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発明の名称 誘電体磁器組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−199763(P2001−199763A)
公開日 平成13年7月24日(2001.7.24)
出願番号 特願2000−5216(P2000−5216)
出願日 平成12年1月5日(2000.1.5)
代理人
発明者 藤永 昌孝 / 福田 晃一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 組成式 a(Ca1-tSrt)TiO3・bLnAlO3(式中、a+b=1、0.6≦a≦0.75、0.25≦b≦0.4、0.005≦t≦0.2)で表わされる、カルシウム、ストロンチウム、チタン、希土類元素(Ln)、アルミニウムおよび酸素からなる誘電体磁器組成物。
【請求項2】 CaTiO3−LnAlO3の化合物であって、CaOの一部がSrOにより置換されたペロブスカイト化合物であることを特徴とする請求項1記載の誘電体磁器組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体共振器材料として好適なカルシウム、ストロンチウム、チタン、希土類元素(Ln)、アルミニウムおよび酸素からなる誘電体磁器組成物に関するものである。本発明の誘電体磁器組成物は、誘電体共振器材料のほかに、例えばマイクロ波IC用基板、誘電体調整棒等にも利用できる。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロ波回路の集積化に伴い、小型で高性能の誘電体共振器が求められている。このような誘電体共振器に使用される誘電体磁器組成物には、比誘電率εrが大きいこと、また、共振周波数の温度係数τfの安定度および共振周波数の温度特性の直線性が優れ、無負荷Qが大きいこと等の特性が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような誘電体磁器組成として従来、TiO2、BaO−TiO2等を主成分とするものが知られていたが、温度係数が大きかったり、マイクロ波帯域での誘電損失が大きかったりして実用化するには困難な面がある。また、(1―x)La(Mg1/2Ti1/2)O3−CaTiO3の誘電体磁器組成物についての提案(特開昭61―128411号公報)もあるが充分に大きいQ値は得られていない。
【0004】更に、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3系、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3系、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3系等のペロブスカイト型構造を有する誘電体磁器組成物も知られているが、これらは誘電率が小さいために、例えば0.1〜5GHz帯では共振器が大きくなりすぎるという難点がある。
【0005】本発明の目的は、誘電体共振器材料、特に0.1〜5GHz帯で使用される誘電体共振器材料として好適な誘電体磁器組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、高誘電率で、Qが大きく、εrの安定性がよい誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、誘電体磁器組成物に使用されている多数の成分元素の中で、カルシウム、ストロンチウム、チタン、希土類元素(Ln)、アルミニウムおよび酸素の組み合わせからなる特定の磁器組成物によって前記目的を達成できることを知見した。本発明は、組成式 a(Ca1-tSrt)TiO3・bLnAlO3(式中、a+b=1、0.6≦a≦0.75、0.25≦b≦0.4、0.005≦t≦0.2)で表わされる、カルシウム、ストロンチウム、チタン、希土類元素(Ln)、アルミニウムおよび酸素からなる誘電体磁器組成物に関するものである。本発明において、CaTiO3−LnAlO3の化合物であって、CaOの一部がSrOにより置換されたペロブスカイト化合物である前記誘電体磁器組成物が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の誘電体磁器組成物は、比誘電率が大きいために、共振器の小型化が図られ、無負荷Qも大きくなる。更に共振周波数の温度係数τfが小さい。本発明において、CaOサイトのSrO置換量が0.005より小さいと比誘電率は向上しない。また、0.2より大きいとQ値が急激に低下するためモル分率は上記範囲に限定される。(Ca1-tSrt)TiO3のモル分率が0.6より小さいとQ値が低く共振周波数の温度係数τfが負に大きくなる。また、0.75より大きいとQ値が低く共振周波数の温度係数τfが正に大きくなるためモル分率は上記範囲に限定される。
【0008】希土類元素(Ln)としては、La、Nd、Sm、Pr、Gd、Er等が挙げられる。そして、本発明では、希土類元素(Ln)は2種類以上であっても良い。
【0009】また、本発明の誘電体磁器組成物は、前記組成物を主成分として、これに、Sb23、ZnO、WO3、SiO2、SnO、Nb25、Ta25等を添加しても良い。これらは、その添加物成分にもよるが、主成分に対して4wt%以下の割合で添加することにより、τfを制御することができる。
