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発明の名称 ブラウン管の防爆テープ及びその防爆構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−98234(P2001−98234A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−275687
出願日 平成11年9月29日(1999.9.29)
代理人 【識別番号】100088007
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 勉
【テーマコード(参考)】
4J004
5G435
【Fターム(参考)】
4J004 AA05 AA07 AA10 AB01 CA04 CA07 CB01 CC02 CC03 CE03 FA05 FA10 
5G435 AA09 BB02 GG42
発明者 後藤 陽一郎 / 中村 公一 / 山本 浩史 / 田巻 和洲 / 永田 俊夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ブラウン管のパネル部の外周に巻回して、その上に金属バンドを焼嵌めするためのテープであり、プロピレン成分の含有量が40重量%以上のプロピレン系ポリマー又はスチレン成分の含有量が50重量%以上のスチレン系ポリマーからなる層を少なくとも有する支持基材の片面に、軟化点200℃以上の繊維の複数本をテープ長方向に埋設してなる粘着層を有することを特徴とする防爆テープ。
【請求項2】 請求項1において、粘着層が700℃以下かつ30分間以下の加熱処理により残渣が5重量%以下となる粘着剤からなる防爆テープ。
【請求項3】 ブラウン管のパネル部の外周に請求項1又は2に記載の防爆テープをその粘着層を介し巻回してなる層を介して金属バンドを焼嵌めしてなることを特徴とするブラウン管の防爆構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ブラウン管の外周にテープを介し焼嵌めした金属バンドを容易に除去できて、ブラウン管を効率的にリサイクルできるブラウン管の防爆テープ及びその防爆構造に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビの受像管やパソコン、ワープロ等のモニターなどとして多用されているブラウン管は、内部が真空のガラス管として形成されるためその爆縮の防止を目的に防爆処理が施されており、その防爆処理としてはブラウン管のパネル部の外周に防爆テープを巻回し、その上に金属バンドを焼嵌めした構造が一般的である。かかる防爆構造によれば、内部が真空であることによるブラウン管の前面に対する大気圧による曲げモーメントが、金属バンドの締付け圧に基づいて作用する逆方向の曲げモーメントで緩和、軽減され爆縮が予防される。
【0003】従来、前記の防爆テープとしては、ポリエステルやポリエチレンからなる層をガラスや綿からなるクロスにラミネートしてなる支持基材に、ブラウン管に強力に接着するゴム系やアクリル系等の粘着層を設けたものが知られていた。これによれば、粘着層を介し防爆テープを接着してその上に金属バンドを焼嵌めした際に、防爆テープの支持基材が溶融して金属バンドと強固に接着する。
【0004】しかしながら、地球環境の保全や資源の有効活用等の観点から廃棄されたブラウン管を回収してそのガラス材料を再生するリサイクルを試みた場合に、金属バンドが防爆テープの溶融固化層を介してブラウン管と強固に接着しているため分解が困難であり、また金属バンドよりはみ出した防爆テープの溶融固化物がブラウン管に強固に接着していて、その削り取り作業や研磨処理等に多時間、多労力を要する問題点があり、ブラウン管のリサイクルを実質的に阻止する原因となっていた。
【0005】前記において、ブラウン管における防爆テープの溶融固化層の除去が不充分であると、ブラウン管をパネル部とファンネル部に分解してカレット状としそれを溶融して再生ガラスを得る際に、防爆テープ成分が炭化しその還元作用で得られるガラス材料の品質が低下する。ブラウン管のパネル部を形成する鉛ガラスには、特に高純度であることが要求され、かかる不純物の混入はパネル形成用の鉛ガラスとしての再生を困難とする。
