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発明の名称 硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−151885(P2001−151885A)
公開日 平成13年6月5日(2001.6.5)
出願番号 特願平11−333298
出願日 平成11年11月24日(1999.11.24)
代理人
発明者 片寄 照雄 / 新井 雄史 / 山下 英俊
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物と、(a)成分100重量部を基準として、(b)t−ブチル クミル パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル パーオキシ)ヘキサン、t−ブチル−パーオキシ ベンゾエート、n−ブチル 4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、及び2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイル パーオキシ)ヘキサンからなる群から選択される一種以上の過酸化物、0.1〜10重量部を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項2】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られた硬化樹脂組成物。
【請求項3】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物と(c)基材からなる硬化性複合材料であって、硬化性複合材料100重量部を基準として、5〜90重量部の基材からなることを特徴とする硬化性複合材料。
【請求項4】 請求項3記載の硬化性複合材料を硬化して得られた硬化複合材料。
【請求項5】 請求項4記載の硬化複合材料と金属箔からなる積層体。
【請求項6】 請求項1記載の硬化性樹脂組成物の膜が金属箔の片面に形成されたことを特徴とする樹脂付き金属箔。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性樹脂組成物、及びこれを硬化して得られる硬化体に関する。さらに本発明は、該樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料、その硬化体、硬化体と金属箔からなる積層体、及び樹脂付き金属箔に関する。本発明の樹脂組成物は、電子産業、宇宙・航空機産業等の分野において誘電材料、絶縁材料に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性、成形性が要求されつつある。例えばプリント配線基板としては、従来からのフェノ−ル樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を使用した銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能をバランス良く有するものの、電気特性、特に高周波領域での誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問題を解決する新しい材料としてポリフェニレンエ−テルが近年注目をあび銅張り積層板への応用が試みられている。
【0003】しかしながら硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅張り積層板を用いた場合、プリント配線板を製造する工程において汎用的に用いられている無電解ニッケル/金メッキの表面性がエポキシ樹脂等と比較すると劣るという指摘がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、ポリフェニレンエーテル樹脂の優れた誘電特性と機械特性を損なうこと無く、プリント配線板の製造工程における無電解ニッケル/金メッキの表面性を向上した硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のような課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明の目的に沿った新規な樹脂組成物を見いだし本発明を完成するに至った。本発明は次に述べる6つの発明により構成される。本発明の第一は、(a)硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物と、(a)成分100重量部を基準として、(b)t−ブチル クミル パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル パーオキシ)ヘキサン、t−ブチル−パーオキシ ベンゾエート、n−ブチル 4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、及び2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイル パーオキシ)ヘキサンからなる群から選択される一種以上の過酸化物、0.1〜10重量部を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物を提供する。
【0006】本発明の第二は上記第一発明の硬化性樹脂組成物を硬化して得られた硬化樹脂組成物を提供する。本発明の第三は上記第一発明の硬化性樹脂組成物と基材からなる硬化性複合材料を提供する。本発明の第四は上記第三発明の硬化性複合材料を硬化して得られた硬化複合材料を提供する。本発明の第五は上記第四発明の硬化複合材料と金属箔からなる積層体を提供する。本発明の第六は上記第一発明の硬化性樹脂組成物の膜が金属箔の片面に形成されたことを特徴とする樹脂付き金属箔を提供する。
