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発明の名称 家庭用雑排水再生利用装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−29970(P2001−29970A)
公開日 平成13年2月6日(2001.2.6)
出願番号 特願平11−205872
出願日 平成11年7月21日(1999.7.21)
代理人
発明者 兼国 伸彦 / 奥野 祐一 / 杉本 立央 / 駒田 圭成 / 大隅 升男 / 吉田 憲幸 / 山縣 英廣
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 家庭で発生する雑排水を回収し、かつ、前記回収された雑排水を浄化処理する浄化処理手段と、浄化された浄化処理水を前記浄化処理前の雑排水とともに個別に一時貯留する貯留手段と、前記貯留された浄化処理水を殺菌処理するための殺菌処理手段と、前記雑排水及び浄化処理水を所定場所に給送するための単一給送手段と、前記単一給送手段の流路に雑排水を浄化処理手段に定量給送するための定量給水手段と、前記各手段を駆動制御する制御装置とを具備して構成したことを特徴とする家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項2】 前記雑排水の浄化処理手段は、濾過筒の上部に雑排水を定量給水する定量給水手段を備えて雑排水を濾過筒の上部側から定量供給し、濾過筒の下部には生物処理及び浮遊物沈降防止に必要な空気を、前記濾過筒の下部側から給送する空気供給手段を具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項3】 前記空気供給手段には、濾過筒から流出する処理水により冷却されて温度低下が生じたことを検出して前記空気供給手段の故障を検出するセンサを具備させて構成したことを特徴とする請求項2記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項4】 前記雑排水等の単一給送手段は、単一の電動ポンプにて構成するとともに、前記電動ポンプには駆動状態検出手段を具備させて、浄化処理水等水の給送状態を制御可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項5】 前記制御装置には、雑排水再生利用装置を事前に設定した日数使用しないときと、浄化処理水の1日当りの使用回数を超過したときと、浄化処理水の残量が事前に設定した水量以下の場合と、更に、浄化処理水が使用場所に定量供給できない場合は、前記単一給送手段の駆動を強制的に停止させる制御プログラムを具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項6】 前記制御装置には、雑排水再生利用装置の故障、あるいは、異常状況を表示手段にて表示させる故障モード,異常モード表示用の制御プログラムを具備して構成したことを特徴とする請求項1または5記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項7】 前記殺菌処理手段は、前記制御装置に殺菌手段としての殺菌性金属イオンを電解溶出させる一対の電極に、殺菌性金属イオンの電解溶出時毎に極性を変換して通電させる制御プログラムを具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項8】 前記殺菌処理手段は、前記制御装置に殺菌性金属イオンを電解溶出させる電極の取換時期を検出する制御プログラムを具備して構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項9】 雑排水と浄化処理水は、1つの貯留タンクを複数に区画して個別に貯留し、この貯留タンクと空気供給手段とを送気管にて配管接続して、前記貯留タンクを曝気可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
【請求項10】 前記浄化処理水を貯留タンクに給送する処理水給送管は、その処理水給送管の一部を濾過筒内の最高水位まで引上げて配管接続するように構成したことを特徴とする請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭において風呂,洗濯機,洗面所から排水される雑排水を簡易に浄化処理して再利用可能とした雑排水再生利用装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術】従来、一般家庭の台所、トイレ等から排水される所謂生活排水は、下水設備が完備されている場合は、処理されることなくそのまま下水溝に直接排出され、又、下水道設備が完備されていない場合は、浄化槽で一次的な処理を施してから下水溝に放流していたので、これまで、家庭用の雑排水を再利用するということはほとんどなかった。一方、節水手段として例えば、風呂の残り湯を洗濯水や庭への散水に利用することはこれまでもしばしば行われていたが、これは、単に残り湯の再利用に過ぎず、雑排水の再生利用というほどのものではなかった。
【0003】一方、近年、集合住宅とか大規模住宅団地、ビル等においては、台所排水やトイレ排水等すべての生活排水を浄化及び殺菌処理を施し、この処理水を中水として区域内に例えば、トイレの洗浄用水として再利用をはかるようにした、雑排水再生利用設備が徐々に採用されるようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の雑排水再生利用設備においては、台所排水やトイレ排水が含まれている関係上、浄化処理や殺菌処理には高度な浄化処理技術を排水に施す必要があるとともに、不特定多数の家庭からの排水を処理しての再利用であるため、再利用者に心理的な抵抗感を与えないようにすることを考慮して設計されているので、設備自体が大規模となりその製造コストを高くするばかりでなく、維持管理にも多大な費用を必要とし、前記設備を一般家庭(戸建)の住宅用として採用することは非常に困難であった。
【0005】本発明は、前記の課題に鑑み、一般家庭で発生する比較的汚れの少ない雑排水を低コストで簡易に、かつ、効率よく処理できるコンパクトな雑排水再生利用装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を達成するために請求項1記載の家庭用雑排水再生利用装置は、家庭で発生する雑排水を回収し、かつ、前記回収された雑排水を浄化処理する浄化処理手段と、浄化された浄化処理水を前記浄化処理前の雑排水とともに個別に一時貯留する貯留手段と、前記貯留された浄化処理水を殺菌処理するための殺菌処理手段と、前記雑排水及び浄化処理水を所定場所に給送するための単一給送手段と、前記単一給送手段の流路に雑排水を浄化処理手段に定量給送するための定量給水手段と、前記各手段を駆動制御する制御装置とを具備して構成した。
