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発明の名称 光触媒機能を有する配合物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−240772(P2001−240772A)
公開日 平成13年9月4日(2001.9.4)
出願番号 特願2001−3712(P2001−3712)
出願日 平成7年2月9日(1995.2.9)
代理人
発明者 早川 信 / 渡部 俊也 / 則本 圭一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 平均粒径0.01μm未満の微粒子が配合された光触媒活性を有する粒子の配合物。
【請求項2】 光触媒活性を有する粒子に、平均粒径0.01μm未満の微粒子を混合してなる配合物。
【請求項3】 平均粒径0.01μm未満の微粒子と、前記微粒子よりも大きい平均粒径0.02μm以下の粒子が配合された光触媒活性を有する粒子の配合物。
【請求項4】 前記微粒子は、光触媒活性を有する物質からなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の配合物。
【請求項5】 前記配合物は、ゾル懸濁液からなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の配合物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイル、ガラス(鏡)、衛生陶器、建材あるいは樹脂板等の表面に、塗布焼成することで、抗菌、防臭、防汚等の光触媒機能を付与可能とする配合物に関する。
【0002】
【従来技術】基材の表面に、抗菌性、防汚性および脱臭性等の機能を付加する方法として従来より基材表面にアナターゼ型酸化チタン等の光触媒活性を有する物質からなる薄膜を形成する方法が提案されている。
【0003】その1つの方法としてアナターゼ型酸化チタン粒子をバインダーに混練し、これを基材表面に塗布して熱処理する方法が知られている。
【0004】他の方法として、本出願人が特開平5−253544において開示した、居住空間の壁面、床面或いは天井面を構成する板状部材の表面にバインダー層を形成し、このバインダー層の表面にアナターゼ型酸化チタンを主体とする光触媒微粉末をその一部がバインダー層から露出するように吹き付けて付着させ、次いで300℃以上900℃未満の範囲で加熱してバインダー層を溶融せしめた後、冷却してバインダー層を固化せしめるようにしたことを特徴とする脱臭機能を備えた板状部材の製造方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アナタ−ゼ型酸化チタン粒子をバインダーに混練し、これを基材表面に塗布して熱処理する方法では、光触媒の活性なサイトをバインダーが覆ってしまうため脱臭等の光触媒活性に基づく特性が充分でなかった。
【0006】また、特開平5−253544号の方法では、300℃以上900℃未満の範囲で製造すると脱臭機能以外にも、抗菌機能等の他の光触媒特性も良好であるが、特に酸化チタン粒子同士の固相焼結が生じない800℃未満では膜強度が弱く、耐摩耗性が充分でなかった。 一方、固相焼結が充分に生じる900℃以上では、アナターゼ型酸化チタンが活性の低いルチル型酸化チタンに相転移してしまい、充分な光触媒活性が得られなかった。
【0007】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、光触媒活性を維持しつつ、充分な膜強度を有する部材を、基材表面に塗布焼成するだけで作製可能とする配合物を提供することを目的とした。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記課題を解決すべく、平均粒径0.01μm未満の微粒子が配合された光触媒活性を有する粒子の配合物を提供する。この配合物を基材上に塗布焼成すると、基材上に主として光触媒活性を有する粒子からなる層が形成され、前記粒子層には平均粒径0.01μm未満の微粒子が分散配合されているようになる。
【0009】ここで基材の材質は、セラミック、陶磁器材料、金属、ガラス、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂あるいはそれらの複合物等基本的に何でもよい。基材の形状も基本的にどのようなものでもよく、例えば、タイル、壁材、床材等の板状物や棒状物、球状物、円柱状物、円筒状物、角柱状物、中空の角柱状物などの単純形状のものでも、衛生陶器、洗面台、浴槽、流し台等およびその付属品などの複雑形状のものでも構わない。
