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発明の名称 マーキングフィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−115108(P2001−115108A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−301190
出願日 平成11年10月22日(1999.10.22)
代理人
発明者 村山 浩
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 塗膜層と粘着剤層が合成樹脂基材層を介しもしくは介さずして積層されてなるマーキングフィルムにおいて、該塗膜層表面の基準長さ0.8mm、評価長さ5mmにおける十点平均粗さ(Rz)が0.3〜3μmであることを特徴とするマーキングフィルム。
【請求項2】 上記基材層の合成樹脂が軟質ポリプロピレン系樹脂20〜100重量%とその他のポリオレフィン系樹脂0〜80重量%からなり、軟質ポリプロピレン系樹脂は重量平均分子量80000〜500000を有し、かつクロス分別法による10℃以下の溶出量が45〜80重量%、10℃を越え70℃以下での溶出量が5〜35重量%、70℃を越え95℃以下での溶出量が1〜30重量%、95℃を越え125℃以下での溶出量が3〜35重量%であることを特徴とする請求項1記載のマーキングフィルム。
【請求項3】 上記基材層が、線状低密度ポリエチレン樹脂20〜100重量%とポリオレフィン樹脂80〜0重量%を含むポリオレフィン系樹脂製の中間層と、同層をサンドイッチするポリプロピレン系樹脂製の内外層とからなることを特徴とする請求項1記載のマーキングフィルム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、屋外および屋内の広告ステッカー類や表示用ステッカー類などに使用されるマーキングフィルムに関し、さらに詳しくは表面滑り性、防傷性、取扱い性、曲面追従性に優れ、かつ簡単な焼却設備において焼却廃棄できるマーキングフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】マーキングフィルムは、一般に、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルムを基材層として、目的に応じて基材層に顔料を練り込んで着色したり、あるいは基材層の片側面に印刷、塗装を施して塗膜層を形成し、反対面に用途に応じて適当な感圧および/または感熱接着剤を塗布して粘着剤層を形成し、さらに粘着剤層を保護する目的で剥離紙等の剥離材を貼り合わせて構成されており、使用時には、この剥離材層を剥離して粘着剤層を所定の箇所に貼り付ける。マーキングフィルムは、屋外で使用されることが多く、看板、広告塔、シャッター、ショーウインドウ等に用いられる広告ステッカー類;自動車、二輪車等の車両やモーターボート等の船舶に用いられる装飾用ストライプステッカー類;交通標識、道路標識、案内板等に用いられる表示用ステッカー類等の用途に用いられる。このため、マーキングフィルムは耐候性を有し、且つ三次曲面に貼り付けるための適度な柔軟性を有することが必要である。
【0003】従来のマーキングフィルムはポリ塩化ビニル系樹脂フィルムを基材層としているために、焼却廃棄する際には塩化水素ガスやダイオキシンが発生するので、簡単な焼却設備では処理できず、さらには焼却設備の耐久性を低下させるという問題があった。そのため最近では、簡単な焼却設備で処理できる低環境負荷型のマーキングフィルムへの要望が高まって来ている。例えば特開平8−157780号公報記載のマーキングフィルムはポリオレフィン系樹脂フィルムを基材層としたものであり、焼却廃棄することが可能である。
【0004】しかしながら、上記公開公報には、基材層のポリオレフィン系樹脂フィルムについては何ら規定がなされておらず、基材層として例えば市販のポリオレフィン系樹脂フィルムを使用して作製されたマーキングフィルムは、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルムを基材層としたマーキングフィルムに較べ、柔軟性、三次曲面への施工性という点で難点があり、実際の使用には供し得ない。
【0005】また、上記公開公報には、塗膜層表面状態について何ら言及されていないが、実際には塗膜層表面が滑りにくいため、施工段階で使用するヘラやスキージが滑りにくくて施工性に難がある上に、ヘラやスキージにより表面に擦り傷がつき易いという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記実状に鑑み、表面滑り性、防傷性、取扱い性、曲面追従性に優れ、かつ簡単な焼却設備において焼却廃棄できるマーキングフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を解決すべく検討を行った結果、塗膜層表面の基準長さ0.8mm、評価長さ5mmにおける十点平均粗さ(Rz)が0.3〜3μmである塗膜層を用いることにより、施工段階で使用するヘラやスキージが滑り易くなり、施工が容易となり、またヘラやスキージによる擦り傷もつきにくいことを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明によるマーキングフィルムは、塗膜層と粘着剤層が合成樹脂基材層を介しもしくは介さずして積層されてなるマーキングフィルムにおいて、該塗膜層表面の基準長さ0.8mm、評価長さ5mmにおける十点平均粗さ(Rz)が0.3〜3μmであることを特徴とするものである。
