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発明の名称 微粒子、トナー用外添剤及びトナー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−163985(P2001−163985A)
公開日 平成13年6月19日(2001.6.19)
出願番号 特願平11−349023
出願日 平成11年12月8日(1999.12.8)
代理人
発明者 山内 博史
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 平均粒子径が0.3μm以下であり、粒子径のCv値が20%以下であって、且つ、ゲル分率が25重量%以上であることを特徴とする微粒子。
【請求項2】 請求項1に記載の微粒子が用いられてなることを特徴とするトナー用外添剤。
【請求項3】 請求項1に記載の微粒子または請求項2に記載のトナー用外添剤が用いられてなることを特徴とするトナー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にトナー用外添剤として好適に用いられる微粒子、及び、その微粒子を用いたトナー用外添剤、並びに、上記微粒子またはトナー用外添剤を用いたトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真機、複写機、プリンター等に使用されるトナーの外添剤(以下、「トナー用外添剤」と記す)等として用いられる微粒子には、平均粒子径が小さいことや均一であること、機械的強度や耐熱強度が優れていること等が要求される。
【0003】従来、このような微粒子としては、シリカ等の無機系材料やアクリル樹脂等の有機系材料からなる微粒子が一般的に用いられてきた。しかし、無機系材料からなる微粒子には、硬度が高すぎるため感光体ドラムを傷めやすいという問題点や平均粒子径も100nm以下程度の小さいものに限定されるという問題点がある。また、有機系材料からなる微粒子には、平均粒子径の制御が困難であるという問題点や硬度が低すぎるため機械的な外力や熱により微粒子同士が容易に融着してしまうという問題点がある。
【0004】このような微粒子を得るための具体的方法として、例えば、特公平4−63082号公報では、「メチルメタクリレート単独又はメチルメタクリレートを含有するビニルモノマーを界面活性剤の不存在下に乳化重合させ、その重合率が1〜40%の範囲に到達した時点で、少なくとも2個のビニル基を有する架橋性モノマーを連続的又は間欠的に添加して反応を続行し、前記の重合率が55〜90%の範囲に到達した時点で、架橋性モノマーの添加を終了し、しかる後反応を完結させる架橋重合体エマルジョンの製造法」が開示されており、また、特公平4−71081号公報では、「メチルメタクリレート、スチレン及びアクリロニトリルから選ばれる1種もしくは2種以上のモノマーを、これと乳化共重合可能な他のモノマーの存在下又は非存在下に、水溶性高分子が保護コロイドとして溶存した水性媒体中で乳化重合させて重合体粒子のエマルジョンを調製し、このエマルジョンから生成した重合体粒子を乾燥し、しかる後これをジェットミルで解砕後、分級することからなる微粉末重合体の製造法」が開示されている。
【0005】しかし、上記前者の開示にある製造法で得られる微粒子は、平均粒子径が0.3μm以上と大きいため、その微粒子を添加混合されたトナーの流動性が乏しくなるという問題点が生じる。また、上記後者の開示にある製造法で得られる微粒子は、架橋されていないために硬度が不十分であり、例えば乾燥工程における加熱や凝集により微粒子同士が融着する等の好ましからざる表面変化が起こるという問題点を生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、トナーの流動性を向上させ、且つ、機械的な外力や熱による融着や凝集あるいは割れや欠け等を起こすことがなく、電子写真機、複写機、プリンター等の部品などを損傷することのない、特にトナー用外添剤として好適に用いられる微粒子、及び、その微粒子を用いたトナー用外添剤、並びに、上記微粒子またはトナー用外添剤を用いたトナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の微粒子は、平均粒子径が0.3μm以下であり、粒子径のCv値が20%以下であって、且つ、ゲル分率が25重量%以上であることを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載のトナー用外添剤は、上記請求項1に記載の微粒子が用いられてなることを特徴とする。
【0009】さらに、請求項3に記載のトナーは、上記請求項1に記載の微粒子または請求項2に記載のトナー用外添剤が用いられてなることを特徴とする。
【0010】本発明の微粒子は、例えば、水または水を主成分とする分散媒中で、スチレン系単量体と分子内にエチレン性不飽和基を2個以上有する単量体とが乳化共重合されてなるエマルジョンを乾燥して得られる。
【0011】上記分散媒として用いられる水はイオン交換水もしくは純水であることが好ましい。また、水を主成分とする分散媒とは、水と例えばメタノールのような有機溶剤、界面活性剤や乳化剤あるいはポリビニルアルコールのような水溶性高分子系保護コロイド等との混合水溶液を意味する。
