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発明の名称 光触媒性親水性塗料組成物及び光触媒性親水性塗膜
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−40245(P2001−40245A)
公開日 平成13年2月13日(2001.2.13)
出願番号 特願平11−216663
出願日 平成11年7月30日(1999.7.30)
代理人
発明者 武田 宏二 / 千國 真 / 下吹越 光秀 / 高橋 一雄 / 島井 曜
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 光触媒性半導体材料、難分解性結着剤、光遮蔽性材料を含有してなる光触媒性親水性塗料組成物【請求項2】 前記光遮蔽性材料は、粒子径0.001μm以上0.1μm以下のルチル型二酸化チタン微粒子である請求項1記載の光触媒性親水性塗料組成物【請求項3】 前記光遮蔽性材料は、粒子径0.001μm以上0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子である請求項1記載の光触媒性親水性塗料組成物【請求項4】 前記難分解性結着剤は、ペルオキソチタン酸および/またはその部分縮合物である請求項1乃至3いずれか1項記載の光触媒性親水性塗料組成物【請求項5】 光触媒性半導体材料、難分解性結着剤かつ光遮蔽性材料としてペルオキソチタン酸および/またはその部分縮合物、を含有してなる光触媒性親水性塗料組成物【請求項6】 更に難分解性着色料を含有してなる請求項1乃至5いずれか1項記載の光触媒性親水性塗料組成物【請求項7】 請求項1乃至6に記載の光触媒性親水性塗料組成物を塗布して形成した光触媒性親水性塗膜【請求項8】 基材と、請求項7記載の光触媒性親水性塗膜とからなる光触媒性親水性複合材【請求項9】 基材と塗膜の境界部まで波長290〜390nmの光線が届かないように遮蔽し、かつ該塗膜の表面が光触媒の光励起に応じて親水性を呈することを特徴とする光触媒性親水性塗膜【請求項10】 波長325nmの光線の透過率が10%未満であり、かつ波長390nmの光線の透過率が50%以下である光触媒性親水性塗膜【請求項11】 前記塗膜の膜厚が、0.05μm以上10μm以下である請求項9又は10記載の光触媒性親水性塗膜【請求項12】 波長500〜800nmの光線を透過する請求項9乃至11いずれか1項記載の光触媒性親水性塗膜【請求項13】 基材と、前記請求項9乃至12いずれか記載の光触媒性親水性塗膜とからなる光触媒性親水性複合材【請求項14】 請求項9乃至12いずれか1項記載の光触媒性親水性塗膜を形成する光触媒性親水性塗料組成物
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒性親水性塗料組成物及び光触媒性親水性塗膜に関する【0002】
【従来の技術】建築及び塗料の分野においては、環境汚染に伴い、建築外装材料や屋外建造物やその塗膜の汚れが問題となっている。大気中に浮遊する煤塵や粒子は晴天には建物の屋根や外壁に堆積する。堆積物は降雨に伴い雨水により流され、建物の外壁を流下する。更に、雨天時には浮遊煤塵は雨によって持ち運ばれ、建物の外壁や屋外建造物の表面を流下する。その結果、表面には、雨水の道筋に沿って汚染物質が付着する。表面が乾燥すると、表面には縞状の汚れが現れる。建築外装材料や塗膜の汚れは、カ−ボンブラックのような燃焼生成物や、都市煤塵や、粘土粒子のような無機質物質の汚染物質からなる。このような汚染物質の多様性が防汚対策を複雑にしているものと考えられている(橘高義典著“外壁仕上材料の汚染の促進試験方法”、日本建築学会構造系論文報告集、第404号、1989年10月、p.15−24)。
【0003】基材表面が親水化されると、付着水滴が基材表面に一様に拡がるようになるので、ガラス、レンズ、鏡の曇りを有効に防止でき、湿分による失透防止、雨天時の視界性確保等に役立つ。さらに、都市媒塵、自動車等の排気ガスに含有されるカ−ボンブラック等の燃焼生成物、油脂、シ−ラント溶出成分等の疎水性汚染物質が付着しにくく、付着しても降雨や水洗により簡単に落せるようになるので便利である。
【0004】このような事情から特に防曇塗料、外装防汚塗料の分野において、従来から親水性樹脂が提案されている(例えば、実開平5−68006号や、「高分子」、44巻、1995年5月号、p.307)。また、親水化するための表面処理方法も提案されている(例えば、実開平3−129357号)。半導体光触媒の光励起作用により物品の表面を高度に親水化する方法がある(特許公報第275647)。この方法に従えば、光触媒性半導体組成物で被覆された物品の表面は紫外線が照射されることにより高度に親水化され、かつ維持される。
【0005】一方、光遮蔽性を有する基体としては、例えば特開平4−224133号公報では、ガラス中に金属化合物を溶融添加する各種ガラス組成物が記述されている。また紫外線遮蔽剤を大量に配合した表面層を熱可塑性樹脂板の表面に設ける方法が、例えば特公平3−54626号公報、特開昭55−59929号公報、特開平6−312493号公報など多数の公報に記述されている。
【0006】紫外線遮蔽機能を有する塗料組成物としては、透明で紫外線遮蔽性を有する粉体として知られているベンゾフェノンやベンゾトリアゾール系の有機系物質を合成樹脂に混ぜて、塗膜化して使用されている。これらの有機系の紫外線遮蔽剤を含有させた塗料は、紫外線を吸収するが、それに伴ってそれ自身が劣化変色する、樹脂よりブリードアウトしやすいという懸念があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光触媒性半導体のバンドギャップ以上のエネルギーを持つ波長の光を照射されることにより、光触媒性半導体から発生するラジカルによって、最表層部分では、親水効果、防汚効果が得られるものの、塗膜および基材表面に存在する有機化合物が分解されたり、また紫外線により塗膜および基材が直接分解されるという不具合を解決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、光触媒性半導体材料、難分解性結着剤、光遮蔽性材料を含有してなる光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、十分な親水性、防汚性を有し、かつ密着性、耐候性に優れる塗膜を得ることができる。
