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発明の名称 複合発泡体及びその製造方法並びに建築用、建設用或いは土木用複合発泡体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−59039(P2001−59039A)
公開日 平成13年3月6日(2001.3.6)
出願番号 特願平11−235627
出願日 平成11年8月23日(1999.8.23)
代理人
発明者 福井 弘司 / 白土 斉 / 山本 一喜
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインと、このフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄膜状の硬化壁とからなるセル構造単位が隙間無く多数集まった複合発泡体であって、上記薄膜状の硬化壁中に、スペーサー成分が含有されてなることを特徴とする複合発泡体。
【請求項2】 上記スペーサー成分が、粒子状、桿状もしくは繊維状の非発泡性物質からなり、隣り合うフォームドメイン間距離(D)と粒子状のスペーサー成分の粒子径(d1 )もしくは桿状もしくは繊維状のスペーサー成分の短軸直径(d2 )が下式(1)を満足するものである請求項1記載の複合発泡体。
【0001】
【数1】

【0001】
【請求項3】 加熱により発泡する発泡性ビーズ(A)、発泡性ビーズ(A)の発泡温度以上の温度で硬化する熱硬化性物質(B)及び非発泡性物質のスペーサー成分(C)からなり、上記スペーサー成分(C)を分散させてなる熱硬化性物質(B)組成物によって発泡性ビーズ(A)表面が被覆されるように上記(A)、(B)及び(C)3者を混合した発泡性樹脂組成物を、成形型内で発泡性ビーズ(A)の発泡温度以上の温度に加熱することを特徴とする複合発泡体の製造方法。
【請求項4】 請求項3記載の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体。
【請求項5】 請求項3記載の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体であって、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインと、このフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄膜状の硬化壁とからなるセル構造単位が隙間無く多数集まった複合発泡体であり、上記薄膜状の硬化壁中に、スペーサー成分が含有されてなることを特徴とする複合発泡体。
【請求項6】 請求項1、2、4又は5記載の複合発泡体もしくはこれらの複合発泡体を他の素材に積層してなる建築用、建設用或いは土木用複合発泡体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合発泡体及びその製造方法並びに建築用、建設用或いは土木用複合発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡スチロール、ポリプロピレンフォーム等の合成樹脂製発泡体は、軽量で取扱易い断熱材として種々の分野で好適に用いられてきた。しかし、これらの合成樹脂製発泡体は、軽量性においては優れているが、圧縮強度等の機械的強度において劣るものである。合成樹脂製発泡体の内で、硬質ウレタンフォーム等の硬質発泡体は、或る程度の機械的強度を有し、建築用、建設用或いは土木用資材として構造部材に使用され、もしくはその可能性を示すものであるが、これらの合成樹脂製発泡体は、日刊工業新聞社発行、昭和48年出版の『プラスチックフォームハンドブック』(p.601)等に記載されているように、その力学的性能から主要構造部材として用いることには限界があった。
【0003】これらの合成樹脂製発泡体の機械的強度を改善する試みとして、例えば、特開昭48−100477号公報には、発泡性ポリスチレン粒子にフェノール系樹脂やジアリルフタレート樹脂等の熱硬化性樹脂粉末を混合して金型に充填し、加熱発泡させるポリスチレン発泡構造体の製造方法が開示されている。
【0004】特開昭55−107433号公報には、発泡性ポリスチレン粒子に、ポリイソシアネート類とポリヒドロキシ化合物を反応させて得られる、常温で液状且つ分子中に2個以上のイソシアネート基を有する反応中間体を混合して金型に充填し、加熱発泡させるポリスチレン発泡構造体の製造方法が開示されている。
【0005】又、特開平4−164937号公報には、発泡倍率45倍に一次発泡させ、1〜2時間エージングしたポリスチレン系樹脂ビーズ表面に、流動造粒コーティング装置を用いて酢酸ビニル−アクリル系エマルジョン接着剤をスプレーコーティングした後、金型に充填し、加熱発泡させるポリスチレン系樹脂発泡体及びその製造方法が開示されている。
【0006】しかしながら、上記公報に開示されているポリスチレン発泡構造体の製造方法では、いずれも、一次発泡ビーズを含め発泡性粒子同士の接近によって発泡性粒子界面に存在する硬化性物質ないしは接着性物質からなる接着性皮膜に排除力が作用するのでこれらの接着性皮膜を発泡性粒子界面に均一に且つ一定厚さ以上に制御することは極めて困難であり、得られるポリスチレン発泡構造体に、高発泡倍率による高い断熱性、軽量性等と十分な機械的強度を併せて付与することができないものであった。