【0007】請求項2記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記雑排水の浄化処理手段は、濾過筒の上部に雑排水を定量給水する定量給水手段を備えて雑排水を濾過筒の上部側から定量供給し、濾過筒の下部には生物処理及び浮遊物沈降防止に必要な空気を、前記濾過筒の下部側から給送する空気供給手段を具備して構成した。
【0008】請求項3記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項2記載の雑排水再生利用装置において、前記空気供給手段には、濾過筒から流出する処理水により冷却されて温度低下が生じたことを検出して前記空気供給手段の故障を検出するセンサを具備させて構成した。
【0009】請求項4記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記雑排水等の単一給送手段は、単一の電動ポンプにて構成するとともに、前記電動ポンプには駆動状態検出手段を具備させて、浄化処理水等水の給送状態を制御可能に構成した。
【0010】請求項5記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記制御装置には、雑排水再生利用装置を事前に設定した日数使用しないときと、浄化処理水の1日当りの使用回数を超えたときと、浄化処理水の残量が事前に設定した水量以下の場合と、更に、浄化処理水が使用場所に定量供給できない場合とにおいては、電動ポンプの駆動を強制的に停止させる制御プログラムを具備して構成した。
【0011】請求項6記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1又は5記載の雑排水再生利用装置において、前記制御装置には、雑排水再生利用装置の故障あるいは異常状況を表示手段にて表示させる故障モード,異常モード表示用の制御プログラムを具備して構成した。
【0012】請求項7記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記殺菌処理手段は、前記制御装置に殺菌手段としての殺菌性金属イオンを電解溶出させる一対の電極に、殺菌性金属イオンの電解溶出時毎に極性を変換して通電させる制御プログラムを具備して構成した。
【0013】請求項8記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記殺菌処理手段は、前記制御装置に殺菌性金属イオンを電解溶出させる電極の取換時期を検出する制御プログラムを具備して構成した。
【0014】請求項9記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、雑排水と浄化処理水とを1つの貯留タンクを複数に区画して個別に貯留し、この貯留タンクと空気供給手段とを送気管にて配管接続して、前記貯留タンクを常時曝気可能に構成した。
【0015】請求項10記載の家庭用雑排水再生利用装置は、請求項1記載の雑排水再生利用装置において、前記浄化処理水を貯留タンクに給送する処理水給送管は、その処理水給送管の一部を濾過筒内の最高水位置まで引上げて配管接続するように構成した。
【0016】本発明は、風呂、洗面台、洗濯機等から排出される比較的汚れの少ない雑排水を一旦貯留し、雑排水が定量貯留されると、これを浄化処理手段により浄化処理し、処理された浄化処理水は貯留手段により貯留された後、必要時トイレの洗浄水として使用するようにしたもので、雑排水の浄化処理手段へ給送及び浄化処理された処理水を貯留手段からトイレに給送する手段はすべて単一の給送手段、即ち、1台のポンプを用いて行うとともに、浄化処理手段への雑排水の給送は雑排水が浄化処理できる分量のみ給送できるように構成されているので、前記比較的汚れの少ない雑排水を取扱う雑排水再生利用装置の構成が簡素化でき、かつ、浄化処理手段は常に定量の雑排水を浄化処理すればよいので、雑排水の浄化処理を良好に行うことができ、この種装置の一般家庭への設置を低コストで行うことができる。
【0017】雑排水を浄化処理する浄化処理手段は、雑排水の流入方向と外気の流入方向とがそれぞれ正反対の方向に設けられているので、常時濾材は外気の流入により揺動し、濾材上に付着している汚れや微生物等老廃物を篩い落して雑排水の濾過作業が円滑に行うことができ、浄化処理手段の浄化処理能力の向上がはかれることはもとより、浄化処理手段の簡素化,小型化が良好に行い得、装置の低コスト化を容易にはかることができる。
【0018】本発明は制御装置に、雑排水再生利用装置を事前に設定した日数使用しない場合の逆洗浄機能停止と、浄化処理水の1日当りの使用回数をオーバーしたとき、または、浄化処理水の残量が不足したとき、更に、浄化処理水が使用場所に定量供給不可の場合において、ポンプの駆動を強制的に停止させる制御プログラムと、更に、前記雑排水再生利用装置の故障及び異常状況を表示手段に表示させる制御プログラムを具備させてあるので、電動ポンプの過負荷運転防止や装置の故障内容等の把握が容易となり、装置自体の保守管理を円滑・良好に行うことができる。
【0019】更に、本発明においては、雑排水と浄化処理水とを1つの貯留タンクを2つに区画して貯留し、常時は外気を各貯留タンクに供給して雑排水処理水の汚損防止と好気性維持を良好に行うとともに、浄化処理水の使用に際しては、殺菌処理手段による前記処理水の殺菌度合が常時把握できる状態に構成されているので、処理水を常に清浄な状態で使用することが可能となり衛生的である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図1ないし図8によって説明する。図1は本発明の雑排水再生利用装置Aの概略構成を示すもので、その概要は、風呂1,洗濯機2,洗面所3にて発生する雑排水を一旦貯留手段11に回収し、この回収した雑排水を浄化処理手段21により浄化処理を行って浄化処理水を生成し、この浄化処理水(以下、処理水という)を再度貯留手段11に一時貯留し、その使用時は殺菌処理手段31により殺菌処理した後、トイレ61に通水し洗浄水として再利用するものである。
【0021】次に、本発明の雑排水再生利用装置Aの構造について説明する。前記装置Aにおいては、大別すると前述の雑排水の貯留手段11と、雑排水を浄化処理して処理水とする浄化処理手段21と、前記処理水を殺菌処理してトイレ61の洗浄水として利用する殺菌処理手段31と、前記雑排水や処理水を所定の場所に給送する単一給送手段41と、雑排水を浄化処理手段21に定量供給する定量給水手段23と、更に、前記各手段を駆動制御する制御装置53とによって概略構成されている。
