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発明の名称 ポリオレフィン系樹脂発泡体およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−64430(P2001−64430A)
公開日 平成13年3月13日(2001.3.13)
出願番号 特願平11−243803
出願日 平成11年8月30日(1999.8.30)
代理人
発明者 上ノ町 清巳 / 辻本 典孝 / 福岡 孝政
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜2.5で、発泡倍率が7〜30倍で、Dxyの平均値が500μm以上であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡体。
【請求項2】 内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.3〜2.0であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
【請求項3】 内在する気泡のDxyの平均値が800μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載のポリオレフィン系樹脂発泡体。
【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂と変性用モノマーとを反応させて同樹脂を変性し、得られた変性樹脂に熱分解型化学発泡剤を加えて混練し、得られた発泡性樹脂組成物をシート状に賦形し、得られた発泡性シートを225℃未満に加熱し、シートの厚み方向のみに発泡させることを特徴とする、請求項1、2または3記載のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系樹脂を主体とする発泡体、特に、畳の床材(芯材)や床用断熱材等の複合建材に適したポリオレフィン系樹脂発泡体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂発泡体は、軽量性、断熱性、柔軟性等に優れるため、各種断熱材、緩衝材、浮揚材等に幅広く用いられている。しかし、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ポリスチレン系樹脂発泡体と比較すると発泡体の圧縮強度が小さいので、例えば建材畳の床材や床用断熱材等の複合建材用途には、使用することができなかった。例えばタンス等の重量物を長期間設置しておくと、重量物の重さに耐えきれず、重量物の跡が畳に残ったり、床用断熱材においても形状回復が無く、へたりが起こった。
【0003】この問題を解決すべく、例えば特開平8−108440号公報には、気泡構造が(a)発泡板の面と平行な方向の大きさに対する発泡板の面と垂直な方向の大きさの比が2.5〜10.0であるものの割合が85%以上、(b)発泡板の面と平行な方向の大きさが500μm以下であるものの割合が70%以上の独立気泡であり、発泡板の面と平行な方向の圧縮強度に対する発泡板の面と垂直な方向の圧縮強度の比が2以上、発泡倍率が5〜20倍であることを特徴とする、ポリオレフィン樹脂発泡板と、その製造方法として、ポリオレフィン樹脂、化学発泡剤および架橋剤からなる混合物を、対向する一対の互いに内面が平行である成形型によって加圧し、ついで上記成形型間を0.1〜10mm/秒の速度で間隔を開いていって、ポリオレフィン樹脂を加圧時の内面に垂直な方向へのみ膨脹させることを特徴とする、ポリオレフィン樹脂発泡板の製造方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術を用いても、圧縮強度の改善効果は不充分で、複合建材用途に使用できるだけの高い圧縮強度を有する発泡体は得られていなかった。
【0005】本発明の目的は、上述の諸問題を解決し、軽くて、生産性が高く、重量物の重さに耐えることのできる複合建材等の用途に適したポリオレフィン系樹脂発泡体およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載のポリオレフィン系樹脂発泡体は、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜2.5で、発泡倍率が7〜30倍で、Dxyの平均値が500μm以上であることを特徴としている。
【0007】上記ポリオレフィン系樹脂発泡体の内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値は、1.3〜2.0であるのが好ましい。
【0008】また、上記ポリオレフィン系樹脂発泡体の内在する気泡のDxyの平均値は、800μm以上であるのが好ましい。
【0009】本発明の請求項4記載のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂と変性用モノマーとを反応させて同樹脂を変性し、得られた変性樹脂に熱分解型化学発泡剤を加えて混練し、得られた発泡性樹脂組成物をシート状に賦形し、得られた発泡性シートを225℃未満に加熱し、シートの厚み方向のみに発泡させることを特徴としている。