【0006】また従来の防爆構造では、金属バンドの位置ズレなどの接着ミスが生じた場合、金属バンドを切断して除去したとしてもブラウン管に防爆テープの溶融固化物が残存し、その除去は前記の如く困難であると共に、ブラウン管に傷が付きやすい。防爆テープ残存物の除去時にブラウン管が傷付くと応力集中で爆縮するおそれが生じ、実用に供せなくなる。
【0007】
【発明の技術的課題】本発明は、防爆処理としてブラウン管のパネル部の外周に付与した防爆テープと、その上に焼嵌めした金属バンドを容易かつ安全に除去でき、ブラウン管の解体リサイクルや防爆処理をミスしたブラウン管の再利用を効率よく行うことができるブラウン管の防爆テープ及び防爆構造の開発を課題とする。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は、ブラウン管のパネル部の外周に巻回して、その上に金属バンドを焼嵌めするためのテープであり、プロピレン成分の含有量が40重量%以上のプロピレン系ポリマー又はスチレン成分の含有量が50重量%以上のスチレン系ポリマーからなる層を少なくとも有する支持基材の片面に、軟化点200℃以上の繊維の複数本をテープ長方向に埋設してなる粘着層を有することを特徴とする防爆テープ、及びブラウン管のパネル部の外周に前記の防爆テープをその粘着層を介し巻回してなる層を介して金属バンドを焼嵌めしてなることを特徴とするブラウン管の防爆構造を提供するものである。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、焼嵌めした金属バンドをその焼嵌め時に準じ加熱膨脹させて手作業にても容易かつ効率的に除去できると共に、ブラウン管上に残存した防爆テープもその支持基材を介して粘着層と一体的に手作業にても容易かつ効率的に剥離除去することができる。その結果、ブラウン管に防爆処理として付与した金属バンドと防爆テープを手作業等を介し簡単に除去してブラウン管をパネル部とファンネル部に解体し、それを溶融処理して処理前の純度を高度に維持したガラス材料を再生でき、それを用いて再生前と同等品質のガラス材料として効率的にリサイクルに供することができる。
【0010】また防爆処理時に金属ベルトのズレ等の接着ミスなどの製造ミスが生じた場合にも、金属バンドと防爆テープをブラウン管より簡単に、かつ損傷を与えずに除去してブラウン管をサルベージでき、ブラウン管を解体することなく能率的に再利用することができる。
【0011】
【発明の実施形態】本発明による防爆テープは、プロピレン成分の含有量が40重量%以上のプロピレン系ポリマー又はスチレン成分の含有量が50重量%以上のスチレン系ポリマーからなる層を少なくとも有する支持基材の片面に、軟化点200℃以上の繊維の複数本をテープ長方向に埋設してなる粘着層を有してなり、それをブラウン管のパネル部の外周にその粘着層を介し巻回して、その上に金属バンドを焼嵌めしてなる防爆構造を形成するためのものである。
【0012】前記した防爆構造の例を図1に、防爆テープの例を図2に示した。1がパネル部11とファンネル部12からなるブラウン管、2が支持基材21と粘着層22からなる防爆テープ、3が金属バンドである。また23が粘着層22に埋設した繊維である。
【0013】本発明において防爆テープとしては、図2の例の如くプロピレン成分の含有量が40重量%以上のプロピレン系ポリマー、又はスチレン成分の含有量が50重量%以上のスチレン系ポリマーからなる層を少なくとも有する支持基材21の片面に粘着層22を設けたものが用いられる。
【0014】前記の支持基材を形成するプロピレン系ポリマーとしては、例えばプロピレンのホモポリマー、あるいはプロピレン成分の含有量が40重量%以上となるように調製した、プロピレンとエチレンのランダム型又はブロック型の共重合体やエチレン・プロピレンゴム、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物やそれらのポリマーを2種又は3種以上を用いた混合物などがあげられる。
【0015】またスチレン系ポリマーとしては、例えばスチレンのホモポリマー、あるいはスチレン成分の含有量が50重量%以上となるように調製した、スチレン・イソプレン共重合体やスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン共重合体やスチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、それら共重合体の1種又は2種以上とスチレンホモポリマーとの混合物などがあげられる。
