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発明の名称 ホーロー製品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−131775(P2001−131775A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−311887
出願日 平成11年11月2日(1999.11.2)
代理人
発明者 安藤 正美 / 木村 高幸 / 間宮 貴稔 / 早川 信
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が2wt%未満であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項2】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が1.5wt%以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項3】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が1wt%以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項4】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.001wt%以上であることを特徴とする請求項1乃至3に記載のホーロー製品。
【請求項5】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.01wt%以上であることを特徴とする請求項1乃至3に記載のホーロー製品。
【請求項6】 金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.1wt%以上であることを特徴とする請求項1乃至3に記載のホーロー製品。
【請求項7】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が2wt%未満であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項8】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が1.5wt%以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項9】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が1wt%以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項10】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.001wt%以上であることを特徴とする請求項7乃至9に記載のホーロー製品。
【請求項11】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.01wt%以上であることを特徴とする請求項7乃至9に記載のホーロー製品。
【請求項12】 金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が0.1wt%以上であることを特徴とする請求項7乃至9に記載のホーロー製品。
【請求項13】 前記着色性釉薬層に乳濁剤と顔料が含有されていることを特徴とする請求項7乃至12に記載のホーロー製品。
【請求項14】 前記表面釉薬層が、透明であることを特徴とする請求項7乃至12に記載のホーロー製品。
【請求項15】 前記ホーロー製品は、浴槽であることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項16】 前記ホーロー製品は、洗面器であることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項17】 前記ホーロー製品は、浴室用建材であることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項18】 前記ホーロー製品は、キッチンパネルであることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項19】 前記ホーロー製品は、洗面カウンターであることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項20】 前記ホーロー製品は、浴槽エプロンであることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項21】 前記ホーロー製品は、シンクであることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
【請求項22】 前記ホーロー製品は、キッチン扉であることを特徴とする請求項1乃至14に記載のホーロー製品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室の床、壁、天井等を構成する浴室用建材、浴槽、浴槽エプロン、洗面器、洗面カウンター、シンク、キッチンパネル、キッチン扉等のホーロー製品に関する。
【0002】
【従来の技術】ホーロー製品の表面を衛生的に清浄に保つこと、及び長期に亘って美観を高く保つことは、ホーロー製品が一般的に生活用品として広く使用されていることから必要とされる特性である。古くより一般家庭において、ホーロー製品表面を衛生的に清浄に保ち、美観を高く保つための方法として、界面活性剤、酸、アルカリ等の洗剤をタワシやブラシに付けて強くホーロー製品表面をこすることにより付着汚れを除去する方法が採られてきた。しかしながら、この方法によれば、汚れが付着する度に、タワシやブラシでこするという労働が要求される。特に、老齢者において、かかる労働が毎回要求されるのは大変である。また、近年、界面活性剤が含有される排水による環境汚染が指摘されていることから、界面活性剤の使用もその量および頻度において低いことが望ましい。
【0003】ホーロー製品表面を、界面活性剤を使用せず、かつタワシやブラシで強くこすることなく、衛生的に清浄に保ち、美観を高く保つ方法には、大別して2つの方法がある。1つの方法は、化学的に汚れの付着しにくいホーロー製品表面を形成する方法であり、従来より、(1)ホーロー製品表面を荒らしておいて、その後に前記表面上にフッ素樹脂を被覆する方法や、(2)ホーロー製品表面にフルオロアルキル基を含有するシロキサン樹脂を被覆する方法により、表面エネルギーを低めるフルオロ基を表面に露出させて、汚れを付着しにくくさせる方法が提案されている。この方法では、フルオロ基含有物の耐熱性が400度以下程度であるために、ホーローの焼成前に前記樹脂で被覆できず、そのためにホーロー焼成後に改めて被覆させ、さらに前記樹脂を硬化させるために加熱させる工程を必要とする。そのため、工数が増加して製造コスト高となるものの、原理的には優れた方法といえる。