【0010】本発明の誘電体磁器組成物の好適な製造法の一例を次に説明する。炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化ネオジム、酸化アルミニウムの出発原料を所定量ずつ、水、アルコール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アルコール等を除去した後、粉砕し、酸素含有ガス雰囲気(例えば空気雰囲気)下に1000〜1300℃で約2〜10時間程度仮焼する。これによって形成された仮焼物を粉砕し、ポリビニルアルコールの如き有機バインダと共に混合して均質にし、乾燥、粉砕して、加圧成型(圧力100〜1000Kg/cm2)する。そして、この成型物を空気の如き酸素含有ガス雰囲気下に1350〜1650℃で焼成すれば、上記組成式で表わされる誘電体磁器組成物が得られる。
【0011】こうして得られた誘電体磁器組成物は、そのまま、または必要に応じて、適当な形状およびサイズに加工することで、誘電体共振器、マイクロ波IC用誘電体基板、誘電体調整棒等の材料として使用することができ、特に0.1〜5GHz帯で使用される誘電体共振器としたときに優れた効果が表れる。
【0012】なお、カルシウム、ストロンチウム、チタン、希土類元素、アルミニウムの原料としては、CaCO3、SrCO3、TiO2、Ln23、Al23等の他に、焼成時に酸化物となる炭酸塩、水酸化物等を使用することができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明する。
〔試料No.1〕炭酸カルシウム(CaCO3)粉末、炭酸ストロンチウム(SrCO3)粉末、酸化チタン(TiO2)粉末、酸化ネオジム(Nd23)粉末、酸化アルミニウム(Al23)粉末をエタノールと共にボールミルに入れて、12時間湿式混合した。この混合物をボールミルから溶媒のエタノールを除去し、らいかい機で1時間粉砕し、0.6(Ca0.9Sr0.1)TiO3・0.4NdAlO3なる仮焼粉を得た。
【0014】次いで、この仮焼粉に適量のポリビニルアルコール溶液を加えて均一に混合した後、直径10mmφ、厚み4mmtのペレットに成型して空気雰囲気下1500℃で2時間焼成、焼結して本発明の誘電体磁器組成物を得た。こうして得られた磁器組成物を適当な大きさにカットした後、誘電体共振法によって測定し、共振周波数f0(4〜6GHz)における無負荷Qおよび比誘電率εrを求めた。また、共振周波数の温度依存性については、−40〜80℃の範囲で測定し、温度係数τfを求めた。その結果を表1に示す。得られた誘電体磁器組成物についてX線回折を行ったところ、CaTiO3−LnAlO3のCaOの一部がSrOに置換されたペロブスカイト化合物であることが判った。図1にそのX線回折図を示す。
【0015】〔試料No.2〜No.16〕前記試料No.1の炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、酸化チタン、酸化ネオジム、酸化アルミニウム混合割合を表1記載のようにかえた他は、試料No.1と同様にして誘電体磁器組成物を製造し、同様に特性を測定した。その結果を表1に示す。表において*印を付したものは、本発明の範囲外の比較例である。
【0016】表1からも明らかなように、本発明で得られた誘電体は比誘電率が35以上、f0×Q値が40000以上、τfが±30ppm/℃以内の優れた誘電体特性を示している。特に、τfが0ppm/℃付近では比誘電率45、f0×Q値が55000以上と従来にない高性能特性が得られた。一方、本発明の範囲外の誘電体では、誘電率、またはf0×Q値が低いか、τfの絶対値が30ppm/℃を超えている。
【0017】図2〜4に本発明の誘電体磁器組成物における組成式におけるCaのSrの置換量tが0.1のときのaを変量した際の誘電率、f0×Q、τfの変動を示す。aが0.6≦a≦0.75の範囲において、誘電率、f0×Q及びτfが全て優れていることが判る。
【0018】また、図5〜7に本発明の誘電体磁器組成物における組成式におけるaが0.7のときのSr置換量tを変量した際の誘電率、f0×Q、τfの変動を示す。tが0.002≦t≦0.2の範囲において、誘電率、f0×Q及びτfが全て優れていることが判る。
【0019】〔試料No.17〜No.35〕また、表1のNo.6およびNo.4の組成においてNd23を他の希土類元素と代えて実験を行った。さらに、表1のNo.6組成において主成分に対して各種の金属酸化物を添加して実験を行った。その結果を表2に示す。
【0020】表2からも明らかなように、Nd23を他の希土類元素と代えて用いても、誘電体は比誘電率が35以上、f0×Q値が40000以上、τfが±30ppm/℃以内の優れた誘電体特性を示していることが判る。また、所定の金属酸化物を添加しても、誘電体は比誘電率が35以上、f0×Q値が40000以上、τfが±30ppm/℃以内の優れた誘電体特性を示していることが判る。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、高いf0×Q値を維持したまま、誘電率を高くでき、しかもτfの安定性がよい誘電体磁器組成物が得られる。
【0022】
【表1】

【0023】
【表2】





 

 


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