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発明の名称 光硬化型粘接着剤組成物およびシート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−72938(P2001−72938A)
公開日 平成13年3月21日(2001.3.21)
出願番号 特願平11−251645
出願日 平成11年9月6日(1999.9.6)
代理人
発明者 畠井 宗宏 / 石澤 英亮
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくともガラス転移温度(Tg)が25℃以下、−60℃以上のポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カチオン重合開始剤からなる光硬化型粘接着剤組成物。
【請求項2】 ポリエステル樹脂が60〜90重量部、光カチオン性化合物が40〜10重量部であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型粘接着剤組成物。
【請求項3】 ポリエステル樹脂が75〜90重量部、光カチオン性化合物が40〜25重量部であることを特徴とする請求項1記載の光硬化型粘接着剤組成物。
【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の光硬化型粘着剤組成物からなることを特徴とする粘着剤、接着剤、および粘接着剤シート。
【請求項5】 請求項4に記載の粘着剤、接着剤、及びそのシートを介して接合部材を貼り合わせる際に、上記粘着剤、接着剤、及びそのシートに活性化エネルギーを付与して、上記粘着剤、接着剤、及びそのシートを硬化せしめる工程を包含することを特徴とする部材の接合方法
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】常温感圧性で、光により硬化して高い剥離接着性を有する光硬化型粘接着剤組成物およびシートに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に接着剤は液状であり、被着体に刷毛やローラーで塗布した後に接合される。接合された後に、溶剤の気化や高分子量化反応によって固体化し、被着体を強固に接着する。接着強度が高い半面、被着体に塗布する作業が煩雑で、また反応に比較的時間がかかり、接着剤が固体化するまで何らかの方法で固定しなければならないなど、取扱いに制約がある。逆に、粘着剤はフィルム状の支持体に塗布された形で供給されていることが多い。形態は基本的にタックと呼ばれる吸着感のある半固形の粘弾性体で、被着体に弱い圧力で圧着する事ができ、作業性が良好な半面、接着剤ほど強固な接着が得られない欠点を有する。
【0003】近年、これら接着剤及び粘着剤の欠点を補い、接合時には粘着剤の簡便性を有し、接合後に何らかの方法で接着剤のように固体化する、いわゆる「粘接着剤」が提案されている。粘接着剤の例として、特表平10−508636号公報にアクリル系粘着性ポリマー、エポキシ基を有する樹脂、及び光カチオン性重合開始剤からなる硬化型粘着シートが開示されている。これは、粘着性ポリマーによる被着体貼り合わせの簡便さと光を照射した後、硬化反応が進行することにより粘着テープの作業性と接着剤の接着強度を兼ね備えさせようとするものである。
【0004】しかしながら、上記アクリル系粘着剤を使用した場合、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリイミド(PI)等の極性の高い被着体への接着力が必ずしも十分でなかった。極性の高い被着体への接着強度を高めるためにポリエステル樹脂を使用することが一般に行われているが、ホットメルト接着剤として一般的に利用されているポリエステルを利用しようとした場合、様々な問題が生じる。その一つとして、ポリエステル樹脂のガラス転移温度、軟化温度が一般的に、粘着剤として利用されているアクリルポリマーと比較して高いため、常温といった穏和な条件下で貼り合わせ、硬化させた場合、十分な剥離接着強度を発現することが困難であった。
【0005】更に、上記アクリル系樹脂を用いた場合、常温における初期粘着力が大きく、リペアー性が要求される用途には適用できない。例えば、電子部品を接合するに際して、接続位置の不良が生じた場合、初期粘着力が大きいと、電子部品を剥離、リペアーすることが困難となり、歩留まりが低下してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述の従来技術の課題を解消し、常温では感圧接着性を示し、光により硬化し、硬化後は、極性の高い被着体に対する接着強度が優れた粘接着剤組成物、及び前記粘接着剤組成物から得られる粘着剤、接着剤、粘接着シートを提供しようとするものである。本発明の他の目的は、硬化前は優れたリペアー性を有し、硬化後には、接着強度が優れた粘接着剤組成物、及び前記粘接着剤組成物から得られる粘着剤、接着剤、粘接着シートを提供しようとするものである。更に本発明の目的は、上記粘着剤、接着剤及び粘接着シートを用いた部材の接合方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、少なくともガラス転移温度(Tg)が25℃以下、−60℃以上のポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カチオン重合開始剤からなる光硬化型粘接着剤組成物である。
