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発明の名称 ホーロー製品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−3183(P2001−3183A)
公開日 平成13年1月9日(2001.1.9)
出願番号 特願平11−291262
出願日 平成11年10月13日(1999.10.13)
代理人
発明者 町田 光義 / 石橋 弘孝 / 一木 智康 / 伊藤 正昭 / 林 浩一 / 安藤 正美 / 木村 高幸 / 間宮 貴稔 / 早川 信
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm未満であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項2】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.05μm以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項3】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.03μm以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項4】 前記釉薬層中には、粒子状の物質が含有されていないことを特徴とする請求項1乃至3に記載のホーロー製品。
【請求項5】 金属基材表面に着色性の第一の釉薬層が形成されており、さらに前記第一の釉薬層の表面には粒子状の物質が含有されていない第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm未満であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項6】 金属基材表面に着色性の第一の釉薬層が形成されており、さらに前記第一の釉薬層の表面には粒子状の物質が含有されていない第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.05μm以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項7】 金属基材表面に着色性の第一の釉薬層が形成されており、さらに前記第一の釉薬層の表面には粒子状の物質が含有されていない第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.03μm以下であることを特徴とするホーロー製品。
【請求項8】 前記第二の釉薬層は、透明であることを特徴とする請求項5乃至7に記載のホーロー製品。
【請求項9】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層または第二の釉薬層表面の水との接触角が30゜未満であることを特徴とする請求項1乃至8に記載のホーロー製品。
【請求項10】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層または第二の釉薬層表面の水との接触角が25゜以下であることを特徴とする請求項1乃至8に記載のホーロー製品。
【請求項11】 金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層または第二の釉薬層表面の水との接触角が20゜以下であることを特徴とする請求項1乃至8に記載のホーロー製品。
【請求項12】 前記ホーロー製品は、浴槽であることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項13】 前記ホーロー製品は、洗面器であることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項14】 前記ホーロー製品は、浴室用建材であることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項15】 前記ホーロー製品は、キッチンパネルであることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項16】 前記ホーロー製品は、洗面カウンターであることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項17】 前記ホーロー製品は、浴槽エプロンであることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項18】 前記ホーロー製品は、シンクであることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
【請求項19】 前記ホーロー製品は、キッチン扉であることを特徴とする請求項1乃至11に記載のホーロー製品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室の床、壁、天井等を構成する浴室用建材、浴槽、浴槽エプロン、洗面器、洗面カウンター、シンク、キッチンパネル、キッチン扉等のホーロー製品に関する。
【0002】
