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発明の名称 植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−114944(P2001−114944A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−290954
出願日 平成11年10月13日(1999.10.13)
代理人
発明者 橋本 圭祐 / 伊藤 正喜 / 松本 晃治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、植物系充填材100〜400重量部、変性ポリオレフィン1〜20重量部及びα,β−不飽和カルボン酸系モノマーと該モノマーに対して0.1〜10重量%の重合開始剤との混合物0.1〜10重量部が添加されてなる組成物が、前記ポリオレフィン系樹脂の溶融状態下で混練されてなることを特徴とする植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易成形性や耐久性等のプラスチックの長所と暖かみや保温性等の木質材料の長所とを兼備し、木質調の外観を有する成形品を得るに適する植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンのような熱可塑性樹脂に木粉のような植物系充填材を添加して複合樹脂組成物を作製し、この組成物を成形することによって、木質調の外観を有する成形品を得ようとする試みが種々行われてきた。
【0003】しかし、熱可塑性樹脂に植物系充填材を添加した場合、植物系充填材の添加量が多くなるほど樹脂組成物の熱流動性が低下して、成形時の発熱で植物系充填材が焼け焦げて異臭を発したり、物性を低下させる等の問題点が生じる。特に、全樹脂組成物中における植物系充填材の添加量が50重量%以上という高充填の場合、上記問題点はより顕著なものとなる。
【0004】このような問題点に対応するため、例えば、特開昭63−236571号公報では、スチレン系樹脂100重量部に対して、植物繊維粉体10〜400重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物を押出成形や圧縮成形などの成形法によって成形し、木質感のある成形品を得ることが開示されている。
【0005】また、特開昭61−236858号公報では、アクリル系樹脂のような熱可塑性樹脂100重量部に対して、木質系充填材10〜100重量部、焼石膏3〜80重量部を配合してなる熱可塑性樹脂組成物を押出成形や射出成形などの成形法によって成形し、木質感のある成形品を得ることが開示されている。
【0006】しかし、上記二つの開示にあるような熱可塑性樹脂樹脂組成物から得られる成形品は、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維等の無機充填材を添加した熱可塑性樹脂組成物から得られる成形品に比較して、例えば曲げ強度のような物性が劣り、使用用途が制限されるという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、優れた物性や耐久性と優れた木質感とを兼備する成形品を得るに適し、成形性も良好な植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、植物系充填材100〜400重量部、変性ポリオレフィン1〜20重量部及びα,β−不飽和カルボン酸系モノマーと該モノマーに対して0.1〜10重量%の重合開始剤との混合物0.1〜10重量部が添加されてなる組成物が、前記ポリオレフィン系樹脂の溶融状態下で混練されてなることを特徴とする。
【0009】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂としては、オレフィン系モノマーの単独重合体であっても良いし、2種類以上のオレフィン系モノマー同士の共重合体やオレフィン系モノマーと該オレフィン系モノマーと共重合し得る重合性モノマーとの共重合体であっても良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン− プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられるが、なかでもポリプロピレンが好適に用いられる。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0010】本発明で用いられる植物系充填材としては、成形品に木質調の外観、ソフトな感触、暖かみ、保温性等の木質感を付与し得る植物系充填材であれば良く、例えば、材木、パルプ、紙、合板、パーチクルボード、MDF、LVL、竹材等の植物系材料の切削屑、研磨屑、鋸屑、木粉のような粉砕物、籾殻のような穀物や果実等の殻もしくはその粉砕物、ジュートやケナフ等の植物繊維もしくはその粉砕物等が挙げられるが、なかでも木粉が好適に用いられる。これらの植物系充填材は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0011】本発明の植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物(以下、単に「ポリオレフィン系樹脂組成物」と略記する)においては、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、上記植物系充填材100〜400重量部が添加されていることが必要である。
【0012】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対する植物系充填材の添加量が100重量部未満であると、後述する変性ポリオレフィンを添加しても、変性ポリオレフィンを添加しない場合と比較して、十分な物性向上効果を得られないことがあり、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対する植物系充填材の添加量が400重量部を超えると、成形性が悪くなり、結果的に物性も低下する。
【0013】本発明で用いられる変性ポリオレフィンとは、前記ポリオレフィン系樹脂と該ポリオレフィン系樹脂と反応し得る官能基を有する化合物とを反応させて、ポリオレフィン系樹脂に官能基を導入して変性したものである。これらの変性ポリオレフィンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0014】上記ポリオレフィン系樹脂と反応し得る官能基を有する化合物としては、前記植物系充填材との親和性に富むものが好ましく、なかでも水酸基との反応性に富むものが特に好ましく、例えば、不飽和カルボン酸無水物、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸イミド、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、シアノエチル化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられるが、なかでも無水マレイン酸や無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物が好適に用いられる。これらの化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、上記変性ポリオレフィン1〜20重量部が添加されていることが必要である。
