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発明の名称 撥水性爆薬
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−89286(P2001−89286A)
公開日 平成13年4月3日(2001.4.3)
出願番号 特願平11−264176
出願日 平成11年9月17日(1999.9.17)
代理人 【識別番号】100094709
【弁理士】
【氏名又は名称】加々美 紀雄 (外2名)
発明者 荒牧 昌作 / 井上 順児
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ポーラスプリル硝安、粉状爆薬、または粒状爆薬の表面のみにワックスを被覆した爆薬。
【請求項2】 ワックス被覆は粉状物質を含む請求項1に記載の爆薬。
【請求項3】 ワックス被覆は、カーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末を含む請求項1または2に記載の爆薬。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用爆薬における発破、破砕、掘削などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業用爆薬として最も一般的に使われているのはダイナマイト、含水爆薬、硝安油剤爆薬(以下、ANFOと略記)である。この中でもっとも多く消費されている爆薬はANFOである。これはANFOが硝酸アンモニウムと軽油という単純な組成で、簡単な装置で容易に製造できること、衝撃感度などが低く安全であること、更に安価であることによる。現在使用されているANFOは硝酸アンモニウムと軽油が重量比で94/6である。これは酸素バランスを考慮し、もっとも威力が最大となる配合である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ANFOはその主成分である硝酸アンモニウムの水への溶解性が大きいことから耐水性がなく、ANFOはそのままでは水孔での使用は不可能である。使用する場合は、ANFOをポリエチレン袋にパッキングし水と隔離する方法がある。また、米国特許No.4637849に記載の通り、グアガムなどの粘稠剤と架橋剤を添加し、それらが水と反応して膨張性のバリヤーを形成させ更に、それが架橋する事により強い不溶解性の膜を形成させる方法がある。しかしながら、この粘稠剤の反応は遅く、水の発破孔への流入が多い場合には爆薬内部に水が浸入して硝酸アンモニウムを溶解したり、水の存在により安定な爆轟エネルギーが発生されず爆轟中断を起こす場合がある。また、特公第2598318号報や特公第2598319号報では、常温では固体状のワックス類、またはワックス類とそれと相溶性のある樹脂を粒径が1.4mm以下のポーラスプリル硝安に吸着させたものがある。該明細書によると、ワックス等をワックスの融点以上の温度で加熱溶融して液状化したものをポーラスプリル硝安に加え、その加熱溶融温度を保ちながら十分混合、吸着させるものである。該明細書より得られる爆薬はワックス類などが容易にポーラスプリル硝安粒子内部まで浸入したものであり、本発明の爆薬とは形態が異なり、その形態から得られる効果が得られない。本発明で言う撥水性はポーラスプリル硝安粒子表面のみを撥水性皮膜で覆えば付加できるのであるが、酸化剤と燃料の酸素バランスを考慮した限られたワックス類などの量では、ポーラスプリル硝安粒子内部までワックス類が浸入すると、ポーラスプリル硝安粒子表面全体を覆うには不十分となり、撥水性は得られない。
【0004】本発明の目的は、ポーラスプリル硝安、硝安の粉状爆薬、または硝安の粒状爆薬の表面のみにワックスを被覆することによって撥水性を付加あるいは向上させ、水の爆薬粒子間への浸入を抑制し、起爆性及び安定爆轟性を保持した爆薬を提供することである。更に、カーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末を添加し、爆薬の帯電を減少し、流動性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポーラスプリル硝安、粉状爆薬、または粒状爆薬の表面のみにワックスを被覆することによって撥水性を付加あるいは向上させた爆薬である。更に、カーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末を添加し、爆薬の帯電を減少し、流動性を向上させた爆薬である。
【0006】本発明で言う撥水性の効果について述べる。粉状または粒状爆薬は、たとえそれらの個々の粒子に水に溶解しない耐水性が付加されていても、爆薬粒子間に水が浸入しその空間が完全に水に満たされた場合、水の存在により安定な爆轟エネルギーが発生されず起爆しないか爆轟中断を起こす場合がある。例えば、ポーラスプリル硝安を耐水性のあるポリビニルアルコールで被覆した爆薬を、内径35mm鋼管に装填して水中に入れた場合、それぞれの粒子は耐水性はあるが撥水性がないために、水が爆薬粒子間に浸入しブースターで起爆しても不爆となる。そこで、この爆薬にパラフィンワックスを被覆し同様な起爆試験を行うと、撥水性のため水が爆薬粒子間に浸入せず、ブースターで容易に起爆することができる。これらの撥水性を付加した爆薬は、例えば内径30mmのメスシリンダーに該爆薬25gを入れ、その上から徐々に水25gを添加していくと、水が爆薬粒子間に浸入することなく爆薬層と水層に分かれた状態となる。このことから撥水性のため水が爆薬粒子内に浸入せず、容易に起爆する事が分かる。
【0007】本発明に用いるワックスはカーワックスに広く使用されており、その撥水性はカーワックスの撥水性の高さから容易に理解することができる。
【0008】ワックスは爆薬の燃料となるが、ワックス単独でプリル硝安に燃料として被覆して爆薬としても良いし、主に撥水剤としての役割とし、その他の燃料と併用しても良い。