【0007】更に、特開昭49−23863号公報には、発泡剤を含有する発泡性樹脂粉末と発泡剤を含有しない発泡性樹脂粒状体とからなる樹脂組成物を密閉金型に充填し、回転させながら金型外より水蒸気で加熱し、発泡している上記樹脂組成物の固化する前に金型内の過剰のガスを逸散させて、表面層を有するサンドイッチ構造のプラスチック発泡成形体の製造方法が開示されている。
【0008】しかし、上記公報に開示されているプラスチック発泡成形体の製造方法は、全く発泡していないか、或いは僅かに発泡している表皮層と良く発泡している内層からなる所謂サンドイッチ構造のプラスチック発泡成形体の製造方法であって、上記表皮層を、全く発泡していないか、金型内の過剰のガスを逸散させたりする操作や工程を設ける必要があり、極めて面倒な作業を伴う製造方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の事実に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、高い断熱性、緩衝性、軽量性等の優れた合成樹脂製発泡体の特性を保持し、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い強度を併せ持つ複合発泡体及び単純な工程の組み合わせからなる高い生産性を有するその製造方法並びに優れた建築用、建設用或いは土木用複合発泡体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の複合発泡体は、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインと、このフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄膜状の硬化壁とからなるセル構造単位が隙間無く多数集まった複合発泡体であって、上記薄膜状の硬化壁中に、スペーサー成分が含有されてなるものである。
【0011】請求項2記載の発明の複合発泡体は、請求項1記載の発明の複合発泡体において、上記スペーサー成分が、粒子状、桿状もしくは繊維状の非発泡性物質からなり、隣り合うフォームドメイン間距離(D)と粒子状のスペーサー成分の粒子径(d1 )もしくは桿状もしくは繊維状のスペーサー成分の短軸直径(d2 )が下式(1)を満足するものである。
【0012】
【数2】

【0013】請求項3記載の発明の複合発泡体の製造方法は、加熱により発泡する発泡性ビーズ(A)、発泡性ビーズ(A)の発泡温度以上の温度で硬化する熱硬化性物質(B)及び非発泡性物質のスペーサー成分(C)からなり、上記スペーサー成分(C)を分散させてなる熱硬化性物質(B)組成物によって発泡性ビーズ(A)表面が被覆されるように上記(A)、(B)及び(C)3者を混合した発泡性樹脂組成物を、成形型内で発泡性ビーズ(A)の発泡温度以上の温度に加熱するものである。
【0014】請求項4記載の発明の複合発泡体は、請求項3記載の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体である。
【0015】請求項5記載の発明の複合発泡体は、請求項3記載の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体であって、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインと、このフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄膜状の硬化壁とからなるセル構造単位が隙間無く多数集まった複合構造体であり、上記薄膜状の硬化壁中に、スペーサー成分が含有されてなるものである。
【0016】請求項6記載の発明の建築用、建設用或いは土木用複合発泡体は、請求項1、2、4又は5記載の発明の複合発泡体もしくはこれらの複合発泡体を他の素材に積層してなるものである。
【0017】請求項1記載の発明の複合発泡体において、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインは、特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性樹脂を主材とし、気体や膨張性液体からなる発泡剤を含有させた発泡性樹脂組成物、もしくは熱分解性の発泡剤を含有させた発泡性樹脂組成物等を金型内で加熱し、発泡して得られたものが挙げられる。
【0018】上記熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリ(スチレン);ポリ(エチレン)、ポリ(プロピレン)等のオレフィン系樹脂;ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(塩化ビニル)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(フッ化ビニル)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、フッ素化エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(テトラフルオロエチレン)、塩素化ポリ(塩化ビニル)、塩素化ポリ(エチレン)、塩素化ポリ(プロピレン)、エチレン−塩化ビニル共重合体等のハロゲン元素含有樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