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発明の名称 カレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物およびこの成形物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−98120(P2001−98120A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−279252
出願日 平成11年9月30日(1999.9.30)
代理人
発明者 坂口 隆哉 / 作田 良幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0〜100重量部未満、及び、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて300重量部までの範囲とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物。
【請求項2】(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0〜100重量部未満、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて300重量部までの範囲、及び、(D)一般式(1)で表されるアルキルアシッドホスフェート0.05〜8重量部とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物。
【化1】

【請求項3】非晶性ポリオレフィンが、プロピレン50〜100重量%とエチレン50〜0重量%との共重合体であることを特徴とする請求項1〜2記載のカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物。
【請求項4】請求項1〜3記載のカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物からカレンダー成形されるカレンダー成形物。
【請求項5】カレンダー成形物が、ロール表面温度135〜200℃でカレンダー成形されたカレンダー成形物であることを特徴とする請求項4記載のカレンダー成形物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカレンダー成形に適したポリオレフィン系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、特定の非晶性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー及び結晶性ポリプロピレンを含有し、カレンダーロールからの離型性が良く、カレンダー成形物の表面平滑性に優れ、厚みむらの少ないカレンダー成形性に適したポリオレフィン系樹脂組成物に関する。このポリオレフィン系樹脂組成物はカレンダー成形により、人工レザーや自動車用の床材、天井材などに利用される。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】カレンダー成形法は、2本以上のロール間で圧延して、一定の厚みを有するフィルムやシートを連続的に成形する方法であって、通常の押出成形法に比べて、生産能力が大きいため、安価にフィルムやシートを製造できる成形法である。従来、カレンダー成形法では、主として各種の可塑剤を含有するポリ塩化ビニルが使用され、レザー、シート、フィルムなどが多量に製造されていた。近年、ポリ塩化ビニル中の可塑剤の毒性問題や廃棄物燃焼時の有毒ガス発生の問題などから、他の材料への転換が迫られている。
【0003】ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系材料は、ポリ塩化ビニルのような問題点が無く、機械的強度などの実用的性質が良好なため、代替材料として期待されている。しかしながら、ポリプロピレンやポリエチレンは本質的に結晶性ポリマーであり、柔軟性が十分でない、溶融すると急激な粘度変化が起り、カレンダー成形可能な好適条件の範囲が狭い、カレンダーロールからの離型性が悪い、又、カレンダー成形物の表面平滑性が悪い、厚みムラが生じ易いなどの問題点があった。
【0004】これらの問題点を解決するために数多くの提案がされている。例えば、特開平6−25439号公報では、結晶性プロピレン系樹脂、エチレン系共重合体、及び無定形エチレン−プロピレン共重合体からなる組成物が開示されている。
【0005】特開平8−67778号公報には、カレンダー成形性に適した材料として、広い分子量を有するポリプロピレンのブレンド物が開示されている。又、特開昭53−119946号公報には、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体及びプロピレンとエチレンとのブロック共重合体の組成物を使用したカレンダー成形法が開示されている。
【0006】カレンダーロールからの離型性を改善する方法として、特開平8−319382号公報では、ポリプロピレン樹脂組成物と脂肪族モノカルボン酸の金属塩とからなる組成物が開示されている。
【0007】本発明は、カレンダーロールからの離型性が良く、かつ、表面平滑性に優れ、厚みムラの少ないフィルム、シートなどのカレンダー成形物の製造に適したカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物およびこの組成物より成形した成形物の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好ましい性質を有するポリオレフィン系樹脂組成物を開発すべく研究した結果、特定の性質を有する非晶性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー及びポリプロピレンを特定の割合で組合せたポリオレフィン系樹脂組成物が、目的に適合することを見出し、本発明に到達した。
【0009】本発明は、(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0〜100重量部未満、及び、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて300重量部までの範囲とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0010】さらに、本発明は、(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0〜100重量部未満、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて300重量部までの範囲、及び、(D)一般式(1)で表されるアルキルアシッドホスフェート0.05〜8重量部とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【化2】