【0009】第二の発明は、前記光遮蔽性材料は、粒子径0.001μm以上0.1μm以下のルチル型二酸化チタン微粒子である第一の発明記載の光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、第一の発明の効果に加えて、波長290〜390nmの光線をより遮蔽する塗膜が得られ、保存安定性の高い塗料組成物を得ることができる。
【0010】第三の発明は、前記光遮蔽性材料は、粒子径0.001μm以上0.1μm以下の酸化亜鉛微粒子である第一の発明記載の光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、第一の発明の効果に加えて、さらに波長290〜390nmの光線をより遮蔽し、波長500〜800nmの光線をより透過する塗膜を得ることができる。
【0011】第四の発明は、前記難分解性結着剤は、ペルオキソチタン酸および/またはその部分縮合物である第一の発明乃至第三の発明いずれか記載の光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、第一の発明の効果に加えて、波長290〜390nmの光線をより遮蔽する塗膜が得られ、保存安定性の高い塗料組成物を得ることができる。
【0012】第五の発明は、光触媒性半導体材料、難分解性結着剤かつ光遮蔽性材料としてペルオキソチタン酸および/またはその部分縮合物、を含有してなる光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、より少ない工程で塗料組成物を製造することができる。
【0013】第六の発明は、更に難分解性着色料を含有してなる第一の発明乃至第五の発明いずれか記載の光触媒性親水性塗料組成物であって、本発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を提供することにより、塗料の塗布の工程を増やすことなく、光遮蔽性に優れ、かつ十分な親水、防汚性を有し、さらに意匠性の高い塗膜を得ることができる。
【0014】また、第一の発明から第六の発明に係る光触媒性親水性塗料組成物を塗布して光触媒性親水性塗膜を形成することもでき、更には基材の上に該光触媒性親水性塗膜を形成することにより光触媒性親水性複合材を提供することもできる。
【0015】前記発明の光触媒性親水性塗料組成物を被覆使用できる基材としては、防曇用途においては、ガラス、透明プラスチック、レンズ、プリズム、鏡等の透明性の基材である。
【0016】より具体的には、浴室用又は洗面所用鏡、車両用バックミラ−、歯科用歯鏡、道路鏡のような鏡;眼鏡レンズ、光学レンズ、写真機レンズ、内視鏡レンズ、照明用レンズ、半導体製造用レンズのようなレンズ;プリズム;建物や監視塔の窓ガラス;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、ロ−プウエイのゴンドラ、遊園地のゴンドラ、宇宙船のような乗り物の窓ガラス;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、潜水艇、雪上車、スノ−モ−ビル、オ−トバイ、ロ−プウエイのゴンドラ、遊園地のゴンドラのような乗り物の風防ガラス;防護用又はスポ−ツ用ゴ−グル又はマスク(潜水用マスクを含む)のシ−ルド;ヘルメットのシ−ルド;冷凍食品陳列ケ−スのガラス;計測機器のカバ−ガラス、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
【0017】前記発明の光触媒性親水性塗料組成物を被覆使用できる基材としては、降雨による自己浄化が期待できる屋外用途においては、例えば、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、紙、それらの組合せ、それらの積層体、それらの塗装体等である。
【0018】より具体的には、外壁や屋根のような建物外装;窓枠;自動車、鉄道車両、航空機、船舶、自転車、オ−トバイのような乗物の外装及び塗装;窓ガラス;看板、交通標識、防音壁、ビニ−ルハウス、碍子、乗物用カバ−、テント材、反射板、雨戸、網戸、太陽電池用カバ−、太陽熱温水器等の集熱器用カバ−、街灯、舗道、屋外照明、人工滝・人工噴水用石材・タイル、橋、温室、外壁材、壁間や硝子間のシ−ラ−、ガ−ドレ−ル、ベランダ、自動販売機、エアコン室外機、屋外ベンチ、各種表示装置、シャッタ−、料金所、料金ボックス、屋根樋、車両用ランプ保護カバ−、防塵カバ−及び塗装、機械装置や物品の塗装、広告塔の外装及び塗装、構造部材、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
【0019】前記発明の光触媒性親水性塗料組成物を被覆使用できる基材としては、水洗による清浄化が期待できる用途においては、例えば、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セメント、コンクリ−ト、繊維、布帛、紙、それらの組合せ、それらの積層体、それらの塗装体等である。