6、ナイロン46、N−メトキシメチル化ポリアミド、ポリ(アクリルアミド)等のポリアミド系樹脂;スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−アクリレート−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−塩化ビニル−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の共重合体;アイオノマー、ケトン樹脂、ポリ(アクリレート)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(プロピオン酸ビニル)、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアミノサルホン樹脂、ポリ(パラメチルスチレン)、ポリ(アリルアミン)樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ(ブチルビニルエーテル)、ポリ(エチルビニルエーテル)、ポリ(エトキシエチルビニルエーテル)等のポリ(ビニルエーテル)類;ポリビニルブチラール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリ(ブタジエン)、ポリ(メチルペンテン)、ポリ(メチルメタクリレート)、液晶ポリマー、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0019】上記熱可塑性樹脂は、これらの重合体の変性体や架橋体が用いられてもよい。又、上記熱可塑性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされて併用されてもよい。
【0020】上記熱可塑性樹脂に含有される気体や膨張性液体からなる発泡剤としては、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂に応じて用いられるが、例えば、ポリスチレン系樹脂に対して、ブタン、ペンタン等の炭化水素、フロン等のハロゲン化炭化水素、水、二酸化炭素、窒素ガス等が挙げられる。
【0021】上記熱分解性の発泡剤としては、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂に応じて用いられるが、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾシクロヘキシルニトリル、ジアゾアミノベンゼン、アゾジカルボンアミドエステル等のアゾ化合物;ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等のニトロソ化合物;p−トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)、ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;4,4’−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホアジド等のアジド化合物;p−トルエンスルホセミカルバジド、トリヒドラジドトリアジン、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモン、亜硝酸アンモン等が挙げられる。
【0022】これらの熱分解性の発泡剤には、発泡速度を調節する目的で、必要に応じて発泡助剤が添加されてもよい。上記発泡助剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類;亜鉛華、硝酸亜鉛等の無機塩類;アジピン酸、しゅう酸等の有機酸類等の発泡速度を速める発泡助剤、(無水)マレイン酸、(無水)フタル酸等の有機酸及びその無水物類;ジブチル錫マレート、塩化錫等の錫化合物類等の発泡速度を遅延する発泡助剤が挙げられる。
【0023】上記発泡助剤の添加量は、使用される熱可塑性樹脂、発泡剤の種類等によって異なるが、余り少ないと添加の効果が現出し難く、余り多くても添加の効果が飽和してしまうので、好ましくは熱可塑性樹脂100重量部に対して0.1〜2.0重量部程度である。
【0024】上記発泡性樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、導電化剤、熱伝導性改良剤、磁性化剤、帯電防止剤、難燃剤、防黴剤、可塑剤、カップリング剤等が添加されてもよい。
【0025】上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、シアニン系顔料、キナクリドン系顔料等の顔料類、アゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系染料、スチルベン系染料等の染料類等が挙げられる。
【0026】上記紫外線吸収剤は、耐光性改善のために使用されるものであって、例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられ、必要に応じてヒンダードアミン系光安定剤が併用される。
【0027】上記酸化防止剤は、加熱時等の熱可塑性樹脂等の有機性材料の酸化を防止する目的で使用されるものであって、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。
