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発明の名称 固形エマルション爆薬組成物及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−97796(P2001−97796A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−279534
出願日 平成11年9月30日(1999.9.30)
代理人 【識別番号】100078994
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀岳 (外2名)
発明者 有田 武功 / 上段 陸男 / 円城 篤志
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 酸化剤、水、乳化剤、ワックス、高分子、高分子凝集剤、気泡剤からなり、且つ粒状固形物であることを特徴とする固形エマルション爆薬組成物。
【請求項2】該酸化剤60〜90重量%、該水3〜8重量%、該乳化剤0.5〜6重量%、該ワックス1〜15重量%、該高分子0.2〜5重量%、該高分子凝集剤0.005〜3重量%、該気泡剤0.1〜10重量%からなり、且つ粒状固形物であることを特徴とする請求項1の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項3】 該粒状固形物の約50重量%以上が長径0.5〜15mmの粉状および/または粒状の固形物であることを特徴とする請求項1、2記載の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項4】 該水が4〜6重量%である請求項1、2または3記載の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項5】 該高分子がポリアクリルアミドである請求項1、2、3または4記載の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項6】 該高分子凝集剤が有機のチタン化合物である請求項1、2、3または4記載の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項7】 該高分子がポリアクリルアミドであり、且つ該高分子凝集剤が有機のチタン化合物である請求項1、2、3または4記載の固形エマルション爆薬組成物。
【請求項8】酸化剤、水の高濃度溶解塩溶液を乳化剤、ワックスの液体混合物に添加して乳化物を製作し、前記の乳化物に高分子、高分子凝集剤、気泡剤を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【請求項9】酸化剤60〜90重量%、水3〜8重量%の高濃度溶解塩溶液を乳化剤0.5〜6重量%、ワックス1〜15重量%の液体混合物に添加して乳化物を製作し、前記の乳化物に高分子0.2〜5重量%、高分子凝集剤0.005〜3重量%、気泡剤0.1〜10重量%を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【請求項10】 酸化剤、水の高濃度溶解塩溶液に高分子、高分子凝集剤を加えた混合物を乳化剤、ワックスの液体混合物に添加して乳化物を製作し、更に気泡剤を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【請求項11】 酸化剤60〜90重量%、水3〜8重量%の高濃度溶解塩溶液に高分子0.2〜5重量%、高分子凝集剤0.005〜3重量%を加えた混合物を乳化剤0.5〜6重量%、ワックス1〜15重量%の液体混合物に添加して乳化物を製作し、更に気泡剤0.1〜10重量%を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【請求項12】 該高濃度溶解塩溶液と該液体混合部の乳化や混合が超音波照射、スタティックミキサ−、一般的な機械攪拌法から選ばれる1種又は2種以上を組合せである請求項8、9、10または11記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【請求項13】 該高濃度溶解塩溶液と該液体混合部の乳化開始が超音波照射である請求項8、9、10、11または12記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用のエマルション爆薬組成物及びその製造方法に関するものであり、より詳しくは、土木建設、砕石、採鉱、採炭、トンネル掘削などの鉱工業;排水、灌漑、開墾、抜根、伐採などの農林分野;海中の雑藻や泥土除去等の海洋分野などにおける切断、発破、掘削などに利用されるエマルション爆薬組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 主要な粒状(固形)爆薬としてはANFO爆薬が公知である。ANFO爆薬は原料がプリル硝安と軽油の2成分で構成されるために安価であり、又、ブ−スタ−起爆の鈍感な感度のため、発破現場での発破孔への装填はアンホロ−ダ−等の機械装填が可能である。このため、発破後ガスの問題の少ない採石現場、石灰山等の明かり現場に限らず、トンネル現場での消費も試みられるようになった。又、近年ではANFO爆薬の欠点を改善するためにエマルション系爆薬等を固形化する試みがなされている。