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発明の名称 合わせガラス用中間膜
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−114538(P2001−114538A)
公開日 平成13年4月24日(2001.4.24)
出願番号 特願平11−298286
出願日 平成11年10月20日(1999.10.20)
代理人
発明者 清水 慎郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 熱可塑性樹脂膜に微細な凹凸からなる元エンボスが形成された合わせガラス用中間膜において、凹部の形状が溝状であって、且つ、元エンボスの平均間隔をSmA、凹部の溝間隔をSmBとしたとき、SmB/SmAが0.5〜1.5であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細な凹凸からなるエンボスが形成された合わせガラス用中間膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、少なくとも一対のガラス板の間に、可塑化ポリビニルブチラール樹脂膜等の熱可塑性樹脂膜からなる合わせガラス用中間膜を挟み、互いに接着させ一体化させて得られる合わせガラスは、自動車等の車輌、航空機、建築物等の窓ガラス等として広く使用されている。
【0003】このような合わせガラスは、通常、少なくとも一対のガラス板の間に、合わせガラス用中間膜を挟み、これをニップロールの間隙に通して扱くか、又はゴムバックに入れて減圧吸引することにより、ガラス板と合わせガラス用中間膜との間に残留する空気を脱気しながら予備圧着し、次いでオートクレーブ内で加熱加圧して本圧着を行い、一体化させることにより製造される。
【0004】上記合わせガラス用中間膜としては、透明性、接着性、耐候性、耐貫通性等の合わせガラスとして必要な基本性能が良好であることの他に、保管中に合わせガラス用中間膜同士がブロッキングしないこと、ガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が良好であること、さらに、空気の巻き込みを無くすために、予備圧着工程での脱気性が良好であること等が要求される。
【0005】このような要求を満たすために、通常、合わせガラス用中間膜には、その両面に微細な凹凸からなるエンボスが形成されている。この微細な凹凸の形態としては、多数の凸部とこの凸部に対する凹部とからなる各種の凹凸模様、或いは多数の凸条とこの凸条に対する凹溝からなる各種の凹凸模様が開示されている(例えば、特公平1−32776号公報等)。
【0006】しかし、上記従来の合わせガラス用中間膜では、保管中の耐ブロッキング性、取扱い作業性及び予備圧着工程での脱気性等がかなり改善されるが、例えば、面積が広いガラスや曲率が大きくペアー差の大きなガラスを用いて合わせガラスを製造する場合、或いは合わせガラスの生産性をより上げる場合には、特に、予備圧着工程での脱気性が未だ十分に満足のいくものではなかった。
【0007】すなわち、上述した合わせガラス製造の際に生産性を上げていくと、例えば、ニップロールの間隙に通して扱く脱気法による予備圧着方法を選択した場合、扱き時の扱きスピードが早くなるため、エンボスの変形が十分に行えず、エンボスの凹部が多く残るようなシール状態となる。さらに、上記従来の合わせガラス用中間膜のエンボス形状においては、エンボス形状が規則的になっているため、合わせガラス製造の際に合わせガラス用中間膜同士のブロッキングが起こりやすいという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の問題点を解決するため、保管中の合わせガラス用中間膜同士の耐ブロッキング性やガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性に優れるとともに、予備圧着工程での脱気性に優れた合わせガラス用中間膜を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の合わせガラス用中間膜は、熱可塑性樹脂膜に微細な凹凸からなる元エンボスが形成された合わせガラス用中間膜において、凹部の形状が溝状であって、且つ、元エンボスの平均間隔をSmA、凹部の溝間隔をSmBとしたとき、SmB/SmAが0.5〜1.5であることを特徴とする。
【0010】本発明の合わせガラス用中間膜(以下、単に中間膜という)において用いられる熱可塑性樹脂膜としては、従来の合わせガラス用中間膜に用いられている熱可塑性樹脂膜が使用され、例えば、可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜、ポリウレタン系樹脂膜、エチレン−酢酸ビニル系樹脂膜、エチレン−エチルアクリレート系樹脂膜、可塑化塩化ビニル系樹脂膜等が挙げられ、可塑化ポリビニルブチラール樹脂膜等の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜が好適である。これらの熱可塑性樹脂膜は、透明性、接着性、耐候性、耐貫通性等の合わせガラスに要求される基本性能が優れている。
