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発明の名称 シーリングテープ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−89742(P2001−89742A)
公開日 平成13年4月3日(2001.4.3)
出願番号 特願平11−266026
出願日 平成11年9月20日(1999.9.20)
代理人
発明者 井津上 朋保
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 引張伸度100%以下で100kgf/cm2 以上の引張強度を示し、可撓性を有する基材シートの一面に、引張弾性率が1g/mm2 以下、破断伸度が300%以上であり、かつ厚みが0.05〜10mmのアクリル系樹脂層が積層されていることを特徴とするシーリングテープ。
【請求項2】 アクリル系樹脂が、アルキル基の炭素数が11〜18であるアルキル(メタ)アクリレート5〜60重量%と、アルキル基の炭素数が4〜10であるアルキル(メタ)アクリレート40〜95重量%とが共重合されてなるアクリル系共重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1記載のシーリングテープ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物やその他の隙間の防水、防湿、気密を目的として使用されるシーリングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、住宅やビルなどの建物の防水・防湿・気密のために隙間に充填するシーリング材としては、ポリサルファイド系、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系、アクリル系、SBR系などのものが用いられている。これらのシーリング材は一般に高粘度のペースト状であり、シールしようとする部材の隙間へ充填された後、硬化して弾性体となることによりシール性を発揮する。そのため凹凸面への追従性が良好であって、気密性・水密性に優れる。しかしながら、ペースト状のシーリング材は充填に時間がかかり、しかも硬化に一定時間のエージングが必要であるため施工性に問題があった。
【0003】一方、硬化を必要としないシーリング材として、ブチルゴム系、アスファルト等のシーリング材が用いられている。これらのシーリング材は予め施工する隙間の形状に合わせて形成されており、充填した後に圧着することによりシーリング材は塑性変形して凹凸面に追従し、シール性を発揮する。
【0004】しかし、ブチルゴム系やアスファルト系のシーリング材は、一般に非架橋型であって柔軟剤等を含有するため作業性や耐久性に問題があり、例えば、夏季の高温や柔軟剤のブリードによりシーリング材同士が融着したり、所定の場所以外で接着が起こる等の問題点があった。又、シールした部分を一旦分離するとシーリング材の糊残りによって対象物の表面が汚れたり、シーリング材が変形して再びシールすると気密性や水密性が低下するなどの問題もあった。
【0005】上記の問題点を解消するものとして、特開平2−92984号公報には弾性ゴム状アクリル系シーリング材とその製造方法が開示されている。このアクリル系シーリング材は(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするビニル系モノマーを光重合することによって形成され、適度なゴム弾性と粘着性を有することにより、凹凸面への追従性に優れるとともに耐久性、耐候性も良好であるとされている。
【0006】更に、アクリル系シーリング材は架橋によるゴム弾性と粘着性(タック)の制御が容易であり、シール部を引き剥がした際に糊残りが起こり難く、再度シールした場合でも気密性が低下しないような設計が可能である。又、アクリル系シーリング材は耐久性に優れるとともに光重合によって得られるので、製造上の安全性が高く、環境面の問題もない。そこで、アクリル系シーリング材をテープ状としたシーリングテープは、対象物の隙間に貼付するだけで粘着性により密着し、容易に気密性が得られるので施工性に優れたシーリング材として広く使用されている。
【0007】しかしながら、アクリル系シーリング材は、厚み方向の変形のみならず長さ方向、幅方向にも伸縮するためシール対象物への充填などの作業性が悪く、伸ばしたままで充填すると収縮によるシール不良が起こることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリル系シーリング材の長所を生かしつつ、凹凸面への追従性がよく、長さ方向・幅方向への伸縮を起こり難くすることにより、シール性能の信頼性が高く、作業性のよいシーリングテープを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のシーリングテープは、引張伸度100%以下で100kgf/cm2 以上の引張強度を示し、可撓性を有する基材シートの一面に、引張弾性率が1g/mm2 以下、破断伸度が300%以上であり、かつ厚みが0.05〜10mmのアクリル系樹脂層が積層されていることを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載のシーリングテープは、請求項1記載のシーリングテープであって、アクリル系樹脂が、アルキル基の炭素数が11〜18であるアルキル(メタ)アクリレート5〜60重量%と、アルキル基の炭素数が4〜10であるアルキル(メタ)アクリレート40〜95重量%とが共重合されてなるアクリル系共重合体を主成分とするものである。