例えば、特開平7−223888号公報のように、酸化剤塩を含む不連続相中の一部が固体結晶化した顆粒状の爆薬とする方法、特開平3−122085号公報のような爆薬混合物やプリル硝安等の酸化剤と油中水滴型エマルション爆薬との混合物を加圧成型した加圧成型爆薬とする方法が公知である。更に、エマルション爆薬の製造方法としては特開昭59−78994号公報に示されるように、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウム及び水とを約100℃近傍に加熱して作製した高温の酸化剤水溶液を、乳化剤とワックスとの約100℃近傍の溶融混合物に除々に添加しながら約1000〜2000rpmの高速攪拌にてW/Oエマルション爆薬とする方法が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ANFO爆薬は反応性が低く発破後ガスが悪いために、例えば、トンネル等の換気の良くない現場で消費すると、発破したあとに生じるガスが発破現場の作業者の健康を阻害すると云った問題が生じる。このため、ANFO爆薬をトンネル現場で消費する際は十分な換気の出来る大型の換気装置が必要になり、消費現場のエネルギ−コストを高くすると云った問題やANFO爆薬は耐水性が皆無のために湧水現場では使用出来ないばかりでなく、多湿なトンネル内壁の吹き付けコンクリ−トと反応して、多量のアンモニアガスを発生して現場環境が悪化する云った改善すべき問題があった。
【0004】このためANFO爆薬のような粒状で使い勝手の良さを残しながら、ANFO爆薬の欠点である耐水性や発破後ガスを改善し、且つアンホロ−ダ−のような簡便な機械での装填可能な形状の固形(粒状)爆薬が試行されつつあるが実用化するに至ってない。例えば、特開平7−223888号公報のように、酸化剤塩を含む不連続相中の一部が固体結晶化した顆粒状の爆薬はその成分中の酸化剤塩の結晶が製造後1カ月程度の貯蔵中に増加成長して、次第に大きな結晶塊となり、エマルション構造そのものの破壊が進行して次第に耐水性が劣化して実用的な耐水性を保全することが困難となるばかりでなく、成分が分離して爆発性能が著しく低下すると云った改善すべき課題が残されていた。又、特開平3−122085号公報のような爆薬混合物やプリル硝安等の酸化剤と油中水滴型エマルション爆薬との混合物を加圧成型した加圧成型した爆薬も実用的な耐水性を付与するには爆薬表面のコ−ティングが必要であり、コ−ティング無しには実用的な耐水性を長期に保全出来ないと云った改善すべき課題が残されていた。
【0005】一方、固形(粒状)ではないが、モ−ノポンプ等を装着した機械装填可能な流動性のある爆薬としては非雷管起爆性のエマルション爆薬があるが、粘着性が高く、ベトベトとベタツキ(粘り着き)を生じるために、装填装置や包装袋に付着して容易に除去出来ないと云ったベタツキの問題や作業者の衣服や身体に粘調な爆薬が付着してベトベトとベタツキを生じ、異臭を放ち、著しく作業環境が阻害されると云った改善すべき問題が残されていた。こうした課題解決のために、特願平11−199150では乳化組成物に十分に水和させない増粘剤を点在させて耐水性を付与する固形含水爆薬組成物を得る方法が提案されていたが、組成物内に増粘剤を点在させるのみでは水中に長時間貯蔵するといった過酷な条件下では十分な耐水性を付与するに至らなかった。エマルション爆薬の製造方法については、何れの爆薬にもダイナマイトに含まれるニトログリセリンのような鋭感剤が使用されないために、成分が不均一な状態で製品化されると、著しく性能品質か低下するために、成分を均一に混合する攪拌方法や装置の改善に多大の労力が費やされている。特に、硝酸モノメチルアミン等の酸化剤の反応促進剤(鋭感度剤)も含有しないで高濃度酸化剤水溶液とパラフィン等の燃料と乳化剤とを約100℃近傍の高温下で高速攪拌させて乳化混合して製造されるエマルション爆薬では乳化・混合時の薬温度や攪拌速度等の攪拌方法や乳化剤の品質によって性能品質が著しく変動する。このため、攪拌方法等の製造条件や乳化剤の品質等が厳選されて適正領域を外れることのないように厳重に管理せざるを得ないために製造コストが高いと云った問題があった。
【0006】本発明は、こうした実情の下に、耐水性に優れ、ベタツキがなく、また取扱い性にも優れた固形エマルション爆薬およびその製法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、ANFO爆薬のように粒状固形物の取扱い易さとエマルション爆薬のような反応性の良さの双方を具備し、且つ前記の両爆薬の欠点を解消するエマルション爆薬を得るために、鋭意研究を重ねてANFO爆薬粒子のような硬さから固形石鹸やワックス等の硬さの範囲の粒状や粉状に成型できる固形エマルション爆薬が得られることを見いだし、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は下記のようである。
【0008】(1)酸化剤、水、乳化剤、ワックス、高分子、高分子凝集剤、気泡剤からなり、且つ粒状固形物であることを特徴とする固形エマルション爆薬組成物。
(2)該酸化剤60〜90重量%、該水3〜8重量%、該乳化剤0.5〜6重量%、該ワックス1〜15重量%、該高分子0.2〜5重量%、該高分子凝集剤0.005〜3重量%、該気泡剤0.1〜10重量%からなり、且つ粒状固形物であることを特徴とする(1)記載の固形エマルション爆薬組成物。
【0009】(3)該粒状固形物の約50重量%以上が長径0.5〜15mmの粉状および/または粒状の固形物であることを特徴とする(1)または(2)記載の固形エマルション爆薬組成物。
(4)該水が4〜6重量%である(1)、(2)または(3)記載の固形エマルション爆薬組成物。