【0022】つづいて、前記雑排水再生利用装置Aの各手段の詳細構造について説明する。最初に、図1,2に示すように、風呂1,洗濯機2,洗面所3から排出される雑排水と、この雑排水を浄化処理した処理水とを回収して一時貯留する貯留手段11は、区画壁13により2室に区画されて土中又は床面等に設置した貯留タンク12からなり、この貯留タンク12には、前記区画壁13により一方に雑排水回収用の排水タンク12aが、他方には処理水回収用の処理タンク12bがそれぞれ形成されている。そして、貯留タンク12の排水タンク12aには、風呂1等からの雑排水が、それぞれフィルター14aを介して髪の毛や異物等の流出を防ぐ収集管14を通して流入し、この雑排水が排水タンク12aの最高水位以上に流入したときは、下水道(図示せず)と連通する汚水排水管15と接続されて前記オーバーフローした雑排水を下水道に流出させる溢流管16が連結されている。
【0023】又、前記排水タンク12aには、タンク12a内の雑排水の最低水位を検知するフロートスイッチ17aが、又、処理タンク12bはタンク12b内の最低及び最高水位をそれぞれ個別に検知するフロートスイッチ17b,17cが個々に設置されて、常時貯留タンク12内の水位を検知し、後述する水位表示手段に表示させる。なお、区画壁13には処理タンク12b内の処理水が万一過剰に流入した場合、この処理水を排水タンク12aに溢流させる溢流口13aが開口されている。
【0024】次に、雑排水を浄化する浄化処理手段21の構成について説明する。前記浄化処理手段21は、図2に示すように、下部を逆円錐状に形成した有底筒状の濾過筒22と、この濾過筒22の胴部の上部側に取付けられて濾過筒22に流入する雑排水の流量を定量化して給水する定量給水手段としての流量調節弁23と、前記濾過筒22に上下方向に複数段にわたり取出し可能に積層して収容した濾材24と、更に、濾過筒22の上部開口端を開閉自在に閉鎖するカバー体25とによって概略構成されている。
【0025】そして、前記濾材24は、例えば、かご体26の底面に径寸法が10数mm程度の径大なケイ石からなる支持石27を敷設し、この支持石27の上に径寸法が数mm程度の小径な無煙炭28を敷き詰めて構成されており、これら濾材24を構成する部材の表面には、濾過筒22内に流入する雑排水の中の汚れ成分を摂取するための微生物が膜状に付着させてある。
【0026】前記貯留手段11と浄化処理手段21とは、雑排水を浄化処理して再使用可能な処理水を還流させる配管系統にて連結されている。そして、前記貯留手段11の排水タンク12aと濾過筒22との間には、一方端を排水タンク12aの底面近くまで垂下させ、先端を濾過筒22の胴部上部に設けた定量給水手段としての流量調節弁23に接続した排水供給管29が配管接続されており、前記濾過筒22と貯留手段11の処理タンク12bとの間には、一方端を濾過筒22の底部に接続し、先端を処理タンク12b内に垂下させて浄化された処理水を処理タンク12bに貯留(戻し入れ)させるための処理水給送管30が配管接続されている。
【0027】前記処理水給送管30は、図2に示すように、濾過筒22により浄化処理された処理水を、一旦濾過筒22内の濾材24の位置より上方に位置する最高水位位置(流量調節弁23の吐出口付近)と同一位置まで押上げ、この後、降下させて処理タンク12bに排出するように配管されている。即ち、前記処理水給送管30の給送路の一部を濾過筒22の水位と同一高さ位置に保持させることにより、濾過筒22内の水位は、処理水を濾過筒22から処理水給送管30以外の例えば、後述するブロワ43の故障により処理水が空気噴出管46→送気管47に流入した場合等を除き、処理水給送管30の最高位となる給送路の高さ位置に保持されているため、浄化処理を休止した場合、濾過筒22内の水がサイホーン現象によって流下してしまい、濾材24に付着している微生物の活動維持に支障をきたすという問題を確実に回避することができる。なお、前記処理水給送管30の最高位置と汚水排水管15とは、排気管30bにて管接続されている。
【0028】前記排水供給管29の配管途中には、図2に示すように、排水タンク12aから濾過筒22に向って第1の電磁式の三方弁(以下に述べる三方弁もすべて電磁式であり、簡略して三方弁という)V1 と、雑排水,処理水を所定の場所に給送するための電動ポンプからなる単一給送手段(以下電動ポンプという)41と、第2,第3の三方弁V2 ,V3 がそれぞれ排水供給管29の所要位置に管接続されている。又、濾過筒22と処理タンク12bとの間に配管接続した処理水供送管30には、第4の三方弁V4 が管接続されている。更に、濾過筒22の頂部(カバー体25)と、前記処理水供送管30に取付けた第4の三方弁V4 との間には、濾過筒22を洗浄した際に生じる洗浄排水を汚水排水管15に排水するための洗浄排水管42が、第5の三方弁V5 を介して配管接続されている。
【0029】又、前記濾過筒22の底部付近には、図2に示すように、空気を濾過筒22の下部から上方に給送し、濾材24に付着している微生物の活動維持及び浮遊物の沈降を抑制するための空気供給手段としてのブロワ43が具備されており、このブロワ43から噴出される空気は、逆止弁44,ブロワ43の故障を検出するセンサ(例えば、自己発熱型のサーミスタ)45,第1の電磁弁M1 を管接続して濾過筒22に配管接続した空気噴出管46を通って常時濾過筒22に供給される。
【0030】更に、前記空気噴出管46の途中(センサ45と電磁弁M1 との間)には一方端を管接続し、先端は電磁弁M2 を介して排水タンク12a,処理タンク12bの底面近くまで分岐して送気管47を配管し、この送気管47にブロワ43からの空気を空気噴出管46より分流して送気し、前記排水タンク12bに垂下させた送気管47の先端に取付けた空気吐出管48a,48bより噴出させることにより、排水タンク12aには浮遊物の沈降防止と雑排水の溶存酸素量(DO)の低下を防ぐための空気を供給し、処理タンク12bには処理水の浄化効果を維持するための空気を供給する。
【0031】そして、前記ブロワ43の故障を検出するセンサ45は、図6に示すように、直流電源に接続された、例えば、自己発熱型のサーミスタ45aと、このサーミスタ45aの抵抗値を分圧する分圧抵抗R1 ,R2 と、分圧抵抗R1 ,R2 の接続点と接地間に直列接続したCR定数設定用の抵抗R3 とコンデンサC1 とによって構成され、常時はブロワ43から空気が噴出されている限り、サーミスタ45aは通電により発熱作用に悪影響を受けることが少ないため、温度上昇によって抵抗値は小さくなるものの、ブロワ43の故障により空気の噴出が停止されると、濾過筒22から空気噴出管46を通って流入する処理水によって冷却される。
【0032】この結果、サーミスタ45aは処理水の冷却作用によって発熱作用が阻害され、抵抗値が大きくなる。前記抵抗値が増大したサーミスタ45aの両端に発生する電圧を分圧抵抗R1 ,R2 により分圧し、この分圧した電圧を後述する制御装置53のマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)54に入力し、事前に設定した基準値を超えておれば、前記制御装置53はブロワ43が故障したと判断し、ブロワ43への通電指令を解除し、ブロワ43が焼損するのを阻止する。なお、本例では、ブロワ43の故障検出を1日に2回程行うようにしている。これは、サーミスタ45aの冷却が急に行えない点と、ブロワ43が短絡により故障した場合、安全ブレーカ等の安全装置が作動してブロワ43を焼損事故から未然に防ぐからに他ならない。ブロワ43の故障は表示手段71(図3参照)に表示される。
