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発明の名称 樹脂多孔体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−98102(P2001−98102A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−274523
出願日 平成11年9月28日(1999.9.28)
代理人
発明者 牧野 耕三 / 出口 好希 / 稲守 俊夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 樹脂(A)及び(B)の少なくとも一方を高圧下でガスに暴露してガスを溶解した後に樹脂(A)及び(B)を混合し、又は、樹脂(A)及び(B)の混合物を高圧下でガスに暴露してガスを溶解し、前記得られた樹脂混合物中に溶解しているガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に連続微細空孔を形成させることを特徴とする樹脂多孔体の製造方法。
【請求項2】 ガスが超臨界状態であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂微多孔体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルター、吸着材、吸音材料及び触媒担持体などとして利用可能な、樹脂多孔体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】ろ過性、吸着性、機能材料の担持性、音や衝撃の緩和性等の特性を付与するために空孔を内部に有した、樹脂多孔体は公知である。こうした樹脂多孔の製造方法としては、例えば、特開平11−60791号公報に、ポリエチレンに可塑剤を使用し、相分離構造を形成した後に、アルコールなどで可塑剤を除去し、ポリエチレンの多孔フィルムを製造する方法が開示されている。上記公報記載の、相分離構造の一方を溶剤などで除去することによって連続した微細な孔を有する多孔フィルムを製造する方法は、安定に多孔化でき、よく用いられる技術である。
【0003】しかしながら、可塑剤の除去に用いる有機溶剤による大気汚染や、作業環境の問題、あるいは除去後の廃液処理等の問題があった。また、一旦添加した物質を再び除去するため製造効率がよいとは言いがたい。また、延伸等によって発泡体に亀裂を生じさせ連続気孔を形成させる従来技術もあるが、強制的に気孔を形成するためその形状の均一性に問題があり、また得られる製品の強さも更に改善を要するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の樹脂多孔体の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、廃液などの処理が不要で、樹脂多孔体を容易に、かつ効率よく製造することが可能な樹脂多孔体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる樹脂多孔体の製造方法は、樹脂(A)及び(B)の少なくとも一方を高圧下でガスに暴露してガスを溶解した後に樹脂(A)及び(B)を混合し、又は、樹脂(A)及び(B)の混合物を高圧下でガスに暴露してガスを溶解し、前記得られた樹脂混合物中に溶解しているガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に連続微細空孔を形成させる、樹脂多孔体の製造方法とした。また、本発明の請求項2に記載の発明にかかる樹脂多孔体の製造方法は、ガスが超臨界状態である請求項1に記載の樹脂多孔体の製造方法とした。
【0006】本発明においてガスとは、常温、常圧で気体状態の有機ないしは無機物質であって、高温・高圧で樹脂への溶解性が良好で、樹脂を劣化させないものであれば、特に限定されず使用できる。常温・常圧で気体状態のため使用後、容易に樹脂組成物から除去することが可能である。
【0007】火災・爆発等の危険性がなく、また環境への悪影響が少なく、作業者の健康に対して安全で、回収が不要なガスが好ましい。このようなガスとして、例えば二酸化炭素、窒素、アルゴン、ネオン、ヘリウム、酸素等の無機ガスや、フロンガス、低分子量の炭化水素等の有機ガスが挙げられ、用いる樹脂によく溶解するものが好ましく選択される。より火災等の危険性がなく安全で、環境への悪影響も少なく、尚かつ安価なガスとして二酸化炭素、窒素が好ましく用いられる。二酸化炭素は樹脂に対する溶解度が高く、かつ火災等の危険性もなく安全で、特に好適に用いることができるガスである。
【0008】本発明においては、樹脂(A)及び(B)の混合物中に、ガスが溶解されているため、ガスが可塑剤として働き、通常の加熱によるだけでは成形が困難な溶融粘度の高い樹脂、あるいは熱分解しやすい樹脂も使用することが可能となる。
