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発明の名称 水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−115107(P2001−115107A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−296986
出願日 平成11年10月19日(1999.10.19)
代理人
発明者 柳 宏二郎 / 長尾 功弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 実質的に活性水素を含有しない粘着剤中に水酸基と反応し得る架橋剤が配合された粘着剤層が、熱可塑性樹脂フィルム基材層に積層されてなることを特徴とする水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルム。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水性インクジェット印刷用シートは、フィルム基材上にインクの受容層材料溶液をロールコーター等で塗工後、熱風乾燥して得られるものであるが、水性インクを吸収する必要があるため、受容層材料としてポリビニアルコール樹脂やアセタール樹脂等の親水性材料が用いられている。一方、このような印刷用シートにインクジェットプリンターで出力した印刷物を屋外装飾として利用すると、耐水性に問題があるため、印刷後保護層としてインク受容層保護フィルムを貼合わせて使用するのが一般的である。
【0003】上記インク受容層保護フィルムの構成は、基材として用いられる塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリル系樹脂、OPP等の透明なフィルムにアクリル系粘着剤が積層された積層体からなる。ところが、このようなインク受容層保護フィルムを積層しても、端部から浸水すると受容層材料が凝集力を失って、インク受容層保護フィルムが剥離するという問題点があった。
【0004】従来、このようなインク受容層保護フィルムを屋外装飾に使用する場合、被着体に印刷後の印刷用シートを貼合わせた後、端部処理としてインク受容層保護フィルムを印刷用シートの端部まで覆うように、印刷用シートよりも大きなサイズで貼合わせるか、インク受容層保護フィルムを印刷用シートと同じサイズで貼合わせた後、端部に油性塗料を塗布してエッジシールするため、手間のかかる作業が必要であった。しかしながら、このようなインク受容層保護フィルムを貼合わせても、インク受容層保護フィルムの表面が擦れ等何らかの原因で、剥がれたり破損するようなことがあると、その部分から雨水、結露水等の浸入が起こり、インク受容層が剥離するという問題点があった。
【0005】上記問題点は、印刷用シートのインク受容層が、インクを吸収するためには多量の水分吸収能が必要であるため、元来親水性樹脂を主成分とするところに起因するが、例えば、親水性樹脂に架橋等の処理を施して耐水性を付与すると、インクの吸収性能が低下して、印刷用シートの機能を損なうため、耐水性とインク吸収性能を両立させることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を解決し、インク受容層保護フィルムを貼合わせて屋外使用する際に、エッジシールのような煩雑な作業を必要とせず、しかも屋外使用においてフィルム基材の破損により浸水しても、インク受容層が剥離するような問題が起こらない水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルムは、実質的に活性水素を含有しない粘着剤中に水酸基と反応し得る架橋剤が配合された粘着剤層が、熱可塑性樹脂フィルム基材層に積層されてなることを特徴とする。
【0008】上記熱可塑性樹脂フィルム基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリル系樹脂、二軸延伸ポリプロピレン樹脂(OPP)等の透明な樹脂フィルムが用いられる。
【0009】上記粘着剤としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基のような活性水素を有する置換基を実質的に含有しない粘着剤中に、水酸基と反応し得る架橋剤が配合されたものが用いられる。上記粘着剤としては、N−ビニルピロリドンを含有するアクリル系粘着剤に架橋剤を配合したものが好ましく、特にアクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜12)の少なくとも1種90〜97重量%とN−ビニルピロリドン10〜3重量%を共重合して得られるものが好ましい。
【0010】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0011】上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物等の水酸基と反応し得るものが用いられる。上記粘着剤には、含有される架橋剤が粘着剤からブリードアウトするのを促進して、インク受容層側へ迅速に移行させるために移行助剤が添加されてもよい。上記移行助剤としては、架橋剤と反応しないエチレングリコール系化合物、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の活性水素を有しないものが好ましい。
【0012】上記アクリル系粘着剤の製造方法は、従来公知の方法が採用され、例えば重合開始剤の存在下で上記成分を配合して溶液重合することにより、アクリル系粘着剤を得ることができる。