【0028】上記導電化剤は、得られる複合発泡体に導電性を付与する目的で使用されるものであって、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、コバルト、ロジウム、イリジウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛等の単体もしくはこれらの合金もしくは酸化錫等の金属酸化物、導電性カーボン等を微粒子状にしたものが挙げられ、これらは直接上記発泡性樹脂組成物に添加されてもよいが、ガラスビーズ、カーボン粉末、マイカ片、プラスチックビーズ等の担体表面にコーティングされて添加されてもよい。
【0029】上記磁性化剤は、磁性を発現させる目的で使用されるものであって、例えば、コバルトフェライト系磁性体、メタル磁性体、二酸化クロム系磁性体、γ−三二酸化鉄系磁性体、一窒化四鉄(Fe4 N)系磁性体、バリウムフェライト系磁性体等を微粒子状にしたものが挙げられる。
【0030】上記熱伝導性改良剤としては、例えば、銅、アルミニウム、ベリイア、窒化アルミニウム、窒化ボロン、アルミナ、マグネシア、チタニア、ダイアモンド、鉛、ジルコン等を微粒子状にしたものが挙げられる。
【0031】上記帯電防止剤としては、例えば、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミン、ポリ(オキシエチレン)アルキルアミド、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル、ポリ(オキシエチレン)アルキルフェニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン系帯電防止剤;アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート等のアニオン系帯電防止剤;脂肪族第4級アンモニウム塩化物、脂肪族第4級アンモニウム硫酸塩、脂肪族第4級アンモニウム硝酸塩等のカチオン系帯電防止剤;カルボキシベタイン型、イミダゾリニウムベタイン、アミノカルボン酸塩等の両性系帯電防止剤;ポリビニルベンジル型カチオン、ポリアクリル酸型カチオン等の導電性樹脂等が挙げられる。
【0032】上記難燃剤としては、例えば、塩素化パラフィン、ヘキサブロモフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン系難燃剤;ポリリン酸アンモニウム、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート等の含リン酸系難燃剤;メラミン誘導体、赤リン、酸化錫、三酸化アンチモン、水酸化ジルコニウム、水酸化マグネシウム、メタホウ酸バリウム等の無機系難燃剤等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいが、2種以上を組み合わせて併用されてもよい。
【0033】上記防黴剤としては、例えば、10,10−オキシビスフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、N−ジメチル−N’−フェニル−N’−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、2−メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール、2−メトキシカルボニルアミノベンゾイミダゾール、チアベンゾール等が挙げられる。
【0034】上記可塑剤としては、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、グリセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪族一塩基性エステル系可塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪族二塩基性エステル系可塑剤、ジエチレングリコールジベンゾエート等の二価アルコール系可塑剤、ブチルフタリルブチルグリコレート等のオキシ酸エステル系可塑剤等が挙げられる。
【0035】又、上記発泡性樹脂組成物及び熱硬化性物質(B)には、必要に応じて、前記するフォームドメインの大きさ未満の既存発泡体の粉砕片が添加されてもよい。
【0036】上記カップリング剤は、無機系物質と有機系物質の接着性を改善する目的で使用されるものであって、例えば、ビニルクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート等のチタネートカップリング剤等が挙げられる。
【0037】多面体形状のセル膜の形成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、細粒化された上記発泡性樹脂組成物を金型内で発泡させ、セル構造単位が隙間無く多数集合させることによって形成させる方法が挙げられる。上記セル膜の立体的な形状は、細粒化された上記発泡性樹脂組成物の形状及び発泡倍率等によって異なるが、通常、球形に近い多面体形状を呈する。特に厚さ方向に長軸を並列した紡錘状のフォームドメインを形成することによって、同方向の機械的特性を改善する等、フォームドメインに方向性を付与する場合には、細粒化された上記発泡性樹脂組成物の形状を、ラグビーボール状やダルマの形状に似せた長細い形状に上記発泡性樹脂組成物を細粒化してやればよい。
