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発明の名称 軽量セメント成形体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−97784(P2001−97784A)
公開日 平成13年4月10日(2001.4.10)
出願番号 特願平11−280280
出願日 平成11年9月30日(1999.9.30)
代理人
発明者 佐原 敬
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物、及び、水に可溶なカルシウム化合物が添加されてなることを特徴とする軽量セメント成形体。
【請求項2】 上記ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムによりモノカーボネート水和物が生成されていることを特徴とする請求項1記載の軽量セメント成形体。
【請求項3】 ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムが1〜5重量%、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物が2〜15重量%、及び、水に可溶なカルシウム化合物が0.5〜5重量%添加されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の軽量セメント成形体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁などの建築材料として用いられる軽量セメント成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築材料として用いられる軽量セメント成形体は、抄造法、プレス法、押出法等、種々の成形方法で製造されていることが知られている。これら軽量セメント成形体には、一般に、比重の低減又は水分の吸放出に伴う寸法変化率の低減のために、パーライト、ガラズバルーン、シラスバルーン等の無機軽量骨材やスチレンビーズ等の有機軽量骨材等が添加されている。
【0003】しかし、これらの軽量骨材を多量に用いることは、成形体の強度を損ねたり、また、釘打ち性、鋸引き性等の加工性を損ねたりする原因となり、更に、有機軽量骨材の場合には、不燃性に問題が生ずることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の軽量セメント成形体の問題点に着目してなされたものであり、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムを一定以上の発熱量を有するアルミニウム化合物と水に可溶なカルシウム化合物と共に用いたセメント組成物から、強度等の物性の優れた軽量セメント成形体が得られるという、本発明者の知見から完成されたものである。その目的は、従来の軽量セメント成形体に比較してより寸法安定性及び強度の優れた軽量セメント成形体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1記載の本発明の軽量セメント成形体は、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物、及び、水に可溶なカルシウム化合物が添加されてなることを特徴とするものである。又、請求項2記載の本発明の軽量セメント成形体は、請求項1記載の軽量セメント成形体において、上記ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムによりモノカーボネート水和物が生成されていることを特徴とするとするものである。
【0006】又、請求項3記載の本発明の軽量セメント成形体は、請求項1又は2記載の軽量セメント成形体において、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムが1〜5重量%、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物が2〜15重量%、及び、水に可溶なカルシウム化合物が0.5〜5重量%添加されてなることを特徴とするものである。
【0007】本発明において、セメントとしては、特に限定されず、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等の混合セメント、アルミナセメント等の特殊セメントが使用できる。
【0008】本発明において、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムを用いるのは、炭酸カルシウムの中で、直径20μm程度の針状粒子のような特徴を有するウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムを使用すると高強度の軽量セメント成形体が得られるからである。これは、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムと、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物及び水に可溶なカルシウム化合物とから生成されるモノカーボネート(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・11H2 O)が、炭酸カルシウムの形状に追従して形成されて、ウイスカー状になり、セメント硬化体を補強するため、高強度を発現するためと推察される。ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウムは、例えば、奥多摩工業社製の商品名「タマパールTP- #123」として市販されており、入手可能である。
【0009】水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物は、常温下で水に浸漬したときに粉体1gあたり2cal以上の発熱量を有する、水と反応活性なアルミニウム化合物であり、好ましい発熱量は、5cal以上100cal程度以下である。発熱量がこれよりも少ないと、セメントに添加した場合、硬化時間を短縮できる作用が低くなる。発熱量が多いほど硬化時間を短縮できるため発熱量の上限はないが、あまりにも発熱量が大きいと作業時間が確保できなくなるため100cal以下が好ましい。
【0010】上記アルミニウム化合物の発熱量は、常温下で水20gに対して粉体20gの割合で浸漬し、6分間攪拌した後に、熱量計により発熱量を測定し、浸漬直後から3時間までの発熱量を積算し、この値をアルミニウム化合物の発熱量とした。水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物としては、工業製品である水硬性アルミナやアルミナセメントなどを使用することができる。
【0011】上記水に可溶なカルシウム化合物としては、水酸化カルシウム(消石灰)、酸化カルシウム(生石灰)、カルシウムシリケート、又本発明において用いられるポルトランドセメントなどを使用できる。