【0009】粘着剤層、合成樹脂基材層および塗膜層が順次積層されてなるマーキングフィルムの層構成を図1に示す。
【0010】以下、本発明によるマーキングフィルムの構成層についてそれぞれ詳しく説明をする。
【0011】まず、塗膜層についてであるが、本発明は、塗膜層表面の滑り性を向上させるために、塗膜層表面の基準長さ0.8mm、評価長さ5mmにおける十点平均粗さ(Rz)を0.3〜3μmの範囲に設定したことを特徴とするものである。RzはJIS B0601の方法に従って測定され、基準長さおよび評価長さはそれぞれ0.8mmおよび5mmを採用する。
【0012】Rzを上記範囲に設定する方法としては、汎用のアクリルビーズ、ウレタンビーズ、シリコーンビーズなどを塗料に配合することが挙げられる。Rzが0.3μm未満であると目的とする滑り性向上が発現せず、3μmを超えると表面粗さが大き過ぎて、グロス調の外観が求められるときにこのような外観が得られない嫌いがある。
【0013】塗膜層用の樹脂塗料としては耐候性の良好なアクリル系樹脂塗料、ウレタン系樹脂塗料、ポリエステル系樹脂塗料またはフッ素系樹脂塗料が使用可能である。また、耐候性や強度等の必要機能に応じて、各種ポリオール類、メラミン、シラノールや水酸基含有化合物、脂環式エポキシ化合物やグリシジルメタクリレートをグラフト化等により塗料樹脂中に導入し、架橋成分としてのイソシアネートやメラミン、シラン等により三次元架橋構造をとり、求められる機能を付与することもできる。また、樹脂の主鎖自身を要求品質に応じて、酸変性、シリコーン変性またはフッ化変性したり、フッ化ビニリデン樹脂等を配合することにより、塗料に接着性や耐候性機能を持たせることができる。フッ素系樹脂にはフルオロエチレン系、フッ化ビニリデン系、フルオロエチレンビニルエーテル系のものや、フッ素樹脂をグラフトしたもの、アクリル主鎖へのフッ化アルキルグラフト品などが使用できる。硬化剤の例としてはイソシアネートやメラミン、メチロール類が挙げられるが、光による黄変等の問題により脂肪族系のイソシアネートが好ましい。通常、樹脂溶液に硬化成分、必要に応じて硬化促進触媒を配合し、得られた組成物を、液が硬化しないポットライフ内で使用し、硬化後に架橋塗膜を形成する。
【0014】好ましい樹脂塗料は架橋アクリル系樹脂塗料、架橋ポリエステル系樹脂塗料もしくは架橋フッ素系樹脂塗料である。
【0015】塗膜樹脂100重量部に対して顔料を5〜200重量部含む塗料が好ましい。顔料の割合が5重量部未満であると目標とする色相を得にくく、200重量部を超えると塗料の粘度が高くなりすぎるために塗工性が悪く、外観が荒れてくることがあり、顔料単価が高いことからコスト的に不経済である。配合する顔料としては、汎用されている耐候性の良い有機顔料、無機顔料が好適である。
【0016】塗膜層はグラビアコーター、コンマコーター、リバースコーター、ナイフコーター、スプレーガン、スクリーン印刷等により樹脂塗料を塗工することにより形成される。
【0017】粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを製造する場合は、一般に塗膜層は基材層上に形成するが、基材層が存在しない場合は、塗膜層を工程紙上に形成し、同層を転写方式により粘着剤層に積層した後、工程紙を塗膜層から剥離する。塗膜層の厚みは、前者の場合、好ましくは5〜40μm、後者の場合、好ましくは20〜100μmである。
【0018】つぎに、合成樹脂基材層についてであるが、この層は任意付加的なものであって、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムには存在するが、粘着剤層/塗膜層のマーキングフィルムには存在しない。
【0019】基材層を塗膜層と粘着剤層間に設ける場合、基材層は焼却可能な材質からなるものであれば特に規定はないが、マーキングフィルムに必要とされる三次曲面施工性を発現させるためには、ポリオレフィン系樹脂、中でもエチレンおよび/またはプロピレンを主な構成単位とするオレフィン系重合体、特にポリエチレン、ポリプロピレンまたはこれらの混合物が用いられる。基材層に塗膜層を積層する必要上、耐熱性が高いポリオレフィン樹脂が好ましい。特に好ましいものは軟質ポリプロピレン系樹脂(以下、ポリプロピレンを「PP」と略記する)または軟質PP系樹脂とその他のポリオレフィン系樹脂からなるブレンドであり、より好適には、軟質PP系樹脂20〜90重量%とその他のポリオレフィン系樹脂10〜80重量%からなるブレンドである。軟質PP系樹脂が20重量%を下回ると得られたフィルムに適度な柔軟性が得られず、三次曲面施工性が悪化する嫌いがあり、90重量%を超えると逆にフィルムが柔軟すぎるためにフィルム取り扱い性が非常に悪くなることがある。
【0020】好ましい軟質PP系樹脂は重量平均分子量(Mw)80000〜500000を有し、かつクロス分別法による10℃以下の溶出量が45〜80重量%、10℃を越え70℃以下での溶出量が5〜35重量%、70℃を越え95℃以下での溶出量が1〜30重量%、95℃を越え125℃以下での溶出量が3〜35重量%であるものである。
【0021】この軟質PP系樹脂フィルムは、非常に柔軟であり、かつ適度な引き裂き性を有する基材層を形成することができ、マーキングフィルムの三次曲面施工性、引き裂き性が著しく改良されるので特に好ましい。また基材層用フィルムは単層であっても多層であっても構わない。