【0010】本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡体の内在する気泡のアスペクト比の平均値は1.1〜2.5、好ましくは1.3〜2.0である。これにより、シートの厚み方向に圧縮力を受けると、紡錘形の長軸方向に力がかかることになるので、その方向に高い圧縮強度を示す。アスペクト比が1.1を下回ると、気泡がほゞ球形となり、紡錘形に起因する圧縮強度の向上が得られず、床などに重量物を一定時間置いた後の変形回復が無い。また、体感評価においても床が凹むため、歩行感が悪い。
【0011】アスペクト比が2.5を越えると、圧縮弾性率が高くなりすぎるため、振動に対するエネルギー吸収時、歪みに対して高い応力が必要となり、畳や床の上を歩いた時、すわった時に痛い感触が生じるので、好ましくない。
【0012】また、本発明におけるポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡倍率は7〜30倍である。ここで、発泡倍率が7倍未満であれば、圧縮弾性率が高くなりすぎるうえに、コストが高くつき、実用的でない。また発泡倍率が30倍を越えると、気泡のセル壁の厚みが薄くなり、圧縮強度が低下するので、好ましくない。
【0013】本明細書において用いられる用語「アスペクト比Dz/Dxy」は、熱可塑性樹脂発泡シート中の気泡における定方向最大径の比の個数(算術)平均値であり、以下のようにして求められる。
【0014】・発泡シートのシート厚み方向(z方向と呼ぶ)に平行な任意の断面の10倍の拡大写真を撮り、無作為に選ばれる少なくとも50個の気泡の定方向最大径を(以下の)2方向で測り、個数平均値を算出する(後述の図1参照)。
【0015】Dz:発泡シート中の気泡のz方向に平行な最大径Dxy:発泡シート中の気泡のシート幅または長手方向すなわちz方向に垂直な面方向(xy方向と呼ぶ)に平行な最大径また、本発明における気泡のDxyの平均値は500μm以上、好ましくは800μm以上である。一般に気泡径が細かいと、セル壁が薄くなり、座屈が生じやすくなるため、床などに重量物を置いたときに、凹み等を生じやすくなる。気泡のDxyの平均値は500μm以上好ましくは800μm以上であると、座屈に対する強度が増し、畳床材や床用断熱材等の複合建材用途として好適である。
【0016】本発明において、発泡体の種類としては、化学発泡によって得られるものと、いわゆる物理発泡によって得られるものがあるが、本発明の方法では、熱分解型化学発泡剤を用いる。すなわち、加熱により分解ガスを発生する熱分解型化学発泡剤を、予めポリオレフィン系樹脂組成物に分散させておき、一旦シート状の発泡原反に賦形した後、加熱して発泡剤より発生するガスにより発泡させることで製造され得る。このとき好適に用いられる熱分解型化学発泡剤の代表例としては、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等が挙げられる。これらは単独で用いてもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。その中でもアゾジカルボンアミドが特に好適に用いられる。
【0017】本発明の発泡体シートの製造方法は、特に限定されないが、好ましくはアゾジカルボンアミド等の熱分解型化学発泡剤を、ポリオレフィン系樹脂組成物、およびジオキシム化合物、ビスマレイミド化合物、ジビニルベンゼン、アリル系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマー、およびキノン化合物から選択される少なくとも1種類の変性用モノマーと混和して得られる変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対して、2〜20重量部を分散させ、一旦シート状に成形した後、熱分解型化学発泡剤の分解温度以上に加熱して化学発泡させる方法である。
【0018】上記の変性方法をとることで、成形された発泡シート原反は、架橋度が低いにもかかわらず、常圧で発泡することが可能となる。
【0019】ここでいう架橋度が低いとは、ゲル分率で25%の範囲である。一般に、ゲル分率の測定は、サンプルの初期重量と120℃熱キシレン中で24時間で溶解させたもののゲル分を乾燥させたサンプルとの重量比で表現する。
【0020】本発明におけるポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン性モノマーの(共)重合体であり、特に限定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ホモタイプポリプロピレン、ランダムタイプポリプロピレン、ブロックタイプポリプロピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分とする共重合体などから選ばれる1種もしくは2種以上の単一物および混合物を意味する。なお、ここで言う「(共)重合体」とは、「重合体」または「共重合体」を意味する。