【0009】本発明において、上記ガスが溶解された樹脂混合物を得るに際し、ガスの溶解の時期は、樹脂(A)及び(B)の混合前でも良く、混合後でも良く、場合によっては混合中でも良い。すなわち、樹脂(A)及び(B)の少なくとも一方を高圧下でガスに暴露してガスを溶解した後に樹脂(A)及び(B)を混合して樹脂混合物を得ても良く、又は、樹脂(A)及び(B)の混合物を高圧下でガスに暴露してガスを溶解して樹脂混合物を得ても良い。
【0010】樹脂(A)及び(B)の混合物を得るには、樹脂(A)及び(B)を加熱溶融すると共に、通常は、剪断力を与えて、樹脂(A)及び(B)を均一に混練・分散させる。混練機としては、押出機型混練機、高速二軸連続ミキサー、バンバリミキサー羽型混練機、ミキシングロール等、従来公知の混練機の使用が可能である。樹脂(A)及び(B)の混合物又は混練物をガスに暴露してガスを樹脂中へ溶解するには、迅速に行うために、高圧下で実施することを要し、好ましくは高温及び高圧下で実施する。ガスを溶解させる方法・装置としては、特に限定されないが、バッチ式の容器でもよいし、ライン式の連続混合機内に上記ガスを導入して溶解させても構わない。
【0011】ガスの供給はガスボンベから直接供給してもよいし、加圧ポンプ等を用いてより高圧にして供給することもできる。また、樹脂混合物にガスを溶解させる容器、機器は、シールされて密閉されていることが好ましい。ガスが漏れて、大気中に抜けるのを防ぐ。
【0012】高圧とは、ガスを樹脂混合物に短時間で充分な量だけ溶解させることが可能な圧力のことで、使用する樹脂及びガスによって異なり、任意に設定できるが、(ガスの臨界圧力−3MPa )以上の圧力が好ましい。(ガスの臨界圧力−3MPa )未満では、ガスの溶解に時間がかかり、また溶解量が少なくガスを急激に膨脹させる時、充分樹脂を押し広げることができず気孔率の高い多孔体を得ることが困難となる。
【0013】また、高温とは樹脂が充分に軟化し、ガスを短時間で溶解させることが可能な温度で、使用する樹脂及びガスによって異なり、任意に設定できる。ガスの臨界温度以上であればより好ましい。上記の温度以下ではガスの溶解に時間が長くかかり過ぎ、効率が悪く好ましくない。
【0014】ガスは超臨界状態であるのが特に好ましい。なお、超臨界状態とは、臨界温度かつ臨界圧力以上の状態をいう。たとえば、ガスが二酸化炭素の場合、臨界温度は30.9℃、臨界圧力は7.4MPa、窒素の場合臨界温度は−146.9℃、臨界圧力は3.4MPaである。
【0015】また、ガスを樹脂混合物中に供給後、十分な量のガスを溶解させるため、上記温度・圧力は一定時間保たれることが好ましい。また、上記温度・圧力を越えて保つ時間は、熱可塑性樹脂の種類、ガスの種類、あるいは溶解時の条件により異なり、適当な時間を選択する必要がある。
【0016】樹脂混合物中へのガスの溶解量は、樹脂の溶融粘度を必要量減少できる量であればよく、樹脂の種類、ガスの種類によって適宣選択することができるが、樹脂100重量部に対し3〜50重量部のガスを溶解させることが好ましい。また、ガスの溶解は飽和状態であることが好ましいが、必ずしも飽和状態である必要は無い。
【0017】また、本発明においては、続いて樹脂混合物中に溶解しているガスを急激に膨脹させ、樹脂混合物中に連続微細空孔を形成させる。本発明者らはガスを溶解させた樹脂(A)及び(B)の混合物を、一方の樹脂(A)の溶融粘度が低く、かつ一方の樹脂(B)の溶融粘度が高くなる条件でガスを急激に膨脹させることによって、選択的に低粘度の樹脂(A)がガスによって押し広げられ、その抜け跡が微細な孔の連続空孔を形成して樹脂の多孔体が得られることを見出した。以下、ガスが樹脂混合物中に溶解している状態で、樹脂(A)及び(B)の内、相対的により低粘度の樹脂を樹脂(A)、より高粘度の樹脂を樹脂(B)とする。
【0018】ガスによって微細空孔を形成させるため、従来の方法のように有機溶剤などによって一方の相を除去する工程が不要で簡易であり、また、廃液が発生せず環境を汚染する恐れがない。
【0019】本発明において樹脂は(A)、(B)の2種が最低限必要であるが、3種以上でも構わない。本発明において用いられる上記樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、EVA等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系プラスチック、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、液晶ポリエステル等のエンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。
【0020】これらの樹脂は、常温で固体であることが好ましく、より好ましくは、50℃以上の温度でも溶融状態とならない樹脂であることが、最終的に得られる樹脂多孔体の耐熱性が高くなる点で好ましい。より好ましくは100℃以上である。また、樹脂(A)はガスを急激に膨脹させるとき、低粘度でガスにより押し広げられなければならないため、熱可塑性樹脂であることが、安定に製造するために好ましい。
