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薄膜製造装置および薄膜製造方法 - ソニー株式会社
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発明の名称 薄膜製造装置および薄膜製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−73146(P2001−73146A)
公開日 平成13年3月21日(2001.3.21)
出願番号 特願平11−244925
出願日 平成11年8月31日(1999.8.31)
代理人 【識別番号】100086298
【弁理士】
【氏名又は名称】船橋 國則
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F058
【Fターム(参考)】
4K030 AA11 AA16 BA01 BA04 BA18 BA42 BA46 BB12 CA04 CA12 DA03 EA06 EA11 FA03 GA06 HA04 JA03 KA05 KA18 KA22 KA23 KA25 LA01 
5F045 AA04 AB31 AC03 AC05 AC07 AC11 AC14 AC15 AC16 AC17 AD06 AD07 AD08 AD09 AD10 DP04 EB06 EE02 EF03 EF05 EF20 EG02 EH14 EJ02 EK05 EM10 HA16
5F058 BA11 BB10 BC03 BD05 BF06 BF27 BF29 BF54 BF55 BF62 BF73 BG03 BH03
発明者 広中 克行 / 文 範基 / 磯辺 千春
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 反応室の内部に対向する状態に配置された第1の電極と第2の電極との間にプラズマ放電を発生させて薄膜を成膜する薄膜製造装置において、前記反応室内に噴き出し口を設けたもので前記対向する第1の電極面および前記第2の電極面に対してほぼ平行な方向に、前記薄膜を成膜するための原料ガスを噴き出すノズルと、前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部に形成したもので前記反応室内のガスが排気される排気口とを備えたことを特徴とする薄膜製造装置。
【請求項2】 前記ノズルに該ノズルを加熱するための加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項3】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極の内部に加熱器を備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項4】 前記加熱器を備えた電極に対向する電極の内部に冷却器を備えたことを特徴とする請求項3記載の薄膜製造装置。
【請求項5】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極に対向する電極に複数のガス噴き出し孔を備えたシャワーノズルを形成したことを特徴とする請求項3記載の薄膜製造装置。
【請求項6】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極に、電極間隔を一定に保つ状態で自転させる駆動部を設けたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項7】 前記反応室に排気管を介して接続された排気装置と、前記反応室と前記排気装置との間の前記排気管に設けたコンダクタンスバルブとを備え、前記コンダクタンスバルブと前記排気装置との間の前記排気管に設けたもので反応ガスおよび未反応ガスをトラップするためのトラップを備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項8】 前記ノズルのガス供給側に配管を介して接続された気化器を備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項9】 前記気化器および前記気化器と前記ノズルとを接続する配管に加熱手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の薄膜製造装置。
【請求項10】 前記反応室内に薄膜を形成するための原料ガスを供給する気化器に排気管を介して接続された排気装置と、前記気化器と前記排気装置との間の前記排気管に設けたコンダクタンスバルブとを備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜製造装置。
【請求項11】 反応室の内部に対向する状態に配置された第1の電極と第2の電極との間にプラズマ放電を発生させて薄膜を成膜する薄膜製造方法において、前記第1の電極と第2の電極との間の側方より、前記第1の電極面および前記第2の電極面に対してほぼ平行な方向に、前記薄膜を成膜するための原料ガスを供給するとともに、前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部より前記原料ガスを排気することを特徴とする薄膜製造方法。
【請求項12】 前記原料ガスは所定の温度に加熱した状態で前記反応室に供給されることを特徴とする請求項11記載の薄膜製造方法。
【請求項13】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極を加熱することを特徴とする請求項11記載の薄膜製造方法。
【請求項14】 前記加熱される電極に対向する電極を冷却することを特徴とする請求項13記載の薄膜製造方法。
【請求項15】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極に対向する電極の複数か所よりガスを噴き出すことを特徴とする請求項13記載の薄膜製造方法。
【請求項16】 前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極を、電極間隔を一定に保つ状態で自転させることを特徴とする請求項11記載の薄膜製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜製造装置に関し、詳しくはプラズマの効果を利用した有機金属化学的気相成長法で酸化膜を成膜するための薄膜製造装置および薄膜製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、RFプラズマ放電を利用して薄膜を基板上に形成するプラズマCVD装置では、一般に原料ガスが室温で気体であるので放電プラズマが発生する対向電極のどちらか一方から原料ガスを噴き出させて上下電極間で分解することで、電極上に設置した基板上に薄膜を形成する方式が知られている。