【0022】基材層用軟質PP系樹脂の好適な例は、プロピレン−エチレン共重合体またはプロピレン−α−オレフィン共重合体である。この樹脂は下記の方法で製造することができる。まず、第一段階として、チタン化合物触媒およびアルミニウム化合物触媒の存在下においてプロピレンモノマーおよび必要に応じてプロピレン以外のα−オレフィンモノマーを用いて重合を行い、第一のPP系ポリオレフィンを得る。ついで、第二段階として上記チタン化合物触媒の存在下において第一段階で生成したチタン含有PP系ポリオレフィンとプロピレン、エチレンまたはそれ以外のα−オレフィンとを共重合させて、第二のPP系ポリオレフィンを得る。以下同様にして目的に応じて多段階の共重合反応を行い得る。上記第一段階で生成する第一のPP系ポリオレフィンの好適な例は、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、またはプロピレン−α−オレフィン共重合体である。
【0023】上記軟質PP系樹脂の重量平均分子量は好ましくは80000〜500000、より好ましくは200000〜400000である。軟質PP系樹脂の重量平均分子量は、例えばWATERS社製高温GPC(150CV)で測定され得る。軟質PP系樹脂の重量平均分子量が80000未満ではフィルム強度が不十分であり、500000を超えると充分な柔軟性が得られないことがある。
【0024】本発明において、軟質PP系樹脂を特定するための指標として採用されているクロス分別クロマトグラフィ法は、以下に示すとおりである。
【0025】先ず、軟質PP系樹脂を140℃あるいは軟質PP系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解し、次いで、この溶液を一定速度で冷却し、予め用意しておいた不活性担体の表面に薄いポリマー層を生成させる。この時、軟質PP系樹脂成分は、結晶性の高い順、および分子量の大きい順にポリマー層として生成する。次に、温度を連続的または段階的に上昇させ、順次溶出した成分の濃度を検出して、成分分布(結晶性分布)を測定する。これは温度上昇溶離分別(Temperature Rising Elution Fractionation ;TREF) と呼ばれる方法である。同時に、順次溶出した成分を高温型GPC (Size Exclusion Chromatograph;SEC)により分析して、分子量および分子量分布を測定する。本発明では、上述した温度上昇溶離分別部分と高温型GPC部分の両者をシステムとして備えているクロス分別クロマトグラフ装置(三菱化学社製CFC−T150A型)が使用される。
【0026】基材層用の軟質PP系樹脂においては、上記クロス分別法による10℃以下の樹脂溶出量は全PP系樹脂量の45〜80重量%である。この溶出量が45重量%未満では得られたフィルムが柔軟性に欠け、80重量%を超えるとフィルムとして充分な強度が得られない。
【0027】10℃を越え70℃以下での樹脂溶出量は全PP系樹脂量の5〜35重量%である。この溶出量が5重量%未満では得られたフィルムが柔軟性に欠け、35重量%を超えるとフィルムが変形回復性に劣る。
【0028】70℃を越え95℃以下での樹脂溶出量は全PP系樹脂の1〜30重量%である。この溶出量が1重量%未満では得られたフィルムが変形回復性に劣り、30重量%を超えるとフィルムとしての強度が得られない。
【0029】最後に上記クロス分別法の95℃を越え125℃以下での樹脂溶出量は全PP系樹脂量の3〜35重量%である。この溶出量が3重量%未満ではフィルムとしての充分な強度が得られず、35重量%を超えるとフィルムが柔軟性に劣る。
【0030】基材層を構成する軟質PP系樹脂において、クロス分別法による各温度域での溶出量が上記範囲内にあることは、得られたフィルムの弾性率、強度、延性などの物性を制御する上で非常に重要である。
【0031】一般的なPP系樹脂単独では応力−歪み曲線をとると、低伸張時の応力の立ち上がりが急であり、20〜30%伸張すると降伏し、その後100%伸張程度までは応力がほとんど増加しない。つまり、応力−歪み曲線において歪みに対する応力がほぼ一定となる。このような樹脂をマーキングフィルムに適用すると、例えば曲面貼りの際にフィルムを強く引張るとフィルムが延びきってしまう恐れがある。また、フィルムの腰が不足する(柔かすぎる)ため、マシンカット時にフィルムを綺麗に切断できず、文字、デザイン等の意匠性が悪くなる上に、施工段階ではフィルムが柔らかいために作業が非常に困難となる。
【0032】これに対し、上記のような軟質PP系樹脂ブレンドは、これをマーキングフィルムに適用することにより、柔軟性に富んだフィルムを与えることができる。
【0033】通常、ポリマーブレンドの場合、柔軟性と伸縮性を向上させるにはブレンドするゴム成分の分子量を上げるのが1つの方法である。本発明で用いられる軟質PP系樹脂の場合、このゴム成分にあたるのは上記第二段階以降の反応で生成する成分(α−オレフィン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体)であり、これらの成分は分子量が高いため、溶融粘度が高い。このゴム成分は上記の多段階重合法を用いることによりPP系樹脂中に微分散させることができる。しかし、通常の押出機などを用いたブレンド法では、このように分子量の高いゴム成分を用いると、溶融粘度が高いため、本発明で用いられる軟質PP系樹脂のような微分散モルフォロジーを有する樹脂を作製できない。さらに、従来の反応により得られるPP系ブロック共重合体のような樹脂では、共重合されるエチレン、α−オレフィンなどのブロック成分は、主成分であるPPに対して、その製造プロセス上、約50重量%程度含有させるのが限界であり、通常その含有量は30重量%までである。このためPP系樹脂において可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂のような柔軟性を実現するのは非常に困難であった。