【0038】上記細粒化された上記発泡性樹脂組成物形状は、特に限定されるものではなく、好ましくは球状であるが、上記の他、例えば、金平糖形状、円板状、枕形のペレット等の形状、粉砕カレットのような不定形のもの等が挙げられる。
【0039】上記フォームドメインを取り囲む薄膜状の被覆壁には、上記フォームドメインのセル膜を構成する発泡性樹脂組成物の発泡温度以上の温度で硬化する熱硬化性物質が用いられる。上記熱硬化性物質は、特に限定されるものではなく、重合硬化タイプの熱硬化性樹脂であってもよく、架橋硬化タイプの熱硬化性樹脂であってもよく、又、熱硬化性無機組成物であってもよい。
【0040】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂系熱硬化性組成物、オリゴエステルアクリレート樹脂系熱硬化性組成物、キシレン樹脂系熱硬化性組成物、グアナミン樹脂系熱硬化性組成物、ジアリルフタレート樹脂系熱硬化性組成物、ビニルエステル樹脂系熱硬化性組成物、フェノール樹脂系熱硬化性組成物、不飽和ポリエステル樹脂系熱硬化性組成物、フラン樹脂系熱硬化性組成物、ポリイミド樹脂系熱硬化性組成物、ポリ(p−ヒドロキシ安息香酸)樹脂系熱硬化性組成物、ウレタン樹脂系熱硬化性組成物、マレイン酸系樹脂硬化性組成物、メラミン樹脂系熱硬化性組成物、ユリア樹脂系熱硬化性組成物、シリコーン樹脂系熱硬化性組成物、モノマー分子中に、水酸基、アミノ基、カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂等の樹脂成分に上記する温度条件で熱分解する熱分解性架橋剤が添加された熱硬化性樹脂組成物等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進性もしくは硬化遅延性の発泡助剤が添加されてもよい。
【0041】上記熱硬化性樹脂の例として、エポキシ樹脂について示す。上記エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、異節環状型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ化エラストマー、エポキシ化ステアリン酸エステル、エポキシ化大豆油、エポキシ変性ポリシロキサン、可撓性エポキシ樹脂、エポキシ化(メタ)アクリル系オリゴマー等が挙げられる。
【0042】又、ウレタン樹脂について、そのイソシアネート化合物とポリオール化合物とからなる成分系を以下に示す。上記イソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスファイト、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビス(ジイソシアネートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物、又はこれらのイソシアヌレート変性体、ウレタン変性体、ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、トリメチロールプロパン付加体、ブロックイソシアネート等が挙げられる。
【0043】上記ポリオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、水酸基変性(メタ)アクリル系ポリマー、水酸基変性ビニル系ポリマー、水酸基変性ポリエステル、水酸基変性ポリカーボネート等が挙げられる。
【0044】又、熱硬化性無機組成物としては、例えば、水ガラス、ポリシラン、シリコーンゴム等が挙げられる。上記シリコーンゴムとしては、2液型LTV(低温硬化性)或いは2液型RTV(常温硬化性)で調製された2液型液状ゴムが好適に用いられる。
【0045】上記熱硬化性物質組成物が含有する硬化剤としては、上記フォームドメインのセル膜を構成する発泡性樹脂組成物の発泡温度以上の温度で上記熱硬化性樹脂組成物を硬化させ得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂系熱硬化性組成物には、無水マレイン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水ヘット酸、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物等の酸無水物系硬化剤;ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、ピペリジン等のアミン系硬化剤;ポリアミド系樹脂、フェノール系樹脂、ポリチオール系樹脂、メルカプタン類、三ふっ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール化合物等が挙げられる。
【0046】エポキシ樹脂系熱硬化性組成物に添加される硬化助剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルグアニジン等の第3級アミン類;トリフェニルホスフィン、スタナースオクトエート等の有機金属化合物類、三フッ化ホウ素錯体、ベンジルジメチルアミン、DBU、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、キシリレンジイソシアネート等のイソシアネート類、スルホニウム塩類、ヨードニウム塩類、ジアゾニウム塩類、ヒドラジド化合物等が挙げられる。
