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発明の名称 チオフェン−3−カルボキサルデヒドの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−199979(P2001−199979A)
公開日 平成13年7月24日(2001.7.24)
出願番号 特願2000−10529(P2000−10529)
出願日 平成12年1月19日(2000.1.19)
代理人
発明者 原田 勝正 / 福田 泰久 / 山中 良典 / 西野 繁栄 / 弘津 健二 / 村上 正
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(A)α-メルカプトアルデヒドとアクロレインとを反応させて2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする環化反応工程、(B)得られた2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする酸化反応工程、からなることを特徴とする、チオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法。
【請求項2】2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとすることを特徴とする、チオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法。
【請求項3】2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとスルフリルクロライドとの反応を15〜100℃で行う請求項1又は2記載のチオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法に関する。チオフェン-3-カルボキサルデヒドは、医薬や農薬等の合成中間体又は原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、2,5-ジヒドロチオフェン化合物をスルフリルクロライドで酸化してチオフェン化合物を製造する方法は既に開示されている(J.Org.Chem.,44,3292(1979)、ibid.45,617(1980))。しかしながら、上記文献には、ホルミル基を有する2,5-ジヒドロチオフェン化合物についての反応例は何ら記載されていなかった。ホルミル基が、スルフリルクロライドとの反応によってクロロホルミル基に変換されることは、J.Chem.Soc.,121,44(1922)やHeterocycles,24,2007(1986)において開示されている。また、2,5-ジヒドロチオフェンカルボキサルデヒドは、2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアン(α-メルカプトアルデヒドの二量体)とアクロレインを反応させて製造する方法が開示されている(特開昭62-181273号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即ち、入手が容易な原料を用いて、簡便な方法にてチオフェン-3-カルボキサルデヒドを製造することが出来る、工業的に有利なチオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(A)α-メルカプトアルデヒドとアクロレインとを反応させて2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする環化反応工程、(B)得られた2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする酸化反応工程、からなることを特徴とする、チオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法によって解決される。更には、2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとすることを特徴とする、チオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法によって解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、(A)α-メルカプトアルデヒドとアクロレインとを反応させて2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする環化反応工程、(B)得られた2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする酸化反応工程、からなる二つの工程によってチオフェン-3-カルボキサルデヒドを反応生成物として得るものである。
【0006】引き続き、前記の二つの工程を順次説明する。
(A)環化反応工程本発明の環化反応工程は、α-メルカプトアルデヒドとアクロレインとを反応させて2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする工程である。
【0007】本発明の環化反応工程において使用する原料のα-メルカプトアルデヒドは、単量体としても使用出来るが、一般的に市販されている安定な二量体(2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアン)が好適に使用される。又、その重合体も使用出来る。
【0008】本発明の環化反応工程において使用するアクロレインの量は、原料のα-メルカプトアルデヒドに対して、好ましくは0.8〜1.8倍モル、更に好ましくは0.9〜1.5倍モルである。
【0009】本発明の環化反応工程は、溶媒の存在下で行うのが好ましい。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;塩化メチレン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の有機酸エステル類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシドが挙げられるが、好ましくは水、ハロゲン化炭化水素類、更に好ましくは水、塩化メチレン、ジクロロエタンが使用される。