【0020】より具体的には、上記屋外用途部材が含まれることは勿論、その他に、建物の内装材、窓ガラス、住宅設備、便器、浴槽、洗面台、照明器具、台所用品、食器、食器乾燥器、流し、調理レンジ、キッチンフ−ド、換気扇、窓レ−ル、窓枠、トンネル内壁、トンネル内照明、及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
【0021】前記発明の光触媒性親水性塗料組成物を被覆使用できる基材としては、乾燥促進が期待できる用途においては、例えば、窓サッシ、熱交換器用放熱フィン、舗道、浴室用洗面所用鏡、ビニ−ルハウス天井、洗面化粧台、自動車ボディ及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等である。
【0022】前記発明のコーティング組成物を被覆使用する用途は上記以外にも着雪防止、気泡付着防止等広範囲に存在する。
【0023】着雪防止性は特に表面粗さ1μm以下の表面層を設けると顕著に優れた特性が得られ、例えば、雪国用屋根材、アンテナ、送電線及びそれら物品に貼着可能なフィルム、ワッペン等を含む基材に適用可能である。
【0024】第七の発明は、基材と塗膜の境界部まで波長290〜390nmの光線が届かないように遮蔽し、かつ該塗膜の表面が光触媒の光励起に応じて親水性を呈することを特徴とする光触媒性親水性塗膜であって、本発明に係る光触媒性親水性塗膜を提供することにより、十分な親水性、防汚性を有し、かつ優れた密着性、耐候性を得ることができる。
【0025】第八の発明は、波長325nmの光線の透過率が10%未満であり、かつ波長390nmの光線の透過率が50%以下である光触媒性親水性塗膜であって、本発明に係る光触媒性親水性塗膜を提供することにより、第七の発明に加えて、さらに密着性、耐久性の優れた塗膜を得ることができる。
【0026】第九の発明は、前記塗膜の膜厚が、0.05μm以上10μm以下である第七の発明又は第八の発明記載の光触媒性親水性塗膜であって、本発明に係る光触媒性親水性塗膜を提供することにより、第七の発明に加えて、さらに光遮蔽機能を充分有し、かつ強度、耐久性に優れた塗膜を得ることができる。
【0027】第十一の発明は、波長500nm〜800nmの光線を透過する第七の発明乃至第十の発明いずれか記載の光触媒性親水性塗膜であって、本発明に係る光触媒性親水性塗膜を提供することにより、可視域での透明性を必要とする基材に対しても使用することができるようになる。
【0028】また、基材と、前記発明に係る光触媒性親水性塗膜とからなる光触媒性親水性複合材を提供することもできる。この場合の基材としては前述したように様々なものに適用できる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な構成要素について説明する。本発明において遮蔽すべき波長域は、光触媒半導体材料として、用いられるアナターゼ型およびブルッカイト型二酸化チタンのバンドギャップより高いエネルギーを持つ波長であり、波長390nm以下である。太陽からの光線は幅広い波長の紫外線を含んでいるが、波長290nmより短い紫外線は成層圏のオゾンにより吸収されるので、実使用上問題となるのは、波長290〜390nmの光線である。
【0030】本発明における光遮蔽とは、基材と塗膜の境界部において全く光線が届かないということではなく、たとえ若干透過していたとしても光触媒半導体材料の光触媒活性が見かけ上認められないというレベルの遮蔽の意味である。
【0031】本発明で用いられる光遮蔽性材料としては、有機系紫外線吸収剤、無機系紫外線遮蔽剤、酸化防止剤が好適なものとして挙げられる。
【0032】有機系紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノクリレート系、トリアジン系、サリシレート系、インドール系、修酸アニリド系、置換アクリロニトリル系などが挙げられる。
【0033】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−5−クロルベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等が挙げられる。
【0034】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾトリアゾール、2−(2’−メチル−4’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ステアリルオキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−シクロヘキシルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸ベンゾトリアゾールブチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾール、2−(2’−アセトキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等があげられる。
【0035】シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0036】トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えばトリアジンの3,5−ジアルキル−4−ヒドロキシフェニル誘導体、ジアリル−4−ヒドロキシフェニルトリアジンの硫黄含有誘導体、ヒドロキシフェニル−1,3,5−トリアジンおよびスルホン酸基を含んでいるこのようなトリアジン、アリール−1,3,5−トリアジン、オルトヒドロキシアリール−s−トリアジン等が挙げられる。
【0037】本発明における有機系紫外線吸収剤の添加量は、全体の固形分に対して、0.01〜20重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10重量%の範囲である。添加量が0.01重量%未満では、波長290〜390nmの光線の吸収能が不十分であり、また20重量%を超えると透明性の低下、塗料組成物の保存安定性の低下、膜強度の低下を起こす。