【0016】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対する変性ポリオレフィンの添加量が1重量部未満であると、十分な物性向上効果を得られないことがあり、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対する変性ポリオレフィンの添加量が20重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成物の弾性率が低下して強度が不十分となることがある。
【0017】本発明で用いられるα,β−不飽和カルボン酸系モノマーとしては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和カルボン酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸アミド等が挙げられるが、なかでも本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の成形温度より高い沸点を有するものが好適に用いられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸系モノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】α,β−不飽和カルボン酸の具体例としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イタコン酸等が挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】また、α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等が挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸エステルは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】アクリル酸エステルの具体例としては、例えば、アクリル酸アリル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2−(5−エチル−2−ピリジル)エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸−2−シアノエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらのアクリル酸エステルは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0021】メタクリル酸エステルの具体例としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−i−ブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル・メチルクロライド塩、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコール、ジメタクリル酸−1,6−ヘキサンジオール、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸−2−エトキシエチル等が挙げられる。これらのメタクリル酸エステルは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0022】さらに、α,β−不飽和カルボン酸アミドの具体例としては、例えば、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドが挙げられる。これらのα,β−不飽和カルボン酸アミドは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】本発明で用いられる重合開始剤としては、加熱により上述のα,β−不飽和カルボン酸系モノマーの重合を惹起し得るものであれば如何なる重合開始剤であっても良く、例えば、ケトンパーオキサイド系重合開始剤、パーオキシケタール系重合開始剤、ジアルキルパーオキサイド系重合開始剤、ジアシルパーオキサイド系重合開始剤、パーオキシエステル系重合開始剤、パーオキシジカーボネート系重合開始剤等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0024】以下に重合開始剤の具体例を列挙する。尚、括弧内の数字は10時間半減期温度を示す。
【0025】ケトンパーオキサイド系重合開始剤としては、例えば、メチルアセトアセテートパーオキサイド等が挙げられる。これらのケトンパーオキサイド系重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】パーオキシケタール系重合開始剤としては、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(86.7℃)、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(87.1℃)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(90.0℃)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(90.7℃)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン(95.0℃)、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン(103.1℃)、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレイト(104.5℃)、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(94.7℃)等が挙げられる。これらのパーオキシケタール系重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0027】ジアルキルパーオキサイド系重合開始剤としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド(123.7℃)等が挙げられる。これらのジアシルパーオキサイド系重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】ジアシルパーオキサイド系重合開始剤としては、例えば、ラウロイルパーオキサイド(61.6℃)、ステアロイルパーオキサイド(62.4℃)、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド(52.8℃)、オクタノイルパーオキサイド(61.5℃)、ベンゾイルパーオキサイド(73.6℃)等が挙げられる。