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発明の名称 非引火性洗浄剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−131593(P2001−131593A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−317872
出願日 平成11年11月9日(1999.11.9)
代理人
発明者 松本 省慈
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 (a)下記一般式(1)で表される環状のハイドロフルオロカーボンと(b)20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa未満の洗浄成分を含有することを特徴とする引火点を有さない洗浄剤。
n2n-mm (1)
(式中、4≦n≦6、5≦m≦2n−1の整数を示す)
【請求項2】 (c)1.013×105Paにおける沸点が20℃〜100℃であり、かつ、20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa以上の添加成分を含有する請求項1記載の洗浄剤。
【請求項3】 融点が15℃以下の請求項1または2のいずれかに記載の洗浄剤。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密機械部品、光学機械部品等の加工時に使用される加工油類、グリース類、ワックス類や電気電子部品のハンダ付け時に使用されるフラックス類を洗浄するのに好適な洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精密機械部品、光学機械部品等の加工時に種々の加工油類、例えば、切削油、プレス油、引抜き油、熱処理油、防錆油、潤滑油等、または、グリース類、ワックス類等が使用されるが、これらの汚れは最終的には除去する必要があり、溶剤による除去が一般的に行われている。また、電子回路の接合方法としてはハンダ付けが最も一般的に行われているが、ハンダ付けすべき金属表面の酸化物の除去清浄化、再酸化防止、ハンダ濡れ性の改良の目的で、ロジンを主成分としたフラックスでハンダ付け面を予め処理することが通常行われている。ハンダ付けの方法としては溶液状のフラックス中に基板を浸漬する等により、フラックスを基板面に付着させた後、溶融ハンダを供給する方法や予めフラックスとハンダの粉末を混合してペースト状にしたものをハンダ付けすべき場所に供給した後加熱する方法等があるが、いずれにしても、フラックス残渣は金属の腐食や絶縁性の低下の原因となるため、ハンダ付け終了後、十分に除去する必要がある。
【0003】これらの洗浄、除去には、不燃性で毒性が低く、優れた溶解性を示す等、多くの特徴を有することから、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(以下CFC113という)やこれらCFC113とアルコールなどを混合した溶剤で洗浄していた。しかしながら、CFC113はオゾン層破壊等の地球環境汚染問題が指摘され、日本では1995年末にその生産が全廃された。このCFC113の代替品として、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパンと1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンの混合物(以下HCFC225という)や1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(以下HCFC141bという)等のハイドロクロロフルオロカーボンが提案されているが、これらについても僅かにオゾン層破壊能があるために日本では2020年にその使用が禁止される予定である。
【0004】また、塩素原子を全く含まずオゾン層破壊能が全くないハイドロフルオロカーボン類(以下HFCという)やハイドロフルオロエーテル類(以下HFEという)等の不燃性溶剤については、WO92/7112号公報、WO96/22356号公報、特開平10−36894号公報、特開平10−212498号公報および特開平10−251692号公報に提案されている。特に特開平10−36894号公報、特開平10−212498号公報および特開平10−251692号公報には鎖状のHFC類やHFE類に高沸点のグリコールエーテルやエステルを組み合わせて優れた溶解能を有する洗浄剤が提案されている。しかし、鎖状のHFC類は大気寿命が長いために地球温暖化係数の高いことが指摘されており、将来その使用が制限される可能性が高く、HFE類は分子中に酸素原子を含むために熱分解しやすく、酸素原子を含まないHFCに比べ熱安定性に劣り、ヒーター等で洗浄剤を加熱して洗浄する方法に適していない。
【0005】さらに、近年では環状のHFC類等のオゾン層破壊能が全くなく、かつ、地球温暖化係数の低い、不燃性のフッ素系溶剤が提案されているが、塩素原子を含まないために溶解能が低く単独では洗浄剤として使用できず、特開平10−316598号公報には環状のHFCに可燃性溶剤を組み合わせた洗浄剤の技術が開示されている。しかし、特開平10−316598号公報には環状のHFCとエタノールを併用した洗浄剤が提案されているが、引火点が出現し不燃性溶剤として取り扱うことができない。
