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発明の名称 電子ビーム蒸着方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−81549(P2001−81549A)
公開日 平成13年3月27日(2001.3.27)
出願番号 特願平11−260503
出願日 平成11年9月14日(1999.9.14)
代理人
発明者 田実 義成
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 るつぼ内の蒸発材料を電子ビームで加熱し、基板上に成膜する電子ビーム蒸着方法において、前記るつぼと前記蒸発材料との間に、前記蒸発材料から前記るつぼへの熱伝達を抑制するライナー部材を介在させるとともに、前記蒸発材料の成膜速度を5Å/s以下に維持して、前記蒸発材料の蒸発粒子径の粗大化を抑制することを特徴とする電子ビーム蒸着方法。
【請求項2】 前記成膜速度の制御を、水晶発振式膜厚計の出力に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム蒸着方法。
【請求項3】 前記蒸発材料は金であり、前記ライナー部材はモリブデン製であることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム蒸着方法。
【請求項4】 前記基板は、半導体基板であることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム蒸着方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームを蒸発材料に照射して加熱し、蒸発させることにより成膜する電子ビーム蒸着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム蒸着方法は、目的とする蒸発材料に電子ビームを照射し、加熱蒸発させて成膜する薄膜形成技術で、電子ビームの集束により局所的な高温が得られる、高純度の薄膜の形成が可能である、高融点金属を含むすべての材料に適用できる、などの特長があり、装飾や防食等を目的とする素材の表面処理、及び半導体装置の製造などに広く利用されている。
【0003】半導体製造工程における従来の電子ビーム蒸着法による成膜では、内部に冷却水の循環パイプが設けられる銅(Cu)製るつぼ11の収容部12に蒸発材料13のインゴット(塊)を入れ、減圧下、この蒸発材料13に電子ビームEBを照射することにより、蒸発材料13を加熱、蒸発させて図示しない基板上へ蒸発材料13の薄膜を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、ここで問題となるのは、電子ビームEBの照射により加熱される蒸発材料13の熱が冷却手段を備えたるつぼ11側に逃げてしまい、効率よく蒸発材料を加熱することができないだけでなく、電子ビームEBの出力を安定させることができないという点がある。これにより、電子ビームEBの照射領域が局所的に急激に加熱されて突沸を起こし易くなり、大きなもので数μmにもなる粗大化した蒸発粒子が発生し易くなる。こうなると、緻密で均質な薄膜を成膜することが不可能となり、膜表面に凹凸が発生して、後の微細加工工程で種々の加工不良を引き起こす。
【0005】こういった問題は、特に蒸発材料が金(Au)の場合によく発生し、粗大化したAuの蒸発粒子が原因で、ピンホールや絶縁不良あるいは配線不良が引き起こされている。
【0006】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、蒸発粒子の粗大化を抑制して、緻密で均質な膜を形成することができる電子ビーム蒸着方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに当たり、本発明は、るつぼと蒸発材料との間にライナー部材を介在させて蒸発材料から上記るつぼへの熱伝達を抑制することにより、電子ビームの出力の安定化を図ると同時に、蒸発材料の成膜速度が5Å/s以下となるように電子ビームの出力を小さく維持して、蒸発材料の突沸による蒸発粒子の粗大化を抑制する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】図1から図3は本発明の実施の形態を示している。本実施の形態に供される電子ビーム蒸着装置は図1のように構成され、主として、真空チャンバ15と、水晶発振式膜厚計16と、電子ビーム発生源18と、水晶発振式膜厚計16の出力に基づいて電子ビーム発生源18の出力を制御する制御部17と、蒸発材料23を収容するるつぼ21とを備えている。
【0010】図2を参照して、蒸発源を構成するるつぼ21は銅(Cu)製で、図示せずとも内部に冷却水の循環パイプを有する。このるつぼ21の収容部22全域には、図3に明示するようなモリブデン(Mo)製のカップ形状のライナー部材24が宛てがわれ、このライナー部材24の内部に蒸発材料23のインゴット(塊)が収容される。ライナー部材24は肉厚5mm程度に形成され、蒸発材料の加熱による膨張、収縮に対して十分な強度を持たせている。ここで本実施の形態では、半導体基板として構成される基板Wに対して配線膜となる金(Au)を、蒸発材料23としている。