【0003】近年、大容量のDRAMや強誘電体メモリのキャパシタ材料として注目されている(Ba,Sr)TiO3 、Pb(Zr,Ti)O3 、SrBi2 (Ta,Nb)2 9 等のCVD原料である有機金属は、常温で液体もしくは固体であるので、原料をキャリアガスとともに反応室へ導入する方式のCVD装置では、安定した組成の制御が困難であった。そこで、有機金属を溶媒に溶解して液体原料を気化器で瞬間的にガス化する反応ガス供給システムと成膜室を組み合わせた有機金属化学的気相成長(以下MOCVDという、MOCVDは Metal Organic Chemical Vapor Depositionの略)装置が用いられている。
【0004】その一例を、図8に示す概略構成断面図によって説明する。図1に示すように、MOCVD装置201は、反応室211の内部に上部電極212と下部電極213とが対向する状態に設置されている。上部電極212上部には気化器により気化させた原料ガス(矢印で示す)を供給するガス供給系(図示せず)が接続されていて、かつこの上部電極212はシャワーノズル形状に構成されている。そのシャワーノズルによってガス供給系より導入される原料ガスが上部電極212と下部電極213との間に供給されるようになっている。また、上部電極212には高周波電源214が接続されている。さらに上部電極212の側周および上部側(下部電極213とは反対側)を囲むようにシールド板215が設置されている。
【0005】一方、上記下部電極213には成膜が行われる基板301が載置される載置部(図示せず)が形成されている。また下部電極213の内部には、下部電極213上に載置される基板301を加熱するための加熱器216が設置されている。また反応室211の側壁には、上記電極間に供給された原料ガスが排気されるガス排気部217が設けられている。
【0006】上記説明したようなMOCVD装置201では、上部、下部電極212、213間に放電プラズマを発生させて、そこに供給された原料ガスを放電プラズマにより分解して、その分解物を下部電極213上に設置した基板301上に堆積することで薄膜を形成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、気化器を備えたガス供給装置を用いても、原料ガスを電極中央部から噴き出し、反応室の側壁方向より排気する方式では、均一なガスの流れを作りだすことが難しく、大面積に均一に酸化物薄膜を作製することが難しかった。また、排気を、例えば左右対称方向へ排気したとしても、もしくは上下対称方向へ排気したとしても、均一なガスの流れを作りだすことは難しい。
【0008】さらに、溶液気化法で作製したガスは、ガス配管、混合器、シャワーノズルの各内面に凝着しやすく、パーティクルの発生の原因となる。そこで、原料ガスを導入する配管経路を均一な温度に精密に保持する必要がある。そのため、ガス配管と電極との接続部分を一定温度に制御するための構造が複雑になっていた。
【0009】また、上部電極をガス噴き出しシャワーノズルと兼用する方式では、プラズマ放電のエネルギーによりシャワーノズルの表面が加熱される。そのため、特定の分解しやすい有機金属のみがシャワーノズル表面で分解し、トラップされるため、析出する膜組成が変動するという問題があった。その結果、精密に膜組成を制御することは困難であった。また、下部電極上に設置された基板上に直接パーティクルが落下するなどの問題があり、歩留りを低下させる原因となっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するためになされた薄膜製造装置および薄膜製造方法である。
【0011】すなわち薄膜製造装置は、反応室内に対向する状態に配置された第1の電極と第2の電極との間にプラズマ放電を発生させて薄膜を成膜する薄膜製造装置において、前記反応室内に噴き出し口を設けたもので前記対向する第1の電極面および前記第2の電極面に対してほぼ平行な方向に、薄膜を成膜するための原料ガスを噴き出すノズルと、前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部に形成したもので前記反応室内のガスが排気される排気口とを備えたものである。
【0012】また、前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極に対向する電極に複数のガス噴き出し孔を備えたシャワーノズルを形成したものである。また、前記第1の電極および前記第2の電極のうち基板が設置される電極の内部に加熱器を備えたものである。さらに加熱器を備えた電極に対向する電極の内部に冷却器を備えたものである。
【0013】上記薄膜製造装置では、第1の電極面および第2の電極面に対してほぼ平行な方向に、薄膜を成膜するための原料ガスを噴き出すノズルを備え、かつ前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部に反応室内のガスが排気される排気口を備えたことから、ノズルより反応室内に供給された原料ガスは第1、第2の電極面にほぼ平行に流れ、排気口より排出される。そのため、第1、第2の電極間に、均一な原料ガスの流れが作りだされる。
【0014】上記薄膜製造装置では、溶液気化法で作製した原料ガスを供給した場合に、例え、上記ノズル表面にパーティクルが発生しても、そのパーティクルは原料ガスとともに流れ、排気口より排気されるため、基板表面に降り注ぐことがなくなる。その結果、成膜時に清浄性が確保される。
【0015】基板を載置する電極に対向する電極にシャワーノズルを備えた薄膜製造装置によれば、このシャワーノズル27よりガスを噴き出すことにより、反応生成物が電極表面に付着するのが抑制される。そのため、電極面より基板上にパーティクルが降り注ぐのが抑制される。
【0016】さらに、基板を載置する電極に対向する電極に冷却器を備えた薄膜製造装置では、冷却器により電極が冷却されるので、プラズマ放電のエネルギーにより基板に対向する電極表面の加熱が抑制される。そのため、特定の分解しやすい有機金属のみが電極表面で分解することがなくなるため、析出する膜組成が変動することがなくなり、所望の組成の成膜が可能になる。また、冷却器を備えた電極表面にはパーティクルが付着しにくくなるので、基板上に直接パーティクルが落下することもなくなる。
【0017】薄膜製造方法は、反応室内に対向する状態に配置された第1の電極と第2の電極との間にプラズマ放電を発生させて薄膜を成膜する薄膜製造方法において、前記第1の電極と第2の電極との間の側方より、前記第1の電極面および前記第2の電極面に対してほぼ平行な方向に、前記薄膜を成膜するための原料ガスを供給するとともに、前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部より前記原料ガスを排気する方法である。
【0018】上記薄膜製造方法では、第1、第2の電極間の側方より第1の電極面および第2の電極面に対してほぼ平行な方向に原料ガスを噴き出し、第1の電極のほぼ中央部もしくは第2の電極のほぼ中央部より排気することから、原料ガスは第1、第2の電極面にほぼ平行に流れる。そのため、第1、第2の電極間に、均一な原料ガスの流れが作りだされる。また、溶液気化法で作製した原料ガスを供給した場合に、たとえ上記ノズル表面にパーティクルが発生しても、そのパーティクルは原料ガスとともに流れ、排気口より排気されるため、基板表面に降り注ぐことがなくなる。その結果、成膜時に清浄性が確保される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜製造装置に係わる第1の実施の形態を、図1の概略構成断面図によって説明する。