【0006】以上のごとく、CFC113の代替品として、これまで提案されてきた洗浄剤では、洗浄が可能であってもオゾン層破壊の問題や地球温暖化の問題により将来その使用が禁止あるいは制限されていたり、引火の危険性があるために洗浄機等の設備を防爆構造とするのに設備コストが上昇したり、熱分解の問題等、洗浄剤として使用する上で多くの問題を抱えているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、あらゆるタイプの汚れに対して、HCFC225に匹敵するような高い洗浄力を示し、かつ、低毒性で、引火の危険性が低く、オゾン層破壊の恐れが全くない洗浄剤を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】本発明者は、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた結果、環状のHFCに蒸気圧の高い洗浄成分を加えることにより、あらゆる汚れに対する高い洗浄力を有すると共に、地球温暖化係数を低く抑制することによって地球環境に優しく、かつ、熱安定性に優れた特性を有する洗浄剤組成を見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の第一は(a)下記一般式(1)で表される環状のハイドロフルオロカーボンと(b)20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa未満の洗浄成分を含有することを特徴とする引火点を有さない洗浄剤である。
n2n-mm (1)
(式中、4≦n≦6、5≦m≦2n−1の整数を示す)
【0010】発明の第二は、(c)1.013×105Paにおける沸点が20℃〜100℃であり、かつ、20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa以上の添加成分を含有する発明の第1に記載の洗浄剤である。発明の第三は融点が15℃以下の発明の第1または第2のいずれかに記載の洗浄剤である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の環状のHFC(以下、成分(a))の具体例としては、3H,4H,4H−パーフルオロシクロブタン、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン、5H,6H,6H−パーフルオロシクロヘキサン等を挙げることができ、この中で1種又は2種以上を組み合わせることができる。好ましくは、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタンを挙げることができる。
【0012】本発明における、洗浄成分(以下、成分(b))は、例えば、種々の炭化水素類、アルコール類、エステル類、グリコールエーテル類、ケトン類等の、各種汚れに対して良好な洗浄性を有し、且つ20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa未満の化合物である。成分(b)の蒸気圧が、この範囲にあるときに、本願発明に係る、引火点を有さず且つ、洗浄性に優れた洗浄剤が得られる。好ましくは、20℃、1.013×105Paにおいて6.66×102Pa以下であり、さらに好ましくは1.33×102Pa以下である。以下、成分(b)を溶剤の種類ごとに例示する。
【0013】炭化水素類ではデカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、メンタン、ビシクロヘキシル、シクロドデカン、2,2,4,4,6,8,8−ヘプタメチルノナン等があげられる。アルコール類ではn−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、イソアミルアルコール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノナノール、n−デカノール、n−ウンデカノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げあれる。
【0014】ケトン類ではメチル−n−アミルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等を挙げられる。エステル類では酢酸−n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸−2−エチルヘキシル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0015】グリコールエーテル類ではジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール等が挙げられる。この中で特に人体における代謝系で毒性の指摘されているアルコキシ酢酸を生成しないジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、3−メトキシブタノールおよび3−メチル−3−メトキシブタノールが好ましい。本発明では、これら、例示された成分(b)のうち、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】これら成分(b)のうち、加工油、グリース、ワックス等の洗浄には炭化水素類の添加が好ましく、フラックスなどの樹脂類の洗浄にはグリコールエーテル類、エステル類、ケトン類が好ましく、なかでもグリコールエーテル類が特に好ましい。また、成分(b)の引火点は、蒸気洗浄時に成分(b)が蒸気洗浄槽の液相中に蓄積することを考慮すると,併用する成分(a)の沸点より高いことが好ましい。