【0010】(5)該高分子がポリアクリルアミドである(1)、(2)、(3)または(4)記載の固形エマルション爆薬組成物。
(6)該高分子凝集剤が有機のチタン化合物である(1)、(2)、(3)または(4)記載の固形エマルション爆薬組成物。
【0011】(7)該高分子がポリアクリルアミドであり、且つ該高分子凝集剤が有機のチタン化合物である(1)、(2)、(3)または(4)記載の固形エマルション爆薬組成物。
【0012】(8)酸化剤、水の高濃度溶解塩溶液を乳化剤、ワックスの液体混合物に添加して乳化物を製作し、前記の乳化物に高分子、高分子凝集剤、気泡剤を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0013】(9)酸化剤60〜90重量%、水3〜8重量%の高濃度溶解塩溶液を乳化剤0.5〜6重量%、ワックス1〜15重量%の液体混合物に添加して乳化物を製作し、前記の乳化物に高分子0.2〜5重量%、高分子凝集剤0.005〜3重量%、気泡剤0.1〜10重量%を混合し、薬温を低下させて成型する(8)記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0014】(10)酸化剤、水の高濃度溶解塩溶液に高分子、高分子凝集剤を加えた混合物を乳化剤、ワックスの液体混合物に添加して乳化物を製作し、更に気泡剤を混合し、薬温を低下させて成型する固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0015】(11)酸化剤60〜90重量%、水3〜8重量%の高濃度溶解塩溶液に高分子0.2〜5重量%、高分子凝集剤0.005〜3重量%を加えた混合物を乳化剤0.5〜6重量%、ワックス1〜15重量%の液体混合物に添加して乳化物を製作し、更に気泡剤0.1〜10重量%を混合し、薬温を低下させて成型する(10)記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0016】(12)該高濃度溶解塩溶液と該液体混合部の乳化や混合が超音波照射、スタティックミキサ−、一般的な機械攪拌法から選ばれる1種又は2種以上を組合せである(8)、(9)(10)または(11)記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0017】(13)該高濃度溶解塩溶液と該液体混合部の乳化開始が超音波照射である(8)、(9)、(10)、(11)または(12)記載の固形エマルション爆薬組成物の製造方法。
【0018】本発明の好ましい態様として特筆すべきは、酸化剤水溶液とワックスや乳化剤との乳化物に高分子で耐熱性のあるポリアクリルアミドを混合し、更に、高分子凝集剤好ましくは有機のチタン化合物を添加混合すると、極めて良好な耐水性を有する固形エマルション爆薬組成物が得られることである。
【0019】前記の乳化物に高分子を添加混合又は点在させることによっても、耐水性は幾分改善されるが、得られた固形物に高分子特有の糸曳き性や粘着性が残存して、固形物同士が凝集して流動性が阻害されたが、高分子凝集剤を添加することによって、高分子特有の糸曳き性や粘着性が顕著に抑制されて流動性に富む固形エマルション爆薬組成物が得られる。前記の爆薬組成物を成型した固形物は水と接すると、固形物表面に水との水和物が形成される。このために前記の固形物が水と接触したとしても固形物内部への水の浸透や爆発成分の流出が妨げられることである。又、多湿時の貯蔵中に発生し易い吸湿性も改善されるので、長期に安定した品質が保全できることである。
【0020】本発明の固形エマルション爆薬組成物の製造には、従来のエマルション製造に使用されるミキサの他に超音波、スタティックミキサ−が選択使用される。高濃度酸化剤水溶液とパラフィンやミクロクリスタリン等のワックスと乳化剤を混合する際の乳化が超音波照射によって開始されると10〜30秒の極めて短時間で乳化成分の約5〜7割が乳化完了する。その後、スタティックミキサ−等で攪拌を行えば、全体が乳化したエマルション爆薬組成物が得られ、このエマルション爆薬組成物の薬温を下げると粘性の極めて少ない固体となる。薬温の低下する途中で成型すると粉状や粒状の任意形状の固形エマルション爆薬組成物が得られる。
【0021】高分子や高分子凝集剤は乳化前の酸化剤水溶液やワックスと乳化剤の混合液や乳化後のエマルション組成物又、乳化前後に分割添加混合して使用される。前記の何れでも使用できるが、効率的な製法はワックスと乳化剤の混合液に混合して用いる方法である。より良質な固形エマルション爆薬組成物を得るには乳化後に添加するのが良い。
【0022】本発明で用いる高分子は含水爆薬の技術分野で用いられているものを用いることが出来る。例えば、天然グァ−ガム、又はヒドロキシルエチル、ヒドロキシルプロピル変性等のグァ−ガム、或いは酸化グァ−ガム、天然澱粉粉、変性澱粉等ポリアクリルアミド等の合成高分子の一種又は二種以上の組み合わせが用いられる。なかでも、天然のタマリンドウガムや合成高分子のポリアクリルアミドは高温下でも変質しないので好適な高分子である。
【0023】本発明の高分子の添加量は全組成に対して0.2〜5重量%が使用される。0.2重量%未満では耐水性の保全に支障が生じる。5重量%を越えると爆薬の起爆性が低下する。好ましくは、0.5〜3重量%である。
【0024】本発明で用いる高分子凝集剤は含水爆薬の技術分野で用いられているものを用いることが出来る。例えば、前記の高分子と架橋反応を起こす成分である酸化硼素、シュウ酸アンチモン、ピロアンチモン酸カリ、塩化アルミ、有機のチタン化合物より選ばれる一種又は二種以上の組み合わせが使用される。特に有機のチタン化合物は好適である。