【0011】本発明は、上記の非晶性ポリオレフィンが、プロピレン50〜100重量%とエチレン50〜0重量%との共重合体であることを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0012】本発明は、上記カレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物からカレンダー成形されるカレンダー成形物に関する。
【0013】本発明は、上記カレンダー成形物が、ロール表面温度135〜200℃でカレンダー成形されたカレンダー成形物であることを特徴とするカレンダー成形物に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物は、(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体、好ましくはプロピレン55〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン45〜0重量%との共重合体、さらに好ましくはプロピレン60〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン40〜0重量%との共重合体、特に好ましくはプロピレン80〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン20〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0重量部、好ましくは1重量部、さらに好ましくは5重量部、特に好ましくは10重量部から100重量部未満、好ましくは99重量部、さらに好ましくは95重量部、特に好ましくは90重量部の範囲、及び、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて、好ましくは101重量部さらに好ましくは105重量部、特に好ましくは110重量部から300重量部、好ましくは290重量部さらに好ましくは280重量部、特に好ましくは270重量部までの範囲とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0015】特に、本発明のカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物は、(A)プロピレン50〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン50〜0重量%との共重合体、好ましくはプロピレン55〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン45〜0重量%との共重合体、さらに好ましくはプロピレン60〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン40〜0重量%との共重合体、特に好ましくはプロピレン80〜100重量%とプロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィン20〜0重量%との共重合体で、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が60重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、特に好ましくは15重量%以下である非晶性ポリオレフィン100重量部、(B)熱可塑性エラストマー0重量部、好ましくは1重量部、さらに好ましくは5重量部、特に好ましくは10重量部から100重量部未満、好ましくは99重量部、さらに好ましくは95重量部、特に好ましくは90重量部の範囲、(C)ポリプロピレン100重量部を超えて、好ましくは101重量部さらに好ましくは105重量部、特に好ましくは110重量部から300重量部、好ましくは290重量部さらに好ましくは280重量部、特に好ましくは270重量部までの範囲、及び、(D)一般式(1)、好ましくは一般式(2)、さらに好ましくは一般式(3)で表されるアルキルアシッドホスフェート0.05重量部、好ましくは0.5重量部、さらに好ましくは1重量部、特に好ましくは2重量部から8重量部、好ましくは7.5重量部、さらに好ましくは7重量部、特に好ましくは6.5重量部の範囲とを含むことを特徴とするカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物が好ましい。
【化3】

