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発明の名称 多孔体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−64432(P2001−64432A)
公開日 平成13年3月13日(2001.3.13)
出願番号 特願平11−237970
出願日 平成11年8月25日(1999.8.25)
代理人
発明者 北崎 聡 / 輪島 尚人 / 常田 昌広 / 坂元 健二
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 多数の粒子を熱融着あるいは焼結させることにより成型され、粒子間の空隙が連続した孔となっている多孔体であって、前記多孔体を形成する粒子の表面がフッ素を含有するコーティング層で被覆されていることを特徴とする多孔体。
【請求項2】 前記多孔体を形成する粒子が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性エラストマーなどの有機材料であることを特徴とする前記請求項1に記載の多孔体。
【請求項3】 前記フッ素を含有するコーティング層が、フッ素ガスあるいは不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いた気相処理によって被覆されたことを特徴とする請求項2に記載の多孔体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の粒子を熱融着あるいは焼結させることにより成型され、粒子間の空隙が連続した孔となっている多孔体に係わり、特に水中へ気体を混入する用途ならびに水の濾過に好適な多孔体に関する。
【0002】
【従来の技術】水中に気体を混入する用途ならびに水の濾過用途に用いる多孔体の原材料は、用途に応じ金属、ガラス、有機材料の物質から適宜選ばれるが、フッ素樹脂は疎水性が高いため、多孔体表面に水垢などの汚れが付きにくい。さらには、耐熱性や耐食性にも優れるので、水中に気体を混入する用途ならびに水の濾過用途には好適である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしフッ素樹脂は、ポリエチレン樹脂など通常の有機材料と比較して原材料が極めて高価であり、さらには融点が高いため、熱融着にて多孔体を成型する際、多大なエネルギーを要することから、フッ素樹脂を用いた多孔体は非常に高価なものとなる。そのためフッ素樹脂を用いた多孔体の用途は、耐熱性や耐食性が高度に要求される特殊なものに限られ、水中に気体を混入する用途ならびに水の濾過用途においては、一般的な多孔体材料とはいえないのが現状である。
【0004】本発明の課題は、フッ素樹脂よりも低温で熱融着し、製造が容易で安価でありながら、フッ素樹脂に相当する疎水性を有する多孔体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、成型した多孔体の表面に、フッ素を含有するコーティング層を被覆した多孔体を提供する。本発明によって、安価な多孔体であっても、多孔体の表面にフッ素を含有するコーティング層が被覆されているため、フッ素樹脂に相当する疎水性を有する。そのため、気体を水中に混入する場合には、多孔体内部への液体の進入が防止する効果が、また水の濾過の際には、多孔体表面は常に清浄な状態に保つことが可能となる。
【0006】本発明においては、多孔体を形成する原材料が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性エラストマーなどの有機材料であることが好ましい。これらの有機材料は原材料が安価で、熱融着の融点が低いため多孔体成型に要するエネルギーが低く、製造が容易である。
【0007】本発明においては、フッ素を含有するコーティング層が、フッ素ガスあるいは不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いた気相処理によって被覆されることが好ましい。気相処理によって被覆することにより、フッ素樹脂を粉末またはフッ素樹脂粉末分散液を塗布し加熱焼成する従来の方法と比較して、多孔体の内部まで均一にフッ素を含有するコーティング層を被覆することができるうえ、フッ素樹脂よりも低融点の有機材料で成形された多孔体に対しても容易に被覆することができる。
【発明の実施の形態】本発明の効果の詳細を、以下の実施例にて説明する。
