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発明の名称 光触媒性親水性タイル
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−146491(P2001−146491A)
公開日 平成13年5月29日(2001.5.29)
出願番号 特願2000−268210(P2000−268210)
出願日 平成9年2月27日(1997.2.27)
代理人 【識別番号】100085257
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 有
発明者 早川 信
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 基材表面に、光触媒性酸化物と、それ以外にホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する表面層が形成されていることを特徴とする光触媒性親水性タイル。
【請求項2】 基材表面に、光触媒性酸化物含有層が形成され、さらにその上にホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する表面層が形成されていることを特徴とする光触媒性親水性タイル。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイル表面を高度の親水性になし、かつ維持する技術に関する。より詳しくは、本発明は、建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面を高度に親水化することにより、表面が汚れるのを防止し、又は表面を自己浄化(セルフクリ−ニング)し若しくは容易に清掃する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】建築及び塗料の分野においては、環境汚染に伴い、建築外装材料や屋外建造物やその塗膜の汚れが問題となっている。大気中に浮遊する煤塵や粒子は晴天には建物の屋根や外壁に堆積する。堆積物は降雨に伴い雨水により流され、建物の外壁を流下する。更に、雨天には浮遊煤塵は雨によって持ち運ばれ、建物の外壁や屋外建造物の表面を流下する。その結果、表面には、雨水の道筋に沿って汚染物質が付着する。表面が乾燥すると、表面には縞状の汚れが現れる。建築外装材料や塗膜の汚れは、カ−ボンブラックのような燃焼生成物や、都市煤塵や、粘土粒子のような無機質物質の汚染物質からなる。このような汚染物質の多様性が防汚対策を複雑にしているものと考えられている(橘高義典著“外壁仕上材料の汚染の促進試験方法”、日本建築学会構造系論文報告集、第404号、1989年10月、p.15−24)。
【0003】従来の通念では、上記建築外装などの汚れを防止するためにはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような撥水性の塗料が好ましいと考えられていたが、最近では、疎水性成分を多く含む都市煤塵に対しては、塗膜の表面を出来るだけ親水性にするのが望ましいと考えられている(高分子、44巻、1995年5月号、p.307)。そこで、親水性のグラフトポリマ−で建物を塗装することが提案されている(新聞“化学工業日報”、1995年1月30日)。報告によれば、この塗膜は水との接触角に換算して30〜40゜の親水性を呈する。しかしながら、粘土鉱物で代表される無機質塵埃の水との接触角は20゜から50゜であり、水との接触角が30〜40゜のグラフトポリマ−に対して親和性を有しその表面に付着しやすいので、このグラフトポリマ−の塗膜は無機質塵埃による汚れを防止することができないと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、部材表面を親水性にすることにより、建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面が汚れるのを防止し、又は表面を自己浄化(セルフクリ−ニング)し若しくは容易に清掃することができる提案は存在するものの、表面を高度の親水性に長期にわたり維持できないため、その効果は充分でなかった。そこで、本発明では、上記事情に鑑み、表面を長期にわたり高度の親水性に維持できる部材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、光触媒を含有する表面層を形成した部材において、光触媒を光励起すると、部材の表面が高度に親水化されるという発見に基づく。この現象は以下に示す機構により進行すると考えられる。すなわち、光触媒の価電子帯上端と伝導電子帯下端とのエネルギ−ギャップ以上のエネルギ−を有する光が光触媒に照射されると、光触媒の価電子帯中の電子が励起されて伝導電子と正孔が生成し、そのいずれかまたは双方の作用により、おそらく表面に極性が付与され、水や水酸基等の極性成分が集められる。そして伝導電子と正孔のいずれかまたは双方と、上記極性成分の協調的な作用により、表面に化学吸着水が吸着し、さらに物理吸着水層がその上に形成されるのである。
【0006】本発明では、基材表面に、光触媒性酸化物とホウ酸化合物又はホウケイ酸化合物を含有する表面層が形成されている、或いは光触媒性酸化物含有層が形成され、さらにその上にホウ酸化合物又はホウケイ酸化合物を含有する表面層が形成されていることを特徴とする光触媒性親水性部材を提供する。表面層にホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかが含有されると、これらの物質は蓄水性を有するので、安定な物理吸着水層が形成されやすく、暗所に保持しても、表面の親水性をかなり長期にわたり高度に維持できる。さらに表面層に光触媒性酸化物が含有されていることにより、長期の暗所放置などで表面の親水性が失われてきた場合においても、光触媒性酸化物の光励起に応じて超親水性を呈するようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施態様においては、図1に示すように、基材表面に、光触媒性酸化チタンと、それ以外にホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する表面層が形成されているようにする。本発明の第二実施態様においては、図2に示すように、基材表面に、光触媒性酸化チタン含有層が形成され、さらにその上にホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する表面層が形成されているようにする。
