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シクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造方法 - 宇部興産株式会社
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発明の名称 シクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−122807(P2001−122807A)
公開日 平成13年5月8日(2001.5.8)
出願番号 特願平11−299088
出願日 平成11年10月21日(1999.10.21)
代理人
発明者 二宮 康平 / 釘本 純一 / 山本 十三日
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(a)白金族金属と(b)所望によりVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の第2成分元素を担体に担持した固体触媒を反応器に充填し、該反応器にエポキシシクロドデカン類と水素を流通して反応させることを特徴とするシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造方法。
【請求項2】(a)白金族金属がパラジウムである請求項1記載のシクロドデカノンとシクロドデカノールの製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(a)白金族金属と(b)所望によりVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の第2成分元素を担体に担持した固体触媒を反応器に充填し、該反応器にエポキシシクロドデカン類と水素を流通して反応させることを特徴とするシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造方法に関する。シクロドデカノンとシクロドデカノールは、ラクタム類、ラクトン類、又は二塩基酸類に容易に誘導されるため、ポリアミド12、ポリエステル等の合成繊維、合成樹脂の中間原料となる重要な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、エポキシシクロドデカン類と水素を接触させて、シクロドデカノンとシクロドデカノールを製造する方法としては1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンに水素を接触させて水素化する反応が、Mol.Catal.,vol169,p.95〜p.103(1991)に開示されている。この文献では、パラジウム担持触媒の存在下、反応水素圧13kg/cm2・G、反応温度90℃で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンと水素を反応させているが、主生成物はエポキシシクロドデカンであり、シクロドデカノール収率は4%、シクロドデカノンは全く生成していなかった。また、第24回「反応と合成の進歩シンポジウム」(1998年11月5,6日)の講演予稿集p.68に、パラジウム担持触媒の存在下、反応水素圧を常圧、反応温度を常温で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンと水素を接触反応させる方法が開示されているが、エポキシシクロドデカンが主に生成し、シクロドデカノール収率は4%、シクロドデカノンは全く生成していなかった。さらに、Neftekhimiya,16(1),114-119(1976)にはパラジウム担持触媒の存在下、反応水素圧80atm、反応温度140℃で1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエンと水素を反応させ、エポキシシクロドデカン収率49.5%、シクロドデカノール収率33.3%、シクロドデカノン収率3.4%が得られたとの記載がある。以上の様に、従来の方法ではエポキシシクロドデカン類から高い収率でシクロドデカノンとシクロドデカノールを得ることはできなかった。また、従来の方法では、当該反応を懸濁床で行っているが、反応の後に高価なパラジウム担持触媒の分離・回収をおこなう必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エポキシシクロドデカン類より目的とするシクロドデカノンとシクロドデカノールの混合物を高い収率で、しかも、触媒の分離・回収の操作をなくした製造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(a)白金族金属と(b)所望によりVIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の第2成分元素を担体に担持した固体触媒を反応器に充填し、該反応器にエポキシシクロドデカン類と水素を流通して反応させることを特徴とするシクロドデカノン及びシクロドデカノールの製造方法によって解決される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の反応に使用するエポキシシクロドデカン類とはエポキシ基を有する飽和又は不飽和の12員環の環状炭化水素であり、エポキシシクロドデカジエン、エポキシシクロドデセン、エポキシシクロドデカンなどが挙げられる。なお、前記エポキシシクロドデカン類のエポキシ及び二重結合の構造は、シス体又はトランス体のいかなるものであっても構わない。また、使用するエポキシシクロドデカン類は、市販品をそのまま、あるいは蒸留等によって精製した後に使用しても何ら問題はない。
【0006】本発明の触媒成分として使用する(a)白金族金属とは、白金族元素であるルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミニウム、イリジウム、白金から選ばれる少なくとも1つの元素であり、これは、単独又は第2成分金属とともに不活性支持体に担持された固体触媒として、反応に使用される。好ましくはパラジウムである。
【0007】本発明において、(b)所望により使用される第2成分元素は、VIII族、Ib族、IIb族、IIIb族、IVb族、Vb族、VIb族、VIIb族およびランタノイド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種類の元素であり、単体、化合物のいずれの形態で担持されても差し支えない。具体的には、金属ニッケル、金属鉄、金属銅、硝酸第二鉄、塩化第二鉄、四三酸化鉄、水酸化第二鉄、硝酸コバルト、塩化コバルト、臭化コバルト、水酸化コバルト、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、硝酸銅、塩化銅、酸化銅、酸化銀、塩化イットリウム、塩化チタン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化モリブデン、硝酸マンガン、酸化レニウム、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硝酸カドミウム、酸化カドミウム、酸化水銀、酸化セリウム、塩化サマリウム、塩化ジスプロシウム、酸化イッテルビウムなどが挙げられる。
【0008】前記不活性支持体としては、活性炭、炭素、黒鉛、α−アルミナ、γ−アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、スピネル、炭化珪素、窒化珪素等の成形体が好適に使用される。
【0009】前記成形体の形状は、球状、円柱状、角柱状、板状、不定形状等特に限定されないが、短軸径0.1mm以上、長軸径100mm以下の不定形状のものが好適に用いられる。
