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発明の名称 シクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−172211(P2001−172211A)
公開日 平成13年6月26日(2001.6.26)
出願番号 特願2000−100500(P2000−100500)
出願日 平成12年4月3日(2000.4.3)
代理人
発明者 黒田 信行 / 白石 泰士 / 中村 隆人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(a)白金族金属と(b)助触媒としてVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素またはその化合物とを担体に担持した固体触媒の存在下、エポキシシクロドデカン類と水素とを接触させることを特徴とするシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造法。
【請求項2】(a)白金族金属が、パラジウムである請求項1記載のシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造法。
【請求項3】(b)助触媒がVIII族、Ib族、IIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくなくとも1つの元素またはその化合物である請求項1または2記載のシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(a)白金族金属と(b)助触媒としてVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素またはその化合物とを担体に担持した固体触媒の存在下、エポキシシクロドデカン類と水素とを接触させることによりシクロドデカノンとシクロドデカノールの混合物を製造する方法に関する。シクロドデカノンとシクロドデカノールは、ラクタム類、ラクトン類又は二塩基酸類に容易に公知の方法によって誘導されるため、ポリアミド12、ポリエステル等の合成繊維、合成樹脂の中間原料となる重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシシクロドデカン類と水素とを接触させて、シクロドデカノンとシクロドデカノールを製造する方法としては1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンに水素を接触させて、水素化する反応が、J.Mol.Catal.,vol69,p.95〜103(1991)に開示されている。この文献の反応条件は、パラジウム担持触媒の存在下、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンに、反応水素圧を13kg/cm2・G、反応温度90℃で接触させる方法であり、エポキシシクロドデカンが主生成物で得られ、シクロドデカノールの収率は4%であり、シクロドデカノンは全く生成していなかった。また、第24回「反応と合成の進歩シンポジウム」(1998年11月5,6日)の講演予稿集p.68に、パラジウム触媒の存在下、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンに水素を、反応水素圧を常圧、反応温度を常温で接触させる方法が開示されているが、エポキシシクロドデカンが主生成物で得られ、シクロドデカノールの収率は5%であり、シクロドデカノンは全く生成していなかった。さらに、Neftekhimiya,16(1),114-119(1976)にはパラジウム担持触媒の存在下、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンに、反応水素圧80atm、反応温度140℃で接触させ, エポキシシクロドデカン49.5%、シクロドデカノール33.3%、シクロドデカノン3.4%の収率で得られることが記載されている。以上のように、従来、エポキシシクロドデカン類より、シクロドデカノンとシクロドデカノールを、満足出来る収率で得る方法は知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、エポキシシクロドデカン類より、シクロドデカノンとシクロドデカノールを、満足出来る収率で得る方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(a)白金族金属と(b)助触媒としてVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素またはその化合物とを担体に担持した固体触媒の存在下、エポキシシクロドデカン類と水素とを接触させることによりシクロドデカノンとシクロドデカノールの混合物を製造する方法によって解決される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明において使用するエポキシシクロドデカン類とは、エポキシ基を有する飽和又は不飽和の12員環の環状炭化水素であり、具体的には、エポキシシクロドデカジエン、エポキシシクロドデセン、エポキシシクロドデカンなどが挙げられる。なお、前記エポキシシクロドデカン類のエポキシおよび二重結合の構造は、シス体又はトランス体等、いかなるものであっても構わない。また、使用するエポキシシクロドデカン類は、市販品をそのまま、あるいは、蒸留等により精製した後に使用しても何ら問題はない。
【0006】本発明において触媒成分として使用される白金族金属とは、白金族元素であるルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミニウム、イリジウム、白金から選ばれた少なくとも1つの元素であり、これは助触媒とともに不活性支持体に担持された固体触媒として反応に使用される。本発明において使用される助触媒は、VIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素またはその化合物であり、化合物としては硝酸塩、硫酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物、酸化物、水酸化物などが挙げられ、具体的には金属ニッケル、金属鉄、金属銅、硝酸第二鉄、塩化第二鉄、四三酸化鉄、水酸化第二鉄、硝酸コバルト、臭化コバルト、酸化コバルト、水酸化コバルト、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、硝酸銅、酢酸銅、酸化銀、水酸化金、塩化イットリウム、塩化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、硝酸マンガン、酸化レニウム、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、酸化水銀、酸化セリウム、塩化サマリウム、塩化ジスプロシウム、酸化イッテルビウムなどが挙げられる。
【0007】前記不活性支持体としては、活性炭、α―アルミナ、γ―アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、チタニア、ゼオライト、スピネル等が好適に使用される。好ましくは、α―アルミナ、γ―アルミナである。
【0008】白金族元素の不活性支持体への担持量は、不活性支持体に対して0.01〜20重量%であるのが好ましく、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。触媒中の白金族元素は、不活性支持体の表面又は内部、若しくは両方に担持されていても良い。本発明の白金族金属のなかでも、より好ましくはパラジウム触媒である。
【0009】助触媒として使用するVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれる少なくとも1つの元素またはその化合物の使用量は、白金族金属に対する金属原子比(白金族金属:助触媒金属)が、10,000:1〜1:4、特に5,000:1〜1:3の範囲が好ましい。
【0010】本発明の反応において使用する前記固体触媒の量は、原料のエポキシシクロドデカン類に対して、白金族元素として0.00001〜0.1倍モル、さらに好ましくは0.00005〜0.01倍モルとなるような量で使用することが望ましい。
【0011】本発明において、エポキシシクロドデカン類の水素化は、水素ガス雰囲気にて、エポキシシクロドデカン類と固体触媒を混合して、反応水素圧を1〜150kg/cm2・G、好ましくは2〜100kg/cm2・G、より好ましくは2〜50kg/cm2・G、反応温度は60〜250℃、好ましくは80〜230℃、より好ましくは100〜200℃の条件下にて行われる。余りに反応温度が高いと高沸点物の生成が増して好ましくない。水素圧および反応温度が余りに低いと生成速度が遅くなり好ましくない。
【0012】本発明の反応では有機溶媒を使用することもでき、例えば、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-テトラデカン、シクロヘキサン等の炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、t-ブタノール,t-アミルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。これら溶媒は単独でも、二種以上を混合して使用しても差し支えない。その使用量は、原料のエポキシシクロドデカン類に対して、好ましくは0〜20重量倍、更に好ましくは0〜10重量倍である。
【0013】本発明で得られたシクロドデカノン及びシクロドデカノールは蒸留により容易に分離することができる。
【0014】
【実施例】以下に固体触媒の調製例、実施例及び比較例を用いて、本発明を具体的に説明する。
【0015】固体触媒の調製例塩化パラジウム(PdCl2)0.415gと塩化サマリウム6水和物(SmCl3・6H2O)0.242gに10wt%塩酸水溶液1.6gを加え、70℃で30分間加熱した後、水を加えて全量を30mlにした。次いで、この混合溶液に、平均粒径15μmのα―アルミナ4.75gを加え、70℃で蒸発乾固した。次に、1.8%の水酸化ナトリウム水溶液35mlを加え、70℃で4時間撹拌した。このアルカリ処理物を遠心分離し、硝酸銀でクロルイオンが検出されなくなるまでイオン交換水洗浄し、その後、約70℃で1時間乾燥した。次いで、オートクレーブ中、シクロヘキサンに懸濁させ、水素圧10kg/cm2・G、120℃で1時間還元処理した。このようにして、α―アルミナに金属換算で5wt%のパラジウムと2wt%のサマリウムとが担持された粉末状固体触媒[Pd/Sm(原子比)=3.53]を得た。
【0016】実施例1攪拌機を備えた内容積100mlのSUS製オートクレーブに、エポキシシクロドデカン(以下ECDと称する)20g(0.11mol)、及び前記触媒の調製例に従って調製したパラジウム5wt%、サマリウム2wt%(金属換算)をα―アルミナに担持した触媒0.4gを加え、水素圧50kg/cm2・G、200℃の条件で2時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた反応液の分析を行った。反応液の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、エポキシシクロドデカンは完全に消失しており、シクロドデカノン(以下CDONと称する)が収率8.6モル%、シクロドデカノール(以下CDOLと称する)が収率88.1モル%で得られた。
【0017】実施例2〜4、比較例1水素還元触媒を表1のような触媒に変え、同じような固体触媒の調整をおこない、実施例1と同様に反応させて分析を行った。結果を併せて表1に示した。
【0018】
【表1】

