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発明の名称 酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤及びそれを用いた紙管
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−131515(P2001−131515A)
公開日 平成13年5月15日(2001.5.15)
出願番号 特願平11−311247
出願日 平成11年11月1日(1999.11.1)
代理人
発明者 小西 孝幸 / 早崎 達夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン中のエチレン含有量が30〜35重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体をシードとし、ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーがシード重合されてなる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤であって、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの添加量が酢酸ビニルモノマー100重量部に対して樹脂分換算で15〜25重量部であり、且つ、上記ポリビニルアルコールの添加量が酢酸ビニルモノマー100重量部に対して20〜35重量部であることを特徴とする酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤。
【請求項2】 請求項1に記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤によって、心棒に巻き付けられた厚紙の隣接する側縁部同士が接着されて製造されていることを特徴とする紙管。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に紙管用として好適な酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤及びその接着剤を使用して製造される紙管に関する。
【0002】
【従来の技術】紙、箔、織物等のシート状物品を巻くための心棒として使用される紙管は、通常、厚紙を金属心棒に螺旋状に巻き回して、その厚紙に隣接する側縁部同士を接着剤により接着することによって製造されている。このような紙管の製造に使用される接着剤としては、例えば、澱粉、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子の水溶液や、例えばポリビニルアルコールを保護コロイドとして重合された酢酸ビニル樹脂系エマルジョン等を主成分とする接着剤組成物が知られている。
【0003】上記酢酸ビニル樹脂系エマルジョンは、接着剤、塗料、コーティング剤等として広い用途で使用されている。しかし、一般的に、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンは、乾燥後の皮膜強度は強靱であるものの、低温時における造膜性が悪いため、例えば冬季における10℃以下の雰囲気下では容易に造膜せず、作業に支障を来すという問題点がある。
【0004】このような問題点に対応するため、例えば、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンにジブチルフタレート(DBP)のようなフタル酸エステル系可塑剤を添加して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの最低造膜温度(MFT)を低下させる方法が一般的に採られる。
【0005】しかし、可塑剤を添加すると、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンのMFTは確かに低下するものの、乾燥皮膜が柔軟化するため、例えば紙管用として用いた場合、紙管の最終的な圧縮強度が不十分になるという問題点がある。特に冬季においては可塑剤の添加量が相対的に多くなるため、この問題点はより顕著となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、十分に低い最低造膜温度(MFT)を有するので冬季においても初期接着力や作業性に優れ、且つ、乾燥後は優れた圧縮強度や接着強度を発現し得る、特に紙管用として好適な酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤、及び、その酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を使用して製造される紙管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン中のエチレン含有量が30〜35重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体をシードとし、ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーがシード重合されてなる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤であって、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンの添加量が酢酸ビニルモノマー100重量部に対して樹脂分換算で15〜25重量部であり、且つ、上記ポリビニルアルコールの添加量が酢酸ビニルモノマー100重量部に対して20〜35重量部であることを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の紙管は、上記請求項1に記載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤によって、心棒に巻き付けられた厚紙の隣接する側縁部同士が接着されて製造されていることを特徴とする。
【0009】本発明において、酢酸ビニルモノマーをシード重合させるためのシードとして用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と略記する)からなるエチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン(以下、「EVAエマルジョン」と略記する)は、例えば、ポリビニルアルコール等を保護コロイドとし、ヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース系誘導体や界面活性剤等を乳化分散剤として併用し、エチレンと酢酸ビニルモノマーとを通常の乳化重合法により共重合して得られる。
【0010】上記EVAエマルジョンは、例えばカルボキシル基、エポキシ基、スルフォン酸基、水酸基、メチロール基、アルコキシル基等の官能基を有するビニルモノマーがさらに共重合されたものであっても良い。
【0011】本発明においては、上記EVAエマルジョン中のEVAのエチレン含有量が30〜35重量%であることが必要である。
【0012】EVAのエチレン含有量が30重量%未満であると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の最低造膜温度(MFT)が十分に低下しないことがあり、また、EVAのエチレン含有量が35重量%を超えるEVAエマルジョンは現時点では市販されていない。
【0013】また、酢酸ビニルモノマーのシード重合時における上記EVAエマルジョンの添加量は、酢酸ビニルモノマー100重量部に対して樹脂分換算で15〜25重量部であることが必要である。
【0014】酢酸ビニルモノマー100重量部に対するEVAエマルジョンの添加量が樹脂分換算で15重量部未満であると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤のMFTが十分に低下しないことがあり、逆に酢酸ビニルモノマー100重量部に対するEVAエマルジョンの添加量が樹脂分換算で25重量部を超えると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の乾燥皮膜の圧縮強度や接着強度が不十分となることがある。