【0009】爆薬に被覆するワックスにはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワックス、ポリエチレンワックスなどがある。この中でパラフィンワックスは安価で撥水性が高いワックスである。マイクロクリスタリンワックスは温度による体積変化が小さく、温度などの製造条件が複雑でない。
【0010】また、ワックスにポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリブタジエン、石油樹脂、ポリブテン、ロジン、クマロン樹脂、クマロン・インデン・スチレン共重合物などの樹脂を配合しワックス皮膜の強度や柔軟性を向上させることができる。
【0011】爆薬への被覆は、パンコーティング装置、転動コーティング装置、流動層コーティング装置、複合型コーティング装置などを用い、例えばワックスを徐々にスプレーしながらポーラスプリル硝安や爆薬に添加、被覆する方法がある。また、粉末状のワックスを予めポーラスプリル硝安や爆薬に混合しておき、ワックスを融解させて被覆する方法がある。また、既に耐水性を付加する為などに他の物質で被覆されている場合で、緻密な撥水被膜を必要としない場合は、複雑な操作や特別な装置は必要なく、該爆薬をワックス溶液に漬けて取り出した後、凝集しないように冷却もしくは乾燥すればよい。
【0012】ポーラスプリル硝安など内部がポーラス状で、被覆時に容易にワックスが内部に浸入していく場合は、粉状物質を添加する必要がある。粉状物質はワックスの浸入口であるポーラスプリル硝安などの表面に存在する細孔を塞ぎ、ワックスを粉状物質自身に付着させて保持し、更に被覆時のワックスの流動性を抑制する。粉状物質の形状やサイズは細孔を塞ぎ、ワックスの流動性を抑制するものであれば何でも良いが、形状については板状、鱗片状、複雑な形状のものがより良い。そのような形状のものであれば適切な添加量範囲でワックスの皮膜強度を向上することもできる。粉状物質は例えば、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、カーボンブラック、グラファイト、金属酸化物、アトマイズアルミニウム粉、フレークアルミニウム粉、マグネシウム粉、未発泡のシラスマイクロバルーン、発泡したシラスマイクロバルーン、ガラスマイクロバルーン、ポリエチレンビーズなどがある。これら粉状物質の粒径は100ミクロン以下、好ましくは50ミクロン以下、更に好ましくは20ミクロン以下である。
【0013】爆薬にワックスを添加する場合のいくつかの添加方法の例を以下に述べる。
【0014】常温では固体状のワックスを使用する場合は粉末か加熱溶融状態で爆薬に添加するか、水や溶剤に乳化、分散または溶解させて爆薬に添加する。
【0015】ワックスを粉末で添加する場合、例えばポーラスプリル硝安にワックスとタルクを混合し、徐々にワックスの融解開始温度まで加熱する。融解開始温度では全てのワックス全体が融解しておらず、更に粘度が高いこととタルクの存在でポーラスプリル硝安内部への浸入を防ぐことができる。融解開始温度はポーラスプリル硝安とワックスの混合物の運動を観察していると容易に目視で分かる。例えばパンコーティング装置を用いる場合、融解開始温度以下ではポーラスプリル硝安とワックスの混合物の回転運動はサラサラの状態であるが、融解開始温度に到達すると抵抗のある回転運動となる。加熱時間もワックスがポーラスプリル硝安内部に浸入しないよう、また形成された皮膜が破壊されないよう必要以上に掛けてはならい。この方法ではワックスがポーラスプリル硝安内部に浸入しないように加熱温度と加熱時間の管理が重要である。電子顕微鏡写真に実施例3で製造したワックスで表面のみを被覆したポーラスプリル硝安の断面写真を示す。左側がポーラスプリル硝安粒子内部で右側がワックス皮膜表面である。その間がワックス断面である。ポーラスプリル硝安の表面のみにワックスが被覆されていることが分かる。
【0016】ワックスを溶融状態で爆薬に添加する場合、ワックスは溶融状態に保つため加熱しておくが、例えばポーラスプリル硝安を用いた爆薬の場合、ワックスがポーラスプリル硝安粒子に付着後、粒子内部に浸入しないよう直ちに硬化しなくてはならない為、ポーラスプリル硝安は常にワックスの融点以下に保たねばならない。
【0017】ワックスを水や溶剤に乳化、分散または溶解させて爆薬に添加する場合、例えばポーラスプリル硝安を用いた爆薬の場合、乳化物、分散物、もしくは溶液がポーラスプリル硝安に付着後、粒子内部に浸入しないよう直ちに水もしくは溶剤を蒸発させなくてならない為、ポーラスプリル硝安は加熱しておく必要がある。
【0018】常温で液状を呈するワックスを使用する場合は、常温で固体状のワックスと併用するか、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、カーボンブラック、グラファイト、金属酸化物、アトマイズアルミニウム粉、フレークアルミニウム粉、マグネシウム粉、未発泡のシラスマイクロバルーン、発泡したシラスマイクロバルーン、ガラスマイクロバルーンポリエチレンビーズ物などの粉状物質と混合して添加するか、粉状物質と共に水や溶剤に乳化、分散または溶解させて爆薬に添加し、被覆後、液分離を行わないようにする方法などがある。
【0019】また、ワックスは導電性が無く、また当然のことながら空気中の湿気を帯びることが少ないので、ワックスで被覆されると爆薬は帯電の可能性が大きくなる。これは爆薬装填中に静電気が発生し、電気雷管を使用する場合は暴発の可能性があり危険である。そこでカーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末を添加することにより爆薬の帯電を防ぐことができる。カーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末は疎水性物質であるので、本発明の目的である撥水性を損なうことはない。また、それらは耐ブロッキング剤としての効果もあり、爆薬の流動性を向上させることができる。