【0020】図1に示すように、第1の薄膜製造装置1はプラズマCVD装置であり、その反応室11の内部には第1の電極21と第2の電極22とが対向する状態に設置されている。上記第1の電極21にはRF(例えば13.56MHz)パワーを供給するための高周波電源31が接続されている。さらに第1の電極21の側周および上部側(第2の電極22とは反対側)を囲むようにシールド板32が設置されている。
【0021】一方、上記第2の電極22には、第1の電極21と対向する面に、成膜が行われる基板101が載置される載置部(図示せず)が形成されている。例えば上記載置部は基板101をクランプするクランプ機構により構成されている。もしくは、低温(例えば450℃以下)成膜を行うものであれば、静電チャックにより構成されたものであってもよい。
【0022】また第2の電極22の内部には、第2の電極22上に載置される基板101を加熱するための加熱器41が設置されている。この加熱器41は、例えば電熱線で構成され、その電熱線端には、図示はしないが、電源および温度制御器が接続されている。この温度制御器は、例えば電圧により加熱器の温度を制御するものであってもよく、電流により加熱器の温度を制御するものであってもよい。上記加熱源としては、電熱線に限定はされず、例えば赤外線ランプ加熱装置等を用いることも可能である。
【0023】上記反応室11の側壁には、この反応室11内に噴き出し口を設けたもので、気化器(図示せず)により気化させた薄膜の原料となる原料ガスを上記第1、第2の電極21、22の各電極面に対してほぼ平行な方向に噴き出すことができる複数(例えば4つ)のノズル12(12a〜12d)(ただしノズル12bは図示せず)が点対称となるように反応室11の側壁11Sに設置されている。これらノズル12には、原料ガスを供給するもので気化器を備えたガス供給系(図示せず)が接続されている。このノズル12によってガス供給系より導入される原料ガスが上記第1の電極21と第2の電極22との間にかつ電極面に対してほぼ平行に供給されるようになっている。
【0024】このように、ノズル12は加熱器41の輻射熱を受けにくい離れた位置に設置されていることから、ノズル12が過度に加熱されることがなくなるので、ノズル12ではパーティクルが発生しにくくなる。
【0025】上記ノズル12には、このノズル12を例えば150℃〜250℃に加熱する加熱手段(図示せず)を設けることが好ましい。この加熱手段としては、例えば電熱線で構成され、その電熱線端には、図示はしないが、電源および温度制御器が接続されている。この温度制御器は、例えば電圧により電熱線の発熱量を制御するものであってもよく、電流により電熱線の発熱量を制御するものであってもよい。上記加熱源としては、電熱線に限定はされず、例えば赤外線ランプ加熱装置等を用いることも可能である。また、上記ガス供給系に設けられる気化器、およびその気化器から上記ノズル12に至る配管にも例えば150℃〜250℃に加熱する加熱手段(図示せず)を設けることが好ましい。この加熱手段も、上記説明したような構成のものを用いることが可能である。
【0026】上記第2の電極22の中央部には、上記第1、第2の電極21、22間に供給された原料ガスを排気する排気口23が形成されている。この排気口23には、図示はしないが、排気装置、バルブ等が設けられた排気系が接続されている。それによって、上記ノズル12より供給された原料ガスは第1、第2の電極21、22間を通り上記排気口23により排気されるようになる。このように、原料ガスが流れることから、たとえ、ノズル12が過度に加熱されて、そのノズル12でパーティクルが発生したとしても、原料ガスの流れにそってパーティクルも流れるので、基板101上にパーティクルが降り注ぐことはない。
【0027】上記第2の電極22は、電極間隔を一定に保つ状態に、すなわち、電極の中心を通り電極面に垂直なZ軸周り(例えば矢印ア方向)に自転する構成であってもよい。例えば、第2の電極22の下部側中心に回動軸24を設け、その回動軸24の内部に、排気口23に連続する排気経路25を形成する。さらに回動軸24を回動させる駆動部(図示せず)を設けることにより、第2の電極22を自転させる構成を実現できる。
【0028】上記説明したような第1の薄膜製造装置1では、ノズル12より第1、第2の電極21、22間に原料ガスを供給し、そこに高周波電源31によりRFパワーを印加して放電プラズマを発生させ、そこに供給された原料ガスを放電プラズマにより分解して、その分解物を第2の電極22上に設置した基板101上に堆積することで薄膜を形成する。
【0029】次に、上記ノズル12を図2によって説明する。図2に示すように、上記ノズル12は、ガス入口12inの断面よりガス出口12outの断面が大きい、いわゆる拡大管となっている。一例として、ノズル12の流路断面は矩形を有し、その断面形状は、内部を流れるガスが層流状態を保つようにガス流入口12inよりガス出口12out方向に向かって連続的に拡大している。そして吹き出し部12Sはその流路断面の面積が一定となっていて、その流路長Lは例えばノズル出口幅Wと同等もしくはそれ以上の長さに形成されている。またノズル出口高さHはノズル出口幅Wの1/2以下の長さに形成されている。
【0030】上記第1の実施の形態では、図3に示すように、ノズル12(12a、12b、12c、12d)が点対称となるように反応室11の側壁11Sの4か所に設けたが、ノズル12の設置数は2か所以上でかつ点対称となる位置に設けることが好ましい。すなわち、ノズル12より噴き出される矢印Gで示すガスの流れが各ノズル12より電極間に拡がり排気口23に向かってスムースに流れかつ電極間で均一な流れとなるように、上記ノズル12は設けられる。ただし、基板101が載置される第2の電極22が例えば矢印カ方向に自転する構成であれば、ノズル12は1か所に設置されたものであってもよい。なお、排気口23は、ここで図示したように、複数の小口23sから構成されていてもよい。また、第2の電極22の自転方向は逆方向でもよい。
【0031】次に、薄膜製造方法の実施の形態を、一例として、上記第1の薄膜製造装置1を用いて強誘電体のSrBi2 Ta2 9 薄膜を作製する場合で説明する。
【0032】シリコン基板上に熱酸化膜のSiO2 膜を例えば300nmの厚さに成膜した後、スパッタリングによりチタン膜を例えば30nmの厚さに形成し、さらにその上にキャパシタの下部電極となる白金膜を例えば200nmの厚さに形成する。このように成膜した基板101を上記説明した第1の薄膜製造装置1の反応室11内に設置した第2の電極22上に載置する。その時の基板設置部となる第2の電極22は、加熱器41によって、例えば200℃〜450℃程度に加熱されている。