【0012】本発明において、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物、及び、水に可溶なカルシウム化合物の好ましい添加割合は、これらとセメント等を含むセメント組成物に水を反応させて得られた軽量セメント成形体において、前記炭酸カルシウムが1〜5重量%、前記アルミニウム化合物が2〜15重量%、及び、前記カルシウム化合物が0.5〜5重量%である。前記ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、前記アルミニウム化合物、及び、前記カルシウム化合物の割合が、各々、これらの範囲を外れると、モノカーボネート水和物の量が過少又は過多となり、十分な強度が発現されない。
【0013】ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物、及び、水に可溶なカルシウム化合物の混合割合は、モノカーボネート水和物(3CaO・Al2 O3 ・CaCO3 ・11H2O)を効率良く得るためには、カルシウム化合物に含まれるカルシウム原子数/アルミニウム化合物に含まれるアルミニウム原子数が、0.1〜1.0であることが好ましく、又優れた耐久性を得るためには、炭酸カルシウムの炭酸イオン(CO3 )/アルミニウム化合物のアルミニウム原子数が0.1〜1.0であることが好ましい。
【0014】この範囲を外れ、セメント中の熱硬化成分の含有量が過少であり、且つポルトランドセメントの含有量が過多の場合には、例えばホットプレス中でセメントの硬化反応があまり進行せず、プレス型から脱型するのに十分な強度が得られず、逆に熱硬化性成分の含有量が過多であり、且つポルトランドセメントの含有量が過少の場合には、硬化反応が早すぎて十分な作業時間が得られず、一方、原料コストが増加する恐れがある。
【0015】本発明の軽量セメント成形体を構成するセメント組成物においては、セメントの一部に代えて珪砂、珪砂紛、けいそう土等の充填材を置換したものであっても良い。本発明の軽量セメント成形体においては、請求項1記載の炭酸カルシウム、アルミニウム化合物及び水に可溶なカルシウム化合物の他に、軽量骨材が添加されている等の軽量化を実現するための手段が講じられている必要がある。軽量骨材として、例えば、パーライト、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、太平洋セメント社製の商品名「Eースフィアーズ」、ガラスバルーン等の無機軽量骨材、スチレンビーズ、ポリエチレンバルーン等の有機軽量骨材が使用される。これら軽量骨材の中で、乾燥、湿潤の水分変化に伴う寸法変化の少ない軽量骨材が好適に用いられる。
【0016】無機軽量骨材としては、吸水率5%未満のものが好適に使用できる。このような無機軽量骨材を添加することで、得られるセメント成形体が軽量化されると共に寸法安定性、凍結融解性に優れる。上記無機軽量骨材としては、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、「E−スフィアーズ」(太平洋セメント社製)、ガラスバルーン等が挙げられる。
【0017】本発明の軽量セメント成形体において、好ましい軽量骨材及び水の添加割合は、セメント組成物100重量部に対して、軽量骨材10〜60重量部、水30〜70重量部で行われる。
【0018】軽量骨材の量が、10重量部より少ないと比重が大きくなりセメント板の重量が大きくなる。また、50重量部より多くなるとバインダーであるセメント量が少なくなり強度が低くなる。
【0019】水の量が、30重量部より少なくなるとセメントの水和反応が不十分となり強度低下を引き起こす。また、70重量部より多くなると混合時において、小さな固まりができて均一に混合ができなくなり、成形された軽量セメント成形体が不均質で強度が出なくなる。
【0020】本発明の軽量セメント成形体の製造方法としては、例えば、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム、水に浸漬したときの発熱量が2cal/粉体1g以上であるアルミニウム化合物、水に可溶なカルシウム化合物セメント、軽量骨材、及び水の混合物を、型枠上に散布落下し、堆積させ、ホットプレスにより所定時間加圧加熱して硬化させた後、脱型する方法が挙げられる。混合物の調製は、公知の方法で行うことができ、例えば、オムニミキサー、ヘンシェルミキサー等を使用して行うことができる。
【0021】
【実施例】(実施例1、2及び比較例1、2)表1に示す組成の、本発明の軽量セメント成形体、及び比較試料の軽量セメント成形体を作製した。セメント組成物として、実施例1においては、早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)83.4重量部、アルミナセメント(「デンカ2号」電気化学社製)7.9重量部、ウイスカー状アラゴナイト型炭酸カルシウム(「タマパールTP- #123」奥多摩工業社製)4.7重量部、消石灰(駒形石灰工業社製)3.2重量部を予備混合したもの、実施例2においては、早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)92.0重量部、アルミナセメント(「デンカ2号」電気化学社製)4.0重量部、炭酸カルシウム2.4重量部、消石灰(駒形石灰工業社製)1.6重量部を予備混合したものを用い、軽量骨材としては、フライアッシュバルーン(「C.Fビーズ」ユニオン化成社製)を用いた。
【0022】比較例においては、表1記載の通りの配合とした。但し、炭酸カルシウムは、和光純薬製の板状カルサイト型を用いた。
【0023】アルミニウム化合物の発熱量は、粉体20gを25℃で、蒸留水20gに浸漬し、浸漬直後から3時間までの総発熱量を熱量計(東京理工社製、モデルMMC−5320)により測定し、この値を発熱量とした。軽量セメント成形体の製造において、セメント組成物、軽量骨材、水の混合は、ヘンシェルミキサーを用いて行った。その後、ホットプレスにより所定時間加圧加熱して硬化させた後、脱型して軽量セメント板を得た。
【0024】上記各セメント板について、曲げ強度、吸水長さ変化、比重、吸水率、凍結融解性能の各試験を行った。曲げ強度については、JIS A 1408に準じ、材齢1週間の試料で行った。吸水長さ変化については、得られた軽量セメント板を長さ150mm、幅50mmのダンベル形状に切断し、60℃で1日乾燥した後、及び、水中に1日浸漬した後の寸法をマイクロメーターで測定し、以下の式より吸水長さ変化率を算出した。
吸水長さ変化率( %) =(水中浸漬後寸法−初期乾燥後寸法)/初期乾燥後寸法×100【0025】比重については、105℃で24時間乾燥した後の絶乾比重で評価した。吸水率については、JIS A5403に準じて行った。凍結融解性能については、AST MC666Aに準じて行い、割れ等の外観変化を目視で観察し、以下の判定基準で評価した。
○:割れなし △:やや割れあり ×:大きな割れあり【0026】表2から本発明の軽量セメント板は、強度、寸法安定性、凍結融解性、軽量性のいずれにも優れていることが明らかである。一方、比較例1の試料はホットプレス後、十分硬化が進行しておらず、型から脱型することができなかった。比較例2の試料は強度、寸法安定性に劣る。
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
【発明の効果】本発明の軽量セメント成形体は、上述の通り構成されており、従来の軽量セメント成形体に比較して、寸法安定性、耐久性及び強度に優れている。




 

 


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