米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 東陶機器株式会社

発明の名称 ホーロー製品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−107266(P2001−107266A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−289836
出願日 平成11年10月12日(1999.10.12)
代理人
発明者 安藤 正美 / 木村 高幸 / 間宮 貴稔 / 早川 信
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属基材表面に、着色乳濁性の第一の釉薬層が形成されており、さらにその上に透明性の第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層の厚みは0.5mm以上であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項2】 前記第一の釉薬層の厚みは0.3mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のホーロー製品。
【請求項3】 前記第一と第二の釉薬層の厚みの合計は2.5mm未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のホーロー製品。
【請求項4】 前記第二の釉薬層表面の表面粗さは、触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm未満であることを特徴とする請求項1乃至3に記載のホーロー製品。
【請求項5】 金属基材表面に、乳濁性の第一の釉薬層が形成されており、その上に着色透明性の第二の釉薬層が形成されており、更にその上に透明性の第三の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二、第三の釉薬層の厚みの合計は0.5mm以上であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項6】 前記第三の釉薬層の厚みは0.15mm以上であることを特徴とする請求項5に記載のホーロー製品。
【請求項7】 前記第一の釉薬層の厚みは0.3mm以上であることを特徴とする請求項5又は6に記載のホーロー製品。
【請求項8】 前記第一、第二、第三の釉薬層の厚みの合計は2.5mm以下であることを特徴とする請求項5乃至7に記載のホーロー製品。
【請求項9】 前記第三の釉薬層表面の表面粗さは、触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm未満であることを特徴とする請求項5乃至8に記載のホーロー製品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長期に渡って汚れを容易に除去できる機能を維持する、浴槽・シンク・洗面器などのホーロー製品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴槽・シンク・洗面器などの鋳物ホーロー製品では、一般的には鋳造成形した金属基材表面に釉薬層を一層施していた。また、釉薬としては、天然原料であるけい砂(石英)、硼砂、ソーダ灰等を溶解したフリット釉薬を用い、その他、乳濁剤としての酸化アンチモン、ジルコンおよび顔料を添加していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような従来の方法では、釉薬層表面に、酸化アンチモンやジルコンの粒子および顔料粒子が表面に露出して凸部を形成する。そのため、表面粗さ(Ra)が触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm以上であり、陶器表面に汚れが付着しやすく、また落ち難くなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこでこの問題を解決するために、本出願人は、金属基材上に第一の釉薬層と第二の釉薬層を設け、第二の釉薬層には乳濁剤や顔料を含まないフリット釉薬を用いる方法(特願平11−115474号)を提案した。
【0005】本出願人は、上記提案をさらに検討した結果、下記の現象を発見するに至った。
(1)製造上のバラツキに拘らず、最表層の釉薬層表面の表面粗さを0.06μm未満にしやすい条件が存在する。
(2)製造上のバラツキに拘らず、クラックや剥離等の外観不良が発生しにくい条件が存在する。
(3)製造上のバラツキに拘らず、色調制御のしやすい条件が存在する。
【0006】本発明の実施態様においては、金属基材表面に、乳濁剤及び着色剤が含有されている着色乳濁性の第一の釉薬層が形成されており、さらにその上に乳濁剤及び着色剤が含有されていない透明性の第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層の厚みは0.5mm以上であることを特徴とするホーロー製品を提供する。第二の釉薬層の厚みを0.5mm以上とすることで、製造上のバラツキに拘らず、第二の釉薬層表面の表面粗さを0.06μm未満にしやすくなる。これは、第二の釉薬層の表面が、第一の釉薬層中に含まれる酸化アンチモン粒子やジルコン粒子、顔料粒子の影響を受けにくくなるためと考えられる。