【0010】光触媒活性を有する粒子層とは、主として光触媒活性を有する粒子からなる層という意味である。したがってこの層中に光触媒活性を有する粒子以外の物質が少量含まれていても構わない。このような物質としては、例えば銀、銅、白金、パラジウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、亜鉛、酸化第一銅等の電子捕捉効果を有する物質が挙げられる。これら電子捕捉効果を有する物質が含まれると光触媒活性はより向上する。
【0011】光触媒活性を有する粒子とは、抗菌機能、脱臭機能等の光触媒機能を発揮するのに充分なバンド・キャップを有する半導体粒子のことである。光触媒粒子が抗菌性を有する理由としては所定以上の電圧が印加されることにより感電死するという説(特公平4−29393号)もあるが、一般には脱臭機能と同様に、光照射時に生じる活性酸素のためと考えられている。活性酸素を生成するためには、半導体の伝導帯の位置がバンド・モデルで表すとき水素発生電位より上方にあり、かつ価電子帯の上端が酸素発生電位より下方にあることを要する。この条件を満たす半導体には、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、リン化ガリウム、硫化カドミウム、セレン化カドミウム、三硫化モリブデン等がある。また微粒化すると伝導帯の位置は上方に移動するので、1〜10nm程度の微粒子ならば、酸化スズ、三酸化タングステン、酸化第二鉄、三酸化二ビスマス等も活性酸素を生成しうる可能性がある。このうち化学的に安定で、安価に活性の高い微粒子を得ることができることから、アナターゼ型酸化チタンが特に好ましい。
【0012】また、光触媒活性を有する粒子からなる層の最表層部とは、電子顕微鏡にて観察しうる基材の最表面部分を示す。図1に実施例の1つを示す。主として光触媒活性を有する粒子からなる層は、光触媒活性を有する粒子1と平均粒径0.01μm未満の微粒子2よりなる。微粒子2は平均粒径0.01μm未満の超微粒子により構成されるため、大きな表面エネルギー及び曲面エネルギーを有する。したがって粒子1同士は微粒子2の有するこれらポテンシャル・エネルギーにより互いに結合されている。若しくは光触媒活性を有する粒子同士の不充分なネック結合を補完している。ここで微粒子2は光触媒活性を有する物質により構成されているとさらに好ましい。また微粒子2は図1に示すように光触媒活性を有する粒子層全体にわたり均一に分散して存在しているとより好ましい。
【0013】図2のように微粒子2が最表層部にしか存在しない場合には、他の方法で光触媒活性を有する粒子層内部の粒子同士の結合を補償する必要がある。その方法としては光触媒活性を有する粒子層内部の粒子の平均粒径を0.02μm以下にしてもよい。ここで最表層部で平均粒径0.01μm未満の微粒子が必要なのに対し、粒子層内部の粒子の平均粒径が0.02μm以下程度で充分なのは、摩耗は最表層から生じること、及び最表層部に加わる剪断力の伝達が内部では緩和されるためと解する。また他の方法としては焼成温度を800℃程度まで高めてネック部結合を形成しておいてもよい。但し、この方法は焼成後に平均粒径0.01μm未満の微粒子を添加する場合に限られる。800℃以上にすると微粒子も粒成長してしまうからである。
【0014】また、図1、2においては、基材と光触媒活性を有する粒子層との間も、上記ポテンシャル・エネルギーにより結合がなされていると考えられる。この部分においても摩耗は最表層から生じること、及び最表層部に加わる剪断力の伝達が内部では緩和されるためにその程度の結合で基本的に充分である。また、該光触媒活性を有する部材において、基材と光触媒活性を有する粒子層との間に釉薬、無機ガラス質材料等のバインダーを介してもよい。基材との結合性がより向上するからである。
【0015】
【作用】光触媒活性を有する粒子層の少なくとも最表層部には平均粒径0.01μm未満の微粒子が分散配合されているようにすることにより、最表層部の充填率を向上させ、かつ光触媒同士は平均粒径0.01μm未満の微粒子を介して互いにポテンシャル・エネルギーにより結合されるようになるので、全体的な膜強度が高められ、充分な耐摩耗性を発揮させることが可能となる。
【0016】