【0008】請求項2記載の本発明は、ポリエステル樹脂が60〜90重量部、光カチオン性化合物が40〜10重量部である請求項1記載の光硬化型粘接着剤組成物である。
【0009】請求項3記載の本発明は、ポリエステル樹脂が75〜90重量部、光カチオン性化合物が40〜25重量部である請求項1記載の光硬化型粘接着剤組成物である。
【0010】請求項4記載の本発明は、請求項1〜3いずれかに記載の光硬化型粘着剤組成物からなる粘着剤、接着剤、および粘接着剤シートである。
【0011】請求項5記載の本発明は、請求項4に記載の粘着剤、接着剤、及びそのシートを介して接合部材を貼り合わせる際に、前記粘着剤、接着剤、及びそのシートに活性化エネルギーを付与して、前記粘着剤、接着剤、及びそのシートを硬化せしめる工程を包含する部材の接合方法である。
【0012】本発明におけるポリエステル樹脂は、主鎖中にエステル結合を有している樹脂である。前記ポリエステル樹脂の構造は特に限定されないが、ガラス転移温度(Tg)は−60℃〜25℃である。Tgが−60℃以下の場合、柔らかすぎてテープ状にすることが困難であり、25℃以上では、室温で貼り合わせた場合、被着体への十分は濡れが起こらず、十分な接着力を発現するのが困難である。
【0013】上記ポリエステル樹脂の具体例として、例えば、商品名;バイロン300,500、530、550、630、GK−130、GM900、GM990、GM995、(以上東洋紡社製)、UE3220、3221、3230,3231、3400(以上ユニチカ社製)、LP011、033、035(以上日本合成化学工業社製)等が挙げられる。
【0014】上記光カチオン重合性化合物としては、分子内に少なくとも1個の光カチオン重合性の官能基を有する化合物であればよく、光カチオン重合性官能基としては、エポキシ基,オキセタン基,水酸基,ビニルエーテル基,エピスルフィド基,エチレンイミン基等が挙げられる。また、本発明で用いられる上記光カチオン重合性化合物の分子量は、特に限定されるものではなく、モノマー状、オリゴマー状、ポリマー状のいずれであってもよい。上記光カチオン重合性化合物は単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されてもよい。
【0015】上記カチオン重合性化合物の内、好ましくは、エポキシ基を有する化合物が用いられる。エポキシ基の開環重合は反応性が高く、かつ硬化時間が短いため、接着工程の短縮を図ることができる。さらに、凝集力及び弾性率も高いため、耐熱性及び接着強度に優れた接着硬化物を得ることができ、例えばプリント回路基板やフレキシブルプリント基板の製造過程における半田付け等の高熱にさらされる工程において、剥離やズレなどの接着異常を効果的に防止することができる。
【0016】上記エポキシ基を有する化合物としては、通常エポキシ樹脂が好適に用いられる。このエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型等のエポキシ樹脂を挙げることができる。また、エポキシ基含有オリゴマーも好適に用いることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシオリゴマー(例えば、油化シェルエポキシ社製、エピコート1001、1002等)を挙げることができる。さらに、上記エポキシ基含有モノマーやオリゴマーの付加重合体を用いてもよく、例えば、グリシジル化ポリエステル、グリシジル化ポリウレタン、グリシジル化アクリルなどを挙げることができる。
【0017】また、上記光カチオン重合性化合物は、可撓性、接着力や屈曲力の改良のために多の樹脂が添加されたり、他の樹脂で変性されていても良い。これらに光カチオン重合性化合物としては、例えば、CTBN(末端カルボキシル基含有ブタジエン‐アクリロニトリルゴム)変性エポキシ樹脂、アクリルゴム、NBR、SBR、ブチルゴム、ニトリルゴム、もしくは、イソプレンゴム等の樹脂を添加してなるエポキシ樹脂、キレート変性エポキシ樹脂、ポリオール変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0018】本発明の光硬化型粘接着剤組成物中における上記ポリエステル樹脂と上記光カチオン重合性化合物との配合割合は、請求項2に記載の如く、ポリエステル樹脂および光カチオン重合性化合物の合計量100重量部中におけるポリエステル樹脂の配合割合が60重量部以上90重量部以下が好ましい。ポリエステル樹脂の配合割合が60重量部未満であると、金属、PET、PVC等の極性の高い被着体への接着性が不十分になったり、硬化後の接着剤が硬くなりすぎて接着強度、耐衝撃性が不十分になる。 また逆にポリエステル樹脂の割合が90重量部を越えるとカチオン重合による架橋成分の割合が低くなり,硬化後の耐熱性が不十分となる。更に、位置の修正等でリペアー性が要求される場合には、ポリエステル樹脂は75重量部以上が好ましい。75重量部未満の場合には、粘着力が大きすぎるために一度貼付を行った後にリペアーすることが困難となる。