【0016】焼嵌めした金属ベルトとの剥離容易性などの点よりは、プロピレンのホモポリマーや、スチレンのホモポリマーからなる層を少なくとも表面に有する支持基材が好ましい。一方、ブラウン管における金属バンドの焼嵌め位置がテーパ状等となっていてバンドが滑って位置ズレを生じうるなど、そのズレ防止対策等の位置固定対策が望まれる場合には、前記したエチレンやイソプレンやブタジエン等の成分を含有させて焼嵌め時に金属バンドと若干の接着力が発生するようにした支持基材なども用いうる。
【0017】金属バンドの剥離容易性及び滑り防止接着力の両立性などの点より好ましいプロピレン系ポリマーは、プロピレン成分の含有量が50重量%以上、就中55〜95重量%、特に65〜85重量%のものである。またスチレン系ポリマーの場合には、そのスチレン成分の含有量が60重量%以上、就中65〜95重量%、特に70〜85重量%であるものが好ましい。
【0018】前記においてプロピレン成分の含有量が40重量%未満のプロピレン系ポリマー、スチレン成分の含有量が50重量%未満のスチレン系ポリマーでは、焼嵌めした金属バンドとの接着力が過大となり、手作業などによる金属バンドの簡単な剥離の達成が困難となる。
【0019】支持基材は、プロピレン系ポリマーやスチレン系ポリマーからなるフィルムやシート、あるいはかかるフィルム等のそれら同士やガラスや綿等からなる他の基材とのラミネート体などとして得ることができる。リサイクル時の剥離作業性等の点よりは、プロピレン系ポリマーやスチレン系ポリマーからなるフィルムやシート等を支持基材とするものが好ましい。
【0020】支持基材の厚さは、ブラウン管の大きさなどに応じて適宜に決定でき、1mmを超える厚さとすることもできるが、一般には5〜500μm、就中10〜300μm、特に20〜200μmとされる。支持基材の粘着層付設面には、粘着層との密着力向上を目的としたコロナ処理やプライマー処理などの適宜な表面処理を施すことができる。
【0021】図例の如く支持基材21の片面に設ける粘着層22は、ゴム系やアクリル系などの適宜な粘着剤にて形成してよい。好ましい粘着層は、ブラウン管上に糊残りせずに支持基材と一体的に剥離できるものである。かかる粘着層は、例えばポリイソブチレン系粘着剤や(メタ)アクリル酸アルキルエステル・アクリル酸共重合体をベースポリマーとするアクリル系粘着剤などの如く、糊残りしにくいタイプの適宜な公知粘着剤にて形成することができる。
【0022】また700℃以下かつ30分間以下の加熱処理により残渣が5重量%以下となる粘着剤も好ましく用いうる。かかる粘着剤によれば、低温短時間の加熱処理で分解、ガス化するなどして良好な消失性を示し、品質の低下原因となるタールやカーボン等の残渣を発生しにくくて、糊残りした粘着層を付着させたまま解体のパネル部等を溶融処理してもその処理時に糊残りの粘着層が消失して高純度のガラス材料を再生でき、また金属バンドの接着ミス時に粘着層を加熱処理等で消失させてブラウン管等をサルベージに供することができる。
【0023】700℃以下かつ30分間以下の加熱処理で残渣が5重量%以下となる消失性を示す粘着剤は、そのベースポリマーに例えば分子鎖中に−O−O−基を有するポリマー、ポリメチレンマロン酸ジメチルやポリメチレンマロン酸ジエチルやポリメチレンマロン酸ジプロピルの如きポリメチレンマロン酸ジエステル、ブチレン系ポリマー、ニトロセルロース系ポリマー、α−メチルスチレン系ポリマー、プロピレンカーボネート系ポリマー、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマー、ヒドラジド基含有モノマーとイソシアネート基含有モノマーの共重合体などを用いることにより形成することができる。
【0024】前記の分子鎖中に−O−O−基を有するポリマーは、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル、側鎖にカルボン酸誘導基を有する(メタ)アクリル酸誘導体、スチレン、スチレン誘導体の如きモノマーを反応系に酸素ガスを供給しつつラジカル重合させて、分子鎖中に1個又は2個以上の−O−O−基をランダムに導入する方法などにより調製することができる。
