米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 宇部興産株式会社

発明の名称 銅薄膜形成用有機銅化合物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−131745(P2001−131745A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−311960
出願日 平成11年11月2日(1999.11.2)
代理人
発明者 角田 巧 / 高井 勉
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 下記、一般式(I)
【化1】

で表される有機金属化学蒸着法による銅薄膜形成用有機銅化合物(式中R1、R2は、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数1〜8個のペルフルオロアルキル基、R3、R4、R5、R6、R7は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素原子数1〜8個の直鎖または分枝状のアルキル基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Reは、何れも水素原子であるか、または、Ra、Rb、Rc、Rd、Reの中の一つのみがメチル基であり、他は水素原子を表す)。
【請求項2】R1、R2がCF3基でありR3、R4、R5、R6、R7が何れも水素原子であるか、あるいは、R1、R2がCF3基でR3、R4、R5が水素原子であり且つR6、R7の何れか一つが水素原子で他がメチル基である、請求項1に記載の、有機金属化学蒸着法による銅薄膜形成用有機銅化合物。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体の配線等の銅薄膜を有機金属化学蒸着法(以下、MOCVDと称す)により形成する場合において、蒸着原料として用いるのに適した有機銅化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記の各種銅薄膜をMOCVD法により形成するに際して、蒸着原料として、下記式(II)で表される(トリメチルビニルシラン)(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)銅(I)[以下、Cu(hfac)(tmvs)と称す]からなる有機銅化合物が用いられ、MOCVD法により、銅膜が形成されることは、良く知られている(特開平5−59551号公報)。
【0003】
【化2】

【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、MOCVD法に蒸着原料として従来用いられている上記式(II)で示される有機銅化合物Cu(hfac)(tmvs)は、熱安定性が悪いため、気化させる際の加熱温度に対して、気化容器内で徐々に分解反応が起こる。そのため、気化速度が経時的に不均一となる問題を有したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、MOCVD法により銅薄膜を作成するに際して、気化の際の熱安定性に優れた有機銅化合物を見出すべく研究を行った結果、一般式(I)で表される銅薄膜形成用有機銅化合物を見い出した。
【0006】
【化3】

(式中R1、R2は、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数1〜8個のペルフルオロアルキル基、R3、R4、R5、R6、R7は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素原子数1〜8個の直鎖または分枝状のアルキル基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Reは、何れも水素原子であるか、または、Ra、Rb、Rc、Rd、Reの中の一つのみがメチル基であり、他は水素原子を表す)。
【0007】上記一般式(I)の内、R1、R2がCF3基、R3、R4、R5が水素原子であり、且つ、R6がメチル基でR4が水素原子あるいはR6が水素原子でR7がメチル基の化合物は、((2,3−η2)−5−エチリデン−2−ノルボルネン)(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)銅(I)と呼ぶことができる[下記の式(III)あるいは式(IV)]。この銅化合物の合成に用いる5−エチリデン−2−ノルボルネンがエキソ体[式(V)]あるいはエンド体[式(VI)]であるかによって、生成する銅化合物も夫々式(III)あるいは式(IV)で示される化合物となる。また、5−エチリデン−2−ノルボルネンとして、エキソ体[式(V)]及びエンド体[式(VI)]の混合物を用いた場合、生成する銅化合物もそれらの混合物となる。これ等の銅化合物は、新規物質である。
【0008】
【化4】

【0009】
【化5】

【0010】
【化6】

【0011】
【化7】

【0012】この新規有機銅化合物[((2,3−η2)−5−エチリデン−2−ノルボルネン)(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)銅(I){以下Cu(hfac)(en)と称す}]は、室温付近では黄色の液体で、後述するように優れた熱安定性を示す。
【0013】上記一般式(I)において、R1およびR2がCF3基で、R3、R4、R5、R6、R7が水素原子である((2,3−η2)−5−メチレン−2−ノルボルネン)(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)銅(I)[式(VII)、以下Cu(hfac)(mn)と称す]も、室温付近では黄色の液体であり、Cu(hfac)(en)同様、優れた熱安定性を示す。
【0014】
【化8】