【0010】前記溶媒の使用量は、原料のα-メルカプトアルデヒドに対して、好ましくは0.5〜100重量倍、更に好ましくは2〜85重量倍である。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0011】本発明の環化反応工程は、α-メルカプトアルデヒド、アクロレインを液相で接触させるのが好ましく、例えば、不活性ガスの雰囲気にて、α-メルカプトアルデヒド、アクロレイン及び溶媒を混合し、加熱攪拌する等の方法によって、常圧下又は加圧下で行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜250℃、更に好ましくは20〜150℃である。
【0012】なお、生成した2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドは、例えば、反応終了後に、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等による一般的な方法によって単離・精製される。
【0013】(B)酸化反応工程本発明の酸化反応工程は、前記環化反応工程によって得られた2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドをスルフリルクロライドで酸化してチオフェン-3-カルボキサルデヒドとする工程である。
【0014】本発明の酸化反応工程で使用するスルフリルクロライドの量は、原料の2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドに対して、好ましくは0.8〜1.8倍モル、更に好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
【0015】本発明の酸化反応工程は、溶媒の存在下で行うのが好ましい。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に限定されず、例えば、アセトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類が挙げられるが、好ましくはハロゲン化炭化水素類、更に好ましくは塩化メチレン、ジクロロエタンが使用される。
【0016】前記溶媒の使用量は、原料の2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドに対して、好ましくは1〜50重量倍、更に好ましくは5〜20重量倍である。これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0017】本発明の酸化反応工程は、2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドとスルフリルクロライドとを液相で接触させるのが好ましく、例えば、不活性ガスの雰囲気にて、2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドと溶媒の混合液に、スルフリルクロライド(必要ならば前記溶媒に溶解しても良い)を滴下して、加熱攪拌する等の方法によって、常圧下又は加圧下で行われる。その際の反応温度は、好ましくは-30〜120℃、更に好ましくは-25〜100℃、特に好ましくは15〜100℃である。この範囲外では、反応中に発生する塩酸により副生成物が生じて目的物の収率が低下してしまう。
【0018】また、本発明の酸化反応工程においては、反応中に発生する塩酸を取り除くために、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基やトリエチルアミン等の有機塩基を加えて反応を行っても良い。
【0019】なお、生成したチオフェン-3-カルボキサルデヒドは、例えば、反応終了後に、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等による一般的な方法によって分離・精製される。
【0020】また、前記の環化反応工程と酸化反応工程は、環化反応によって生成する2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドを分離・精製することなく、連続して行うことも出来る。
【0021】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0022】実施例1攪拌機、加熱装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積25mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、純度97%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアン2.0g(α-メルカプトアルデヒドとして26.4mmol)及び水4mlを加えた。次いで、攪拌しながら70℃に昇温して、純度90%のアクロレイン1.93g(30.9mmol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、加熱還流下(98〜100℃)で1.5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却し、ジエチルエーテル10mlで3回抽出して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮した。得られた淡褐色オイル状液体を水50mlに溶解した後、亜硫酸水素ナトリウム6.42g(61.7mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。その後、水層をジエチルエーテル20mlで3回洗浄して、濃硫酸10mlをゆるやかに加えて30分間攪拌した。次いで、水層をジエチルエーテル20mlで3回抽出して、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮して、白色固体として純度89%(高速液体クロマトグラフィーによる面積百分率)の2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒド1.18g(9.2mmol)を得た(収率36.1%)。2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒドの物性値は、1H-NMR(CDCl3);3.86〜3.91ppm(2H,m)、3.99〜4.03ppm(2H,m)、6.91〜6.94ppm(1H,m)、9.83ppm(1H,S)であった。