【0033】そして反応室11内にBi(C6 5 3 、Sr(THD)2 ・テトラグリム、Ta(i−OC3 7 4 THDの各有機金属を所定の濃度でTHF(テトラヒドロフラン)溶媒中に溶解した液体ソースを所定の割合で混合し、その混合液を200℃に保持した気化器(図示せず)内でガス化する。そしてガス化した混合気体をキャリアガスのアルゴン(例えば流量を200sccmとする)とともに反応室方向に搬送し、反応室11の前段で酸素(例えば流量を200sccmとする)を混合して、反応室11内に導入する。そして反応室11内が13.3Pa〜40.0Pa程度になるように排気口23より排気し、RF電源31のRFパワーを300Wに設定して、第1、第2の電極21、22間にプラズマ放電を発生させて、基板101上に薄膜を形成させる。
【0034】その後、得られた薄膜を、700℃の常圧の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。その結果、例えば100nmの厚さのSrx Biy Ta2.0 w 膜(ただし、x、y、wは、0.6≦x≦1.2、1.7≦y≦2.5、w=9±d、0≦d≦1.0とする)が得られた。そしてスパッタリングにより上記Srx Biy Ta2.0 w 膜上に上部電極となる白金膜を例えば100nmの厚さに形成する。その後、725℃の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。
【0035】上記のようにして形成した強誘電体キャパシタのP−Vヒステリシスを測定したところ、2Pr=10μC/cm2 〜22μC/cm2 、2Ec=100kV/cm〜150kV/cmという良好なる値が得られた。
【0036】次に、本発明の薄膜製造装置に係わる第2の実施の形態を、図4の概略構成断面図によって説明する。図4では、前記図1によって示した構成部品と同様のものには同一符号を付与して示す。
【0037】図4に示すように、第2の薄膜製造装置2では、反応室11内の下部側に第1の電極21が設置され、反応室11内の上部側に第2の電極22が設置され、上記第1の電極21に13.56MHzの高周波を印加する高周波電源31が接続されているとともに、上記基板101が保持される第2の電極22に例えば250kHzの低周波を印加する低周波電源33が接続されている。この構成では、第1の電極21に排気口23が形成される。また第1の電極21の側周および下面側にはシールド板32が設置される。このように、低周波電源33を接続したことにより、第1、第2の電極21、22間に均一なプラズマとコントロール可能な低エネルギーのイオンボンバードメントを発生させることで、膜のステップカバリッジ、膜のストレス、膜密度等の膜質が改善される。
【0038】その他の構成は前記第1の実施の形態で説明したのと同様であり、第2の電極22の内部には保持される基板101を加熱する加熱器41が内蔵されている。また上記反応室11の側壁には、この反応室11内に噴き出し口を設けたもので、気化器(図示せず)により気化させた薄膜の原料となる原料ガスを上記第1、第2の電極21、22の各電極面に対してほぼ平行な方向に噴き出すことができる複数(例えば4つ)のノズル12(12a〜12d)(ただしノズル12bは図示せず)が点対称となるように反応室11の側壁11Sに設置されている。これらノズル12には、原料ガスを供給するガス供給系(図示せず)が接続されている。このノズル12によってガス供給部より導入される原料ガスが上記第1の電極21と第2の電極22との間にかつ電極面に対してほぼ平行に供給されるようになっている。
【0039】このように、ノズル12は加熱器41の輻射熱を受けにくい離れた位置に設置されていることから、ノズル12が過度に加熱されることがなくなるので、ノズル12ではパーティクルが発生しにくくなる。
【0040】上記ノズル12、上記気化器およびその気化器から上記ノズル12に至る配管にも、前記説明したのと同様なる加熱手段(図示せず)を設けることが好ましい。
【0041】また上記排気口23には、図示はしないが、排気装置、バルブ等が設けられた排気系が接続されている。それによって、上記ノズル12より供給された原料ガスは第1、第2の電極21、22間を通り上記排気口23により排気されるようになる。このように、原料ガスが流れることから、たとえ、ノズル12が加熱されて、そのノズル12でパーティクルが発生したとしても、原料ガスの流れにそってパーティクルも流れるので、基板101上にパーティクルが降り注ぐことはない。
【0042】さらに上記第2の電極22は、電極間隔を一定に保つ状態に、すなわち、電極の中心を通り電極面に垂直なZ軸周り(例えば矢印イ方向)に自転する構成であってもよい。例えば、第2の電極22の上部側中心に回動軸26を設け、その回動軸26を回動させる駆動部(図示せず)を設けることにより、第2の電極22を自転させる構成を実現できる。
【0043】次に、本発明の薄膜製造装置に係わる第3の実施の形態を、図5の概略構成断面図によって説明する。図5では、前記図1によって示した構成部品と同様のものには同一符号を付与して示す。
【0044】図5に示すように、第3の薄膜製造装置3は、前記図1によって説明した薄膜製造装置において、第1の電極21にシャワーノズル43を設けたものであり、その他の構成は、前記第1の薄膜製造装置1と同様である。
【0045】すなわち、その反応室11の内部には第1の電極21と第2の電極22とが対向する状態に設置されている。上記第1の電極21にはRF(例えば13.56MHz)パワーを印加するための高周波電源31が接続されている。さらに第1の電極21の側周および上部側(第2の電極22とは反対側)を囲むようにシールド板32が設置されている。
【0046】上記第1の電極21には、この第1の電極21の下面よりガスを噴き出す複数のガス噴き出し孔44を形成したシャワーノズル43が形成されている。そのシャワーノズル43によってガス供給部(図示せず)より導入されるアルゴン等のキャリアガス〔例えばアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等の希ガス〕もしくは酸素(O2 )、窒素(N2 )、塩素(Cl2 )、塩化ホウ素(BCl3 )、トリフルオロメタン(CHF3 )、フッ化エタン(C2 6 )等の有機金属以外の原料ガスが上記第1の電極21と第2の電極22との間に供給されるようになっている。上記ガスのうち、塩素(Cl2 )、塩化ホウ素(BCl3 )、トリフルオロメタン(CHF3 )、フッ化エタン(C2 6 )等のガスはクリーニングガスとして反応室11の内部をクリーニングする際に用いることもできる。
【0047】一方、上記第2の電極22には、第1の電極21と対向する面に、成膜が行われる基板101が載置される載置部(図示せず)が形成されている。例えば上記載置部は基板101をクランプするクランプ機構により構成されている。もしくは、低温(例えば450℃以下)成膜を行うものでああれば、静電チャックにより構成されたものであってもよい。
【0048】また第2の電極22の内部には、第2の電極22上に載置される基板101を加熱するための加熱器41が設置されている。この加熱器41は、前記第1の実施の形態で説明したのと同様の構成のものである。