【0038】上記の有機系紫外線遮蔽剤には、任意の酸化防止剤、例えばヒンダードアミン光安定剤等を加えて、紫外線防護機能を高めてもよい。ヒンダードアミン光安定剤は、紫外線吸収剤としての効果は、さほど期待できないが、塗膜および基材表面で発生する種々のラジカルを捕捉し、停止させるように設計されている。ここでヒンダードアミン光安定剤としては、例えばビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−セバケート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)−セバケート、ジ−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−ブチルマロネート、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ(4.5)−デカン−2,4−ジオン、トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−ニトリロトリアセテート、1,2−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−3−オキソピペラジン−4−イル)−エタン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザ−21−オキソジスピロ(5.1.11.2)ヘンエイコサン、2,4−ジクロロ−6−t−オクチルアミノ−s−トリアジンと4,4’−ヘキサメチレンビス−(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)との重縮合生成物1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンと琥珀酸との重縮合生成物、4,4’−ヘキサメチレンビス−(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)と1,2−ジブロモエタンとの重縮合生成物、テトラキス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジンと4,4’−ヘキサメチレンビス−(アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)との重縮合生成物、N,N’,N’’,N’’’−テトラキス((4,6−ビス−(ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−アミノ−s−トリアジン−2−イル)−1,10−ジアミノ−4,7−ジアザデカン、混合(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル/β,β,β',β'−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)−ウンデカン)ジエチル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、混合(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)−ウンデカン)ジエチル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、オクタメチレンビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−カルボキシレート)、4,4’−エチレンビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン)、N−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−n−ドデシルスクシンイミド、N−1−アセチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−n−ドデシルスクシンイミド、1−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ(4,5)−デカン−2,4−ジオン、ジ−(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−セバケート、ジ−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−スクシネート、1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン、ポリ−(6−t−オクチルアミノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)(2−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−イミノ)−ヘキシルメチレン−(4−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−イミノ)、2,4,6−トリス−(N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−n−ブチルアミノ)−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0039】無機系紫外線遮蔽剤としては、例えば酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化鉛、酸化アンモチン、酸化インジウムから選ばれた少なくとも1種を挙げることができる。紫外線吸収性を有する無機物を含有する微粒子の構造については、特に限定はなく、紫外線吸収性を有する無機物のみから構成させる微粒子の他、紫外線吸収性を有する無機物で核粒子の表面を被覆した微粒子、紫外線吸収性を有する無機物が内包された樹脂微粒子などを挙げることができる。上記核粒子は、シリカ、雲母、樹脂などからなり、紫外線吸収性を有しないものでもよく、有していてもよい。
