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発明の名称 塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤及びこれを用いた押出成形体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−114971(P2001−114971A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−290961
出願日 平成11年10月13日(1999.10.13)
代理人
発明者 富田 博司
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 着色剤中に、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーと、多官能性モノマーとから構成されるアクリル系共重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト共重合させて得られた塩化ビニル系樹脂組成物が、5重量部以上50重量部未満含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤。
【請求項2】 着色剤中に、重量平均分子量が1万以上、50万未満のアクリル系高分子滑剤が、1重量部以上50重量部未満含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤。
【請求項3】 ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーと、多官能性モノマーとから構成されるアクリル系共重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト共重合させて得られた塩化ビニル系樹脂組成物100重量部と、請求項1又は/及び2記載の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤0.01重量部以上2重量部未満とが混合されて押出成形されることを特徴とする押出成形体。
【請求項4】 押出成形体が管であることを特徴とする請求項3記載の押出成形体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所要時間が長くても押出成形が可能な塩化ビニル系樹脂組成物を得るための添加剤及びそれを用いて押出成形加工された成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、塩化ビニル樹脂組成物の押出成形は、塩化ビニル樹脂に、熱安定剤、滑剤、着色剤、加工助剤等を必要に応じて添加し、押出加工が長時間になる場合の加工時の樹脂の熱分解や変色等への耐性(以降、長期成形性という)が付与されている。
【0003】しかしながら、着色剤顔料や無機系添加剤等と塩化ビニル樹脂との相溶性が低い場合等では、押出加工が長時間に渡った後では、塩化ビニル系樹脂自体が金型表面にビルドアップまたはプレートアウトし、スジ等の外観不良が起こる原因となる場合があった。
【0004】特に、耐衝撃性を改良しかつ他の物性とのバランスに優れた塩化ビニル樹脂を得るために、ホモポリマーのガラス転移温度が異なる特定のモノマーを共重合したアクリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合させた塩化ビニル系樹脂のように、高い粘着性を持つ塩化ビニル系樹脂の場合には、その粘着性によりビルドアップが促進され、外観不良を生じ易いことがあり、外観の改良を目的とした種々の添加剤が提案されている。
【0005】添加剤の一つとして、顔料系に対する従来技術としては、例えば、特開平4−366152号公報に開示されているように、アクリル−スチレン共重合体系やポリエステル樹脂系のような分散剤を用いて、滑性が良好でかつ発色安定性が良好な組成物が見いだされているが、上記塩化ビニル樹脂に対しては十分に長期成形性が満足できるものではなく、従来技術では、このような塩化ビニル系樹脂に対しては、長期成形性において良好な添加剤が見いだされていないのが現状である。
【0006】そこで、発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討の結果、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマーとホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーとからなるアクリル系混合モノマー及び多官能性モノマーを混合することにより得られるアクリル系共重合体に塩化ビニルを懸濁重合にてグラフト共重合することにより得られる塩化ビニル系樹脂組成物に対しては、着色剤中の分散剤として、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマーとホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーとからなるアクリル系混合モノマー及び多官能性モノマーを混合することにより得られるアクリル系共重合体に塩化ビニルを懸濁重合にてグラフト共重合することにより得られる塩化ビニル系樹脂組成物、若しくは、GPC法による重量平均分子量1万から50万のアクリル系高分子滑剤を添加剤として用いることにより、押出成型時の塩化ビニル系樹脂の溶融粘度や溶融温度、押出速度が悪くならず、かつ押し出された成形品の物性が低下することなく、かつ大幅に長期成形性が改良されることを発見し、本発明に至