【0019】光カチオン重合開始剤は、イオン性光酸発生タイプ及び非イオン性光酸発生タイプの何れでもよい。イオン性光酸発生タイプとしては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩のオニウム塩や、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール−アルミニウム錯体などの有機金属錯体類などを挙げることができる。より具体的には、例えば、オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマーSP−170(旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、CD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。また、非イオン性光酸発生タイプとしては、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナート等が挙げられる。前記光カチオン重合開始剤は単独で用いられてもよく、2種以上併用されてもよい。また、有効活性波長の異なる複数の光カチオン重合開始剤を用い2段階硬化させてもよい。さらに、他の光重合開始剤、例えば光ラジカル重合開始剤または光アニオン重合開始剤を併用してもよい。この場合、必ずしも、光ラジカル重合開始剤や光アニオン重合開始剤を活性化する光の波長は、光カチオン重合開始剤を活性化する波長と同等である必要はない。
【0020】本発明による光硬化型粘接着剤組成物中における上記光カチオン重合開始剤の配合量は,特に限定されるものではないが,前記光カチオン重合性化合物およびポリエステル樹脂中の例えばエポキシ基のような光重合性官能基1モルに対し,カチオンの発生量が0. 0001モル%以上となるような量であることが好ましい.光カチオン重合開始剤の配合量が上記官能基1モルに対するカチオンの発生量が0. 0001モル未満となるような量であると,光カチオン重合反応が十分に進行せず,硬化速度が遅くなる.
【0021】本発明においては,上記光カチオン重合開始剤を活性化するために付与される活性化エネルギーとして光が用いられる。前記光としては特に限定されるものではないが、例えば、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X 線、γ線等が挙げられ、これらの内でも特に取り扱いが簡便であり、比較的高エネルギーを得ることの出来る紫外線がより好適に用いられる。特に好適に用いられるのは波長200〜400nmの紫外線である.上記紫外線を照射させるための光源としては特に限定されるものではないが,例えば高圧水銀灯,超高圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ等の光源を用いて照射することができる.
【0022】上記粘接着剤を用いてシートを得るために、光硬化型粘接着剤を種々の方法で薄く加工することでシート化する。好ましくは、バーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、押出コート法等で、シート状の離型処理された支持体上に、塗工し、シート化される。塗工の際に、組成物が固形であったり、あるいは液状であっても粘性が高く、塗布できない場合等は、適当な溶剤によって希釈したり、加熱により溶融させるなどして粘性を低下させてもよい。シート化された光硬化型粘接着シートは常温感圧性であるため、取扱いやすいよう離型シートで感圧面を保護することが好ましい。
【0023】上記の光硬化型粘接着剤を塗工しシート化する際の支持体、離型シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロハン等が挙げられる。これらシートの厚さについては特に限定されないが、1μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上である。薄すぎると強度が低く、使用時に断裂する事がある。
【0024】本発明における粘接着シートの厚さは特に限定はされないが、1〜2000μmが好ましく、より好ましくは10〜1000μmである。粘着剤厚みが1μm未満であると、被着材の表面の凹凸によって接着性が影響されることがあり、2000μmを越えると硬化時間が過度に長くなることがある。
【0025】また、本発明の光硬化型粘接着剤組成物では、ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物及び光カチオン重合開始剤のほかに、本発明の目的を阻害しない範囲で、公知の粘着付与樹脂や増量剤などを適宜配合してもよい。例えば、本発明の硬化型粘接着剤の粘着性を向上させる目的で、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂、クマロン樹脂等の粘着付与樹脂を添加してもよい。
【0026】本発明における接合方法において、光硬化型粘接着剤組成物はそのままの形態で接合部材(被着体)の片面もしくは両面に途工し,光カチオン重合させ、硬化せしめても良いが、より良好な取り扱い作業性や簡便性を得るためには、予め粘着シート状に加工した光硬化型粘接着シートの形態で使用することが好ましい。尚、上記粘接着シートは通常両面粘接着シートであることが好ましいが、場合によっては片面粘接着シートであってもよい。