【0011】水晶式膜厚計16は公知の構成を有し、成膜中、蒸発材料23の蒸発粒子の付着、堆積により変動する水晶の固有振動数からその膜厚を測定するもので、制御部17を介して電子ビーム発生源18から発生する電子ビームEBの出力を制御し、成膜速度が所定の範囲内に維持するように構成される。本実施の形態では、上記所定の範囲は、2Å/s以上5Å/s以下に設定される。
【0012】電子ビーム発生源18もまた公知の構成を有し、図示せずともフィラメントから放出される熱電子をアノードで加速し磁気的にループ状に偏向させた電子ビームEBを創出するもので、蒸発材料23は電子ビームEBの照射により加熱、蒸発する。
【0013】次に、上記構成の電子ビーム蒸着装置を用いた、本発明に係るAu膜の成膜方法について説明する。
【0014】真空チャンバ15内の所定位置へ基板Wをセットした後、真空チャンバ15を真空度10-4Pa程度にまで真空排気する。るつぼ21に蒸発材料23としてAuインゴットが入れられ、このAuインゴット23に向けて電子ビーム発生源18から電子ビームEBが照射される。
【0015】電子ビームEBの照射により、Auインゴット23は加熱され蒸発する。このとき、冷却水の循環により常時冷却されるるつぼ21とAuインゴット23との間に介在するMo製のライナー部材24は、Auインゴット23からるつぼ21への熱伝達を抑制する機能を果たす。これによりAuインゴット23はるつぼ21内で保温状態となって、電子ビームEBの出力が安定化し、小さな電子ビーム出力で蒸発することが可能となる。Auインゴット23の蒸発粒子は基板Wに付着し堆積する。
【0016】同時に、水晶発振式膜厚計16によって基板Wの膜厚を逐次測定して、制御部17において成膜速度(蒸着速度)を求め、これが2Å/s以上5Å/s以下となるように電子ビーム発生源18の出力を制御する。このような成膜速度の低レート化機能によって電子ビーム出力を低く維持しながら、るつぼ21内のAuインゴット23を蒸発させる。
【0017】したがって本実施の形態によれば、るつぼ21と蒸発材料23との間にライナー部材24を介在させて蒸発に必要な熱の逃げを抑えながら、5Å/s以下という低レートで蒸着を行うようにしているので、蒸発材料としてのAuインゴット23の突沸を抑制して蒸発粒子の粗大化を防ぐことができ、これにより緻密で均質なAu膜を基板W上に形成することが可能となる。
【0018】また本実施の形態によれば、粗大化した蒸発粒子の抜けによる膜内でのピンホールの発生を抑制できるとともに、平坦な膜表面が得られるで、後の微細加工工程や多層配線化工程に対する影響をなくして、サブミクロンオーダのデザインルール下にある近年の半導体設計に対して十分に対応することができる。
【0019】また、5Å/s以下という低い成膜速度を維持するためには、Åオーダで成膜速度を制御することが要求されるが、本実施の形態では1000分の1Åオーダで制御可能な水晶発振式膜厚計16を用いているので、より精密に成膜速度を制御することが可能である。
【0020】更に本実施の形態によれば、ライナー部材24によってるつぼ21に直接蒸発材料23が付着しないため、るつぼ21のメンテナンスが簡単になる。
【0021】以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0022】例えば以上の実施の形態では、ライナー部材24の材質としてコスト的、品質的に有利なモリブデン(Mo)を採用したが、その他、タングステン(W)やカーボン(C)などの材料を用いることも可能である。
【0023】一方、蒸発材料としては金(Au)に限らず、銅(Cu)やアルミニウム(Al)など突沸を起こし易い他の材料にも適用可能である。この場合、加熱時にこれらの蒸発材料と反応しない材料でライナー部材を選択する必要がある。
【0024】なお、ライナー部材24は、るつぼ21と別体として構成するだけに限らず、るつぼ21の収容部22に上記ライナー部材を構成する材料の厚膜を成膜したりするなどして、るつぼ21と一体的に形成して実施するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子ビーム蒸着方法によれば、蒸発材料の突沸による蒸発粒子の粗大化を抑制することができ、これにより緻密で均質な薄膜を形成することができる。
【0026】また、請求項2の発明によれば5Å/s以下といった低い成膜速度を正確に維持、制御することが可能となり、請求項3、4により半導体製造工程における超微細加工および多層配線加工に対する影響を少なくして絶縁不良や配線不良を抑制し、品質的に優れた半導体装置を作製することが可能となる。




 

 


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