【0004】他の方法は、物理的に汚れの付着しにくいホーロー製品表面を形成する方法であり、表面をできるだけ滑らかにすることにより汚れのホーロー製品表面への強固な付着を防止し、流水程度の簡単な洗浄により汚れを除去させる方法である。この方法は古くから提案されていたものの、従来のホーロー製品では、例えば長時間使用した浴槽の喫水線部やエプロン部等において汚れが堆積することが観察され、充分な汚れ除去機能を有するとは言い難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、タワシやブラシで強くこすらなくても、ホーロー製品表面の汚れを、例えば流水程度で簡単に除去できるようにしたホーロー製品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長期間使用した前記ホーロー製品を分析することにより、長期的な平滑性低下の原因が釉薬中の酸化アンチモンの濃度に関係していることを見出した。酸化アンチモンには、釉薬中の不純物として含まれる鉄等の着色を抑える効果があり、一般のホーロー釉薬中には必ず含まれている成分の一つである。しかし、酸化アンチモン濃度が高くなると、釉薬中に酸化アンチモン濃度の高い部分が筋状に発生し、この部分と回りの部分の耐食性に差が生じるために、長期的な使用により、凹凸が形成され、平滑性を低下させることがわかった。そこで、酸化アンチモンの濃度を制御することにより、長期的に使用しても平滑性の低下が小さく、着色もしない釉薬を開発することができた。
【0007】本発明では、金属基材上に表面釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記表面釉薬層中に含まれる酸化アンチモンの濃度が2wt%未満、好ましくは1.5wt%以下、より好ましくは1wt%以下であることを特徴とするホーロー製品、或いは金属基材上に、着色性釉薬層が形成されており、さらにその上に表面釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記表面釉薬層中の酸化アンチモン濃度が2wt%未満、好ましくは1.5wt%以下、より好ましくは1wt%以下であることを特徴とするホーロー製品を提供する。そうすることにより、耐食性の異なる部分の発生が少なくなり、長期使用時の表面粗さの増加が抑制される。従って、ホーロー製品が使用し始めに有している汚れの着きにくさや落としやすさが長期に亘り維持できるようになる。従来のホーロー製品では、表面釉薬層中には酸化アンチモンが1〜2wt%程度含まれていた。このため、長期間使用していくと、酸化アンチモン濃度が高い部分と回りの部分の耐食性の差により、凹凸が形成し、表面の平滑性が低下し、汚れが付きやすくなったり、落としにくくなる。一方、本発明による表面釉薬層では酸化アンチモンの濃度が高い部分が僅かしかできないため、長期間使用しても表面の平滑性の低下が小さくなる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、前記表面釉薬層中には、酸化アンチモンの濃度が0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%以上、より好ましくは0.1wt%以上であることを特徴とするホーロー製品を提供する。表面釉薬層中に微量の酸化アンチモンを添加することにより、釉薬層の着色がなくなり、完全な透明層になるため、色調の制御が簡単にできるようになる。アンチモンは、焼成時に3価から5価に酸化される一方で、表面釉薬層中の不純物として含まれる鉄を還元することにより着色を抑える効果がある。
【0009】ホーロー製品表面に従来にない平滑性を持たせることにより、汚れが強固に付着しにくくなり、その結果、たとえ付着しても水との接触により浮き上がらせることができ、浮き上がった汚れが流水程度で除去されるようになる。また、下層に着色性の意匠層を設ける構成にしたことにより、粒子状の顔料や乳濁剤による意匠性付与も可能となる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、第二の釉薬層は透明にする。そうすることにより、第一の釉薬層の意匠が利用可能となり、また、色調の制御が容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施態様につき説明する。但し、本発明は以下の記載に限定されるものではない。本発明のホーロー製品の一実施態様においては、金属基材上に下釉が形成され、その上に着色性釉薬層が形成されており、その表面に透明性の表面釉薬層が形成されている。ここで、表面釉薬層中には、酸化アンチモンが2wt%未満、好ましくは1.5wt%以下、より好ましくは1wt%以下になるようにする。さらに、前記第二の釉薬層中には、酸化アンチモンが0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%以上、より好ましくは0.1wt%以上になるようにする。
【0012】上記ホーロー製品を作製する方法は、例えば、顔料や乳濁剤を含む着色性釉薬原料を金属基材に適用後に焼成して着色性釉薬層を形成する工程、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料を着色釉薬層上に適用後に焼成する工程経て行うことができる。。ここで、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料は、ケイ砂、硼砂、ソーダ灰等からなる釉薬原料混合物を1100℃以上の高温で溶融させることにより得ることができる。また、釉薬原料の適用方法は、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の湿式法や熱間乾式くすり掛け法、ドライグレージング等の乾式法の一般的な方法が利用できる。焼成温度は、釉薬組成や金属基材により異なるが、概ね300〜1100℃の温度で焼成する。
【0013】本発明のホーロー製品の他の実施態様においては、金属基材上に下釉が形成され、その上に着色性の表面釉薬層が形成されている。ここで、表面釉薬層中には、酸化アンチモンが2wt%未満、好ましくは1.5wt%以下、より好ましくは1wt%以下になるようにする。さらに、前記表面釉薬層中には、酸化アンチモンが0.001wt%以上、好ましくは0.01wt%以上、より好ましくは0.1wt%以上になるようにする。
【0014】上記ホーロー製品を作製する方法は、例えば、顔料や乳濁剤を含まない透明性のガラス化されたフリット状の釉薬原料及び焼成温度においてガラス中に固溶可能な顔料乳濁剤の混合物を金属基材に適用する工程、焼成する工程、を経て行うことができる。ここで、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料は、ケイ砂、硼砂、ソーダ灰等からなる釉薬原料混合物を1100℃以上の高温で溶融させることにより得ることができる。また、釉薬原料の適用方法は、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の湿式法や熱間乾式くすり掛け法、ドライグレージング等の乾式法の一般的な方法が利用できる。焼成温度は、釉薬組成や金属基材により異なるが、概ね300〜1100℃の温度で焼成する。
【0015】金属基材には、例えば、鉄(鋼板、鋳物)基材、ステンレス基材、アルミニウム基材、銅基材等やその上に下釉薬を施した基材や、酸処理や焼きなまし処理等により表面に酸化被膜を施した基材等が好適に利用できる。
【0016】本発明の利用可能なホーロー製品は、以下のものに限定されるものではないが、例えば、浴室の床、壁、天井等を構成する浴室用建材、浴槽、浴槽エプロン、洗面器、洗面カウンター、シンク、キッチンパネル、キッチン扉等である。例えば、浴室床、浴室壁に付着する金属石鹸等に基づく汚れや浴槽エプロン部の水垢汚れ、浴槽喫水線部の油性汚れ、浴槽底部のぬめり汚れは、シャワー等からの流水により簡単に清掃可能となる。また、キッチンバック、キッチン扉や洗面カウンター等においても軽く水拭きする程度で汚れが除去可能となる。さらに、シンクや洗面器ボール等においても、水拭きや、水をボール内に溜めた後に、溜めた水を除去する等の簡単な方法により清掃可能となる。また、浴槽底部に本発明を用いた場合、エンボス加工等のマクロな凹凸処理を施釉前の金属基材に施しておくとすべり止めになり好ましい。
【0017】
【実施例】
【表1】