【0027】本発明における接合方法において、光硬化型粘接着剤組成物に活性化エネルギーを付与する時期は光硬化型粘接着剤組成物が塗工、もしくは貼付されている接合部材との接合前もしくは接合後のいずれであっても良い。例えば、少なくとも一方の接合部材が光透過性である場合は、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着シートを少なくとも一方の接合部材に途工もしくは貼りつけた後に、他方の接合部材と接合し、上記光透過性の接合部材面から光を照射することにより活性化エネルギーを付与して、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着シートを光カチオン重合させ、硬化せしめれば良い。この方法の場合、接合工程全体の時間短縮を図るために接合部材同士が接合された後、可及的速やかに活性化エネルギーを付与することが望ましい。
【0028】また、双方の接合部材が光透過性でない場合、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光後硬化型粘接着シートを少なくとも一方の接合部材に途工もしくは貼付け、ついで、上記粘接着剤組成物もしくは粘接着シート面に光を照射することにより活性化エネルギーを付与した後に、他方の接合部材と接合し、光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着シートを光カチオン重合させ、硬化せしめればよい。この方法の場合一方の接合部材と他方のの接合部材との接合を円滑に行うために、活性化エネルギーが付与された後、可及的速やかに好ましくは10分以内に双方の接合部材の接合を行うことが望ましい。
【0029】上記いずれの方法の場合も常温で光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着シートの光カチオン重合反応による硬化が短時間で進行し、硬化物は優れた接着強度や耐溶剤性,耐熱性,耐水性を発現する.また光硬化型粘接着剤組成物もしくは光硬化型粘接着剤シートの硬化反応をより促進し、硬化時間をさらに短縮するために、上記光照射による活性化エネルギーの付与と共に加熱や加湿等による他の硬化手段が併用されても良い。
【0030】(作用)本発明の光硬化型粘接着剤組成物は特定のTgを有するポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カチオン重合開始剤を主成分としており、常温感圧性を示し、容易に貼付が可能であり、光を照射することにより光カチオン重合性化合物の硬化反応が進行し、架橋構造が形成され、そこにポリエステル樹脂の分子鎖が組み込まれるために、高い接着強度が発現する。又、アクリル粘着剤ではなく、Tgが25℃以下のポリエステル樹脂を用いているので、常温で張り合わせる際に、リペアー性を有していながら、被着体に十分に濡れ、良好な粘着性を示し、光カチオン重合性化合物が硬化した後に、高い接着力が発現する。更に、硬化反応が光りカチオン重合であるので光照射後、光が遮断された後でも硬化反応が進行して、被着体を強固に接着する。
【0031】
【実施例】実施例1〔光硬化型粘接着剤組成物の調整〕ポリエステル樹脂(商品名;UE3400、Tg:−20℃、ユニチカ社製)70部、光カチオン重合性化合物(商品名;エピコート828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ社製)20部、可撓性エポキシ(商品名;BEO60E、新日本理化社製)10部、光カチオン重合開始剤(商品名;アデカオプトマーSP170、旭電化工業社製)1部、及びメチルエチルケトン100部をホモディスパー型撹拌混合機(商品名「ホモディスパーL型」、特殊機化工業社製)を用い、撹拌速度3000rpmで均一に混合して、光硬化型粘接着剤組成物を調整した。
【0032】〔光硬化型粘接着シートの作製〕上記光硬化型粘接着剤組成物をロールコーターを用いて、離型処理が施された厚み50μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚みが100μmとなるように塗工し、乾燥して、光硬化型粘接着シートを得た。次いで、得られた光硬化型粘接着シートの粘接着剤組成物面に、シリコーン離型処理が施されたポリエチレンラミネート上質紙の保護フィルムをラミネートして、光硬化型粘接着シートを作成した。
〔接合体の作製〕
【0033】保護フィルムを剥離しながら、光硬化型粘接着シートを厚み300μmのガラスエポキシ基板上に室温でラミネートした。この時のラミネート圧力(線圧)は、3kg/cm、ラミネート速度は2m/分であった。次いで、離型PETフィルムを剥離し、光硬化型粘接着シートの粘接着剤組成物面に、超高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を2000mJ/cm2 となるように照射した後、直ちに、上記粘接着剤組成物面に厚み50μmのポリイミドフィルムを室温でラミネートして、接合体を作製した。
【0034】〔評価〕上記で得られた接合体について、初期粘着力、接着強度を以下の方法で評価した。その結果を表1に示す。
(初期接着力)接合体を作成直後に、幅10mmに裁断し、テンシロン型引張り試験機を用いて、剥離速度50mm/分で180°剥離試験を行い、初期粘着力(g/10mm)を測定した。