【従来の技術】ホーロー製品の表面を衛生的に清浄に保つこと、及び長期に亘って美観を高く保つことは、ホーロー製品が一般的に生活用品として広く使用されていることから必要とされる特性である。古くより一般家庭において、ホーロー製品表面を衛生的に清浄に保ち、美観を高く保つための方法として、界面活性剤、酸、アルカリ等の洗剤をタワシやブラシに付けて強くホーロー製品表面をこすることにより付着汚れを除去する方法が採られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方法によれば、汚れが付着する度に、タワシやブラシでこするという労働が要求される。特に、老齢者において、かかる労働が毎回要求されるのは大変である。
【0004】そこで、本発明の目的は、タワシやブラシで強くこすらなくても、ホーロー製品表面の汚れを、例えば流水程度で簡単に除去できるようにしたホーロー製品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】ホーロー製品表面を、界面活性剤を使用せず、かつタワシやブラシで強くこすることなく、衛生的に清浄に保ち、美観を高く保つ方法には、大別して2つの方法がある。1つの方法は、化学的に汚れの付着しにくいホーロー製品表面を形成する方法であり、従来より、(1)ホーロー製品表面を荒らしておいて、その後に前記表面上にフッ素樹脂を被覆する方法や、(2)ホーロー製品表面にフルオロアルキル基を含有するシロキサン樹脂を被覆する方法により、表面エネルギーを低めるフルオロ基を表面に露出させて、汚れを付着しにくくさせる方法が提案されている。この方法では、フルオロ基含有物の耐熱性が400度以下程度であるために、ホーローの焼成前に前記樹脂で被覆できず、そのためにホーロー焼成後に改めて被覆させ、さらに前記樹脂を硬化させるために加熱させる工程を必要とする。そのため、工数が増加して製造コスト高となるものの、原理的には優れた方法といえる。
【0006】他の方法は、物理的に汚れの付着しにくいホーロー製品表面を形成する方法であり、表面をできるだけ滑らかにすることにより汚れのホーロー製品表面への強固な付着を防止し、流水程度の簡単な洗浄により汚れを除去させる方法である。この方法は古くから提案されていたものの、従来のホーロー製品では、充分に平滑ではなかった。そのために汚れが徐々に凹凸に付着して、例えば長時間使用した浴槽の喫水線部やエプロン部等に汚れが堆積する等の原因となっていた。
【0007】本発明者は、ホーロー製品製造工程に関する鋭意研究の結果、表面粗さがRaで0.06μm未満であるホーロー製品を初めて開発した。その製造上のポイントは、ホーロー製品の最表面を形成する釉薬の原料として、予めガラス化された釉薬原料のみを使用することである(好ましくは、ガラス化された釉薬原料は、塊状ではなく微細化して用いるとよい)。
【0008】
【作用】本発明では、金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、前記釉薬層表面の表面粗さRaが0.06μm未満、好ましくは0.05μm以下、より好ましくは0.03μm以下であることを特徴とするホーロー製品を提供する。ホーロー製品表面に従来にない平滑性を持たせることにより、汚れが強固に付着しにくくなり、その結果、たとえ付着しても水との接触により浮き上がらせることができ、浮き上がった汚れが流水程度で除去されるようになる。以下に詳述する。従来のホーロー製品では、釉薬層の表面粗さRaは0.06μm以上であり、表面には大きな凹凸が存在する。一方、本発明による釉薬層表面は非常に平滑であり、僅かな凹凸しか存在しない。ここで、両表面に同じ種類かつ同じ大きさの汚れが付着したと仮定する。この時、汚れと釉薬層表面の間の付着強さを比較すると、接触面積が大きい従来のホーロー製品表面の方が強く、本発明による平滑な表面では接触面積が小さいため弱いと考えられる。次に、この汚れの全体が水で覆われた場合、表面状態に関係なく同じ大きさの汚れは同じ大きさの浮力を生じる。上述のように、付着強さが大きい従来のホーロー製品では汚れが浮き上がりにくく、本発明の平滑な表面のホーロー製品では汚れが浮き上がり易い。一度浮き上がった汚れは流水で除去され、元の清浄な表面を回復する。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記釉薬層中には、粒子状の物質が含有されていないようにする。本発明者は、従来のホーロー製品において、表面粗さRaで0.06μm以上の大きな凹凸を形成する主原因の1つに、酸化アンチモン粒子やジルコン粒子等の乳濁剤粒子や顔料粒子が影響していることが電子顕微鏡により確認した。従って、釉薬層にかかる粒子状の物質が含有されていないようにすれば、ホーロー製品表面に従来にない平滑性を持たせることが容易になり、より再現性良く前記層表面の表面粗さRaが0.06μm未満、好ましくは0.05μm以下、より好ましくは0.03μm以下であるホーロー製品を提供可能となる。