【0025】本発明の高分子凝集剤の添加量は全組成に対して0.005〜3重量%が使用される。0.005重量%未満では耐水性の保全に支障が生じる。3重量%を越えると起爆性が低下する。好ましくは、0.01〜2重量%である。
【0026】本発明で用いる酸化剤は、火薬類の技術分野で公知のものを用いることができ、例えば硝酸、塩素酸、過塩素酸等無機酸のアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の塩であり、単独又は組合せを選択することができる。なかでも硝酸アンモニウムは安価で反応性に富む良好な酸化剤であり、硝酸アンモニウム単独でも実用的な爆性を賦与できるが、硝酸ナトリウムや硝酸カルシウムを併用すると安定した良好な雷管起爆性が得られ、硝酸カリウムや硫酸カリウム等を併用すると更に顕著に改善された起爆性が得られる。
【0027】本発明の酸化剤の添加量は、全組成に対して酸化剤60〜90重量%が使用される。60〜90重量%以外では爆発力が低下して岩盤の破壊不足となる。
【0028】本発明に用いる水は、一般的な工業用水でも使用できる。より好ましいのは不純物を除去したものが良い。本発明の水の添加量は全組成に対して3〜8重量%が使用される。3重量%未満では製造温度が高くなり安全な製造に支障が生じる。8重量%を越えると爆薬の硬化するまでに長時間を要し実用的でないばかりでなく、硬化する過程で硝安等の結晶が肥大化し、成分の均質性が失われて爆性等の品質が著しく低下する。好ましくは、4〜6重量%である。
【0029】本発明で用いるワックスは、火薬類の技術分野で公知のものを使用する。例えば、パラフィン、流動パラフィン、石油質ワックス、マイクロクリスタリンワックス、植物油、軽油、石炭粉、アスファルト、シリコンオイル、12−ヒドロキシルステアリン酸等があり、これらのなかから単独又は組合せて使用することができる。本発明の爆薬製造に好ましいワックスは、融点40℃〜120℃で高温領域でも変質を起こさないものである。本発明のワックスの添加量は1〜15重量%が使用される。1重量%未満では耐水性が低下して消費現場で不発残留が増大する。15重量%を越えると起爆性が低下する。好ましくは、2〜9重量%である。
【0030】本発明の乳化剤は特に限定するものではなく従来から知られているW/Oエマルションを形成するすべての乳化剤を包含する。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、オキサゾリン誘導体、イミダゾリン誘導体、リン酸エステル類、脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土金属塩、一級、二級及び三級アミン又は、一級、二級及び三級アミンの硝酸塩又は酢酸塩等である。これらの乳化剤は1種又は2種以上の混合物として用いられる。好ましいのはグリセリン脂肪酸エステル系であり、H.L.B.が2.5〜6のものである。前記のH.L.B範囲外では、安定した起爆性をえるのが困難である。更に好ましくは、グリセリン脂肪酸エステル系で、H.L.B.が約3〜5のものである。
【0031】本発明の乳化剤の添加量は0.5〜6重量%が使用される。0.5重量%未満では析出する結晶の形状が大きく不安定となり、6重量%を越えると起爆性が低下する。好ましくは2〜4重量%である。
【0032】本発明の気泡剤は従来のスラリ−爆薬やエマルション爆薬に使用されている公知の無機、有機の微小中空体や化学発泡体が使用される。例えば、無機微小中空体体としては、パ−ライト、シラスバル−ン、ガラスマイクロバル−ン等であり、有機微小中空体としは、熱可塑性を有する塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレ−ト−アクリルニトリル共重合体等に低沸点炭化水素を内包させた微粒子を発泡させたもの、化学発泡体としては亜硝酸ナトリウムである。又、本発明で用いる有機や無機の気泡剤の形状や粒径は特に限定しないが、球の表面が粗くなったり、径が大きくなると高濃度酸化剤水溶液の結晶成長に影響を及ぼし、経時性能に支障をきたす。好ましくは表面が水に濡れる易いものや、平滑なものがよい。又、好ましい粒径は1000ミクロン以下であり、より好ましくは100ミクロン以下のものが50重量%以上である。
【0033】本発明の気泡剤の添加量は0.1〜10重量%が使用される。0.1重量未満では安定した起爆性を得るのが困難となり、10重量%を越えると爆発力が低下する。
【0034】その他の成分として、必要に応じてギルソナイト、タイヤ粉末、イオウ、アルミ粉、小麦粉、蔗糖、糖蜜、ブドウ糖、果糖、乳酸、乳酸ナトリウム、グルコン酸、グリシン、クエン酸、ステアリンン酸、サッカリンナトリウム、チオ尿素、尿素、樹脂微粒子等を使用しても良い。又、爆力を改善するために、硝酸モノメチルアミンや硝酸ヒドラジン等を添加しても何ら差し支えない。更には、TNT等の火薬類を混合して使用することも可能である。
