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発明の名称 テトラヒドロチオピラン−4−オンの製造法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−26590(P2001−26590A)
公開日 平成13年1月30日(2001.1.30)
出願番号 特願平11−198350
出願日 平成11年7月13日(1999.7.13)
代理人
発明者 原田 勝正 / 杉瀬 良二 / 柏木 公一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】一般式(1)
【化1】

(式中、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で示される3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステルを、アルカリ金属アルコキシド及び一般式(2)
【化2】

(式中、R3、R4及びR5は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜5のアルキル基を示す。また、R3、R4及びR5はそれぞれ連結して環を形成していても良い。)で示されるアミド化合物又は一般式(3)
【化3】

(式中、R6、R7、R8及びR9は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜5のアルキル基を示す。また、R6、R7、R8及びR9はそれぞれ連結して環を形成していても良い。)で示される尿素化合物の存在下、有機溶媒中で環化反応させて、次いで、この反応で得られた3-カルボアルコキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを加水分解処理することを特徴とするテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法。
【請求項2】有機溶媒の常圧での沸点が60℃以上である請求項1記載のテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法。
【請求項3】有機溶媒が芳香族炭化水素溶媒である請求項1記載のテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法に関するものである。テトラヒドロチオピラン-4-オンは、各種ファインケミカルズ合成原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラヒドロチオピラン-4-オンを製造する方法としては、3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルを、ナトリウムメトキシドの存在下、ジエチルエーテル溶媒中で環化反応させて、次いで、この反応で得られた3-カルボメトキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを加水分解処理してテトラヒドロチオピラン-4-オンを製造する方法が開示されている(J.Org.Chem.,60,1665(1995))。また、3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルを、ナトリウム及びヘキサメチルホスホニルトリアミドの存在下、ジエチルエーテル溶媒中で環化反応させて、テトラヒドロチオピラン-4-オンの前駆体である3-カルボメトキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを製造する方法が開示されている(特開昭51-34165号公報)。しかしながら、いずれの方法においても、低沸点で引火性の高いジエチルエーテルを反応溶媒及び抽出溶媒として多量に使用しており、安全性を考慮した工業的製法としては有利な方法でなかった。また、後者の方法では、毒性(発癌性)の高いヘキサメチルホスホニルトリアミドを使用しなければならないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即ち、テトラヒドロチオピラン-4-オンを製造する際に、上記問題点を克服した工業的に好適なテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、一般式(1)
【0005】
【化4】

(式中、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
【0006】で示される3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステルを、アルカリ金属アルコキシド及び一般式(2)
【0007】
【化5】

(式中、R3、R4及びR5は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜5のアルキル基を示す。また、R34及びR5はそれぞれ連結して環を形成していても良い。)
【0008】で示されるアミド化合物又は一般式(3)
【0009】
【化6】