【0033】又、前記ブロワ43の故障により空気の噴出が停止されると、空気噴出管46内に流入した処理水は、逆止弁44によってブロワ43内への侵入が阻止されるため、空気噴出管46→送気管47に流入し、送気管47の先端に連結した空気吐出管48a,48bから、排水,処理の各タンク12a,12bに排出されることになる。図2において、排水タンク12a,処理タンク12bに垂下させた送気管47には、それぞれ雑排水及び処理水内に噴出する空気の噴出量を手動で調整する調整弁49a,49bが取付けられている。
【0034】次に処理水を殺菌処理してこれをトイレ61に通水する殺菌処理手段31について説明する。この殺菌処理手段31は、図示しない電解殺菌槽内に銀あるいは銅からなる一対の電極を対向配置して構成されている。即ち、電解殺菌槽内には、例えば、図5で示すように、最内部に耐水・絶縁性に優れたスペーサ32を処理水の流通路33を形成するように配設して、その上、下部に銀や銅からなる金属性の一対の電極(板状)34a,34bを配置し、一方の電極34aの上側には耐蝕性に優れた金属板35aとシール紙36aを乗載し、他方の電極34bの下側には、耐蝕性に富む金属板35bとシールゴム36bを介在させ、前記電極34a,34bの上下方向から処理水の流入及び流出口を個別に備えた図示しない閉鎖板を配置し、前記閉鎖板同士を相互に固定することによって、水密構造の電解殺菌槽を構成している。
【0035】そして、前記図示しない閉鎖板に設けた流入口及び流出口は、それぞれ電極34a,34b間に介在させた各スペーサ32,32間の隙間(流通路33)と連通して処理水が流通できるように構成されている。電極34a,34b自体は直流電源62と接続されている。前記殺菌処理手段31は、図2に示すように、処理タンク12bに垂下した処理水使用管63とは、第1の三方弁V1 ,排水供給管29,電動ポンプ41,第2の三方弁V2 ,逆止弁64を管接続した処理水流通管65を介して連通可能に接続されている。
【0036】前記処理タンク12b内の処理水は、必要に応じて前記殺菌処理手段31により殺菌処理された後、殺菌処理手段31の図示しない電解殺菌槽とトイレ61のロータンク61aとを接続する処理水通水管66を通して前記ロータンク61aに供給される。即ち、処理水はトイレ61の洗浄水として使用するものである。前記トイレ61のロータンク61aは内部にフロートスイッチ17dと図示しないボールタップとが取付けられており、このボールタップは図示しない給水源と接続する給水管67と接続されており、この給水管67の配管途中には例えば、手動操作用の開閉弁Sが取付けられている。
【0037】次に、本発明の雑排水再生利用装置Aを構成する前記各手段11,21,31,41・・・を駆動制御する制御装置53を図3により説明する。前記制御装置53は、実質的に、図3,4に示すように、マイコン54と、このマイコン54の入力側に接続される、例えば、貯留手段11の各水位の検出信号を出力する検出回路や、電動ポンプ41からその回転数に相当する出力信号を検出する検出手段と、前記マイコン54の出力側に接続されて、三方弁V1 ・・・や電動ポンプ41等を駆動制御する駆動回路等を備えた駆動制御及び表示手段とによって構成されている。そして、前記マイコン54には、電動ポンプ41,三方弁V1 ・・・等を駆動制御するための制御プログラムを記憶するメモリや駆動時間を設定するためのタイマが具備されている。
【0038】図3において、前記制御装置53はその入力側に接続される検出手段として、排水タンク12aの最低水位を検出するフロートスイッチ17a及び処理タンク12bの最低、最高水位を検出するフロートスイッチ17b,17c、更にトイレ61のロータンク61aの水位を検出するフロートスイッチ17dの各オン・オフ信号を検出する水位検出回路17a1 ,17b1 ,17c1 ,17d1 と、ブロワ43の空気を送出する空気噴出管46と送気管47とに管接続されて、マイコン54からのオン・オフ信号にて開閉動作する電磁弁M1 ,M2 と、マイコン54から出力される所定の運転モード(高速,中速,低速)にて駆動する電動ポンプ41と、この電動ポンプ41の運転状況(回転数,運転中の温度)を検出する検出回路41aと、殺菌処理手段31の電極34a,34bの損耗度を検出する検出回路31aと、更に、ブロワ43のセンサ45の検出信号を検出する検出回路45aとが、それぞれ接続されている。
【0039】一方、前記制御装置53の出力側に接続される駆動制御及び表示手段としては、三方弁V1 〜V5 を個別に、かつ、必要に応じて三方向に駆動させるための駆動回路55と、電動ポンプ41,ブロワ43,三方弁V1 〜V5 が故障又は異常時において、これらを表示手段71により点灯(例えば、LEDを事前に設定された制御プログラムにて点灯)表示させる点灯回路72とが、それぞれ接続されている。
【0040】つづいて、制御装置53のメモリに事前に設定した各手段を駆動制御する制御プログラムについてその概要を説明する。即ち、前記メモリには、次に示すような制御プログラムを設定している。
〔運転モード〕次に示す運転モードにおいて、フロートスイッチ,電動ポンプ,各三方弁,ブロワ等の動作は、(1) 雑排水を浄化処理手段21により浄化処理して処理水を生成する処理運転モード(2) 処理水をトイレ61に通水する再利用運転モード(3) 前記再利用運転前に配管中の残水を処理水に置換する再利用予備運転モード(4) 処理タンク12bが満水の場合、処理水を浄化処理手段21と処理タンク12bとの間を循環させて、浄化処理手段21の微生物の活動維持と水質向上をはかる処理水の循環運転モード(5) 浄化処理手段21の濾過筒22内を空気と処理水とを用いて洗浄し、汚泥等を排出する二相流逆洗運転モード(6) 前記二相流逆洗運転モードに続き、濾過筒22の底部に貯っている汚泥を処理水にて排出する濾過排水運転モード【0041】〔故障モード〕次に示すような現象が発生したときは、電動ポンプ41を強制停止させて、本発明の雑排水再生利用装置(以下、本発明装置という)Aの運転を一時停止させる。
(1) 三方弁V1 〜V5 の切替信号を出力した場合、一定時間が経過しても切替動作が終了しない場合(三方弁の故障)
(2) 電動ポンプ41の回転数(電動ポンプ41の駆動状態)が、あらかじめ設定した回転数(例えば、高速時3000rpm、中速時2000rpm、低速時1000rpm)以下の回転数を一定時間検出した場合(電動ポンプ41の故障)、(3) 電動ポンプ41の運転中、ポンプの温度が設定温度を越えた場合(電動ポンプ41の故障)