【0008】本発明における高度の親水性とは、水との接触角に換算して10゜以下、好ましくは5゜以下の水濡れ性を呈する状態をいう。PCT/JP96/00733号に示したように、部材表面が水との接触角に換算して10゜以下、好ましくは5゜以下の状態であれば、都市煤塵、自動車等の排気ガスに含有されるカ−ボンブラック等の燃焼生成物、油脂、シ−ラント溶出成分等の疎水性汚染物質、及び無機粘土質汚染物質双方が付着しにくく、付着しても降雨や水洗により簡単に落せる状態になる。
【0009】部材表面が上記高度の親水性を維持できれば、上記表面清浄化効果の他、帯電防止効果(ほこり付着防止効果)、断熱効果、水中での気泡付着防止効果、熱交換器における効率向上効果、生体親和性効果等が発揮されるようになる。
【0010】光触媒性酸化物とは、酸化物結晶の伝導電子帯と価電子帯との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)によって、伝導電子と正孔を生成しうる酸化物をいい、アナタ−ゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム等が好適に利用できる。ここで光触媒性酸化物の光励起に用いる光源としては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明、太陽、それらの光源からの光を低損失のファイバ−で誘導した光源等が好適に利用できる。光触媒性酸化物の光励起により、基材表面が高度に親水化されるためには、励起光の照度は、0.001mW/cm2 以上あればよいが、0.01mW/cm2 以上だと好ましく、0.1mW/cm2 以上だとより好ましい。
【0011】上記表面層の膜厚は0.2μm以下にするのが好ましい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止することができる。また表面層が薄ければ薄いほど部材の透明度を確保することができる。更に、膜厚を薄くすれば表面層の耐摩耗性が向上する。上記表面層の表面に、更に、親水化可能な耐摩耗性又は耐食性の保護層や他の機能膜を設けてもよい。上記表面層は、基材と比較して屈折率があまり高くないのが好ましい。好ましくは表面層の屈折率は2以下であるのがよい。そうすれば、基材と表面層との界面における光の反射を抑制できる。基材がナトリウムのようなアルカリ網目修飾イオンを含むガラスや施釉タイルの場合には、基材と上記表面層との間にシリカ等の中間層を形成してもよい。そうすれば、焼成中にアルカリ網目修飾イオンが基材から表面層へ拡散するのが防止され、光触媒機能がよりよく発揮される。上記表面層にはAg、Cu、Znのような金属を添加することができる。前記金属を添加した表面層は、表面に付着した細菌を死滅させることができる。更に、この表面層は、黴、藻、苔のような微生物の成長を抑制する。従って、微生物起因の部材表面の汚れ付着がより有効に抑制されるようになる。上記表面層にはPt、Pd、Rh、Ru、Os、Irのような白金族金属を添加することができる。前記金属を添加した表面層は、光触媒による酸化活性を増強させることができ、部材表面に付着した汚染物質の分解を促進する。
【0012】図1の親水性部材の形成方法は、例えば光触媒性酸化チタンゾルと、ホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する混合液を基材表面上に、スプレ−コ−ティング、フロ−コ−ティング、スピンコ−ティング、ディップコ−ティング、ロ−ルコ−ティング等の方法で塗布後、室温放置又は熱処理により、表面層を基材に固定する。
【0013】図2の親水性部材の形成方法は、例えば光触媒性酸化チタン粒子を懸濁したゾルを基材表面上に、スプレ−コ−ティング、フロ−コ−ティング、スピンコ−ティング、ディップコ−ティング、ロ−ルコ−ティング等の方法で塗布、乾燥後、ホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する混合液を、さらにその上に上記いずれかの方法で塗布し、室温放置又は熱処理により、表面層を固定する。図2の親水性部材を形成する他の方法においては、例えば、テトラエトキシチタン、テトラメトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン;チタンキレ−ト、アセテ−トチタン;硫酸チタン、四塩化チタン等の溶解性無機チタン化合物;水酸化チタン;無定型酸化チタンなどの光触媒性酸化チタンの前駆体を基材表面上に、スプレ−コ−ティング、フロ−コ−ティング、スピンコ−ティング、ディップコ−ティング、ロ−ルコ−ティング、電子ビ−ム蒸着等の方法で塗布、乾燥後、ホウ酸化合物、ホウケイ酸化合物、アルミノホウ酸化合物のいずれかを含有する混合液を、さらにその上に上記いずれかの方法で塗布し、光触媒性酸化チタンの上記前駆体が光触媒性酸化物に変化する温度(アナタ−ゼ型酸化チタンの結晶化温度)以上の温度で焼成し、表面層を基材に固定する。図2の親水性部材においては、光触媒性酸化物層の膜厚が10nm以上だと特に光触媒の光励起による親水化性能に優れ、好ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、基材表面を長期にわたり高度の親水性に維持できるようになる。




 

 


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