【0007】これらの発明について以下に詳しく説明する。本発明に用いられる硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(変性物も含む)を成分として含有する組成物である。上記のポリフェニレンエーテル系樹脂の好ましい例としては、2,6ージメチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)、ポリ(2,6ージメチルー1,4ーフェニレンエーテル)のスチレングラフト重合体、2,6ージメチルフェノールと2,3,6ートリメチルフェノールの共重合体、2,6ージメチルフェノールと2ーメチルー6ーフェニルフェノールの共重合体、2,6ージメチルフェノールと多官能フェノール化合物の存在下で重合して得られた多官能性ポリフェニレンエーテル樹脂、例えば特開昭63ー301222号公報、特開平1ー297428号公報に開示されているような一般式(A)および(B)の単位を含む共重合体等が挙げられる。
【0008】以上述べたポリフェニレンエーテル系樹脂の分子量については、30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.1〜1.0の範囲にあるものが良好に使用できる。また、本発明でいうポリフェニレンエーテル系樹脂には、変性物も含まれるが、このような変成物としては、具体的には、不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂(特開昭64−69628号、特開平1−113425号、特開平1−113426号公報を参照)、ならびにポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/または酸無水物との反応生成物等が挙げられる。
【0009】次に、上記ポリフェニレン系樹脂以外に配合される樹脂としては、本発明の目的であるプリント基板用材料として基板物性を損なわないものであればどのようなものでもよい。このような樹脂としては、具体的には、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、多官能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミド、多官能性メタクリロイル化合物、多官能性マレイミド、多官能性シアン酸エステル、多官能性イソシアネート、不飽和ポリエステル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン・スチレン−ブタジエン−スチレン等の架橋性ポリマー、種々の熱可塑性樹脂、種々の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これらのものは一般にプリプレグを積層成形して作製された基板の物性を向上させる目的で配合される。
【0010】本発明に用いられる樹脂組成物の好ましい例としては、ポリフェニレンエーテルおよびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、ポリフェニレンエーテルおよびスチレンブタジエンブロックコポリマーおよびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、不飽和基を含むポリフェニレンエーテルおよびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、不飽和基を含むポリフェニレンエーテルおよびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートおよびエポキシ樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/または酸無水物との反応生成物およびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレート、ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/または酸無水物との反応生成物およびトリアリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシアヌレートおよびエポキシ樹脂等が挙げられる。これらの系における各成分の配合量は、目的に応じて選択される。
【0011】本発明の樹脂組成物に用いられる過酸化物(b)の量は(a)成分100重量部を基準として0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜8重量部である。0.1重量部未満では硬化後の樹脂の耐熱性が充分でなく、10重量部を越えると硬化後の樹脂の電気誘電特性が低下する。本発明を実施する上において、t−ブチル クミル パーオキサイドまたは2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンまたはt−ブチル−パーオキシ ベンゾエートまたはn−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレートまたは2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイル パーオキシ)ヘキサンはそれぞれ単独で用いられるだけでなく、両者を任意の割合で混合して用いることが可能である。
【0012】本発明の樹脂組成物は、更にその用途に応じて所望の性能を付与させる目的で本来の性質を損なわない範囲の量の充填剤や添加剤を配合して用いることができる。充填剤としてはカーボンブラック、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、タルク、雲母、ガラスビーズ、ガラス中空球等を挙げることができる。添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤、蛍光剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤等が挙げられる。また難燃性の一層の向上を図る目的で塩素系、臭素系、リン系、シリコン系の難燃剤や、Sb2 O3 、Sb2 O5等の難燃助剤を併用することもできる。