【0021】上記ポリオレフィン系樹脂には、30重量%を下回る範囲で、他の樹脂、例えば、ポリスチレン、スチレン系エラストマーなどがブレンドされていても良い。しかし、30重量%を上回ると、ポリオレフィンの特徴(軽量、耐薬品性、柔軟性、弾性等)が発揮できないばかりか、発泡に必要な溶融粘度を確保することが困難となる場合がある。本発明のポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレンやポリプロピレンの1種もしくは2種以上が用いられる。
【0022】発泡原反の賦形方法としては、押出成形の他、プレス成形、ブロー成形、カレンダリング成形、射出成形など、プラスチックの成形加工で一般的に行われる方法が適用可能である。しかしスクリュー押出機より吐出する発泡性樹脂組成物を、直接賦形する方法が、生産性の点から好ましい。この場合は、一定寸法幅の連続発泡性シートを得ることができる。
【0023】原反の発泡は、通常、熱分解型化学発泡剤の分解温度以上、熱可塑性樹脂の分解温度以下の温度範囲で行われる。特に連続式発泡装置としては、加熱炉の出口側で発泡体を引き取りながら発泡させる引き取り式発泡器の他、ベルト式発泡器、縦型または横型発泡炉、熱風恒温槽や、あるいは熱浴中で発泡を行なうオイルバス、メタルバス、ソルトバスなどが用いられる。
【0024】なお上記において、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜2.5の発泡体を成形するには、発泡中に原反の面内方向の発泡力を抑制し得る強度を有する面材を、発泡以前に、原反の少なくとも片面に積層することによって得ることができる。これは発泡時に面内の2次元方向の発泡を抑制することで、厚み方向にのみ発泡させることが可能になるからであり、結果的に、発泡体の気泡は厚み方向に、その長軸を配向した紡錘形となるからである。
【0025】本発明の方法で使用され得る面材は、発泡原反の発泡温度、すなわちポリオレフィン系樹脂の融点温度以上、かつ熱分解型化学発泡剤の分解温度以上の環境に耐え得るものであればよく、例えば、紙、布、木材、鉄等の金属、非鉄金属、不織布、寒冷紗、ガラス繊維、無機物繊維など自由に選ぶことができる。
【0026】畳床材用の面材としては、特に不織布、寒冷紗が好ましい。理由としては、畳の裏面に必要な滑り性を発現したり、他の性能を有する分散、例えば吸放湿材との接着面に利用したりすることが可能になるからである。
【0027】なお、加熱発泡時の温度を225℃より低い温度範囲とすることにより、内在する気泡のDxyの平均値を500μm以上とすることができる。
【0028】500μm以上の気泡径を実現することによって、セル壁の厚みが増し、圧縮方向の力に対する座屈強度が上がる。このため、クリープ特性が向上し、畳床材や床用断熱材等の複合建材として好適に使用することができる。
【0029】本発明の第1実施形態を示す図1を参照すると、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、コンクリート等の床下地材(1) の上に設置されて床用断熱材(2) として使用され、その表面には、木質板等の床材(3) が敷設される。
【0030】また、本発明の第2実施形態を示す図2を参照すると、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、畳床材(4) として使用され、その表面は畳表(6) によって被覆される。
【0031】図2に詳しく示すように、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体すなわち畳床材(4) によれば、発泡体に内在する気泡のうち中心部に存在する気泡(5a)は紡錘形を有し、外表面近くに存在する気泡(5b)はほゞ球形を有しており、これにより、発泡体シートのシート厚み方向に圧縮力を受けると、中心部の紡錘形気泡(5a)の長軸方向に力がかかることになるので、その方向に高い圧縮強度を示すものである。
【0032】
【作用】発泡により紡錘形の気泡形状を実現することで、発泡体シートのシート厚み方向の圧縮力に対しては、紡錘形の気泡の長軸方向に力がかかることになるので、高い圧縮強度を示す。さらに、本発明の気泡径を実現することにより、セル壁が厚く、荷重に対する座屈強度が増し、セルの耐クリープ特性が向上する。このため、重量物に対する凹みを軽減できる。従って、畳床材や床用断熱材等の複合建材として好適に使用することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明を実施例によってより具体的に説明する。
【0034】実施例1i)発泡性樹脂組成物の製造(1) 変性ポリオレフィン系樹脂の調製変性用スクリュー押出機として、BT40(プラスチック工学研究所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機を用いた。これはセルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは35、Dは39mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側へ第1〜4バレルからなり、ダイは3穴ストランドダイであり、揮発分を回収するため第4バレルに真空ベントが設置されている。