【0040】上記無機微粒子紫外線遮蔽剤の中でも、例えばアナターゼ型二酸化チタンのように光触媒活性を示すものを用いる場合、Zn,Al,Mg,Li,Na,Cu,Ca,Pb,V,Nb,Ta,As,W,Cr,Fe,Co,Niなどの金属元素をドーピングさせたり、Al,Si,Zrなどの不活性な含水金属(水)酸化物で表面を被膜させたりすると、耐候性が改良されてよい。
【0041】本発明におけるその他の無機系紫外線遮蔽剤としては、ペルオキソチタン酸またはその部分縮合物、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネートなどの無定型の酸化チタン前駆体化合物も好適である。取り扱いが容易なことからペルオキソチタン酸および/またはその部分縮合物がさらに好ましい。
【0042】本発明における無機微粒子紫外線遮蔽剤の添加量は添加する金属酸化物により異なり、特に制限されるものではないが、全体の固形分に対して0.1〜50重量%の範囲が好ましい。添加量が0.1重量%未満では紫外線吸収能が不十分になり、また50重量%を超えると透明性の低下、膜強度の低下、親水性の不具合を起こす。
【0043】透明性を必要とする部材に無機微粒子紫外線遮蔽剤を用いる場合の光遮蔽性材料の平均粒子径は、0.1μm以下であり、好ましくは0.05μm以下、さらに好ましくは0.03μm以下である。光遮蔽性材料の平均粒子径が0.1μmを超えると、可視域での吸収が始まり、透明性が低下する。
【0044】波長400〜800nmでの高い透過率を維持するには、組成物を超微粒子化することが有効であるが、塗料組成物の安定性が悪くなる、紫外線の散乱能が損なわれ、総合的な紫外線の吸収能が低下するという問題もある。
【0045】長期間の耐候性を必要とする場合、光遮蔽性材料は、無機系であることが好ましい。有機系紫外線遮蔽剤を用いると、寿命が短いという不具合が生じる。
【0046】本発明における光触媒親水性塗膜の膜厚の下限は、0.05μm以上であり、好ましくは0.1μm以上、さらに好ましくは0.5μm以上である。膜厚が0.05μm未満であると、光遮蔽能が不十分になり、その場合には光遮蔽性材料の添加量を増やせば十分な光遮蔽能を有することは可能であるが、塗膜の強度、透明性といった点で実用上好ましくない。
【0047】本発明における光触媒親水性塗膜の膜厚の上限は、10μm以下であり、好ましくは、5μm以下、さらに好ましくは3μm以下である。膜厚が10μmを超えると、塗膜の強度が著しく低下し、さらに波長400〜800nmの透明性も低下する。
【0048】本発明における無機微粒子紫外線遮蔽剤を塗料組成物に混合させる場合、任意の分散剤を使用できる。水系溶媒に分散させる場合、水系分散剤としては、例えば高分子量のポリカルボン酸の塩、スチレン・マレイン酸共重合物の塩、ナフタレン・スルホン酸のホルマリン縮合物、長鎖アルキル有機スルホン酸の塩、リグニンスルホン酸の塩、ポリリン酸、ポリケイ酸の塩、長鎖アルキルアミン塩、ポリエチレングリコール誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル等を挙げることができ、1種または2種以上使用できる。
【0049】有機溶剤系分散剤としては、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤を挙げることができる。
【0050】本発明において用いられる光触媒半導体材料としては、TiO2、ZnO、SnO2、SrTiO3、CdS、CdO、CaP、InP、In2O3、CaAs、BaTiO3、K2NbO3、Fe2O3、Ta2O5、WO3、SaO2、Bi2O3、NiO、Cu2O、SiC、SiO2、MoS2、MoS3、InPb、RuO2、CeO2などを挙げることができる。これらの中でも酸化チタンが好ましい。酸化チタンの中でも結晶形がアナタ−ゼ型およびブルッカイト型がより好ましい。
【0051】光触媒半導体粒子の平均粒子径は1〜100nmが好ましく、より好ましくは1〜50nmである。粒子径が上記範囲にあることで、親水化作用を十分に発揮し、かつ組成物を適用した表面が粒子による可視光の散乱により透明性を失ってしまうことを防止できる。特に、光触媒性親水性塗膜に高度な透明性や平滑性、耐久性が要求される場合、平均粒子径が10nm以下の光半導体を用いることが好ましい。また、本発明の組成物に長期保存安定性が求められる場合には、平均粒子系が10nm以上の光半導体微粒子を用いることが好ましい。
【0052】本発明における光触媒半導体材料の添加量は、全体の固形分に対して、5〜90重量%の範囲が好ましく、より好ましくは20〜80重量%である。添加量が5重量%未満では光触媒活性を起こすには十分でなく、期待する親水性、防汚性を得られない。また90重量%を超えると、膜強度が著しく低下する。
【0053】本発明における難分解性結着剤としては、加水分解性シラン、アルキルシリケート、ポリオルガノシロキサン、アクリルシリコーン樹脂、シリカ、コロイダルシリカ、水溶性シリカ、シラノール、水ガラス、ケイ酸チリウム、ケイ酸カリウムなどのシリコン系化合物、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、ヒドロキシアパタイト、リン酸カルシウム等のリン酸塩、重リン酸塩、セメント、石灰、セッコウ、長石、釉薬、プラスター、ほうろう用フリット、層状酸化物、粘土、ホウ酸塩、アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、有機チタネート、アルミナ、チタニア、ペルオキソチタン酸、ペルオキソチタン酸の部分縮合物、有機ジルコニウム化合物、塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム、ジルコニアなどの無機系化合物、フッ素系ポリマー、フッ素系モノマーなどの有機化合物などが使用できる。