【0021】本発明においては、上記の樹脂(A)及び(B)の他に、可塑剤、滑剤、安定剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、顔料、染料等の添加剤を本発明の目的を損なわない程度で配合しても構わない。また、場合によっては、可塑剤を一度添加し、その後有機溶剤で除く等といった公知技術を併せて実施しても構わない。但し、地球環境の問題や、最終的に得られる製品の中に含まれる不純物等の問題等からその使用は最小限にとどめることが好ましい。
【0022】本発明においては、樹脂(A)及び(B)の相溶性は特に限定されないが、選択的に一方の樹脂相がガスにより押し広げられやすくするために、樹脂(A)及び(B)の混合物は、互いに一部あるいは全部が2相に別れて相溶しない、相分離構造を示す配合となることが好ましい。混合時、必ず一方の樹脂は連続相を形成するが、本発明においては樹脂(A)が連続相であることが好ましく、互いに連続相を形成することがより好ましい。ガスが存在しない状態での樹脂(A)及び(B)の相溶状態は、実際にガスが樹脂を押し広げる、ガスが存在する状態と厳密には異なるが、ガスは相溶化剤としても機能するため、ガスが存在しない状態で相分離構造をとるのが、ガス存在状態で相分離構造を取るためのの条件となる。
【0023】樹脂(A)及び(B)が相溶する場合、分子レベルまで互いに絡みあうため、ガスを樹脂混合物中に溶解した後、ガスを急激に膨脹させても、一方の樹脂相を選択的にガスが押し広げることが困難で、気孔率の高い多孔体を得ることが困難となる。従って相分離構造が好ましい。上記の混合物の相構造は、試料を染色後、透過電子顕微鏡などにより観察することができる。
【0024】樹脂(A)及び(B)の混合比は特に限定されず、任意に混合されるが、樹脂(A)及び(B)が相分離構造を形成する混合比が好ましい。上記好ましい混合比は選択する樹脂(A)及び(B)の組合せによって異なる。また樹脂(A)及び(B)の混合はガスを溶解する前、最中、あるいは後のいずれの場合に行われてもよいが、より微細な相分離構造状態を形成するためにガスの溶解前に混合されることが好ましい。
【0025】ガスを急激に膨脹させる方法としては、特に限定されないが、ガスを溶解させた樹脂混合物が存在する雰囲気の圧力を急激に低下させる方法等が挙げられる。具体的には例えば、オートクレーブのような密閉容器の高圧状態をコックを開放することによって減圧する方法、高圧状態の押し出し金型から大気中に押し出す方法、あるいは、高圧状態の射出金型を低圧雰囲気に開放する方法等が挙げられる。上記押出あるいは射出成形機としては、特に限定されないが、たとえば、1軸および2軸以上のスクリュー、あるいはこれらを組み合わせた成形機で、2軸の場合スクリューの回転方向がそれぞれの軸で反対のもの、同じものであっても良く、軸のタイプはパラレルタイプでもコニカルタイプでも良い。また成形機を多段に組み合わせたタンデム方式を用いても良い。
【0026】高圧状態を急激に低下させる速度は、特に限定されないが、0.1MPa/秒以上であることが好ましい。0.1MPa/秒未満では、溶解されたガスと周囲の大気との圧力差が小さすぎて充分ガスが樹脂を押し広げることができず、気孔率の高い多孔体を得ることが難しいからである。
【0027】また、ガスを急激に膨脹させる温度は、特に限定されないが、樹脂混合物中の樹脂(A)が、ガスの膨脹によって良好に溝状に押し広げられる程度の低粘度を維持する温度以上の温度とすることが好ましい。温度が低すぎると樹脂の溶融粘度が高くなりすぎて、気孔率の高い多孔体を得ることが難しくなる。但し、あまりに高温で行うと、ガスの急激膨脹によって一旦形成された樹脂混合物中の溝状の連続微細気孔が溶融した樹脂で再び埋まってしまい好ましくない。従って、上記温度は使用する樹脂(A)の種類に応じて最適な条件が選択される。
【0028】また、上記ガスを急激に膨脹させる温度は、樹脂混合物中の樹脂(B)については、ガスの膨脹によって過剰には変形しない程度の高粘度を維持する温度以下の温度とすることが好ましい。すなわち、上記温度が高すぎると、樹脂(B)が過剰に低粘度化されて、ガスの膨脹によって過剰に変形し、最終的に得られる樹脂多孔体の形状が保てず、一旦形成された樹脂混合物中の溝状の連続微細気孔が溶融した樹脂(B)で再び埋まって気孔率が低下したり、粗大な気孔となったりするからである。
【0029】得られる樹脂多孔体は、ろ過材、吸着材、機能材料の担持体等に好適に用いることができる。本発明においては樹脂混合物に溶解した高圧力状態のガスを急激に膨脹させるため、熱力学的な不安定さの度合いが大きく、ガスが膨脹を開始する起点が多く発生するため、微細な連続空孔の多孔体が得られる。得られる多孔体の気孔径は、通常100μm以下となるが、好ましくは50μm以下、更に好ましくは10μm以下である。上記気孔径は電子顕微鏡(SEM)など従来公知の方法によって測定される。