【0025】一方、ポリメチレンマロン酸ジエステルは、例えばエトキシメチレンマロン酸ジエステルをメタノールの如き溶媒中で二酸化白金等の触媒の存在下に水添処理して溶媒を除去し、加熱下にエトキシ基を脱離させて、得られたメチレンマロン酸ジエステルを精製して大気中等の水分を介し重合させる方法などにより調製することができる。
【0026】またヒドラジド基含有モノマーとイソシアネート基含有モノマーの共重合体は、例えばアジピン酸ジヒドラジドやイソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドやドデカン二酸ジヒドラジド、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントインやエイコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジドの如きジヒドラジド類と、ヘキサメチレンジイソシアネートやトリレンジイソシアネート、メチレン−ビス(4−フェニルイソシアネート)やキシリレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートの如きジイソシアネート類を重付加重合させる方法などにより調製することができる。
【0027】前記において低温短時間の消失性などの点より好ましいベースポリマーは、熱分解温度が150〜600℃、就中200〜500℃、特に250〜400℃であり、かかる加熱温度による30分間以下、就中3〜20分間、特に5〜15分間の加熱時間で、残渣が5重量%以下、就中3重量%以下、特に2重量%以下となる消失性を示すものである。
【0028】粘着層のベースポリマーには、1種又は2種以上のポリマーを併用してよい。加熱消失性等の点より好ましく用いうるベースポリマーは、ポリイソブチレン等のブテン系ポリマー、メタクリル酸ブチルやメタクリル酸オクチルやメタクリル酸ラウリル等のガラス転移温度が30℃以下、就中−20℃のメタクリル酸エステルを主成分とするメタクリル酸系ポリマーである。またベースポリマーの好ましい重量平均分子量は、500万以下、就中10万〜400万、特に20万〜300万である。
【0029】粘着層の形成に際しては必要に応じ、例えば硫酸鉄や亜硝酸ナトリウム、重金属イオンやハイドロキノン、リノレイン酸やアスコルビン酸、システインやアゾジカルボンアミドなどの、併用のベースポリマーに応じた適宜な熱分解促進剤を配合することができる。またジブチルフタレートやジオクチルフタレートの如き可塑剤、キシレンオイルやテルペンオイル、パラフィンやワックスの如き軟化剤なども必要に応じて配合することができる。
【0030】図2に例示した如く粘着層22には、軟化点200℃以上の繊維23の複数本が防爆テープの長さ方向に埋設される。これは、金属バンドを加熱膨張させて焼嵌めする際にそのバンドに温度ムラが生じて局所的に高温域が発生し、その高温で支持基材が溶融して金属バンドがブラウン管と接触しガラスの傷付きで応力が集中してブラウン管が爆発するおそれがあり、その場合に当該繊維23が介在して金属バンドとブラウン管が接触することの防止を目的とする。かかる接触による爆発のおそれは、30吋を超える大型ブラウン管の場合に特に大きくなる。
【0031】前記の繊維は、例えばナイロン系や芳香族系等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレテレフタレート等のポリエステル系繊維やポリシクロヘキサンテレフタレート繊維、ポリイミド系繊維やポリスルホン系繊維、ポリエーテルスルホン系繊維やポリアミドイミド系繊維、ガラス繊維や炭素繊維などの200℃以上の軟化点を有する適宜なものであってよく、一般にはテープ長方向に効率よく配列するため長尺の繊維が用いられる。
【0032】繊維径は、強度や配列数、粘着層の厚さ等に応じて適宜に決定しうるが、一般には100μm以下、就中10〜80μm、特に30〜60μmの直径のものが用いられる。またテープ長方向に沿って幅方向に配列する繊維の間隔も適宜に決定しうるが、一般には上記した接触防止効果や粘着層の層強度などの点より0.1〜4mm、就中0.2〜3mm、特に0.5〜2mmとされる。防爆テープの幅を考慮した場合には、通例その幅は10〜100mm、就中20〜80mm、特に30〜70mmとされることより、その幅中に5本以上、就中10〜100本、特に20〜50本配列させることが好ましい。