【0034】これに対し、上記のような多段階重合法を用いれば、前記共重合体成分を約80〜95重量%まで含有させることが可能となり、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂と同程度の物性を有する軟質PP系樹脂が得られる。
【0035】このような柔軟な軟質PP系樹脂としては、トクヤマ社製の「PER」、およびモンテルJPO社製の「キャタロイ」などが挙げられ、これらはいずれも本発明に用いられる。また低密度ポリエチレンや中・高密度ポリエチレンやポリプロピレンにエチレン−プロピレンゴムやスチレン系エラストマーを配合したものなども使用できる。
【0036】基材層に隠蔽性を持たせるために、基材層用の樹脂に酸化チタンを配合してもよい。酸化チタンにはルチル型とアタナーゼ型があるが、好適にはそれ自身に耐候性があり、樹脂分散性の良い、平均粒径の小さいルチル型酸化チタンが用いられる。酸化チタンは軟質PP系樹脂100重量部に対し好ましくは50〜300重量部添加される。
【0037】また、顔料の樹脂への分散性を高める手法として汎用されているマスターバッチ化などにより、基材層用の樹脂に顔料を混和しておくことが好ましい。
【0038】さらに基材層用の樹脂にカーボンブラック等を配合して基材層を灰色化したり、その他顔料の配合による基材層を着色してもよい。また、基材層と塗膜層間にプライマー等を積層してもよい。
【0039】フィルムの光劣化を防ぐために、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物を使用してもよい。紫外線吸収剤としては、従来ポリオレフィン系樹脂に配合しているベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤またはサリチル酸エステル系紫外線吸収剤が、単独もしくは2種以上の組み合わせで使用できる。ヒンダードアミン系化合物としては従来ポリオレフィン系樹脂に配合しているヒンダードアミン化合物を、単独もしくは2種以上の組み合わせで使用できる。具体的には以下のものが例示できる。
【0040】1) 2,2,4,4−テトラメチルピペリジル−4−ベンゾエート2) ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート3) トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ホスファイト4) ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]
5) 1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−3−n−オクチルスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン6) 1,2,3,4−テトラ(4−カルボニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)ブタン7) 1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−2,4−ジオキソスピロ[4,5]デカン8) トリ(4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−アミン9) 4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン10) 4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン11) 4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン12) 4−フェニルカルバモイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン13)コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物【0041】本発明の基材層用の樹脂には、また、他の汎用添加剤(帯電防止剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機フィラー、有機フィラー)を配合することも好ましい。
【0042】基材層用のフィルムは、基材層用の樹脂に上記のような添加物を配合した後、従来より用いられているTダイ法やインフレーション法等により配合物を製膜することにより得ることができる。得られた基材層フィルムは一般に表面張力が小さいため、コロナ処理等の表面改質処理により塗膜層や粘着剤層の密着性を向上させるのが望ましい。
【0043】基材層用のフィルムは、単層のものでもよいし、多層のものでもよい。
【0044】多層フィルムは、中間層とこれを挟む内外層とからなるサンドイッチ構造のものであってもよい。
【0045】特に、中間層として、MFR0.1〜5(g/10分)の線状低密度ポリエチレン(以下L−LDPEと略記する)樹脂20〜100重量%とポリオレフィン樹脂80〜0重量%を含むポリオレフィン系樹脂からなる層を配し、内外層としてポリプロピレン系樹脂からなる層に配してなるサンドイッチ構造の多層フィルムは、非常に柔軟なポリオレフィン系樹脂基材層を構成する。該基材層の一面に塗膜層を設けることにより、得られたマーキングフィルムの焼却性、三次曲面施工性および引き裂き性が大幅に改良される。