【0008】実施例多孔体は原材料としてポリエチレン樹脂を使用し、図1に示す中空の略円柱形状に熱融着法にて成型した。成型後の多孔体の平均孔径は約15μmであった。この多孔体に、フッ素を含有するコーティング層を被覆した。本実施例においては、フッ素を含有するコーティング層の被覆は、気層フッ素化処理によって行った。気層フッ素化処理条件は、フッ素ガス濃度は8〜16%の範囲で適宜選択し、反応温度が40℃、反応時間が30分とした。フッ素ガス濃度が8%以下の場合はコーティング層の被覆にムラができ、またフッ素ガス濃度が16%以上の場合はフッ素化処理の反応熱によって多孔体原材料の種類、原材料粒子の大きさによっては燃焼するものが見られた。このように得た多孔体の中空の内面に、図2に示したように水道水を連続的に通過させ、同時に多孔体の外表面から空気を連続的に送気し、水道水中に空気を混入した。この送気に要する圧力を図3に示した。
【0009】比較例1実施例と形状、平均孔径が全く同じ、中空の略円柱形状ポリエチレン樹脂製多孔体に、フッ素を含有するコーティング層の被覆をせず比較例1の試料とした。この多孔体に実施例と同じく、水道水を連続的に通過させ、同時に多孔体の外表面から空気を連続的に送気し、水道水中に空気を混入した。この送気に要する圧力を図3に併記した。
【0010】比較例2実施例、比較例1と全く同じ中空の略円柱形状で、ほぼ同一の平均孔径を有するフッ素樹脂製の多孔体に、フッ素を含有するコーティング層の被覆をせず比較例2の試料とした。この多孔体に実施例と同じく、水道水を連続的に通過させ、同時に多孔体の外表面から空気を連続的に送気し、水道水中に空気を混入した。この送気に要する圧力を図3併記した。
【0011】図3より、フッ素を含有するコーティング層を被覆したポリエチレン樹脂製多孔体ならびにフッ素樹脂製の多孔体では、通水を継続しても送気圧力に変化は見られなかった。しかしフッ素を含有するコーティング層を被覆していないポリエチレン樹脂製多孔体は、通水を継続することにより送気に要する圧力が上昇した。
【0012】通水試験終了後に多孔体を蛍光X線で定性分析したところ、送気圧力が上昇したフッ素を含有するコーティング層を被覆していないポリエチレン樹脂製多孔体では、通水前と比較し水垢と見られる成分が検出されたが、送気圧力が上昇しなかったフッ素を含有するコーティング層を被覆したポリエチレン樹脂製多孔体ならびにフッ素樹脂製の多孔体は、通水前と比較して差は見られなかった。これらの結果から、ポリエチレン製多孔体にフッ素を含有するコーティング層を被覆することによって、多孔体が表面の疎水性がフッ素樹脂相当に高まり、多孔体への水垢などの目づまりを抑制できることが確認できた。
【0013】ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性エラストマーで成型した多孔体についても、実施例と同様の手法でフッ素を含有するコーティング層を被覆することによって、ポリエチレン樹脂の場合と同様に、送気圧力の上昇を抑制する効果が確認できた。
【0014】本実施例において、多孔体の平均孔径は15μmであったが、本発明の効果は多孔体の孔径に依存するものではなく、どのような値の孔径であっても効果を発揮することはいうまでもない。また本実施例においては、フッ素を含有するコーティング層は、気層フッ素化処理によって被覆したが、フッ素樹脂を粉末またはフッ素樹脂粉末分散液を塗布し加熱焼成する方法、直流プラズマCVD法、フッ化水素酸溶液中に浸せきする方法にて被覆しても、実施例と同様の送気圧力の上昇を抑制する効果が確認できた。直流プラズマCVD法で被覆する場合の標準的なプラズマ条件は、SF6ガスを用いた場合、ガス圧力100Pa、電圧0.5KVであった。
【0015】フッ素樹脂を粉末またはフッ素樹脂粉末分散液を塗布し加熱焼成する方法でフッ素を含有するコーティング層を被覆した場合、気層フッ素化処理で被覆した場合と比較し、多孔体とフッ素を含有するコーティング層の密着性が若干劣ったが、実用上問題ないレベルであった。
【発明の効果】本発明によれば、多孔体の表面をフッ素を含有するコーティング層で被覆することによって、多孔体表面の疎水性がフッ素樹脂相当に高まり、気体を水中に混入する場合、また水の濾過の際に、多孔体表面は常に清浄な状態に保つことが可能となり、多孔体表面に水垢などの汚れが付きづらくなる。
【0016】本発明においては、前記多孔体を形成する原材料が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、熱可塑性エラストマーの有機材料であれば、原料代が安価で、多孔体成型時に要するエネルギーが少ないため、フッ素樹脂相当の疎水性を有する多孔体を安価に提供できる。
【0017】本発明においては、前記フッ素を含有するコーティング層を、フッ素ガスあるいは不活性ガスで希釈されたフッ素ガスを用いた気相処理によって被覆することによって、多孔体の内部まで均一かつ容易にコーティングすることが可能となる。
【0018】以上の発明によって、フッ素樹脂相当の疎水性を有し、表面に汚れが付きづらく、安価で製造が容易な多孔体を提供できる。




 

 


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