【0049】なお、第2の電極22には、低周波電力(例えば250kHz)を印加する低周波電源(図示せず)を接続してもよい。
【0050】上記反応室11の側壁には、この反応室11内に噴き出し口を設けたもので、気化器(図示せず)により気化させた薄膜の原料となる原料ガスを上記第1、第2の電極21、22の各電極面に対してほぼ平行な方向に噴き出すことができる複数(例えば4つ)のノズル12(12a〜12d)(ただしノズル12bは図示せず)が点対称となるように反応室11の側壁11Sに設置されている。上記ノズル12は、例えば前記図2によって説明したような構成のものからなり、これらノズル12には、原料ガスを供給するもので気化器を備えたガス供給系(図示せず)が接続されている。このノズル12によってガス供給系より導入される原料ガスが上記第1の電極21と第2の電極22との間にかつ電極面に対してほぼ平行に供給されるようになっている。
【0051】このように、ノズル12は加熱器41の輻射熱を受けにくい離れた位置に設置されていることから、ノズル12が過度に加熱されることがなくなるので、ノズル12ではパーティクルが発生しにくくなる。
【0052】上記ノズル12、気化器およびその気化器からノズル12に至る配管には、前記第1の実施の形態で説明したのと同様の加熱手段(図示せず)を設けることが好ましい。
【0053】上記第2の電極22の中央部には、上記第1、第2の電極21、22間に供給された原料ガスを排気する排気口23が形成されている。この排気口23には、図示はしないが、排気装置、バルブ等が設けられた排気系が接続されている。それによって、上記ノズル12より供給された原料ガスは第1、第2の電極21、22間を通り上記排気口23により排気されるようになる。このように、原料ガスが流れることから、たとえ、ノズル12が過度に加熱されて、そのノズル12でパーティクルが発生したとしても、原料ガスの流れにそってパーティクルも流れるので、基板101上にパーティクルが降り注ぐことはない。
【0054】さらに、第1の電極21にシャワーノズル43が形成されているので、このシャワーノズル43よりガスを噴き出すことにより、反応生成物が第1の電極21の表面に付着することが抑制される。そのため、第1の電極21の電極面より基板101上にパーティクルが降り注ぐことが抑制されるので、クリーニングの頻度を低減することが可能になる。
【0055】また、前記第1の実施の形態で説明したのと同様に、上記第2の電極22は、電極間隔を一定に保つ状態に、すなわち、電極の中心を通り電極面に垂直なZ軸周り(例えば矢印ア方向)に自転する構成であってもよい。例えば、第2の電極22の下部側中心に回動軸24を設け、その回動軸24の内部に、排気口23に連続する排気経路25を形成する。さらに回動軸24を回動させる駆動部(図示せず)を設けることにより、第2の電極22を自転させる構成を実現できる。
【0056】上記説明したような第3の薄膜製造装置3では、ノズル12より第1、第2の電極21、22間に原料ガスを供給し、それと同時にシャワーノズル43より例えばアルゴンガスを噴き出させる。そして、高周波電源31によりRFパワーを印加して電極間に放電プラズマを発生させ、供給された原料ガスを放電プラズマにより分解して、その分解物を第2の電極22上に設置した基板101上に堆積することで薄膜を形成する。
【0057】次に、薄膜製造方法の実施の形態を、一例として、上記第3の薄膜製造装置を用いて強誘電体のSrBi2 Ta2 9 薄膜を作製する場合で説明する。
【0058】シリコン基板上に熱酸化膜のSiO2 膜を例えば300nmの厚さに成膜した後、スパッタリングによりチタン膜を例えば30nmの厚さに形成し、さらにその上にキャパシタの下部電極となる白金膜を例えば200nmの厚さに形成する。このように成膜した基板101を上記説明した第3の薄膜製造装置3の反応室11内に設置されている第2の電極22上に載置する。その時の基板設置部となる第2の電極22は、加熱器41により、例えば550℃〜650℃程度に加熱されている。
【0059】そして反応室11内にBi(C6 5 3 、Sr(THD)2 ・テトラグリム、Ta(i−OC3 7 4 THDの各有機金属を所定の濃度でTHF(テトラヒドロフラン)溶媒中に溶解した液体ソースを所定の割合で混合し、その混合液を200℃に保持した気化器(図示せず)内でガス化する。そしてガス化した混合気体をキャリアガスのアルゴン(例えば流量を200sccmとする)とともに反応室11の方向に搬送し、反応室11の前段で酸素(例えば流量を200sccmとする)を混合して、反応室11内に導入する。それと同時に、第1の電極21に設けられたシャワーノズル27よりアルゴン(例えば流量を100sccmとする)を導入する。そして反応室11内が13.3Pa〜40.0Pa程度になるように排気し、RF電源31より印加するRFパワーを300Wに設定して、第1、第2の電極21、22間にプラズマ放電を発生させて、基板101上に薄膜を形成させる。
【0060】第1の電極21側のシャワーノズル43よりからアルゴンガスが噴き出しているために、有機金属ガスが基板加熱用の加熱器31の輻射熱で加熱された第1の電極21で分解付着して、パーティクルを発生する問題が解決されるとともに、絶縁膜が第1の電極21の表面に付着するために、プラズマ放電が不安定になる問題も解消されて、長時間にわたって安定した成膜が可能になる。
【0061】その後、得られた薄膜を、650℃の常圧の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。その結果、例えば100nmの厚さのSrx Biy Ta2.0 w 膜(ただし、x、y、wは、0.6≦x≦1.2、1.7≦y≦2.5、w=9±d、0≦d≦1.0とする)が得られた。そしてスパッタリングにより上記Srx Biy Ta2.0 w 膜上に上部電極となる白金膜を例えば100nmの厚さに形成する。その後、700℃の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。
【0062】上記のようにして形成した強誘電体キャパシタのP−Vヒステリシスを測定したところ、2Pr=10μC/cm2 〜20μC/cm2 、2Ec=100kV/cm〜150kV/cmという良好なる値が得られた。
【0063】次に、本発明の薄膜製造装置に係わる第4の実施の形態を、図6の概略構成断面図によって説明する。図6では、前記図1によって示した構成部品と同様のものには同一符号を付与して示す。
【0064】図6に示すように、第4の薄膜製造装置4は、前記図1によって説明した薄膜製造装置において、第1の電極21に冷却器47を設けた構成のものであり、その他の構成は、前記第1の薄膜製造装置1と同様である。
【0065】すなわち、第4の薄膜製造装置4はプラズマCVD装置であり、その反応室11の内部には第1の電極21と第2の電極22とが対向する状態に設置されている。上記第1の電極21にはRF(例えば13.56MHz)パワーを印加するための高周波電源31が接続されている。さらに第1の電極21の側周および上部側(第2の電極22とは反対側)を囲むようにシールド板32が設置されている。