(式中、R6、R7、R8及びR9は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜5のアルキル基を示す。また、R6、R7、R8及びR9はそれぞれ連結して環を形成していても良い。)
【0010】で示される尿素化合物の存在下、有機溶媒中で環化反応させて、次いで、この反応で得られた3-カルボアルコキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを加水分解処理することを特徴とするテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法によって解決される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の反応において使用する一般式(1)で示される3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル中のR1及びR2は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基を示す。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基(直鎖状又は分枝状)、ブチル基(直鎖状又は分枝状)、ペンチル基(直鎖状又は分枝状)、ヘキシル基(直鎖状又は分枝状)、ヘプチル基(直鎖状又は分枝状)、オクチル基(直鎖状又は分枝状)が挙げられる。
【0012】本発明の反応において使用する一般式(1)で示される3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステルのとしては、3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステル、3,3'-チオジプロピオン酸ジエチルエステル、3,3'-チオジプロピオン酸ジプロピルエステル、3,3'-チオジプロピオン酸ジブチルエステルが好適に使用される。なお、これらは3,3'-チオジプロピオン酸のエステル化や硫化水素とアクリル酸アルキルエステルとの反応によって容易に合成することが出来る。
【0013】本発明の反応において使用するアルカリ金属アルコキシドとしては、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポキシド、リチウムブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド等が挙げられるが、好ましくはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、更に好ましくはナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドが使用される。これらアルカリ金属アルコキシドの使用量は、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは0.9〜5モル、更に好ましくは1〜4モル、特に好ましくは1.2〜3モルである。アルカリ金属アルコキシドの使用量が前記範囲より少ないと、目的物のテトラヒドロチオピラン-4-オンの収率が低下し、逆に多いと製造コストが高くなるために望ましくない。
【0014】本発明の反応で使用する一般式(2)で示されるアミド化合物の具体例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、1-メチル-2-ピロリドンが挙げられる。
【0015】本発明の反応で使用する一般式(3)で示される尿素化合物の具体例としては、1,1,3,3-テトラメチルウレア、1,1,3,3-テトラエチルウレア、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジエチル-2-イミダゾリジノン、1,3-ジブチル-2-イミダゾリジノンが挙げられる。
【0016】前記アミド化合物又は尿素化合物の使用量は、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは0.01〜5モル、更に好ましくは0.1〜3モル、特に好ましくは0.2〜2モルである。アミド化合物又は尿素化合物の使用量が前記範囲より少ないと、目的物のテトラヒドロチオピラン-4-オンの収率が低下し、逆に多いと製造コストが高くなるために望ましくない。また、アミド化合物又は尿素化合物は、単独又は二種以上を混合して使用しても差し支えない。
【0017】本発明の反応において使用する有機溶媒としては、常圧での沸点が60℃以上、特に60〜250℃の有機溶媒が好適に使用される。その具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、1,2-ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル溶媒が挙げられるが、好ましくは芳香族炭化水素溶媒、更に好ましくはベンゼン、トルエン、キシレンが使用される。これら有機溶媒の使用量は、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは0.1〜5L、更に好ましくは0.2〜3L、特に好ましくは0.3〜2Lである。
【0018】本発明の反応は、例えば、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル、アルカリ金属アルコキシド、アミド化合物又は尿素化合物及び有機溶媒を混合し、加熱攪拌する等の方法によって行われるのが好ましい。
【0019】本発明の反応における反応温度は好ましくは-20〜100℃、更に好ましくは-10〜70℃、特に好ましくは0〜60℃である。また、反応圧力は好ましくは0.001〜2気圧、更に好ましくは0.01〜1.5気圧である。なお、反応に要する時間は、反応温度等の反応条件によって異なるが、通常0.1〜24時間である。
【0020】本発明の反応において反応中にアルコールが副生してくるが、このアルコールは有機溶媒との混合物として、反応混合物から留去させながら反応を行うのが好ましい。なお、留去によって除かれるアルコールと有機溶媒の混合物の合計量は、反応条件によって異なるが、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは0.0001〜1L、更に好ましくは0.001〜0.5Lである。
【0021】本発明の反応の終了後、反応混合物に酸を加えて中和して、生成物(主として3-カルボアルコキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを含む)を抽出溶媒により抽出する。
【0022】前記酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類;酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸等の脂肪族カルボン酸類;メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等のスルホン酸類が好適に使用される。これら酸の使用量は、反応に使用したアルカリ金属アルコキシド1当量に対して好ましくは0.6〜3当量、更に好ましくは0.8〜2当量、特に好ましくは0.9〜1.5当量である。