【0033】支持基材への粘着層の付設は、例えば粘着剤液を支持基材上にドクターブレード法等の適宜な方式で展開して乾燥させる方式や、それに準じてセパレータ上に設けた粘着層を支持基材に移着する方式などの適宜な方式で行うことができる。粘着層の厚さは、適宜に決定してよいが、一般には5〜500μm、就中30〜200μm、特に50〜100μmとされる。
【0034】前記において粘着層への繊維の埋設は、例えば粘着剤の重ね塗り方式や粘着層の移着方式等にて粘着層を積層する際にその積層間に繊維を配置するサンドイッチ方式などの適宜な方式にて行うことができる。ちなみにその具体例としては、図3に示した方式などがあげられる。
【0035】すなわち図例の方式では、シリコーン系等の剥離剤にて背面処理した支持基材シート41の表面側に例えば20μm程度の薄目の粘着層22aを設けてなる粘着シート4の巻回体42を巻き戻しつつ、その粘着層22aを所定本数の繊維23を順次這わせつつ回転するピンチロール51,52の間に供給してその繊維を粘着層に接着保持させてプレシート43を得る。その後、図外の工程にて前記プレシートにおける繊維保持の粘着層上に例えば30〜100μm程度の粘着層を重畳して防爆シートとし、それを巻き取って所定のテープ幅に裁断する方式などがあげられる。
【0036】上記において、繊維の埋設で防爆テープを剥離する際にその繊維部を介し粘着層が分離剥離してブラウン管に糊残りが生じやすい場合などには、少なくともブラウン管に接着する側、従って糊残りする側の粘着層を上記した低温短時間消失性の粘着剤にて形成することが好ましい。よって粘着層は、異種の粘着剤による重畳層として形成されていてもよい。
【0037】本発明によるブラウン管の防爆構造の形成は、例えば図1の如く防爆テープ2をその粘着層22を介してブラウン管1のパネル部11の外周に巻回し、その巻回層を介してスチール等からなる金属バンド3を焼嵌めする方式などの、上記した防爆テープを用いる点を除いて従来に準じて行うことができる。
【0038】本発明では金属バンドより簡単に剥がせる防爆テープを用いるが、ブラウン管の防爆処理に要求される力は、上記したように内部が真空のブラウン管に大気圧を介して作用する曲げモーメントを緩和、軽減しうる、金属バンドを介した締付け力(図1:f)であるから、その締付け力は金属バンドのみにて充分に発生させることができる。従って、金属バンドと防爆テープの接着力が弱くても金属バンドによる締付け力を充分に発揮させうる結果、本発明にても従来と同様の防爆効果を発現させることができる。
【0039】
【実施例】実施例1プロピレンホモポリマー100部(重量部、以下同じ)と滑り剤0.5部の混合物からなる厚さ50μmのフィルムの片面に、重量平均分子量約100万のポリイソブチレンからなる厚さ20μmの粘着層を設けた後、図3に示した方式でその粘着層に軟化点220℃、直径50μmのガラス繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に1mmの間隔で30本接着保持させ、ついでその上に前記ポリイソブチレンからなる厚さ80μmの粘着層(合計厚100μm)を設けて防爆テープを得た。
【0040】次に前記した幅50mmの防爆テープをその粘着層を介して、ブラウン管のパネル部の外周に巻回して接着し、その上に幅30mmのスチールバンドを500℃に誘導加熱して焼嵌めし、防爆構造(図1)を形成した。
【0041】実施例2プロピレンホモポリマー30部とプロピレン含有量70重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体40部とエチレンホモポリマー30部の混合物からなる押出し成形フィルムを延伸処理してなる厚さ50μmのフィルムの片面に、アクリル系粘着剤のトルエン溶液を塗工し、乾燥させて厚さ20μmの粘着層を付設した後、実施例1に準じてその粘着層に軟化点255℃、直径50μmのナイロン66繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に1mmの間隔で30本接着保持させ、ついでその上に前記アクリル系粘着剤からなる厚さ80μmの粘着層を設けて防爆テープを得、それを用いて防爆構造を形成した。なおアクリル系粘着剤は、メタクリル酸ブチル95部とアクリル酸5部を共重合させてなるベースポリマー100部にジブチルフタレート60部とメラミン系架橋剤4部を配合したものである。