【0066】上記第1の電極21には、この第1の電極21の内部には、その電極面を冷却する冷却器47が備えられている。この冷却器47は、第1の電極21内に形成した冷媒の流路48と上記冷媒の流路48に冷媒を循環させる冷媒供給源(図示せず)とからなっている。上記冷媒には、例えば水、アンモニア等の通常の冷媒を用いることが可能である。
【0067】一方、上記第2の電極22には、第1の電極21と対向する面に、成膜が行われる基板101が載置される載置部(図示せず)が形成されている。例えば上記載置部は基板101をクランプするクランプ機構により構成されている。もしくは、低温(例えば450℃以下)成膜を行うものでああれば、静電チャックにより構成されたものであってもよい。
【0068】また第2の電極22の内部には、第2の電極22上に載置される基板101を加熱するための加熱器41が設置されている。この加熱器41には、前記第1の実施の形態で説明したのと同様の構成のものを用いることができる。
【0069】なお、第2の電極22には、低周波電力(例えば250kHz)を印加する低周波電源(図示せず)を接続してもよい。
【0070】上記反応室11の側壁には、この反応室11内に噴き出し口を設けたもので、気化器(図示せず)により気化させた薄膜の原料となる原料ガスを上記第1、第2の電極21、22の各電極面に対してほぼ平行な方向に噴き出すことができる複数(例えば4つ)のノズル12(12a〜12d)(ただしノズル12bは図示せず)が点対称となるように反応室11の側壁11Sに設置されている。上記ノズル12は、例えば前記図2によって説明したような構成のものからなり、これらノズル12には、原料ガスを供給するもので気化器を備えたガス供給系(図示せず)が接続されている。このノズル12によってガス供給系より導入される原料ガスが上記第1の電極21と第2の電極22との間にかつ電極面に対してほぼ平行に供給されるようになっている。
【0071】このように、ノズル12は加熱器41の輻射熱を受けにくい離れた位置に設置されていることから、ノズル12が過度に加熱されることがなくなるので、ノズル12ではパーティクルが発生しにくくなる。
【0072】上記ノズル12、気化器およびその気化器からノズル12に至る配管には、前記第1の実施の形態で説明したのと同様の加熱手段(図示せず)を設けることが好ましい。
【0073】上記第2の電極22の中央部には、上記第1、第2の電極21、22間に供給された原料ガスを排気する排気口23が形成されている。この排気口23には、図示はしないが、排気装置、バルブ等が設けられた排気系が接続されている。それによって、上記ノズル12より供給された原料ガスは第1、第2の電極21、22間を通り上記排気口23により排気されるようになる。このように、原料ガスが流れることから、たとえ、ノズル12が過度に加熱されて、そのノズル12でパーティクルが発生したとしても、原料ガスの流れにそってパーティクルも流れるので、基板101上にパーティクルが降り注ぐことはない。
【0074】また、前記第1の実施の形態で説明したのと同様に、上記第2の電極22は、電極間隔を一定に保つ状態に、すなわち、電極の中心を通り電極面に垂直なZ軸周り(例えば矢印ア方向)に自転する構成であってもよい。例えば、第2の電極22の下部側中心に回動軸24を設け、その回動軸24の内部に、排気口23に連続する排気経路25を形成する。さらに回動軸24を回動させる駆動部(図示せず)を設けることにより、第2の電極22を自転させる構成を実現できる。
【0075】上記説明したような第4の薄膜製造装置4では、ノズル12より第1、第2の電極21、22間に原料ガスを供給し、それと同時に冷却器47により第1の電極21の電極面を冷却する。そして、高周波電源31によりRFパワーを印加して電極間に放電プラズマを発生させ、供給された原料ガスを放電プラズマにより分解して、その分解物を第2の電極22上に設置した基板101上に堆積することで薄膜を形成する。
【0076】上記説明したように、第1の電極21に冷却器47が備えられているので、第1の電極21は冷却器47によって例えば50℃〜250℃の所望の温度に冷却される。そのため、第2の電極22内に設置された加熱器41からの輻射熱により加熱される第1の電極21面で有機金属ガスが分解して付着し、パーティクルを発生することが解消される。それとともに、第1の電極21の表面に絶縁膜が付着するため、プラズマ放電が不安定になる問題も解消され、長時間にわたって安定した成膜が可能になる。よって、第1の電極21の電極面より基板101上にパーティクルが降り注ぐことが抑制されるので、クリーニングの頻度を低減することが可能になる。
【0077】次に、薄膜製造方法の実施の形態を、一例として、上記第4の薄膜製造装置4を用いて強誘電体のSrBi2 Ta2 9 薄膜を作製する場合で説明する。
【0078】シリコン基板上に熱酸化膜のSiO2 膜を例えば300nmの厚さに成膜した後、スパッタリングによりチタン膜を例えば30nmの厚さに形成し、さらにその上にキャパシタの下部電極となる白金膜を例えば200nmの厚さに形成する。このように成膜した基板101を上記説明した第3の薄膜成膜装置3の反応室11の内部に設置された第2の電極22上に設置する。その時の基板設置部となる第2の電極22は、加熱器41によって550℃〜650℃程度に加熱されている。
【0079】そして、Bi(C6 5 3 、Sr(THD)2 ・テトラグリム、Ta(i−OC3 7 4 THDの各有機金属を所定の濃度でTHF(テトラヒドロフラン)溶媒中に溶解した液体ソースを所定の割合で混合し、その混合液を200℃に保持した気化器(図示せず)内でガス化する。そしてガス化した混合気体をキャリアガスのアルゴン(例えば流量を200sccmとする)とともに反応室11方向に搬送し、反応室11の前段で酸素(例えば流量を200sccmとする)を混合して、反応室11の内部に導入する。それと同時に、第1の電極21内に備えた冷却器47により、第1の電極21の電極面が50℃〜250℃の所望の温度になるように冷却されている。そして反応室11内が13.3Pa〜40.0Pa程度になるように排気し、RF電源31により300WのRFパワーを印加して、第1、第2の電極21、22間にプラズマ放電を発生させて、基板101上に薄膜を形成させる。
【0080】上記のように、冷却器47により第1の電極21を冷却することにより、第2の電極22内に設置された加熱器41からの輻射熱により加熱される第1の電極21面で有機金属ガスが分解して付着し、パーティクルを発生することが解消される。それとともに、第1の電極21の表面に絶縁膜が付着するため、プラズマ放電が不安定になる問題も解消され、長時間にわたって安定した成膜が可能になる。
【0081】その後、得られた薄膜を、650℃の常圧の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。その結果、例えば100nmの厚さのSrx Biy Ta2.0 w 膜(ただし、x、y、wは、0.6≦x≦1.2、1.7≦y≦2.5、w=9±d、0≦d≦1.0とする)が得られた。そしてスパッタリングにより上記Srx Biy Ta2.0 w 膜上に上部電極となる白金膜を例えば100nmの厚さに形成する。その後、700℃の酸素雰囲気中で1時間の熱処理を行う。