【0035】操作条件は下記の通りである。
【0036】

・スクリュー回転数:150rpm上記構成の反応用スクリュー押出機に、まず、ポリオレフィン系樹脂およびジオキシム化合物をその後端ホッパーから別々に投入し両者を溶融混和し、変性樹脂を得た。このとき、押出機内で発生した揮発分は真空ベントにより真空引きした。
【0037】ポリオレフィン系樹脂はポリプロピレンランダム共重合体(三菱化学製「EG8」、MI;0.8g/10分、密度;0.9g/cm3 )であり、その供給量は10kg/hとした。
【0038】変性用モノマーはp−キノンジオキシム(大内新興化学社製「バルノックGM−P」)であり、その供給量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.75重量部とした。
【0039】ポリオレフィン系樹脂とジオキシム化合物の溶融混和によって得られた変性樹脂を、ストランドダイから吐出し、水冷し、ペレタイザーで切断して、変性樹脂のペレットを得た。
【0040】(2) 発泡性樹脂組成物の調製と複合シートの調製発泡剤混練用スクリュー押出機はTEX−44型(日本製鋼所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機であり、これはセルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは45.5、Dは47mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側へ第1〜12バレルからなり、成形ダイは出口幅500mm、出口隙間3.5mmのTダイである。
【0041】温度設定区分は下記の通りである。
【0042】
第1バレルは常時冷却第1ゾーン;第2〜4バレル第2ゾーン;第5〜8バレル第3ゾーン;第9〜12バレル第4ゾーン;ダイおよびアダプター部発泡剤を供給するために第6バレルにサイドフィーダーが設置され、揮発分を回収するため第11バレルに真空ベントが設置されている。
【0043】操作条件は下記の通りである。
【0044】

・スクリュー回転数:40rpm上述のようにして得られた変性樹脂ペレットを発泡剤混練用スクリュー押出機に供給した。変性樹脂の供給量は20kg/hとした。また、同押出機にそのサイドフィーダーから発泡剤を供給し、分散させた。発泡剤はアゾジカルボンアミド(ADCA)であり、その供給量は1kg/hとした。
【0045】こうして変性樹脂と発泡剤の混練によって得られた発泡性樹脂組成物を、Tダイから押し出し、3本冷却ロールに通す際に、発泡性樹脂組成物シートの表面、裏面の両面に、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパンポンド エクーレ 6301A」、秤量30g/m2 、引張り強度:縦1.6kg/cm、横1.2kg/cm)を熱融着し、幅460mm、厚さ3.4mmのポリオレフィン系樹脂発泡性複合シートを得た。
【0046】(3) 発泡得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートを200mm角に切り出し、タルク上でオーブン発泡させた。210℃で15分間、加熱発泡させ、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比1.8、セル径1000μmの複合発泡体を得た。
【0047】実施例2実施例1のうち、発泡条件を220℃で8分間、加熱発泡させ、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比2.1、セル径600μmの複合発泡体を得た。
【0048】実施例3実施例1のうち面材として、ガラスペーパー(オリベスト社製、SHU−30B、線膨脹係数:1.0×10-5/℃、重量33.6g/m2 、厚み0.3mm、ガラス繊維径:9μm、ガラス長:25mm)を熱融着し、オーブンにて、220℃で10分間、加熱発泡させ、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比2.3、セル径900μmの複合発泡体を得た。
【0049】実施例4実施例1で得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートを、加熱発泡させる前に、プレスにより180℃で5分間、10kgf/cm2 で加圧しながら予備加熱し、脱圧後、サンプルを取り出して210℃で10分間、オーブンで加熱発泡させ、厚み30mm、倍率12倍、アスペクト比1.6、セル径700μmの複合発泡体を得た。