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明の目的は、塩化ビニル系樹脂組成物に添加することで、押出成型時の塩化ビニル系樹脂の溶融粘度や溶融温度、押出速度が悪くならず、かつ押し出された成形品の物性が低下することなくして大幅に長期成形性が改良される添加剤及びこれを用いた押出成形品を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤(発明1)は、着色剤中に、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーと、多官能性モノマーとから構成されるアクリル系共重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト共重合させて得られた塩化ビニル系樹脂組成物が、5重量部以上50重量部未満含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤である。
【0009】本発明の請求項2に記載の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤(発明2)は、着色剤中に、GPC法による重量平均分子量が1万以上、50万未満のアクリル系高分子滑剤が、1重量部以上50重量部未満含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤である。
【0010】本発明の請求項3記載の押出成形体(発明3)は、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーと、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーと、多官能性モノマーとから構成されるアクリル系共重合体に塩化ビニルモノマーをグラフト共重合させて得られた塩化ビニル系樹脂組成物100重量部と、発明1又は/及び2の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤0.01重量部以上2重量部未満とが混合されて押出成形されることを特徴とする押出成形体である。
【0011】本発明の請求項4に記載の押出成形体は、押出成形体が管であることを特徴とする発明3の押出成形体である。
【0012】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明において、着色剤中に分散剤を配合するのは、予め分散剤を混合して着色剤の分散性を向上させておく方がより充分な混合状態が得られ均一な塩化ビニル系樹脂組成物となるからである。
【0013】発明1において、耐衝撃性を高めかつ他の物性とのバランスに優れた塩化ビニル系樹脂組成物を得るために用いられるアクリル系共重合体は、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーとホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーと多官能性モノマーとから構成されるアクリル系共重合体である。
【0014】ガラス転移温度が−20℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマーとしては特に限定されないが、例えば、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニルアクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチル琥珀酸等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0015】ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーとしては特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタアクリレート、イソプロピルメタアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレト、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロオキシエチルフタル酸等の極性基含有ビニルモノマー;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステルが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
【0016】多官能性モノマーとしては特に限定されないが、例えば、エチレングリコージ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、トリアリルイソシアヌレート等のジアリル化合物及びトリアリル化合物;ジビニルベンゼン、ブタジエン等のジビニル化合物等が挙げられる。これらは、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
【0017】上記アクリル系共重合体を得る方法としては特に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられる。耐衝撃性の発現性を考慮すると、乳化重合法が好ましい。
【0018】発明1の添加剤においては、上記アクリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合して得られた塩化ビニル系樹脂が用いられる。塩化ビニル系樹脂を得る方法としては特に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁重合法等が挙げられるが、懸濁重合法が好ましく用いられる。