【0011】上記熱可塑性樹脂膜の膜厚としては、合わせガラスとして基本的に必要な耐貫通性等を考慮して、0.2〜2mmとするのが好ましい。
【0012】本発明の中間膜においては、熱可塑性樹脂膜に形成された微細な凹凸からなる元エンボスの凹部の形状が溝状であることが必要であり、このことにより、予備圧着工程での予備プレス後の透過率が上昇し、脱気性が向上する。この中間膜の両面が上記元エンボスの凹部の形状が溝状になっているものが好ましいが、一方の面のみが上記元エンボスの凹部の形状が溝状になっていて、他方の面は微細な凹凸からなる元エンボスが形成されたままのものであってもよい。
【0013】さらに、本発明の中間膜においては、元エンボスの平均間隔をSmA、凹部の溝間隔をSmBとしたとき、SmB/SmAが0.5〜1.5であることが必要である。上記SmB/SmAが0.5未満では、凸部の実質的な体積が増加するため予備プレス時にエンボスがつぶれにくくなり、脱気性が向上しなくなる。逆に、SmB/SmAが1.5を超えると、元エンボスの脱気が困難となり元エンボス中に空気溜りが残るため、脱気性が向上しなくなる。ここで、本発明の中間膜の取扱い作業性を考慮すると、上記SmAは100〜500μmが好ましく、200〜400μmがより好ましい。
【0014】上記熱可塑性樹脂膜にエンボスを形成する方法としては、特に限定されず、例えば、エンボスロール法、カレンダーロール法、異形押出法、メルトフラクチャーを利用した押出リップエンボス法等が挙げられるが、特に、定量的に一定の微細な凹凸からなるエンボスを得るには、エンボスロール法が好適に用いられる。
【0015】このようなエンボスの凹凸模様は、特に限定されず、一般に、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部とからなる各種の微細な凹凸模様が形成され、この凹凸模様は、整然と規則的に分布していてもよく、又雑然と不規則的に分布していてもよい。また、各凸部の高さは、全て同じ高さであってもよく、異なる高さであってもよい。
【0016】また、上記凸部と凹部の形状も、特に限定されず、一般に、三角錐、四角錐、円錐等の錐体、截頭三角錐、截頭四角錐、截頭円錐等の截頭錐体、頭部が山型や半球状となった擬錐体等からなる多数の凸部起と、これらの凸部に対する多数の凹部とから構成された凹凸模様が挙げられ、錐体或いは半球状の擬錐体からなる多数の凸部と、これらの凸部に対する多数の凹部とから構成された凹凸模様が好ましい。
【0017】本発明の中間膜を用いた合わせガラスの製造方法は、特に限定されず、通常の合わせガラスと同様の製造方法が採用される。例えば、可塑化ポリビニルブチラール樹脂膜からなる中間膜を用いる場合は、具体的には、二枚の透明な無機ガラス板の間に中間膜を挟み、この積層体をニップロールの間隙に通し、圧力約2〜10kg/cm2 、温度約50〜80℃の条件下で扱いて脱気しながら予備圧着する方法(扱き脱気法)、或いは上記積層体をゴムバックに入れ、ゴムバッグを排気系に接続して約−400〜−750mmHgの真空(絶対圧力360〜10mmHg)に吸引減圧しながら温度を上げ、約50〜100℃で予備圧着する方法(減圧脱気法)等が採用される。次いで、予備圧着された積層体は、常法によりオートクレーブもしくはプレスを用いて、約120〜150℃の温度、約10〜15kg/cm2 の圧力で本圧着され、一体化させることにより合わせガラスを得ることができる。
【0018】上記ガラス板としては、通常の無機ガラス板のみならず、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板等の有機ガラス板も使用することができる。また、合わせガラスの積層構成としては、ガラス板/中間膜/ガラス板のような三層構成のみならず、例えば、ガラス板/中間膜/ガラス板/中間膜/ガラス板のような多層構成とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0020】(実施例1)
(1)中間膜の製造ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、残存アセチル基1モル%、ブチラール化度65モル%)100重量部に対し、可塑剤としてトリエチレングリコールジ2−エチルブチレート40重量部と、接着力調整剤として酢酸マグネシウム0.2重量部を添加、混合し、この混合物を押出機により溶融混練して、押出金型よりシート状に押出しポリビニルブチラール樹脂膜を成形した後、エンボスロールを用いて、微細な凹凸からなるエンボスが形成された、元エンボス間隔SmA≒300μm、厚さ0.76mmの中間膜を得た。上記エンボスロールは、金属ロール表面に三角形斜線型カップミルを用いて、SmB≒300μmのミル加工を行って得た。