【0015】従来知られている有機銅化合物Cu(hfac)(tmvs)[式(II)]は、80℃においては2〜3分で分解が起こり、Cuの析出が見られると同時に色調も黄色から黒緑色に変質してくる。それに対し、本発明の有機銅化合物であるCu(hfac)(en)及びCu(hfac)(mn)では、80℃の温度下においては黄色液体のまま変化が見られず安定である。
【0016】
【実施例】本発明の有機銅化合物は、酸化銅(I)、ノルボルネン化合物及びβ−ジケトン化合物を反応させて合成することが出来る。生成物の精製は、常法のカラムクロマトグラフィーにより実施する事が出来るが、以下では、具体例を挙げて、本発明の有機銅化合物の製造方法について説明する。
【0017】実施例1本例では、一般式(I)において、R1およびR2がCF3基で、R3、R4、R5が水素原子であり、且つ、R6がメチル基でR7が水素原子あるいはR6が水素原子でR7がメチル基の化合物であるCu(hfac)(en)の合成を示す。反応はすべてアルゴン雰囲気下で行った。アルゴン置換した100ccの二口フラスコ中の乾燥塩化メチレン40mlに、酸化銅(I)3.23g(22.5mmol)を懸濁させた。該懸濁液に5−エチリデン−2−ノルボルネン{エキソ体[式(III)]とエンド体[式(IV)]存在比が1:3である混合物}1.78g(14.8mmol)を添加し、30分間室温で攪拌した。その後、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオン3.11g(14.8mmol)を滴下した。滴下後、3時間室温で攪拌した。反応後、未反応の酸化銅をアルゴン雰囲気下で濾別し、黄緑色溶液を得た。この溶液から溶媒を除去濃縮することにより、黄緑色液体の目的化合物粗体を得た。該粗体については更にアルゴン雰囲気下、常法であるカラムクロマトグラフィーで精製し、本発明のCu(hfac)(en) 3.86g(9.89mmol、収率67%)を黄色の液体として得た。
【0018】この有機銅化合物の同定は、NMR及び元素分析により行った。
(1)1H−NMR(CDCl3):・エキソ体Cu錯体(化4):δ1.32−1.74(m 6H)、2.20−2.24(m 1H) 3.22(S 1H)、3.75(m 1H)、5.27−5.31(m 3H)、 6.09(s 1H)
・エンド体Cu錯体(化5):δ1.32−1.72(m 6H)、2.12−2.16(m 1H)、3.28(S 1H)、3.41(m 1H)、5.27−5.31(m 2H)、 5.50−5.55(m 1H)、 6.09(s 1H)
(2)元素分析:C141362Cu測定値:C 42.98%、 H 3.26% Cu 16%理論値:C 43.03%、 H 3.35 % Cu 16.3%(3)融点:5℃【0019】また、当該有機銅化合物をガラスアンプル管に減圧下封入し、それを80℃で1時間加熱したところ、黄色のままで、目視による変質は全く確認されなかった。一方、比較のため、式(II)で表される公知の有機銅化合物Cu(hfac)(tmvs)についても同様に80℃で加熱したところ、加熱開始2〜3分後に液色が黄色から黒緑色に変色すると共に、銅がガラス壁に析出した。このことは、本発明の有機銅化合物が、従来公知のCu(hfac)(tmvs)に比して、気化の際の加熱に対する安定性が優れていることを示している。
【0020】実施例2此処では、一般式(I)において、R1およびR2がCF3基で、R3、R4、R5、R6、R7が何れも水素原子である化合物、すなわちCu(hfac)(mn)の合成を例示する。5−エチリデン−2−ノルボルネン[エキソ体:式(III)とエンド体:式(IV)存在比が1:3である混合物]1.78g(14.8mmol)に代えて、5−メチレン−2−ノルボルネン1.57g(14.8mmol)を添加した以外は実施例1と同様に行い、本発明のCu(hfac)(mn)[式(VII)]3.39g(9.01mmol、収率61%)を黄色の液体として得た。
【0021】この有機銅化合物のNMR及び元素分析の結果は次の様である。
(4)1H−NMR(CDCl3):δ1.49−1.52(m 2H)、1.77−1.82(m 1H)、2.26−2.34(m 1H)、3.31(s 1H)、3.48(s 1H)、4.71(s 1H)、4.98(s 1H)、5.31−5.34(m 2H)、6.11(s 1H)
(5)元素分析:C131162Cu測定値:C 41.44%、 H 2.94% Cu 16%理論値:C 41.39%、 H 2.67 % Cu 16.9%(6)融点:3℃【0022】また、ガラスアンプル管に減圧下で封入した当該有機銅化合物を、80℃で1時間加熱したが、黄色のままであり、目視による変質は全く確認されなかった。
【0023】
【発明の効果】本発明の有機銅化合物は、室温付近では液体で存在し、且つ熱安定性に優れている事から、MOCVD法による均一且つ緻密な銅薄膜成膜原料として極めて有用であり、半導体の配線材料等の銅薄膜の製造に有効に利用することが出来る。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013