【0011】基材シート本発明で使用される基材シートとしては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン等の合成繊維や綿、パルプ、紡績された糸を縦横に織った織布、及びその一面にポリエチレンやポリプロピレンなどがラミネートされたもの、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の一軸延伸されたフィルム等が挙げられ、基材が容易に伸びて変形することがないように、引張伸度100%以下で100kgf/c2 以上の引張強度を示すことが必要である。なお、引張強度はJIS K 7127に準じて測定したものであり、その際の試験片は1号ダンベル形状、引張速度は20mm/分を採用した。
【0012】基材シートは平滑面を有するフィルム状のもの、格子状、網目状等の多孔性のシートであってもよい。その厚みは5〜500μmが好ましい。5μm未満ではアクリル系粘着剤との積層が難しく、500μmを超えると凹凸面への追従性が悪くなる。より好ましい厚みは10〜100μmである。
【0013】アクリル系樹脂シーリング材として用いられるアクリル系樹脂は、一般にはアルキル(メタ)アクリレート100〜60重量%と、これに共重合可能な他のビニルモノマー0〜40重量%から構成される。このうち本発明では、アルキル(メタ)アクリレートとしてアルキル基の炭素数が11〜18のアルキル(メタ)アクリレート5〜60重量%とアルキル基の炭素数が4〜10のアルキル(メタ)アクリレート40〜95重量%とが共重合されてなるアクリル系共重合体を主成分とするものが好ましく用いられる。
【0014】アルキル基の炭素数が11〜18のアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】アルキル基の炭素数が4〜10であるアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独又は組み合わせて用いることができる。
【0016】又、アクリル系共重合体には、シーリング材の柔軟性や接着性を調節する目的で他の改質ビニルモノマーが共重合されてもよい。他の改質ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマーもしくはその無水物:アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の窒素含有ビニルモノマー:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニルモノマー等が挙げられる。
【0017】又、上記アクリル系共重合体にはポリエチレン等のオレフィン系樹脂への接着性を付与するために、末端に重合性の不飽和二重結合を有するオレフィン系重合体を適宜共重合させてもよい。末端に重合性の不飽和二重結合を有するオレフィン系重合体としては、末端に他のビニルモノマーと共重合可能な二重結合とオレフィン骨格からなるポリマー構造を有するものであればよい。上記オレフィン骨格としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体等が挙げられる。
【0018】これらの改質モノマーの共重合割合は、前記したように全モノマー分の40重量%以内とすることが好ましい。
【0019】アクリル系共重合体は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、パール重合等の方法により重合して得られ、溶剤型、エマルジョン型のいずれであってもよい。塊状重合では均一な重合体が得られるという点で紫外線による光重合が好ましく、この場合は光重合開始剤が含有される。これらの共重合体の架橋は公知の架橋剤を用いて架橋されてもよく、イソシアネート架橋、エポキシ架橋、アジリジン架橋、多官能性ビニルモノマーによる架橋等が挙げられる。
【0020】以下、紫外線重合型アクリル系粘着剤について述べる。紫外線重合法は、アクリル系モノマー組成物に光重合開始剤、多官能性ビニルモノマー等を配合し、離型処理されたフィルム上に塗布し、酸素による重合阻害を抑制するために透明フィルムで覆う、もしくは窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で紫外線を照射することにより重合する。
【0021】光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(メルク社製,商品名「ダロキュア2959」)、α−ヒドロキシ−α,α−ジメチル−アセトフェノン(メルク社製,商品名「ダロキュア1173」)、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバスペシャルティケミカルズ社製,商品名「イルガキュア651」)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(チバスペシャルティケミカルズ社製,商品名「イルガキュア184」)などのアセトフェノン系;その他ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等を挙げることができる。
【0022】アクリル系共重合体を紫外線照射による塊状重合で得る場合には、アクリル系モノマー組成物に共重合可能な不飽和二重結合を分子内に2個以上有するような多官能性ビニルモノマーを添加しておくことで架橋することができる。このようなものとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンやその他エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が好適に使用される。
【0023】粘着付与樹脂は必要に応じて公知のロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、C5及びC9系石油樹脂、クマロン樹脂やこれらの水添物等が挙げられ、単独または組み合わせて使用される。また、必要に応じて公知の可塑剤、軟化剤、無機系充填剤、有機系充填剤、顔料、染料、炭酸カルシウム、シリカ、タルク等の各種添加剤を添加してもよい。
