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発明の名称 活性樹脂の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−115170(P2001−115170A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−301186
出願日 平成11年10月22日(1999.10.22)
代理人
発明者 井上 毅 / 齊藤 文良
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 塩素含有樹脂と無機物質との混合物に機械的エネルギーを作用させることにより、前記塩素含有樹脂中に炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合を形成させることを特徴とする活性樹脂の製造方法。
【請求項2】 塩素含有樹脂がポリ塩化ビニル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の活性樹脂の製造方法。
【請求項3】 ポリ塩化ビニル樹脂がその廃棄物であることを特徴とする請求項2記載の活性樹脂の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、塩素含有樹脂のリサイクル利用を念頭においた、活性樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素含有樹脂の処理方法としては現在、 (1)埋立,(2)焼却,(3)リサイクル等の手法が採られている。埋立の方法は、欧米諸国等とは異なり日本では廃棄場所の枯渇化が問題となってきており、そのため、(2) の焼却により減容する手段の割合が増えてきているが、これは塩素ガスの発生による環境汚染、設備腐食及びダイオキシン生成等の諸問題を抱えている。
【0003】一方、近年になって、(3) のリサイクル手法としてマテリアルリサイクル、サーマルリサイクル及びケミカルリサイクルといった手法が開発されてきているが、各々、不純物の除去、焼却処理、高エネルギー、処理設備の複雑化といった諸問題を抱えている。上記諸問題を発生させている根本の原因は塩素含有樹脂中に含まれている塩素成分である。
【0004】塩素処理に当たり、特開平11−61147号公報においては、塩素含有樹脂を300℃〜450℃程度で熱分解処理を施した後、発生する塩素及び塩化水素ガスを除去して、残留物を油として燃料化する手法が開示されている。ところが、これらの手法では、高いエネルギーを要すること、処理設備の複雑化は否めないこと等の問題点が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の塩素含有樹脂の処理における問題点に鑑み、無機物質を利用することにより従来技術に比して比較的簡単に処理が可能な、塩素含有樹脂からの活性樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、塩素含有樹脂と無機物質との混合物に機械的エネルギーを作用させることにより、前記塩素含有樹脂中に炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合を形成させる活性樹脂の製造方法を提供する。また、請求項2記載の本発明は、塩素含有樹脂がポリ塩化ビニル樹脂である請求項1記載の活性樹脂の製造方法を提供する。
【0007】また、請求項3記載の本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂がその廃棄物である請求項2記載の活性樹脂の製造方法を提供する。以下、本発明について更に詳細に説明する。
【0008】本発明における塩素含有樹脂としては、樹脂骨格中に塩素元素を有する樹脂のことをいい、具体的には、塩素化されていたり、塩化ビニルの共重合体であってもよいポリ塩化ビニル樹脂をいう。
【0009】このポリ塩化ビニル樹脂は、製造直後の樹脂、成形直後の成形品の他、請求項3記載の如く、使用済の樹脂もしくは樹脂成形品や成形時に発生するバリ、ランナー等の不要物も包含する廃棄物であってもよく、この場合、本発明の活性樹脂の製造方法は、塩素含有樹脂のリサイクル処理法として有用性の高いものとなる。
【0010】本発明における無機物質としては、無機化合物であれば特に限定されない。例えば、無機の酸化物、水酸化物、イオン化合物、金属結合を有する化合物及びそれらの複合物等よりなる粉体及び造粒物が挙げられる。
