスマス層状化合物を強誘電体材料として用いた強誘電性メモリの製造方法であって、単分子中にタンタルもしくはニオブとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて、化学的気相成長法により上記ビスマス層状化合物を形成することを特徴とする強誘電性メモリの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば強誘電性メモリ等の電子デバイスに用いて有用な化学的気相成長(CVD)法用原料および、ビスマス層状化合物、及びこのビスマス層状化合物を用いた半導体装置の製造方法、並びに強誘電性メモリの製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】ビスマス層状化合物は、110Kの臨界温度を有するビスマス系高温超伝導酸化物、あるいは強誘電性メモリ用材料等、産業上にも極めて重要な化合物群をなしている。これらの化合物を強誘電性メモリ素子等の電子デバイスへ応用する場合には、薄膜化プロセスの開発が不可欠である。
【0003】このビスマス層状化合物、例えばBi2 SrTa2 9 を強誘電体材料として用いた強誘電性メモリは、従来の強誘電性メモリ材料であるPZT(PbZrTi酸化物)系材料における短所である、書き換えの繰り返しにより残留分極が減少する現象、いわゆるファティーグ現象を示さないことから、最近注目されてきている。
【0004】現在、このビスマス層状化合物の電子デバイスへの応用の試みが行われており、その中で、良好な強誘電性を示すビスマス層状化合物の薄膜が、MOD(Metal Organic Deposition)法等スピンコートによる方法により得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の半導体プロセスにおいてはクリーン(清浄)度の要請が厳しく、上述のスピンコートによる成膜方法では、この要請を満足させることができない。
【0006】従って、新たな成膜プロセスの開発が必要になるが、酸化物の薄膜に対しては、超高真空プロセス(例えば分子線エピタキシー法やレーザアブレーション)では酸化反応が困難である。また、半導体プロセスでよく用いられているMOCVD法(有機金属化学的気相成長法)を適用するには、水素ガスをキャリアとして用いることができないこと、良好なソース材料がないこと等の障害がある。
【0007】このMOCVD法のソース材料の中で、特にアルカリ土類金属については、前述のビスマス系高温超伝導酸化物の原料であるため、これまでさかんに開発が進められたが、現在最良と言われているDPM(DiPivaloylMethanato )錯体においても、アルカリ土類以外の金属元素に対するMOCVDのソース材料と比較して、堆積レートが極度に低いことから、CVD(化学的気相成長)法による成膜が困難になっている。
【0008】一方、強誘電性メモリ用材料として、従来から提案されている前述のPZT(Pb(Zr,Ti)O3 )に対しては、鉛PbとチタンTi、あるいは鉛とジルコニウムZrとを1分子中に1:1の比率で含有する物質(例えば(C2 5 3 PbOTi(O−iPr)3 やPbAr(O−tBu)6 等)をソース原料として、CVD法による成膜が試みられている(米国特許第5326892A号参照)。
【0009】しかしながら、多くの強誘電体材料において、不可欠な成分であるTaやNbにおいては、このような1分子中に2つのメタルを含有する化合物をCVDソースとして用いる例は報告されていない。
【0010】上述した問題の解決のために、本発明においては、従来とは異なるCVDソース原料を提案し、これを用いて製造した、書き換えによる劣化が少なく、清浄度の高い、強誘電性メモリ材料として適したビスマス層状化合物、ビスマス層状化合物を用いた半導体装置の製造方法及び強誘電性メモリの製造方法とを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、単分子中にタンタルTaとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料よりなることを特徴とする化学的気相成長法(CVD法)用原料である。
【0012】また本発明は、単分子中にタンタルTaもしくはタンタルTa及びニオブNbと、アルカリ土類金属とを、2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて形成することを特徴とするビスマス層状化合物である。