【0019】実施例5内容積50mlのガラス製オートクレーブに、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン(以下ECD''と称する)0.5g(2.81mmol)、溶媒のn-テトラデカン2.0g及び前記触媒の調製例に従って調製したパラジウム5wt%、銅2wt%(金属換算)をα―アルミナに担持した触媒0.1gを加え、水素圧5kg/cm2・G、160℃の条件で1時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた反応液の分析を行った。反応液の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンは完全に消失しており、CDONが64.8mol%、CDOLが30.4mol%の収率で得られた。
【0020】実施例6〜8、比較例2水素還元触媒と反応温度を表2のように変えたこと以外は、実施例1と同様に反応させ、分析を行った。結果を併せて表2に示した。
【0021】
【表2】

【0022】実施例9内容積50mlのガラス製オートクレーブに、ECD1.0g(5.5mmol)、溶媒のn-テトラデカン1.0g及び前記触媒の調製例に従って調製したパラジウム5wt%、鉄0.5wt%(金属換算)をγ―アルミナに担持した触媒0.02gを加え、水素圧5kg/cm2・G、160℃の条件で2時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、得られた反応液の分析を行った。その結果、ECDは完全に消失しており、CDONが39.8mol%、CDOLが57.7mol%の収率で得られた。
【0023】実施例10〜11水素還元触媒を表3のように変えたこと以外は、実施例9と同様に反応させ、分析を行った。結果を併せて表3に示した。
【表3】

【0024】
【発明の効果】本発明により、エポキシシクロドデカン類からシクロドデカノンとシクロドデカノールを高収率で得ることが可能となった。




 

 


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