【0050】比較例1実施例1のうち、シート両面に不織布を貼っていないポリオレフィン系樹脂発泡シートを200mm角に切り出し、200mm角の雄−雌型に入れ、加熱プレスで210℃で5分間加熱し、発泡剤によりガスを発生させた後、成形型の温度を降下させ140℃に達した時点において、1.0mm/秒の速度で金型を解放し、徐圧を行なった。なお、徐圧以前より、金型内の外周部には一定量の冷却水を流し続け、樹脂周囲の冷却固化を行なうことにより、厚み方向以外への膨脹を抑制した。冷却後、両面にポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパンポンド エクーレ 6301A」、秤量30g/m2 、引張り強度:縦1.6kg/cm、横1.2kg/cm)を熱融着し、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比6.5、セル径250μmの複合発泡体を得た。
【0051】比較例2実施例1のうち、シート両面に不織布を貼っていないポリオレフィン系樹脂発泡シートを200mm角に切り出し、タルク上で、220℃で10分間、加熱発泡させた。冷却後、両面にポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパンポンド エクーレ 6301A」、秤量30g/m2 、引張り強度:縦1.6kg/cm、横1.2kg/cm)を熱融着し、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比1.0、セル径700μmの複合発泡体を得た。
【0052】比較例3実施例1のうち、発泡条件を210℃で6分間、加熱発泡させ、厚み20mm、倍率6倍、アスペクト比1.5、セル径300μmの複合発泡体を得た。
【0053】比較例4実施例1のうち、発泡条件を240℃で5分間、加熱発泡させ、厚み50mm、倍率15倍、アスペクト比3.0、セル径600μmの複合発泡体を得た。
【0054】比較例5実施例1のうち、発泡剤は(ADCA)の供給量を2.5kg/hとし、発泡条件を240℃で5分間、加熱発泡させ、厚み50mm、倍率35倍、アスペクト比2.1、セル径1000μmの複合発泡体を得た。
【0055】性能評価上記実施例および比較例で得られた複合発泡体を下記の項目について性能評価した。
【0056】・厚さ測定:複合発泡体の厚さを測定した。
【0057】・発泡倍率測定:複合発泡体よりシート状物をカッターで削り取った後、JIS K6767に従い発泡体の発泡倍率を測定した。
【0058】・気泡観察発泡体シートのシート厚み方向(z方向と呼ぶ)に平行な任意の断面の10倍の拡大写真を撮り、無作為に選ばれる少なくとも50個の気泡の定方向最大径を(以下の)2方向で測り、個数平均値を算出する(図1参照)。
【0059】Dz:発泡体シート中の気泡のz方向の直径Dxy:発泡体シート中の気泡のシート幅または長手方向(xy方向と呼ぶ)の直径・アスペクト比:Dz/Dxy・セル径:Dzの最大値・圧縮強度試験:JIS K6767に従い、複合発泡体に厚み方向に圧力を加えた際の25%圧縮強度を測定した。
【0060】・体感:発泡体の上に乗り、感触を評価した。
【0061】○:よい、△:歩いた場合に足をとられる、×:座った時に足が痛い。
【0062】・圧縮クリープ試験:JIS K6767に従い、50mm角試験片を平行板に挟み、所定の荷重(2kg/cm2 )をかけ、厚さの時間的変化を測定する。
【0063】Cc=(t0−t1)/t1 ×100ここで、t0 :試験片のはじめの厚さ(mm)
t1 :試験片の100時間後の厚さ(mm)
○:1%以内、△:2%以内、×:2%を越える。
【0064】評価結果を表1にまとめて示す。
【0065】
【表1】

【0066】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のポリオレフィン系樹脂発泡体は、上述のように、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜2.5で、発泡倍率が7〜30倍で、Dxyの平均値が500μm以上であることを特徴とするもので、本発明によれば、発泡により紡錘形の気泡形状を実現することで、発泡体シートのシート厚み方向の圧縮力に対しては、紡錘形の気泡の長軸方向に力がかかることになるので、高い圧縮強度を示す。さらに、本発明の気泡径を実現することにより、セル壁が厚く、荷重に対する座屈強度が増し、セルの耐クリープ特性が向上する。このため、重量物に対する凹みを軽減できる。従って、畳床材や床用断熱材等の複合建材として好適に使用することができるという効果を奏する。
【0067】また、本発明の請求項4記載のポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法は、上述のように、ポリオレフィン系樹脂と変性用モノマーとを反応させて同樹脂を変性し、得られた変性樹脂に熱分解型化学発泡剤を加えて混練し、得られた発泡性樹脂組成物をシート状に賦形し、得られた発泡性シートを225℃未満に加熱し、シートの厚み方向のみに発泡させることを特徴するもので、本発明の方法によれば、上記のように優れた性能を有するポリオレフィン系樹脂発泡体を非常に効率よく製造することができて、ポリオレフィン系樹脂発泡体のコストの削減、ひいては畳床材や床用断熱材等の複合建材のコストの削減を達成することができるという効果を奏する。




 

 


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