【0030】また、本発明においては樹脂混合物に溶解した高圧力状態のガスを急激に膨脹させるため、低粘度となった樹脂(A)が一気に押し広げられ、得られる多孔体の気孔率も高くなり、気孔率は、通常20体積%以上である。より好ましくは50体積%以上である。
【0031】また、連続空孔率は50体積%以上、より好ましくは70体積%以上となる。上記連続空孔率は、ASTM D 2856の方法に準拠して求められる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】(実施例1)超高分子量ポリエチレン樹脂(三井化学工業社製 「ハイゼックス ミリオン240M」、DSCのピーク温度136℃)100重量部、及び、エチレン−酢酸ビニル樹脂(日本ポリケム社製,「ノバテックEVA LV660」、DSCのピーク温度70℃、溶融粘度)100重量部を、150℃のミキシングロールにて均一に混練後、150℃、約0.25kg/cm2 の条件下でプレスし、厚さ1mmのシートとした。続いて、この樹脂混合物(シート)をオートクレーブ内の150℃、17MPaの二酸化炭素ガスの雰囲気下に1時間放置したのち、120℃にてオートクレーブ内の二酸化炭素ガスを17MPa/3秒で、バルブを開けることによって圧力を開放し、ガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に連続微細空孔が形成された樹脂多孔体を得た。
【0034】すなわち、得られた樹脂多孔体は、図1に電子顕微鏡観察写真を示した通り、均一な連続微細空孔を有する多孔構造をしており、ろ過材、吸着材、機能材料の担時体等に好適に用いることができるものであった。尚、連続空孔率は、ASTM D 2856の方法に準拠して求め、空孔率は、樹脂多孔体の見かけ密度と樹脂混合物の真密度とから算出し、更に、空孔径は電子顕微鏡(SEM)によって測定した。
【0035】(比較例1)超高分子量ポリエチレン樹脂(三井化学工業社製 「ハイゼックス ミリオン240M」、DSCのピーク温度136℃)を、実施例1と同様の条件下でプレスし、厚さ1mmのシートとした。続いてこのシートをオートクレーブの150℃、17MPaの二酸化炭素ガスの雰囲気下で1時間放置したのち、120℃にてオートクレーブ内の二酸化炭素ガスを17MPa/3秒で、バルブ開けることによって圧力を開放し、ガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に多数の空孔が形成された樹脂多孔体を得た。この樹脂多孔体は、発泡していたが、電子顕微鏡で観察すると気泡構造は独立気泡であり、連続した多孔構造のものは得られず、ろ過材、吸着材、機能材料の担時体等に用いるのは困難なものであった。
【0036】(比較例2)エチレン−酢酸ビニル樹脂(日本ポリケム社製 「ノバテックEVA LV660」、DSCのピーク温度70℃)を実施例1と同様の条件下でプレスし、厚さ1mmのシートとした。続いてこのシートをオートクレーブの150℃、17MPaの二酸化炭素ガスの雰囲気下に1時間放置した。放置ののち、120℃にてオートクレーブ内の二酸化炭素ガスを17MPa/3秒でバルブ開けることによって圧力を開放し、ガスを急激に膨張させた。得られたものは、電子顕微鏡で観察すると、わずかに微細な多孔状を有していたが、空孔率は5体積%であり、殆ど空孔が無いものであり、ろ過材、吸着材、機能材料の担時体等に用いるのは困難なものであった。
【0037】
【発明の効果】樹脂(A)及び(B)の少なくとも一方を高圧下でガスに暴露してガスを溶解した後に樹脂(A)及び(B)を混合し、又は、樹脂(A)及び(B)の混合物を高圧下でガスに暴露してガスを溶解し、前記得られた樹脂混合物中に溶解しているガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に連続微細空孔を形成させることを特徴とする樹脂多孔体の製造方法。本発明の樹脂多孔体の製造方法は、樹脂(A)及び(B)の少なくとも一方を高圧下でガスに暴露してガスを溶解した後に樹脂(A)及び(B)を混合し、又は、樹脂(A)及び(B)の混合物を高圧下でガスに暴露してガスを溶解し、前記得られた樹脂混合物中に溶解しているガスを急激に膨張させ、樹脂混合物中に連続微細空孔を形成させるものであるから、本発明によれば、迅速に低コストで樹脂多孔体を製造することができると共に、従来必要であった空孔を形成させるための有機溶剤等による可塑剤除去の必要がないので、大気汚染や、作業環境の問題、又は、廃液処理に伴う危険性等の問題を惹起することがない。また、得られる樹脂多孔体は、強制的に延伸して気孔を形成させたものではないので、延伸などによる樹脂の破断跡などがなく、安定した樹脂強度を発現すると共に、元々添加する必要がないため、除去しきれない不純物を含有することがなく、クリーンな多孔体である。




 

 


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