【0007】本発明の好ましい態様においては、第一の釉薬層の厚みは0.3mm以上であるようにする。第一の釉薬層の厚みを0.3mm以上にすることで、製造上のバラツキに拘らず、第一の釉薬本来の色調に対して色調変化が生じにくくなる。
【0008】本発明の好ましい態様においては、第一の釉薬層の厚みと第二の釉薬層の厚みの合計は2.5mm未満であるようにする。第一の釉薬層の厚みと第二の釉薬層の厚みの合計を2.5mm未満にすることで、製造上のバラツキに拘らず、クラックや剥離等が発生しにくくなる。
【0009】本発明の他の実施態様においては、金属基材表面に、乳濁剤が含有されている乳濁性の第一の釉薬層が形成されており、その上に着色剤が含有されておりかつ乳濁剤が含有されていない着色透明性の第二の釉薬層が形成されており、更にその上に乳濁剤及び着色剤が含有されていない透明性の第三の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二、第三の釉薬層の厚みの合計は0.5mm以上であることを特徴とするホーロー製品を提供する。第二の釉薬層の厚みと第三の釉薬層の厚みの合計は0.5mm以上とすることで、製造上のバラツキに拘らず、第三の釉薬層表面の表面粗さを0.06μm未満にしやすくなる。これは、第三の釉薬層の表面が、第一釉薬層中に含まれる酸化アンチモン粒子やジルコン粒子の影響を受けにくくなるためと考えられる。
【0010】本発明の好ましい態様においては、前記第三の釉薬層の厚みは0.15mm以上であるようにする。第三の釉薬層の厚みを0.15mm以上とすることで、製造上のバラツキに拘らず、第三の釉薬層表面の表面粗さを0.06μm未満にしやすくなる。これは、第三の釉薬層の表面が、第二の釉薬層中に含まれる顔料粒子の影響を受けにくくなるためと考えられる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、第一の釉薬層の厚みは0.3mm以上であるようにする。第一の釉薬層の厚みを0.3mm以上にすることで、製造上のバラツキに拘らず、第一の釉薬本来の色調に対して色調変化が生じにくくなる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、第一の釉薬層の厚みと第二の釉薬層の厚みと第三の釉薬層の厚みの合計は2.5mm未満であるようにする。第一の釉薬層の厚みと第二の釉薬層と第三の釉薬層の厚みの合計を2.5mm未満にすることで、製造上のバラツキに拘らず、クラックや剥離等が発生しにくくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば、浴槽、洗面器、シンク等のホーロー製品に利用できる。また浴槽においては、浴槽内面、リム部等、洗面器、シンクにおいては、ボール面等の汚れの付着しやすい一部分への適用も有効である。
【0014】また顔料とは、例えば、コバルト化合物、鉄化合物等であり、乳濁剤とは、例えば、酸化アンチモン、ジルコン、酸化チタン、酸化錫等である。フリット釉薬とは、上記のような天然鉱物粒子等の混合物からなる釉薬原料を高温で溶融し、ガラス化させた釉薬を言う。
【0015】本発明においては、まず乳濁剤及び着色剤が含有されていない透明性釉薬を用意する。これには、上記釉薬原料を高温で溶融し、ガラス化したフリット釉薬をボールミル等で混合し、必要に応じて粉砕することによってもよいし、市販品の透明性釉薬を購入してもよい。
【0016】次に着色剤が含有されておりかつ乳濁剤が含有されていない着色透明性釉薬を用意する。着色透明性釉薬は、透明性釉薬と顔料をボールミル等で混合し、必要に応じて粉砕することで得ることができる。
【0017】次に乳濁剤及び着色剤が含有されている着色乳濁性釉薬を用意する。着色乳濁性釉薬は、透明性釉薬と顔料と乳濁剤をボールミル等で混合し、必要に応じて粉砕することで得ることができる。
【0018】金属基材には、例えば、鋳鉄、アルミニウム、ステンレス等やその上に下釉薬を施した基材や、酸処理や焼きなまし処理等により表面に酸化被膜を施した基材等が好適に利用できる。
【0019】次いで、金属基材に下釉薬を施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で着色性乳濁釉を乾式施釉する。窯で1〜2分焚込み後、次に着色透明釉薬を熱間で乾式施釉し、再び窯で1〜2分焚込む。さらに透明性釉薬を乾式施釉し、0.5分〜1分焼成することにより、表面平滑機能層を形成する。
【0020】
【実施例】
【0021】
【表1】

【0022】表1の組成からなるフリット釉薬2kgと球石4kgを、容積6リットルの陶器性ポットに入れ、150meshの篩を全て通るように、ボールミルにより粉砕を行った。ここで得られた粉末を釉薬A(透明性釉薬)とする。