【0011】好ましくは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、アルミニウム、珪素等の酸化物、水酸化物、イオン化合物が挙げられ、鉄においては、金属鉄も含まれる。具体例としては、NaOH,KOH,CaO,Ca( OH)2 ,CaCO3 , CaSO4 , Fe2 O3,Fe3 O4,Fe(OH)3,Al2 O3,SiO2 等が挙げられる。上記塩素含有樹脂及び無機物質の粒径については、特に限定されないが、機械的エネルギーの利用の観点から、平均粒径0.0001〜10mmが好ましく、より好ましくは0.0001〜1mmである。
【0012】上記塩素含有樹脂と無機物質との混合物に作用させる上記機械的エネルギーとしては特に限定されず、例えば、圧縮力、剪断力、衝撃力、摩擦力等によるエネルギーが挙げられる。上記機械的エネルギーを作用させる方法としては、特に限定されず、例えば、粉砕を目的として一般に使用されている粉砕装置を用いて行うことができる。
【0013】このような粉砕装置としては、例えば、ボールミル、振動ミル、遊星ミル、媒体撹拌型ミル等の衝撃、摩擦、圧縮、剪断等が複合したボール媒体ミル;ローラーミル;乳鉢等が挙げられる。また、衝撃、摩砕が主であるジェット粉砕装置を使用することも可能である。これらのうち、機構的に上記混合物に有効に機械的エネルギーを付与することが可能な点で、ボール媒体型のミルが好ましい。
【0014】上記機械的エネルギー量は特に限定されないが、少な過ぎるとポリ塩化ビニル樹脂骨格中に炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合を十分に有する活性樹脂を形成することができず、逆に多過ぎると粉砕装置への過大な負荷や、媒体としてのボールや容器の激しい摩耗、コスト等の生産面での不利等の不都合が生じる。具体的には、例えば、2個のステンレス製ポットを有する遊星ミルを用い、15分〜3000分機械的エネルギーをかけて処理する。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されて解釈されるものではない。
(実施例1〜4及び比較例1)塩素含有樹脂として、ポリ塩化ビニル樹脂より得られたパイプの平均粒径1mmの粉砕物(ポリ塩化ビニル含有率95重量%、残りの5重量%は、金属石鹸等の滑剤、炭酸カルシウム等の充填材、有機錫や有機鉛等の安定剤、その他着色剤等からなる) を使用した。
【0016】上記塩素含有樹脂(ポリ塩化ビニル樹脂)に表1に示す種々の無機物質をモル比1:1で添加混合したものに、6時間、機械的エネルギーを作用させて得られた粉体について、赤外線吸収(IR)スペクトルの測定を行うことにより、樹脂中の炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合の存在の有無を確認した。得られたIRスペクトルは図1に示した。
【0017】IR測定は、得られた粉体1gを10mlのテトラヒドロフラン(THF)と混合し、24時間放置した後に遠心分離して沈殿物を除去し、残った可溶成分を濃度調製した後に、NaC1板に数滴滴下しドライヤーを用いてTHFを十分に蒸発させて製膜したものについて行った。
【0018】ポリ塩化ビニル樹脂と無機物質との混合物に機械的エネルギーを作用させるには、2個のステンレス製ポット(容量50cm3 )が水平に回転(時計方向回転)するデスクに設置され、かつ、個々のポットはデスクと同一回転速度で反時計方向に回転できるようになっている遊星ミルを使用した。
【0019】ポットの公転半径は70mm、回転速度は600rpmとした。ポット内には、直径15mmのステンレス製ボール7個と混合物3gを装填し、室温にて処理した。処理においては、15分運転後30分休止してミル内温度の過剰な上昇を防止した。
【0020】
【表1】

【0021】
【発明の効果】本発明の活性樹脂の製造方法は、以上のように構成され、塩素含有樹脂と無機物質との混合物に、熱などを加えることなく、機械的エネルギーを作用させることにより、比較的低エネルギーでかつ複雑な処理設備を要することなく、ポリ塩化ビニル樹脂骨格中に炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合を有する活性樹脂と無機物質の混合物を生成する。
【0022】ここで、無機物質が水に可溶性であれば、水洗濾過によって、炭素−炭素不飽和結合もしくはカルボニル結合を形成させた前記活性樹脂を分離させることができるし、水に可溶性でなければ、前記活性樹脂は有機溶媒に溶解させて抽出分離することができる。この様ににして分離された活性樹脂は、樹脂骨格中に反応活性部分を有するので、反応如何によっては機能性を付加することも可能である。
【0023】特に、塩素含有樹脂が、わが国における生産量・消費量の多いポリ塩化ビニルである場合、廃ポリ塩化ビニル樹脂を用いれば、本発明の活性樹脂の製造方法は新たなリサイクル処理方法として期待することができる。




 

 


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