(4) 再利用予備運転中に、電動ポンプ41の回転数(電動ポンプ41の駆動状態)が、処理タンク12bの水位の急速低下により、例えば、5000rpm以上で一定時間回転した場合(電動ポンプ41の空運転阻止)
(5) 処理水のトイレ61への供給時間が設定時間を越えても供給を維持している場合(配管の漏水)
(6) 処理タンク12bの水位が最高水位にあるにもかかわらず、フロートスイッチ17bが最低水位を表示している場合(フロートスイッチの故障)
(7) 排水タンク12aが一定水位を保っているにもかかわらず、処理タンク12bの水位が最低水位以下の場合(配管系統の目詰り)
【0042】〔キャンセルモード〕
(1) トイレ61への処理水の供給が20回/日以上の場合は、処理水のトイレ61への供給を停止する(翌日解除)。
(2) 濾過筒22の逆洗後、2日経過してもトイレ61の使用がない場合は逆洗運転を解除する。
(3) 処理タンク12bが最低水位の場合、トイレ61への処理水の通水中止(処理タンク12bの水位が最高位置に達した時点解除)
(4) 殺菌処理手段31の電極34a,34bが損耗により交換するときは、表示手段71点灯(電極34a,34b交換し直流電源62リセット)、なお、前記した各モードについてはそれぞれ表示手段71によって各モードの内容が表示されるようにプログラム設定されていることはいうまでもない。又、制御装置53のマイコン54、各検出回路、駆動回路、センサには所要の電圧に設定された直流電源62が供給されていることは当然である。
【0043】次に、本発明装置Aの作用を図7,8によって説明する。最初に雑排水を浄化処理して処理水を生成する処理運転の場合について説明する。この場合、三方弁V1 〜V5 はすべて処理運転を行うべく、雑排水及び処理水を所定の配管系統に流通させることができるようにマイコン54の指令信号にて切替えられている。雑排水は風呂1,洗濯機2,洗面所3より回収され、それぞれ収集管14を通って排水タンク12aに一旦回収される。
【0044】排水タンク12aの水位が最低水位以上となると、これをフロートスイッチ17aが検出し、制御装置53のマイコン54に検出信号を送出する。マイコン54は前記検出信号に基づき電動ポンプ41を低速(例えば、雑排水の流量を1リットル/分とする)駆動する運転モードの出力信号を出力して、電動ポンプ41を起動し、雑排水の処理運転を開始する(図7参照)。但し、排水,処理の両タンク12a,12bが空(本発明においてタンク12a,12bが空の状態とは、タンク12a,12b内の水が最低水位以下の状態を示すものとする)の場合は、運転しない(ステップS1 ,S3 参照)。なお、前記処理運転中雑排水の排水タンク12aへの流入量が超過した場合、超過分の雑排水は溢流管16を通じて汚水排水管15に流出する。
【0045】電動ポンプ41の起動により雑排水は、排水供給管29及び三方弁V1 〜V3,流量調節弁23を経て濾過筒22にその上部から供給される。この際雑排水は三方弁V2 ,V3 によって処理水流通管65や逆流管30aには流入しない。即ち、三方弁V1 〜V3 は雑排水の処理運転では、制御装置53のマイコン54からの指令信号により、雑排水を濾過筒22に供給する方向に切替えられているからである。前記濾過筒22に供給される雑排水は、流量調節弁23により濾材24にて処理水に浄化される流量分のみ、濾過筒22の上部から順次に供給される。
【0046】前記濾過筒22の上部に流入した雑排水は、濾過筒22の上から下に流れる。この際、濾材24の表面には微生物が膜状に付着しており、この微生物により、前記濾過筒22内に流入した雑排水の汚れ成分を摂取するため、雑排水は濾材24や支持石27の層を通過することにより、水の中の生物的化学的酸素要求量(BOD)を良好に低下させる。
【0047】しかも、雑排水は密集する濾材24や支持石27の間の狭い隘路を通過することになるため、排水中のゴミは濾材24等の間を通過することができなくなる。これにより、雑排水の濾過が良好に行い得、処理水を生成するものである。なお、処理水を生成している間を含め、濾過筒22には常時ブロワ43より空気噴出管46を通して一定流量の空気が濾過筒22の下部からその内部に噴出され、濾材24に付着している微生物の活動に必要な酸素を供給している。又、ブロワ43から噴出する空気は、送気管47を通って排水・処理の各タンク12a,12bの底部に設けた空気吐出管48a,48bから噴出され、雑排水,処理水の汚損を抑制する。
【0048】前記浄化処理された処理水は、濾過筒22の下部から三方弁V4 を介して処理水給送管30に流出され、貯留手段11の処理タンク12bに流入し順次貯留される。前記雑排水の浄化処理は、雑排水の回収が順調に行われれば、処理タンク12bの水位が最高位置(適水)に達するまで行われる(図7のステップS4 参照)。そして、処理水の流入により処理タンク12bがフロートスイッチ17cにて満水が表示手段71により表示されると、雑排水の浄化処理は一旦中断し、図7に示すステップS5 に移行して逆洗運転モードに移行する。
【0049】前記逆洗動作は、本発明装置Aを最初に起動した場合に行うもので、以降の逆洗動作は1回/2日行うものである。逆洗に際しては、処理水を処理水使用管63→三方弁V1 →排水供給管29→三方弁V2 ,V3 →逆流管30aを通して濾過筒22の下部から濾過筒22内に供給できるように、前記各三方弁V1 〜V3はマイコン54からの指令信号にて切替えられている。又、洗浄排水管42は汚水排水管15と連通すべく三方弁V5 がマイコン54からの指令信号にて切替えられ更に、三方弁V4 は処理水供送管30を閉鎖する方向に切替える。又、ブロワ43からは、常時空気噴出管46を通して一定流量の空気が濾過筒22内に噴出されている。なお、前記濾過筒22の逆洗時電磁弁M2 は、制御装置53からの指令信号により閉止される。これは、ブロワ43から濾過筒22に噴出する空気の噴出量が低下するのを防ぐためである。
【0050】前記のようにして逆洗状態が設定されたら、電動ポンプ41はマイコン54からの指令信号にて最初低速運転し、処理水を例えば、5リットル/分で1分間濾過筒22の下部から上部に向けて勢いよく噴出し、濾材24に付着している汚れやゴミ等を剥離させる。そして、濾過筒22の上部に濾材24を洗浄しながら噴出させた処理水は、濾過筒22の上部から洗浄排水管42を通って汚水排水管15に流出される。電動ポンプ41は前記1分間の低速運転が終了すると、マイコン54からの指令信号により高速運転に切替えられ、処理水を例えば、20リットル/分で1分間前記低速運転時と同様に濾過筒22内を下から上に向けて噴出させる。