【0013】さらには、他の熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂を一種または二種以上配合することも可能である。熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−ペンテン)等のポリオレフィン類およびその誘導体、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12などのポリアミド類およびその誘導体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート・ポリエチレングリコールブロック共重合体などのポリエステル類およびその誘導体、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、ポリ塩化ビニルおよびその共重合体、ポリ塩化ビニリデンおよびその共重合体、ポリメチルメタクリレート類、アクリル酸(またはメタクリル酸)エステル共重合体類、ポリスチレン類、アクリロニトリルスチレン共重合体類、アクリロニトリルスチレンブタジエン系共重合体等のポリスチレン類およびその共重合体類、ポリ酢酸ビニル類、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール類、エチレン酢酸ビニル共重合体およびその加水分解物類、ポリビニルアルコール類、スチレンブタジエンブロック共重合体類、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のゴム類、ポリメトキシエチレン、ポリエトキシエチレン等のポリビニルエーテル類、ポリアクリルアマイド、ポリホスファーゼン類、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、側鎖に液晶成分を含有する側鎖型液晶ポリマー等が挙げられる。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ポリイミド前駆体等が挙げられる。
【0014】本発明第二の硬化樹脂組成物は、以上に述べた硬化性樹脂組成物を硬化することにより得られるものである。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等による方法を採用することができる。加熱により硬化を行う場合その温度は、過酸化物によっても異なるが、80〜300℃、より好ましくは100〜250℃の範囲で選ばれる。また時間は、1分〜10時間程度、より好ましくは1分〜5時間である。
【0015】得られた硬化ポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、赤外吸収スペクトル法、高分解能固体核磁気共鳴スペクトル法、熱分解ガスクロマトグラフィー等の方法を用いて樹脂組成を解析することができる。またこの硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、第四発明として後述する硬化複合材料と同様、金属箔及び/または金属板と張り合わせて用いることができる。
【0016】次に本発明の第三および第四である硬化性複合材料とその硬化体について説明する。本発明の第三である硬化性複合材料は、本発明第一記載の硬化性樹脂組成物と基材からなることを特徴とする。(c)成分の基材としては、ロービングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシングマットなどの各種ガラス布、アスベスト布、金属繊維布およびその他合成もしくは天然の無機繊維布;全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリベンゾザール繊維等の液晶繊維から得られる織布または不織布;ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維などの合成繊維から得られる織布または不織布;綿布、麻布、フェルトなどの天然繊維布;カーボン繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙ーガラス混繊紙などの天然セルロース系布などがそれぞれ単独で、あるいは2種以上併せて用いられる。
【0017】(c)成分の占める割合は、硬化性複合材料100重量部を基準として5〜90重量部、より好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは20〜70重量部である。(c)成分が5重量部より少なくなると複合材料の硬化後の寸法安定性や強度が不十分であり、また基材が90重量部より多くなると複合材料の誘電特性が劣り好ましくない。本発明の複合材料には、必要に応じて樹脂と基材の界面における接着性を改善する目的でカップリング剤を用いることができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤等一般のものが使用できる。
【0018】本発明の硬化性樹脂組成物と基材の複合方法については過酸化物の著しい分解反応を引き起こす条件以外で有れば特に限定されることはなく、例えば(a)成分と過酸化物及び必要に応じて他の成分をハロゲン系、芳香族系、ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解または分散させ、基材に含浸させた後乾燥する方法が挙げられる。含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によって行われる。含浸は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成および樹脂量に調整することも可能である。