【0023】前記抽出溶媒としては、水と均一に混合せず、反応によって生成した3-カルボアルコキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを抽出出来るものならば特に限定はされない。その具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素類;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、1,2-ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン等のケトン類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられるが、芳香族炭化水素類が好適に使用される。なお、前記抽出溶媒は、反応で使用した有機溶媒と同じものを使用することが望ましい。
【0024】前記の抽出操作によって得られた抽出液は、必要に応じて、水、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液等を用いて洗浄したり、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸カルシウム、無水硫酸マグネシウム、無水塩化カルシウム、無水炭酸ナトリウム、無水炭酸カリウム、シリカゲル、モレキュラーシーブ等により乾燥処理を行っても良い。
【0025】得られた抽出液(主な反応生成物として3-カルボアルコキシテトラヒドロチオピラン-4-オンを含む)は、抽出溶媒を留去して濃縮された後に、水及び酸触媒を添加して、加熱攪拌する等の方法によって加水分解処理される。
【0026】加水分解処理における水の使用量は、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは5〜50モル、更に好ましくは8〜40モルである。
【0027】前記酸触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸、シュウ酸等が好適に使用される。これら酸触媒の使用量は、3,3'-チオジプロピオン酸ジアルキルエステル1モルに対して好ましくは0.05〜2モル、更に好ましくは0.1〜1.5モルである。
【0028】前記加水分解処理における反応温度は、好ましくは40〜150℃、更に好ましくは50〜130℃である。また、反応圧力は加圧、常圧又は減圧のいずれの圧力下で行っても良い。なお、反応に要する時間は、反応温度等の反応条件によって異なるが、通常0.1〜40時間である。
【0029】なお、前記加水分解処理においては、前記の環化反応や抽出で使用した有機溶媒やアミド化合物又は尿素化合物が残存していても良い。また、アセトンや酢酸等の水に均一に溶解する有機溶媒を添加しても良い。
【0030】加水分解処理の終了後、その処理液に塩基性水溶液を加えて中和して、生成物(主としてテトラヒドロチオピラン-4-オンを含む)を抽出溶媒により抽出する。
【0031】前記塩基性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好適に使用される。これら塩基性水溶液の使用量は、加水分解処理に使用した酸(酸触媒)1当量に対して好ましくは0.3〜2当量、更に好ましくは0.5〜1.5当量である。
【0032】前記抽出溶媒としては、水と均一に混合せずに、常圧での沸点が60℃以上、特に60〜200℃であり、加水分解反応によって生成したテトラヒドロチオピラン-4-オンを抽出出来るものならば特に限定はされない。その具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン等のケトン類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられるが、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジエチルケトン、塩化メチレン、クロロホルムが好適に使用される。
【0033】前記の抽出操作によって得られた抽出液は、必要に応じて、水、塩化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液等を用いて洗浄したり、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸カルシウム、無水硫酸マグネシウム、無水塩化カルシウム、無水炭酸ナトリウム、無水炭酸カリウム、シリカゲル、モレキュラーシーブ等により乾燥処理を行っても良い。
【0034】得られた抽出液(主な反応生成物としてテトラヒドロチオピラン-4-オンを含む)の抽出溶媒を留去して濃縮することにより、目的物のテトラヒドロチオピラン-4-オンを得ることが出来る。得られたテトラヒドロチオピラン-4-オンは、再結晶、蒸留、昇華又はカラムクロマトグラフィーによって、純度の高いテトラヒドロチオピラン-4-オンに精製することが出来る。
【0035】前記再結晶で精製する場合において使用する溶媒としては、水;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;メチルイソブチルケトン等のケトン類が挙げられるが、エーテル類、特にジイソプロピルエーテルが好適に使用される。また、これら溶媒は単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0036】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
【0037】参考例1還流冷却器、攪拌装置、滴下漏斗及び温度計を備えた内容積1000mlのガラス製フラスコに、3,3'-チオジプロピオン酸250.00g(1.40mol)、メタノール650ml及び96%硫酸2.50gを加え、窒素雰囲気にて、還流させながら5時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を10〜15℃まで冷却し、22%炭酸ナトリウム水溶液48.0gを1時間かけて滴下した。引き続き、減圧下でメタノールを留去し、残液に5%塩化ナトリウム水溶液50gを加えた。その後、トルエン150mlで抽出した後、100mlで更に抽出した。次いで、トルエンで抽出された液を全て合わせて、15%塩化ナトリウム水溶液30gで二回洗浄した。トルエン抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下でトルエンを留去すると、オイル状化合物268.75gが得られた。高速液体クロマトグラフィーによりオイル状化合物を分析したところ、この化合物は純度96.0重量%の3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルであった(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸に対するモル基準で収率89.0%)。