【0047】又、ウレタン樹脂系熱硬化性組成物に添加される硬化剤としては、上記フォームドメインのセル膜を構成する発泡性樹脂組成物の発泡温度以上の温度で上記熱硬化性樹脂組成物を硬化させ得るものであれば特に限定されるものではなく、例えば、通常ポリウレタン樹脂系熱硬化性組成物に用いられている活性水素を有する硬化剤が挙げられる。これらの硬化剤としては、例えば、トリエチルアミンやテトラメチルグアニジン等のポリアミン、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール、その他ポリエステルポリオール等が挙げられる。又、硬化助剤としては、例えば、アミン類、金属塩類、シリコーン油等の硬化促進剤等が挙げられる。
【0048】その他、必要に応じて、上記熱硬化性物質の流動性を調整するための減粘剤もしくは増粘剤、或いはチキソトロープ剤等が添加されてもよい。
【0049】上記減粘剤としては、例えば、ペンタン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、等の溶剤が挙げられ、増粘剤としては、例えば、アクリルゴム、エピクロヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム等のゴム類が挙げられる。又、チキソトロープ剤としては、例えば、コロイダルシリカ、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0050】又、上記スペーサー成分は、本発明の複合発泡体の製造工程の前後において、その粒径(d1 )ないしは短軸直径(d2 )を実質的に変化させることのないものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、二酸化珪素、酸化チタン、ガラス粉、中空ガラスバルーン、珪藻土、カオリン、パーライト、蛍石、ベントナイト、アルミニウムフレーク、ニッケル粉、金粉、銀粉、銅粉等の無機系粒子、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、セルロース繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、金、銀、銅、アルミニウム等の金属繊維、或いはこれらの繊維を短く切断した桿状体等が挙げられる。
【0051】上記スペーサー成分の形状は、後述する本発明の複合発泡体において、スペーサー機能を発現し得るものであれば、上記粒子状、桿状及び繊維状に限定されるものでなく、これに類する、例えば、ラグビーボール状、ダルマの形状や紡錘状の異方性の有する桿状体、断面四角形、五角形、六角形、・・・、多角形、楕円形等の柱状体等の各種形状のスペーサーを包含するものである。これらの桿状体及び柱状体の短軸の直径は、スペーサー機能の観点から近似する円柱体に見立て算定される。
【0052】図1〜図3に、本発明の複合発泡体のフォームドメイン1、硬化壁2及びスペーサー3−1(粒子状)、3−2(桿状)及び3−3(繊維状)の関係を概念的に示す拡大断面図である。上記粒子状スペーサーの粒子径(d1 )又は桿状もしくは繊維状スペーサーの短軸直径(d2 )と、該スペーサー成分3−n(但し、n=1、2又は3)を挟んで隣り合うフォームドメイン間の距離(D)が、下式(1)を満足するものであることが好ましい。
【0053】
【数3】

【0054】上記スペーサー成分3のdn が、0.5D未満である場合、フォームドメインA間の熱硬化性物質の硬化壁Bの厚さが小さくなり過ぎて、得られる複合発泡体の機械的強度を十分に改善することが難しくなり、Dを超えると、スペーサー成分がフォームドメイン1のセル膜に食い込んで、該部に応力が加わったときの破壊点となり、得られる複合発泡体の機械的強度を、スペーサー成分を含有しない複合発泡体より脆いものにするおそれがあるので上記関係式を満足するものであることが好ましい。尚、隣り合うフォームドメイン間の距離(D)は、特に限定されるものではなく、複合発泡体の用途に応じて設定されるが、強度と軽量性及びその他の発泡体の諸特性を考慮すれば、好ましくは、1〜3000μmである。
【0055】請求項3記載の発明の複合発泡体の製造方法において用いられる発泡性ビーズは、請求項1又は2記載の発明の複合発泡体において詳述した熱可塑性樹脂、気体や膨張性液体からなる発泡剤又は熱分解性の発泡剤を含有させた発泡性粒子であって、上記「ビーズ」とは、真球状から異方性を有する紡錘状の球体及び不定形粒子までの細粒化もしくは細粉砕された粒子を総称するものである。
【0056】上記発泡性ビーズの大きさは、好ましくは直径0.01〜10mm程度である。ここで発泡性ビーズの大きさとは、発泡性ビーズが略真球に近い場合には、平均粒子直径とする。発泡性ビーズが異方性を有し、明らかに短軸と長軸が認められる場合には、短軸の直径とする。又、正四面体、正五面体、正六面体、・・・正多面体やこれらの変形体、断面三角形、四角形、五角形、・・・多角形やこれらの変形断面を有する桿状体の場合には、これらに近似する球体、断面丸形の桿状体に見立てた値とする。
【0057】上記発泡性ビーズの大きさが余り小さいと、発泡性ビーズの表面積が大きくなり、発泡時、フォームドメイン1のセル膜表面積の総和が大きくなり過ぎるため、スペーサー成分を含有する熱硬化性物質の硬化壁の体積分率が増加し、発泡体の断熱性、緩衝性等の特性を低下させるに止まらず、軽量性と機械的強度のバランスを著しく崩すものとなるおそれがあり、余り大きいと、通常の伝導加熱による発泡に際して、熱伝導の遅れのために発泡性ビーズの外部と内部の発泡具合に差異を生じ、発泡ムラとして得られる発泡体の外観特性を著しく悪化させるものであるので、上記範囲程度に設定される。尚、発泡性ビーズに金属粉等の導電性物質を混ぜ込み、高周波誘導加熱装置を利用して発泡性ビーズの内部から均一に加熱する方法が採られれば、上記発泡性ビーズの大きさは、10mmを超えるものであってもよい。