【0019】本発明の第四の硬化複合材料は、このようにして得た硬化性複合材料を加熱等の方法により硬化することによって得られるものである。その製造方法は特に限定されるものではなく、例えば該硬化性複合材料を複数枚重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化複合材料を得ることができる。また一度接着硬化させた硬化複合材料と硬化性複合材料を組み合わせて新たな層構成の硬化複合材料を得ることも可能である。積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い同時に行われるが、両者をそれぞれ単独で行ってもよい。すなわち、あらかじめ積層成形して得た未硬化あるいは半硬化の複合材料を、熱処理または別の方法で処理することによって硬化させることができる。
【0020】成形および硬化は、温度80〜300℃、圧力0.1〜500kg/cm2、時間1分〜10時間の範囲、より好ましくは、温度100〜250℃、圧力1〜100kg/cm2 、時間1分〜5時間の範囲で行うことができる。本発明の第五である積層体について説明する。本発明の積層体とは、本発明の第四として上述した硬化複合材料と金属箔より構成されるものである。ここで用いられる金属箔としては、例えば銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5〜105μmの範囲である。
【0021】本発明の積層体を製造する方法としては、例えば本発明の第三として上で説明した硬化性複合材料と、金属箔および/または金属板を目的に応じた層構成で積層し、加熱加圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化させる方法を挙げることができる。本発明の積層体においては、硬化性複合材料と金属箔が任意の層構成で積層される。金属箔は表層としても中間層としても用いることができる。
【0022】上記の他、積層と硬化を複数回繰り返して多層化することも可能である。金属箔の接着には接着剤を用いることもできる。接着剤としては、エポキシ系、アクリル系、フェノール系、シアノアクリレート系等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。上記の積層成形と硬化は、本発明の第四の場合と同様の条件で行うことができる。最後に本発明の第六である樹脂付き銅箔について説明する。
【0023】本発明の樹脂付き銅箔とは、本発明の第一として上述した硬化性樹脂組成物と金属箔より構成されるものである。ここで用いられる金属箔としては、例えば銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定されないが、5〜200μm、より好ましくは5〜105μmの範囲である。本発明の樹脂付き銅箔を製造する方法としては、過酸化物の著しい分解反応を引き起こす条件以外で有れば特に限定されることはなく、例えば(a)成分と過酸化物及び必要に応じて他の成分をハロゲン系、芳香族系、ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一に溶解または分散させ、金属箔に塗布した後乾燥する方法や溶融して成形する方法等が挙げられる。
【0024】塗布は必要に応じて複数回繰り返すことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を用いて塗布を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成および樹脂量に調整することも可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な例について、実施例を挙げて説明する。以下の実施例には、各成分として次のようなものを用いた。
過酸化物:t−ブチル クミル パーオキサイド(パーブチルC)
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル パーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ25B)
2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイル パーオキシ)ヘキサン(パーヘキサ25Z)
(共に日本油脂(株)製 )
難燃剤:デカブロモジフェニルエタン (旭硝子(株)SAYTEX−8010)
難燃助剤:Sb2 O3 (日本精鋼(株) PATOX−M)
ガラスクロス:Eガラス製、目付71g/m2【0026】
【参考例1】30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηsp/cが0.53のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)100重量部と、無水マレイン酸1.5重量部、および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日本油脂(株)製 パーヘキサ25B)1.0重量部を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押し出し機により押出した。30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した反応生成物の粘度数ηsp/cは0.58であった。この反応生成物をAとする。
【0027】