【0038】実施例1蒸留装置及び滴下漏斗を備えた2Lのガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド111.30g(1.21mol)、N,N-ジメチルホルムアミド75.00g(1.05mol)及びトルエン800mlを加え、攪拌しながら15〜19℃まで冷却した。これに、参考例1で合成した純度96.0重量%の3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステル260.50g(3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルを250.00g含有;1.96mol)及びトルエン50mlを1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻して30分間攪拌した。次いで、31℃まで昇温した後に減圧下(60〜80mmHg)にて、メタノールとトルエンの混合物158mlを3時間30分かけて留去した。反応終了後、反応混合物を10℃まで冷却し、液温を10〜19℃に保ちながら、14%塩酸544.5gを1時間かけて滴下した。その後、窒素を50ml/min.で1時間流通させた。トルエン層を分離した後、水層をトルエン250mlで抽出した。トルエン層とトルエン抽出液を合わせて、減圧下でトルエンを留去すると、オイル状化合物172.06gが得られた。このオイル状化合物に、水600g及び96%硫酸75.0gを加えて、還流させながら5時間攪拌した。その後、5℃まで冷却し、30%水酸化ナトリウム水溶液190.0gを30分間かけて滴下した。この反応液(水相)を酢酸エチル250mlずつで二回、150mlで一回抽出し、得られた抽出液を合わせて、5%炭酸水素ナトリウム水溶液50ml及び5%塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、減圧下で酢酸エチルを留去すると、オイル状化合物(室温では固化する)113.42gが得られた。このオイル状化合物をジイソプロピルエーテル115mlに溶解し、再結晶させた。析出した結晶を濾過して減圧下で乾燥すると、ガスクロマトグラフィーの面積百分率での純度が99.9%のテトラヒドロチオピラン-4-オンの結晶76.51gが得られた(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルに対するモル基準で収率54.3%)。また、再結晶の母液(ジイソプロピルエーテル溶液)を濃縮すると、結晶が析出してきたので、濾過して減圧下で乾燥すると、ガスクロマトグラフィーの面積百分率での純度が99.9%のテトラヒドロチオピラン-4-オンの結晶7.24gが得られた(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルに対するモル基準で収率5.1%)。
【0039】参考例2参考例1で得られた純度96.0重量%の3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステル100.00gを、減圧蒸留(10mmHg、148℃)により精製して、純度99.5%の3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステル85.21gを得た。
【0040】実施例2蒸留装置及び滴下漏斗を備えた500mlのガラス製フラスコに、ナトリウムメトキシド22.26g(0.41mol)、N,N-ジメチルホルムアミド15.00g(0.21mol)及びトルエン200mlを加え、攪拌しながら13〜18℃まで冷却した。これに、参考例2で得られた純度99.5%の3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステル50.00g(3,3'-チオジメチルプロピオン酸ジメチルエステルを49.75g含有;0.24mol)を45分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻して1時間攪拌した。次いで、40℃まで昇温した後に減圧下(80mmHg)にて、メタノールとトルエンの混合物63mlを1時間45分かけて留去した。反応終了後、反応混合物を5℃まで冷却し、19%塩酸80gを35分間かけて滴下した。トルエン層を分離した後、水層をトルエン50mlで抽出した。トルエン層とトルエン抽出液を合わせて、5%炭酸水素ナトリウム水溶液100g及び水200mlで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下でトルエンを留去すると、オイル状化合物35.49gが得られた。このオイル状化合物に、水95.0g及び96%硫酸15.0gを加えて、還流させながら9.5時間攪拌した。その後、5℃まで冷却し、22%水酸化ナトリウム水溶液53.58gを10分間かけて滴下した。この反応液から酢酸エチルを合計130ml使い三回抽出した。得られた抽出液を合わせて、水10mlずつで二回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、減圧下で酢酸エチルを留去すると、オイル状化合物(室温では固化する)23.47gが得られた。このオイル状化合物をジイソプロピルエーテル25mlに溶解し、再結晶させた。析出した結晶を濾過して減圧下で乾燥すると、ガスクロマトグラフィーの面積百分率での純度が99.9%以上のテトラヒドロチオピラン-4-オンの結晶16.48gが得られた(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルに対するモル基準で収率58.5%)。また、再結晶の母液(ジイソプロピルエーテル溶液)を6.4gまで濃縮すると、結晶が析出してきたので、濾過して減圧下で乾燥すると、ガスクロマトグラフィーの面積百分率での純度が95.0%のテトラヒドロチオピラン-4-オンの結晶1.13gが得られた(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルに対するモル基準で収率4.0%)。
【0041】比較例1実施例2において、N,N-ジメチルホルムアミドを使用せず、且つ反応時間を8.5時間にした以外は、実施例と同様に反応を行った。その結果、テトラヒドロチオピラン-4-オンの結晶10.15gが得られた(仕込み3,3'-チオジプロピオン酸ジメチルエステルに対するモル基準で収率36.0%)。
【0042】
【発明の効果】本発明により、工業的に好適なテトラヒドロチオピラン-4-オンの製造法を提供することが出来る。




 

 


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