【0042】実施例3スチレンホモポリー70部とスチレン含有量10重量%のスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体30部と滑り剤0.5部の混合物からなる厚さ50μmのフィルムの片面に、メタクリル酸ラウリル93部とアクリル酸7部を共重合させてなるベースポリマー100部にジブチルフタレート40部とイソシアネート系架橋剤2部を配合したアクリル系粘着剤からなる厚さ20μmの粘着層を付設した後、実施例1に準じてその粘着層に軟化点280℃、直径50μmのポリエステル繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に1mmの間隔で30本接着保持させ、ついでその上に前記アクリル系粘着剤からなる厚さ80μmの粘着層を設けて防爆テープを得、それを用いて防爆構造を形成した。
【0043】比較例1ローデンシティポリエチレン100部と滑り剤0.5部の混合物からなる厚さ50μmのフィルムの片面に、素練りゴム100部と天然ロジン系樹脂80部とフェーノール樹脂10部とジンクレジン5部の配合物からなる厚さ20μmのゴム系粘着層を付設した後、実施例1に準じてその粘着層に軟化点120℃、直径50μmのポリエチレン繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に1mmの間隔で30本接着保持させ、ついでその上に上記ポリイソブチレンからなる厚さ80μmの粘着層を設けて防爆テープを得、それを用いて防爆構造を形成した。
【0044】比較例2ナイロン繊維に代えて、軟化点120℃、直径5μmのポリエチレン繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に5mmの間隔で6本接着保持させさせたほかは、実施例2に準じて防爆テープと防爆構造を得た。
【0045】比較例3スチレンホモポリー40部とスチレン含有量10重量%のスチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体60部と滑り剤0.5部の混合物からなる厚さ50μmのフィルムの片面に、アクリル酸2−エチルヘキシル93部とアクリル酸7部を共重合させてなるベースポリマー100部にジブチルフタレート40部とイソシアネート系架橋剤2部を配合したアクリル系粘着剤からなる厚さ20μmの粘着層を付設した後、実施例1に準じてその粘着層に軟化点315℃、直径50μmのポリシクロヘキサンテレフタレート繊維をフィルム長方向に沿って幅方向に1mmの間隔で30本接着保持させ、ついでその上に上記ポリイソブチレンからなる厚さ80μmの粘着層を設けて防爆テープを得、それを用いて防爆構造を形成した。
【0046】評価試験実施例、比較例で得たブラウン管より、スチールバンドを導通加熱により膨脹させて取外した後、ブラウン管上に残存する防爆テープ成分、及びスチールバンドに移着した防爆テープ成分の手作業による除去性によるリサイクル性、並びにスチールバンドとの接触でブラウン管のパネル部に発生する傷付き部の有無を調べた。
【0047】前記の結果を次表に示した。
実 施 例 比 較 例 1 2 3 1 2 3 リサイクル性 良好 良好 良好 不良 不良 不良 傷付き部の有無 無 無 無 有 有 無 【0048】前記において、実施例1、2、3では、防爆テープの殆どがスチールバンドと共にブラウン管より剥離し、指を介したスチールバンドよりの防爆テープの剥離除去、及びブラウン管に残存した防爆テープの剥離除去のいずれもが容易であった。またスチールバンドとブラウン管が直接接触することもなく、パネル部の傷付きもなかった。
【0049】一方、比較例1、2、3では、防爆テープの支持基材と粘着層がスチールバンドとブラウン管の両方に強固に接着し、指により剥離除去できなかった。また比較例3ではスチールバンドとブラウン管が直接接触することはなかったが、比較例1、2ではスチールバンドがそれを焼嵌めする際にブラウン管のパネル部に直接接触してパネル部に傷付きが生じた。




 

 


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