【0010】金属基材表面に着色性の第一の釉薬層が形成されており、さらに前記第一の釉薬層の表面には粒子状の物質が含有されていない第二の釉薬層が形成されているホーロー製品であって、前記第二の釉薬層表面の表面粗さRaが触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)により、0.06μm未満、好ましくは0.05μm以下、より好ましくは0.03μm以下であることを特徴とするホーロー製品を提供する。ホーロー製品表面に従来にない平滑性を持たせることにより、汚れが強固に付着しにくくなり、その結果、たとえ付着しても水との接触により浮き上がらせることができ、浮き上がった汚れが流水程度で除去されるようになる。また、下層に着色性の意匠層を設ける構成にしたことにより、粒子状の顔料や乳濁剤による意匠性付与も可能となる。
【0011】本発明の好ましい態様においては、第二の釉薬層は透明にする。そうすることにより、第一の釉薬層の意匠が利用可能となり、また、色調の制御が容易となる。
【0012】本発明の好ましい態様においては、金属基材表面に釉薬層を形成したホーロー製品であって、上記釉薬層または上記透明釉薬層表面の水との接触角が30゜未満、好ましくは25゜以下、より好ましくは20゜以下の親水性表面になるようにする。従来のホーロー製品表面は水との接触角が高く、汚れと釉薬層表面の界面に毛細管現象により水が侵入しにくい。一方、親水性表面を持ったホーロー製品では、同界面に毛細管現象により水が容易に侵入し、汚れを浮き上がらせることが出来る。さらに、水が流れていく場合、親水性表面では水膜を形成し、水中に浮き上がった汚れが再び表面に付着するのを防止し、流れやすくする効果がある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のホーロー製品は金属基材上に釉薬層が形成されており、釉薬層の表面の表面粗さRaが0.06μm未満、好ましくは0.05μm以下、より好ましくは0.03μm以下になるようにする。ここで、表面粗さRa(JIS−B0601)は、触針式表面粗さ測定装置(JIS−B0651)による測定により求めることができる。
【0014】また、表面の水との接触角が30゜未満、好ましくは25゜以下、望ましくは20゜以下になるようにするとよい。ここで、水との接触角は滴下法による接触角測定装置による測定により求めることができる。
【0015】金属基材には、例えば、鉄(鋼板、鋳物)基材、ステンレス基材、アルミニウム基材、銅基材等やその上に下釉薬を施した基材や、酸処理や焼きなまし処理等により表面に酸化被膜を施した基材等が好適に利用できる。
【0016】本発明の利用可能なホーロー製品は、以下のものに限定されるものではないが、例えば、浴室の床、壁、天井等を構成する浴室用建材、浴槽、浴槽エプロン、洗面器、洗面カウンター、シンク、キッチンパネル、キッチン扉等である。例えば、浴室床、浴室壁に付着する金属石鹸等に基づく汚れや浴槽エプロン部の水垢汚れ、浴槽喫水線部の油性汚れ、浴槽底部のぬめり汚れは、シャワー等からの流水により簡単に清掃可能となる。また、キッチンバックや洗面カウンター等においても軽く水拭きする程度で汚れが除去可能となる。さらに、シンクや洗面器ボール等においても、水拭きや、水をボール内に溜めた後に、溜めた水を除去する等の簡単な方法により清掃可能となる。また、浴槽底部に本発明を用いた場合、エンボス加工等のマクロな凹凸処理を施釉前の金属基材に施しておくとすべり止めになり好ましい。
【0017】本発明のホーロー製品を作製する1つの方法は、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料を準備する工程、前記釉薬原料を金属基材に適用する工程、焼成する工程、を経て行う方法である。ここで、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料は、ケイ砂、硼砂、ソーダ灰、顔料、乳濁剤等からなる釉薬原料混合物を1100℃以上の高温で溶融させることにより得ることができる。また、釉薬原料を金属基材に適用する方法は、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の湿式法や熱間乾式くすり掛け法、ドライグレージング等の乾式法の一般的な方法が利用できる。焼成温度は、釉薬組成や金属基材により異なるが、概ね300〜1100℃の温度で焼成する。
【0018】本発明のホーロー製品を作製する他の方法は、顔料や乳濁剤を含まない透明性のガラス化されたフリット状の釉薬原料及び焼成温度においてガラス中に固溶可能な顔料乳濁剤を準備する工程、前記フリット状の釉薬原料と顔料乳濁剤の混合物を金属基材に適用する工程、焼成する工程、を経て行う方法である。ここで、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料は、ケイ砂、硼砂、ソーダ灰等からなる釉薬原料混合物を1100℃以上の高温で溶融させることにより得ることができる。また、釉薬原料を金属基材に適用する方法は、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の湿式法や熱間乾式くすり掛け法、ドライグレージング等の乾式法の一般的な方法が利用できる。焼成温度は、釉薬組成や金属基材により異なるが、概ね300〜1100℃の温度で焼成する。