(接着強度)接合体を23℃、65%RHの雰囲気下で72時間放置した後、幅10mmに裁断し、テンシロン型引張り試験機を用いて、剥離速度50mm/分で180°剥離試験を行い、接着強度(g/10mm)を測定した。
【0035】実施例2ポリエステル樹脂(商品名;バイロン550、Tg:−16℃、東洋紡社製)70部を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0036】実施例3〔光硬化型粘接着剤組成物の調整〕ポリエステル樹脂(商品名;UE3400、Tg:−20℃、ユニチカ社製)の50%MEK溶液160重量部、光カチオン重合性化合物(商品名;エピコート828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ社製)20重量部、光カチオン重合開始剤(商品名;アデカオプトマーSP170、旭電化工業社製)1重量部、及びメチルエチルケトン16重量部をホモディスパー型撹拌混合機(商品名「ホモディスパーL型」、特殊機化工業社製)を用い、撹拌速度3000rpmで均一に混合して、光硬化型粘接着剤組成物を調整した。
〔光硬化型粘接着シートの作製〕上記光硬化型粘接着剤組成物をロールコーターを用いて、離型処理が施された厚み50μmのPETフィルム上に、乾燥後の厚みが100μmとなるように塗工し、乾燥して、光硬化型粘接着シートを得た。次いで、得られた光硬化型粘接着シートの粘接着剤組成物面に、シリコーン離型処理が施されたポリエチレンラミネート上質紙の保護フィルムをラミネートして、光硬化型粘接着シートを作製した。
〔接合体の作製〕
【0037】保護フィルムを剥離しながら、光硬化型粘接着シートをコロナ処理を施したPETフィルムのコロナ処理面に室温でラミネートした。次いで、離型PETフィルムを剥離し、光硬化型粘接着シートの粘接着剤組成物面に、超高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を2400mJ/cm2 となるように照射した後、直ちに、上記粘接着剤組成物面に厚さ2mmの硬質ポリ塩化ビニル板を室温でラミネートして、接合体を作製した。
【0038】〔評価〕上記で得られた接合体について、初期粘着力、接着強度を以下の方法で評価した。その結果を表1に示す。
(接着強度)接合体を23℃、65%RHの雰囲気下で72時間放置した後、幅10mmに裁断し、テンシロン型引張り試験機を用いて、剥離速度50mm/分で180°剥離試験を行い、接着強度(g/10mm)を測定した。
【0039】実施例4被着体をポリ塩化ビニルの替わりにPETフィルムを使用し、接着強度測定において、180°剥離の替わりにT型剥離を行った以外は実施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0040】実施例5エポキシ樹脂を20重量部の替わりに15重量部を使用し、被着体をポリ塩化ビニルの替わりにガラスエポキシ基板を用いる以外は実施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0041】比較例1ポリエステル樹脂(商品名;UE3210、Tg:45℃、東洋紡社製)70部を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0042】比較例2ポリエステル樹脂(商品名;バイロン200、Tg:67℃、東洋紡社製)70部を用いる以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0043】比較例3ポリエステル樹脂(商品名;UE3400、Tg:‐20℃、ユニチカ社製)の50%酢酸エチル溶液120重量部、光カチオン重合性化合物(商品名;エピコート828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ社製)40重量部、光カチオン重合開始剤(商品名;アデカオプトマーSP170、旭電化工業社製)1重量部、及び酢酸エチル92重量部を用いる以外は実施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0044】比較例4被着体をポリ塩化ビニルの替わりにPETフィルムを使用し、接着強度測定において、180°剥離の替わりにT型剥離を行った以外は比較例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0045】比較例例5被着体をポリ塩化ビニルの替わりにガラスエポキシ基板を用いる以外は実施例3と同様に行った。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
【発明の効果】本発明は、ガラス転移温度(Tg)が25℃以下、−60℃以上のポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カチオン重合開始剤からなっているので、常温では感圧接着性を示し、光照射することにより硬化が進行し、極性の高い被着体に対して良好な接着強度が得られる。更に、リペアー性が要求される用途にも対応が可能である。




 

 


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