これらのジアシルパーオキサイド系重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】パーオキシエステル系重合開始剤としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(65.3℃)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン(66.2℃)、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(67.5℃)、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(69.9℃)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(72.1℃)、t−ブチルパーオキシイソブチレート(77.3℃)、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(95.0℃)、t−ブチルパーオキシマレイン酸(96.1℃)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(97.1℃)、t−ブチルパーオキシラウレート(98.3℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン(98.5℃)、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(98.7℃)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(99.0℃)、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート(99.4℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン(99.7℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(101.9℃)、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート(104.3℃)、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ハイドロパーオキサイド等が挙げられる。これらのパーオキシエステル系重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0030】上記各種重合開始剤のなかでも、10時間半減期温度が60℃以上であるものが好ましい。10時間半減期温度が60℃未満であると、混練や成形時にα,β−不飽和カルボン酸系モノマーが急速に増粘したり硬化して、成形性が損なわれることがある。
【0031】また、重合開始剤の10時間半減期温度が、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形温度に対して、〔成形温度−70℃<重合開始剤の10時間半減期温度<成形温度−10℃〕の関係を満たす重合開始剤を用いることが特に好ましい。上記関係を満たす重合開始剤を用いることにより、硬化速度の制御が容易となる。
【0032】α,β−不飽和カルボン酸系モノマーと重合開始剤との組み合わせや、α,β−不飽和カルボン酸系モノマーに対する重合開始剤の使用量は、ポリオレフィン系樹脂組成物の成形温度と同じ温度条件でのゲルタイムテスター(例えば、安田精機製作所社製のNo.153式ゲルタイムテスター)による測定で、ゲル化時間が30〜600秒となるような量とすることが好ましいが、本発明においては、α,β−不飽和カルボン酸系モノマーに対して0.1〜10重量%の重合開始剤が使用されることが必要である。
【0033】重合開始剤の使用量がα,β−不飽和カルボン酸系モノマーに対して0.1重量%未満であると、上記モノマーの硬化が十分に進行しないことがあり、逆に重合開始剤の使用量が上記モノマーに対して10重量%を超えると、硬化速度の制御が困難となり、成形性が損なわれることがある。
【0034】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物においては、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記α,β−不飽和カルボン酸系モノマーと該モノマーに対して0.1〜10重量%の上記重合開始剤との混合物0.1〜10重量部が添加されていることが必要である。
【0035】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対する上記混合物の添加量が0.1重量部未満であると、ポリオレフィン系樹脂を十分に可塑化できないため、前記植物系充填材の高充填が困難となることがあり、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対する上記混合物の添加量が10重量部を超えると、ポリオレフィン系樹脂組成物の粘度が低くなりすぎて、成形性が損なわれることがある。
【0036】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、必須成分であるポリオレフィン系樹脂、植物系充填材、変性ポリオレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸系モノマーと重合開始剤との混合物以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、滑剤、難燃剤、補強剤、非植物系充填材、発泡剤、発泡助剤、着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加されていても良い。
【0037】滑剤としては、例えば、炭化水素系滑剤(例えば、流動パラフィン 天然パラフィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等)、脂肪酸系滑剤(例えば、ステアリン酸等)、脂肪酸アミド系滑剤(例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド等) 、エステル系滑剤(例えば、ブチルアレート 硬化ひまし油、エチレングリコールモノステアレート等) 、アルコール系滑剤(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール等) 、金属石鹸系滑剤(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛等) が挙げられる。これらの滑剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0038】滑剤は、使用するポリオレフィン系樹脂の種類や特性に応じて適宜選定されれば良いが、一般的には外部滑性を強く示すものほど好ましい。その理由は、充填材を高充填したポリオレフィン系樹脂組成物を例えば押出成形法により成形する場合、冷却成形時、金型との抵抗が小さい方が成形性が格段に向上することによる。外部滑性を強く示す滑剤としては、例えば、上記炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、金属石鹸系滑剤等が挙げられる。滑剤の添加量は、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、滑剤1〜25重量部であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂100重量部に対する滑剤の添加量が1重量部未満であると、添加効果(成形性向上効果)を十分に得られないことがあり、逆にポリオレフィン系樹脂100重量部に対する滑剤の添加量が25重量部を超えると、得られる成形品の物性が低下することがある。