【0019】本発明のホーロー製品を作製する他の方法は、顔料や乳濁剤を含む着色性釉薬原料を準備する工程、前記着色性釉薬原料を金属基材に適用して着色釉薬層を形成する工程、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料を準備する工程、前記ガラス化されたフリット状の釉薬原料を着色釉薬層上に適用する工程、焼成する工程を経て行う。ここで、微細なガラス化されたフリット状の釉薬原料は、ケイ砂、硼砂、ソーダ灰等からなる釉薬原料混合物を1100℃以上の高温で溶融させることにより得ることができる。また、釉薬原料の適用方法は、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ロールコーティング等の湿式法や熱間乾式くすり掛け法、ドライグレージング等の乾式法の一般的な方法が利用できる。焼成温度は、釉薬組成や金属基材により異なるが、概ね300〜1100℃の温度で焼成する。
【0020】釉薬層中に、釉薬以外の添加物を添加することにより付加機能を持たせるようにしてもよい。例えば、銀、銅、亜鉛又はその化合物、固溶体等の抗菌金属や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム、三酸化二ビスマス等の光触媒を添加すると抗菌効果が発揮される。また、上記光触媒を添加すると親水性が助長される。
【0021】
【実施例】

【表1】
【0022】(比較例1)SiO2−B23−Na2Oを主成分とする表1の組成の釉薬原料を、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。このガラスフリット2kgと乳濁剤(酸化アンチモン)と顔料数g及び球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Aとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、再び、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。得られたホーロー試料について、表面粗さ測定、水との接触角測定、油性マジックによる汚れ洗浄試験を行った。ホーロー試料釉薬層の表面粗さは、触針式表面粗さ測定器(JIS−B0651)を用い、中心線表面粗さRa(JIS−B0601)を測定した。その結果、Ra=0.06μmであった。また、原子間力顕微鏡(AFM;Degital Instruments製、Nano ScopeIII)を用いて、100×100μm範囲の表面粗さを測定したところ、Ra=7.5nmであった。表面粗さ測定器により得られた表面の拡大図を図1(a)に、走査型電子顕微鏡(SEM;日立製作所、S−800)による表面の二次電子像を図2(a)に、原子間力顕微鏡(AFM)観察により得られた表面の拡大図を図3(a)に示す。ホーロー試料釉薬層と水との接触角は、接触角測定器(協和界面科学製、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから試料表面に水滴を滴下した後30秒後に測定した。その結果、31°であった。汚れの付着性と洗浄性については、油性マジックを用いて試験した。試験方法は、試料表面に黒色の油性マジック(マジックインキ#700)によりφ10mmの内部を塗りつぶし、約1分間室温で乾燥させた。その後、3mlの水を滴下し、マジックが浮き上がってくるか及び試料を傾けた際にマジックが洗い流されるかどうかを調べた。その結果、マジックは水面に浮き上がらず、試料を傾けても表面に残ったままであった。
【0023】(実施例1)比較例1と同様に、表1の組成の釉薬原料を、電気炉を用いて1100〜1400℃にて溶融し、水中で急冷してガラスフリットを得た。このガラスフリット2kgと球石4kgを、容積6リットルの陶器製ポット中に入れ、ボールミルにより、150meshの篩を全て通るように粉砕し、粉末状の釉薬を得た。ここで得られた釉薬粉末を、釉薬Bとする。次に、100×100mmの鋳鉄製の板状試験片に下釉薬を湿式施釉し、800〜1100℃で焼成後、熱間状態で釉薬Aを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成し、更に、熱間状態で釉薬Bを乾式施釉し、800〜1100℃で焼成することによりホーロー試料を得た。得られたホーロー試料について、比較例1と同様に評価したところ、表面粗さ測定結果は、触針式ではRa=0.03μm、AFMではRa=2.9nmであった。表面粗さ測定器により得られた表面の拡大図を図1(b)に、走査型電子顕微鏡(SEM)による表面の二次電子像を図2(a)に、原子間力顕微鏡(AFM)観察により得られた表面の拡大図を図3(b)に示す。水との接触角測定結果は、16°であった。マジックの付着性と洗浄性については、水滴下約30秒後にマジックが水面に浮き上がり、試料を傾けると水とともに洗い流され、表面のマジックは全て無くなった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、汚れが付着しにくく、かつ汚れが付着しても流水により簡単に汚れが除去されるホーロー製品が提供可能となる。




 

 


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