【化4】

【化5】

【0016】カレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物において、(B)熱可塑性エラストマーが上記範囲より少ない場合、成形物がロールとの離型性がわるくなる場合がある。一方、上記範囲より多い場合、カレンダー成形性にはそれほど大きな影響を与えないが、得られるカレンダー成形物の機械的性質が悪くなる場合がある。
【0017】カレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物において、ポリプロピレンが上記範囲の場合、得られるカレンダー成形物の機械的性質のバラツキが小さくなるため好ましい。
【0018】カレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物において、非晶性ポリオレフィンが上記範囲より小さい場合、機械的強度が低くなったり、カレンダー成形で厚みムラの少ないフィルムやシートを形成することが難しくなったりする場合があり、好ましくない。
【0019】非晶性ポリオレフィンにおいて、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が上記範囲より多くなると、カレンダー成形で製造されるフィルムやシートの柔軟性が不十分となり易く、フィルムやシートの表面平滑性に劣るようになる場合があり好ましくない。沸騰n−ヘプタン不溶分は、二重管式ソックスレー抽出器を用い、測定する非晶性ポリオレフィンの重量に対し、50〜200倍量のn−ヘプタンを使用して、数時間、通常、5〜24時間、沸騰還流させて沸騰n−ヘプタンに溶解する成分を溶解させた後、不溶分を濾過分離して、沸騰n−ヘプタン抽出前の試料の重量と残存した不溶分の重量との重量比から算出される。
【0020】(A)非晶性ポリオレフィン100重量部に対し、アルキルアシッドホスフェートの量が上記範囲より少ない場合、ロールからの離型性の向上が少なく、上記範囲より多い場合、アルキルアシッドホスフェートがブリードする場合があり、カレンダーロールを汚したり、フィルムやシートの表面を白化させたりするため好ましくない。
【0021】また、市販品でほぼ同等の化学構造を有するアルキルアシッドホスフェートが使用でき、例えば、旭電化工業株式会社製アデカスタブAX−71がある。
【0022】非晶性ポリオレフィンは、どのような密度のものでも用いることが出来るが、0.84g/cm3、さらに0.845g/cm3、特に0.850g/cm3から0.900g/cm3、さらに0.890g/cm3、特に0.870g/cm3が好ましい。
【0023】熱可塑性エラストマーは、どのような密度のものでも用いることが出来る。熱可塑性エラストマーは、どのような190℃でのメルトフローレイトのものでも用いることが出来る。
【0024】ポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が70重量%以上、さらに80重量%以上、特に90重量%以上が好ましい。ポリプロピレンは、どのような密度のものでも用いることが出来るが、0.89g/cm3、さらに0.895g/cm3、特に0.900g/cm3から0.940g/cm3、さらに0.935g/cm3、特に0.920g/cm3が好ましい。ポリプロピレンは、どのような230℃でのメルトフローレイトのものでも用いることが出来るが、0.1g/10分、さらに0.2g/10分、特に0.5g/10分から100g/10分、さらに20g/10分、特に5g/10分が好ましい。
【0025】炭素数2〜10のα−オレフィンとは、プロピレンを除く炭素数2〜10のα−オレフィンであり、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1など鎖状α−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンなどを用いることが出来る。炭素数2〜10のα−オレフィンは一種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができる。これらα−オレフィンの中では、エチレンが好ましい。
【0026】非晶性ポリオレフィンとは、プロピレン単独重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1−オクテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1−4−メチルペンテン−1共重合体などを用いることが出来る。本発明において非晶性ポリオレフィンとして、上記の(共)重合体を一種又は二種以上を適宜組合せて使用することができる。
【0027】特に非晶性ポリオレフィンは、プロピレン−エチレン共重合体が好ましく、エチレン成分含有量が0.01〜30重量%、さらに0.1〜20重量%、特に1〜20重量%のものが好ましい。エチレン成分含有量が上記範囲より大きくなると、機械的強度が低下する場合がある。
【0028】本発明で使用される非晶性ポリオレフィンは実質的に非晶性と同様の挙動を示すポリオレフィンのことを言い、結晶化度は0〜30%程度のものが好ましく、非晶性ポリオレフィンの密度は0.885g/cm3以下、さらに0.855〜0.885g/cm3の範囲が好ましい。結晶化度はJIS K 7112の密度勾配管法で測定した密度を基に、ポリプロピレンの100%結晶の密度を0.936g/cm3、100%非晶の密度を0.855g/cm3として計算された値である。密度測定に使用される試料は、非晶性ポリオレフィンのペレットをテフロンコートした金属板の間に挟み、190℃で加熱圧縮して、シート化した後、23℃で放冷して作成される。
【0029】本発明で使用される非晶性ポリオレフィンは、公知のポリオレフィンの製造法で製造することができる。例えば、プロピレンと必要に応じて使用するプロピレンを除く共重合成分の炭素数2〜10のα−オレフィンとからなる原料モノマーを、、例えば、塩化マグネシウムに担持したチタン担持型触媒とトリエチルアルミニウムからなる触媒系など公知の重合触媒系を用い、水素の存在下又は水素の不存在下に、重合させることにより製造される。又、市販品で、本発明と同等の組成、特性を有する非晶性ポリオレフィンであれば、使用することができる。市販品としては、例えば、米国ハンツマン(Hunts Man)社のレクスタック(REXTAC)や宇部興産(株)のウベタックなどがある。
【0030】(B)成分の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体やこの水添物であるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体やこの水添物であるスチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック共重合体、オレフィン結晶・エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック共重合体、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム、エチレン・ブテン−1共重合体ゴム、アイオノマーなどが挙げられる。これらには有機過酸化物や硫黄などの架橋剤で部分的に架橋させたものも含まれる。これら熱可塑性エラストマーの中では、エチレン・プロピレン共重合体ゴムが好ましく使用される。これら熱可塑性エラストマーは市販品が使用できる。
【0031】(C)成分のポリプロピレンは、65重量%以上が沸騰n−ヘプタン不溶性のポリプロピレン、好ましくは70重量%以上が沸騰n−ヘプタン不溶性のポリプロピレン、さらに好ましくは80重量%以上が沸騰n−ヘプタン不溶性のポリプロピレンであり、特にアイソタクチック構造のポリプロピレンが好ましく、押出成形用、射出成形用、ブロー成形用等として市販されているポリプロピレンが使用できる。
【0032】(C)成分のポリプロピレンは、プロピレン単独重合体でも良く、又、プロピレンと他のα−オレフィンとからなるブロック共重合体又はランダム共重合体でも良く、通常、密度0.890g/cm3以上のもの、230℃でのメルトフローレート0.1〜20g/10分のものが使用することができる。共重合に用いられるα−オレフィンとして、プロピレンを除く、炭素数2〜10のα−オレフィン、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などが挙げられる。これらのα−オレフィンは一種又は二種以上を適宜組合せて使用できる。これらα−オレフィンの中ではエチレン、ブテン−1が好ましい。