【0039】難燃剤としては、例えば、リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステル、縮合リン酸エステル、ポリリン酸エステル、ポリリン酸塩、赤リン等のリン系難燃剤;三酸化アンチモン、グアニジン塩等の無機系難燃剤;テトラブロモビスフェノールA、トリブロモフェノール等の反応型難燃剤等が挙げられる。これらの難燃剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0040】補強剤としては、例えば、ガラス繊維や炭素繊維等が挙げられる。これらの補強剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0041】非植物系充填材としては、例えば、大理石粉、炭酸カルシウム、タルク、クレー等の無機系充填材や金属粉等の金属系充填材等が挙げられる。これらの非植物系充填材は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0042】発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、重炭酸ソーダ等の無機系発泡剤やジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタールアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、P,P’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3’−ジスルホンヒドラジドフェニルスルホン、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、ジエチルアゾジカルボキシレート等の有機系発泡剤等が挙げられる。これらの発泡剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、発泡助剤が併用されても良い。
【0043】ポリオレフィン系樹脂組成物中に発泡剤(発泡助剤も包含する)を添加することにより、該組成物を例えば押出しつつ発泡させたり、成形後、発泡させたりすることで、木質感をより向上させることが可能となる。
【0044】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法は、特別なものではなく、例えば、加熱装置を備えたミキサー、ニーダー、ロール、押出成形機等の各種攪拌混合機を用いて、必須成分である前記ポリオレフィン系樹脂、植物系充填材、変性ポリオレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸系モノマーと重合開始剤との混合物の各所定量と必要に応じて添加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とをポリオレフィン系樹脂の溶融状態下で均一に混練することにより、所望のポリオレフィン系樹脂組成物を得ることが出来る。
【0045】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用いた成形品の製造方法は、特別なものではなく、例えば、押出成形法、射出成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法、スタンピング成形法、トランスファー成形法等の一般的な熱可塑性樹脂の成形方法を採用して、常法の成形を行うことにより、例えばシート、フィルム、パイプ、異形成形品、型物等の所望の成形品を得ることが出来る。
【0046】
【作用】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、主成分であるポリオレフィン系樹脂の特定量に対して特定量の変性ポリオレフィンが添加されているので、変性ポリオレフィンのカップリング効果により、ポリオレフィン系樹脂と植物系充填材との界面の密着性が向上し、得られる成形品の物性や耐久性が著しく向上する。
【0047】また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂の特定量に対して特定量のα,β−不飽和カルボン酸系モノマーが添加されているので、α,β−不飽和カルボン酸系モノマーの可塑化効果により、ポリオレフィン系樹脂の溶融粘度が低下し、成形性を損ねることなく、植物系充填材の高充填が可能となる。植物系充填材が高充填されることにより、得られる成形品の物性や耐久性、木質感はより優れたものとなる。さらに、上記α,β−不飽和カルボン酸系モノマーは、特定量の重合開始剤が添加されているので、最終的には重合硬化し、得られる成形品の物性や耐久性をさらに向上させる。
【0048】即ち、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を用いれば、優れた物性や耐久性と優れた木質感とを兼備する成形品を成形性良く得ることが出来る。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0050】(実施例1)予め、α,β−不飽和カルボン酸系モノマーとしてメタクリル酸シクロヘキシル100部及び重合開始剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート5部の混合物を作製した。次いで、ポリオレフィン系樹脂としてポリプロピレン(商品名「ノバテックPP」、日本ポリケム社製)100部に対し、植物系充填材として木粉(45メッシュ品、渡辺ケミカル社製)200部、変性ポリオレフィンとして無水マレイン酸変性ポリプロピレン(商品名「ユーメックス1001」、三洋化成工業社製)10部及び予め作製した前記混合物5部を添加してなるポリオレフィン系樹脂組成物を押出成形機に供給し、加熱溶融、混練、押出成形の工程を経て、厚さ3mmのシート状成形品を製造した。
【0051】(実施例2)ポリオレフィン系樹脂としてのポリプロピレン「ノバテックPP」100部に対する植物系充填材としての木粉(45メッシュ品)の添加量を250部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、厚さ3mmのシート状成形品を製造した。
【0052】(比較例1)変性ポリオレフィンとしての無水マレイン酸変性ポリプロピレン「ユーメックス1001」を添加しなかったこと以外は実施例1の場合と同様にして、厚さ3mmのシート状成形品を製造した。
【0053】(比較例2)変性ポリオレフィンとしての無水マレイン酸変性ポリプロピレン「ユーメックス1001」を添加しなかったこと以外は実施例2の場合と同様にして、厚さ3mmのシート状成形品を製造した。。
【0054】JIS K−7055「ガラス繊維強化プラスチックの曲げ試験方法」に準拠して、実施例1及び実施例2、及び、比較例1及び比較例2で得られた4種類のシート状成形品の曲げ強度(MPa)を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0055】
【表1】

【0056】表1から明らかなように、本発明による実施例1及び実施例2のポリオレフィン系樹脂組成物を用いて製造した成形品(シート状成形品)は、優れた曲げ強度を発揮した。
【0057】これに対し、変性ポリオレフィン(無水マレイン酸変性ポリプロピレン)を添加しなかった比較例1及び比較例2のポリオレフィン系樹脂組成物を用いて製造した成形品(シート状成形品)は、曲げ強度が大幅に劣っていた。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物は、優れた物性や耐久性と優れた木質感とを兼備する成形品を成形性良く得るに適する。
【0059】また、本発明の植物系充填材高充填ポリオレフィン系樹脂組成物を用いて製造された成形品は、優れた物性や耐久性と優れた木質感とを兼備するので、例えば、自動車内装用部品、家電製品用部品、建築物用内装材、建材、家具、工芸等の各種工業用成形品として好適に用いられる。




 

 


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