【0082】上記のようにして形成した強誘電体キャパシタのP−Vヒステリシスを測定したところ、2Pr=10μC/cm2 〜20μC/cm2 、2Ec=100kV/cm〜150kV/cmという良好なる値が得られた。
【0083】次に、本発明に係わる薄膜製造装置の第5の実施の形態を、図7のブロック図によって説明する。図7では、第1〜第4の薄膜製造装置を代表して第2の薄膜製造装置のガスラインの一例について説明する。
【0084】図7に示すように、まず第2の薄膜製造装置2の反応室11へのガス供給系50を以下に説明する。
【0085】反応室11には、気化器51より原料ガスを供給する配管52が反応室11の側壁に設けたノズル(図示せず)に接続されている。この配線52には、気化器51側より、気化器51の排気系90に分岐する三方向バルブ53が設置され、さらに反応室11を通さず反応室11の排気系70に直接接続する配管78を分岐する三方向バルブ54が設置されている。上記気化器51には原料ガスを供給する液体供給ポンプ55が接続されている。またキャリアガスを導入するための配管56が接続されている。この配管56には開閉バルブ57が設置されている。さらに三方向バルブ54と反応室11との間の配管52には反応室11に酸素を供給するための配線58が接続されている。この配線58には開閉バルブ59が設置されている。
【0086】また、反応室11内に設置される第1の電極(図示せず)に形成されているシャワーノズル(図示せず)に、例えばアルゴン(Ar)、ヘリウム(He)等の希ガス、もしくは酸素(O2 )、窒素(N2 )、塩素(Cl2 )、塩化ホウ素(BCl3 )、トリフルオロメタン(CHF3 )、フッ化エタン(C2 6 )等を供給する配管61が接続されている。この配管61には開閉バルブ62が設置されている。
【0087】次に反応室11の排気系70を以下に説明する。反応室11内の第2の電極(図示せず)に設けた排気口(図示せず)には、第1の排気管71が接続されている。この第1の排気管71には、反応室11側より、コンダクタンスバルブ72、トラップ73、開閉バルブ74、ターボ分子ポンプ75、開閉バルブ76、ロータリーポンプもしくはブースターポンプからなる排気ポンプ77が直列にかつ順に設けられている。したがって、この排気系の排気装置は、上記ターボ分子ポンプ75およびロータリーポンプもしくはブースターポンプからなる排気ポンプ77とにより構成されている。
【0088】前記配管78は、反応室11とコンダクタンスバルブ72との間の第1の排気管71に接続されている。また開閉バルブ74とターボ分子ポンプ75との間の第1の排気管71より排気ポンプ77に直接接続する配管79が分岐されている。この配管79には開閉バルブ80が設置されている。また開閉バルブ80と排気ポンプ77の間の配管79より配管81が分岐されていて、その配管81の端部にはリークバルブ82が設置されている。また配管81より分岐して排気ポンプ77の排気側の第1の排気管71に接続される配管83が設けられている。この配管83には開閉バルブ84が設置されている。
【0089】さらに、反応室11には、上記開閉バルブ76と排気ポンプ77との間の第1の排気管71に接続する第2の排気管85が設けらている。この第2の排気管85には開閉バルブ86が設置され、その開閉バルブ86と反応室11との間の第2の排気管85より配管87が分岐されていて、その配管87の端部にはリークバルブ88が設置されている。
【0090】次に、気化器51の排気系90について説明する。気化器51より反応室11側に設けた三方向バルブ53より分岐して、第3の排気管91が接続されている。この第3の排気管91には、3方向バルブ53側より順に、コンダクタンスバルブ92、トラップ93、排気装置となる排気ポンプ(例えばドライポンプ)94が直列に設置されている。
【0091】上記説明したガスラインは、一例であって、その他の構成のガスラインであっても、上記薄膜製造装置の反応室11に接続することは可能である。
【0092】なお、第1の電極にシャワーノズルが形成されていない薄膜製造装置では、反応室11にクリーニングガスを供給する上記配管61を直接説明してもよい。
【0093】次に、上記ガスラインの標準的な操作手順の一例を以下に説明する。
【0094】まず、全ての開閉バルブは閉じた状態にしておき、成膜を行う基板(図示せず)を反応室11内の加熱器(図示せず)が設けられた第2の電極(図示せず)上に載置する。その基板を加熱器により所定の温度に加熱する。
【0095】その状態で開閉バルブ59を開いて反応室11の内部に酸素(O2 )ガスを導入し、それとともに、開閉バルブ74、開閉バルブ76を開いてターボ分子ポンプ75および排気ポンプ77を動作させ、さらにコンダクタンスバルブ72を調整することにより反応室11内を所定の圧力に保持する。そして、高周波電源(図示せず)より高周波電力を印加して電極間にプラズマ放電を発生させる。
【0096】それと同時に、液体供給ポンプ55を動作させて有機金属を溶解した原料溶液を気化器51に供給し、それを気化器51で気化させる。そして開閉バルブ56を開いて気化器51にキャリアガスを供給し、同時に三方向バルブ53を気化器排気系90側に開き、そのキャリアガスとともに原料ガスを排気する。
【0097】その後、プラズマ放電が安定してから、三方向バルブ53、54を気化器51と反応室11とが連通する状態に開き、キャリアガスとともに原料ガスを反応室11方向に搬送し、反応室11の直前で配管58により供給される酸素(O2 )ガスを混合して、その混合ガスを反応室11内に導入する。そして、原料ガスと酸素はプラズマ放電により分解され、その分解物が基板上に堆積して薄膜を形成する。
【0098】基板上に薄膜が所定の膜厚に成膜されたときに、三方向バルブ53、54を操作して、反応室11内への原料ガスの供給を停止することにより成膜を終了する。それとともに、高周波電力の印加を停止してプラズマ放電を停止させる。それとともに液体供給ポンプ55の動作を停止して、また開閉バルブ57、59を閉じてキャリアガスおよび酸素(O2 )の供給を停止する。
【0099】その後、反応室11内のガスを排気した後、開閉バルブ74、86を閉じて、排気装置を停止する。そしてリークバルブ88を開いて反応室11内に例えば窒素をパージし、リークバルブ88を閉じる。その後、反応室11より基板を取り出す。
【0100】反応室11より基板を取り出した後、開閉バルブ74、86を開き、排気装置を稼働させて反応室11内を排気する。そして、上記説明した手順を繰り返すことにより、成膜を行う。
【0101】また、成膜後、反応室11内をクリーニングする場合には、開閉バルブ62を開いて、配管61よりクリーニングガスを反応室11内に導入するとともに高周波電力を印加して反応室11内をプラズマエッチングすることでクリーニングを行う。クリーニング後は、高周波電力の印加を停止するとともに開閉バルブ62を閉じてクリーニングガスの供給を停止し、排気装置により反応室11内を真空引きする。上記クリーニングガスには、一例として、希ガス(アルゴンガスもしくはヘリウムガス)と、塩素ガス、塩化ホウ素ガス、トリフルオロメタンガス、フッ化エタンガスのうちの少なくとも1種のガスとを混合したものを用いる。