【0058】上記発泡性ビーズ(A)は、多段に発泡させるものであってもよく、一段である程度発泡した粒子状の発泡性ビーズが用いられてもよく、発泡性ビーズに一段である程度発泡した粒子状の発泡性ビーズが混合されて用いられてもよい。
【0059】これらの発泡性ビーズ(A)は、加熱して発泡体を得る前に、前記するスペーサー成分(C)を含有する熱硬化性物質(B)が、その表面を被覆するように混合される。上記混合手段は、発泡性ビーズ(A)の表面にできるだけ均一に、且つ、全表面を被覆し尽くすことのできる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、スペーサー成分(C)を含有する熱硬化性物質(B)を噴射塗布装置と混合装置を組み合わせた装置が好適に用いられる。上記混合に際して、予め発泡性ビーズ(A)の表面に表面処理を施し、濡れ性を改善しておくことが好ましい。
【0060】又、スペーサー成分(C)と熱硬化性物質(B)の混合手段は、特に限定されるものではないが、例えば、固−液混合装置を用いて混合する方法が挙げられるが、混合に先立って、スペーサー成分(C)の表面に表面処理を施し、濡れ性を改善しておくことが好ましい。
【0061】上記発泡性ビーズ(A)、熱硬化性物質(B)及びスペーサー成分(C)の配合割合は、発泡性ビーズ(A)20〜95容量%に対して熱硬化性物質(B)及びスペーサー成分(C)の合計量5〜80容量%が好ましく、熱硬化性物質(B)とスペーサー成分(C)の配合割合は、熱硬化性物質(B)40〜99容量%に対してスペーサー成分(C)1〜60容量%が好ましい。
【0062】上記発泡性ビーズ(A)の配合量が余り少ないと、得られる複合発泡体の軽量性が著しく低下し、余り多いと、熱硬化性物質(B)の機械的強度の向上や、該効果を現出するための熱硬化性物質(B)硬化壁の必要厚さを確保することができなくなるので上記範囲に設定されることが好ましい。
【0063】又、熱硬化性物質(B)とスペーサー成分(C)の配合割合において、スペーサー成分(C)の配合量が余り少ないと、発泡性ビーズ(A)同士の接近によって、発泡性ビーズ(A)界面に存在する熱硬化性物質(B)を発泡時に排斥し得なくなり、得られる複合発泡体の熱硬化性物質(B)硬化壁の必要厚さを確保することができなくなり、余り多いと、熱硬化性物質(B)とスペーサー成分(C)混合物が極度の粘度上昇或いは強いチキソトロピー性を呈することになり、発泡性ビーズ(A)の表面にできるだけ均一に、且つ、全表面を被覆し尽くすことができなくなるので上記範囲に設定されることが好ましい。
【0064】本発明の複合発泡体の製造方法で用いられる成形型は、発泡成形に用いられる金型であれば、特に限定されるものではなく、例えば、通常の密閉式成形金型が好適に用いられる。上記成形金型の型窩には、離型性を良好に保持するためテフロン(登録商標)樹脂の焼付け加工や高度クロムメッキ等による緻密な構造のメッキが施されていることが好ましい。
【0065】本発明における発泡性樹脂組成物を加熱する手段は、特に限定されるものではないが、例えば、上記成形金型を直接オーブンに入れて加熱されてもよいが、金型壁面に設けられた加熱ジャケットに加熱媒体を流して加熱されてもよい。上記成形金型の冷却は、自然冷却であってもよいが、上記加熱ジャケットに併設されている冷却ジャケットに冷却媒体を流して強制冷却されてもよい。特に、架橋硬化後も高温で塑性変形し得る熱硬化性樹脂を用い、面積が1m2を超えるような大型板状体を製造する場合には、型開時に変形等のトラブルが発生しないように強制冷却によって十分冷却されることが好ましい。
【0066】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
〔発泡性ビーズ(A)〕発泡ポリスチレンビーズ(積水化成品工業社製、商品名「エスレンHA」)90ミリリットル【0067】〔熱硬化性樹脂組成物(B)〕
エポキシ樹脂−1(油化シェルエポキシ社製、商品名「エピコート834」)6ミリリットルエポキシ樹脂−2(油化シェルエポキシ社製、商品名「エピコート1001」)4ミリリットル硬化剤−1(旭電化社製、商品名「アデカハードナーEH−703」)5ミリリットル硬化剤−2(旭電化社製、商品名「アデカハードナーEHC−30」)0.3ミリリットル【0068】〔非発泡性スペーサー成分(C)〕
ガラスバルーン(PQ Australia Pty. Ltd. 製、商品名「Q-Cell 520」、平均粒径45μm、嵩比重0.10g/cm3 )13ミリリットル【0069】ビーカー(0.3リットル)中で、上記エポキシ樹脂2種を100℃で溶解する。上記エポキシ樹脂が均一に溶解した後、硬化剤−1を加えて60℃まで冷却する。60℃に冷却された後、硬化剤−2及びガラスバルーンを加え、上記エポキシ樹脂に均一に分散する。更に、予め60℃に加熱した発泡ポリスチレンビーズを加え、均一に分散させ、発泡性樹脂組成物を得た。
【0070】得られた発泡性樹脂組成物160gを、アルミニウム製成形金型(200mm×200mm×20mm)に入れ、100℃のオーブン中で60分間加熱した後、室温まで冷却して複合発泡体を作製した。