【参考例2】参考例1と同様の方法で測定した粘度数ηsp/cが0.40のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)100重量部と、無水マレイン酸1.5重量部を室温でドライブレンドした後、シリンダー温度300℃、スクリュー回転数230rpmの条件で2軸押し出し機により押出した。30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した反応生成物の粘度数ηsp/cは0.43であった。この反応生成物をBとする。
【0028】
【実施例1】<樹脂付き銅箔>ポリマーA66重量部、トリアリルイソシアヌレート30重量部、t−ブチルクミル パーオキサイド3重量部、難燃剤20重量部、難燃助剤4重量部をトルエンを溶剤として混合し、厚さ18μmの電解銅箔に塗布、乾燥し樹脂付き銅箔を得た。樹脂部の膜厚は60μmであった。
【0029】厚さ0.8mmのガラスクロス補強熱硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂積層板(利昌工業(株)製CS3376A)の両面に上記樹脂付き銅箔を180℃、2時間、圧力30kg/cm2の加熱加圧により接着、硬化して両面銅張り積層板を形成した。この両面銅張り積層板に写真法による選択的エッチングを実施して導体回路パターンを形成した。次いで奥野製薬工業(株)の薬液を用い無電解ニッケル/金メッキを行った。メッキ条件は表1の通りである。得られたニッケル/金メッキの表面性は均一であった。
【0030】
【表1】

【0031】
【比較例1】過酸化物としてジクミルパーオキサイド(パークミルD 日本油脂(株)製)を用いた以外は実施例1と同じ操作を繰り返し、同様にメッキ表面性を確認した。得られたメッキはパターン端部にニッケルの析出が少ない部分を有する段差の有るものであった。
【0032】
【実施例2】<積層体>ポリマーB66重量部、トリアリルイソシアヌレート37重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル パーオキシ)ヘキサン3重量部、難燃剤20重量部、難燃助剤4重量部をトルエンを溶剤として混合し、ガラスクロス(Eガラス、目付71g/m2)に含浸、乾燥して硬化性複合材料を得た。この硬化性複合材料の樹脂量は56重量%であった。厚さ18μmの電解銅箔、上記硬化性複合材料8枚、厚さ18μmの電解銅箔をこの順に重ね180℃、2時間、圧力30kg/cm2の加熱加圧により接着、硬化して厚さ0.8mmの両面銅張り積層板を形成した。この両面銅張り積層板に写真法による選択的エッチングを実施して導体回路パターンを形成した。
【0033】次いで実施例1と同様の無電解ニッケル/金メッキを行った。得られたニッケル/金メッキの表面性は均一であった。上記両面銅張り積層板を用いて、選択的エッチングでJIS C 6481に規定されている誘電測定試料を作成した。自動平衡ブリッジ法により誘電率と誘電正接を測定したところ、それぞれ3.5と0.002であった。
【0034】
【比較例2】過酸化物としてt−ヘキシル パーオキシ イソプロピル モノカーボネート(パーヘキシルI 日本油脂(株)製)を用いた以外は実施例2と同じ操作を繰り返し、同様にメッキ表面性を確認した。得られたメッキはパターン端部にニッケルの析出が少ない部分を有する段差の有るものであった。上記両面銅張り積層板を用いて、選択的エッチングでJIS C 6481に規定されている誘電測定試料を作成した。自動平衡ブリッジ法により誘電率と誘電正接を測定したところ、それぞれ3.6と0.002であった。
【0035】
【実施例3】<樹脂シート>ポリマーB66重量部、トリアリルイソシアヌレート30重量部、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイル パーオキシ)ヘキサン3重量部、難燃剤20重量部、難燃助剤4重量部をトルエンを溶剤として混合し、厚さ50μmのポリエステルフィルムに塗布、乾燥後剥離して樹脂シートを得た。樹脂シートの厚さは80μmであった。
【0036】厚さ18μmの電解銅箔、上記樹脂シート10枚、厚さ18μmの電解銅箔をこの順に重ね180℃、2時間、圧力30kg/cm2の加熱加圧により接着、硬化して厚さ0.8mmの両面銅張り積層板を形成した。この両面銅張り積層板に写真法による選択的エッチングを実施して導体回路パターンを形成した。次いで実施例1と同様の無電解ニッケル/金メッキを行った。得られたニッケル/金メッキの表面性は均一であった。上記両面銅張り積層板を用いて、選択的エッチングでJIS C 6481に規定されている誘電測定試料を作成した。自動平衡ブリッジ法により誘電率と誘電正接を測定したところ、それぞれ3.4と0.003であった。
【0037】
【比較例3】過酸化物としてt−ブチル パーオキシ 2−エチルヘキシル モノカーボネート(パーブチルE 日本油脂(株)製)を用いた以外は実施例3と同じ操作を繰り返し、同様にメッキ表面性を確認した。得られたメッキはパターン端部にニッケルの析出が少ない部分を有する段差の有るものであった。上記両面銅張り積層板を用いて、選択的エッチングでJIS C 6481に規定されている誘電測定試料を作成した。自動平衡ブリッジ法により誘電率と誘電正接を測定したところ、それぞれ3.5と0.002であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物はこれまでの硬化性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物と比較すると、プリント配線板製造工程における無電解ニッケル/金メッキの表面性が著しく改善されている。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂の優れた電気絶縁性、誘電特性を維持している。従って本発明の材料は、電気産業、電子産業等の分野において誘電材料、絶縁材料等として用いることができる。




 

 


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