【0035】本発明の含水爆薬組成物が製造される例として、硝安73.9重量%、硝酸ナトリウム10重量%及び水5重量%を収納する容器を加温して透明な高濃度酸化剤水溶液を収納する容器を準備する。次いで、ワックス5重量%、乳化剤3重量%を加温調整して液状にしたワックス等の収納容器内へ前記の高濃度酸化剤水溶液を加えながら、両者の混合液に約20KHZの超音波を照射すると、約30秒で乳化物が形成される。乳化物が形成された後は、簡便なスリ−ワンミキサ−等で低速攪拌して高分子2重量%や高分子凝集剤0.2重量%や有機発泡体1重量%を混合して粒状に成型して固形エマルション爆薬組成物を得る方法、硝安71.4重量%、硝酸ナトリウム10重量%、水5重量%、高分子0.5重量%、高分子凝集剤0.1重量%を収納する容器を加温して透明で少し粘性を持つ高濃度酸化剤水溶液を収納する容器を準備する。次いで、ワックス7重量%、乳化剤3重量%の溶解混合物が収納された容器内へ前記の高濃度酸化剤水溶液を加えながら、超音波を約30秒照射して乳化してエマルション組成物とする。その後、前記の組成物をベルトコンベア上で硬化させながら、気泡剤3重量%を加えて板状に成型したのちに、前記の板状成型体を加工して粒状の固形エマルション爆薬組成物をえる方法、硝安73.9重量%、硝酸ナトリウム10重量%及び水5重量%を収納する容器を加温して透明な高濃度酸化剤水溶液を収納する容器を準備する。次いで、ワックス5重量%、乳化剤3重量%を加温調整して液状にしたワックス等の収納容器内へ前記の高濃度酸化剤水溶液を加えながら、両者の混合液に超音波を照射してエマルションの種を形成させ、次いでスタティックミキサ−にて乳化させた乳化物に高分子2重量%や高分子凝集剤0.2重量%や有機発泡体1重量%を混合したのちに、粒状に成型して固形エマルション爆薬組成物を得る方法等がある。
【0036】硝安73.9重量%、硝酸ナトリウム10重量%及び水5重量%を収納する容器を加温して透明な高濃度酸化剤水溶液を収納する容器を準備する。次いで、ワックス5重量%、乳化剤3重量%、高分子2重量%、高分子凝集剤0.2重量%等を加温調整して液状にしたワックス等の収納容器内へ前記の高濃度酸化剤水溶液を加えながら、両者の混合液に超音波を約30秒照射して混合液の約半分以上を乳化させ、次いで、スリ−ワンモ−タ−で攪拌して混合液全体を乳化物とし、更に前記の混合物に有機発泡体1重量%を混合したのちに、粒状等の任意の形状に成型して固形エマルション爆薬組成物を得る方法等がある。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明する。尚、耐水性、爆速及びベトツキ等の測定は下記方法にて実施した。
【0038】
【耐水性の測定】試料約100gを外周に18カ所の開孔部(開孔径3mm)を設けた容器(JIS G3452鋼管32A、管長150mm)に密充填して、前記容器の両端の開口部を塞いだのちにポリバケツ底部に静置する。次いで、前記のバケツに水道水を流速2リットル/分で継続注水し、注水開始から15時間後に試料入り容器を回収する。前記の回収容器をブ−スタ−2榎20gを結着した6号雷管で起爆させ、完爆すれば○、不爆であれば×として耐水性能を表示した。
【0039】
【爆速の測定】試料約300〜400gをJISG3452鋼管(内径35.7mm、管長350mm)に密充填し、ブ−スタ−2榎ダイナマイト50gを結着した6号雷管で起爆させ、火薬学会規格ES−41(2)の方法にて常温での爆速を測定して、爆速値として表示した。
【0040】
【ベタツキの測定】5名の測定者がそれぞれ、試料を手に採り指で延ばしながらベタツキ具合を測定し、5名の総意でベタツキなしを○、ベタツキ小を△、ベタツキ大を×として記録した。
【0041】尚、ベタツキ小△を実用上の下限界とした。
【0042】
【実施例1】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)5重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)74重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.2重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)0.8重量%を添加し、スリワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながら約2mmの粒子が大半を占めるように成型して、本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0043】
【実施例2】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic1045)7重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)74.1重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)4重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATORMODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約120℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)1重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.1重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)0.8重量%を加えてスリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながらテフロンシ−ト上で板状成型し、完全に硬化しない前に約2mmの粒子が大半を占めるように成型して本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0044】