【0051】この結果、濾過筒22内は前記処理水及び空気を勢いよく流通させることができるので、濾材24を激しく上下に揺動させ、濾材24の汚れをはじめ、ゴミ,余分な微生物膜等を強制的に剥離させ、処理水とともに濾過筒22の上部から洗浄排水管42より汚水排水管15に流す。このように、濾過筒22は雑排水を浄化処理した処理水を一定時間空気とともに強制的に濾材24に向けて噴出させることにより、濾材24の汚れ等の剥離を促進し、微生物の活動を十分に維持させ、かつ、濾材24の浄化効果を維持向上させることができる。
【0052】前記処理水と空気とによる二相流逆洗によって濾過筒22の洗浄を終えたら、つづいて、濾過筒22の底部にたまっている汚泥を排出するための濾過排出を行う。この場合は、処理水を濾過筒22の上部から下部に向けて流下させるため、三方弁V3 は逆流管30a側を閉鎖する方向に、三方弁V4 ,V5 はそれぞれ汚水排水管15と連通する方向にそれぞれマイコン54からの指令信号にて切替える。三方弁V3 〜V5 の切替えが終了したらマイコン54の指令にて電動ポンプ41は、中速運転に切り替えられ例えば、5リットル/分の状態で1分間処理水を流量調節弁23より濾過筒22の上部に供送し、濾過筒22内を上から下に向けて流下させ、濾材24の洗浄及び濾過筒22底部の汚泥等廃棄物を濾過筒22の下部から洗浄を終えた処理水とともに、汚水排水管15に流出させ、濾過筒22の濾過性能の維持向上をはかる(図7のステップS5 参照)。
【0053】前記濾過筒22の初期運転時における逆洗浄と濾過排出を終えたら、雑排水再生利用装置Aは図8で示すように、所定の運転モードに移行するようにプログラム設定されている。また、前記ステップS2 の処理運転を実行した結果、排水タンク12a内の雑排水が空(最低水位以下)となり、なおかつ、処理タンク12b内に処理水が貯留(最低水位以上)された場合、ステップS6 に移行して、前記処理運転を一旦中断し、後ほど詳しく説明する循環運転を実行する。そして、前記循環運転中に新たに雑排水が排水タンク内に流入してきて、排水タンク12aが空でなくなった場合(ステップS7 )はステップS2 に移行して、前記循環運転を停止し、再度処理運転を行う。即ち、本発明装置Aは初期動作時において前記処理運転(ステップS2 )と循環運転(ステップS6 )を処理タンク12bが満水(ステップS4 )となるまで繰り返し交互に実行するのである。
【0054】前記処理水の循環運転は、排水タンク12aが空(最低水位以下)で、なおかつ、処理タンク12bが最低水位以上であるとき、処理水を濾過筒22で常時微生物処理を行うことにより、水質の維持向上と微生物の活動維持をはかるために行うものである。従って、排水タンク12aに雑排水が最低水位を上回る水量があり、かつ、処理タンク12bが満水でない場合は、図7のS2 に示す処理運転モードにより、前記処理タンク12bが満水となるまで処理水を生成しつづける。この場合、処理タンク12bの処理水が満水となり、前記処理運転が停止する前までに処理タンク12bに流入して最高水位を越えたとき、前記処理水は貯留タンク12の区画壁13に開口した溢流口13aから排水タンク12aに一部溢流することになる。
【0055】前記循環運転に際して、マイコン54にて排水タンク12aが空、処理タンク12bは満水あるいは最低水位以上の処理水が貯留されていることを検出(フロートスイッチ17a〜17cにて行う)すると同時に、三方弁V1 を処理水使用管63と連通する方向に切替える。三方弁V2 〜V4 は処理運転時と同じ切替方向に維持されている。三方弁V1 〜V4 の切替調整が終了したら、電動ポンプ41への起動指令がマイコン54から出力され、電動ポンプ41を処理運転時と同様に、低速運転させ、処理水を処理水使用管63→排水供給管29→濾過筒22→処理水給送管30を循環させ、処理タンク12bに還流する。(図7のS6 参照)。
【0056】図7において、本発明装置Aの初期動作について説明したので、次に、図8において本発明装置Aの実際に使用する運転モードについて説明する。図8に示す運転モードは、図の左側が主に処理水をトイレ61に通水するモードを、逆に、右側は主に処理水の生成と逆洗のモードがそれぞれ示されている。
【0057】図8において、運転モードの選択によりトイレ61への給水を行わないときは、ステップS8 からS10に移行し、使用初期においては、前記したように、ステップS11,S12のように、処理タンク12bが満水となれば濾過筒22の逆洗を最初に行う。一方、前記逆洗が既に完了しておれば、図8のステップS13に移行し排水タンク12aが空で、かつ、処理タンク12bに処理水が最低水位以上残しておれば、ステップS14,S15により前記した循環運転を行う。
【0058】ステップ13において、排水タンク12aが空でない場合、即ち、雑排水が残っておれば(処理タンク12bが満水でない場合)、処理運転を実行することになる(図8のステップS16参照)。更に、ステップS14において処理タンク12bが空の場合(排水タンク12aも空)は、雑排水がないため、本発明装置Aは運転を停止する(図8のステップS17参照)。なお、図8のステップS11において、処理タンク12bの処理水が満水になっていないとき(最低水位以上存在している場合)でも、逆洗信号の入力後(本発明装置Aが起動してから)例えば、12時間経過すれば、本発明装置Aは二相流逆洗運転モード及び濾過排水運転モードに切換えられて、濾過筒22の逆洗動作に移行する。
【0059】つづいて、トイレ61に処理水を通水する場合について説明する。この場合、即ち、トイレ61を使用し、便器洗浄を行うと、ロータンク61aの水位が低下する。前記ロータンク61aの水位が最低水位を下回るとロータンク61aに設けたフロートスイッチ17dにより、ロータンク61aの水位が最低水位を下回ったことを検出する。この検出信号は制御装置53に出力される。制御装置53は前記フロートスイッチ17dからの出力信号に基づき、本発明装置Aを再利用予備運転モード及び再利用運転モードに移行させる。
【0060】即ち、図8のステップS9 において、処理水をトイレ61のロータンク61aに通水する場合は、ステップS20において処理タンク12bに最低水位以上の処理水が存在しておれば、ステップS21に移行する。但し、ステップS20,S200において、処理タンク12a,排水タンク12bが空(最低水位以下)の場合は、ステップS26にて全ての動作を停止する。この場合、排水タンク12aに雑排水が通水されれば、ステップS25にて雑排水の処理運転を再開する。一方、前記ステップS21で処理水を循環処理しておれば、そのまま再利用運転モード(ステップS22)に移る。一方循環処理を行っておらず雑排水の処理運転を行っている場合は、前記処理運転を中止してステップS23に示す再利用予備運転に移行する。
【0061】そして、通常は処理水の循環運転を実施しておればそのまま、ステップS22において再利用運転に移行してトイレ61に処理水を通水する。これは、処理水の循環運転をしている場合、三方弁V1 〜V2 までの排水供給管29は処理水が循環しているので、そのまま、三方弁V2 を再利用運転に際して処理水流通管65側に切替えればよいためである。又、前記処理水の再利用運転への切替えは、フロートスイッチ17dからの出力信号を受けて制御装置53からの指令信号により前記三方弁V2 の切替を行えばよく、この際、殺菌処理手段31の図示しない電解殺菌層の電極34a,34bにも同時に通電を行う。