【0033】(C)成分のポリプロピレンの具体例として、プロピレン単独重合体、エチレン成分を30重量%以下、好ましくは1〜25重量%含有するプロピレン・エチレンのランダム共重合体又はブロック共重合体、ブテン−1を20重量%以下、好ましくは1〜20重量%含有するプロピレン・ブテン−1のランダム共重合体又はブロック共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1の三元ランダム共重合体又は三元ブロック共重合体などが挙げられる。
【0034】ポリプロピレンの製造は、特に制限されるものでなく、公知のポリプロピレンの製造法で製造される。例えば、マグネシウム、チタン、ハロゲン原子及び電子供与体からなる固体触媒成分、有機アルミニウム化合物、アルコキシ基含有芳香族化合物と、必要に応じて電子供与性化合物を加えた触媒系を用い、気相一段重合法、スラリー一段重合法、気相多段重合法、スラリー多段重合法などの方法で製造される。
【0035】上記の非晶性ポリオレフィン及びポリプロピレンは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびそれらのエステル、酸無水物、金属塩等の誘導体、不飽和物のアミド、アミノ化合物、グリシジルメタアクリレート、ヒドロキシメタアクリレート等により、二軸混練機などを用いた公知の方法で変性されたものを使用しても良い。これら変性されたものの中では、無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性されたものが好適に用いられる。
【0036】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、必要により、本発明の特性を阻害しない範囲で、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、メタロセン触媒より製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体などのポリエチレン系樹脂を添加することができる。
【0037】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、必要により、本発明の特性を阻害しない範囲で、公知の添加剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、塩素補足剤、難燃剤、結晶化核剤、ブロッキング防止剤、スリップ剤、防曇剤、離型剤、顔料、有機物充填材、無機物充填材、中和剤、滑剤、分解剤、金属不活性剤、汚染防止材、抗菌剤やその他の樹脂などを発明の効果が損なわれない範囲で添加することができる。
【0038】これら添加剤の例を挙げると、酸化防止剤としては2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−エチルフェノール、オクタデシル-3-(3,5-ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのフェノール系酸化防止剤、トリオクチルホスファイト、トリストリデシルホスファイトなどの有機ホスファイト系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオネートなどの硫黄系酸化防止剤がある。光安定剤としてはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどのヒンダードアミン系安定剤がある。紫外線吸収剤としては2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2,2’−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]],2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などがある。
【0039】帯電防止剤としてはポリ(オキシエチレン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミドなどのノニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウムクロライド、第4級アンモニウムサルフェートなどのカチオン系帯電防止剤、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネートなどのアニオン系帯電防止剤がある。分散剤としてはエチレンビスオレイン酸アミド、 エチレンビスステアリン酸アミドなどのビスアミド系分散剤、マイクロクリスタリンワックスなどのワックス系分散剤、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などの有機金属塩系分散剤がある。
【0040】難燃剤としてはトリクレジルホスフェート、リン酸アンモニウムなどのリン酸系難燃剤、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、マグネシウムの炭酸塩、赤リン等が挙げられる。ブロッキング防止剤としては、シリカ、天然ゼオライト、合成ゼオライト、カオリン、タルク、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、溶融シリカ、メラミン樹脂、アクリル樹脂、ハドロタルサイト系等の微粒子が挙げられる。スリップ剤としては、ラウリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミドが好適である。添加できるその他の樹脂としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンワックスなどや、また、石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジン系樹脂やこれらの水素添加誘導体などがある。
【0041】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は公知の方法で製造される。例えば、(A)成分の非晶性ポリオレフィン、(B)成分の熱可塑性エラストマー、(C)成分のポリプロピレン及び必要に応じて使用される各種添加成分を配合し、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで混合するか、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどで溶融混練造粒するか、一軸、二軸又は多軸混練機などを使用して、溶融混練造粒により製造しても良い。
【0042】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物をカレンダー成形に使用されるカレンダー成形装置としては、例えば、2本直列カレンダー、3本直列カレンダー、4本直列カレンダー、Z型カレンダー、逆L型カレンダーなど、従来ポリ塩化ビニルなどのカレンダー成形に使用されている公知の装置を特に制限なく用いることができる。
【0043】この成形条件としては、通常、樹脂温度が125℃、さらに140℃から200℃、さらに180℃、特に150℃の範囲が好ましく、ロールの表面温度が135℃、さらに140℃、特に150℃から200℃、さらに190℃、特に180℃の範囲に設定されることが好ましい。ロールの表面温度が上記の範囲より低い場合カレンダー成形が困難になる場合があり好ましくなく、上記範囲より高い場合成形物がロールとの離型性が悪くなる場合があり好ましくない。ロールの線速度は、5m/分、さらに7m/分、特に8m/分から60m/分、さらに50m/分、特に40m/分が好ましい。
【0044】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、カレンダー成形により、文房具、建設資材、車両用資材や食品、化粧品、医薬品などの包装材料に使用する各種のフィルム、シートなどのカレンダー成形物を製造できる。車両用資材では、特に、自動車用の床材、天井材、インストルメントパネル、ドアトリム、内装シートがある。さらに、カレンダー成形の際、ロールに紙や布などを送り、人工レザー、防水布や各種ラミネート製品を成形することができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例および比較例中に記載した特性値の測定は下記の方法で行った。
【0046】(1)非晶性ポリオレフィン中の沸騰n−ヘプタン不溶分の測定非晶性ポリオレフィン約2gを乾燥した筒状ろ紙に入れて、その重量を測定した後、二重管式ソックスレー抽出器にセットした。n−ヘプタン150gをこのソックスレー容器に入れ、加熱して、10時間、沸騰還流させ、非晶性ポリオレフィン中の溶解成分を抽出した。その後、沸騰n−ヘプタン不溶分の残った筒状ろ紙を取出し、恒量になるまで減圧乾燥し、その重量を測定した。沸騰n−ヘプタン抽出前後の重量比から数式(1)により沸騰n−ヘプタン不溶分を算出した。
【数1】