【0046】多層フィルムは、上記サンドイッチ構造のものの外、ポリプロピレン系樹脂層が最外層となるものであればどのような層構成をとるものでもよく、上記以外の層が含まれていても差し支えない。
【0047】上記L−LDPE樹脂のMFRが0.1より小さくても、5より大きくても、フィルム成形性が充分でなく、目的とするサンドイッチ構造の多層フィルムが得られにくい。また、上記L−LDPE樹脂の数平均分子量は、好ましくは1000〜200000、より好ましくは1500〜100000である。この数平均分子量が200000を越えるとフィルムの成形が難しく、1000未満では機械的強度が不足しがちである。
【0048】中間層を構成する樹脂組成物は、上記L−LDPE樹脂単独、または上記L−LDPE樹脂と他のポリオレフィン樹脂とからなり、L−LDPE樹脂が20〜100重量%、好ましくは25〜100重量%、より好ましくは40〜100重量%を占める。上記L−LDPE樹脂のポリオレフィン樹脂への含有量が20重量%未満では、三次曲面施工性および引き裂き性が低下する嫌いがある。
【0049】上記サンドイッチ構造の基材層の内外層と中間層の厚みは、特に限定されず、任意に選ぶことができるが、基材層としての柔軟性を考慮して中間層の厚みは総厚みの好ましくは50〜90%である。
【0050】基材層の厚みは、単層フィルムでも多層フィルムでも、好ましくは20〜150μm、より好ましくは40〜60μmである。20μm未満ではフィルム自体が柔らかすぎるために施工困難および強度不足を来たすことがあり、150μmを超えると逆にフィルムが固くなり、三次曲面等の被着体への追従性に劣る嫌いがある。
【0051】つぎに、粘着剤層についてであるが、同層に使用する粘着剤としてはアクリル樹脂系、ゴム系の粘着剤いずれでもよいが、マーキングフィルムは屋外での使用が前提となっていることから、耐候性の高いアクリル系が良好である。アクリル系粘着剤層の主成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては炭素数2〜12のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステル、好ましくは炭素数4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが用いられ、具体的には、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等を挙げることができる。これらは、単独、または組み合わせて用いることができる。粘着性と凝集性のバランス等から、通常ホモポリマーのガラス転移温度(Tg)が−50℃以下である(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、(メタ)アクリル酸エチル等の低級アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを併用するのが好ましい。
【0052】また、これらのビニルモノマー以外にこれらと共重合可能なモノマーが共重合されても構わない。このような共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマーまたはその無水物や、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー等が挙げられる。
【0053】粘着剤は、溶媒中で重合した溶剤型アクリル粘着剤であっても、水中で重合したエマルジョン系粘着剤であっても、また、モノマー混合物に紫外線照射した塊状重合型粘着剤であってもよい。粘着剤層の厚さは20〜50μmが好ましい。マーキングフィルムは、一般に、粘着剤をリバースコート法等により定量的な塗工法により剥離材に塗布し、加熱乾燥させた後、片側面に塗膜層が形成された基材層の反対面に粘着剤層を積層することにより製造される。
【0054】マーキングフィルムの粘着剤層を保護するための剥離材層は特に限定されるものではなく、例えば、シリコーン塗布型剥離紙が使用できる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例によって限定されるものではない。
【0056】<実施例1>ポリエステル系塗料(大日本塗料社製「プラニットU#500」)100重量部に硬化剤(日本ポリウレタン社製「コロネート2094」)10重量部と、シリコーンビーズ(東芝シリコーン社製「トスパール2000B」)5重量部と、複合顔料(シアニンブルー、キナクリドンレッド、ポリアゾイエロー、シアニングリーン)20重量部とを添加して、塗料組成物を調製した。この組成物をスプレーガンコーターにて工程紙に乾燥厚みが60μmになるように塗工し、乾燥し、塗膜層を形成した。
【0057】2液架橋型アクリル系粘着剤をコンマコーターにて乾燥厚みが40μmになるようにシリコーン塗布剥離紙に塗工し、乾燥し、粘着剤層を形成した。これを上記塗膜層に積層し、工程紙を剥ぎ取ることにより、粘着剤層および塗膜層が積層されてなるマーキングフィルムを得た。
【0058】塗膜層表面の平均表面粗さを接触型表面粗さ計(東京精密製「surfcom552」)を用いて、JIS B0601に準拠して測定した。
【0059】<実施例2>基材層として、厚み38μmのポリエステルフィルム(ユニチカ社製「S−38MS」)を用いた。
【0060】ポリエステル系塗料(大日本塗料社製「プラニットU#500」)100重量部に硬化剤(日本ポリウレタン社製「コロネート2094」)6.5重量部と、シリコーンビーズ(東芝シリコーン社製「トスパール2000B」)5重量部と、複合顔料(シアニンブルー、キナクリドンレッド、ポリアゾイエロー、シアニングリーン)20重量部とを添加して、塗料組成物を調製した。この組成物をスプレーガンコーターにて上記基材層に乾燥厚みが20μmになるように塗工し、乾燥し、塗膜層を形成した。