【0010】(a)白金族金属の不活性支持体への担持量は、0.001〜20重量%であり、好ましくは0.01〜5重量%である。担持量があまりに少ないと目的物の生成速度が小さくなる。多すぎても反応上では何ら問題はないが、経済的とはいえない。
【0011】(b)所望により使用する第2成分元素の使用量は、白金族金属に対する金属原子比(白金族金属:第2成分元素)で10,000:1〜1:4、好ましくは5,000:1〜1:3である。
【0012】本発明の反応器は、中間熱交換・多段式反応器、自己熱交換式反応器、多管熱交換式反応器等、通常の固定層触媒反応器が用いられるが、好ましくは、多管熱交換式反応器である。該反応器の反応管の形状には、特に制限はないが、反応基質が均一に触媒に接し、反応温度の制御が容易なものが好ましい。例えば、反応器の内径は5〜100mm、好ましくは15〜50mm、管長は250mm以上、好ましくは1000mm以上のものが用いられる。触媒を充填した反応器へのエポキシシクロドデカン類と水素の導入方法は、下向並流、上向並流、向流のいずれであっても差し支えないが、好ましくは下向並流である。
【0013】充填触媒単位体積に対するエポキシシクロドデカン類のフィード量比(体積/体積/時間)は0.01〜500(1/時間)が好ましく、より好ましくは0.1〜200(1/時間)である。
【0014】本発明の反応では、エポキシシクロドデカン類を直接反応器に導入してもあるいは有機溶媒に希釈して導入することも出来る。使用する有機溶媒としては、エポキシ基、炭素・炭素二重結合、水素と反応しないものであれば特に制限はないが、具体的には、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−テトラデカン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール、t−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。これらの溶媒は単独でも二種以上を混合して使用しても差し支えない。溶媒を用いる場合のエポキシシクロドデカン類の濃度は0.1重量%以上、好ましくは1%以上である。
【0015】エポキシシクロドデカン類に対する水素の導入量比は0.00001〜10(重量/重量)であり、好ましくは0.0001〜1(重量/重量)である。また、反応器中での水素の分圧は、0.1kg/cm2・G〜200kg/cm2・Gで、好ましくは、1kg/cm2・G〜50kg/cm2・Gである。水素圧があまりに低すぎると目的物が得られない。水素圧があまりに高いと高沸物が増える傾向が認められる。
【0016】水素の反応器への供給にあたっては、希釈して行っても差し支えない。希釈ガスは水素及びエポキシシクロドデカン類に対し不活性であればよく、窒素、ヘリウム、アルゴン等が用いられるが、価格の点から、窒素が好適である。希釈倍率(供給ガス全量/供給水素ガス量;体積/体積)は1〜100、好ましくは1〜10である。未反応の水素、希釈に用いられた不活性ガスは回収して循環再使用することもできる。
【0017】本発明の反応温度は、40℃〜200℃、好ましくは50℃〜170℃、さらに好ましくは、70℃〜150℃である。本反応では、懸濁床での反応に比べ、反応温度を低くすることができ、高沸点物の生成が防止できる。
【0018】本発明では、固定床触媒で反応させるために反応液は特別の分離工程を必要とせず、容易に触媒と分離される。よって、得られた反応液は、通常の蒸留操作でシクロドデカノンとシクロドデカノールに分離精製される。
【0019】
【実施例】以下に固体触媒の調整例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明する。
【0020】固体触媒の調整例塩化パラジウム13.33gを35wt%塩酸水溶液15.67gに加え、さらに水50mlを加えた後、加熱して塩化パラジウムを溶解させた。冷却後、水を加え全量を200gにした。この塩化パラジウム溶液101.4gと塩化第2鉄・6水和物13.0gを水100mlに溶かした溶液とを混合し、水を加えて全量を300mlにした。次いで、この混合溶液に5mmφのα−アルミナ成形体300gを浸漬させ、時々かき混ぜながら2時間放置した後、母液を分離した。分離取得した塩化パラジウム及び塩化第2鉄含浸のα−アルミナを、1Nの水酸化ナトリウム水溶液330mlに浸漬し、約60℃で4時間攪拌し、アルカリ処理した。このアルカリ処理物を濾集し、洗浄液中にクロルイオンが検出されなくなるまでイオン交換水で洗浄後、乾燥器に入れ95℃で乾燥した。ついでパイレックス製ガラス管に移し、水素気流中150℃で3時間還元処理した。得られた触媒粒をケイ光X線で分析した結果、パラジウム、鉄の含有量はそれぞれ0.47wt%、0.25wt%であった(Pd/Fe (原子比)≒1)。
【0021】実施例1上記調整例で製造した触媒を粉砕、篩分けし、8〜14メッシュ(Tyler)部分を採取した。この分級触媒200mlを内径26mmの反応管に充填した。エポキシシクロドデカジエン(以下ECD''と略記)の30重量%シクロヘキサン(以下Cxと略記)溶液132ml/h、水素/窒素混合ガス(水素/窒素=3/7(体積比))60l/h、を反応管上部より導入し、反応温度130℃、反応圧力12kg/cm2・Gで反応を行った。反応管下部より流出する反応液は受器に採取し、ガスクロマトグラフィーにて分析した。ECD''は全て反応しており、シクロドデカノン(以下CDONと略記)、シクロドデカノール(以下CDOLと略記)の収率はそれぞれ42.9%、51.4%で、エポキシシクロドデカン(以下ECDと略記)は残存していなかった。主な生成物の収率は表1に示した。
【0022】実施例2水素/窒素混合ガス混合比を水素/窒素=5/5(体積比)に変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。CDONとCDOLの収率は29.2%、64.9%であった。結果は表1に併せて示した。
【0023】実施例3水素を単独で供給した以外は実施例1と同様に反応を行った。CDONとCDOLの収率は18.8%、74.2%であった。結果は表1に併せて示した。
【0024】実施例4反応温度を130℃、水素/窒素混合ガス混合比を水素/窒素=1/4(体積比)、ECD''のシクロヘキサン溶液のフィード量を168ml/hとした以外は実施例1と同様に反応を行った。CDONとCDOLの収率は70.4%、20.5%であった。結果は表1に併せて示した。
【0025】実施例5反応管径を20mm、触媒充填量を100ml、ECD''の30重量%Cx溶液フィード量94ml/h、水素/窒素混合ガス混合比(水素/窒素)4/6、フィード量30l/h、反応温度130℃、反応圧力10kg/cm2・Gに変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。CDONとCDOLの収率は46.2%、48.5%の収率であた。結果は表1に併せて示した。
【0026】実施例6ECD''の30重量%のCx溶液フィード量を131ml/hとした以外は実施例4と同様に反応を行った。結果は表1に示した。CDONとCDOLの収率は46.2%、48.5%であった。
【0027】実施例7原料をECDに変えた以外は実施例4と同様に反応を行った。ECDはすべて消費しており、CDONとCDOLの収率は35.8%、56.6%であった。結果は表1に併せて示した。
【0028】実施例8水素を単独で供給した以外は実施例7と同様に反応を行った。ECDはすべて消費しており、CDONとCDOLの収率は16.7%、76.1%であった。結果は表1に併せて示した。
【0029】
【表1】