【0019】この製造方法により製造された塩化ビニル系樹脂は、アクリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト共重合して得られるので、耐衝撃性に優れた塩化ビニル系樹脂成形体を成形することができる。
【0020】上記塩化ビニル系樹脂の重合度は、分散剤として作用させるため、GPC法による平均重合度として、500以上2000以下のものが好ましい。平均重合度が500未満だと長期成形性が悪化するため好ましくなく、さらに2000より大きすぎるとベースレジンとの相溶性が低下し、長期成形性が悪化するため好ましくない。
【0021】着色剤の内の顔料成分は、従来から熱可塑性樹脂に使用されている公知の顔料が使用でき、所望の色に応じて添加すればよい。例えば、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、ジアリライド系、キナクリドン系、イソインドリノン系、バット系、フタロシアニン系、ジオキサン系などの有機顔料;酸化チタン、カーボンブラック、群青、コバルトブルー、弁柄、チタンイエロー、黄鉛などの無機顔料である。
【0022】分散剤としての上記塩化ビニル系樹脂組成物樹脂の混合比率は、5重量%以上50重量%が好ましく、この範囲以外では、どちらに外れても、長期成形性に対する効果が低下するために好ましくない。
【0023】上記着色剤の製造方法は従来公知の方法で良く、例えばマスターバッチタイプ、ドライブレンドタイプ、ペーストタイプ、潤性カラータイプ等である。その中で特に好ましいのは、着色剤の分散性の点からドライブレンドタイプの製造方法が好ましい。この製造は、顔料及び分散剤等をヘンシェルミキサーで混合後、フレーク状又は粉末状にしたものである。
【0024】発明2において、 着色剤中に分散剤として混合して用いられるアクリル系高分子滑剤は、長期ランニング性を向上させる目的で使用され、そのグレード等は特に限定されず、GPC法による重量平均分子量が1万以上50万未満であれば、成形品の物性及び押出成型時の加工性が低下することなく、かつ大幅に長期成形性が改良される。1万未満だと、長期ランニング性向上の効果がなく、50万以上だと滑剤としての効果が少なくなり分散剤としての効果がなくなる。
【0025】上記分散剤として用いられるアクリル系高分子滑剤としては、一例として、例えば、メタクリル酸メチルを主成分とする塩化ビニル系樹脂と相溶性に優れた部分と滑性を示すアクリル系ポリマーから構成された多段重合体などが挙げられる。
【0026】着色剤中のアクリル系高分子滑剤の混合比率は1重量%以上50重量%未満が好ましく、この範囲以外では、どちらに外れても、長期成形性に対する効果が低下するために好ましくない。更に、分散剤としてアクリル系高分子滑剤に加え塩化ビニル樹脂を添加してもよい。
【0027】着色剤の内の顔料成分は、従来から熱可塑性樹脂に使用されている公知の顔料が使用でき、所望の色に応じて添加すればよい。例えば、アゾ系、ベンズイミダゾロン系、ジアリライド系、キナクリドン系、イソインドリノン系、バット系、フタロシアニン系、ジオキサン系などの有機顔料;酸化チタン、カーボンブラック、群青、コバルトブルー、弁柄、チタンイエロー、黄鉛などの無機顔料である。
【0028】上記着色剤の製造方法は従来公知の方法で良く、例えばマスターバッチタイプ、ドライブレンドタイプ、ペーストタイプ、潤性カラータイプ等である。その中で特に好ましいのは、着色剤の分散性の点からドライブレンドタイプの製造方法が好ましい。この製造は、顔料及び分散剤等をヘンシェルミキサーで混合後、フレーク状又は粉末状にしたものである。
【0029】発明3及び4は、ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃未満のアクリル系モノマーとホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノマーとと多官能性モノマーとからなるアクリル系共重合体に塩化ビニルを懸濁重合にてグラフト共重合することにより得られる塩化ビニル系樹脂組成物100重量部と、発明1又は/及び2の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤0.01重量部以上2重量部未満とが混合されて押出成形されることを特徴とする押出成形体及び管である。
【0030】上記着色剤の添加量は、発明1及び発明2の添加剤とも、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01重量部以上2重量部未満である。着色剤添加量が2重量部以上であると、外観不良及び顔料成分の金型への付着等が起こるため好ましくなく、また0.01重量部未満では所望の色が得られないため好ましくない。コスト及び外観、金型付着性の点から、より好ましい範囲は0.1重量部以上0.6重量部以下である。
【0031】本発明の添加剤が添加される上記塩化ビニル系樹脂組成物には、更に、必要に応じて、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOA)等の可塑剤;熱安定剤;ポリエチレン系ワックスやエステル系ワックス、ステアリン酸、モノグリセライド、モンタン酸系ワックス、炭酸カルシウム等の滑剤;ガラス繊維、カーボンファイバー等の充填剤;その他帯電防止剤、難燃剤、加工助剤、紫外線吸収剤等が添加されても良い。
【0032】上記組成物は、前述塩化ビニル系樹脂、着色剤、及び安定剤や滑剤等のその他添加物を通常の混合装置、例えばヘンシェルミキサー等で混合することにより得られる。