【0023】攪拌機、加熱装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、先に合成した純度89%の2,5-チオフェン-3-カルボキサルデヒド1.18g(9.2mmol)及び塩化メチレン10mlを加え、19℃で攪拌しながら、純度99%のスルフリルクロライド1.50g(11.0mmol)を塩化メチレン2mlに溶解した液をゆるやかに滴下した。そのまま、同温度にて1時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を水10mlで2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mlで2回、飽和食塩水10mlで2回の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濃縮した後、減圧蒸留(60〜61℃、17.5〜18.0mmHg)によって、無色油状物として純度99.5%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)のチオフェン-3-カルボキサルデヒド0.88g(7.8mmol)を得た(収率85.0%)。チオフェン-3-カルボキサルデヒドの物性値は、1H-NMR(CDCl3);7.38ppm(1H,ddd,J=5.1,2.9,0.7Hz)、7.54ppm(1H,d,J=5.1Hz)、8.13ppm(1H,d,J=2.9Hz)、9.93ppm(1H,d,J=0.7Hz)であった。なお、環化反応工程から酸化反応工程を通しての全収率は30.6%であった。
【0024】実施例2攪拌機、加熱装置、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、純度97%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアン19.4g(α-メルカプトアルデヒドとして0.24mol)及び水38mlを加えた。次いで、攪拌しながら70℃に昇温して、純度95%のアクロレイン17.2g(0.29mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、加熱還流下(98〜100℃)で30分間反応させた。反応終了後、水蒸気蒸留し、得られた留出液2400mlをジエチルエーテル500mlで4回抽出して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、2,5-ジヒドロチオフェン-3-カルボキサルデヒド15.8g(0.14mol)生成していた。その後、減圧下で濃縮すると淡橙色固体20.5gが得られた。次いで、塩化メチレン200mlを加えて固体を溶解した後、25℃で攪拌しながら、純度99%のスルフリルクロライド20.5g(0.15mol)を塩化メチレン30mlに溶解した液をゆるやかに滴下した。そのまま、同温度にて2時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を水50mlで2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlで2回、飽和食塩水50mlで2回の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、濃縮した後、減圧蒸留(57〜58℃、6.8〜7.0mmHg)によって、無色油状物として純度99.5%(ガスクロマトグラフィーによる面積百分率)のチオフェン-3-カルボキサルデヒド12.4g(0.11mol)を得た(全収率44.0%)。
【0025】実施例3実施例2と同様な装置に、窒素雰囲気下、純度97%の2,5-ジヒドロキシ-1,4-ジチアン76.8g(α-メルカプトアルデヒドとして0.98mol)及び水150mlを加えた。次いで、攪拌しながら80℃に昇温して、純度95%のアクロレイン68.4g(1.16mol)をゆるやかに滴下した。滴下終了後、加熱還流下(98〜100℃)で30分間反応させた。反応終了後、水蒸気蒸留し、得られた留出液3500mlを室温まで冷却すると固体が析出してきた。析出してきた固体を濾過し、無色針状固体として純度87%(高速液体クロマトグラフィーによる面積百分率)の2,5-ジヒドロキシチオフェン-3-カルボキサルデヒド41.3gを得た(収率35.8%)。一方、濾液をトルエン600mlで4回抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、淡黄色固体として純度89%の(高速液体クロマトグラフィーによる面積百分率)の2,5-ジヒドロキシチオフェン-3-カルボキサルデヒド38.8gを得た(収率30.8%)。次いで、先に得られた固体を合わせてジクロロエタン800mlに溶解した後、加熱還流下(77〜80℃)で攪拌しながら、純度99%のスルフリルクロライド98.0g(0.72ml)をジクロロエタン100mlに溶解した液をゆるやかに滴下した。そのまま同温度で1時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、チオフェン-3-カルボキサルデヒド69.5g(全収率62.8%)が生成していた。
【0026】実施例4攪拌機、加熱装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、窒素雰囲気下、2,5-チオフェン-3-カルボキサルデヒド1.00g(8.8mmol)及びジクロロエタン10mlを加え、-1℃で攪拌しながら、トリエチルアミン0.89g(8.8mmol)、純度99%のスルフリルクロライド1.20g(8.8mmol)をジクロロエタン1mlに溶解した液の順でゆるやかに滴下した。そのまま、0〜1℃にて1時間反応させた。反応終了後、得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、チオフェン-3-カルボキサルデヒド0.87g(収率88.7%)が生成していた。
【0027】
【発明の効果】本発明により、入手が容易な原料を用いて、簡便な方法にてチオフェン-3-カルボキサルデヒドを製造することが出来る、工業的に有利なチオフェン-3-カルボキサルデヒドの製造方法を提供することが出来る。




 

 


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