【0018】(比較例1)表1の組成の釉薬原料を、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kgと乳濁剤(酸化アンチモン)と顔料数g及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Aとする。
【0019】
【表2】

表2の組成の釉薬原料に酸化アンチモンを2wt%になるように加えたものを、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kg及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Bとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Bを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。このホーロー試料を、煮沸させた5wt%NaOH水溶液の中に、3時間浸漬させることにより、加速試験試料を得た。得られたホーロー試料及び加速試験試料について、表面粗さを、原子間力顕微鏡(AFM;Degital Instruments製、Nano ScopeIII)を用いて、100×100μm範囲の表面粗さを測定した。ホーロー試料ではRa=2.9nm、加速試験試料ではRa=27nmであった。それぞれの原子間力顕微鏡(AFM)観察により得られた表面の拡大図を図1(a1)(a2)に示す。さらに、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA;日本電子、JXA−8900RL)により観察したホーロー試料表面の反射電子組成像を図2(a)に示す。ホーロー試料に酸化アンチモン濃度の高い部分(写真中の筋状の白色部)が形成され、加速試験後にこの部分が凸部を形成し、表面粗さを大きくしている。
【0020】(比較例1)表2の組成の釉薬原料を、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kg及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Cとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Cを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。得られたホーロー試料は、釉薬Cの層にやや黄色の着色がみられた。このホーロー試料を、煮沸させた5wt%NaOH水溶液の中に、3時間浸漬させることにより、加速試験試料を得た。得られたホーロー試料及び加速試験試料について、比較例1と同様に評価したところ、表面粗さは、ホーロー試料ではRa=1.6nm、加速試験試料ではRa=10nmであった。
【0021】(実施例2)表2の組成の釉薬原料に酸化アンチモンを1wt%になるように加えたものを、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kg及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Dとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Dを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。このホーロー試料を、煮沸させた5wt%NaOH水溶液の中に、3時間浸漬させることにより、加速試験試料を得た。得られたホーロー試料及び加速試験試料について、比較例1と同様に評価したところ、表面粗さは、ホーロー試料ではRa=2.4nm、加速試験試料ではRa=7.5nmであった。
【0022】(実施例3)表2の組成の釉薬原料に酸化アンチモンを0.5wt%になるように加えたものを、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kg及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Eとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Eを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。このホーロー試料を、煮沸させた5wt%NaOH水溶液の中に、3時間浸漬させることにより、加速試験試料を得た。得られたホーロー試料及び加速試験試料について、比較例1と同様に評価したところ、表面粗さは、ホーロー試料ではRa=2.2nm、加速試験試料ではRa=5.8nmであった。それぞれの原子間力顕微鏡(AFM)観察により得られた表面の拡大図を図1(b1)(b2)に示す。さらに、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA;日本電子、JXA−8900RL)により観察したホーロー試料表面の反射電子組成像を図2(b)に示す。
【0023】(実施例4)表2の組成の釉薬原料に酸化アンチモンを0.1wt%になるように加えたものを、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。得られたガラスフリット2kg及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Fとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Fを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。このホーロー試料を、煮沸させた5wt%NaOH水溶液の中に、3時間浸漬させることにより、加速試験試料を得た。得られたホーロー試料及び加速試験試料について、比較例1と同様に評価したところ、表面粗さは、ホーロー試料ではRa=4.5nm、加速試験試料ではRa=12nmであった。
【0024】
【表3】

【0025】本発明の実施例おける結果をまとめて表3に示す。このように、酸化アンチモン濃度を2wt%未満にすることにより、加速試験後の表面粗さの増加を抑えることができることがわかる。また、酸化アンチモンを添加することにより着色も発生していない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、長期間しようしても、表面粗さの増加が小さいため、いつまでも汚れが付着しにくく、かつ汚れが付着しても流水により簡単に汚れが除去されるホーロー製品が提供可能となる。




 

 


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