【実施例3】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)7重量%、乳化剤(花王製商品名;エキセル300、HLB;約2.8)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)73.1重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−にてエマルションの種を作り、次いで、前記のエマルションの種を含む燃料と酸化剤水溶液との混合物をスタ−ティックミキサ−にて乳化混合させて、製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)1重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.1重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)0.8重量%を添加してスリ−ワンミキサにて低速攪拌し、薬温を下げながら成型して約2mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0045】
【実施例4】流動パラフィン(石津製薬製商品名;流動パラフィン試薬1級)5重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)74重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.2重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)0.8重量%を添加してスリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながら成型して約2mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0046】
【実施例5】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)5重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)2重量%、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)0.5重量%、高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.1重量%を加温混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)73.4重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤等の溶液を加えながら、超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、スリ−ワンミキサ−にて混合しながら、無機中空体(3M社製ガラスマイクロバル−ン)3重量%を添加し手混合する。次いで、薬温を下げながらテフロンシ−ト上で板状成型したのち、完全に硬化しない前に破砕して約2mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0047】
【実施例6】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)7重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)81.8重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.2重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)1重量%を添加し、スリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながら成型して長径約0.5〜3mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0048】
【実施例7】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic1045)9重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)70.8重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)7重量%、水(工業用水)7重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATORMODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約120℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.2重量%、有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)1重量%を加え、スリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながら成型して、長径約0.5〜5mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0049】