【0033】本発明の押出成形体は、上記塩化ビニル系樹脂組成物を通常の押出成形機及び金型を用いて押出成形することにより得られる。成形温度は約190〜210℃で成形することができる。成形温度は、上記範囲が好ましく、190℃以下だと得られる成形品の諸物性(特に衝撃性)が低下し、逆に210℃を越えると分解線が生じたり、長期成形性に劣る等の問題が発生するため好ましくない。
【0034】また、成形時の金型は棒状体、管状体、雨樋のような異型断面体、板状体、シート、フィルム等をいずれも成形可能であるが、その効果が顕著に現れるのは、従来の技術では成形が困難であった管状体の押出成形においてである。
【0035】(実施例及び比較例)以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0036】(実施例1〜7、比較例1〜8)下記の操作手順でアクリル系共重合体及び塩化ビニル系樹脂(A)を得た。
【0037】〈アクリル系共重合体の作製〉攪拌機及び還流冷却器を備えた反応容器に、純水2400重量部、乳化分散剤(ハイテノールN−08、第一工業製薬社製)10重量部、過硫酸アンモニウム1重量部、n−ブチルアクリレート1000重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート4重量部を入れ、容器内の酸素を窒素により置換した後、攪拌条件下で反応容器を65℃に昇温し、5時間加熱攪拌することにより、固形分濃度30重量%のアクリル系共重合体を得た。
【0038】〈塩化ビニル系樹脂(A)の作製〉次いで、攪拌機及びジャケットを備えた反応容器に、上記アクリル系共重合体1060重量部、部分ケン化ポリビニルアルコール(クラレポバールL−8、クラレ社製)の3%水溶液250重量部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ60SH50、信越化学社製)の3%水溶液125重量部、t−ブチルパーオキシネオデカノエート2重量部、α−クミルパーオキシネオデカノエート1重量部、CaCl2 3重量部を一括投入し、その後、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、更に、攪拌条件下で塩化ビニル6200重量部を投入した後、30分間攪拌することにより、塩化ビニルを均一に混合し、ジャケット温度の制御により重合温度50℃にて重合を開始した。
【0039】重合後6.2時間経過後、反応器内の圧力5.8kg/cm2 の圧力まで低下することで反応終了を確認し、消泡剤(東レシリコンSH5510、東レ社製)を加圧添加した後に反応を停止した。その後、未反応の塩化ビニルを除去し、更に脱水乾燥することにより塩化ビニル系樹脂(A)(平均重合度1300(粘度法)、アクリル含有量6.0重量%)を得た。
【0040】上記塩化ビニル系樹脂(A)100重量部に有機錫系安定剤(三共有機合成社製、商品名「SNT−461K」)1.0重量部、ステアリン酸0.5重量部、エステル系滑剤(理研ビタミン社製、商品名「SG22」)1.0重量部、ポリエチレン系滑剤(三井化学社製、商品名「Hiwax220MP」)1.0重量部、分散剤(アクリル系高分子滑剤(三菱レイヨン社製「L−1000」)及び塩化ビニル樹脂(徳山積水工業社製「TS800E」)を混合した各着色剤を0.4重量部加えて、110℃のヘンシェルミキサー(三井三池製作所社製)で混合した後、40℃まで冷却し、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0041】得られた塩化ビニル系樹脂組成物をプラスト押出機(東洋精機社製、ラボプラストミル)を用いて押出成形した。金型は、長期成形性の促進評価が可能なスリットダイ(スリット幅25mm、厚み2mm)を用いて試験片を得た。
【0042】成形体として管を得るために、上記塩化ビニル系樹脂組成物を直径50mmの2軸異方向押出機(プラスチック工学研究所社製、商品名「BT−50」)に供給し、押出量一定、樹脂温度200℃の条件下で直径20mmの管を得た。
【0043】上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニル系樹脂成形品について下記の評価を行った。
1.長期成形性評価(試験片による評価)
ランニング中にカスレ、スジ等の不良の発生の有無を目視確認した。ランニング開始後数分で発生したものを×、1〜2時間後に発生したものを△ 、3時間発生のないものを○とした。
2.金型付着性評価(試験片による評価)
3時間押出後、すぐに金型を解体して、金型表面の付着物量を目視観察した。金型付着物が全くないものは○、コーナー部等の付着しやすい部分に若干付着しているものを△、そして付着物量が多いものについては×とした。
3.落錘衝撃性評価(管による評価)
管の落錘衝撃強度を、JIS−K6742に準拠して測定した。なお錘の重量は9kgのものを用い、試料の状態調整として温度0℃、−10℃でそれぞれ約2時間放置した直後に試験した。
4.外観評価(管による評価)
上記押出評価で得られた管の外観を目視観察し、良好なものを○、カスレ、スジ等の不良が発生しているものを×とした。
【0044】評価の結果を表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物用添加剤は上述の効果を有しており、これを配合されたアクリル系樹脂等を共重合された塩化ビニル系樹脂は、通常の成形機による成形が可能であって、長時間連続成形しても金型への付着が少なく、長期の成形加工において優れた安定性を示す。又、本発明の組成物が押出成形されてなる押出成形体は外観が良好で優れた物性を有し、特に管において実用的に重要な効果を奏するものである。




 

 


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