【0015】本発明においては、上記EVAエマルジョン中のEVAをシードとして酢酸ビニルモノマーをシード重合させる際に、酢酸ビニルモノマー100重量部に対して保護コロイドとしてポリビニルアルコール(以下、「PVA」と略記する)20〜35重量部が添加されていることが必要であり、好ましくは25〜30重量部である。
【0016】酢酸ビニルモノマー100重量部に対するPVAの添加量が20重量部未満であると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤のMFTが十分に低下しないため冬季における作業性が悪くなったり、乾燥皮膜の圧縮強度や接着強度が効果的に向上しないことがあり、逆に酢酸ビニルモノマー100重量部に対するPVAの添加量が35重量部を超えると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の初期接着力が低下することがある。
【0017】また、上記PVAは、特に限定されるものではないが、平均重合度が1400〜2000のものが好ましく、鹸化度が94モル%以上のものが好ましい。
【0018】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、例えば過酸化物や過硫酸塩等の重合触媒及び水の共存下で、前記EVAエマルジョン中のEVAをシードとし、上記PVAを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーを常法によりシード重合することにより得られる。
【0019】上記酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を構成する酢酸ビニル樹脂は、酢酸ビニルモノマーの単独重合体であっても勿論良いし、酢酸ビニルモノマーと該酢酸ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとの共重合体であっても良い。
【0020】上記酢酸ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレートや2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。これらの酢酸ビニルモノマーと共重合可能なモノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、ここで言う(メタ)アクリルとはアクリルまたはメタクリルを意味する。
【0021】重合触媒として用いられる過酸化物としては、例えば、過酸化水素水等が挙げられる。また、重合触媒として用いられる過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アルミニウム等が挙げられる。これらの過酸化物や過硫酸塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良く、酒石酸、蟻酸、蓚酸等の還元剤が併用されても良い。
【0022】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、粘着性付与樹脂、カップリング剤、無機もしくは有機充填剤、増粘剤、揺変性付与剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、有機溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加されていても良い。
【0023】また、本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤には、可塑剤や軟化剤等の柔軟化剤は添加されていないことが好ましい。可塑剤や軟化剤等の柔軟化剤が添加されると、得られる酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤のMFTは低下するものの、乾燥後の圧縮強度や接着強度が著しく低下することがある。
【0024】次に、請求項2に記載の紙管は、上述した本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤によって、心棒に巻き付けられた厚紙の隣接する側縁部同士が接着されて製造されていることが必要である。
【0025】尚、本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、上記紙管用に限らず、紙包装用、木工用、一般用等として用いられても良い。
【0026】
【作用】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、酢酸ビニルモノマー100重量部に対して樹脂分換算で15〜25重量部添加されているEVAエマルジョン中のエチレン含有量が30〜35重量%であるEVAをシードとし、且つ、酢酸ビニルモノマー100重量部に対して20〜35重量部添加されているPVAを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーがシード重合されてなるので、可塑剤や軟化剤等の柔軟化剤を添加しなくても、最低造膜温度(MFT)が十分に低くなり、冬季においても優れた初期接着力や作業性を有するものとなる。また、乾燥後は酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の有する本来の性能である優れた圧縮強度や接着強度を発現するものとなる。
【0027】また、本発明の紙管は、上記本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤によって、心棒に巻き付けられた厚紙の隣接する側縁部同士が接着されて製造されているので、優れた圧縮強度や接着強度を有する高性能のものとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」を意味し、「%」は特に記載の無いかぎり「重量%」を意味する。
【0029】(実施例1)攪拌機、還流冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた反応器に、水115部、PVA(商品名「クラレPVA−CST」、平均重合度1700、鹸化度96モル%、クラレ社製)25部及び乳化剤(商品名「YX−400」、第一工業製薬社製)1部を仕込み、分散させ、90℃で1時間溶解してPVAの水溶液を得た。次に、このPVA水溶液を50℃まで冷却し、これにエチレン含有量が35%であるEVAエマルジョン(商品名「OM−2000」、クラレ社製)を、酢酸ビニルモノマー100部に対し、樹脂分換算で23部となるように仕込み、攪拌後80℃まで昇温した。次いで、酢酸ビニルモノマー100部を3時間かけて滴下し、同時に重合触媒(過酸化水素水及び酒石酸)の所定量を3.5時間かけて滴下してシード重合を行った。酢酸ビニルモノマーの滴下終了後、90℃で1時間熟成を行い、冷却、水による粘度調整の工程を経て、粘度(30℃)1700Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0030】(実施例2)酢酸ビニルモノマー100部に対するPVA「クラレPVA−CST」の添加量を20部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1800Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0031】(実施例3)酢酸ビニルモノマー100部に対するPVA「クラレPVA−CST」の添加量を35部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1900Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0032】(実施例4)酢酸ビニルモノマー100部に対するEVAエマルジョン「OM−2000」の添加量を樹脂分換算で15部となるようにしたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1700Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0033】(比較例1)酢酸ビニルモノマー100部に対するPVA「クラレPVA−CST」の添加量を10部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