【0017】本発明の洗浄剤には、成分(a)以外の添加成分(以下、成分(c))を安定剤、融点降下剤等として添加して、成分(b)の添加量の抑制、蒸気洗浄時の気相での金属安定性の向上及び洗浄剤の凝固防止等を図ることもできる。その場合、成分(c)の1.013×105Paにおける沸点は、20℃〜100℃であり、かつ、20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa以上である。1.013×105Paにおける沸点が20℃以下では洗浄剤に引火点が出現しやすく、また、1.013×105Paにおける沸点が100℃以上であり、また、20℃、1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa未満では蒸気洗浄時に蒸気相に成分(c)が十分に供給されず、蒸気相での金属安定性の向上や洗浄剤の凝固防止に対する添加効果が得られない。さらに、使用中の洗浄剤の組成変動を少なくするためは、成分(c)が成分(a)の沸点の±15℃の範囲に入ることが好ましく、さらに好ましくは±10℃である。
【0018】以下に成分(c)を溶剤の種類ごとに例示する。炭化水素類としては、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、2−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチルペンタン、イソオクタン等が挙げられる。アルコール類としてはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等を挙げることができる。
【0019】ケトン類としてはアセトン,メチルエチルケトンを挙げることができる。エステル類としてはギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等を挙げることができる。これら例示された、成分(c)は1種又は2種以上を組み合わせることができる。また、成分(c)は、併用する成分(a)と共沸組成物あるいはそれに近似する組成の共沸様組成物であることが好ましい。
【0020】本発明の洗浄剤は、上述した(a)〜(c)各成分を定法に従って混合し均一化して得られる。各成分の重量割合については、得られる洗浄剤に引火点が認められず、且つ、良好な洗浄性を有する範囲であれば特に制限は無いが例えば、洗浄剤が充分な溶解力を有するために、成分(a)/成分(b)の重量割合の範囲は95/5〜20/80であることがより好ましい。成分(b)の重量割合が5より大きいときに、各種汚れに対するより好ましい溶解力改善効果が得られ、80より小さいときにより好ましい低引火性が得られる。洗浄剤の洗浄性と低引火性のバランスを考慮した、さらに好ましい成分(a)/成分(b)の重量割合の範囲は90/10〜50/50であり、いっそう好ましくは80/20〜60/40である。得られる洗浄剤の引火性、洗浄性は、後述する引火点測定試験、各種汚染物溶解性試験により、個々の洗浄剤について知ることができる。
【0021】成分(c)を添加する場合には{(a)+(b)}/(c)の重量割合の範囲が70/30〜99.9/0.1であることがより好ましい。成分(c)の重量割合が30より小さいときにより好ましい低引火性が得られ、0.1より大きいときに安定剤、融点降下剤としてのより好ましい効果が得られる。さらに好ましくは80/20〜99/1である。本発明の洗浄剤の融点は15℃以下が好ましいが、冬期使用することも考慮すると10℃以下がより好ましく,さらに好ましくは5℃以下である。
【0022】本発明の洗浄剤には、必要に応じて各種助剤、例えば,界面活性剤、安定剤、酸化防止剤、消泡剤等を必要に応じて添加しても良い。以下に本発明の洗浄剤に添加できる添加剤の具体例を例示する。界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤を添加しても良い。アニオン系界面活性剤としては、炭素数が6〜20の脂肪酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルカリ金属、アルカノールアミンおよびアミン塩等が挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、アルキルフェノール、炭素数が8〜18の直鎖または分岐の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイドのブロックポリマー等が挙げられる。両性界面活性剤としては,ベタイン型、アミノ酸型等が挙げられる。
【0023】安定剤としてはニトロメタン、ニトロエタン等のニトロアルカン類、ブチレンオキサイド等のエポキシド類、1,4−ジオキサン等のエーテル類、トリエタノールアミン等のアミン類、ベンゾトリアゾール類等が挙げられる。酸化防止剤としては2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール等のフェノール系化合物やを挙げることができる。
【0024】消泡剤としては、自己乳化シリコーン、シリコン、脂肪酸、高級アルコール、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールおよびフッ素系界面活性剤等が挙げられる。本発明の洗浄剤は、各成分を定法に従って混合し均一化して得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、洗浄剤の各種物性は以下のようにして測定、評価した。