【0054】ここで加水分解性シランとしては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、n−プロピルブトキシシラン、イソプロピルブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の加水分解性オルガノシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等のテトラアルコキシシランなどが使用できる。
【0055】ここでアルキルシリケ−トとしては、メチルシリケ−ト、エチルシリケ−ト、プロピルシリケ−ト、ブチルシリケ−トなどが使用できる。
【0056】ここでポリオルガノシロキサンとしては、上記加水分解性シラン、アルキルシリケ−ト、それらの(部分)加水分解物、加水分解・縮合物などが使用できる。
【0057】ここでアクリルシリコーンとしては、主鎖がシリル基含有ビニル重合体または共重合体からなる分子末端あるいは側鎖に加水分解性基と結合したケイ素基を1分子中に少なくとも1個有する樹脂を使用できる。
【0058】ここでセメントとしては、早強セメント、普通セメント、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメント、ホワイトセメント、油井セメント、地熱井セメントなどのポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高硫酸塩セメント、シリカセメント、高炉セメントなどの混合セメント、アルミナセメントなどを使用できる。
【0059】ここでプラスタ−としては、セッコウプラスタ−、石灰プラスタ−、ドロマイトプラスタ−などを使用できる。
【0060】ここでフッ素系ポリマ−としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン−六フッ化プロピレンコポリマ−、エチレン−ポリ四フッ化エチレンコポリマ−、エチレン−塩化三フッ化エチレンコポリマ−、四フッ化エチレン−パ−フルオロアルキルビニルエ−テルコポリマ−などの結晶性フッ素樹脂、パ−フルオロシクロポリマ−、ビニルエ−テル−フルオロオレフィンコポリマ−、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマ−などの非結晶性フッ素樹脂、各種のフッ素ゴムなどを使用できる。
【0061】特に難分解性結着剤がシリコン系化合物を含有することが好ましい。シリコン系化合物としては、前記のシリコン系化合物が挙げられる。より好ましくは、シロキサン結合(≡Si−O−Si≡)が主成分であることが望ましく、加水分解性シラン、ポリオルガノシロキサン、アルキルシリケ−ト、シリカ、コロイダルシリカ、水ガラス、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウムなどが挙げられる。
【0062】本発明における難分解性結着剤は、ペルオキソチタン酸またはその部分縮合物などの無定型の酸化チタン前駆体化合物がが好適である。これらは難分解性結着剤としてばかりでなく、光遮蔽性材料としての機能も充分果たし得る。しかし親水維持性に乏しいため、例えばコロイダルシリカのような親水維持性に富むものとの併用が好ましい。さらにコロイダルシリカを添加することで塗膜の屈折率を下げ、可視域での反射を減らすという効果も生まれる。
【0063】本発明における難分解性結着剤の添加量は、全体の固形分に対して、10〜95重量%の範囲が好ましく、より好ましくは20〜80重量%である。添加量が10重量%未満では塗膜の膜強度が著しく低下する。また95重量%を超えると、光触媒半導体材料の添加量が少なくなり、光触媒活性を起こすには十分でなく、期待する親水性、防汚性を得られない。
【0064】本発明の塗料組成物は、光触媒半導体材料と併用しても変色、変質、分解しない着色料を、本発明の効果に悪影響を与えない範囲内で添加してもよい。
【0065】着色料としては、特に限定はないが、着色に使用できるもので無機顔料、有機顔料、染料などの中から選ばれ、単独または2種以上を併用して適宜用いる。
【0066】無機顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、酸化クロム、コバルトブルー、鉄黒などの金属酸化物系、アルミナホワイト、黄色酸化鉄などの金属水酸化物系、紺青などのフェロシアン化合物系、黄鉛、ジンクロメート、モリブデンレッドなどのクロム酸鉛系、硫化亜鉛、朱、カドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの硫化物、セレン化合物系、バライト、沈降性硫酸バリウムなどの硫酸塩系、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウムなどの炭酸塩系、含水珪酸塩、クレー、群青などの珪酸塩系、カーボンブラックなどの炭素系、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末粉などの金属粉系、雲母・酸化チタン系などのパール顔料系などが挙げられる。