【0013】さらに本発明は、基板上にビスマス層状化合物を有する半導体装置の製造方法であって、このビスマス層状化合物は、単分子中にタンタルTaもしくはニオブNbとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて基板温度400〜700℃、反応ガス圧力0.1〜50Torr、キャリアガスを酸素を5%以上含む酸化性ガス雰囲気として化学的気相成長法により形成する半導体装置の製造方法である。
【0014】さらに本発明は、ビスマス層状化合物を強誘電体材料として用いた強誘電性メモリの製造方法であって、単分子中にタンタルTaもしくはニオブNbとアルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を用いて、化学的気相成長法によりビスマス層状化合物を形成する強誘電性メモリの製造方法である。
【0015】上述の本発明によれば、単分子中にタンタルTaもしくはニオブNbと、アルカリ土類金属とを、2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料、いわゆるバイメタリックソースを導入した原料を用いることにより、アルカリ土類金属(以下Aサイトとする)とTa、Nb(以下Bサイトとする)とを組成の比を1:2に保持したままで、ビスマス層状化合物の合成をすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による、CVD原料とこれを用いて製造したビスマス層状化合物およびその製法は、まず単分子中にタンタルTaもしくはニオブNbと、アルカリ土類金属とを2:1の原子比率で含有するアルコキシド原料を作製し、これをソース材料として用いて、CVD法により成膜することにより、所望の組成の、例えば強誘電性メモリ等の電子デバイスに用いて有用な薄膜等のビスマス層状化合物を得るものである。
【0017】本発明の実施例の説明に先立ち、本発明の概要について説明する。
【0018】上述のBサイトの金属であるタンタル、ニオブのアルコキシド化合物を用意し、これをアルコール、好ましくは無水アルコール中に溶解させる。
【0019】Aサイトのアルカリ土類元素の金属を、原子組成で(Ta,Nb):(Sr,Ba,Ca)=2:1となるように秤量してこのアルコール溶液中に分散させる。
【0020】このアルコール溶液を数日環流させることにより、目的の組成のバイメタリックのアルコキシド化合物のアルコール溶液が生成する(S.Katayama et al.,J.Mater.Chem.,p889-890(1992)およびO.Renoult et al.,J.Am.Ceram.Soc.,p3337-3340(1992) 参照)。
【0021】このバイメタリックのアルコキシド化合物によるソース原料を、ビスマス源とともに所定の比率で用いて、通常のCVD法を行うことにより、所望の組成のビスマス層状化合物の薄膜を得ることができる。
【0022】続いて、本発明によるビスマス層状化合物の製造方法の一具体例について説明する。この具体例は、組成がBi2 SrTa2 9 であるビスマス層状化合物による薄膜を作製する場合の例である。
【0023】タンタルのアルコキシド化合物として、例えばTa(OC2 5 5 を選択し、これをアルコール好ましくは無水エタノールに溶かし、0.5M/l程度の濃度の溶液を作製する。
【0024】この溶液にSrの金属を、原子組成でSr:Ta=1:2となるように秤量して、溶液中に分散させる。この溶液を数日環流させることにより、目的のバイメタリックアルコキシドが合成される。
【0025】これらの作業は、好ましくは、乾燥した窒素もしくはアルゴンガス気流中にて行う。このとき、次式に化学反応を示すように水素ガスの発生を伴うので、水素の除外に留意して製造を行う。
【0026】2Ta(OC2 5 5 +Sr+2C2 5 OH→SrTa2 (OC2 512+H2 ↑【0027】こうして得られたバイメタリックソースSrTa2 (OC2 5 12とビスマス源を用いて、バイメタリックソースとビスマス源との比率が1:2となるように調整し、MOCVD法により成膜を行う。成膜条件は例えば、基板温度を400〜700℃、反応ガス圧力を0.1〜50torr、キャリアガスを酸素を5%以上含む酸化性ガス雰囲気によって成膜を行う。尚、ソース中に酸素を含む場合は、酸化性ガス雰囲気でなくてもよいことがある。また成膜した後に、成膜温度以上の温度の酸化性雰囲気中にて、アニールを行ってもよい。
【0028】このようにして、Bi2 SrTa2 9 なる組成のビスマス層状化合物の薄膜を形成することができた。MOCVD法により成膜することから、表面被覆性のよい薄膜を形成できるほか、薄膜の清浄度を高め、また生産性も高めることができる。
【0029】上述のビスマス源としては、例えばBiPh3 (トリフェニルビスマス)、Bi(O−iPr)3 、Bi(O−tC4 9 3 、Bi(O−tC5 113 、Bi(O−Tol)3 等から選択して用いることができる。