【0061】2液架橋型アクリル系粘着剤をコンマコーターにて乾燥厚みが40μmになるようにシリコーン塗布剥離紙に塗工し、乾燥し、粘着剤層を形成した。これを上記基材層の塗膜層反対面に積層し、粘着剤層、基材層および塗膜層が順次積層されてなるマーキングフィルムを得た。
【0062】実施例1と同様にして塗膜層表面の平均表面粗さを測定した。
【0063】<実施例3>重量平均分子量200000、クロス分別法による各温度での溶出量が10℃以下で69重量%、10℃を越え70℃以下で11重量%、70℃を越え95℃以下で2重量%、95℃を越え125℃以下で18重量%である軟質PP系樹脂(トクヤマ社製「PER」)90重量%と、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」、MI=7.0g/10分)10重量%とからなる基材層用樹脂組成物を調製し、これをTダイ法にて厚さが50μmになるよう製膜し、得られたフィルムをインラインにて表面張力が40dyn/cmになるようにコロナ処理した。
【0064】こうして得られた基材層に、実施例2で調製した塗料組成物をスプレーガンコーターにて上記基材層に乾燥厚みが20μmになるように塗工し、乾燥し、塗膜層を形成した。
【0065】実施例1と同様にして剥離紙に粘着剤層を形成した。これを上記基材層の塗膜層反対面に積層し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0066】<実施例4>重量平均分子量250000、クロス分別法による各温度での溶出量が10℃以下で48重量%、10℃を越え70℃以下で19重量%、70℃を越え95℃以下で5重量%、95℃を越え125℃以下で28重量%である軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)90重量%と、L−LDPE樹脂(三井化学社製「1520」、MI=20.0g/10分)10重量%とからなる基材層用樹脂組成物を調製し、これをTダイ法にて厚さが50μmになるよう製膜し、得られたフィルムをインラインにて表面張力が40dyn/cmになるようにコロナ処理した。こうして基材層を得た。
【0067】シリコーンビーズの配合量を20重量部に、複合顔料の配合量を150重量部にそれぞれ変えた以外、実施例2と同様にして、基材層に塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0068】<実施例5>内外層用の樹脂組成物として、実施例4で用いた軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)50重量%と、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)50重量%とからなる組成物を用い、中間層用の樹脂組成物として、上記軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)80重量%と、上記ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)20重量%とからなる組成物を用い、これらをTダイ法にて厚さが50μmになるよう製膜し、得られたフィルムをインラインにて表面張力が40dyn/cmになるようにコロナ処理した。こうして内外層と中間層とからなるサンドイッチ状の基材層を得た。層厚比は内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1であった。
【0069】シリコーンビーズをウレタンビーズ(大日本インキ社製「CFB101−40」)5重量部に代えた以外、実施例2と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0070】<実施例6>内外層用の樹脂組成物として、実施例4で用いた軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)50重量%と、L−LDPE樹脂(三井化学社製「1520」、MI=20.0g/10分)50重量%とからなる組成物を用い、中間層用の樹脂組成物として、上記軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)50重量%と、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)50重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例5と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0071】ウレタンビーズの配合量を20重量部に、複合顔料の配合量を150重量部にそれぞれ変えた以外、実施例5と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0072】<実施例7>内外層用の樹脂組成物として、実施例4で用いた軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)20重量%と、エチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体(三菱化学社製「EVA20E」、MI=20.0g/10分)80