【0024】得られたアクリル系共重合体からなるアクリル系樹脂層の引張弾性率が1g/mm2 を超えると柔軟性が低下して伸び難くなり、凹凸面への追従性が悪くなったり、伸ばして貼り付けると収縮力が働いて隙間ができたりする。また、破断伸度が300%未満であると必要な伸びを得るまでに切断することがある。なお、引張弾性率及び破断伸度は、JIS Z 0237に準じて測定した。
【0025】基材シート面にアクリル系樹脂層を積層する方法は、重合した溶剤型もしくはエマルジョン型のアクリル系樹脂層溶液を基材シートに直接塗布し乾燥させてもよく、また、離型処理された工程紙の離型処理面に塗布乾燥し、転写により積層してもよい。また、光重合性モノマー組成物を工程紙の離型処理面に塗布し、紫外線照射により重合した樹脂層を基材シートの両面に転写してもよく、或いは光重合性モノマー組成物を基材シートの両面に直接塗布した後、紫外線照射により光重合させてもよい。更に、一方の樹脂層面にシリコーンなどで離型処理された離型紙を積層すると、枚葉状として積み重ねたりロール状として巻くこともできる。
【0026】本発明によるシーリングテープは、基材シートの両面に積層される樹脂層の引張弾性率が1g/mm2 以下であり、破断伸度が300%以上であるから、非常に柔軟であり凹凸面への追従性に優れる。又、引張強度5kg/50mm以上で可撓性を有する基材シートの両面に上記樹脂層が積層されているので、長さ方向、幅方向のいずれにも伸びることなくシールすることができ、シール後に収縮の発生もなく、シール不良が起こることもない。
【0027】樹脂層として用いるアクリル系共重合体は、主成分モノマーとしてアルキル基の炭素数が11〜18であるアルキル(メタ)アクリレートが5〜60重量%と、アルキル基の炭素数が4〜10であるアルキル(メタ)アクリレート40〜95重量%とが共重合されることにより、粘着剤の伸び易さ、凹凸面への追従性などが特にすぐれたものとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明する。
(実施例1)2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)80重量部、イソミリスチルアクリレート20重量部、アクリル酸2重量部、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.05重量部、n−ドデシルメルカプタン(DDM)0.02重量部、2,2−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン(チバスペシャルティケミカルズ社製,商品名「イルガキュア651)0.1重量部を均一混合してアクリル系モノマー組成物を調製し、離型処理された厚み38μmの工程紙(ポリエステルフィルム)の離型面上に重合終了時の厚みが1±0.1mmとなるように塗工し、同様の離型処理されたカバーフィルム(ポリエステルフィルム)を離型面が上記塗工面に接するように積層した。その後、ケミカルランプを用いてポリエステルフィルム上から照射強度2mW/cm2 で紫外線を10分間照射した。得られたアクリル系樹脂層の引張弾性率は0.6g/mm2 、破断伸度1000%であった。
【0029】上記カバーフィルムを剥がし、露出したアクリル系樹脂層面に基材シート(ポリエステルフィルム(二村化学工業社製,商品名「太閤ポリエステルフィルムFE2001」,厚み12μm))を貼り合わせた。基材シートの他の面にも上記と同様にしてアクリル系樹脂層を貼り合わせてシーリングテープを得た。基材シートは、引張伸度45%で引張強度2300kgf/cm2 を示すものであった。
【0030】(実施例2)基材シートを延伸ポリエチレン製経緯積層熱融着布(積水化工社製,品番「HN33」,厚み30μm)に変更したこと以外は実施例1と同様にしてシーリングテープを得た。基材シートは、引張伸度30%で引張強度660kgf/cm2 を示すものであった。
【0031】(実施例3)アクリル系モノマー組成物をブチルアクリレート70重量部、ラウリルアクリレート30重量部、アクリル酸4重量部、HDDA0.05重量部、DDMなし、「イルガキュア651」0.1重量部としたこと以外は実施例1と同様にしてシーリングテープを得た。
【0032】(比較例1)アクリル酸を20重量部、DDMを0.01重量部としたこと以外は実施例1と同様にしてシーリングテープを得た。
【0033】(比較例2)溶剤型ゴム系粘着剤(東洋インキ製造社製,商品名「BPS375−1」)を使用し、乾燥後の厚みが500μmとなるように、離型処理された厚み38μmのポリエステルフィルムの離型面に塗布し、100℃で3分間乾燥して粘着層を形成したこと以外は実施例1と同様にしてシーリングテープを得た。
【0034】(比較例3)基材シートを使用せずに実施例1のアクリル系樹脂層を2枚貼り合わせたものとした。
【0035】実用性評価図に示す装置を用いて水密性試験を行った。図1は平面図であり、図2における5(受け皿)を除いた部分は図1のII−II線における断面である。この装置は図1及び図2に示すように、アクリル板製容器1の底板11に長方形の開口部が設けられ、底板11上面に上記開口部の幅よりも小さい間隔を開けて2枚の外壁材2(旭硝子外装建材社製,商品名「ビーオ」)が接着され、底板11の開口部へ突き出た外壁材2の下面がシーリングテープ3により鉄板4と貼り合わされたものである。アクリル板製容器1内には深さ55mmで貯水されている。5は受け皿である。外壁材2と鉄板4とのシール作業性、及び24時間後と10日後の漏水の有無を調べた。その結果を表1に示した。
【0036】
【表1】

【0037】
【発明の効果】本発明のシーリングテープは、上記のように構成されており、伸びにくい基材シートを用いているので、長さ方向・幅方向への伸縮が非常に少ないことによりシール作業性がよく、施工後のシール性能の信頼性が高い。又、樹脂層は伸び易いので凹凸面への追従性が特に優れ、耐久性もよく、対象物に一旦貼り付けた後に引き剥がしても糊残りがない。従って、建築物やその他の隙間の防水、防湿、気密のために好適に使用できるものである。




 

 


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