【0012】上記界面活性剤や乳化剤あるいは保護コロイド等は、本発明の課題達成を阻害しない限り、反応性であっても良いし、非反応性であっても良い。また、これらの界面活性剤や乳化剤あるいは保護コロイド等は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0013】反応性界面活性剤としては、例えば、ラジカル重合性のプロペニル基が導入されたアニオン系反応性界面活性剤やノニオン系反応性界面活性剤等が挙げられる。これらの反応性界面活性剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】本発明で用いられるスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、2,4,5−トリメチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、スチレンスルホン酸カリウム等が挙げられるが、なかでもスチレンが好適に用いられる。これらのスチレン系単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】また、本発明で用いられる分子内にエチレン性不飽和基を2個以上有する単量体(以下、単に「エチレン性不飽和基含有単量体」と略記する)としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンオキシドジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのエチレン性不飽和基含有単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、ここで言う「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」または「メタクリレート」を意味する。
【0016】上記エチレン性不飽和基含有単量体は、架橋性単量体として機能し、得られる微粒子のゲル分率向上に寄与する。
【0017】前記スチレン系単量体と上記エチレン性不飽和基含有単量体との共重合比率は、特に限定されるものではないが、スチレン系単量体100重量部に対し、エチレン性不飽和基含有単量体0.5重量部以上の比率であることが好ましい。
【0018】スチレン系単量体100重量部に対するエチレン性不飽和基含有単量体の比率が0.5重量部未満であると、得られる微粒子のゲル分率が十分に向上しないことがある。
【0019】本発明においては、スチレン系単量体とエチレン性不飽和基含有単量体とのラジカル重合反応による乳化共重合を惹起ならびに促進するために重合開始剤が用いられても良い。
【0020】上記重合開始剤としては、例えば、過酸化水素水や過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0021】本発明の微粒子を得るためのエマルジョンの作製方法は、特に限定されるものではなく、例えば次のような手順で行えば良い。
【0022】攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた例えばセパラブルフラスコのような反応容器中に、水や水を主成分とする分散媒、スチレン系単量体及びエチレン性不飽和基含有単量体の各所定量を仕込み、例えば窒素ガスのような不活性ガス気流下、一定の攪拌状態のもとで約70℃に昇温した後、重合開始剤を添加し、ラジカル重合反応による乳化共重合を開始させる。その後、反応系の温度を約70℃に維持し、約24時間で乳化共重合を完了させることにより、所望のエマルジョンを得ることが出来る。
【0023】次いで、上記で得られたエマルジョンを例えば凍結乾燥法やスプレードライ法等の乾燥方法で乾燥させることにより、本発明の微粒子を得ることが出来る。
【0024】こうして得られる本発明の微粒子は、平均粒子径が0.3μm以下であり、粒子径のCv値が20%以下であることが必要である。
【0025】上記平均粒子径とは以下の方法で測定された平均粒子径(φ)を意味する。
〔平均粒子径の測定方法〕レーザー回折散乱を利用した粒度分析計を用いて、イオン交換水や純水で希釈したエマルジョン中の微粒子の粒子径を測定し、中心粒子径をもって平均粒子径(φ)とする。尚、上記粒度分析計の具体例としては、例えば日機装社製の商品名「マイクロトラックUPA粒度分析計」等が挙げられる。
【0026】また、上記粒子径のCv値(%)は、下式に示すように、粒子径の標準偏差(σ)を平均粒子径(φ)で除し、100を乗ずることにより算出される。
粒子径のCv値(%) ={粒子径の標準偏差(σ)/平均粒子径(φ)}×100【0027】本発明において、微粒子の上記平均粒子径が0.3μmを超えると、トナー用外添剤として用いられた場合、平均粒子径0.3μm超の微粒子が可視光領域に入るため、印刷画像に好ましからざる影響を及ぼすことがある。
【0028】また、本発明において、微粒子の上記粒子径のCv値が20%を超えると、トナー用外添剤として用いられた場合、添加量を多くしないと外添剤としての効果を十分に得られないことがあり、添加量を多くすると印刷画像に好ましからざる影響を及ぼすことがある。
【0029】さらに、本発明の微粒子は、ゲル分率が25重量%以上であることが必要である。
【0030】上記ゲル分率とは以下の方法で測定されたゲル分率を意味する。
〔ゲル分率の測定方法〕乾燥した微粒子約0.3gを試料として秤取し、30gの有機溶剤中に投入して60分間攪拌する。次に、回転速度10000rpmで5分間遠心分離を行った後、上記有機溶剤への溶解物が抽出された上澄み液を除去する。次いで、上記有機溶剤への未溶解物を真空乾燥機で乾燥した後、その重量を測定し、下式によりゲル分率(重量%)を算出する。尚、上記有機溶剤としては、前記スチレン系単量体からなる重合体を溶解し得る有機溶剤であれば如何なるものであっても良く、例えば、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
ゲル分率(重量%)=(有機溶剤への未溶解物の重量/試料の重量)×100【0031】本発明において、微粒子の上記ゲル分率が25重量%未満であると、トナー用外添剤として用いられた場合、トナーとの混合時に発生する熱によって微粒子同士が融着や凝集を起こし、トナーの流動性を損ねる。
【0032】上述した本発明の微粒子は、特にトナー用外添剤として好適に用いられるが、トナー用外添剤以外の他の用途に用いられても良い。
【0033】
【作用】本発明の微粒子は、平均粒子径が0.3μm以下とされており、且つ、粒子径のCv値が20%以下とされているので、トナー用外添剤として用いられた場合、添加量を多くしなくとも外添剤としての効果を十分に発揮すると共に、印刷画像に好ましからざる影響を及ぼすことがない。