【0030】タンタルのアルコキシド化合物としては、上述のTa(OC2 5 5 の他にも、次に挙げるものが工業的に生産されており、いずれも純度99.999%以上のものが入手可能である。例えば、Ta(OCH3 5 ,Ta(O−iC3 7 5 ,Ta(O−nC37 5 ,Ta(O−iC4 9 5 ,Ta(O−nC4 9 5 ,Ta(O−secC4 9 5 ,Ta(O−tC4 9 5 等である。上述のTa(OC2 5 5 の代わりにこれらの化合物を用いても、同様にしてビスマス層状化合物の成膜を行うことが出来る。
【0031】続いて、本発明によるビスマス層状化合物の製造方法の他の具体例について説明する。
【0032】前述の強誘電性メモリ用材料に適したBi2 SrTa2 9 なる組成を有するビスマス層状化合物は、SrサイトおよびTaサイトをそれぞれアルカリ土類金属およびNbで置換することにより、キュリー点、誘電体特性等が変化することが知られている(G.A.SMOLENSKII et al.,SOVIET PHIYSICS-SOLID STATE,p651-655(1961)およびE.C.SUBBARAO,J.Phys.Chem.Solids Pergamon Press,Vol.23,p665-676(1962)参照)。
【0033】そこで、先の実施例ではBi2 SrTa2 9 なる組成を有するビスマス層状化合物を作製する例であったが、本例はこのビスマス層状化合物のSrサイトおよびTaサイトをそれぞれアルカリ土類金属およびNbで置換する場合、すなわちBi2 (Sra Bab Cac )(Tad Nbe 2 9 (a+b+c=1,d+e=1)なる組成のビスマス層状化合物による薄膜を作製する場合の例である。
【0034】従って先の実施例では、SrとTaによりバイメタリックソースを製造したが、本例では、SrとTaの他にもCa、Ba他のアルカリ土類元素およびNbによっても、バイメタリックソースを作製する。
【0035】Nbのアルコキシドも工業的に数種のものが生産されており、前述のTaのアルコキシドと同様に入手可能である(Nbのアルコキシド化合物はD.C.Bradleyet al.,J.Chem.Soc.,p4439-4442(1956) 等を参照)。
【0036】Taのアルコキシド例えばTa(OC2 5 5 またはNbのアルコキシド例えばNb(OC2 5 5 と、Sr,Ba,Ca金属を用いて、先の実施例と同様のプロセスを経て、例えば次に挙げるバイメタリックソースを合成して得ることができる。SrTa2 (OC2 5 12,SrNb2 (OC2 5 12,BaTa2 (OC2 5 12,BaNb2 (OC2 5 12,CaTa2 (OC2 5 12,CaNb2 (OC2 5 12等が合成可能である。
【0037】このバイメタリックソースの1種以上を、ビスマス源と共にソース材料として用いて、成膜するビスマス層状化合物の組成に合わせて、材料の比率を調整する。これを先の例と同様に、MOCVD法により成膜することにより、所望の組成のビスマス層状化合物の薄膜を形成することができる。この場合も先の例と同様に、表面被覆性のよい清浄度の高い薄膜を形成でき、また生産性も高めることができる。
【0038】尚、上述の実施例は本発明の一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0039】尚、ビスマス源と、本発明によるバイメタリックソースとの比率は、所望のビスマス層状化合物の組成に応じて選定されるものであり、バイメタリックソースのA,B両サイトの金属の組成比が1:2に保持したまま、ビスマス組成を成膜条件に合わせて独立に制御できるものである。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、多くの誘電体材料において不可欠なTaに対して、1分子中に2つのメタルを含有する新たなCVD原料を提供することができる。
【0041】上述の本発明方法によれば、これまで成膜が困難であったビスマス層状化合物の薄膜を確実に歩留まりよく成膜することができる。
【0042】本発明方法によりビスマス層状化合物を得ることにより、MOCVD法により製造することから、表面被覆性のよい薄膜を形成できるほか、薄膜の清浄度を高め、また生産性も高めることができる。
【0043】さらに、本発明によるビスマス層状化合物は、半導体装置例えば強誘電性メモリ用のデバイス材料として適用して、前述のファティーグ現象を回避でき書き換え回数を飛躍的に多くできるなど電気的特性の良好なメモリデバイスとなり、これを記憶装置として用いて各種の情報機器を形成することができる。




 

 


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