【0102】また、気化器51内のガスを排気するときは、三方向バルブ53を気化器51と気化器の排気系90とが連通するように開き、排気ポンプ(ドライポンプ)94を稼働することにより、気化器51内のガスを排出することができる。さらに、定期的に気化器51を溶媒ガスにより洗浄する場合には、気化器51に洗浄用の溶媒ガスを供給するとともに気化器の排気系90に接続された排気ポンプ(ドライポンプ)94により気化器51内を排気すればよい。
【0103】次に、上記図7によって説明した薄膜製造装置を用いて、強誘電体のSrBi2 Ta2 9 薄膜を作製した。その詳細を以下に説明する。
【0104】シリコン基板上に熱酸化膜のSiO2 膜を例えば300nmの厚さに成膜した後、スパッタリングによりチタン膜を例えば30nmの厚さに形成し、さらにその上にキャパシタの下部電極となる白金膜を例えば200nmの厚さに形成する。このように成膜した基板を上記図7によって説明した薄膜成膜装置の反応室11内の第2の電極上に設置する。その時の基板設置部となる第2の電極は加熱器により200℃〜450℃程度に加熱されている。
【0105】そしてBi(C6 5 3 、Sr(THD)2 ・テトラグリム、Ta(i−OC3 7 4 THDの各有機金属を所定の濃度でTHF(テトラヒドロフラン)溶媒中に溶解した液体ソースを所定の割合で混合し、その混合液を液体供給ポンプ55により200℃に保持した気化器51に導入し、その気化器51内でガス化する。そしてガス化した混合気体を気化器51に導入されるキャリアガスのアルゴン(例えば流量を200sccmとする)とともに、気化器51から気化器の排気系90に流れるように3方向バルブ53を開く。その時、気化器の排気系90の排気ポンプ94は稼働している。そのため、まず、混合気体はキャリアガスとともに排気される。
【0106】一方、開閉バルブ59を開いて反応室11に酸素(例えば流量を200sccmとする)を導入する。そして反応室11内が13.3Pa〜40.0Pa程度になるように排気し、RFパワー(13.56MHz)を300Wに設定して、第1、第2の電極間にプラズマ放電を発生させて、安定したRFプラズマ放電が点灯した状態で10秒〜10分間保持する。
【0107】その後、気化器51と反応室11とが連通するように三方向バルブ53、54を動作させて、原料ガスをアルゴンキャリアガスとともに反応室11方向に搬送し、反応室11の直前で配管58により供給される酸素ガスを混合し、その混合ガスを反応室11内に導入する。そして、原料ガスと酸素とはプラズマ放電により分解され、その分解物が基板上に堆積してSrBi2 Ta2 9 薄膜が形成される。
【0108】所定の膜厚のSrBi2 Ta2 9 薄膜が形成される所要時間に到達した段階で三方向バルブ53、54を操作して、反応室11内への原料ガスの供給を停止することにより成膜を終了する。その後、液体原料の供給、酸素の供給、RFパワーの供給を停止するように各開閉バルブを操作するととも液体供給ポンプ55の作動を停止する。このような手順で成膜することで、成膜開始時にプラズマが消滅したり不安定になることが防止される。
【0109】上記図7では、一例として前記図5により説明した第3の薄膜製造装置のガスラインを説明したが、このガスラインは、前記図1により説明した第1の薄膜製造装置1、前記図4により説明した第2の薄膜製造装置2、前記図6により説明した第4の薄膜製造装置4にも同様に適用することが可能である。
【0110】また、前記図5により説明した第3の薄膜製造装置3において、第1の電極21に、シャワーノズル43と、前記図6により説明した冷却器47とを併設してもよい。また前記第1、第3、第4の薄膜製造装置1、3、4において、基板101が載置される第2の電極22に低周波電源を接続してもよい。
【0111】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の薄膜製造装置によれば、第1の電極面および第2の電極面に対してほぼ平行な方向に原料ガスを噴き出すノズルを備え、かつ前記第1の電極のほぼ中央部もしくは前記第2の電極のほぼ中央部に反応室内のガスが排気される排気口を備えているので、ノズルより反応室内に供給された原料ガスは第1、第2の電極面にほぼ平行に流れ、排気口より排出される。そのため、第1、第2の電極間に、均一な原料ガスの流れを作りだすことができる。また、ノズルが電極間より離れた位置に設置されていることから、プラズマ放電の影響を受けて加熱されにくくなるので、原料ガス中の組成が変化するのを回避することができる。よって、プラズマ放電により原料ガスガスを分解することで、均一で高品質な酸化物薄膜を大面積の基板上に形成することが可能になる。
【0112】さらに、たとえノズルでパーティクルが発生しても原料ガスとともに排気口に流れ、基板上にパーティクルが落下することがなくなる。そのため、歩留りの向上が図れ、生産性の向上、生産コストの低減が図れる。
【0113】基板を載置する電極に対向する電極にシャワーノズルを備えた薄膜製造装置によれば、このシャワーノズル27よりガスを噴き出すことにより、反応生成物が電極表面に付着するのを抑制することができる。そのため、電極面より基板上にパーティクルが降り注ぐことが抑制されるので、クリーニングの頻度を低減することが可能になる。
【0114】加熱器を備えた電極に対向する電極に冷却器を備えた薄膜製造装置によれば、冷却機により電極が冷却されるので、プラズマ放電のエネルギーにより基板に対向する電極表面の加熱を抑制することができる。そのため、特定の分解しやすい有機金属のみが電極表面で分解することがなくなるため、析出する膜組成が変動することがなくなり、所望の組成の成膜が可能になる。その結果、精密に膜組成を制御することが可能になり、高品質な膜を形成することが可能になる。また、冷却器を備えた電極表面にパーティクルが付着しにくくなるので、基板上に直接パーティクルが落下することもなくなり、歩留りの向上が図れる。
【0115】本発明の薄膜製造方法によれば、第1、第2の電極間の側方より第1、第2の電極面に対してほぼ平行な方向に原料ガスを噴き出し、かつ第1の電極のほぼ中央部もしくは第2の電極のほぼ中央部より原料ガスを排気するので、原料ガスは第1、第2の電極面にほぼ平行に流れることができる。そのため、第1、第2の電極間に、均一な原料ガスの流れを作りだすことができる。よって、プラズマ放電により原料ガスガスを分解することで、均一で高品質な酸化物薄膜を大面積の基板上に形成することが可能になる。
【0116】さらに、たとえ原料ガス中にパーティクルが発生しても、パーティクルは原料ガスとともに排気され、基板上にパーティクルが落下することはない。そのため、歩留りの向上が図れ、生産性の向上、生産コストの低減が図れる。




 

 


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