【0071】(実施例2〜7、比較例1〜4)表1に各々示す原料組成に従って、実施例1と同様にして複合発泡体を作製した。尚、実施例2〜7、比較例1〜4において用いた原料のうち、実施例1で用いなかった原料のメーカー名、商品名及び仕様等は、以下の通りである。
【0072】発泡ポリスチレンビーズ(積水化成品工業社製、商品名「エスレンHE」)
非発泡性スペーサー成分−2(日東紡社製、ガラス繊維チップ、商品名「チョップドストランドCS−3J956」、d2 =200μm、比重2.39)
非発泡性スペーサー成分−3(英国ICI社製、アルミナ繊維、商品名「SAFFIL HX 」、d2 =3μm、比重3.97)
非発泡性スペーサー成分−4(和光純薬社製、海砂、20〜35メッシュ、d1 =500μm、比重2.41)
【0073】〔諸性質の評価〕実施例1〜7及び比較例1〜4で得られた複合発泡体の性能を評価するため、嵩比重、圧縮強さ、圧縮弾性率及び形態観察を以下に示す方法で実施した。評価結果は表1に示した。
【0074】1〜3.嵩比重、圧縮強さ及び圧縮弾性率:JIS K 7222に準拠して測定した。
4.形態観察及びdn /D:熱硬化性樹脂組成物100重量部に対して顔料(BAYER社製、商品名「MACROLEX GREEN G」)を0.1重量部添加して複合発泡体を作製し、製品の鋸切断面をミクロトームで平坦に仕上げ、目視及び光学顕微鏡で拡大観察して、形態観察を評価し、dn /Dを測定した。尚、形態観察の評価は、○:熱硬化性樹脂組成物が均一の厚さでフォームドメインを覆っているもの、△:熱硬化性樹脂組成物が金型の下壁、角部に僅かに蓄積していたもの、×:熱硬化性樹脂組成物が金型の下壁、角部にかなりの量が蓄積していたもの、の3段階で評価した。
【0075】
【表1】

【0076】
【発明の効果】請求項1記載の発明の複合発泡体は、叙上のように構成されているので、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄状の硬化膜が、該硬化膜中に含有されるスペーサー成分によって所定厚さで均一に形成され、機械的強度を十分に発現すると共に、設計されたフォームドメイン部分がもたらす軽量性と相俟って、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い機械的強度と軽量性を併せて有するものである。
【0077】請求項2記載の発明の複合発泡体は、叙上のように構成されているので、上記硬化膜中に含有されるスペーサー成分によって隣り合うフォームドメインのセル膜が接近してくるのを排除し、且つ、スペーサー成分が接触するフォームドメインのセル膜に食い込むことがないので、機械的強度を含むフォームドメインの有する発泡体としての特性を些かも低下させることなく、隣り合うフォームドメインのセル膜間に、熱硬化性物質の薄状の硬化膜を所定厚さで均一に形成され、機械的強度を十分に発現すると共に、設計されたフォームドメイン部分がもたらす軽量性と相俟って、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い機械的強度と軽量性を併せて有するものである。
【0078】請求項3記載の発明の複合発泡体の製造方法は、叙上のように構成されているので、非発泡性物質のスペーサー成分(C)を分散させてなる熱硬化性物質(B)によって発泡性ビーズ(A)の表面が被覆されるように、発泡性ビーズ(A)、熱硬化性物質(B)及び非発泡性物質のスペーサー成分(C)を混合して発泡性樹脂組成物を調製し(混合工程)、該発泡性樹脂組成物を成形型内で加熱する(加熱発泡工程)という極めて単純にして容易な作業からなる製造工程によって、多面体形状のセル膜で包囲されたフォームドメインを取り囲む熱硬化性物質の薄状の硬化膜が、該硬化膜中に含有されるスペーサー成分によって所定厚さで均一に形成され、機械的強度を十分に発現すると共に、設計されたフォームドメイン部分がもたらす軽量性と相俟って、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い機械的強度と軽量性を併せて有する複合発泡体を高い生産性で製造することができる。
【0079】請求項4記載の発明の複合発泡体は、請求項3記載の発明の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体であるので、上記するように、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い機械的強度と軽量性を併せて有するものである。
【0080】請求項5記載の発明の複合発泡体は、請求項3記載の発明の複合発泡体の製造方法によって得られた複合発泡体であって、請求項1記載の発明の複合発泡体について述べたように、建築用、建設用或いは土木用の主要構造部材に使用できる高い機械的強度と軽量性を併せて有するものである。
【0081】請求項6記載の発明の複合発泡体は、請求項1、2、4又は5記載の発明の複合発泡体もしくはこれらの複合発泡体を他の素材に積層してなる建築用、建設用或いは土木用複合発泡体であるので、高い機械的強度を要求するこれらの主要構造部材の分野にまで、発泡体の使用分野を著しく拡大することができるものである。
【0082】




 

 


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