【0023】これとは別に、表1の組成からなるフリット釉薬2kgと乳濁剤(酸化アンチモン)と顔料数g及び球石4kgを、容積6リットルの陶器性ポットに入れ、150meshの篩を全て通るように、ボールミルにより粉砕を行った。ここで得られた粉末を釉薬B(着色性乳濁釉薬)とする。
【0024】次に、100×100mm板状金属試験片および鋳物浴槽を作製し、下釉を焼き付けた後、上記の如くして得られた釉薬B(着色性乳濁釉薬)を、板状試験片に乾式施釉法により塗布し、更にその上に釉薬A(透明性釉薬)を乾式施釉法により塗布を行った。この時、板状試験片については、釉薬B(着色性乳濁釉薬)、釉薬A(透明性釉薬)の厚みを変化させて調製を行った。800〜1100℃で焼成することにより試料を得た。
【0025】得られた板状試験片について、釉薬表面粗さ(Ra)の測定、釉薬呈色および製造上の外観欠点の確認を行った。表面粗さは触針式表面粗さ測定器(JIS−B0651)を用い、中心線表面粗さ(Ra)を測定した。釉薬呈色および製造上の外観欠点は、目視により確認を行った。
【0026】各々の結果は表2に示したように、釉薬A(透明性釉薬)の厚みが0.1mmになると、その厚み不足により、釉薬B(着色性乳濁釉薬)中に含まれる乳濁剤(酸化アンチモン)、および顔料の粒子に起因する凹凸を、完全にコートし、影響を無くすることが困難となり、表面粗さ(Ra)が0.06μmとなる。
【0027】また、釉薬A(透明性釉薬)の厚みと釉薬B(着色性乳濁釉薬)の厚みの合計が2.6mmになると、釉薬層にクラックが発生し、一部に剥離が発生し始める。
【0028】また、釉薬B(着色性乳濁釉薬)厚みが0.2mmになると、金属基材の色が透過するため、明度がやや低下し、色調も若干異なる傾向にある。ただし、表面粗さ(Ra)は0.06μm未満であり、汚れを容易に除去できる機能は有していた。更に浴槽についても同様の確認を行い、試験片と同傾向であることの確認を行った。
【0029】
【表2】

【0030】表1の組成からなるフリット釉薬2kgと球石4kgを、容積6リットルの陶器性ポットに入れ、150meshの篩を全て通るように、ボールミルにより粉砕を行った。ここで得られた粉末を釉薬A(透明性釉薬)とする。
【0031】これとは別に、表1の組成からなるフリット釉薬2kgと顔料数g及び球石4kgを、容積6リットルの陶器性ポットに入れ、150meshの篩を全て通るように、ボールミルにより粉砕を行った。ここで得られた粉末を釉薬C(着色性透明釉薬)とする。
【0032】これとは別に、表1の組成からなるフリット釉薬2kgと乳濁剤(酸化アンチモン)と顔料数g及び球石4kgを、容積6リットルの陶器性ポットに入れ、150meshの篩を全て通るように、ボールミルにより粉砕を行った。ここで得られた粉末を釉薬B(着色性乳濁釉薬)とする。
【0033】次に、100×100mm板状金属試験片および鋳物浴槽を作製し、下釉を焼き付けた後、上記の如くして得られた釉薬B(着色性乳濁釉薬)を、板状試験片に乾式施釉法により塗布し、その上に釉薬C(着色性透明釉薬)を乾式施釉法により塗布し、更にその上に釉薬A(透明性釉薬)を乾式施釉法により塗布を行った。この時、板状試験片については、釉薬B(着色性乳濁釉薬)、釉薬C(着色性透明釉薬)、釉薬A(透明性釉薬)の厚みを変化させて調製を行った。800〜1100℃で焼成することにより試料を得た。
【0034】得られた板状試験片について、釉薬表面粗さ(Ra)の測定、釉薬呈色および製造上の外観欠点の確認を行った。表面粗さは触針式表面粗さ測定器(JIS−B0651)を用い、中心線表面粗さ(Ra)を測定した。釉薬呈色および製造上の外観欠点は、目視により確認を行った。
【0035】各々の結果は表3に示したように、釉薬A(透明性釉薬)の厚みが0.05mmになると、その厚み不足により、釉薬C(着色性透明釉薬)中に含まれる顔料の粒子に起因する凹凸を、完全にコートし、影響を無くすることが困難となり、表面粗さ(Ra)が0.06μmとなる。
【0036】また、釉薬A(透明性釉薬)の厚みと釉薬C(着色性透明釉薬)の厚みの合計が0.2mmになると、その厚み不足により、釉薬B(着色性乳濁釉薬)中に含まれる乳濁剤(酸化アンチモン)の粒子に起因する凹凸を、完全にコートし、影響を無くすることが困難となり、表面粗さ(Ra)が0.06μmとなる。
【0037】さらに、釉薬A(透明性釉薬)の厚みと釉薬C(着色性透明釉薬)の厚みと釉薬B(着色性乳濁釉薬)の厚みの合計が2.6mmになると、釉薬層にクラックが発生し、一部に剥離が発生し始める。
【0038】また、釉薬B(着色性乳濁釉薬)厚みが0.2mmになると、金属基材の色が透過するため、明度がやや低下し、色調も若干異なる傾向にある。ただし、表面粗さ(Ra)は0.06μm未満であり、汚れを容易に除去できる機能は有していた。更に浴槽についても同様の確認を行い、試験片と同傾向であることの確認を行った。
【0039】
【表3】

【0040】
【発明の効果】本発明によれば、製造上のバラツキに拘らず、最上層の釉薬層表面の表面粗さを0.06μm未満にしやすくなる。その結果、再現性良く、長期に渡って汚れを容易に除去できる機能を維持する、浴槽・シンク・洗面器などのホーロー製品を提供することが可能となる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013