(1)引火点JIS K 2265に従い、測定温度80℃まではタグ密閉式、測定温度81℃以上はクリーブランド開放式で引火点の測定を行った。評価は以下の基準による。
○:引火点なし×:引火点あり(2)融点測定サンプルビンに洗浄剤0.005Lを入れ、15℃にコントロールした恒温水槽に1時間浸漬した後、状態を目視評価した。評価は以下の基準による。
○:均一な液体×:完全に凝固【0026】(3)油溶解性試験パークロロエチレン中に染料(ズダン)0.1重量%、ダフニーマスタードロー533WD(商品名、出光興産(株)製)を25重量%含有する液を調整し、試験用金属加工油とした。30メッシュのステンレス金網(0.01m×0.02m)に上記金属加工油を含浸させ、100℃で30分加熱しサンプルとした。これを洗浄剤0.01Lで2分間揺動洗浄(200回/分)し、4H,5H,5H−パーフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)ですすいだ後、室温で乾燥後、溶解性を目視評価する。評価は以下の基準による。
○:加工油の残留なし△:わずかに加工油の残留あり×:加工油の残留あり【0027】(4)フラックス溶解性試験ガラスエポキシ製プリント基板をフラックスに片面浸漬し風乾した後、250℃でハンダ付けして作成した試験片を洗浄剤0.05Lで2分間揺動洗浄(200回/分)する。溶解性はフラックスの残存状態を目視評価する。評価は以下の基準による。
○:フラックスの残留なし×:フラックスの残留あり試験に用いたフッラクスの商品名:JS−64ND((株)弘輝製)
(5)熱安定性試験洗浄剤を40℃に加熱し、その洗浄剤蒸気を加熱炉中で300℃に加熱制御された鉄製パイプ中を通す。鉄製パイプ中を通過した洗浄剤蒸気は冷却凝縮して捕集する。この凝縮液中の酸性熱分解物を0.1NのNaOHで滴定し、熱分解性を確認する。評価は以下の基準による。
○:分解しない×:分解する*:未評価(冷却凝縮して捕集できず)
【0028】(6)地球温暖化係数(100年積算)
地球温暖化係数とは二酸化炭素を基準として、二酸化炭素の温暖化係数を「1」とした場合の相対値を表し、洗浄剤中の50重量%以上の溶剤について評価する。評価は以下の基準による。
○:300未満×:300以上【0029】
【実施例1〜14】表1および2に記載の組成で各成分を混合し、目的の洗浄剤を得た。各洗浄剤について、油溶解性試験、フラックス溶解性試験を行ない、結果を表1および2にまとめた。4H、5H、5H−パーフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)製)と(b)1.013×105Paにおける蒸気圧が1.33×103Pa未満の洗浄成分を加えることにより、引火点が確認されず、かつ、油およびフッラクス溶解性に優れた洗浄剤が得られた。さらに(c)1.013×105Paにおける沸点が20〜100℃の添加成分を添加することによって、成分(b)の添加量を抑制した上で、融点が改善された。
【0030】
【比較例1〜3】表2に記載の溶剤について実施例と同じ評価試験を行った。結果を表2にまとめた。いずれも、成分(b)を含まない、4H、5H、5H−パーフルオロシクロペンタン、2H,3H−パーフルオロペンタンおよびメチルパーフルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチルエーテル混合物では油及びフラックス溶解性が不充分であった。
【0031】
【比較例4】表2に記載の溶剤について実施例と同じ評価試験を行った。結果を表2にまとめた。鎖状のHFCである、2H、3H−パーフルオロペンタンとグリコールエーテルの混合物では地球温暖化係数が300を超えた。
【0032】
【比較例5】表2に記載の組成で各成分を混合し、目的の洗浄剤を得た。洗浄剤について実施例と同じ評価試験を行い、結果を表2にまとめた。HFEである、メチルパーフルオロブチルエーテルとメチルパーフルオロイソブチルエーテルの混合物とジプロピレングリコールモノプロピルエーテルでは300℃で熱分解した。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
【発明の効果】従来のCFC化合物に比べ、地球環境に優しい環状のHFCは単独で引火点を有さないものの、CFC113と比較して、可燃性溶剤を添加したときの消火効果が低い上、洗浄性にも劣り、洗浄性向上を目的に20℃、1.013×105Paで蒸気圧の高い可燃性溶剤を多量に添加したのでは引火点を生じ、少量の添加では洗浄性が改善できないのに対して、20℃、1.013×105Paで蒸気圧の低い可燃性溶剤を添加することによって、引火点を有さない特性と各種汚れに対する優れた洗浄性を両立できることができた。洗浄剤が引火点を有さないことは、引火の危険性が低減されるので、洗浄機等の設備上、引火,爆発等を防ぐための防爆構造とする必要がなく、かつ、既存の洗浄設備をそのまま使用することができるために低コストの洗浄システムを確立することが可能となる。本発明の組成物によれば、引火の危険を全く心配せずにあらゆるタイプの汚れを容易に被洗物表面から溶解洗浄する事ができる。




 

 


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