【0030】比較例1ECD''20gに実施例1で使用した触媒をさらに粉砕し、32メッシュ篩(Tyler)を通過した粉末を1g加え、オートクレーブ中で水素圧3kg/cm2・G、120℃で2時間反応を行った。CDONとCDOLの収率は26.7%、8.9%で、ECDが61.8%生成していた。その結果を表2に示した。
【0031】比較例2ECD''5gをテトラデカン15gで希釈し、比較例1で用いた触媒粉末を8g加え、オートクレーブ中で水素圧5kg/cm2・G、120℃で0.5時間反応した。CDONとCDOLの収率は16.5%、63.6%で、ECDがが8.5%生成していた。その結果を表2に示した。
【0032】比較例3比較例2と同じ条件下で2時間反応を行った。ECDもすべて消費しており、CDONとCDOLの収率は7.8%、83.8%であったが、副生物が8.4%生成した。その結果を表2に示した。なお、比較例2,3の懸濁床の反応では触媒濃度が40wt%であり、工業的に通常用いられる方法では、触媒の回収、輸送、循環は困難である。
【0033】
【表2】

【0034】
【発明の効果】本発明により、エポキシシクロドデカン類からシクロドデカノンとシクロドデカノールを触媒の分離操作なしの簡単なプロセスで、しかも高い収率で得ることが可能になった。




 

 


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