重量%とからなる組成物を用い、中間層用の樹脂組成物として、上記軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)50重量%と、L−LDPE樹脂(三井化学社製「1520」、MI=20.0g/10分)50重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例5と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0073】ポリエステル系塗料をフッ素系塗料(日本ペイント社製「デュフロンプーレクリアー」)100重量部に、ウレタンビーズをシリコーンビーズ5重量部にそれぞれ代え、複合顔料の配合量を50重量部に変えた以外、実施例5と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0074】<実施例8>実施例4で用いた軟質PP系樹脂(モンテルJPO社製「キャタロイ」)50重量%と、エチレン酢酸ビニル(EVA)共重合体(三菱化学社製「EVA20E」、MI=20.0g/10分)50重量%とからなる基材層用樹脂組成物を調製し、これをTダイ法にて厚さが50μmになるよう製膜し、得られたフィルムをインラインにて表面張力が40dyn/cmになるようにコロナ処理した。こうして得られた基材層に、実施例2で調製した塗料組成物をスプレーガンコーターにて上記基材層に乾燥厚みが20μmになるように塗工し、乾燥し、塗膜層を形成した。
【0075】ポリエステル系塗料をアクリル系塗料(藤倉化成社製「レザリックTC」)100重量部に代え、ビーズをシリコーンビーズ10重量部とウレタンビーズ10重量部に代え、複合顔料の配合量を100重量部に変えた以外、実施例2と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0076】<実施例9>ビーズをウレタンビーズ(大日本インキ社製「CFB101−40」)5重量部に代えた以外、実施例2と同様にして塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0077】<実施例10>内外層用の樹脂として、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)100重量部を用い、中間層用の樹脂として、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A208FS」、MFR=0.85g/10分)100重量部を用い、これらをTダイ法にて厚さが50μmになるよう製膜し、得られたフィルムの両面をインラインにて表面張力が40dyn/cmになるようにコロナ処理した。こうして内外層と中間層とからなるサンドイッチ状の基材層を得た。層厚比は内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1であった。
【0078】ビーズをシリコーンビーズ(富士シリシア化学社製「サイリシア450」)5重量部に代えた以外、実施例2と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0079】<実施例11>中間層用の樹脂組成物として、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A208FS」、MFR=0.85g/10分)75重量%と、LDPE樹脂(日本ポリケム社製「UF840」、MFR=1.5g/10分)25重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例10と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0080】ビーズをシリコーンビーズ(東芝シリコーン社製「トスパール2000B」)20重量部に代え、複合顔料の配合量を150重量部に変えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0081】<実施例12>中間層用の樹脂組成物として、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A845F−2」、MFR=4.5g/10分)50重量%と、LDPE樹脂(日本ポリケム社製「UF840」、MFR=1.5g/10分)50重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例10と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0082】ビーズをウレタンビーズ(大日本インキ社製「CFB101−40」)5重量部に代えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0083】<実施例13>中間層用の樹脂組成物として、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A208FS」、MFR=0.85g/10分)75重量%と、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)25重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例10と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0084】ビーズをウレタンビーズ(大日本インキ社製「CFB101−40」)20重量部に代え、複合顔料の配合量を150