【0047】・カレンダー成形及びシートの評価(1)ロールからの離型性の評価方法カレンダーロール成形時のロールと樹脂との離型を目視で観察し、評価した。
○:ロールへの粘着が無く、容易に離型する。
×:成形初期から粘着性が高く、離型は困難。
【0048】(2)表面平滑性の評価方法得られたシートの表面平滑性を目視で観察し、評価した。
○:シート表面の平滑性は良好。
×:シート表面に凹凸が認められる。
【0049】(3)厚みムラの評価方法得られたシートの中央部から縦(成形方向)10cm、横3cmの試験片を切出し、厚み計で任意の10点を測定した。測定値の上下の各2点を除外し、残った6点の値から、(最大の厚み)/(最小の厚み)を計算し、下記により評価した。
○:1.0〜1.2×:1.2を超える【0050】(実施例1)プロピレン含有率100重量%で、沸騰n−ヘプタン不溶分が10.6重量%の非晶性ポリオレフィン(宇部興産(株)製、商品名ウベタック UT2180、密度:0.86g/cm3)100重量部、熱可塑性エラストマーとしてエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(三井化学製、タフマーA4085、190℃でのメルトフローレイト:3.7g/10min)33.3重量部及びポリプロピレン((株)グランドポリマー製、商品名F221、密度:0.91g/cm3、230℃でのメルトフローレイト:0.9g/10min)200重量部との樹脂成分、酸化防止剤(AO−50)1.8重量部およびアルキルアシッドフォスフェート(旭電化工業製:アデカスタブAX−71)4.9重量部との割合で混合した混合物を、温度200℃で溶融混練して、逆L型(配列)の径24インチの4本ロール(カレンダーロール)で、ロール速度10m/分、厚さが約0.3mmとなるようにロール間隔を調整した装置に供給した。樹脂温度及びロール表面温度を表1に示した温度として、シートをカレンダー成形した。得られたシートのロール剥離性、表面平滑性及び厚みムラを評価し、表1に示した。
【0051】
【表1】

【0052】
【発明の効果】本発明のカレンダー成形用ポリオレフィン系樹脂組成物は、カレンダー成形が可能で、表面平滑性が優れ、厚みムラの少ないシートを得ることが出来る。




 

 


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