【0021】(2)評価(1)で得られた中間膜の性能(1.表面粗さ、2.透過率、3.自着力)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0022】1.表面粗さ小坂研究所製表面粗さ計(商品名、SE−2000)を用いて、中間膜のエンボスの表面粗さを測定した。
【0023】2.透過率中間膜の予備圧着を下記の方法(a.扱き脱気法、b.減圧脱気法)で行い、得られた予備圧着後の合わせガラスの透過率を、JIS K 7105に準拠して測定した。
【0024】a.扱き脱気法2枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚み2mmの大きさで、中央部に対し周辺部が1mm湾曲しているガラス)の間に中間膜を挟み、はみ出た部分を切り取り、このようにして得られた積層体を加熱オーブン内で、積層体の温度(予備圧着温度)が70℃になるように加熱し、その後ニップロール(エアーシリンダー圧力3.5kg/cm2 、線速度10m/分)に通すことにより予備圧着を行い合わせガラスを得た。
【0025】b.減圧脱気法2枚の透明なフロートガラス板(縦30cm×横30cm×厚み2mmの大きさで、中央部に対し周辺部が1mm湾曲しているガラス)の間に中間膜を挟み、はみ出た部分を切り取り、このようにして得られた積層体をゴムバッグ内に移し、ゴムバッグを吸引減圧系に接続し、積層体の温度(予備圧着温度)が80℃になるように加熱すると同時に、−600mmHg(絶対圧力160mmHg)の減圧下で10分間保持し、その後、大気圧に戻して予備圧着を終了して合わせガラスを得た。
【0026】3.自着力中間膜を15cm×15cmに裁断し、これを2枚重ね合わせ、その上に13kgの重りを載せ、室温で24時間放置した後、引張試験機を用いて500mm/分の速度で180度剥離試験を行い、剥離力(g)を測定し、中間膜の自着力を評価した(繰り返し数5)。この自着力が小さいほど、中間膜同士が密着しにくくなり、保管中の耐ブロッキング性やガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が優れている。
【0027】(実施例2)実施例1と同様にして元エンボス間隔SmA≒300μmの中間膜を得た。
【0028】(実施例3)金属ロール表面に三角形斜線型カップミルを用いて溝間隔SmB≒200μmのミル加工を行って得たエンボスロールを用いたこと以外は実施例1と同様にして元エンボス間隔SmA≒400μmの中間膜を得た。
【0029】(比較例1)実施例1と同様にして元エンボス間隔SmA≒100μmの中間膜を得た。
【0030】(比較例2)金属ロール表面に三角形斜線型カップミルを用いて溝間隔SmB≒100μmのミル加工を行って得たエンボスロールを用いたこと以外は実施例1と同様にして元エンボス間隔SmA≒250μmの中間膜を得た。
【0031】(比較例3)金属ロール表面に三角形斜線型カップミルを用いて溝間隔SmB≒1000μmのミル加工を行って得たエンボスロールを用いたこと以外は実施例1と同様にして元エンボス間隔SmA≒500μmの中間膜を得た。
【0032】実施例2、3及び比較例1〜3で得られた中間膜の性能を実施例1の場合と同様にして評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0033】
【表1】

【0034】表1から明らかなように、本発明による実施例の中間膜は、予備圧着後の合わせガラスの透過率が大きく、脱気性に優れ、又自着力が小さく、保管中の耐ブロッキング性やガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が優れている。
【0035】これに対し、SmB/SmAが1.5を超える比較例1又は3の中間膜は、透過率が小さく脱気性に劣るか、又は自着力が大きく、保管中の耐ブロッキング性やガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性が劣っていた。また、SmB/SmAが0.5未満の比較例2の中間膜は、透過率が小さく脱気性に劣っていた。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による合わせガラス用中間膜は、保管中の合わせガラス用中間膜同士の耐ブロッキング性やガラス板の間に中間膜を挟む際の取扱い作業性に優れるとともに、予備圧着工程での脱気性に優れた性能を発揮する。従って、自動車等の車輌の窓ガラス用等として好適に用いられる。




 

 


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