【0067】有機顔料としては、ナフトールグリーンBなどのニトロソ系顔料、ナフトールSなどのニトロ顔料系、リソールレッド、レーキレッドC、ファストエロー、ナフトールレッドなどのアゾ顔料系、アルカリブルーレッド、ローダミンキレートなどの染め付けレーキ顔料系、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、ペレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレッド、イソインドリノンエロー等の縮合多環顔料系などが挙げられる。
【0068】染料としては、分散染料、油溶染料、塩基性染料、直接染料、酸性染料が挙げられる。
【0069】また、レベリング剤、水溶性樹脂、カップリング剤、増粘剤、金属粉、ガラス粉、抗菌剤も、本発明の効果に悪影響を与えない範囲内で添加してもよい。
【0070】基材に本発明でつくられたコーティング組成物を塗布したり、吹き付けたりしてコーティングするには、特に限定がなく、例えばスプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、スクリーン印刷法、バーコーター法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法が利用できる。
【0071】本発明の塗料組成物を被覆可能な基材としては、無機材料、金属材料、有機材料あるいはそれらの複合体であり、特に限定されるものではない。例えば、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木、石、セメント、コンクリート、繊維、布帛、紙、それらの組み合わせ、それらの積層体、それらの塗装体等である。これらの中でも特に、アクリルニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、メチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機高分子樹脂材へ適用すると光触媒半導体材料による分解から保護することができ、効果を発揮する。
【0072】本発明による組成物は、基材の表面に適用され、その後乾燥または硬化されて、塗膜となる。乾燥または硬化は、加熱、室温放置、紫外線照射等によって、実施することができる。本発明の塗膜は、室温放置でも実使用上問題ない程度に硬化するが、必要であれば加熱をしてやると、硬化時間が短縮され、また硬化度も高まり、よい。
【0073】
【実施例】以下に、実施例を掲げてこの発明をさらに具体的に説明するが、この発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(調合例1)光触媒半導体材料として、二酸化チタンアナターゼ型微粒子ゾル溶液(田中転写社製、TO−240)125.0部、難分解性結着剤および光遮蔽性材料としてペルオキソチタン酸溶液(田中転写社製、PTA−170)411.76部の混合物を常温で30分攪拌することにより、塗料組成物Aを得た。
【0074】(調合例2)光触媒半導体材料として、二酸化チタンアナターゼ型微粒子ゾル溶液(田中転写社製、TO−240)125.0部、難分解性結着剤および光遮蔽性材料としてペルオキソチタン酸溶液(田中転写社製、PTA−170)352.94部、さらに光遮蔽性材料として、イオン交換水1.2部、プロピレングリコール0.1部、分散剤(ビーエーエスエフジャパン社製、ピグメントディスパーザーMD20)0.1部中にあらかじめ分散させておいた二酸化チタンルチル型微粒子粉末(石原産業社製、TTO−55D)1.0部の混合液を30分攪拌することにより、塗料組成物Bを得た。
【0075】(調合例3)光触媒半導体材料と難分解性結着剤の混合物として、光触媒酸化チタン/コーティング液(石原産業社製、ST−K03)60.0部、難分解性結着剤として、コロイダルシリカ(日産化学社製、スノーテックスIPA−ST)10.0部、光遮蔽性材料として、二酸化チタンルチル型微粒子粉末(石原産業社製、TTO−55D)1.0部、2−プロパノール429.0部の混合液を30分攪拌することにより、塗料組成物Cを得た。
【0076】(調合例4)光触媒半導体材料と難分解性結着剤の混合物として、光触媒酸化チタン/コーティング液(石原産業社製、ST−K03)60.0部、難分解性結着剤として、コロイダルシリカ(日産化学社製、スノーテックスIPA−ST)10.0部、光遮蔽性材料として、ベンゾフェノン系紫外線遮蔽剤(旭電化社製、アデカスタブLA−51)1.0部、2−プロパノール429.0部の混合液を30分攪拌することにより、塗料組成物Dを得た。
【0077】(調合例5)光触媒半導体材料として、二酸化チタンアナターゼ型微粒子ゾル溶液(田中転写社製、TO−240)125.0部、難分解性結着剤として珪酸リチウム溶液(日本化学社製、珪酸リチウム35)29.79部、イオン交換水45.21部の混合物を常温で30分攪拌することにより、塗料組成物Eを得た。
【0078】(調合例6)光触媒半導体材料と難分解性結着剤の混合物として、光触媒酸化チタン/コーティング液(石原産業社製、ST−K03)60.0部、2−プロパノール240.0部の混合液を常温で30分攪拌することにより、塗料組成物Fを得た。
【0079】(調合例7)光触媒半導体材料と難分解性結着剤の混合物として、光触媒酸化チタン/コーティング液(石原産業社製、ST−K03)60.0部、難分解性結着剤として、コロイダルシリカ(日産化学社製、スノーテックスIPA−ST)13.33部、2−プロパノール426.67部の混合液を30分攪拌することにより、塗料組成物Gを得た。