【0034】また、本発明の微粒子は、ゲル分率が25重量%以上とされているので、トナー用外添剤として用いられた場合、トナーとの混合時に発生する熱によって微粒子同士が融着や凝集を起こすことがなく、トナーの流動性を向上させる。
【0035】即ち、本発明の微粒子は、機械的な外力や熱による融着や凝集あるいは割れや欠け等を起こさないので、トナー用外添剤として用いられた場合、トナーの流動性を向上させ、電子写真機、複写機、プリンター等の部品などを損傷することもない。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0037】(実施例1)攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた内容積2000mLのセパラブルフラスコ中に、イオン交換水1000部、スチレン100部、ジビニルベンゼン5部及び反応性界面活性剤(商品名「HS−10」、第一工業製薬社製)0.1部を仕込み、窒素ガス気流下、一定の攪拌状態のもとで70℃に昇温し30分経過後に、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.7部を添加し、ラジカル重合反応による乳化重合を開始させた。その後、反応系の温度を70℃に維持し、約24時間で乳化重合を完了させ、エマルジョンを作製した。
【0038】次いで、凍結乾燥機を用いて、上記で得られたエマルジョンを一昼夜かけて乾燥し、白色粉末状の微粒子を得た。
【0039】(実施例2)表1に示すように、エマルジョンの重合組成を、スチレン100部、ジビニルベンゼン4部、「HS−10」0.07部、過硫酸アンモニウム0.7部及びイオン交換水566部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、エマルジョンを作製した。次いで、実施例1の場合と同様にして、白色粉末状の微粒子を得た。
【0040】(実施例3)表1に示すように、エマルジョンの重合組成を、スチレン100部、ジビニルベンゼン0.5部、「HS−10」0.1部、過硫酸アンモニウム0.7部及びイオン交換水900部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、エマルジョンを作製した。次いで、実施例1の場合と同様にして、白色粉末状の微粒子を得た。
【0041】(比較例1)表1に示すように、エマルジョンの重合組成を、スチレン100部、「HS−10」0.1部、過硫酸アンモニウム1部及びイオン交換水1000部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、エマルジョンを作製した。次いで、実施例1の場合と同様にして、白色粉末状の微粒子を得た。
【0042】(比較例2)攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた内容積2000mLのセパラブルフラスコ中に、イオン交換水500部、メチルメタクリレート100部及びポリビニルアルコール0.2部を仕込み、窒素ガス気流下、一定の攪拌状態のもとで80℃に昇温し30分経過後に、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部を添加し、ラジカル重合反応による乳化重合を開始させた。その後、反応系の温度を80℃に維持し、2時間後にメチルメタクリレート3部をさらに添加し、1時間後に乳化重合を完了させ、エマルジョンを作製した。次いで、実施例1の場合と同様にして、白色粉末状の微粒子を得た。
【0043】実施例1〜3、及び、比較例1、2で得られたエマルジョン中の微粒子の■平均粒子径(μm)及び■粒子径のCv値(%)を前記測定方法により測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0044】また、実施例1〜3、及び、比較例1、2で得られた白色粉末状の微粒子の■ゲル分率(重量%)を、有機溶剤としてテトラヒドロフランを用い、前記測定方法により測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0045】
【表1】

【0046】表1から明らかなように、本発明による実施例1〜3の微粒子は、いずれも平均粒子径が0.3μm以下であり、粒子径のCv値が20%以下であって、且つ、ゲル分率が25重量%以上であったので、特にトナー用外添剤として好適に用いられるものであった。
【0047】これに対し、エマルジョンの作製時にエチレン性不飽和基含有単量体を用いなかった比較例1のエマルジョンから得られた比較例1の微粒子は、架橋されていないためにゲル分率(重量%)が0であった。これは、トナー用外添剤として用いられた場合、トナーとの混合時に発生する熱により微粒子同士が融着や凝集を起こしやすく、且つ、耐熱強度も乏しいことを示している。
【0048】また、エマルジョンの作製時にスチレン系単量体及びエチレン性不飽和基含有単量体を用いなかった比較例2のエマルジョンから得られた比較例2の微粒子は、ゲル分率が5重量%と極端に低かった。これは、上記比較例1の微粒子同様、トナー用外添剤として用いられた場合、トナーとの混合時に発生する熱により微粒子同士が融着や凝集を起こしやすく、且つ、耐熱強度も乏しいことを示している。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の微粒子は、機械的な外力や熱による微粒子同士またはトナーと微粒子間の融着や凝集あるいは割れや欠け等を起こさないので、トナー用外添剤としてトナーに添加された場合にトナーの流動性を効果的に向上させ、電子写真機、複写機、プリンター等の部品などを損傷することがない。従って、特にトナー用外添剤として好適に用いられる。
【0050】また、本発明の微粒子が添加されたトナーは、流動性、帯電性、印刷後の耐ブロッキング性等に優れる高品質のものとなり、電子写真機用、複写機用、プリンター用等のトナーとして好適に用いられる。




 

 


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