【0020】その他、ワックスの被覆後に耐ブロッキング剤として炭酸カルシウム、シリカ、タルク、カーボンブラック、またはグラファイト、金属酸化物などを添加することができる。
【0021】また、反応性を向上させる目的で、アルミニウムやマグネシウムなどの金属粉を添加することができる。この中でピグメントアルミニウムは撥水性のあるステアリン酸で被覆されており、爆薬の撥水性を損なうこと無く添加することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0023】評価方法1耐水試験実施例または比較例の爆薬25gを内径30mmのメスシリンダー入れ、その上から径が3mmから4mmのガラスビーズ10g入れた。更に水25gを30秒掛けて徐々に入れ、水が爆薬層に浸入して水と爆薬の混合層になるか、水層と爆薬層のそれぞれの層に分かれるか確認した。水層と爆薬層に分かれたものについては水を入れ終わってから30分後の水の浸入量をメスシリンダーの目盛りから測定した。
【0024】評価方法2起爆試験実施例及び比較例の爆薬を径2mmの穴が12個ランダムに開いた鋼管(内径35mm×長さ350mm、片方は密閉)に密に詰め、鋼管の開いている一端を2号榎ダイナマイト30gで塞ぎ、一時間水中に漬けた。その後、水中でダイナマイトに6号電気雷管を装着して起爆するかしないかを確認した。評価の判定は完爆(不発残留薬なし、かつ鋼管が全体的に破壊されている)、半爆(一部不発残留薬あり、かつ鋼管が部分的に破壊されている)、不爆(不発残留薬あり、鋼管がブースター部のみ破壊されている)で行った。
【0025】評価方法3帯電試験実施例及び比較例の爆薬100gを15cm×25cmのポリエチレン袋の中で100回ふり、帯電によってポリエチレン袋表面へ付着するかしないかを確認した。
【0026】実施例1パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、100℃の溶融したパラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:パラフィンワックス155(融点69℃))30gを流量5g/minの速度でスプレーし、スプレー終了後、58から62℃まで加熱し5分間維持した。その後50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。なお、ワックスのスプレーと同時にタルク30gを散布した。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0027】実施例2パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、パラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:パラフィンワックス155(融点69℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gを予め混合したものを添加し、58℃から62℃まで加熱し5分間維持した。その後50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0028】実施例3パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、マイクロクリスタリンワックス(日本石油(株)製、商品名:155マイクロワックス(融点70℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gを予め混合したものを添加し、58℃から62℃まで加熱し5分間維持した。その後50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。また、図1に顕微鏡写真を示す。左側がポーラスプリル硝安粒子内部、右側がワックス皮膜表面である。
【0029】実施例4パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、55℃から60℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、エチレン・酢酸ビニル共重合体を配合したパラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:POLYCOAT−2255(融点90℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gをあらかじめ混合したものを添加し、62℃から65℃まで加熱し5分間維持した。その後55℃から60℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0030】実施例5パンコーティング装置を用い、空気風量75m3/hで、65℃から70℃に調整し、30r.p.mで回転中の比較例2と同じ製法で作られたポリビニルアルコールで被覆されたポーラスプリル硝安(重量比6/94)470gに、110℃で乳化した混合物(マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:Hi−Mic−2095(融点98℃))20重量%/水77重量%/界面活性剤(花王(株)製、商品名:エマルゲン106)3重量%)50gを流量5g/minでスプレーし、スプレー終了後20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。なお、乳化混合物中にはタルクを10g加えた。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0031】実施例6パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、100℃の溶融したパラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:パラフィンワックス155(融点69℃))30gを流量5g/minの速度でスプレーし、スプレーの残量が10gとなった時点で、カーボンブラックを5g加えた。