【0080】(実施例1)40×40mmに切断したスライドガラス板(松波硝子工業製、標準大型水緑磨S9213、厚さ1.3mm)に調合例1で作製した塗料組成物Aを0.34g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmの被覆物試験板aを得た。また150mm×65mmに裁断した石綿セメントケイ酸カルシウム板(JIS A5418に準拠したもの)にエポキシ樹脂系プライマー(エスケー化研、商品名 SKサーフエポ)をスプレー塗装し、室温で24時間乾燥させ、続いてアクリルウレタン塗料(イサム塗料、商品名 ハイアート1000)を、上記したプライマー塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板上にスプレー塗装し、室温で24時間乾燥させた。ついで調合例1で作製した塗料組成物Aを2.07g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、塗料組成物Aの膜厚1μmの被覆物試験板a’を得た。
【0081】(実施例2)実施例1と同様にして、調合例1で作製した塗料組成物Aをガラスには0.68g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、4.14g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚2μmのガラス製の被覆物試験板bおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板製の被覆物試験板b’を得た。
【0082】(実施例3)実施例1と同様にして、調合例2で作製した塗料組成物Bをガラスには0.34g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、2.07g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板cおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板製の被覆物試験板c’を得た。
【0083】(実施例4)実施例1と同様にして、調合例3で作製した塗料組成物Cをガラスには0.22g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、1.34g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板dおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板製の被覆物試験板d’を得た。
【0084】(実施例5)実施例1と同様にして、調合例4で作製した塗料組成物Dをガラスには0.20g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、1.22g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板eおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板製の被覆物試験板e’を得た。
【0085】(比較例1)実施例1と同様にして、調合例5で作製した塗料組成物Eをガラスには0.09g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、0.55g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板fおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板製の被覆物試験板f’を得た。
【0086】(比較例2)実施例1と同様にして、調合例6で作製した塗料組成物Fをガラスには0.24g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、1.46g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板gおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板の被覆物試験板g’を得た。
【0087】(比較例3)実施例1と同様にして、調合例7で作製した塗料組成物Gをガラスには0.20g、プライマーおよび塗料の塗装を行った石綿セメントケイ酸カルシウム板には、1.22g刷毛塗りで塗布し、室温にて3日間乾燥させ、膜厚1μmのガラス製の被覆物試験板hおよび石綿セメントケイ酸カルシウム板の被覆物試験板h’を得た。
【0088】(評価)
(1)親水性の評価作製した試験片a〜hの親水性を水との接触角により評価した。1):試験片作製後室温にて、3日間放置した後の接触角を測定した。2):1)に続き、ブラックライトブルーランプ(三共電気製)0.5mW/cm2を50時間照射した後の接触角を測定した。なお接触角測定には協和界面科学製 CX−150を使用した。
【0089】(2)透過率の評価作製した試験片a〜hを、試験片作製後室温にて、3日間放置した後、分光光度計(日本分光工業社製、品番Ubest−55)を用い、波長300nm〜900nmの全光線透過率を測定した。
【0090】(3)耐候性の評価作製した試験片a’〜h’を、試験片作製後室温にて、3日間放置した後、試験片を南向き45度に傾け、固定し、屋外暴露試験を行った。6ヶ月放置した後の被覆物の膜状態、変色具合を目視にて評価した。(1)〜(3)の評価結果を表1に示す。
【0091】(2)の透過率は、代表的に350nm、および555nmでの透過率を記載した。なお記載した数値は、スライドガラスによる遮蔽能を考慮し、測定値をスライドガラス単体での測定値で割った値である。
【0092】(3)の耐候性の評価結果は次の通りとした。
膜状態:変化なし、△:若干剥離あり、×:かなり剥離あり変色具合:変化なし、△:若干退色あり、×かなり退色あり【表1】

【発明の効果】本発明の光遮蔽性光触媒親水性被覆物は、光遮蔽機能を有する耐久性に優れた表面であるばかりでなく、親水性も優れているため、長期間での防汚性を維持することができる。




 

 


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