1800Pa・s、固形分37%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0034】(比較例2)酢酸ビニルモノマー100部に対するPVA「クラレPVA−CST」の添加量を40部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1900Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0035】(比較例3)酢酸ビニルモノマー100部に対するEVAエマルジョン「OM−2000」の添加量を樹脂分換算で10部となるようにしたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1800Pa・s、固形分37%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0036】(比較例4)酢酸ビニルモノマー100部に対するEVAエマルジョン「OM−2000」の添加量を樹脂分換算で30部となるようにしたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1800Pa・s、固形分39%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0037】(比較例5)エチレン含有量が20%であるEVAエマルジョンを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、粘度(30℃)1800Pa・s、固形分39%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0038】(比較例6)EVAエマルジョン「OM−2000」を添加しなかったこと以外は実施例1の場合と同様にして、酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを得た。次いで、得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョン100部に対し、可塑剤としてジブチルフタレート(DBP)10部を添加し、均一に攪拌混合して、粘度(30℃)1700Pa・s、固形分38%の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を得た。
【0039】実施例1〜4、及び、比較例1〜6で得られた10種類の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の性能(■最低造膜温度、■初期剪断接着力、■リングクラッシュ強度)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0040】■最低造膜温度(MFT):JIS K−6828「酢酸ビニル樹脂エマルジョン試験方法」に準拠して、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤の0℃における造膜状態を目視で観察し、下記判定基準で造膜性を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥乾燥皮膜が透明で一様な連続皮膜であった×‥‥乾燥皮膜が白濁しているか、または、連続皮膜を形成していなかった【0041】■初期剪断接着力:40mm×100mmと50mm×100mmとに裁断した2枚のB級紙管原紙(福山製紙社製)を試験片とし、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤によって接着して、接着試験片を作製した。次いで、初期接着力測定装置(JTトーシ社製)を用いて、上記接着試験片の初期剪断接着力{引張剪断強度(kg/cm2 )}を測定した。この時の接着条件及び測定条件は以下のとおりであった。
〔接着条件〕塗布量(ウエット):50g/m2 、塗布スピード:0.6m/秒、オープンタイム:1秒、圧締圧:3kg/cm2 、圧締時間:6秒、8秒、10秒の3種類〔測定条件〕解圧後放置時間:1秒、引張速度:100m/分、測定温湿度:20℃−65%RH【0042】■リングクラッシュ強度:JIS P−8126「板紙の圧縮強さ試験方法(リングクラッシュ法)」に準拠して、紙管原紙の縦方向のリングクラッシュ強度を次のようにして測定した。縦方向のB級紙管原紙(福山製紙社製)2枚を用意し、一方の原紙に酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を塗布量(ウエット)76g/m2 で塗布した後、他方の原紙を貼り合わせ、この貼り合わせ部分を100g/cm2 の圧締圧で24時間圧締して接着試験片を作製した。次に、得られた接着試験片を幅12.7mm、長さ152.4mmに裁断して測定用試験片を得た。次いで、得られた測定用試験片を20℃−65%RHの雰囲気下で24時間養生した後、測定機器(商品名「インストロン1195」、インストロン社製)にセットし、10mm/分の圧縮速度で圧縮して、リングクラッシュ強度(kgf)を測定した。
【0043】
【表1】

【0044】表1から明らかなように、本発明による実施例1〜4の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、0℃における造膜性、初期剪断接着力及びリングクラッシュ強度のいずれについても優れており、優れたバランスの性能を発現した。
【0045】これに対し、酢酸ビニルモノマー100重量部に対するPVAの添加量が20重量部未満(10重量部)であった比較例1の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、0℃における造膜性が悪く、初期剪断接着力及びリングクラッシュ強度も劣っていた。また、酢酸ビニルモノマー100重量部に対するPVAの添加量が35重量部を超えていた(40重量部)比較例2の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、初期剪断接着力が劣っていた。また、酢酸ビニルモノマー100重量部に対するEVAエマルジョンの添加量が樹脂分換算で15重量部未満(10重量部)であった比較例3の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、0℃における造膜性が悪く、初期剪断接着力も劣っていた。また、エチレン含有量が30重量%未満(20重量%)のEVAからなるEVAエマルジョンを用いた比較例5の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、0℃における造膜性が悪かった。さらに、酢酸ビニルモノマー100重量部に対するEVAエマルジョンの添加量が樹脂分換算で25重量部を超えていた(30重量部)比較例4の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤及び酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの重合時にEVAエマルジョンを添加せず、且つ、得られた酢酸ビニル樹脂系エマルジョンに可塑剤(DBP)を後添した比較例6の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、0℃における造膜性は優れていたものの、リングクラッシュ強度が劣っていた。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤は、可塑剤や軟化剤等の柔軟化剤の添加を要することなく、最低造膜温度(MFT)が十分に低いので、冬季のような低温雰囲気下においても優れた初期接着力や作業性を発現する。また、上記柔軟化剤を含有しないので、乾燥後は優れた圧縮強度や接着強度を発現し得るものであり、特に紙管用接着剤として好適に用いられる。
【0047】また、本発明の紙管は、上記本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン接着剤を使用して製造されるので、優れた圧縮強度や接着強度を有する高性能のものであり、各種シート状物品を巻くための紙管として好適に用いられる。




 

 


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