スプレー終了後、58から62℃で5分間維持した。その後50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却し粒状爆薬を得た。なお、ワックスのスプレーと同時にタルク30gを散布した。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0032】実施例7パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、パラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:パラフィンワックス155(融点69℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gを予め混合したものを添加し、58℃から62℃まで加熱し5分間維持した。その直後カーボンブラックを5g加え、50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0033】実施例8パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、50℃から55℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、マイクロクリスタリンワックス(日本石油(株)製、商品名:155マイクロワックス(融点70℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gを予め混合したものを添加し、58℃から62℃まで加熱し5分間維持した。その直後カーボンブラックを5g加え、50℃から55℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0034】実施例9パンコーティング装置を用い、空気風量25m3/hで、55℃から60℃に調整し、40r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安470gに、エチレン・酢酸ビニル共重合体配合したパラフィンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:POLYCOAT−2253(融点90℃))の60メッシュ以下の粉末30gとタルク30gをあらかじめ混合したものを添加し、62℃から65℃まで加熱し5分間維持した。その直後カーボンブラックを5g加え、55℃から60℃で20分間パンを回転(10r.p.m)し続け後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0035】実施例10パンコーティング装置を用い、空気風量75m3/hで、65℃から70℃に調整し、30r.p.mで回転中の比較例2と同じ製法で作られたポリビニルアルコールで被覆されたポーラスプリル硝安(重量比6/94)470gに、110℃で乳化した混合物(マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)製、商品名:Hi−Mic−2095(融点98℃))20重量%/水77重量%/界面活性剤(花王(株)製、商品名:エマルゲン106)3重量%)50gを流量5g/minでスプレーし、スプレーの残量が10gとなった時点で、カーボンブラックを5g加えた。スプレー終了後徐々に自然降温させながら20分間パンを回転(10r.p.m)し続けた後、徐々に自然冷却させ粒状爆薬を得た。なお、乳化混合物にはタルクを10g加えた。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0036】比較例1アルミニウム製パンの中で、ポーラスプリル硝安470gに軽油30gを加え混合し硝安油剤爆薬を得た。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0037】比較例2パウレック社製ドリアコートを用い、空気風量50m3/hで、温度80℃から90℃に調整し、30r.p.mで回転中のポーラスプリル硝安450gに、2.5%のポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名PVA−HC)水溶液2000gを流量20g/minでスプレーし、粒状爆薬を得た。ポーラスプリル硝安とポリビニルアルコールの重量比率は90/10である。この爆薬を上記評価方法により評価した結果を表1に示す。
【0038】耐水試験において、実施例1から実施例4と実施例6から実施例9は比較例1と比較することにより撥水性が付加されたことが分かる。また、実施例5と実施例10は比較例2と比較することにより撥水性が付加されたことが分かる。30分後の爆薬へも水の浸入量も0.5gから0.8gとわずかであった。また、起爆試験についてはいずれの実施例も起爆することができ、比較例1は不爆、比較例2は半爆であった。また、実施例1から5の爆薬にカーボンブラックを添加することにより、実施例6から10の様にビニールへの付着が無くなり、帯電性が減少した。
【0039】以上から、ワックスを爆薬に被覆することにより、水の爆薬粒子間への浸入を抑制し、起爆性及び安定爆轟性を保持することができることが分かる。更に、カーボンブラックを添加することによりポリエチレンへの付着が無くなり、爆薬の帯電性が減少したことが分かる。
【0040】
【表1】

【0041】
【発明の効果】本発明は、ポーラスプリル硝安、粉状または粒状爆薬の表面のみにワックスを被覆することによって撥水性を付加あるいは向上させ、水の爆薬粒子間への浸入を抑制し起爆性及び安定爆轟性を保持することができる。更に、カーボンブラック、またはグラファイトなどの炭素粉末を添加する事により、帯電性を減少させ、流動性を向上することができる。




 

 


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