重量部に変えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0085】<実施例14>中間層用の樹脂組成物として、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A208FS」、MFR=0.85g/10分)35重量%と、L−LDPE樹脂(日本ポリオレフィン社製「A845F−2」、MFR=4.5g/10分)35重量%と、ホモポリプロピレン樹脂(日本ポリオレフィン社製「FA465」)30重量%とからなる組成物を用いた以外、実施例10と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0086】ポリエステル系塗料をフッ素系塗料(日本ペイント社製「デュフロンプーレクリアー」)100重量部に代え、ビーズをシリコーンビーズ(東芝シリコーン社製「トスパール2000B」)5重量部に代え、複合顔料の配合量を50重量部に変えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0087】<実施例15>実施例10と同様にして、サンドイッチ状の基材層(内層厚:中間層厚:外層厚=1:4:1)を得た。
【0088】ポリエステル系塗料をアクリル系塗料(藤倉化成社製「レザリックTC」)100重量部に代え、ビーズをシリコーンビーズ(東芝シリコーン社製「トスパール2000B」)10重量部とウレタンビーズ(大日本インキ社製「CFB101−40」)10重量部の混合物に代え、複合顔料の配合量を100重量部に変えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0089】<比較例1〜5>各層を構成する成分の割合を表1に示す値に代えた以外、実施例5と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0090】<比較例6〜9>各層を構成する成分の割合を表3に示す値に代えた以外、実施例10と同様にして、塗膜層を形成し、粘着剤層/基材層/塗膜層のマーキングフィルムを得た。塗膜層表面の平均表面粗さを実施例1と同様にして測定した。
【0091】性能評価試験実施例1〜15および比較例1〜11で得られたマーキングフィルムに対し、下記項目について評価試験を行った。この結果を表2および表4に示す。
【0092】<滑り性>アクリル板にマーキングフィルムを、押圧部を綿布で被覆したスキージを用いて貼り付け、その時の滑り感を下記の基準で評価した。
【0093】
◎:表面滑りが著しく改善され、ポリ塩化ビニル系樹脂マーキングフィルムと同程度に滑り性を示す○:表面滑りが改善されている×:滑りが悪くスキージが引っかかることがある【0094】<塗膜外観>製膜直後の塗膜層の表面光沢性を目視評価により下記の基準で評価した。
【0095】
○:塗膜層表面に光沢性があり、外観上何ら問題がない×:塗膜層表面がマット状で、光沢性のある外観が得られない【0096】<防傷性>上記滑り性評価を行った後のフィルム表面の擦り傷具合を下記の基準で評価した。
【0097】
◎:問題なし○:光の角度により若干擦り傷が見える×:光の角度により擦り傷が目立つ【0098】<三次曲面施工性>マーキングフィルムを図2に示す二次曲面を有するコルゲート板(1) の山部(1a)に接着させ、次に谷部(1b)へ専用の施工工具にて押し込んだ。これを23℃で3日間放置した後、フィルム浮き状態を下記基準で評価し、三次曲面施工性の代用評価とした。
【0099】表2では○:谷部での浮きがない△:谷部で若干浮きがある×:谷部が著しく浮く表4では○:適度な柔軟性を持ち、曲面被着体への施工において問題がない△:フィルムモジュールが適当でないため、曲面被着体への施工が若干難しい×:フィルムモジュールが適当でないため、曲面被着体への施工ができない【0100】<フィルム取扱い性>マーキングフィルムの取扱い性を下記の基準で評価した。
【0101】
○:フィルムは適度な柔軟性を持ち、一般的なフィルム取扱いにおいて何ら問題がない×:フィルムが柔軟すぎるために腰折れが発生し、取扱いが非常に難しい【0102】<フィルム成形性>基材層のTダイ成形機における形成性を下記の基準で評価した。
【0103】
○:フィルムを問題なく成型できる×:樹脂の剛性が高いため樹脂をTダイから押し出せない<塗膜成形性>工程紙または基材層に塗膜層をスプレーガンにてコーティングする際のコーティング性および外観を下記の基準で評価した。
【0104】
○:コーティング性は問題なく、出来上がり外観も良好である△:コーティングむらが若干発生し、外観も荒れている×:コーティング時にスプレーガンが目詰まりを起こし、製品となり得るような塗膜が成形できない【0105】<引き裂き性>フィルムの引き裂き性をJIS K−7128(エルメンドルフ法)に従って測定し、シート厚みをポリ塩化ビニルフィルム60μmに換算し、2〜4(N/16枚)を最適数値として、評価した。
【0106】
【表1】

【0107】
【表2】

【0108】
【表3】

【0109】
【表4】

【0110】
【発明の効果】本発明によるマーキングフィルムは、従来のポリ塩化ビニル系樹脂マーキングフィルムと同程度に表面滑り性、防傷性、取扱い性、曲面追従性に優れ、しかもその使用後は埋め立て廃棄の必要がなく、簡単な焼却設備において焼却廃棄することができる。よって、このマーキングフィルムは環境低負荷型の製品としてこの分野においては極めて有用である。




 

 


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