【実施例8】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)10重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)64重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)6重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATORMODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約110℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2.95重量%と高分子凝集剤(デュポン社製商品名;タイザ−La)0.05重量%、無機中空体(イヂチ化成(株)製商品名SMB4011;シラスバル−ン)4重量%をスリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながら成型して長径約0.5〜10mmの粒子が大半を占める本発明の固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0050】
【比較例1】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)5重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)74重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約120℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)2重量%と有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)1重量%を加えてスリ−ワンミキサ−にて低速攪拌する。次いで、薬温を下げながらテフロンシ−ト上で板状成型し、完全に硬化しない前に破砕して、約2mmの粒子が大半を占める固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0051】
【比較例2】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic1045)5重量%、乳化剤(花王製商品名;エキセル300、HLB;約2.8)3重量%を溶解混合した燃料成分に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナイザ−を約400μAで稼働させてながら、前記の燃料成分中に硝安(三菱化成製)63重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)15重量%、水7重量%の透明な酸化剤水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモジナイザ−を約30秒間稼働させて製造温度約105℃にてエマルション組成物とし、更に、スリ−ワンミキサ−にて混合しながら、無機中空体(3M社製ガラスマイクロバル−ン)3重量%を添加混合する。次いで、薬温を下げながらテフロンシ−ト上で成型して長径約0.5〜5mmの粒子が大半を占める固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0052】
【比較例3】ワックス(日本精蝋製商品名;Hi−Mic2095)5重量%、乳化剤(花王製商品名;レオド−ルAO−10、HLB;約4.5)3重量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)73重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)5重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波ホモジナイザ−(ULTRASONIC GENERATOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチップ先端を挿入し、前記ホモジナイザ−を約30秒間、約400μAで稼働させて製造温度約120℃の乳化組成物とし、更に、ポリアクリルアミド(クリタ工業(株)製商品名PN161)3重量%と有機中空体(エクスパンセル社製商品名Expancel551DE)1重量%をスリ−ワンミキサ−にて混合攪拌する。次いで、薬温を下げながらテフロンシ−ト上で板状成型したのち完全に硬化しない前に破砕して、約2mmの粒子が大半を占める固形エマルション爆薬組成物を得た。その3日後の耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1に示した。
【0053】
【表1】

【0054】
【発明の効果】本発明の固形エマルション爆薬組成物及びその製造方法は、従来のANFO爆薬やエマルション爆薬の欠点であった耐水性やベタツキを改善すると共に、機械装填容易な形状に成型可能にして、消費現場に於ける発破時の安全性、爆薬の取扱性及び充填作業効率を大巾に改善した。又、超音波やスタテックミキサ−を製造工程に採用することによって、危険な爆薬の製造作業の安全性及び効率化を可能にした。




 

 


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