【実施例】次に、上記光触媒活性を有する部材の製造方法について説明する。その方法は、例えば、基材上に平均粒径0.01μm未満の微粒子が配合された光触媒活性を有する粒子を塗布し、焼成する方法や、基材上に光触媒活性を有する粒子層を塗布後、平均粒径0.01μm未満の微粒子を塗布し焼成する方法や、基材上に光触媒活性を有する粒子層を塗布し、焼成する工程を行った後、平均粒径0.01μm未満の微粒子を塗布し、固定化する方法により行う。
【0017】まず基材上に平均粒径0.01μm未満の微粒子が配合された光触媒活性を有する粒子を塗布し、焼成する方法について説明する。この方法においてはまず光触媒活性を有する粒子に平均粒径0.01μm未満の微粒子を混合する。ここで、最終的に得られる部材の気孔率は小さいほうがよく、そのため該混合物を塗布した状態でなるべく大きな充填率を有するようにする方がよい。そのためには平均粒径0.01μm未満の微粒子と、それよりも大きい粒子を配合するほうがよい。ただし、基材との密着性を考慮すると前記大きい粒子は少なくとも塗布時には0.02μm以下であるほうがよい。前記大きい粒子は平均粒径0.01μm未満の微粒子の2倍以上だと粒度配合による効果が顕著に現れるので好ましい。また平均粒径0.01μm未満の微粒子は、光触媒活性を有する物質からなるのが好ましい。
【0018】基材上に光触媒活性を有する粒子層を形成する方法は、上記配合物を基材に塗布することにより行う。この場合、上記配合物をゾル懸濁液として塗布すると、均一に塗布しやすく、粒径も制御しやすいことから好ましい。またその塗布方法は、使用する溶液の量が少なくてすむこと、膜厚を制御しやすいことからスプレー・コーティング法が好ましい。
【0019】平均粒径0.01μm未満の粒子を残留させつつ、基材へ固定化する方法は、塗布した粒子が顕著に粒成長しない程度の低温で熱処理すること、好ましくは800℃未満で熱処理することにより行う。
【0020】次に、基材上に光触媒活性を有する粒子層を塗布後、平均粒径0.01μm未満の微粒子を塗布し焼成する方法について説明する。基材上に光触媒活性を有する粒子層を塗布する方法は、光触媒活性を有するゾル懸濁液を塗布するのが均一に塗布しやすく、粒径も制御しやすいことから好ましい。また光触媒活性を有するゾルの平均粒径は0.02μm以下であるほうが基材との密着性の観点から好ましい。またその塗布方法は、使用する溶液の量が少なくてすむこと、膜厚を制御しやすいことからスプレー・コーティング法が好ましい。
【0021】その後、平均粒径0.01μm未満の微粒子を塗布する前に前記塗布物を乾燥させてもよい。そうすることにより平均粒径0.01μm未満の微粒子が、光触媒活性を有する粒子の間隙に入り込みやすくなる。
【0022】平均粒径0.01μm未満の微粒子を塗布する方法も、平均粒径0.01μm未満の微粒子のゾル懸濁液を塗布するのが均一に塗布しやすく、粒径も制御しやすいことから好ましい。平均粒径0.01μm未満の微粒子は、光触媒活性を有する物質からなるのが好ましい。
【0023】その後焼成することにより、基材に対する密着性を向上することができる。その温度は塗布した微粒子が顕著に粒成長しない程度の低温で熱処理すること、好ましくは800℃未満で熱処理することにより行う。
【0024】(実施例1)平均粒径0.01μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液に平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液を所定量混合し、15cm角のタイル基板にスプレー・コーティング法により塗布後、750℃で焼成した。このとき平均粒径0.004μmの酸化チタンゾル無添加の場合の酸化チタンゾルの平均粒径は0.04μmであった。得られた試料について、耐摩耗性、防臭特性および抗菌特性を評価した。
【0025】耐摩耗性は、プラスチック消しゴムを用いた摺動摩耗を行い、外観の変化を比較し評価した。評価指標を下記に示す。 ◎:40回往復に対して変化なし ○:10回以上40回未満の摺動で傷が入り、酸化チタン層が剥離 △:5回以上10回未満の摺動で傷が入り、酸化チタン層が剥離 ×:5回未満の摺動で傷が入り、酸化チタン層が剥離【0026】防臭特性はR30(L)を測定することにより評価した。R30(L)とは光照射後の除去率のことで、具体的には11Lのガラス容器内に試料の光触媒活性を有する粒子層を形成した面を光源(BLB蛍光灯4W)から8cmの距離に配置し、メチルメルカプタンガスを初期濃度3ppmとなるように容器内に注入し、30分間光照射したときの濃度変化を測定することで得られる。