【0062】この結果、電動ポンプ41の起動により処理タンク12bの処理水は、処理水使用管63→排水供給管29→処理水流通管65に流入し、逆止弁64を介して殺菌処理手段31に至る。この殺菌処理手段31においては、図示しない電解殺菌槽内を流通することにより、殺菌性金属イオンを含む水(以下殺菌水という)が生成され、この殺菌水(洗浄水)を処理水通水管66を通してトイレ61のロータンク61aに通水し、ロータンク61aの水位が所定水位に達すると、フロートスイッチ17dが洗浄水の貯留を検出し、その検出信号を制御装置53に出力することにより、制御装置53は電動ポンプ41の停止信号を出力してポンプ41の駆動を停止し、即ち、洗浄水のトイレ61への通水を終了する。
【0063】前記トイレ61のロータンク61aに洗浄用の処理水を通水する場合、これを殺菌処理手段31により殺菌するのは、およそ次の理由によって行うものである。即ち、処理タンク12bに貯留されている処理水は水の中に悪臭や汚れの発生源となる細菌や微生物が多く含まれている。このため、処理タンク12bや排水タンク12aには、ブロワ43の空気を空気噴出管48a,48bから処理水,雑排水中に噴出させて浄化するようにしているが、細菌等の活動を阻止することは難しい。
【0064】前記細菌等の存在は水の中に含まれている有機成分を分解して悪臭を発生させたり、粘着性の物質を生成してロータンク61aの壁面に付着させてぬめりや汚れを形成することがある。従って、処理水を通水する前に殺菌処理手段31により殺菌を行って通水するようにすれば、ロータンク61a内において、悪臭や汚れの発生を良好に抑制することができるに他ならないからである。
【0065】このため、本発明装置Aにおいては、処理水に例えば、殺菌性のイオンを混入させることにより悪臭等の発生を抑制している。前記殺菌性のイオンとしては、周知の殺菌性金属イオン(例えば、銀・銅イオン)を処理水に混入している。例えば、前記殺菌性イオンとして銀イオンを用いる場合について説明すると、一対の電極34a,34bを銀で形成してこれを図5に示すように対向して配置し、前記両電極34a,34b間にスペーサ32を介して形成した流通路33に処理水を通水しながら電極34a,34bに所定の電圧を印加すると、一方の電極(陽極)が銀イオンを電解溶出して殺菌性金属イオンを生成し、このイオンを処理水中に混入させることにより、処理水中の細菌等を殺菌するものである。
【0066】前記処理水の殺菌処理を更に詳述すると、一対の電極34a,34b間に通水を行いながら、両電極34a,34bに電圧を印加させた場合、一方の電極(陽極)34aの表面からは金属がイオンとなって水中に溶出し、他方の電極(陰極)の表面では、水素イオンが陰極から電子を受取って水素ガスとなり、この水素ガスと前記水中に溶出したイオンとの相乗作用によって殺菌性の強い金属イオンを生成し、この金属イオンを処理水に溶出させることにより、殺菌水を生成するものである。
【0067】なお、電極の一方から金属がイオンとなって処理水中に溶出する場合、常に一方の電極からのみイオンを溶出させると、一方の電極のみが片減りすることになる。このため、本発明装置Aにおいては、トイレ61のロータンク61aに通水する毎に、電極34a,34bへの通電方向を変更(極性変換)することにより、電極の片減りを防ぐようにしている。これにより、電極34a,34bの片減りを抑制し、電極34a,34bの長寿命化をはかっている。又、電極34a,34bの極性変換の手順は、事前にマイコン54のメモリにプログラム設定されている。
【0068】前記殺菌性の金属イオンを生成する電極34a,34bは、その動作時図示しない定電流回路により所定電流の通電を受けて、処理水を殺菌水に生成するように構成されている。しかし、電極34a,34b自体は通電により金属イオンが溶出されるため、使用時間経過に伴い順次肉厚が薄くなり、それに伴い通電電圧が上昇する。マイコン54は常に電極34a,34bに通電される電圧を監視し、電極34a,34bに通電される電圧が事前に設定した電圧を上回る電圧を検出したときは、電極34a,34bの交換を表示手段71に表示するようにプログラム設定されている。
【0069】この結果、前記電極34a,34bはその板厚が減少すると、電極34a,34bに印加される電圧が、電極34a,34bの抵抗値の増加に伴い上昇することにより、交換時期を検出・表示するため、前記交換時期を決定した時点で電極34a,34bを交換すれば、処理水の殺菌能力の低下が阻止でき、常に処理水を同じ条件下で殺菌することが可能となり、ロータンク61aに通水される洗浄水から、悪臭が発生したり、ロータンク61a内を汚損するといった問題を確実に解消することができる。
【0070】次に、雑排水を処理運転モードで浄化処理しているときに、トイレ61のロータンク61aに処理水を通水する場合について説明する。この場合も、ロータンク61aの水位が低下したことをフロートスイッチ17dを介して制御装置53が検出すると、制御装置53は電動ポンプ41を止めて前記雑排水の処理運転を一旦中断し、処理水をロータンク61aに通水する指令信号を出力する。ロータンク61aへの通水指令が出力されると、処理運転から図8においてステップS23に示す再利用予備運転のモードに変更される。この運転モードは排水供給管29内に残留している雑排水を濾過筒22に給送して排水供給管29内の雑排水を処理水に置換する。
【0071】即ち、三方弁V1 を雑排水から処理水を供給できる方向に切換えた後、電動ポンプ41を再始動し、処理タンク12bから処理水を処理水使用管63→三方弁V1 →排水供給管29→濾過筒22に給送することにより、前記排水供給管29内に残留している雑排水を濾過筒22に給送する。前記再利用予備運転は例えば、電動ポンプ41を約5秒間中速運転させて行うものである。
【0072】前記再利用予備運転が完了したら、図8に示すステップS24に移行して、前述した再利用運転、即ち、処理水をロータンク61aに通水する運転に切替える。この場合、電動ポンプ41を停止した後、三方弁V2 を処理水流通管65側に連通する方向に切替え、再び電動ポンプ41を起動することによって、処理水を殺菌処理手段31により殺菌処理してトイレ61のロータンク61aに通水する。処理水の通水及び殺菌処理は前記と同様であるので、説明は省略する。
【0073】以上説明したように、本発明装置Aは風呂1,洗濯機2,洗面所3から排出される雑排水を浄化処理して処理水を生成し、この処理水を使用場所に必要量自動供給するようにしたもので、雑排水の浄化処理に際しては、雑排水を濾過筒22に濾過筒22が浄化処理できる量だけ供給して浄化処理を行うことができるので、雑排水の浄化処理を確実に、かつ、円滑に行うことができる。