【0013】上記熱可塑性樹脂フィルム基材に粘着剤層を設ける方法としては、例えば、樹脂フィルム基材に粘着剤を直接塗工する直接塗布法や、一旦離型紙に粘着剤を塗布乾燥して形成した粘着剤層を樹脂フィルム(基材)に貼合わせる転写法などによって形成される。
【0014】上記樹脂フィルム基材の厚みは、使用目的によって異なるが、20〜100μmが好ましく、粘着剤層の厚みは、3〜50μmが好ましい。
【0015】(作用)本発明の水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルムは、印刷が施された印刷用シートに貼合わされた時点で、保護フィルの粘着剤層に配合された架橋剤が、ブリードアウトしてインク受容層の親水性樹脂と架橋反応を起こすことによって、親水性樹脂の耐水性を向上させ、浸水によるインク受容層の剥離を防止する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0017】・粘着剤組成物の調製アクリル酸ブチル71.85重量%、アクリル酸エチル20重量%、N−ビニルピロリドン8重量%及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル0.15重量%を共重合してアクリル系粘着剤を得た。このアクリル系粘着剤100重量部に、イソシアネート化合物(旭化成社製「デュラネートWB40−80」)10重量部、及び、移行助剤としてエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート20重量部を配合して粘着剤組成物を調製した。
【0018】(実施例1)上記粘着剤組成物を乾燥後の厚みが30μmとなるように、PET離型紙(ダイヤホイル社製「PET離型紙#MRG50」)上に塗工乾燥して粘着剤層を作製した後、この粘着剤層を、熱可塑性樹脂フィルム基材として用いたPETフィルム(東レ社製「ルミラー#50」)に貼合わせてインク受容層保護フィルムを得た。一方、受容層材料としてアセタール樹脂(積水化学社製「KX5」)100重量部にシリカ(トクヤマ社製「T32」)30重量部を配合した配合物を乾燥後の厚みが10μmとなるように、PETフィルム(東レ社製「白PET#100」)片面に塗布乾燥してインク受容層を設けた後、もう一方の面にアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン1717」)を塗布乾燥して設けた粘着剤層に離型紙を積層して、水性インクジェット印刷用シートを作製した。
【0019】上記印刷用シートに、水性インクジェットプリンター(ミマキ社製「JV2」)を用いて、JISデジタル標準画像であるS1(ISO300)を100mm×100mmのサイズで印刷した後、インク受容層保護フィルムのPET離型紙を剥離して印刷用シートの印刷面に貼合わせ、端部処理(エッジシール)を施さずに、印刷用シートの粘着剤層側をアクリル樹脂板に積層して試験用サンプルを作製した。
【0020】(実施例2)受容層材料としてポリビニルアルコール樹脂(クラレ社製、PVA205とPVA117との等量混合物)100重量部にシリカ(トクヤマ社製「T32」)30重量部を配合した配合物を乾燥後の厚みが30μmとなるように、PETフィルム(東レ社製「白PET#100」)片面に塗布乾燥してインク受容層を設けた後、もう一方の面にアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン1717」)を塗布乾燥して設けた粘着剤層に離型紙を積層して、水性インクジェット印刷用シートを作製したこと以外は、実施例1と同様にして試験用サンプルを作製した。
【0021】(比較例1)粘着剤組成物として、活性水素を含有するアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン1717」)を使用してインク受容層保護フィルムを得たこと以外は、実施例1と同様にして試験用サンプルを作製した。
【0022】(比較例2)粘着剤組成物として、活性水素を含有するアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SKダイン1717」)を使用してインク受容層保護フィルムを得たこと以外は、実施例2と同様にして試験用サンプルを作製した。
【0023】上記試験用サンプルについて下記の性能評価を行い、その結果を表1に示した。(1)耐水性(イ)
試験用サンプルを10mmピッチでクロスカットし、100個の碁盤目を設けた後、23℃の水中に1週間浸漬して引き上げ、剥がれた碁盤目の個数をカウントした。
【0024】(2)耐水性(ロ)
試験用サンプルを10mmピッチでクロスカットし、100個の碁盤目を設けた後、60℃の温水中に1週間浸漬して引き上げ、剥がれた碁盤目の個数をカウントした。
【0025】(3)耐候性試験用サンプルを10mmピッチでクロスカットし、100個の碁盤目を設けた後、屋外で曝露試験を行い、3ケ月、6ケ月及び1年後に剥がれた碁盤目の個数をカウントした。
【0026】
【表1】

【0027】
【発明の効果】本発明の水性インクジェット印刷用シートのインク受容層保護フィルムは、上述の構成であり、水性インクジェットにより印刷された印刷用シートに貼合わせて屋外使用される際に、エッジシールのような煩雑な作業を必要せず、しかも屋外使用時にフィルム基材の破損により浸水してもインク受容層が剥離するような問題が起こらない。




 

 


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