【0027】抗菌特性は、大腸菌(Escherichia coli W3110株)を用いて試験した。予め70%エタノールで殺菌した部材の光触媒活性を有する粒子層を形成した面に、菌液0.15ml(10000〜50000CFU)を滴下したガラス板(100×100)を密着させ試料とした。白色灯(3500ルクス)を30分間照射後、照射した試料の菌液を滅菌ガーゼで拭いて生理食塩水10mlに回収し、菌の生存率を求め、評価の指標とした。評価指標を下記に示す。+++:大腸菌の生存率10%未満++ :大腸菌の生存率10%以上30%未満+ :大腸菌の生存率30%以上70%未満− :大腸菌の生存率70%以上【0028】その結果、防臭特性については平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても90%以上と良好な結果を示した。また抗菌特性についても平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても+++と良好な結果を示した。耐摩耗性については平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量により変化が認められ、10重量%以下では×であったのが、15重量%以上では◎となった。
【0029】(実施例2)15cm角のタイル基板に平均粒径0.01μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液をスプレー・コーティング法により塗布して乾燥した後、平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液をスプレー・コーティング法により所定量塗布し、750℃で焼成した。このとき平均粒径0.004μmの酸化チタンゾル無添加の場合の酸化チタンゾルの平均粒径は0.04μmであった。得られた試料について、耐摩耗性、防臭特性および抗菌特性を評価した。
【0030】その結果、防臭特性については平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても90%以上と良好な結果を示した。また抗菌特性についても平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても+++と良好な結果を示した。耐摩耗性については平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量により変化が認められ、10重量%以下では×であったのが、15重量%以上では◎となった。
【0031】(実施例3)15cm角のタイル基板に平均粒径0.01μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液をスプレー・コーティング法により塗布後、850℃で焼成した。このときの酸化チタンの結晶型はアナターゼ型であり、その平均粒径は0.1μmで、粒子間にはネック部が観察された。その後平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルのアンモニア解膠型懸濁液をスプレー・コーティング法により所定量塗布し、1l0℃で焼成して固定化して試料を得た。得られた試料について、耐摩耗性、防臭特性および抗菌特性を評価した。
【0032】その結果、防臭特性については、平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても80%以上と良好な結果を示した。また、抗菌特性についても平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量がいずれであっても++〜+++と良好な結果を示した。耐摩耗性については平均粒径0.004μmの酸化チタンゾルの量により変化が認められ、10重量%以下では○であったのが、15重量%以上では◎となった。
【0033】
【発明の効果】基材上に主として光触媒活性を有する粒子からなる層が形成され、前記粒子層には平均粒径0.01μm未満の微粒子が分散配合されているようにするか、若しくは基材上に主として平均粒径0.02μm以下の光触媒活性を有する粒子からなる層が形成され、前記粒子層の少なくとも最表層部には平均粒径0.01μm未満の微粒子が分散配合されているようにすることにより、光触媒活性を維持しつつ、充分な膜強度が得られる。




 

 


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