【0074】又、処理運転,循環運転が停止した場合、処理水給送管30の給送路の最高位置は、濾過筒22の最高水面と同一となるように設定されており、かつ、給送路の最高位置は排気管30bを介して大気中と連通しているので、処理水給送管30の最高位置から処理タンク12bに至る通路は、この部位が排気管30bを通して大気が導入される結果、サイホン現象が抑止されて処理水を処理タンク12bに排出する。しかし、処理水給送管30の最高位置から濾過筒22に至る部位は、依然として処理水が残存しているため、濾過筒22内の水位は低下せず停止時の位置を保つことができる。従って、濾過筒22内の水位が電動ポンプ41の停止により、サイホン現象が生じて排水されることにより、濾材24に付着した微生物の活動が阻害されるという問題は確実に解消することができる。
【0075】次に本発明装置Aの使用中において発生するトラブル等について説明する。本発明装置Aにおけるトラブルは、既に段落番号〔0041〕,〔0042〕で説明した故障モード、及びキャンセルモードが事前にマイコン54のメモリにプログラム設定されていることにより対応処理することが可能である。即ち、三方弁V1 〜V5 においては、雑排水,処理水の各処理運転モード毎に事前に切替方向が設定されているので、所定の運転モードにおいて所要の三方弁V1 〜V5 が正常に動作しない場合は、動作しない三方弁を表示手段71により点灯表示させて三方弁V1 〜V5 が動作しないことを知らせるとともに、電動ポンプ41を起動させないようにしている。
【0076】単一給送手段としての電動ポンプ41については、各処理運転モードに対応して事前に「低速」,「中速」,「高速」回転できるように設定されているので、所定の処理運転時に、所要速度の運転モードで駆動しない場合、あるいは、ポンプ41自体が何等かの理由で過熱して設定温度を超えたことが検出されたときは、直ちに電動ポンプ41は故障と判断し、その運転を停止させると同時に、表示手段71にて故障表示を行う。
【0077】空気供給手段としてのブロワ43は、常時濾過筒22と排水・処理の各タンク12a,12bに空気を供給しているが、故障した場合はセンサ45がこれを検出し、表示手段71により故障表示を行うとともに、電動ポンプ41の運転も停止させる。ブロワ43の故障検出を本実施例では、一定時間毎に行うことで説明したが、これに限定することなく常時行ってもよいことは当然である。
【0078】つづいて、異常停止モードにおいては、前記故障モードと一部重複する部分も存在するが、このモードにおいても前記の本発明装置Aの故障と同様に異常事態であることにはかわりなく、電動ポンプ41を停止させる。即ち、電動ポンプ41の異常温度,各処理運転モード毎に設定した運転速度に合致しない回転数の検出、フロートスイッチ17a〜17dによる水位の不正常な検出(例えば、排水タンク12aの水位が最低水位以上あるにもかかわらず、処理タンク12bの水位が最低水位以下を所定時間検出したり、最高水位であるにもかかわらず、水位の高さを最低又は中位として検出している場合)、更に、トイレ61への処理水の通水が所定時間(例えば、10分間)を過ぎても続行している場合である。
【0079】更に、本発明装置Aが異常運転モード(キャンセルモード)としては、トイレ61への通水が、例えば、20回/1日を超えたとき、トイレ61のロータンク61aへの処理水の通水キャンセル(翌日解除)、2日間(48時間)過ぎてもトイレ61へ処理水を通水しない場合の逆洗動作のキャンセル、処理タンク12bの水位が最低水位以下の場合、殺菌処理手段31の電極34a,34bの損耗した際の電極34a,34bの交換があり、これらの異常運転モードはその都度表示手段71により表示されるため、表示された時点で対応処理可能となり、この場合は、電極34a,34bの交換以外は運転状態の続行に特に支障を生ずることはない。なお、トイレ61のロータンク61aに通水できなかったときは、フロートスイッチ17aにより水位不足が検出され、かつ、表示手段71にて水位不足が表示されるため、使用者は給水管67に取付けた手動操作用の開閉弁Sを操作して水道水を供給することになる。
【0080】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、次に示すような効果を有する。
【0081】(1) 本発明は、風呂、洗面所、洗濯機等から排出される比較的汚れの少ない雑排水を一旦貯留し、雑排水が定量貯留された時点で、これを浄化処理手段により浄化処理し、処理された浄化処理水は貯留手段により一旦貯留した後、必要時トイレの洗浄水として使用するようにしたもので、雑排水の浄化処理手段への給送及び浄化処理された処理水を貯留手段からトイレに給送する手段をすべて単一の給送手段、即ち、1台のポンプを用いて行い、かつ、浄化処理手段への雑排水の給送は雑排水が浄化処理できる分量のみ定量給送できるように構成したので、前記比較的汚れの少ない雑排水を取扱う雑排水再生利用装置の構成が簡素化でき、しかも浄化処理手段は常に定量の雑排水を浄化処理することにより、雑排水の浄化処理を円滑・良好に行い得、この種装置の一般家庭への設置化を省スペース・低コストで行うことができる。
【0082】(2) 雑排水を浄化処理する浄化処理手段は、雑排水の流入方向と外気の流入方向とがそれぞれ正反対の方向に設定されているので、常時濾材は外気の流入により揺動し、濾材上に付着している汚れや微生物等老廃物を良好に篩い落して雑排水の濾過作業が円滑に行えるように構成されているので、浄化処理手段の浄化処理能力の向上がはかれることはもとより、浄化処理手段を簡素な構造で小型化が良好に行い得、この種装置の低コスト化を容易にはかることができる。
【0083】(3) 本発明には制御装置に、雑排水再生利用装置を所定日数使用しない場合の逆洗浄機能停止と、浄化処理水の1日当りのトイレへの供給回数が所定回数を超えたとき、または、浄化処理水の残量が不足したとき、更に、浄化処理水がトイレに定量供給不可の場合において、ポンプの駆動を強制的に停止させる制御プログラムと、前記雑排水再生利用装置の故障及び異常状況を表示手段を用いて表示させる制御プログラムとによって、ポンプの過負荷運転防止や装置自体の故障内容等の把握が容易となり、この種装置の保守管理を円滑・良好に行うことができる。
【0084】(4) 更に、本発明においては、雑排水と浄化処理水とを1つの貯留タンクを少なくとも2つに区画して貯留し、常時は外気を各貯留槽に供給して雑排水及び処理水の汚損防止と好気性維持を良好に行うとともに、浄化処理水の使用に際しては、殺菌処理手段による前記処理水の殺菌度合が常時正確に把握できる状態に構成されているので、処理水を常に清浄な状態で使用することが可能となり衛生的である。




 

 


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